JP5636273B2 - インクジェット記録装置の濃度調整モジュール及び濃度調整方法 - Google Patents

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Description

本発明は、複数のヘッドモジュールからインクを吐出し、印刷媒体上に画像を形成するインクジェット記録装置に係り、特に、1又は複数の液滴数に応じたインクを吐出するインクジェット記録装置の濃度調整モジュール及び濃度調整方法に関する。
従来、インクジェット記録ヘッドから印刷用紙にインクを吐出することで画像形成を行うインクジェット方式の記録装置が広く用いられている。インクジェット方式としては、ヘッドモジュールを直線状に並べ、印刷用紙を搬送方向に送る副走査のみで記録するライン型インクジェットがあり、このライン型インクジェットでは、印刷用紙に対して一括して1ライン分の記録を連続的に行っている。
ここで、インクジェット記録装置のヘッドモジュールでは、ノズルを有する圧力室を備え、圧力室内のインクを加圧することで、インクの吐出を行っている。しかし、上述したようなライン型インクジェットでは、各ヘッドモジュール毎に環境温度等の条件の違いでインクの吐出効率が相違し、同じ電圧を印加しても各々のヘッドモジュールで吐出されたインクの濃度差が発生し、階調飛びを有する画像が印刷されてしまう場合がある。
このような問題を解決すべく、例えば特許文献1がある。特許文献1に開示された技術では、温度センサにより取得された環境温度と、環境条件に対するインク液滴の吐出量情報とに基づいて、特定の単位画素面積当たりの大中小ドットの発生率をヘッドモジュール単位で変化させている。これにより、ヘッドモジュール間での濃度差を低減させている。
また、例えば特許文献2では、印刷された画像を読み取って1画素単位の画像濃度を算出し、画素単位での画像濃度のばらつきを調整する提案も行われている。
特開2005−225199号公報 特開2010−47008号公報
ところで、インクジェット記録装置においては、ヘッドモジュールのノズルから吐出されたインク液滴が尾を引く形で飛翔し、この飛翔する液滴の先頭部分と後尾部分との間に時間差や速度差が生じることがある。このような速度差が生じると、先行する主たるインク液滴に付随して、不要な微小液滴(サテライト)が発生することがある。サテライトは、主たるインク液滴との速度差により、主たるインク液滴からずれた箇所に着弾してしまう。
このようなサテライトは、ヘッドギャップや用紙搬送に伴う気流の発生等の環境条件を要因として発生する。そのため、サテライトの発生状況は、ヘッドモジュール単位で異なることがある。サテライトの発生状況に相違があると、ヘッドモジュール間で一つのドットにより形成される面積に相違が生じ、同じドット数であってもヘッドモジュール間で濃度の相違が生じてしまうことがある。
しかしながら、特許文献1の技術は、環境条件に応じてインク液滴の吐出量(ドロップ数)を変化させるに過ぎないため、吐出後のインク液滴がサテライトを生じた場合のドット面積のばらつきによる濃度差の発生に対処することができない。
また、特許文献2の技術は、画素単位での画像濃度のばらつきを調整するものであり、ヘッドモジュール間でサテライトの発生状況の相違により生じる画像濃度の相違には対処できない。
本発明は前記事情に鑑みなされたもので、本発明の目的は、吐出するインクの液滴量が可変であるヘッドモジュールを直線上に並べたインクジェット記録装置において、サテライトの発生状況の違いによりヘッドモジュール間で印刷媒体上に形成されるドットの面積に相違が生じても、これによるヘッド間の濃度差を低減させる濃度調整を効率良く適切に行えるようにすることができるインクジェット記録装置の濃度調整モジュール及び濃度調整方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載した本発明のインクジェット記録装置の濃度調整モジュールは、
印刷媒体の搬送方向と直交する方向に直線状に並べて配置された固定の複数のヘッドモジュールのノズルから液滴数に応じたインクを吐出し、印刷媒体を搬送方向に送る副走査のみで、印刷媒体上に液滴量に応じた濃度の画像を1ライン分ずつ連続的に形成するライン型のインクジェット記録装置の濃度調整モジュールにおいて、
前記各ヘッドモジュールのノズルから同一の液滴数でそれぞれ吐出されたインクにより印刷媒体上に形成されるドットの単位面積当たりに占める面積の割合を示す面積率が、ヘッドモジュール別に設定される面積率設定手段と、
