JP5640487B2 - Scrシステム - Google Patents

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Description

本発明は、ディーゼル車両の排ガス浄化を行うSCRシステムに係り、NOx濃度が急変しているときでもNOxセンサからのNOx濃度の出力信号が利用できるSCRシステムに関する。
ディーゼルエンジンの排気ガス中のNOxを浄化するための排ガス浄化システムとして、SCR(Selective Catalytic Reduction;選択還元触媒)装置を用いたSCRシステムが開発されている。
このSCRシステムは、尿素水をSCR装置の排気ガス上流に供給し、排気ガスの熱でアンモニアを生成し、このアンモニアによって、SCR触媒上でNOxを還元して浄化するものである(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−303826号公報 特開2009−288082号公報
尿素水の噴射は排気ガス中のNOx濃度に応じて制御される。この制御のために、排気管にはNOxセンサが設けられる。
NOxセンサは、濃度検出の対象ガスが導入される第1チャンバと、これに隣接する第2チャンバとを備える。第1チャンバでは対象ガスから酸素等が除去されてNOが残り、第2チャンバではそのNOが窒素と酸素に分解される。このとき生じる電流が対象ガスのNOx濃度を表す(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、NOxセンサは、前述のような化学的プロセスを経るため、応答速度が遅い。排気ガス中のNOx濃度が急変すると、NOxセンサが応答しきれなくなり、出力信号が正確なNOx濃度を表さなくなる。排気ガス中のNOx濃度が急変するのは、例えば、踏み込まれていたアクセルペダルが急に解放されたとき、排気ブレーキが使用されたとき、あるいは、アクセルペダルが短時間内に頻繁に開閉操作されるなどしてエンジン状態が急変するときなどである。
このような不正確な出力信号を実際のNOx濃度と見なして尿素水噴射に使用すると、余剰のアンモニアが大気に流出するアンモニアスリップが起きたり、アンモニアが不足してNOxの浄化が不十分になったりする。
これに対して、NOxセンサには、NOx濃度の出力信号が不正確であることを示す無効信号と呼ばれる信号を出力する機能が設けられている。そこで、NOxセンサから無効信号を受け取っている間、NOx濃度の出力信号を参照せず、エンジンのモデル式にエンジンパラメータを代入してNOx濃度の理論値を演算し、この理論値を使っている。しかし、理論値は、エンジンの状態の急変が短時間かつ頻繁に発生した場合、実際のNOx濃度との差が大きくなる場合がある。また、NOxセンサにおけるNOx濃度の出力信号は応答が遅いため、無効信号がなくなった後も、しばらくは出力信号が正確とは限らない。エンジンの状態の急変が短時間かつ頻繁に発生した場合、短時間の無効信号が頻繁に発生し、NOx濃度として理論値とNOxセンサの出力信号が頻繁に切り替えられ、上述の理由により適正な尿素水噴射ができず、アンモニアスリップ又はNOx浄化不良が発生する。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、NOx濃度が急変しているときでもNOxセンサからのNOx濃度の出力信号が利用できるSCRシステムを提供することにある。
上記目的を達成するために本発明は、エンジンの排気管に設けられた選択還元触媒装置と、前記選択還元触媒装置の上流側で尿素水を噴射するドージングバルブと、前記排気管に取り付けられて排気ガス中のNOx濃度を検出すると共に、NOx濃度が急変するときには無効信号を出力するNOxセンサと、無効信号が受信される以前は、前記NOxセンサが出力するNOx濃度の出力信号を無処理で通過させ、無効信号が受信されたときは、前記NOxセンサが出力するNOx濃度の出力信号を、無処理のときに比して出力信号の応答性が低くなるようにあらかじめ設定されたステップ応答特性によりフィルタ処理し、無効信号の受信が終了した時からあらかじめ設定されたセンサ安定時間が経過するまでは、前記NOxセンサが出力するNOx濃度の出力信号を、前記ステップ応答特性とは別の無処理のときに比して出力信号の応答性が低くなるように設定されたステップ応答特性によりフィルタ処理するローパスフィルタ処理部と、前記ローパスフィルタ処理部から出力されたNOx濃度に応じて尿素水噴射を制御する尿素水噴射制御部とを備えたものである。
