JP5642238B1 - エレベータ及び立体駐車場制御システム - Google Patents
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Abstract
【課題】車両出庫時の利用者の待ち時間を短縮することができるエレベータ及び立体駐車場制御システムを提供することを目的とする。【解決手段】本発明の実施形態に係るエレベータは、かごの運転を制御するエレベータ制御盤と、かご内に設けられ、立体駐車場に駐車された車両の出庫指示を行う車両出庫指示装置とを備える。車両出庫指示装置は、出庫する車両の車両情報が記憶された記憶手段から車両情報を読み取ることにより車両情報が入力され、通常時に設定される車両情報を入力不能な入力不能モードと、車両情報を入力可能な入力可能モードと、を有する入力手段と、入力手段により入力された車両情報により特定される車両の出庫指示信号を、エレベータ制御盤を介して、立体駐車場に駐車された車両の出庫処理を制御する立体駐車場制御盤に送信する出庫指示信号送信手段と、入力手段を入力不能モードから入力可能モードに移行するモード移行手段とを備える。【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、エレベータ及び立体駐車場制御システムに関する。
従来の立体駐車場制御システムでは、立体駐車場の場内に設置された立体駐車場制御盤に、利用者が車両毎に設定された車両番号などを入力することで出庫操作が行われていた。出庫操作が行われると、立体駐車場制御盤は、入力された車両番号などにより特定される車両の出庫処理を行い、当該車両を積載するパレットを出庫位置へ移動させて、車両を出庫可能にさせていた。その後、利用者は、車両に乗車して当該車両を発進させて出庫していた。
しかしながら、このような立体駐車場制御システムでは、利用者が立体駐車場の場内で出庫操作を行ってから車両の出庫処理が開始される。そのため、利用者は出庫処理が完了するまで立体駐車場で長時間待たされることがあった。
そこで、本発明の実施形態は、車両出庫時の利用者の待ち時間を短縮することができるエレベータ及び立体駐車場制御システムを提供することを目的とする。
本発明の実施形態に係るエレベータは、かごの運転を制御するエレベータ制御盤と、かご内に設けられ、立体駐車場に駐車された車両の出庫指示を行う車両出庫指示装置とを備える。
車両出庫指示装置は、入力手段と、出庫指示信号送信手段と、モード移行手段と、を備える。入力手段は、出庫する車両の車両情報が記憶された記憶手段から車両情報を読み取ることにより車両情報が入力され、通常時に設定される車両情報を入力不能な入力不能モードと、車両情報を入力可能な入力可能モードと、を有する。出庫指示信号送信手段は、入力手段により入力された車両情報により特定される車両の出庫指示信号を、エレベータ制御盤を介して、立体駐車場に駐車された車両の出庫処理を制御する立体駐車場制御盤に送信する。モード移行手段は、入力手段を入力不能モードから入力可能モードに移行する。
また、本発明の実施形態に係る立体駐車場制御システムは、エレベータのかご内に設けられた車両出庫指示装置と、エレベータが設置された建物の居室に設けられた第2の車両出庫指示装置と、立体駐車場に駐車された車両の出庫処理を制御する立体駐車場制御盤と、を備え、立体駐車場に駐車された車両を出庫可能とさせる。
車両出庫指示装置は、出庫する車両の車両情報が入力される入力手段と、入力手段により入力された車両情報により特定される車両の出庫指示信号を立体駐車場制御盤に送信する出庫指示信号送信手段とを有する。
第2の車両出庫指示装置は、出庫する車両の車両情報が入力される第2の入力手段と、第2の入力手段により入力された車両情報により特定される車両の出庫指示信号を立体駐車場制御盤に送信する第2の出庫指示信号送信手段とを有する。
立体駐車場制御盤は、車両情報を表示可能な表示部を有し、出庫指示信号送信手段及び第2の出庫指示信号送信手段から送信された出庫指示信号に基づいて車両の出庫処理を制御し、出庫処理が行われている間に他の車両の出庫指示信号が送信された場合、当該他の車両の出庫処理を、現在行われている出庫処理の後に行うように予約する。表示部には出庫処理中又は出庫予約中の車両の車両情報が表示される。
以下、図面を参照して本発明の実施形態に係る車両出庫指示装置、並びにそれを備えたエレベータ及び立体駐車場制御システムについて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る立体駐車場制御システムを示す概略構成図である。この立体駐車場制御システムは、複合住宅、ホテル、オフィスビル及び商業ビルなどのエレベータを備えた建物の、複数の車両11が駐車される立体駐車場1に利用することが可能に構成されている。