前記面積率設定手段に設定された前記面積率に基づいて、該設定された面積率を、前記液滴量に応じた濃度で印刷媒体上に形成されるドットの面積率の目標値である基準面積率と一致させるための、吐出するインクの液滴数の補正内容を、ヘッドモジュール別に決定する補正内容決定手段と、
を備えることを特徴とする。
また、請求項2に記載した本発明のインクジェット記録装置の濃度調整モジュールは、請求項1に記載した本発明のインクジェット記録装置の濃度調整モジュールにおいて、前記補正内容決定手段で決定された前記補正内容に基づいて、該決定された補正内容に対応するヘッドモジュールのノズルから吐出されるインクの液滴数を補正する液滴数補正手段をさらに備えていることを特徴とする。
さらに、請求項3に記載した本発明のインクジェット記録装置の濃度調整モジュールは、請求項1又は2に記載した本発明のインクジェット記録装置の濃度調整モジュールにおいて、前記面積率設定手段に、ヘッドモジュール別の前記面積率が、前記ドットを形成するインクの液滴数別にそれぞれ設定されており、前記補正内容決定手段は、ヘッドモジュール別の前記補正内容を、前記液滴数別にそれぞれ決定することを特徴とする。
また、請求項4に記載した本発明のインクジェット記録装置の濃度調整モジュールは、請求項1又は2に記載した本発明のインクジェット記録装置の濃度調整モジュールにおいて、前記面積率設定手段に、ヘッドモジュール別の前記面積率が、前記ドットを形成するインクの液滴数別にそれぞれ設定されており、前記補正内容決定手段が、ヘッドモジュール別の前記補正内容を、前記液滴数別にそれぞれ決定し、前記液滴数補正手段が、特定の液滴数に関する前記決定された補正内容に基づいて、該決定された補正内容に対応するヘッドモジュールのノズルから前記特定の液滴数で吐出されるインクの液滴数を補正することを特徴とする。
さらに、請求項5に記載した本発明のインクジェット記録装置の濃度調整モジュールは、請求項1、2、3又は4に記載した本発明のインクジェット記録装置の濃度調整モジュールにおいて、印刷媒体上に形成された、前記各ヘッドモジュールのノズルから同一の液滴数でそれぞれ吐出されたインクによるドットの画像を、前記印刷媒体から読み取る画像読取手段と、該画像読取手段が読み取った前記ドットの画像の画像データから、ヘッドモジュール別の前記ドットの面積率を取得する面積率取得手段とをさらに備えており、該面積率取得手段が取得したヘッドモジュール別の前記面積率が前記面積率設定手段に設定されることを特徴とする。
なお、本発明の変形例に係るインクジェット記録装置の濃度調整モジュールのように、請求項1、2、3、4又は5に記載した本発明のインクジェット記録装置の濃度調整モジュールにおいて、前記各ヘッドモジュールのノズルから同一の液滴数でそれぞれ吐出されたインクにより前記印刷媒体上に形成されたドットを、ヘッドモジュール別に判別可能に示すチャートを印刷するチャート印刷実行手段をさらに備えている構成としてもよい。
さらに、上記目的を達成するために、請求項6に記載した本発明のインクジェット記録装置の濃度調整方法は、
ライン型のインクジェット記録装置の印刷媒体の搬送方向と直交する方向に直線状に並べて配置された固定の複数のヘッドモジュールのノズルから液滴数に応じたインクを吐出し、印刷媒体を搬送方向に送る副走査のみで、印刷媒体上に1ライン分ずつ連続的に形成する画像の濃度を調整する方法において、
前記各ヘッドモジュール別に判別可能に前記印刷媒体上に形成された、該各ヘッドモジュールのノズルから同一の液滴数でそれぞれ吐出されたインクによるドットの画像を、前記印刷媒体から読み取るステップと、
前記読み取ったドットの画像の画像データから、前記ドットの単位面積当たりに占める面積の割合を示す面積率をヘッドモジュール別に取得するステップと、
前記取得したヘッドモジュール別の前記面積率に基づいて、該取得した面積率を、前記液滴数に応じた濃度で印刷媒体上に形成されるドットの面積率の目標値である基準面積率と一致させるための、吐出するインクの液滴数の補正内容を、ヘッドモジュール別に決定するステップと、
を含むことを特徴とする。
なお、請求項6に記載した本発明のインクジェット記録装置の濃度調整方法において、前記決定した補正内容に基づいて、該決定した補正内容に対応するヘッドモジュールのノズルから吐出されるインクの液滴数を補正するステップをさらに含むようにしてもよい。
