JP5639844B2 - 液流通装置およびその製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、たとえば半導体素子などの発熱体を冷却する液冷式冷却装置として用いられる液流通装置およびその製造方法に関する。
従来、液冷式冷却装置に用いられる液流通装置として、頂壁、底壁および周壁を有する中空状のケーシング本体、ならびにケーシング本体に設けられた円筒状のパイプ接続部からなるケーシングと、ケーシングのパイプ接続部に接続された液通過パイプとを備えており、ケーシングが、ケーシング本体の上半部およびパイプ接続部の半円筒状上半部を形成する上構成部材と、上構成部材にろう付されかつケーシング本体の下半部およびパイプ接続部の半円筒状下半部を形成する下構成部材とよりなり、液通過パイプが、ケーシングのパイプ接続部にろう付されているものが知られている(特許文献1参照)。
特許文献1記載の液流通装置は、ケーシング本体の上半部を形成する本体形成部、およびパイプ接続部の上半部を形成する接続部形成部を有する上構成部材と、ケーシング本体の下半部を形成する本体形成部、およびパイプ接続部の下半部を形成する接続部形成部を有する下構成部材とを、金属プレートにプレス加工を施すことによりつくるとともに、液通過パイプをつくり、ついでケーシングの上下両構成部材を、本体形成部どうしおよび接続部形成部どうしが合致するように組み合わせた後に、液通過パイプを上下両構成部材の組み合わせ体の両接続部形成部間に挿入し、この状態で上下両構成部材どうしをろう付してケーシング本体およびパイプ接続部からなるケーシングをつくり、さらに液通過パイプをケーシングのパイプ接続部の内周面にろう付することによって製造されている。
ところで、特許文献1記載の液流通装置のケーシングの上下両構成部材は、金属プレートにプレス加工を施すことによりつくられるが、当該プレス加工に用いられるプレス金型の雌型における接続部形成部を形成する凹部の内径は液通過パイプの外径に合わせられている。しかしながら、スプリングバックによって、形成された上下両構成部材の接続部形成部の少なくとも一部の曲率半径が雌型の凹部の内径、すなわち液通過パイプの外径よりも若干小さくなる。したがって、ケーシングの上下両構成部材を組み合わせるとともに、当該上下両構成部材の組み合わせ体の両接続部形成部間に挿入した際に、ケーシングの上下両構成部材の両接続部形成部と液通過パイプとの間に比較的大きな隙間が生じ、その結果当該隙間に起因して製造されたケーシングのパイプ接続部と液通過パイプとの間にろう付不良が発生し、冷却液がケーシングの外部に洩れるおそれがある。
特開2008−224134号公報
この発明の目的は、上記問題を解決し、ケーシングの上下両構成部材のパイプ接続部と液通過パイプとの間にろう付不良が発生するのを防止しうる液流通装置およびその製造方法を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために以下の態様からなる。
1)頂壁、底壁および周壁を有する中空状のケーシング本体、ならびにケーシング本体に設けられた円筒状のパイプ接続部を有するケーシングと、ケーシングのパイプ接続部に接続された液通過パイプとを備えており、ケーシングが、ケーシング本体の上半部およびパイプ接続部の半円筒状上半部を形成する上構成部材と、上構成部材にろう付されかつケーシング本体の下半部およびパイプ接続部の半円筒状下半部を形成する下構成部材とよりなり、液通過パイプが、ケーシングのパイプ接続部にろう付されている液流通装置であって、
パイプ接続部が、ケーシング本体から突出するようにケーシング本体に一体に設けられ、液通過パイプが、先端部がケーシングのパイプ接続部内に挿入された円筒状のパイプ本体と、パイプ本体に固定状に設けられ、かつパイプ接続部の外周面を覆う円筒状の被覆部とよりなり、液通過パイプのパイプ本体と被覆部との間にパイプ接続部を嵌め入れる嵌入溝が全周にわたって設けられ、ケーシングのパイプ接続部が、液通過パイプのパイプ本体と被覆部との間の嵌入溝内に嵌め入れられた状態でパイプ本体にろう付され、ケーシングの上構成部材の下端部および下構成部材の上端部におけるパイプ接続部を形成する部分にそれぞれ外向きフランジが設けられるとともに、両構成部材の外向きフランジどうしがろう付されており、液通過パイプの被覆部に、ケーシングの上下両構成部材の外向きフランジが嵌め入れられる切り欠きが形成されている液流通装置。
2)液通過パイプの被覆部の内周面における長さ方向の外側端部に、被覆部の長さ方向外側に向かって径方向外方に傾斜したガイド面が形成されている上記1)記載の液流通装置。
3)液通過パイプの被覆部およびケーシングのパイプ接続部が、それぞれ全周にわたって径方向外側から径方向内側に加圧されて塑性変形させられており、パイプ接続部が液通過パイプのパイプ本体の外周面に沿わされている上記1)記載の液流通装置。
4)液通過パイプの被覆部が、外方張り出し部を介してパイプ本体の外周面に一体に形成されており、パイプ本体の外周面における外方張り出し部よりも先端側の部分に、外方張り出し部側から大径円筒面部、大径円筒面部の長さ方向外端に連なり、かつ長さ方向外方に向かって径方向内方に縮径された円錐面部、および円錐面部の長さ方向外端に連なった小径円筒面部が設けられており、パイプ接続部が塑性変形させられてパイプ本体の外周面の大径円筒面部、円錐面部および小径円筒面部に沿わされている上記3)記載の液流通装置。
5)液通過パイプの被覆部が、外方張り出し部を介してパイプ本体の外周面に一体に形成されており、パイプ本体の外周面における外方張り出し部よりも先端側の部分に、外方張り出し部側から大径円筒面部、大径円筒面部の長さ方向外端に連なり、かつ長さ方向外方に向かって径方向内方に縮径された円錐面部、および円錐面部の長さ方向外端に連なった小径円筒面部が設けられており、パイプ接続部が塑性変形させられてパイプ本体の外周面の大径円筒面部に沿わされている上記3)記載の液流通装置。
6)液通過パイプの被覆部が、外方張り出し部を介してパイプ本体の外周面に一体に形成されており、パイプ本体の外周面における外方張り出し部よりも先端側の部分に、外方張り出し部側から円筒面部、および円筒面部の長さ方向外端に連なり、かつ長さ方向外方に向かって径方向内方に縮径された円錐面部が設けられており、パイプ接続部が塑性変形させられてパイプ本体の外周面の円筒面部に沿わされている上記3)記載の液流通装置。
7)液通過パイプのパイプ本体におけるパイプ接続部内への挿入側開口端部が、被覆部の長さ方向外端部よりも長さ方向外方に突出している上記2)〜6)のうちのいずれかに記載の液流通装置。
8)液通過パイプのパイプ本体におけるパイプ接続部内への挿入側開口端部と、被覆部の長さ方向外端部とが、長さ方向の同一位置にある上記2)〜6)のうちのいずれかに記載の液流通装置。
9)液通過パイプの被覆部の長さ方向外端部が、パイプ本体におけるパイプ接続部内への挿入側開口端部よりも長さ方向外方に突出している上記2)〜6)のうちのいずれかに記載の液流通装置。
10)頂壁、底壁および周壁を有する中空状のケーシング本体、ならびにケーシング本体に設けられた円筒状のパイプ接続部を有するケーシングと、ケーシングのパイプ接続部に接続された液通過パイプとを備えており、ケーシングが、ケーシング本体の上半部、およびパイプ接続部の半円筒状上半部を形成する上構成部材と、上構成部材にろう付されかつケーシング本体の下半部およびパイプ接続部の半円筒状下半部を形成する下構成部材とよりなり、液通過パイプが、ケーシングのパイプ接続部にろう付されている液流通装置を製造する方法であって、