図1に示すように、立体駐車場制御システムは、立体駐車場1への車両11の入出庫処理を制御する立体駐車場制御盤2と、出庫する車両を特定する車両情報が記憶されたカード(記憶手段)3と、カード3に記憶された車両情報を読み取り、車両11の出庫指示信号を送信する居室カードリーダー40を含む居室車両出庫指示装置(第2の車両出庫指示装置)4と、エレベータのかご51内に設けられ、カード3に記憶された車両情報を読み取り、車両11の出庫指示信号を送信するかごカードリーダー50を含むかご車両出庫指示装置(車両出庫指示装置)5とを備えている。ここで、車両情報としては、車両11又は後述するパレット12に割り当てられた番号(以下、まとめて「車両番号」という)とすることができるが、これ以外にも、利用者番号、駐車券番号、予約番号などとすることもできる。
立体駐車場1は、車両11を積載する複数のパレット12を有している。これらのパレット12は、図示しないパレット駆動部が駆動されることによって移動する。パレット駆動部は、上述した立体駐車場制御盤2によって制御される。立体駐車場制御盤2は、立体駐車場1の場内に設置されており、立体駐車場1への車両11の入庫処理及び立体駐車場1からの車両11の出庫処理を制御する。
立体駐車場1には、車両11を入庫可能にする入庫位置と、車両を出庫可能にする出庫位置13が設けられている。車両11を立体駐車場1に入庫する際には、入庫位置にある空のパレット12に車両11が積載され、立体駐車場制御盤2が、当該車両11が積載されたパレット12を所望の駐車位置に移動して、当該車両11を格納する。立体駐車場1から車両11を出庫する際には、立体駐車場制御盤2が、所望の車両11が積載されているパレット12を、格納されていた駐車位置から出庫位置13に移動させる。このようにして出庫処理が行われ、車両が立体駐車場1から出庫可能な状態となる。この状態で車両11に利用者が乗車し、車両11を発進させ、車両11が出庫される。
立体駐車場制御盤2は、車両11が出庫されるまで、当該車両11を積載しているパレット12を出庫位置に維持する。すなわち、立体駐車場制御盤2により行われる出庫処理は、車両11を駐車位置から出庫位置に移動させる処理と、車両11が出庫されるまで当該車両11を積載しているパレット12を出庫位置に維持する処理とを含んでいる。なお、上記の入庫位置は、図1には示していないが、出庫位置13と同じ位置であってもよく、あるいは異なる位置であってもよい。
立体駐車場制御盤2には、居室カードリーダー40及びかごカードリーダー50が接続されており、これらのカードリーダー4,5から車両11の出庫指示信号が送信される。立体駐車場制御盤2は、この出庫指示信号により特定される車両11の出庫処理を行う。
また、立体駐車場制御盤2は、出庫処理が行われている間に他の車両11の出庫指示信号が送信された場合、当該他の車両11の出庫処理を、現在行われている出庫処理の後に行うように予約する。出庫処理を予約する際、すでに他の車両11の出庫処理が予約されている場合には、立体駐車場制御盤2は、当該予約済みの他の車両11の出庫処理の後に出庫処理が行われるよう出庫処理を予約する。
この立体駐車場制御盤2は、出庫処理中の車両11の車両情報を表示する表示部21を有している。この表示部21には、その時点で出庫処理中の車両11の車両番号を表示することができる。上記の出庫処理中として表示される車両11には、出庫位置13に停止している車両11、または出庫位置13に向って移動中の車両11が該当する。
表示部21には、出庫処理予約中の車両11の車両情報がさらに表示されるようにしてもよい。この場合、表示部21には、出庫処理予約中の車両11の車両番号などを表示することができる。複数台の車両11の出庫処理予約がある場合には、表示部21には複数の出庫処理予約中の車両番号が表示されてもよい。
また、立体駐車場制御盤2には、車両11を出庫するための各種の情報を直接入力することができる操作パネル22が設けられてもよい。この操作パネル22は、押しボタンやタッチパネルを含んで構成される。操作パネル22には、車両番号などの、格納された所定の車両11を特定する情報が入力され、この入力された情報により特定される車両11が出庫可能になる。なお、操作パネル22には、車両11の出庫処理や出庫処理予約を取り消す手段が設けられていてもよい。