請求項1に記載した本発明のインクジェット記録装置の濃度調整モジュールによれば、各ヘッドモジュールのノズルから同じ液滴数で吐出されたインクにより印刷媒体上に形成されるドットの面積率(単位面積当たりにドットが占める面積の割合)が、基準となる面積率と一致するように、各ヘッドモジュールから吐出されるインクの液滴数の補正内容がそれぞれ決定される。
したがって、決定された補正内容にしたがってインクの液滴数を補正することで、印刷媒体上に形成されるドットの面積率がヘッドモジュール間で相違して濃度差が生じても、ドットの面積率を互いに一致させてヘッドモジュール間の濃度差を低減させることができる。
なお、請求項2に記載した本発明のインクジェット記録装置の濃度調整モジュールによれば、請求項1に記載した本発明のインクジェット記録装置の濃度調整モジュールにおいて、決定された補正内容にしたがったインクの液滴数の補正と、それによるヘッドモジュール間の濃度差の低減とを、装置内部で完結、実現させることができる。
また、請求項3に記載した本発明のインクジェット記録装置の濃度調整モジュールによれば、請求項1又は2に記載した本発明のインクジェット記録装置の濃度調整モジュールにおいて、ドットの面積率を求めるのに用いた印刷媒体上のドットを形成する際に吐出したインクの液滴数と同じ液滴数でインクが吐出される際に、そのインクの吐出数を補正することになる。
したがって、インクの液滴数と印刷媒体上に形成されるドットの面積との間に比例関係がない場合に、インク液滴の補正内容を、その補正内容を決定する基となったドットを形成したときと同じ液滴数でインクを吐出する際に限って適用するようにして、適用する補正内容により各ヘッドモジュール間の濃度差を確実に低減することができる。
なお、請求項4に記載した本発明のインクジェット記録装置の濃度調整モジュールによれば、請求項1又は2に記載した本発明のインクジェット記録装置の濃度調整モジュールにおいて、請求項3に記載した本発明のインクジェット記録装置の濃度調整モジュールの作用効果に加えて、ヘッドモジュール間の濃度差の低減を装置内部で完結、実現させることができる。
さらに、請求項5に記載した本発明のインクジェット記録装置の濃度調整モジュールによれば、請求項1、2、3又は4に記載した本発明のインクジェット記録装置の濃度調整モジュールにおいて、各ヘッドモジュールのノズルから同一の液滴数でそれぞれ吐出したドットの画像をその画像が形成された印刷媒体上から読み取ることで、その画像の画像データからヘッドモジュール別のドットの面積率を容易に取得することができる。
なお、上述した本発明の変形例に係るインクジェット記録装置の濃度調整モジュールによれば、請求項1、2、3、4又は5に記載した本発明のインクジェット記録装置の濃度調整モジュールにおいて、チャートを印刷してそのチャートの画像を読み取ることで、その画像の画像データからヘッドモジュール別のドットの面積率を取得することができる。このため、画像の読み取りによるドット面積率の取得を容易にすることができる。
また、請求項6に記載した本発明のインクジェット記録装置の濃度調整方法によれば、請求項1及び請求項5にそれぞれ記載した本発明のインクジェット記録装置の濃度調整モジュールの効果を得ることができる。
なお、請求項6に記載した本発明のインクジェット記録装置の濃度調整方法に、前記決定した補正内容に基づいて、該決定した補正内容に対応するヘッドモジュールのノズルから吐出されるインクの液滴数を補正するステップをさらに含めるようにすれば、請求項2に記載した本発明のインクジェット記録装置の濃度調整モジュールの作用効果を得ることができる。
本発明の一実施形態に係る濃度調整モジュールを有するインクジェット記録装置における画像形成部を側方から示す説明図である。 (a)は図1のヘッドホルダーを下方から示す説明図、(b)は同ヘッドホルダーの側断面を拡大して示す説明図である。 図1のヘッドモジュールのインク吐出動作を示す説明図である。 図1のインクジェット記録装置の演算処理部の濃度調整制御に関するモジュールを示すブロック図である。 本発明の濃度調整方法を実施する際に用いる濃度測定チャートを示す説明図である。 サテライトが発生した場合のドットゲインの状態を示す説明図である。 図5の濃度測定チャートをスキャナで読み取って取得された二値化画像データを示す説明図である。 図7の二値化画像データの画像解析結果から算出されたヘッドモジュール別のドット面積率を示す説明図である。 