ケーシング本体の上半部を形成する本体形成部、および本体形成部から突出するように本体形成部と一体に設けられ、かつパイプ接続部の上半部を形成する接続部形成部を有する上構成部材と、ケーシング本体の下半部を形成する本体形成部、および本体形成部から突出するように本体形成部と一体に設けられ、かつパイプ接続部の下半部を形成する接続部形成部を有する下構成部材と、先端部がケーシングのパイプ接続部内に挿入される円筒状のパイプ本体、およびパイプ本体に固定状に設けられ、かつパイプ接続部の外周面を覆うとともにパイプ本体との間にパイプ接続部を嵌め入れる嵌入溝を全周にわたって形成する円筒状の被覆部からなる液通過パイプとを用意すること、
ケーシングの上構成部材の接続部形成部の下端部および下構成部材の接続部形成部の上端部にそれぞれ外向きフランジを一体に形成しておくとともに、液通過パイプの被覆部に、上下両構成部材の外向きフランジが嵌め入れられる切り欠きを形成しておくこと、
ケーシングの上下両構成部材を、本体形成部どうしおよび接続部形成部どうしが合致するように組み合わせること、
液通過パイプのパイプ本体を、上下両構成部材の組み合わせ体の両接続部形成部間に挿入するとともに、上下両構成部材の組み合わせ体の両接続部形成部を、液通過パイプのパイプ本体と被覆部との間の嵌入溝内に嵌め入れ、さらに上下両構成部材の組み合わせ体の外向きフランジを液通過パイプの被覆部の切り欠きに嵌め入れること、
ならびに上下両構成部材どうしをろう付してケーシング本体およびパイプ接続部からなるケーシングをつくり、さらに液通過パイプのパイプ本体をケーシングのパイプ接続部の内周面にろう付することを含む液流通装置の製造方法。
11)液通過パイプの被覆部の内周面における長さ方向の外側端部に、被覆部の長さ方向外側に向かって径方向外方に傾斜したガイド面を形成しておく上記10)記載の液流通装置の製造方法。
12)液通過パイプのパイプ本体を、上下両構成部材の組み合わせ体の両接続部形成部間に挿入するとともに、上下両構成部材の組み合わせ体の両接続部形成部を、液通過パイプのパイプ本体と被覆部との間の嵌入溝内に嵌め入れた後に、液通過パイプの被覆部に、径方向外側から径方向内側に向かって加圧するプレス加工を施すことにより、被覆部を全周にわたって径方向内側に塑性変形させて上下両構成部材の両接続部形成部の外周面に沿わせるとともに、両接続部形成部を径方向内側に塑性変形させて液通過パイプのパイプ本体の外周面に沿わせる上記10)記載の液流通装置の製造方法。
13)液通過パイプの被覆部を、外方張り出し部を介してパイプ本体の外周面に一体に形成しておき、パイプ本体の外周面における外方張り出し部よりも先端側の部分に、外方張り出し部側から大径円筒面部、大径円筒面部の長さ方向外端に連なり、かつ長さ方向外方に向かって径方向内方に縮径された円錐面部、および円錐面部の長さ方向外端に連なった小径円筒面部を設けておき、上下両構成部材の両接続部形成部をパイプ本体の外周面の大径円筒面部、円錐面部および小径円筒面部に沿わせる上記12)記載の液流通装置の製造方法
14)液通過パイプの被覆部を、外方張り出し部を介してパイプ本体の外周面に一体に形成しておき、パイプ本体の外周面における外方張り出し部よりも先端側の部分に、外方張り出し部側から大径円筒面部、大径円筒面部の長さ方向外端に連なり、かつ長さ方向外方に向かって径方向内方に縮径された円錐面部、および円錐面部の長さ方向外端に連なった小径円筒面部を設けておき、上下両構成部材の接続部形成部をパイプ本体の外周面の大径円筒面部に沿わせる上記12)記載の液流通装置の製造方法。
15)液通過パイプの被覆部を、外方張り出し部を介してパイプ本体の外周面に一体に形成しておき、パイプ本体の外周面における外方張り出し部よりも先端側の部分に、外方張り出し部側から円筒面部、および円筒面部の長さ方向外端に連なり、かつ長さ方向外方に向かって径方向内方に縮径された円錐面部を設けておき、上下両構成部材の両接続部形成部をパイプ本体の外周面の円筒面部に沿わせる上記12)記載の液流通装置の製造方法。
16)液通過パイプのパイプ本体におけるパイプ接続部内への挿入側開口端部が、被覆部の長さ方向外端部よりも長さ方向外方に突出している上記11)〜15)のうちのいずれかに記載の液流通装置の製造方法。
17)液通過パイプのパイプ本体におけるパイプ接続部内への挿入側開口端部と、被覆部の長さ方向外端部とが、長さ方向の同一位置にある上記11)〜15)のうちのいずれかに記載の液流通装置の製造方法。
18)液通過パイプの被覆部の長さ方向外端部が、パイプ本体におけるパイプ接続部内への挿入側開口端部よりも長さ方向外方に突出している上記11)〜15)のうちのいずれかに記載の液流通装置の製造方法
上記1)の液流通装置によれば、液通過パイプが、先端部がケーシングのパイプ接続部内に挿入された円筒状のパイプ本体と、パイプ本体に固定状に設けられ、かつパイプ接続部の外周面を覆う円筒状の被覆部とよりなり、液通過パイプのパイプ本体と被覆部との間にパイプ接続部を嵌め入れる嵌入溝が全周にわたって設けられ、ケーシングのパイプ接続部が、液通過パイプのパイプ本体と被覆部との間の嵌入溝内に嵌め入れられた状態で液通過パイプにろう付されているので、この液流通装置を製造するあたって、ケーシングの上下両構成部材の接続部形成部の少なくとも一部の曲率半径が液通過パイプのパイプ本体の外径よりも若干小さくなっていたとしても、ケーシングの上下両構成部材を、本体形成部どうしおよび接続部形成部どうしが合致するように組み合わせた後に、液通過パイプのパイプ本体を、上下両構成部材の組み合わせ体の両接続部形成部間に挿入するとともに、上下両構成部材の組み合わせ体の両接続部形成部を、液通過パイプのパイプ本体と被覆部との間の嵌入溝内に嵌め入れる際に、液通過パイプの被覆部の働きによって、上下両構成部材の両接続部形成部を液通過パイプのパイプ本体の外周面に沿わせることができる。したがって、ケーシングの上下両構成部材からなる組み合わせ体の両接続部形成部と液通過パイプのパイプ本体との間に大きな隙間が生じることが防止され、その結果当該隙間に起因して製造されたケーシングのパイプ接続部と液通過パイプのパイプ本体との間にろう付不良が発生することが防止されるとともに、ケーシング内からの液の洩れを防止することができる。
上記1)の液流通装置の場合、上記3)の液流通装置のように、液通過パイプの被覆部およびケーシングのパイプ接続部が、それぞれ全周にわたって径方向外側から径方向内側に加圧されて塑性変形させられていると、液流通装置を製造するにあたって、上下両構成部材の外向きフランジどうしの間のクリアランスを小さくすることができるので、上下両構成部材の外向きフランジどうしのろう付を強固に行うことができる
上記2)の液流通装置によれば、液通過パイプの被覆部内周面における長さ方向の外側端部に形成され、かつ被覆部の長さ方向外側に向かって径方向外方に傾斜したガイド面の働きによって、上下両構成部材の組み合わせ体の両接続部形成部を液通過パイプのパイプ本体と被覆部との間の嵌入溝内に嵌め入れる際の作業性を向上させることができる。
