JP5637540B2 - 建具 - Google Patents
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Description
前述した建具に用いる気密部材としては、特許文献1に開示されたように、取付部と支持部と目詰め部を備え、障子閉じ状態で支持部と目詰め部が建具枠にそれぞれ接触して気密し、障子が風圧などで移動すると支持部が建具枠と離れるが、目詰め部は建具枠に接触し続け、その目詰め部の弾性余力で気密できるようにしたものが知られている。
このために、縦枠に取り付けた気密部材の高さ方向の中間部分が縦框から離れ、あるいは接触力が弱まり、気密できなくなることがある。
しかしながら、前述した従来の気密部材は、その支持部が空洞部を有したホロー形状で、しかも支持部が主気密部で障子閉じ状態では支持部で主として気密することになる。ヒレ形状の目詰り部は補助的な気密部で、補助的に気密することになる。
前記障子の縦框は、障子開閉時に面外方向、面内方向に移動せずに面外方向に回動し、前記縦框の気密部材が接触する外表面は円弧形状とし、
前記気密部材は、縦枠の被取付部に取り付ける取付部と、縦框と接触する気密部を備え、
その気密部は、取付部と連続し、円弧形状に湾曲した基部ヒレと、この基部ヒレの先端部と連続し円弧形状に湾曲した先部ヒレを有し、
前記基部ヒレは、取付部に向かう裏面が凹面で、表面が凸面となるように円弧形状に湾曲し、前記先部ヒレは、基部ヒレの裏面と連続した裏面が凸面で、基部ヒレの表面と連続した表面が凹面となるように円弧形状に湾曲し、気密部は取付部に対して片持ち状に支持されたヒレ形状とし、
前記気密部材は、外力が負荷しない自由状態では、前記基部ヒレと先部ヒレが前記取付部に対してほぼ直角で、かつ縦框に向かい、先部ヒレの先端部が取付部から最も離れた自由状態姿勢で、
前記気密部材は、前記取付部を前記縦框の被取付部に取り付け、前記障子が閉じ状態のときに、前記基部ヒレの表面の一部分と前記先部ヒレの先端部の両方が前記縦框の外表面に接触し、前記基部ヒレが取付部とほぼ平行で、前記先部ヒレの先端部は基部ヒレよりも前記縦框寄りに位置するように弾性変形することを特徴とする建具である。
このようにすれば、基部ヒレが縦框の変形に追従して弾性復元し易いと共に、自由状態のときの先部ヒレの形状安定化を図ることができる。
しかも基部ヒレと先部ヒレの2点で縦框と接触するので、気密性が向上する。
建具枠1は、上枠10と下枠11と左右の縦枠12で方形である。
障子2は、2つのドア20,21を備え、一方のドア20の一方の縦框22を上枠10、下枠11に対して面外方向に回動自在に支持し、この一方のドア20の他方の縦框23と他方のドア21の一方の縦框24を面外方向に折曲自在に連結し、他方のドア21の他方の縦框25を上枠10、下枠11の長手方向に沿って移動自在に支承してあり、図1に示す建具は浴室用の折れ戸である。
本発明の建具は折れ戸に限ることはなく、開き戸や引き戸などでも良い。
2つのドア20,21を閉じた状態で上框26、下框27が、上横の気密部材3、下横の気密部材4に接触して気密する。
図3に示すように、左右の縦枠12には、本発明の気密部材である縦の気密部材5がそれぞれ取り付けてある。
2つのドア20,21を閉じた状態で一方の障子20の一方の縦框22が気密部材5に接触して気密し、他方の障子21の他方の縦框25が気密部材5に接触して気密する。
このために、縦框22の外表面22aにおける気密部材5の気密部60が接触する部分を円弧形状とすることで、その縦框22がスムーズに回動できるようにしてある。
その基部ヒレ61はほぼ円弧形状に湾曲し、その湾曲の中心は取付部50側で、当該基部ヒレ61の取付部50に向かう裏面61aが凹面で、縦框22に向かう表面61bが凸面となるように円弧形状に湾曲している。
先部ヒレ62はほぼ円弧形状に湾曲し、その湾曲の中心は取付部50側とは反対側(縦框22側)で基部ヒレ61の裏面61aと連続した裏面62aが凸面で、表面61bと連続した表面62bが凹面となるように円弧形状に湾曲している。
つまり、気密部60は、取付部50に向かう裏面と、その裏面と反対の表面がそれぞれほぼS字形状に湾曲し、気密部60は、取付部50に対して片持ち状に支持され、ほぼS字形状に湾曲したヒレ形状である。
前述した自由状態姿勢から基部ヒレ61に外力が負荷すると、基部ヒレ61は取付部50に対して図5に仮想線で示すように取付部50に向けて弾性変形し、取付部50とほぼ平行な姿勢のとき、先部ヒレ62の先端部は基部ヒレ61よりも縦框22寄り(取付部50よりも遠く離れた位置)に位置する。