図8に示すヘッドモジュール別のドット面積率から算出されるドロップ増減比率を示す説明図である。 図9(a)又は図9(b)に示すパターンでヘッドモジュール間のドット面積率を一致させる印刷を行うために図4の画像処理部が有するモジュールが行う処理をブロックで示す説明図である。 図9(a)又は図9(b)に示すパターンでヘッドモジュール間のドット面積率を一致させる印刷を行うために図4の画像処理部が有するモジュールが行う処理の他の例をブロックで示す説明図である。 本実施形態に係る濃度調整方法の概要を示すフローチャートである。 図9(a)に示すパターンでヘッドモジュール間のドット面積率を一致させる画像処理を行った場合の印刷結果を示す説明図である。 図9(b)に示すパターンでヘッドモジュール間のドット面積率を一致させる画像処理を行った場合の印刷結果を示す説明図である。
(インクジェット記録装置の全体構成)
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る濃度調整モジュールを有するインクジェット記録装置において、画像形成が行われる画像形成経路CR1を側方から示す説明図であり、図2(a)は、画像形成経路CR1の上方に配置される図1のヘッドホルダー500を下方から示す説明図であり、図2(b)は、ヘッドホルダー500の側断面を拡大して示す説明図である。
なお、本実施形態に係るインクジェット記録装置は、画像形成部であるヘッドユニット110に備えられたヘッドモジュール110aのノズルから、黒又はカラーインクを吐出してライン単位で印刷を行うインクジェット方式のラインカラープリンタであるものとする。また、本実施形態に係るインクジェット記録装置は、一つのノズルから同一画素に連続して複数のインク滴(ドロップ)を吐出させるマルチドロップ形式のヘッドモジュール110aを有している。マルチドロップ形式のヘッドモジュール110aを有するインクジェット記録装置では、一つのノズルから同一画素に吐出したインク滴のドロップ数(液滴量)に応じてその画素の濃度を階調変化させることができる。
図1に示すように、本実施形態に係るインクジェット記録装置は、その搬送経路として画像形成経路CR1を含んでおり、この画像形成経路CR1では、プラテンベルト160によって、印刷条件により定められる速度で印刷媒体10(印刷用紙、図3参照)が搬送される。この画像形成経路CR1の上方には、ヘッドユニット110が、プラテンベルト160に対向配置され、ヘッドユニット110に備えられた各ヘッドモジュール110aのノズルから、プラテンベルト160上の印刷媒体10上に対し、ライン単位で各色のインクを吐出し、複数の画像を互いに重なり合うように形成する。
詳述すると、画像形成経路CR1は、無端状の搬送ベルトであるプラテンベルト160、プラテンベルトの駆動機構である駆動ローラー161及び従動ローラー162等から構成される。この画像形成経路CR1の上方には、ヘッドホルダー500が設けられ、ヘッドモジュール110aが保持されている。
プラテンベルト160は、駆動ローラー161により周回移動され、ヘッドモジュール110aと対向する範囲において摺動し、印刷媒体10を搬送する。具体的に、このプラテンベルト160は、搬送方向に直交させて配置された一対の駆動ローラー161及び従動ローラー162間に掛け回されて、駆動ローラー161の駆動力により、搬送方向に周回される。
ヘッドホルダー500は、ヘッドホルダー面500aを底面に有する函体であり、ヘッドモジュール110aを保持して固定するとともに、ヘッドモジュール110aからインクを吐出させるための他の機能部分をユニット化して収納する。また、このヘッドホルダー500の底面であるヘッドホルダー面500aは、搬送経路に対して平行となるように対向配置されている。このヘッドホルダー面500aには、取付開口部500bが複数配列されている。各取付開口部500bは、ヘッドモジュール110aの水平断面と同形状に形成されている。複数のヘッドモジュール110aは、各取付開口部500bにそれぞれ挿通されて、その吐出口をヘッドホルダー面500aから突出させている。
ヘッドモジュール110aは、図2(a)及び(b)に示すように、K(ブラック)、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)の色別にそれぞれ複数個ずつ設けられている。各色のヘッドモジュール110aは、搬送方向(副走査方向)に間隔をおいてそれぞれ配置されている。各色の複数のヘッドモジュール110aは、搬送方向と直交する方向(主走査方向)に並べて配置されており、かつ、1つおきに搬送方向の位置をずらして配置されている。