上記3)〜6)の液流通装置によれば、液通過パイプの被覆部およびケーシングのパイプ接続部が、それぞれ全周にわたって径方向外側から径方向内側に加圧されて塑性変形させられており、パイプ接続部が液通過パイプのパイプ本体の外周面に沿わされているので、この液流通装置を製造するあたって、ケーシングの上下両構成部材の接続部形成部の少なくとも一部の曲率半径が液通過パイプのパイプ本体の外径よりも若干小さくなっていたとしても、ケーシングの上下両構成部材を、本体形成部どうしおよび接続部形成部どうしが合致するように組み合わせ、液通過パイプのパイプ本体を、上下両構成部材の組み合わせ体の両接続部形成部間に挿入するとともに、上下両構成部材の組み合わせ体の両接続部形成部を、液通過パイプのパイプ本体と被覆部との間の嵌入溝内に嵌め入れた後に、液通過パイプの被覆部に、径方向外側から径方向内側に向かって加圧するプレス加工を施すことにより、被覆部を全周にわたって径方向内側に塑性変形させて上下両構成部材の両接続部形成部の外周面に沿わせるとともに、両接続部形成部を径方向内側に塑性変形させて液通過パイプのパイプ本体の外周面に沿わせることができる。したがって、ケーシングの上下両構成部材からなる組み合わせ体の両接続部形成部と液通過パイプのパイプ本体との間に大きな隙間が生じることが防止され、その結果当該隙間に起因して製造されたケーシングのパイプ接続部と液通過パイプのパイプ本体との間にろう付不良が発生することが防止されるとともに、ケーシング内からの液の洩れを防止することができる
上記10)の方法によれば、ケーシングの上下両構成部材の接続部形成部の少なくとも一部の曲率半径が液通過パイプのパイプ本体の外径よりも若干小さくなっていたとしても、ケーシングの上下両構成部材を、本体形成部どうしおよび接続部形成部どうしが合致するように組み合わせた後に、液通過パイプのパイプ本体を、上下両構成部材の組み合わせ体の両接続部形成部間に挿入するとともに、上下両構成部材の組み合わせ体の両接続部形成部を、液通過パイプのパイプ本体と被覆部との間の嵌入溝内に嵌め入れることによって、液通過パイプの被覆部の働きにより、上下両構成部材の両接続部形成部を液通過パイプのパイプ本体の外周面に沿わせることができる。したがって、ケーシングの上下両構成部材からなる組み合わせ体の両接続部形成部と液通過パイプのパイプ本体との間に大きな隙間が生じることが防止され、その結果当該隙間に起因して製造されたケーシングのパイプ接続部と液通過パイプのパイプ本体との間にろう付不良が発生することができるとともに、ケーシング内からの液の洩れを防止することができる。
上記10)の方法の場合、上下両構成部材を組み合わせた後、上下両構成部材の組み合わせ体の外向きフランジを液通過パイプの被覆部の切り欠きに嵌め入れた後に、上記13)の方法のように、ケーシングの上下両構成部材を、本体形成部どうしおよび接続部形成部どうしが合致するように組み合わせ、液通過パイプのパイプ本体を、上下両構成部材の組み合わせ体の両接続部形成部間に挿入するとともに、上下両構成部材の組み合わせ体の両接続部形成部を、液通過パイプのパイプ本体と被覆部との間の嵌入溝内に嵌め入れた後に、液通過パイプの被覆部に、径方向外側から径方向内側に向かって加圧するプレス加工を施すことにより、被覆部を全周にわたって径方向内側に塑性変形させて上下両構成部材の両接続部形成部の外周面に沿わせるとともに、両接続部形成部を径方向内側に塑性変形させて液通過パイプのパイプ本体の外周面に沿わせることによって、上下両構成部材の外向きフランジどうしの間のクリアランスを小さくすることができる。したがって、上下両構成部材の外向きフランジどうしのろう付を強固に行うことができる。
上記11)の方法によれば、上下両構成部材の組み合わせ体の両接続部形成部を液通過パイプのパイプ本体と被覆部との間の嵌入溝内に嵌め入れる際の作業性を向上させることができる。
上記12)〜15)の方法によれば、ケーシングの上下両構成部材の接続部形成部の少なくとも一部の曲率半径が液通過パイプのパイプ本体の外径よりも若干小さくなっていたとしても、ケーシングの上下両構成部材を、本体形成部どうしおよび接続部形成部どうしが合致するように組み合わせ、液通過パイプのパイプ本体を、上下両構成部材の組み合わせ体の両接続部形成部間に挿入するとともに、上下両構成部材の組み合わせ体の両接続部形成部を、液通過パイプのパイプ本体と被覆部との間の嵌入溝内に嵌め入れた後に、液通過パイプの被覆部に、径方向外側から径方向内側に向かって加圧するプレス加工を施すことにより、被覆部を全周にわたって径方向内側に塑性変形させて上下両構成部材の両接続部形成部の外周面に沿わせるとともに、両接続部形成部を径方向内側に塑性変形させて液通過パイプのパイプ本体の外周面に沿わせることができる。したがって、ケーシングの上下両構成部材からなる組み合わせ体の両接続部形成部と液通過パイプのパイプ本体との間に大きな隙間が生じることが防止され、その結果当該隙間に起因して製造されたケーシングのパイプ接続部と液通過パイプのパイプ本体との間にろう付不良が発生することが防止されるとともに、ケーシング内からの液の洩れを防止することができる
この発明の実施形態1の液流通装置の全体構成を示す斜視図である。 図1のA−A線拡大断面図である。 図2のB−B線断面図である。 図3のC−C線断面図である。 実施形態1の液流通装置を製造する方法において、上下両構成部材を組み合わせた際の接続部形成部を示す拡大断面図である。 実施形態1の液流通装置を製造する方法において、上下両構成部材と液通過パイプとを組み合わせる前の状態を示す部分拡大斜視図である。 実施形態1の液流通装置を製造する方法において、上下両構成部材と液通過パイプとを組み合わせた後の状態を示す部分拡大斜視図である。 実施形態1の液流通装置における液通過パイプの変形例を示す図2の一部分に相当する図である。 実施形態1の液流通装置における液通過パイプの他の変形例を示す図2の一部分に相当する図である。 この発明の実施形態2の液流通装置を示す図2に相当する図である。 実施形態2の液流通装置を製造する方法において、上下両構成部材と液通過パイプとを組み合わせた後の状態を示す要部拡大断面図である。 (a)は実施形態2の液流通装置における液通過パイプの変形例を示す図2の一部分に相当する図であり、(b)は(a)の液通過パイプを用いた実施形態2の液流通装置を製造する方法において、上下両構成部材と液通過パイプとを組み合わせた後の状態を示す図11相当の図である。 (a)は実施形態2の液流通装置における液通過パイプの他の変形例を示す図2の一部分に相当する図であり、(b)は(a)の液通過パイプを用いた実施形態2の液流通装置を製造する方法において、上下両構成部材と液通過パイプとを組み合わせた後の状態を示す図11相当の図である。 この発明の実施形態3の液流通装置を示す図2に相当する図である。 実施形態3の液流通装置を製造する方法において、上下両構成部材と液通過パイプとを組み合わせた後の状態を示す要部拡大断面図である。 (a)は実施形態3の液流通装置における液通過パイプの変形例を示す図2の一部分に相当する図であり、(b)は(a)の液通過パイプを用いた実施形態3の液流通装置を製造する方法において、上下両構成部材と液通過パイプとを組み合わせた後の状態を示す図11相当の図である。 (a)は実施形態3の液流通装置における液通過パイプの他の変形例を示す図2の一部分に相当する図であり、(b)は(a)の液通過パイプを用いた実施形態3の液流通装置を製造する方法において、上下両構成部材と液通過パイプとを組み合わせた後の状態を示す図11相当の図である。 この発明の実施形態4の液流通装置を示す図2に相当する図である。 実施形態4の液流通装置を製造する方法において、上下両構成部材と液通過パイプとを組み合わせた後の状態を示す要部拡大断面図である。 (a)は実施形態4の液流通装置における液通過パイプの変形例を示す図2の一部分に相当する図であり、(b)は(a)の液通過パイプを用いた実施形態4の液流通装置を製造する方法において、上下両構成部材と液通過パイプとを組み合わせた後の状態を示す図11相当の図である。 (a)は実施形態4の液流通装置における液通過パイプの他の変形例を示す図2の一部分に相当する図であり、(b)は(a)の液通過パイプを用いた実施形態4の液流通装置を製造する方法において、上下両構成部材と液通過パイプとを組み合わせた後の状態を示す図11相当の図である。