前記無効信号がNOx濃度のフィルタ処理値と実際値とが大きく乖離するほど長時間出力されたときは、フィルタ処理から理論値計算に切り替えてもよい。
本発明は次の如き優れた効果を発揮する。
(1)NOx濃度が急変しているときでもNOxセンサからのNOx濃度の出力信号が利用できる。
本発明の一実施形態を示すSCRシステムの要部構成図である。 本発明のローパスフィルタ処理部におけるステップ応答特性を示す図である。 本発明の一実施形態を示すSCRシステムを詳しく示した構成図である。 図1のSCRシステムの入出力構成図である。 本発明においてNOxセンサが出力するNOx濃度の出力信号をフィルタ処理するときの時間波形図である。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
図1及び図3に示されるように、本発明に係るSCRシステム100は、エンジンEの排気管102に設けられたSCR装置103と、SCR装置103の上流側で尿素水を噴射するドージングバルブ104と、排気ガス中のNOx濃度を検出すると共に、NOx濃度が急変するときには無効信号を出力するNOxセンサ110,111と、無効信号が受信される以前は、NOxセンサ110,111が出力するNOx濃度の出力信号を無処理で通過させ、無効信号が受信されたときは、NOxセンサ110,111が出力するNOx濃度の出力信号を、あらかじめ設定されたステップ応答特性G1によりフィルタ処理するローパスフィルタ処理部1と、ローパスフィルタ処理部1から出力されたNOx濃度に応じて尿素水噴射を制御する尿素水噴射制御部2とを備える。
ローパスフィルタ処理部1は、無効信号が受信された後、無効信号が受信されなくなったときは、あらかじめ設定されたセンサ安定時間が経過するまで、NOxセンサ110,111が出力するNOx濃度の出力信号を、ステップ応答特性G1とは別に設定されたステップ応答特性G2によりフィルタ処理するようになっている。
図2に示されるように、ローパスフィルタ処理部1は、ステップ入力に対して適宜な時定数に従って遅延して応答するようになっている。時定数が大きいステップ応答特性では、高周波遮断効果が大きく、時定数が極限的に大きくなると低周波も遮断されて応答出力がなくなる。時定数が小さいステップ応答特性では、高周波遮断効果が小さく、時定数が極限的に小さくなると、無処理で通過するのと等価となり、ステップ入力と同じ応答出力が得られる。
ステップ応答特性G1及びステップ応答特性G2は、それぞれ実験により求められた最適値に設定されるものとする。
詳しくは、図3に示すように、SCRシステム100は、エンジンEの排気管102に設けられたSCR装置103と、SCR装置103の上流側(排気ガスの上流側)で尿素水を噴射するドージングバルブ(尿素噴射装置、ドージングモジュール)104と、尿素水を貯留する尿素タンク105と、尿素タンク105に貯留された尿素水をドージングバルブ104に供給するサプライモジュール106と、ドージングバルブ104やサプライモジュール106等を制御するDCU(Dosing Control Unit)126とを主に備える。
エンジンEの排気管102には、排気ガスの上流側から下流側にかけて、DOC(Diesel Oxidation Catalyst;酸化触媒)107、DPF(Diesel Particulate Filter)108、SCR装置103が順次配置される。DOC107は、エンジンEから排気される排気ガス中のNOを酸化してNO2とし、排気ガス中のNOとNO2の比率を制御してSCR装置103における脱硝効率を高めるためのものである。また、DPF108は、排気ガス中のPM(Particulate Matter)を捕集するためのものである。
SCR装置103の上流側の排気管102には、ドージングバルブ104が設けられる。ドージングバルブ104は、高圧の尿素水が満たされたシリンダに噴口が設けられ、その噴口を塞ぐ弁体がプランジャに取り付けられた構造となっており、コイルに通電することによりプランジャを引き上げることで弁体を噴口から離間させて尿素水を噴射するようになっている。コイルへの通電を止めると、内部のバネ力によりプランジャが引き下げられて弁体が噴口を塞ぐので尿素水の噴射が停止される。