また、先部ヒレ62の曲率は基部ヒレ61の曲率よりも大きくなっている。つまり、先部ヒレ62の方が基部ヒレ61よりも曲がり具合がきつくなっている。
これにより、縦框22が高さ方向に沿って弓形状に変形したときに、基部ヒレ61が縦框22の変形に追従して弾性復元し易くなるので、縦枠12と縦框22との間の気密性を向上することができる。
さらに、先部ヒレ62の曲率は大きく、その先部ヒレ62の先端部分62cが曲率の大きいカール形状であるから、剛性が向上して先部ヒレ62の変形を抑制し、気密部材5(先部ヒレ62)の形状安定化を図ることができる。
このようにすれば、長尺な気密部材5を巻掛けて運搬、保管した後に、その気密部材5を繰り出して直線状としたときによれずに正しい形状とすることができる。
このようにすれば、障子(縦框22)との擦れによる摩擦抵抗が低減し、操作性が向上する。つまり、前述の縦框22は障子開閉時に回動するので、その縦框22の外表面22aが基部ヒレ61、先部ヒレ62に擦れるから、前述のように摺動処理することで、摩擦抵抗が低減し、ドアを開閉する力が大きくならないようにできる。
この表面部52に基片63が一体に設けてあり、この基片63の先端部に基部ヒレ61が一体に設けてある。具体的に、基部ヒレ61は、基片63を介して取付部50に片持ち状に設けられている。なお、基部ヒレ61は、取付部50の表面部52から片持ち状に設けてもよい。つまり、気密部材5は、取付部50に対して直接片持ち状に支持されたヒレ形状としてもよく、また、他の部位(基片63など)を介するなどして取付部50に対して間接的に片持ち状に支持されたヒレ形状としてもよい。
気密部材5は、その取付部50を縦枠12の溝13に長手方向から挿入して取り付けるので、基部51の周囲、表面部52の裏面を摺動処理、例えば低摩擦材をコーティングし、取付部50を溝13に長手方向から挿入するときの摩擦抵抗を低減している。
例えば、図6に示すように縦枠12に、面内方向に向けて取り付けても良いし、図7に示すように縦枠12に、面外方向及び面内方向に向けて2つの気密部材5を取り付けても良い。
この気密部材5の場合には、気密部60が気密姿勢のときに、カバー片64が弾性変形する。
このようにすれば、基部ヒレ61と先部ヒレ62のみではなく、カバー片64も縦框22と接触することができる。
Claims (2)
- 建具枠に障子を開閉自在に取り付け、その建具枠の縦枠に取り付けた気密部材に障子の縦框を接触して気密する建具であって、
前記障子の縦框は、障子開閉時に面外方向、面内方向に移動せずに面外方向に回動し、前記縦框の気密部材が接触する外表面は円弧形状とし、
前記気密部材は、縦枠の被取付部に取り付ける取付部と、縦框と接触する気密部を備え、
その気密部は、取付部と連続し、円弧形状に湾曲した基部ヒレと、この基部ヒレの先端部と連続し円弧形状に湾曲した先部ヒレを有し、
前記基部ヒレは、取付部に向かう裏面が凹面で、表面が凸面となるように円弧形状に湾曲し、前記先部ヒレは、基部ヒレの裏面と連続した裏面が凸面で、基部ヒレの表面と連続した表面が凹面となるように円弧形状に湾曲し、気密部は取付部に対して片持ち状に支持されたヒレ形状とし、
前記気密部材は、外力が負荷しない自由状態では、前記基部ヒレと先部ヒレが前記取付部に対してほぼ直角で、かつ縦框に向かい、先部ヒレの先端部が取付部から最も離れた自由状態姿勢で、
前記気密部材は、前記取付部を前記縦框の被取付部に取り付け、前記障子が閉じ状態のときに、前記基部ヒレの表面の一部分と前記先部ヒレの先端部の両方が前記縦框の外表面に接触し、前記基部ヒレが取付部とほぼ平行で、前記先部ヒレの先端部は基部ヒレよりも前記縦框寄りに位置するように弾性変形することを特徴とする建具。 - 前記先部ヒレの曲率は前記基部ヒレの曲率よりも大きい請求項1記載の建具。
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JP2011142952A JP5637540B2 (ja) | 2011-06-28 | 2011-06-28 | 建具 |
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JP2011142952A JP5637540B2 (ja) | 2011-06-28 | 2011-06-28 | 建具 |
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Family Applications (1)
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