以下、この発明の実施形態を、図面を参照して説明する。この実施形態は、この発明の液流通装置を、半導体素子などの発熱体を冷却する液冷式冷却装置に適用したものである。
以下の説明において、図1に矢印Xで示す方向を前、これと反対側を後といい、前方から後方見た際の上下、左右、すなわち図2の上下、左右を上下、左右というものとする。
また、以下の説明において、「アルミニウム」という用語には、純アルミニウムの他にアルミニウム合金を含むものとする。
なお、全図面を通じて同一部分および同一物には同一符号を付して重複する説明を省略する。
実施形態1
この実施形態は図1〜図6に示すものである。
図1は実施形態1の液冷式冷却装置に発熱体である半導体素子が取り付けられた状態を示し、図2〜図4はその要部の構成を示す。また、図5〜図7は液冷式冷却装置の製造方法を示す。
図1〜図4において、液冷式冷却装置(1)は、ケーシング(2)と、ケーシング(2)に接続された2つの液通過パイプ(3)とを備えており、一方の液通過パイプ(3)がケーシング(2)内に冷却液を流入させるのに用いられ、他方の液通過パイプ(3)がケーシング(2)内から冷却液を流出させるのに用いられるようになっている。
ケーシング(2)は、頂壁(5)、底壁(図示略)および周壁(6)からなりかつ内部を冷却液が流れるようになされた扁平直方体状の中空状ケーシング本体(4)と、ケーシング本体(4)の右側縁の前端部および後端部にそれぞれ右方突出状に一体に形成され、かつケーシング本体(4)内に通じる冷却液流通部(7)とを備えている。一方の冷却液流通部(7)がケーシング(2)内に冷却液を流入させるのに用いられ、他方の冷却液流通部(7)がケーシング(2)内から冷却液を流出させるのに用いられるようになっている。
ケーシング(2)の冷却液流通部(7)は、ケーシング本体(4)に連なって設けられ、かつケーシング本体(4)と同一高さを有する角筒状の基部(8)と、基部(8)の右端部に連なって設けられ、かつ基部(8)外面の前後方向の幅と同一の外径を有する円筒状のパイプ接続部(9)とよりなる。冷却液流通部(7)の基部(8)の上下両面はケーシング本体(4)の頂壁(5)の上面および底壁の下面にそれぞれ面一となっている。
ケーシング(2)は、ケーシング本体(4)の上半部、および冷却液流通部(7)の基部(8)およびパイプ接続部(9)の上半部を形成するアルミニウム製上構成部材(11)と、上構成部材(11)にろう付されかつケーシング本体(4)の下半部、および冷却液流通部(7)の基部(8)およびパイプ接続部(9)の下半部を形成するアルミニウム製下構成部材(12)とよりなる。すなわち、上構成部材(11)は、ケーシング本体(4)の頂壁(3)および周壁(5)の上半部を形成する本体形成部(11c)と、冷却液流通部(7)の基部(8)の上半部を形成する基部形成部(11a)と、冷却液流通部(7)のパイプ接続部(9)の上半部を形成する接続部形成部(11b)とよりなる。下構成部材(12)は、ケーシング本体(4)の底壁および周壁(5)の下半部を形成する本体形成部(12c)と、冷却液流通部(7)の基部(8)の下半部を形成する基部形成部(12a)と、冷却液流通部(7)のパイプ接続部(9)の下半部を形成する接続部形成部(12b)とよりなる。上構成部材(11)の下端部および下構成部材(12)の上端部には、それぞれ本体形成部(11c)(12c)、基部形成部(11a)(12a)および接続部形成部(11b)(12b)にわたる外向きフランジ(13)(14)が一体に形成されている。
上下両構成部材(11)(12)は、片面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートにプレス加工を施すことによって、他方の構成部材(12)(11)側を向いた面にろう材層が来るように形成されたものである。そして、上構成部材(11)の本体形成部(11c)、基部形成部(11b)および接続部形成部(11b)の下端部と、下構成部材(12)の本体形成部(12c)、基部形成部(12a)および接続部形成部(12b)の上端部とが、上下両構成部材(11)(12)を形成するアルミニウムブレージングシートのろう材を利用してろう付されるとともに、上下両構成部材(11)(12)の外向きフランジ(13)(14)どうしが、上下両構成部材(11)(12)を形成するアルミニウムブレージングシートのろう材を利用してろう付されることにより、ケーシング(2)が形成されている。
ケーシング(2)のケーシング本体(4)内の後側部分に、後側の冷却液流通部(7)に通じるヘッダ部(15)が、ケーシング本体(4)内の左右方向の全長にわたって設けられ、ケーシング(2)のケーシング本体(4)内の前側部分に、前側の冷却液流通部(7)に通じるヘッダ部(16)が、ケーシング本体(4)内の左右方向の全長にわたって設けられている。ケーシング本体(4)内における2つのヘッダ部(15)(16)間の部分に、前後方向にのびる波頂部、前後方向にのびる波底部および波頂部と波底部とを連結する垂直状連結部からなるアルミニウム製のコルゲートフィン(17)が配置されている。
液通過パイプ(3)はアルミニウム押出形材製であって、先端部がケーシング本体(4)のパイプ接続部(9)内に挿入された円筒状のパイプ本体(18)と、パイプ本体(18)におけるパイプ接続部(9)よりも外側に存在する部分に外方張り出し部(19)を介して一体に形成され、かつパイプ接続部(9)の外周面における開口端側の略半部を覆う円筒状被覆部(21)とよりなり、パイプ本体(18)と被覆部(21)との間にパイプ接続部(9)を嵌め入れる嵌入溝(22)が全周にわたって設けられている。
両液通過パイプ(3)のパイプ本体(18)におけるパイプ接続部(9)内への挿入側開口端部(左端部)は、被覆部(21)の長さ方向外端部(外方張り出し部(19)とは反対側の端部)よりも長さ方向外方(左方)に突出している。また、両液通過パイプ(3)の被覆部(21)内周面における長さ方向の外側端部に、被覆部(21)の長さ方向外側に向かって径方向外方に傾斜したガイド面(23)が形成されている。両液通過パイプ(3)は、パイプ本体(18)の内周面から被覆部(21)の外周面に至る肉厚を有するアルミニウム押出形材製丸パイプに切削加工を施すことによって、パイプ本体(18)、外方張り出し部(19)、被覆部(21)、嵌入溝(22)およびガイド面(23)を形成することによりつくられたものである。さらに、両液通過パイプ(3)の被覆部(21)に、ケーシング(2)の上下両構成部材(11)(12)の外向きフランジ(13)(14)が嵌め入れられる2つの切り欠き(24)が、1つの直径上に位置するようにその先端部側(左端部側)から形成されている。そして、ケーシング(2)の上下両構成部材(11)(12)の外向きフランジ(13)(14)が切り欠き(24)内に嵌め入れられた状態で、両液通過パイプ(3)のパイプ本体(18)の外周面がケーシング(2)の冷却液流通部(7)のパイプ接続部(9)の内周面に、上下両構成部材(11)(12)のろう材層を利用してろう付されている。なお、溶融したろう材が流れることによって、液通過パイプ(3)の被覆部(21)の内周面と、パイプ接続部(9)の外周面とがろう付されることもある。