カード3は、出庫する車両11を特定する車両情報が記憶された記憶手段であり、立体駐車場1の利用者に配布される。立体駐車場1の利用者には、一時利用者と月極め等の定期利用者とが含まれる。利用者はこのカード3を使用して、立体駐車場1に駐車した自身の車両11を出庫可能とさせることができる。カード3として、磁気ストライプカードやICカードを使用することができる。カード3は、車両1台あたり1枚又は複数枚利用者に配布されてもよい。例えば、家族で1台の車両を所有し、この車両11を立体駐車場1に駐車している場合には、家族の人数分のカード3を当該家族に配布してもよい。なお、記憶手段は、カードタイプのものに限られず、ICタグや携帯電話などで代用することもできる。
居室カードリーダー40は、エレベータが設置された建物の居室44内に設けられた居室車両出庫指示装置4の少なくとも一部を構成している。図2に示すように、居室カードリーダー40は、各居室44のホームセキュリティー盤41に配置されており、ホームセキュリティー盤41を介して立体駐車場制御盤2と接続されている。居室カードリーダー40は、出庫する車両11の車両情報が入力される居室入力手段(第2の入力手段)45と、居室入力手段45により入力された車両情報により特定される車両11の出庫指示信号を立体駐車場制御盤2に送信する居室出庫指示信号送信手段(第2の出庫指示信号送信手段)46と、を有している。このうち、居室入力手段45は、カード3から車両情報を読み取ることにより車両情報が入力されるようになっている。居室カードリーダー40は、カード3に記憶された車両情報を読み取ると、車両情報により特定される車両11の出庫指示信号を立体駐車場制御盤2に送信する。
居室入力手段45は、車両情報を入力不能な入力不能モードと、車両情報を入力可能な入力可能モードと、を有している。通常時には入力不能モードに設定されている。
本実施形態においては、居室車両出庫指示装置4は、居室モード移行手段(居室カードリーダー暗証呼び)42をさらに含んでいる。居室モード移行手段42は、居室カードリーダー40が配置されたホームセキュリティー盤41に配置されている。居室モード移行手段42は、利用者によって操作可能に構成されており、居室カードリーダー40が誤って車両情報を入力されることがないようにするために、居室入力手段45のモードを変更するための手段である。居室モード移行手段42を操作する(居室モード移行手段42が、押しボタンによって構成されている場合には押す)ことにより、居室入力手段45は、入力不能モードから入力可能モードに移行し、車両情報を入力可能になる。なお、居室入力手段45は、入力可能モードに移行した後、所定時間経過後に入力不能モードに移行する。
ホームセキュリティー盤41には居室44の外側の映像を表示する玄関モニター43や、その他の設備が配置されていてもよい。また、居室カードリーダー40及び居室モード移行手段42は、ホームセキュリティー盤41に配置されず、例えば居室44の壁面などにホームセキュリティー盤41とは独立して設けられてもよい。さらに、(第2の)車両出庫指示装置は、居室カードリーダー40に限られず、記憶手段がカードタイプのものではない場合には、そのような記憶手段に記憶された車両情報を読み取ることができる装置から任意に選択できる。
かごカードリーダー50は、エレベータのかご51内に設けられたかご車両出庫指示装置5の少なくとも一部を構成している。図3に示すように、かごカードリーダー50は、かご呼び登録ボタンなどが設けられた操作パネル52に配置されており、エレベータ制御盤54を介して立体駐車場制御盤2と接続されている。ここで、エレベータ制御盤54は、かご51の運転を制御するためのものである。すなわち、エレベータ制御盤54は、乗り場呼び登録やかご呼び登録に応じて、かご51を所望の階の乗り場に移動させるようにかご51を昇降させる巻上機(図示せず)などを制御するためのものである。
かごカードリーダー50は、出庫する車両11の車両情報が入力されるかご入力手段55と、かご入力手段55により入力された車両情報により特定される車両11の出庫指示信号を立体駐車場制御盤2に送信するかご出庫指示信号送信手段56と、を有している。このうち、かご入力手段55は、カード3から車両情報を読み取ることにより車両情報が入力されるようになっている。かごカードリーダー50は、カード3に記憶された車両情報を読み取ると、車両情報により特定される車両11の出庫信号を立体駐車場制御盤2に送信する。