ドージングバルブ104の上流側の排気管102には、SCR装置103の入口における排気ガスの温度(SCR入口温度)を測定する排気温度センサ109が設けられる。また、SCR装置103の上流側(ここでは排気温度センサ109の上流側)には、SCR装置103の上流側でのNOx濃度を検出する上流側NOxセンサ110が設けられ、SCR装置103の下流側には、SCR装置103の下流側でのNOx濃度を検出する下流側NOxセンサ111が設けられる。
サプライモジュール106は、尿素水を圧送するSMポンプ112と、サプライモジュール106の温度(サプライモジュール106を流れる尿素水の温度)を測定するSM温度センサ113と、サプライモジュール106内における尿素水の圧力(SMポンプ112の吐出側の圧力)を測定する尿素水圧力センサ114と、尿素水の流路を切り替えることにより、尿素タンク105からの尿素水をドージングバルブ104に供給するか、あるいはドージングバルブ104内の尿素水を尿素タンク105に戻すかを切り替えるリバーティングバルブ115とを備えている。ここでは、リバーティングバルブ115がOFFのとき、尿素タンク105からの尿素水をドージングバルブ104に供給するようにし、リバーティングバルブ115がONのとき、ドージングバルブ104内の尿素水を尿素タンク105に戻すようにした。
リバーティングバルブ115が尿素水をドージングバルブ104に供給するように切り替えられている場合、サプライモジュール106は、そのSMポンプ112にて、尿素タンク105内の尿素水を送液ライン(サクションライン)116を通して吸い上げ、圧送ライン(プレッシャーライン)117を通してドージングバルブ104に供給するようにされ、余剰の尿素水を、回収ライン(バックライン)118を通して尿素タンク105に戻すようにされる。
尿素タンク105には、SCRセンサ119が設けられる。SCRセンサ119は、尿素タンク105内の尿素水の液面高さ(レベル)を測定するレベルセンサ120と、尿素タンク105内の尿素水の温度を測定する温度センサ121と、尿素タンク105内の尿素水の品質を測定する品質センサ122とを備えている。品質センサ122は、例えば、超音波の伝播速度や電気伝導度から、尿素水の濃度や尿素水に異種混合物が混合されているか否かを検出し、尿素タンク105内の尿素水の品質を検出するものである。
尿素タンク105とサプライモジュール106には、エンジンEを冷却するための冷却水を循環する冷却ライン123が接続される。冷却ライン123は、尿素タンク105内を通り、冷却ライン123を流れる冷却水と尿素タンク105内の尿素水との間で熱交換するようにされる。同様に、冷却ライン123は、サプライモジュール106内を通り、冷却ライン123を流れる冷却水とサプライモジュール106内の尿素水との間で熱交換するようにされる。
冷却ライン123には、尿素タンク105とサプライモジュール106に冷却水を供給するか否かを切り替えるタンクヒーターバルブ(クーラントバルブ)124が設けられる。なお、ドージングバルブ104にも冷却ライン123が接続されるが、ドージングバルブ104には、タンクヒーターバルブ124の開閉に拘わらず、冷却水が供給されるように構成されている。なお、図3では図を簡略化しており示されていないが、冷却ライン123は、尿素水が通る送液ライン116、圧送ライン117、回収ライン118に沿って配設される。
図4に、DCU126の入出力構成図を示す。
図4に示すように、DCU126には、上流側NOxセンサ110、下流側NOxセンサ111、SCRセンサ119(レベルセンサ120、温度センサ121、品質センサ122)、排気温度センサ109、サプライモジュール106のSM温度センサ113と尿素水圧力センサ114、およびエンジンEを制御するECM(Engine Control Module)125からの入力信号線が接続されている。ECM125からは、外気温、車速などあらゆるエンジンパラメータの信号が入力される。
また、DCU126には、タンクヒーターバルブ124、サプライモジュール106のSMポンプ112とリバーティングバルブ115、ドージングバルブ104、上流側NOxセンサ110のヒータ、下流側NOxセンサ111のヒータへの出力信号線が接続される。なお、DCU126と各部材との信号の入出力に関しては、個別の信号線を介した入出力、CAN(Controller Area Network)を介した入出力のどちらであってもよい。