上記構成の液冷式冷却装置(1)において、発熱体である半導体素子(P)は、板状絶縁部材(I)を介してケーシング本体(4)の頂壁(5)外面に接合されている。そして、図示しない冷却液供給用配管から一方、ここでは後側の液通過パイプ(3)内に送り込まれた冷却液は、後側の冷却液流通部(7)のパイプ接続部(9)および基部(8)を通ってケーシング本体(4)内の後側ヘッダ部(15)内に流入する。後側ヘッダ部(15)内に流入した冷却液は、コルゲートフィン(17)の隣り合う連結部間を前方に流れて前側ヘッダ部(16)内に入る。前側ヘッダ部(16)内に入った冷却液は前側ヘッダ部(16)内を右方に流れ、前側の冷却液流通部(7)の基部(8)およびパイプ接続部(9)を通って前側の液通過パイプ(3)内に流入し、図示しない冷却液排出用配管内に送り込まれる。
そして、半導体素子(P)から発せられる熱は、絶縁部材(I)、ケーシング本体(4)の頂壁(5)およびコルゲートフィン(17)を経てケーシング本体(4)内を流れる冷却液に伝わり、半導体素子(P)が冷却される。
以下、実施形態1の液冷式冷却装置(1)の製造方法を、図5〜図7を参照して説明する。
まず、片面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートにプレス加工を施すことによって、基部形成部(11a)、接続部形成部(11b)、本体形成部(11c)および外向きフランジ(13)を有する上構成部材(11)と、基部形成部(12a)、接続部形成部(12b)、本体形成部(12c)および外向きフランジ(14)を有する下構成部材(16)とを形成する。ここで、プレス加工に用いられるプレス金型の雌型における接続部形成部(11b)(12b)を形成する凹部の内径は液通過パイプ(3)のパイプ本体(18)の外径に合致しているが、スプリングバックによって、形成された接続部形成部(11b)(12b)の凸側部分の曲率半径が雌型の凹部の内径、すなわち液通過パイプ(3)のパイプ本体(18)の外径よりも若干小さくなり、図5に示すような形状となる。
また、パイプ本体(18)の内周面から被覆部(21)の外周面に至る肉厚を有するアルミニウム押出形材製丸パイプに切削加工を施すことにより、パイプ本体(18)、外方張り出し部(19)、被覆部(21)、嵌入溝(22)およびガイド面(23)を形成することによって、液通過パイプ(3)を形成する。液通過パイプ(3)は、アルミニウム押出形材製丸パイプに切削加工を施すことによって形成されるので、パイプ本体(18)の内外両周面および被覆部(21)の内外両周面は円筒面となる。
ついで、ケーシング(2)の上下両構成部材(11)(12)を、本体形成部(11c)(12c)どうし、基部形成部(11a)(12a)どうし、接続部形成部(11b)(12b)どうし、および外向きフランジ(13)(14)どうしが密着するように組み合わせた後(図6参照)、液通過パイプ(3)のパイプ本体(18)を、上下両構成部材(11)(12)の両接続部形成部(11b)(12b)間に挿入するとともに、上下両構成部材(11)(12)の両接続部形成部(11b)(12b)を、液通過パイプ(3)のパイプ本体(18)と被覆部(21)との間の嵌入溝(22)内に嵌め入れ、さらに両外向きフランジ(13)(14)を切り欠き(24)内に嵌め入れる(図7参照)。このとき、液通過パイプ(3)の被覆部(21)のガイド面(23)の働きによって、ケーシング(2)の上下両構成部材(11)(12)の両接続部形成部(11b)(12b)が変形させられて半円筒状となる。
その後、上下両構成部材(11)(12)の本体形成部(11c)(12c)どうし、基部形成部(11a)(12a)どうし、接続部形成部(11b)(12b)どうし、および外向きフランジ(13)(14)どうしをろう付してケーシング本体(4)と、基部(8)およびパイプ接続部(9)からなる冷却液流通部(7)とを有するケーシング(2)をつくり、さらに液通過パイプ(3)のパイプ本体(18)をパイプ接続部(9)の内周面にろう付する。こうして、液冷式冷却装置(1)が製造される。
図8および図9は、実施形態1の液冷式冷却装置における液通過パイプの変形例を示す。
図8に示す液通過パイプ(25)の場合、パイプ本体(18)におけるパイプ接続部(9)内への挿入側開口端部と、被覆部(21)の長さ方向外端部とが、長さ方向の同一位置にある。
図9に示す液通過パイプ(26)の場合、被覆部(21)の長さ方向外端部が、パイプ本体(18)におけるパイプ接続部(9)内への挿入側開口端部よりも長さ方向外方に突出している。
実施形態2
この実施形態は、図10および図11に示すものである。
図10は実施形態2の液冷式冷却装置の要部を示し、図11はその製造方法の一部の工程を示す。
図10において、液冷式冷却装置の液通過パイプ(30)のパイプ本体(18)におけるパイプ接続部(9)内への挿入側開口端部は、被覆部(21)の長さ方向外端部よりも長さ方向外方に突出している。液通過パイプ(30)のパイプ本体(18)における外方張り出し部(19)よりも開口端部側の部分の外周面には、外方張り出し部(19)側から大径円筒面部(31)、大径円筒面部(31)の長さ方向外端に連なり、かつ長さ方向外方に向かって径方向内方に縮径された円錐面部(32)、および円錐面部(32)の長さ方向外端に連なった小径円筒面部(33)が設けられている。そして、液通過パイプ(30)の被覆部(21)の全体に径方向外側からプレス加工が施されることにより、被覆部(21)が全周にわたって径方向内側に加圧されて塑性変形させられるとともに、パイプ接続部(9)が全周にわたって径方向内側に加圧されて塑性変形させられている。その結果、パイプ接続部(9)が液通過パイプ(30)のパイプ本体(18)の外周面における大径円筒面部(31)、円錐面部(32)および小径円筒面部(33)に密着状に沿わされるとともに、液通過パイプ(30)の被覆部(21)がケーシング(2)の冷却液流通部(7)のパイプ接続部(9)の外周面に密着状に沿わされている。なお、液通過パイプ(30)の外方張り出し部(19)は変形していない。
その他の構成は実施形態1の液冷式冷却装置と同様である。
以下、実施形態2の液冷式冷却装置(1)の製造方法を説明する。
まず、実施形態1の液冷式冷却装置(1)の場合と同様にして、プレス加工によりケーシング(2)の上下両構成部材(11)(12)を形成する。
また、パイプ本体(18)の内周面から外方張り出し部(19)の外周面に至る肉厚を有するアルミニウム押出形材製丸パイプに切削加工を施すことによって、パイプ本体(18)、外方張り出し部(19)、被覆部(21)および嵌入溝(22)を形成するとともに、パイプ本体(18)の外周面に大径円筒面部(31)、円錐面部(32)および小径円筒面部(33)を形成することにより、液通過パイプ(30)をつくる。ここで、嵌入溝(22)の溝幅は、上下両構成部材(11)(12)の接続部形成部(11b)(12b)の形状が、スプリングバックの影響により、図5に示すような形状になっていたとしても、両接続部形成部(11b)(12b)を嵌め入れることができるような広さとしておく。