かご入力手段55は、車両情報を入力不能な入力不能モードと、車両情報を入力可能な入力可能モードと、を有している。通常時には入力不能モードに設定されている。
本実施形態においては、かご車両出庫指示装置5は、かごモード移行手段(かごカードリーダー暗証呼び)53をさらに含んでいる。かごモード移行手段53は、かごカードリーダー50が配置された操作パネル52に配置されている。かごモード移行手段53は、利用者によって操作可能に構成されており、かごカードリーダー50が誤って車両情報を入力されることがないようにするために、かご入力手段55のモードを変更するための手段である。かごモード移行手段53を操作する(かごモード移行手段53が、押しボタンによって構成されている場合には押す)ことにより、かご入力手段55は、入力不能モードから入力可能モードに移行し、車両情報を入力可能になる。なお、かご入力手段55は、入力可能モードに移行した後、所定時間経過後に入力不能モードに移行する。
かごカードリーダー50及びかごモード移行手段53は、操作パネル52に配置されず、例えばかご51の壁面に操作パネル52とは独立して設けられてもよい。また、車両出庫指示装置は、かごカードリーダー50に限られず、記憶手段がカードタイプのものではない場合には、そのような記憶手段に記憶された車両情報を読み取ることができる装置から任意に選択できる。
次に、本発明の実施形態に係るエレベータシステムの出庫時の動作について図4,5を参照して説明する。このうち図4は、居室から出庫指示を行う場合の立体駐車場制御システムの動作を示すフローチャートであり、図5は、エレベータのかご51から出庫指示を行う場合の立体駐車場制御システムの動作を示すフローチャートである。ここでは、まず、居室44から出庫指示を行う方法について説明する。
居室44に在室中の利用者はまず、ホームセキュリティー盤41に配置された居室モード移行手段42を操作する(ステップS1(以下、単に「S1」という))。これにより、居室カードリーダー40の居室入力手段45が、カード3に記憶された車両情報を読み取ることが不能な入力不能モードから、車両情報を入力可能な入力可能モードに移行し、居室カードリーダー40が車両情報を入力可能になる(S2)。
次に、利用者は、自身が所有するカード3に記憶された車両(以下、「自車」という)14の車両情報を、居室カードリーダー40に読み取らせる(S3)。この際、居室カードリーダー40の居室入力手段により、カード3に記憶された車両情報が読み取られて入力される。このようにして、利用者による出庫操作が行われる。
居室カードリーダー40は、車両情報を読み取ると、車両情報により特定された自車14の出庫指示信号を生成する。生成された出庫指示信号は、居室出庫指示信号送信手段46によって、居室カードリーダー40からホームセキュリティー盤41を介して立体駐車場制御盤2に送信される(S4)。
立体駐車場制御盤2は、出庫指示信号を受信すると、まず、他の車両(以下、「他車」という)の出庫処理が行われているか否かを判定する(S5)。
上記ステップS5において、他車の出庫処理が行われていない(no)と判定された場合、立体駐車場制御盤2の表示部21には、出庫処理中の車両番号として自車14の車両番号が表示される(S6)。
そして、立体駐車場制御盤2は、自車14が積載されたパレット12を駐車位置から出庫位置13に移動させる。すなわち、自車14を出庫位置13へ移動させる(S7)。これにより、自車14は出庫可能になり、利用者は自車14に搭乗して自車14を出庫させることができる。
一方、上記ステップS5において、他車の出庫処理が行われている(yes)と判定された場合、立体駐車場制御盤2は、自車14の出庫処理を予約する(S8)。すでに他車の出庫処理が予約されている場合には、立体駐車場制御盤2は、予約済みの他車の出庫処理の後、自車14の出庫処理が行われるよう出庫処理を予約する。
自車14の出庫処理の予約が行われると、立体駐車場制御盤2の表示部21には、出庫処理予約中の車両番号として自車14の車両番号が表示される(S9)。
立体駐車場制御盤2は、所定時間毎に他車の出庫処理が終了したか否かを判定する(S10)。すなわち、出庫処理予約した自車14の出庫処理の順番が回ってきたか否かを判定する。この判定は、自車14の出庫処理の順番が回ってくるまで繰り返される。
上記ステップS10において、他車の出庫処理が終了した(yes)と判定された場合、立体駐車場制御盤2の表示部21には、出庫処理中の車両番号として自車14の車両番号が表示される(S11)。