DCU126の尿素水噴射制御部2は、ECM125からのエンジンパラメータの信号と、排気温度センサ109からの排気ガス温度とを基に、排気ガス中のNOxの量を推定すると共に、推定した排気ガス中のNOxの量を基にドージングバルブ104から噴射する尿素水量を決定するようにされ、さらに、ドージングバルブ104にて決定した尿素水量で噴射したとき、上流側NOxセンサ110の検出値に基づいてドージングバルブ104を制御して、ドージングバルブ104から噴射する尿素水量を調整するようにされる。
以下、本発明のSCRシステム100の動作を説明する。
図5に示されるように、時刻t0からt1まで、排気ガス中のNOx濃度が安定しており、NOxセンサ110,111は無効信号を出力しない。このとき、ローパスフィルタ処理部1は、NOxセンサ110,111が出力するNOx濃度の出力信号を無処理で通過させて出力する(実線)。
時刻t1からt2まで、排気ガス中のNOx濃度が急変すると、NOxセンサ110,111は無効信号を出力する。そこで、ローパスフィルタ処理部1は、NOxセンサ110,111が出力するNOx濃度の出力信号(破線)をステップ応答特性G1によりフィルタ処理して出力する(実線)。NOx濃度の出力信号が短時間で急激に増減しているが実際のNOx濃度に追従していないのに対し、フィルタ処理された信号は緩慢に増加することで、実際のNOx濃度の増加傾向を表している。
時刻t2にて、NOxセンサ110,111は無効信号を停止する。ローパスフィルタ処理部1は、時刻t2からセンサ安定時間t3が経過するまで、NOxセンサ110,111が出力するNOx濃度の出力信号(破線)をステップ応答特性G2によりフィルタ処理して出力する(実線)。この例では、フィルタ処理された信号は、時刻t1からt2まで増加した値から激変することなく緩慢に減少する。
センサ安定時間t3が経過した後は、ローパスフィルタ処理部1は、NOxセンサ110,111が出力するNOx濃度の出力信号を無処理で通過させて出力する。
時刻t4からt5まで、再び排気ガス中のNOx濃度が急変すると、NOxセンサ110,111が無効信号を出力するので、ローパスフィルタ処理部1は、NOxセンサ110,111が出力するNOx濃度の出力信号(破線)をステップ応答特性G1によりフィルタ処理して出力する(実線)。NOx濃度の出力信号が短時間で急激に増減しているが実際のNOx濃度に追従していないのに対し、フィルタ処理された信号は緩慢に減少することで、実際のNOx濃度の減少傾向を表している。
時刻t5にて、NOxセンサ110,111が無効信号を停止すると、ローパスフィルタ処理部1は、時刻t5からセンサ安定時間t6が経過するまで、NOxセンサ110,111が出力するNOx濃度の出力信号(破線)をステップ応答特性G2によりフィルタ処理して出力する(実線)。この例では、フィルタ処理された信号は、時刻t4からt5まで減少した値から激変することなく緩慢に増加する。
このようにして、ローパスフィルタ処理部1から出力されるNOx濃度の信号は、時刻t0から最後まで実線で示すように滑らかに繋がり、尿素水噴射制御部2は、このNOx濃度に応じて尿素水噴射を制御することになる。
この結果、時刻t1からt2のようにNOx濃度が主として増加の方向に急変する場合も、時刻t4からt5のようにNOx濃度が主として減少の方向に急変する場合も、ローパスフィルタ処理部1の出力には短時間での極端な増加や極端な減少が見られず、したがって、余剰のアンモニアが大気に流出するアンモニアスリップが起きたり、アンモニアが不足してNOxの浄化が不十分になったりすることが防止される。
なお、NOxセンサ110,111が無効信号を出力している間、NOx濃度をあらかじめ設定した固定値(デフォルト値)とすることも可能である。しかし、この場合、固定値をどのような値に設定するかが難しい。また、エンジンのモデル式にエンジンパラメータを入力してNOx濃度の理論値を演算し、NOxセンサ110,111が無効信号を出力している間、NOx濃度を理論値とすることも可能である。しかし、理論値は、エンジン状態の急変が短時間かつ頻繁に発生した場合、実際のNOx濃度との差が大きくなる場合がある。その点、本発明では、NOxセンサ110,111の出力信号をフィルタ処理してNOx濃度としているので、実際のNOx濃度の増加傾向あるいは減少傾向によく追従していると共に、複雑なモデル式を演算する必要もない。