ついで、ケーシング(2)の上下両構成部材(11)(12)を、本体形成部(11c)(12c)どうし、基部形成部(11a)(12a)どうし、接続部形成部(11b)(12b)どうし、および外向きフランジ(13)(14)どうしが密着するように組み合わせた後、液通過パイプ(3)のパイプ本体(18)を、上下両構成部材(11)(12)の両接続部形成部(11b)(12b)間に挿入するとともに、上下両構成部材(11)(12)の両接続部形成部(11b)(12b)を、液通過パイプ(3)のパイプ本体(18)と被覆部(21)との間の嵌入溝(22)内に嵌め入れ、さらに両外向きフランジ(13)(14)を切り欠き(24)内に嵌め入れる(図11参照)。
ついで、液通過パイプ(30)の被覆部(21)の全体に径方向外側からプレス加工を施すことにより、被覆部(21)を全周にわたって径方向内側に加圧して縮径するように塑性変形させるとともに、接続部形成部(11b)(12b)を全周にわたって径方向内側に加圧して縮径するように塑性変形させる。その結果、両接続部形成部(11b)(12b)が液通過パイプ(30)のパイプ本体(18)の外周面における大径円筒面部(31)、円錐面部(32)および小径円筒面部(33)に密着状に沿わされるとともに、液通過パイプ(30)の被覆部(21)がケーシング(2)の冷却液流通部(7)の接続部形成部(11b)(12b)の外周面に密着状に沿わされる。このとき、ケーシング(2)の上下両構成部材(11)(12)の外向きフランジ(13)(14)どうしが、被覆部(21)により強く挟着されて両外向きフランジ(13)(14)どうしの間のクリアランスが小さくなる。
その後、上下両構成部材(11)(12)の本体形成部(11c)(12c)どうし、基部形成部(11a)(12a)どうし、接続部形成部(11b)(12b)どうし、および外向きフランジ(13)(14)どうしをろう付してケーシング本体(4)と、基部(8)およびパイプ接続部(9)からなる冷却液流通部(7)とを有するケーシング(2)をつくり、さらに液通過パイプ(3)のパイプ本体(18)をパイプ接続部(9)の内周面にろう付する。こうして、液冷式冷却装置が製造される。
図12および図13は、実施形態2の液冷式冷却装置における液通過パイプの変形例を示す。
図12(a)に示す液通過パイプ(35)の場合、パイプ本体(18)におけるパイプ接続部(9)内への挿入側開口端部と、被覆部(21)の長さ方向外端部とが、長さ方向の同一位置にある。なお、図12(b)は、液通過パイプ(35)の被覆部(21)に径方向外側からプレス加工を施す前の状態を示す。
図13(a)に示す液通過パイプ(36)の場合、被覆部(21)の長さ方向外端部が、パイプ本体(18)におけるパイプ接続部(9)内への挿入側開口端部よりも長さ方向外方に突出している。なお、図13(b)は、液通過パイプ(36)の被覆部(21)に径方向外側からプレス加工を施す前の状態を示す。
実施形態3
この実施形態は、図14および図15に示すものである。
図14は実施形態3の液冷式冷却装置の要部を示し、図15はその製造方法の一部の工程を示す。
図14において、液冷式冷却装置の液通過パイプ(30)の被覆部(21)は、その外方張り出し部(19)側の部分のみに径方向外側からプレス加工が施されることにより、被覆部(21)が全周にわたって径方向内側に加圧されて塑性変形させられるとともに、接続部形成部(11b)(12b)が全周にわたって径方向内側に加圧されて塑性変形させられている。その結果、パイプ接続部(9)が液通過パイプ(30)のパイプ本体(18)の外周面における大径円筒面部(31)のみに密着状に沿わされるとともに、液通過パイプ(30)の被覆部(21)がケーシング(2)の冷却液流通部(7)のパイプ接続部(9)の外周面に密着状に沿わされている。
その他の構成は実施形態2の液冷式冷却装置と同様である。
実施形態3の液冷式冷却装置の製造方法は、液通過パイプ(3)のパイプ本体(18)を、組み合わせた上下両構成部材(11)(12)の両接続部形成部(11b)(12b)間に挿入するとともに、上下両構成部材(11)(12)の両接続部形成部(11b)(12b)を、液通過パイプ(3)のパイプ本体(18)と被覆部(21)との間の嵌入溝(22)内に嵌め入れ、さらに両外向きフランジ(13)(14)を切り欠き(24)内に嵌め入れた後に(図15参照)、液通過パイプ(30)の被覆部(21)の外方張り出し部(19)側の部分に径方向外側からプレス加工を施すことにより、被覆部(21)を全周にわたって径方向内側に加圧して縮径するように塑性変形させるとともに、接続部形成部(11b)(12b)を全周にわたって径方向内側に加圧して縮径するように塑性変形させ、これにより接続部形成部(11b)(12b)が液通過パイプ(30)のパイプ本体(18)の外周面における大径円筒面部(31)のみに密着状に沿わされるとともに、液通過パイプ(30)の被覆部(21)が接続部形成部(11b)(12b)の外周面に密着状に沿わされることを除いては実施形態2の液冷式冷却装置の製造方法と同じである。
図16および図17は、実施形態3の液冷式冷却装置における液通過パイプの変形例を示す。
図16(a)に示す液通過パイプ(37)の場合、パイプ本体(18)におけるパイプ接続部(9)内への挿入側開口端部と、被覆部(21)の長さ方向外端部とが、長さ方向の同一位置にある。なお、図16(b)は、液通過パイプ(37)の被覆部(21)に径方向外側からプレス加工を施す前の状態を示す。
図17(a)に示す液通過パイプ(38)の場合、被覆部(21)の長さ方向外端部が、パイプ本体(18)におけるパイプ接続部(9)内への挿入側開口端部よりも長さ方向外方に突出している。なお、図17(b)は、液通過パイプ(38)の被覆部(21)に径方向外側からプレス加工を施す前の状態を示す。
実施形態4
この実施形態は、図18および図19に示すものである。
図18は実施形態4の液冷式冷却装置の要部を示し、図19はその製造方法の一部の工程を示す。
図18において、液冷式冷却装置の液通過パイプ(40)のパイプ本体(18)におけるパイプ接続部(9)内への挿入側開口端部は、被覆部(21)の長さ方向外端部よりも長さ方向外方に突出している。液通過パイプ(40)のパイプ本体(18)における外方張り出し部(19)よりも開口端部側の部分の外周面には、外方張り出し部(19)側から円筒面部(41)、および円筒面部(41)の長さ方向外端に連なり、かつ長さ方向外方に向かって径方向内方に縮径された円錐面部(42)が設けられている。そして、液通過パイプ(40)の被覆部(21)に径方向外側からプレス加工が施されることにより、被覆部(21)が全周にわたって径方向内側に加圧されて塑性変形させられるとともに、パイプ接続部(9)が全周にわたって径方向内側に加圧されて塑性変形させられている。その結果、パイプ接続部(9)が液通過パイプ(40)のパイプ本体(18)の外周面の円筒面部(41)に密着状に沿わされるとともに、液通過パイプ(40)の被覆部(21)がケーシング(2)の冷却液流通部(7)のパイプ接続部(9)の外周面に密着状に沿わされている。なお、液通過パイプ(40)の外方張り出し部(19)は変形していない。
その他の構成は実施形態2の液冷式冷却装置と同様である。
以下、実施形態4の液冷式冷却装置の製造方法を説明する。
まず、実施形態1の液冷式冷却装置の場合と同様にしてケーシング(2)の上下両構成部材(11)(12)を形成する。