そして、立体駐車場制御盤2は、自車14が積載されたパレット12を駐車位置から出庫位置13に移動させる。すなわち、自車14を出庫位置13へ移動させる(S7)。これにより、自車14は出庫可能になり、利用者は自車14に搭乗して自車14を出庫させることができる。
このようにして、本実施形態における立体駐車場制御システムにおいては、居室44に設けられた居室カードリーダー40から、自車14の出庫指示を行うことができる。しかしながら、居室カードリーダー40からだけではなく、以下に示すように、エレベータのかご51からも出庫指示を行うことができる。
エレベータのかご51に搭乗した利用者はまず、操作パネル52に配置されたかごモード移行手段53を操作する(S12)。これにより、かごカードリーダー50のかご入力手段55が、カード3に記憶された車両情報を読み取ることが不能な入力不能モードから、車両情報を入力可能な入力可能モードに移行し、かごカードリーダー50が車両情報を入力可能になる(S13)。
次に、利用者は自身が所有するカード3に記憶された自車14の車両情報を、かごカードリーダー50に読み取らせる(S14)。この際、かごカードリーダー50のかご入力手段55により、カード3に記憶された車両情報が読み取られて入力される。このようにして、利用者による出庫操作が行われる。
かごカードリーダー50は、車両情報を読み取ると、車両情報により特定された自車14の出庫指示信号を生成する。生成された出庫指示信号は、かご出庫指示信号送信手段56によって、かごカードリーダー50からエレベータ制御盤54を介して立体駐車場制御盤2に送信される(S15)。
立体駐車場制御盤2は、出庫指示信号を受信すると、まず、居室カードリーダー40から既に自車14の出庫指示信号が送信されていないか否かを判定する(S16)。これにより、自車14に対する出庫指示が重複することを防止する。
上記ステップS16において、自車14の出庫指示信号が送信済み(yes)と判定された場合、立体駐車場制御盤2は、かごカードリーダー50からの出庫指示信号に基づく出庫指示を取り消す(S17)。この際、出庫指示がすでに行われていることや、今行われた出庫指示が取り消されたことを利用者に通知してもよい。一例として、音声又は画像により利用者に上記の内容を通知する通知手段をかご51又はかごカードリーダー50に設け、この通知手段に立体駐車場制御盤2から通知信号を送信してもよい。
このような、出庫指示の重複を防止する判定は、居室44で出庫操作を行う場合にも適用できる。また、同一のカードリーダーを用いて出庫操作を行う場合にも適用できる。
上記ステップ16において、自車14の出庫指示信号が送信されていない(no)と判定された場合、立体駐車場制御盤2は、他車の出庫処理が行われているか否かを判定する(S18)。
この後の動作は、すでに説明した居室44で出庫操作を行う場合の動作と同様である。すなわち、立体駐車場制御盤2は、他車の出庫処理が行われているか否かを判定し(S18)、他車の出庫処理が行われていない(no)と判定した場合には、表示部21に出庫処理中の車両番号として自車14の車両番号を表示し(S19)、自車14を出庫位置13へ移動させる(S20)。
一方、上記ステップS18において、立体駐車場制御盤2は、他車の出庫処理が行われている(yes)と判定した場合、自車14の出庫処理を予約し(S21)、表示部21に出庫処理予約中の車両番号として自車14の車両番号を表示する。(S22)。そして、立体駐車場制御盤2は、所定時間毎に他車の出庫処理が終了したか否かを判定し(S23)、他車の出庫処理が終了した(yes)と判定した場合、立体駐車場制御盤2の表示部21に自車14の車両番号を出庫処理中の車両番号として表示し(S24)、自車14を出庫位置13へ移動させる(S20)。
以上説明したとおり、本発明の実施形態に係る立体駐車場制御システムは、エレベータのかご51内に設けられたかごカードリーダー50を含む車両出庫指示装置5と、立体駐車場1に駐車された車両11の出庫処理を制御する立体駐車場制御盤2とを備える。かごカードリーダー50は、出庫する車両11の車両情報が入力されるかご入力手段55(入力手段)と、かご入力手段55により入力された車両情報により特定される車両の出庫指示信号を立体駐車場制御盤2に送信するかご出庫指示信号送信手段56(出庫信号送信手段)とを有する。そして、立体駐車場制御盤2は、出庫指示信号送信手段から送信された出庫指示信号に基づいて車両11の出庫処理を行う。
これにより、立体駐車場1の利用者は、立体駐車場1の場内に入る前に、エレベータのかご51内でかごカードリーダー50を利用して自車14の出庫操作を行うことができる。このため、車両出庫時の待ち時間を短縮することができる。