本発明では、時刻t2及び時刻t5において、NOxセンサ110,111が無効信号を停止したにも拘わらず、フィルタ処理を行うが、これは、NOxセンサ110,111が無効信号を停止しても、しばらくはNOx濃度の出力信号が安定しないという知見に基づいている。NOx濃度の出力信号が安定しない期間は、5〜6秒であったり、あるいは1分に及ぶこともある。よって、センサ安定時間は、NOxセンサ110,111が無効信号を停止した後、NOx濃度の出力信号が十分に信頼できる長い時間とするのが好ましい。一方、センサ安定時間を過度に長くすると、その間、リアルタイムのNOx濃度が得られなくなるという不利益もあるので、センサ安定時間は実験により求めた最適値に設定するのが好ましい。
また、以下の動作も可能である。
エンジン状態の急変が連続して発生し、無効信号が出力されている時間が長くなった場合、フィルタ処理から理論値の計算に切り替える。無効信号が長く続くと、フィルタ処理した値と実際のNOx濃度の差が大きくなり、理論値を使った方が適正に尿素水噴射ができる場合があるため、無効信号がなくなった後、その時のNOxセンサ110,111の出力信号により(例えば、あり得ないような低い値を長時間続けた場合)、フィルタ処理でなく理論値の計算に切り替える。あり得ない値を使ってフィルタ処理をするより、理論値の方が実際のNOx濃度に近くなる。
以上説明したように、本発明によれば、無効信号が受信される以前は、NOxセンサ110,111が出力するNOx濃度の出力信号を無処理で通過させるが、無効信号が受信されたときは、NOxセンサ110,111が出力するNOx濃度の出力信号をステップ応答特性G1によりフィルタ処理するようにしたので、急変するNOx濃度の出力信号から尿素水噴射制御に適切なNOx濃度の信号が得られる。
また、本発明によれば、無効信号が受信された後、無効信号が受信されなくなったときは、センサ安定時間が経過するまで、NOxセンサ110,111が出力するNOx濃度の出力信号をステップ応答特性G2によりフィルタ処理するようにしたので、無効信号が停止してもNOx濃度の出力信号が安定しない期間においても、尿素水噴射制御に適切なNOx濃度の信号が得られる。
1 ローパスフィルタ処理部
2 尿素水噴射制御部
100 SCRシステム
102 排気管
103 選択還元触媒装置(SCR装置)
104 ドージングバルブ
110 上流側NOxセンサ
111 下流側NOxセンサ

Claims (2)

  1. エンジンの排気管に設けられた選択還元触媒装置と、
    前記選択還元触媒装置の上流側で尿素水を噴射するドージングバルブと、
    前記排気管に取り付けられて排気ガス中のNOx濃度を検出すると共に、NOx濃度が急変するときには無効信号を出力するNOxセンサと、
    無効信号が受信される以前は、前記NOxセンサが出力するNOx濃度の出力信号を無処理で通過させ、無効信号が受信されたときは、前記NOxセンサが出力するNOx濃度の出力信号を、無処理のときに比して出力信号の応答性が低くなるようにあらかじめ設定されたステップ応答特性によりフィルタ処理し、無効信号の受信が終了した時からあらかじめ設定されたセンサ安定時間が経過するまでは、前記NOxセンサが出力するNOx濃度の出力信号を、前記ステップ応答特性とは別の無処理のときに比して出力信号の応答性が低くなるように設定されたステップ応答特性によりフィルタ処理するローパスフィルタ処理部と、
    前記ローパスフィルタ処理部から出力されたNOx濃度に応じて尿素水噴射を制御する尿素水噴射制御部とを備えたことを特徴とするSCRシステム。
  2. 前記無効信号がNOx濃度のフィルタ処理値と実際値とが大きく乖離するほど長時間出力されたときは、フィルタ処理から理論値計算に切り替えることを特徴とする請求項1記載のSCRシステム。
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JP2016128695A (ja) NOx浄化装置の制御装置

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