また、パイプ本体(18)の内周面から被覆部(21)における外方張り出し部(19)の外周面に至る肉厚を有するアルミニウム押出形材製丸パイプに切削加工を施すことによって、パイプ本体(18)、外方張り出し部(19)、被覆部(21)および嵌入溝(22)を形成するとともに、パイプ本体(18)の外周面に円筒面部(41)および円錐面部(42)を形成することにより、液通過パイプ(40)をつくる。液通過パイプ(40)は、アルミニウム押出形材製丸パイプに切削加工を施すことによって形成されるので、パイプ本体(18)の内周面および被覆部(21)の内外両周面は円筒面となる。ここで、嵌入溝(22)の溝幅は、上下両構成部材(11)(12)の接続部形成部(11b)(12b)の形状が、スプリングバックの影響により、図5に示すような形状になっていたとしても、両接続部形成部(11b)(12b)を嵌め入れることができるような広さとしておく。
ついで、ケーシング(2)の上下両構成部材(11)(12)を、本体形成部(11c)(12c)どうし、基部形成部(11a)(12a)どうし、接続部形成部(11b)(12b)どうし、および外向きフランジ(13)(14)どうしが密着するように組み合わせた後、液通過パイプ(40)のパイプ本体(18)を、上下両構成部材(11)(12)の両接続部形成部(11b)(12b)間に挿入するとともに、上下両構成部材(11)(12)の両接続部形成部(11b)(12b)を、液通過パイプ(40)のパイプ本体(18)と被覆部(21)との間の嵌入溝(22)内に嵌め入れ、さらに両外向きフランジ(13)(14)を切り欠き(24)内に嵌め入れる(図19参照)。
ついで、液通過パイプ(40)の被覆部(21)の全体に径方向外側からプレス加工を施すことにより、被覆部(21)を全周にわたって径方向内側に加圧して縮径するように塑性変形させるとともに、接続部形成部(11b)(12b)を全周にわたって径方向内側に加圧して縮径するように塑性変形させる。その結果、両接続部形成部(11b)(12b)が液通過パイプ(40)のパイプ本体(18)の外周面における円筒面部(31)に密着状に沿わされるとともに、液通過パイプ(40)の被覆部(21)がケーシング(2)の冷却液流通部(7)の接続部形成部(11b)(12b)の外周面に密着状に沿わされる。このとき、ケーシング(2)の上下両構成部材(11)(12)の外向きフランジ(13)(14)どうしが、被覆部(21)により強く挟着されて両外向きフランジ(13)(14)どうしの間のクリアランスが小さくなる。
その後、上下両構成部材(11)(12)の本体形成部(11c)(12c)どうし、基部形成部(11a)(12a)どうし、接続部形成部(11b)(12b)どうし、および外向きフランジ(13)(14)どうしをろう付してケーシング本体(4)と、基部(8)およびパイプ接続部(9)からなる冷却液流通部(7)とを有するケーシング(2)をつくり、さらに液通過パイプ(40)のパイプ本体(18)をパイプ接続部(9)の内周面にろう付する。こうして、液冷式冷却装置が製造される。
図20および図21は、実施形態4の液冷式冷却装置における液通過パイプの変形例を示す。
図20(a)に示す液通過パイプ(45)の場合、パイプ本体(18)におけるパイプ接続部(9)内への挿入側開口端部と、被覆部(21)の長さ方向外端部とが、長さ方向の同一位置にある。なお、図20(b)は、液通過パイプ(45)の被覆部(21)に径方向外側からプレス加工を施す前の状態を示す。
図21(a)に示す液通過パイプ(46)の場合、被覆部(21)の長さ方向外端部が、パイプ本体(18)におけるパイプ接続部(9)内への挿入側開口端部よりも長さ方向外方に突出している。なお、図21(b)に、液通過パイプ(46)の被覆部(21)に径方向外側からプレス加工を施す前の状態を示す。
上述した全ての実施形態においては、この発明による液流通装置が、半導体素子などの発熱体を冷却する液冷式冷却装置に適用されているが、これに限定されるものではなく、他の液流通装置にも適用可能である。
上述した全ての液通過パイプ(3)(25)(26)(30)(35)(36)(37)(38)(40)(45)(46)において、被覆部(21)は、パイプ本体(18)に外方張り出し部(19)を介して一体に形成されているが、これに限定されるものではなく、被覆部(21)および外方張り出し部(19)は、パイプ本体(18)と別個に形成されたものが、パイプ本体(18)に固定されていてもよい。また、外方張り出し部(19)がパイプ本体(18)に一体に形成され、被覆部(19)は、外方張り出し部(19)と別個に形成されたものが、外方張り出し部(19)に固定されていてもよい。
この発明による液冷式冷却装置は、半導体素子などの発熱体を冷却する液冷式冷却装置として好適に用いられる。
(1):液冷式冷却装置(液流通装置)
(2):ケーシング
(3)(25)(26)(30)(35)(36)(37)(38)(40)(45)(46):液通過パイプ
(4):ケーシング本体
(5):頂壁
(6):周壁
(9):パイプ接続部
(11):上構成部材
(11b):接続部形成部
(11c):本体形成部
(12):下構成部材
(12b):接続部形成部
(12c):本体形成部
(13)(14):外向きフランジ
(18):パイプ本体
(19):外方張り出し部
(21):被覆部
(22):嵌入溝
(23):ガイド面
(31):大径円筒面部
(32):円錐面部
(33):小径円筒面部
(41):円筒面部
(42):円錐面部

Claims (18)

  1. 頂壁、底壁および周壁を有する中空状のケーシング本体、ならびにケーシング本体に設けられた円筒状のパイプ接続部を有するケーシングと、ケーシングのパイプ接続部に接続された液通過パイプとを備えており、ケーシングが、ケーシング本体の上半部およびパイプ接続部の半円筒状上半部を形成する上構成部材と、上構成部材にろう付されかつケーシング本体の下半部およびパイプ接続部の半円筒状下半部を形成する下構成部材とよりなり、液通過パイプが、ケーシングのパイプ接続部にろう付されている液流通装置であって、
    パイプ接続部が、ケーシング本体から突出するようにケーシング本体に一体に設けられ、液通過パイプが、先端部がケーシングのパイプ接続部内に挿入された円筒状のパイプ本体と、パイプ本体に固定状に設けられ、かつパイプ接続部の外周面を覆う円筒状の被覆部とよりなり、液通過パイプのパイプ本体と被覆部との間にパイプ接続部を嵌め入れる嵌入溝が全周にわたって設けられ、ケーシングのパイプ接続部が、液通過パイプのパイプ本体と被覆部との間の嵌入溝内に嵌め入れられた状態でパイプ本体にろう付され、ケーシングの上構成部材の下端部および下構成部材の上端部におけるパイプ接続部を形成する部分にそれぞれ外向きフランジが設けられるとともに、両構成部材の外向きフランジどうしがろう付されており、液通過パイプの被覆部に、ケーシングの上下両構成部材の外向きフランジが嵌め入れられる切り欠きが形成されている液流通装置。
  2. 液通過パイプの被覆部の内周面における長さ方向の外側端部に、被覆部の長さ方向外側に向かって径方向外方に傾斜したガイド面が形成されている請求項1記載の液流通装置。
  3. 液通過パイプの被覆部およびケーシングのパイプ接続部が、それぞれ全周にわたって径方向外側から径方向内側に加圧されて塑性変形させられており、パイプ接続部が液通過パイプのパイプ本体の外周面に沿わされている請求項1記載の液流通装置。