また、かご車両出庫指示装置5は、利用者によって操作可能なかごモード移行手段53をさらに備える。かごカードリーダー50のかご入力手段55は、通常時に設定される車両情報を入力不能な入力不能モードと、車両情報を入力可能な入力可能モードとを有し、かごモード移行手段53が操作されることにより、かご入力手段55は入力不能モードから入力可能モードに移行する。これにより、利用者が誤って出庫指示信号を送信することを防止するとともに、誤って送信された出庫指示信号による出庫処理の遅延を防止することができる。
また、立体駐車場制御盤2は、出庫処理中の車両11の車両情報及び出庫処理予約中の車両11の車両情報を表示可能な表示部21を有する。これにより、利用者は自車14の状態(例えば、何台後に出庫されるかなど)を確認することが可能となり利便性が向上する。
また、立体駐車場制御システムは、エレベータが設置された建物の居室44に設けられた居室カードリーダー40を含む居室車両出庫指示装置4をさらに備える。これにより、立体駐車場1の利用者は、エレベータのかご51からも居室44からも自車14の出庫操作を行うことが可能となり、利便性が向上する。また、居室44で出庫操作を忘れた場合であっても、エレベータのかご51内で出庫操作を行うことができるため、利便性が向上する。
尚、本発明は上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また上記各実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって種々の形態を形成できる。
1:立体駐車場,11:車両,12:パレット,13:出庫位置,14:自車,2:立体駐車場制御盤,21:表示部,22:操作パネル,3:カード,4:居室車両出庫指示装置,40:居室カードリーダー,41:ホームセキュリティー盤,42:居室モード移行手段,43:玄関モニター,44:居室,45:居室入力手段,46:居室出庫指示信号送信手段,5:かご車両出庫指示装置,50:かごカードリーダー,51:エレベータのかご,52:操作パネル,53:かごモード移行手段,54:エレベータ制御盤,55:かご入力手段,56:かご出庫指示信号送信手段
Claims (2)
- かごの運転を制御するエレベータ制御盤と、
前記かご内に設けられ、立体駐車場に駐車された車両の出庫指示を行う車両出庫指示装置と、
を備えたエレベータであって、
前記車両出庫指示装置は、出庫する車両の車両情報が記憶された記憶手段から車両情報を読み取ることにより車両情報が入力され、通常時に設定される車両情報を入力不能な入力不能モードと、車両情報を入力可能な入力可能モードと、を有する入力手段と、
前記入力手段により入力された車両情報により特定される車両の出庫指示信号を、前記エレベータ制御盤を介して、前記立体駐車場に駐車された車両の出庫処理を制御する立体駐車場制御盤に送信する出庫指示信号送信手段と、
前記入力手段を前記入力不能モードから前記入力可能モードに移行するモード移行手段と、
を備えたエレベータ。 - 立体駐車場に駐車された車両を出庫可能とさせる立体駐車場制御システムであって、
エレベータのかご内に設けられた車両出庫指示装置と、
エレベータが設置された建物の居室に設けられた第2の車両出庫指示装置と、
前記立体駐車場に駐車された車両の出庫処理を制御する立体駐車場制御盤と、
を備え、
前記車両出庫指示装置は、出庫する車両の車両情報が入力される入力手段と、前記入力手段により入力された車両情報により特定される車両の出庫指示信号を前記立体駐車場制御盤に送信する出庫指示信号送信手段とを有し、
前記第2の車両出庫指示装置は、出庫する車両の車両情報が入力される第2の入力手段と、前記第2の入力手段により入力された車両情報により特定される車両の出庫指示信号を前記立体駐車場制御盤に送信する第2の出庫指示信号送信手段とを有し、
前記立体駐車場制御盤は、車両情報を表示可能な表示部を有し、前記出庫指示信号送信手段及び前記第2の出庫指示信号送信手段から送信された出庫指示信号に基づいて車両の出庫処理を制御し、出庫処理が行われている間に他の車両の出庫指示信号が送信された場合、当該他の車両の出庫処理を、現在行われている出庫処理の後に行うように予約し、前記表示部には出庫処理中又は出庫予約中の車両の車両情報が表示される立体駐車場制御システム。
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