  4. 液通過パイプの被覆部が、外方張り出し部を介してパイプ本体の外周面に一体に形成されており、パイプ本体の外周面における外方張り出し部よりも先端側の部分に、外方張り出し部側から大径円筒面部、大径円筒面部の長さ方向外端に連なり、かつ長さ方向外方に向かって径方向内方に縮径された円錐面部、および円錐面部の長さ方向外端に連なった小径円筒面部が設けられており、パイプ接続部が塑性変形させられてパイプ本体の外周面の大径円筒面部、円錐面部および小径円筒面部に沿わされている請求項3記載の液流通装置。
  5. 液通過パイプの被覆部が、外方張り出し部を介してパイプ本体の外周面に一体に形成されており、パイプ本体の外周面における外方張り出し部よりも先端側の部分に、外方張り出し部側から大径円筒面部、大径円筒面部の長さ方向外端に連なり、かつ長さ方向外方に向かって径方向内方に縮径された円錐面部、および円錐面部の長さ方向外端に連なった小径円筒面部が設けられており、パイプ接続部が塑性変形させられてパイプ本体の外周面の大径円筒面部に沿わされている請求項3記載の液流通装置。
  6. 液通過パイプの被覆部が、外方張り出し部を介してパイプ本体の外周面に一体に形成されており、パイプ本体の外周面における外方張り出し部よりも先端側の部分に、外方張り出し部側から円筒面部、および円筒面部の長さ方向外端に連なり、かつ長さ方向外方に向かって径方向内方に縮径された円錐面部が設けられており、パイプ接続部が塑性変形させられてパイプ本体の外周面の円筒面部に沿わされている請求項3記載の液流通装置。
  7. 液通過パイプのパイプ本体におけるパイプ接続部内への挿入側開口端部が、被覆部の長さ方向外端部よりも長さ方向外方に突出している請求項2〜6のうちのいずれかに記載の液流通装置。
  8. 液通過パイプのパイプ本体におけるパイプ接続部内への挿入側開口端部と、被覆部の長さ方向外端部とが、長さ方向の同一位置にある請求項2〜6のうちのいずれかに記載の液流通装置。
  9. 液通過パイプの被覆部の長さ方向外端部が、パイプ本体におけるパイプ接続部内への挿入側開口端部よりも長さ方向外方に突出している請求項2〜6のうちのいずれかに記載の液流通装置。
  10. 頂壁、底壁および周壁を有する中空状のケーシング本体、ならびにケーシング本体に設けられた円筒状のパイプ接続部を有するケーシングと、ケーシングのパイプ接続部に接続された液通過パイプとを備えており、ケーシングが、ケーシング本体の上半部、およびパイプ接続部の半円筒状上半部を形成する上構成部材と、上構成部材にろう付されかつケーシング本体の下半部およびパイプ接続部の半円筒状下半部を形成する下構成部材とよりなり、液通過パイプが、ケーシングのパイプ接続部にろう付されている液流通装置を製造する方法であって、
    ケーシング本体の上半部を形成する本体形成部、および本体形成部から突出するように本体形成部と一体に設けられ、かつパイプ接続部の上半部を形成する接続部形成部を有する上構成部材と、ケーシング本体の下半部を形成する本体形成部、および本体形成部から突出するように本体形成部と一体に設けられ、かつパイプ接続部の下半部を形成する接続部形成部を有する下構成部材と、先端部がケーシングのパイプ接続部内に挿入される円筒状のパイプ本体、およびパイプ本体に固定状に設けられ、かつパイプ接続部の外周面を覆うとともにパイプ本体との間にパイプ接続部を嵌め入れる嵌入溝を全周にわたって形成する円筒状の被覆部からなる液通過パイプとを用意すること、
    ケーシングの上構成部材の接続部形成部の下端部および下構成部材の接続部形成部の上端部にそれぞれ外向きフランジを一体に形成しておくとともに、液通過パイプの被覆部に、上下両構成部材の外向きフランジが嵌め入れられる切り欠きを形成しておくこと、
    ケーシングの上下両構成部材を、本体形成部どうしおよび接続部形成部どうしが合致するように組み合わせること、
    液通過パイプのパイプ本体を、上下両構成部材の組み合わせ体の両接続部形成部間に挿入するとともに、上下両構成部材の組み合わせ体の両接続部形成部を、液通過パイプのパイプ本体と被覆部との間の嵌入溝内に嵌め入れ、さらに上下両構成部材の組み合わせ体の外向きフランジを液通過パイプの被覆部の切り欠きに嵌め入れること、
    ならびに上下両構成部材どうしをろう付してケーシング本体およびパイプ接続部からなるケーシングをつくり、さらに液通過パイプのパイプ本体をケーシングのパイプ接続部の内周面にろう付することを含む液流通装置の製造方法
  11. 液通過パイプの被覆部の内周面における長さ方向の外側端部に、被覆部の長さ方向外側に向かって径方向外方に傾斜したガイド面を形成しておく請求項10記載の液流通装置の製造方法。
  12. 液通過パイプのパイプ本体を、上下両構成部材の組み合わせ体の両接続部形成部間に挿入するとともに、上下両構成部材の組み合わせ体の両接続部形成部を、液通過パイプのパイプ本体と被覆部との間の嵌入溝内に嵌め入れた後に、液通過パイプの被覆部に、径方向外側から径方向内側に向かって加圧するプレス加工を施すことにより、被覆部を全周にわたって径方向内側に塑性変形させて上下両構成部材の両接続部形成部の外周面に沿わせるとともに、両接続部形成部を径方向内側に塑性変形させて液通過パイプのパイプ本体の外周面に沿わせる請求項10記載の液流通装置の製造方法。
  13. 液通過パイプの被覆部を、外方張り出し部を介してパイプ本体の外周面に一体に形成しておき、パイプ本体の外周面における外方張り出し部よりも先端側の部分に、外方張り出し部側から大径円筒面部、大径円筒面部の長さ方向外端に連なり、かつ長さ方向外方に向かって径方向内方に縮径された円錐面部、および円錐面部の長さ方向外端に連なった小径円筒面部を設けておき、上下両構成部材の両接続部形成部をパイプ本体の外周面の大径円筒面部、円錐面部および小径円筒面部に沿わせる請求項12記載の液流通装置の製造方法
  14. 液通過パイプの被覆部を、外方張り出し部を介してパイプ本体の外周面に一体に形成しておき、パイプ本体の外周面における外方張り出し部よりも先端側の部分に、外方張り出し部側から大径円筒面部、大径円筒面部の長さ方向外端に連なり、かつ長さ方向外方に向かって径方向内方に縮径された円錐面部、および円錐面部の長さ方向外端に連なった小径円筒面部を設けておき、上下両構成部材の接続部形成部をパイプ本体の外周面の大径円筒面部に沿わせる請求項12記載の液流通装置の製造方法。
  15. 液通過パイプの被覆部を、外方張り出し部を介してパイプ本体の外周面に一体に形成しておき、パイプ本体の外周面における外方張り出し部よりも先端側の部分に、外方張り出し部側から円筒面部、および円筒面部の長さ方向外端に連なり、かつ長さ方向外方に向かって径方向内方に縮径された円錐面部を設けておき、上下両構成部材の両接続部形成部をパイプ本体の外周面の円筒面部に沿わせる請求項12記載の液流通装置の製造方法。
  16. 液通過パイプのパイプ本体におけるパイプ接続部内への挿入側開口端部が、被覆部の長さ方向外端部よりも長さ方向外方に突出している請求項11〜15のうちのいずれかに記載の液流通装置の製造方法。
  17. 液通過パイプのパイプ本体におけるパイプ接続部内への挿入側開口端部と、被覆部の長さ方向外端部とが、長さ方向の同一位置にある請求項11〜15のうちのいずれかに記載の液流通装置の製造方法。
  18. 液通過パイプの被覆部の長さ方向外端部が、パイプ本体におけるパイプ接続部内への挿入側開口端部よりも長さ方向外方に突出している請求項11〜15のうちのいずれかに記載の液流通装置の製造方法。
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