また、これらヘッドモジュール110aは、図3に示すように、インクの吐出ドロップ数を変えることができる。この吐出するドロップの数(液滴数)によりドットの濃度が変化する。なお、本実施形態のインクジェット記録装置は、ドロップのサイズを液滴量として調整する機能を備えている。ヘッドモジュール110aにおける液滴量の調整は、ヘッドモジュール110aの駆動電圧を調整することにより行うことができる。
(濃度調整モジュールの構造)
そして、本実施形態における、画像の濃度調整処理は、インクジェット記録装置に備えられた演算処理部330(図4参照)によって、ヘッドユニット110及び各駆動手段の動作を制御することにより行われる。図4は、本実施形態に係る演算処理部330の濃度調整に関するモジュールを示すブロック図である。なお、説明中で用いられる「モジュール」とは、装置や機器等のハードウェア、或いはその機能を持ったソフトウェア、又はこれらの組み合わせなどによって構成され、所定の動作を達成するための機能単位を示す。
図4に示すように、演算処理部330は、濃度調整に関するモジュールとして、ジョブデータ受信部331と、操作信号取得部332と、画像処理部333と、記憶部334と、吐出制御部337とを備えている。
ジョブデータ受信部331は、一連の印刷処理単位であるジョブデータを受信する通信インターフェースであり、受信したジョブデータに含まれる印刷データを画像処理部333に受け渡すモジュールである。ここでの通信としては、例えば、10BASE−Tや100BASE−TX等によるイントラネット(企業内ネットワーク)や家庭内ネットワークなどのLANの他、赤外線通信等の近距離通信も含まれる。
操作信号取得部332は、操作パネル340からユーザーによる操作信号を受信するモジュールであり、受信した操作信号を解析し、ユーザー操作に応じた処理を他のモジュールに実行させる。特に、本実施形態において、この操作信号取得部332は、操作パネル340、又は外部通信を通じて接続されたプリンタドライバなどから、ユーザーによる濃度調整処理に関する指示操作や設定操作を受け付ける。この操作信号取得部332で受信された操作信号は、制御信号として、ジョブデータ受信部331に入力される。
操作パネル340は、各種の指示や設定操作を受け付けるモジュールであり、本実施形態においては、例えば、操作画面とこれを覆うタッチパネルとで構成されている(いずれも図示せず)。操作画面は、濃度調整モードに関する情報を表示したり、タッチパネルと協働して濃度測定チャートの印刷を実行する指示操作や、後述するスキャナ350により濃度測定チャートの読み込みを実行する指示操作を受け付けるための表示を行う。
ここで、濃度測定チャートは、図5に示すように、各ヘッドモジュール110a(図5では2つのヘッドモジュール110a分を示している)で各画素(各ノズル)とも同じドロップ数で行った印刷結果(印刷濃度)を示す所定の印字パターンであり、各色別に印刷することができる。この濃度測定チャートで印刷する画素のドロップ数は、操作パネル340の操作によって指定できるようにしてもよい。
特に、サテライトが発生した場合にドット面積の変化が顕著になるのは、相対的にドロップ数が低い(ドット面積が小さい)場合である。即ち、図6(a)に示すように、一つの画素を例えば7ドロップで印刷した場合にサテライトSが発生すると、用紙搬送方向における隣の画素のドットDによってサテライトSが殆ど隠されてしまう。したがって、実際のドット面積の変化は殆ど認められない。しかし、図6(b)にしめすように、一つの画素を例えば1ドロップで印刷した場合にサテライトSが発生すると、用紙搬送方向における隣の画素のドットDとの間の余白部分にサテライトSが付着して、ドット面積に顕著な変化が認められる。
そこで、濃度測定チャートもこれに合わせて、相対的に低いドロップ数(例えば1ドロップ)で各画素を印刷するパターンとしてもよい。ちなみに、本実施形態では、1ドロップで各画素を印刷するように濃度測定チャートを設定している。
図4に示すように、画像処理部333は、画像処理に特化したディジタル信号処理を行う演算処理装置であり、印刷に必要な画像データの変換等を行い、印刷を実行するモジュールである。この画像処理部333は、画像形成制御部333bと、色変換回路333aとを有している。
色変換回路333aは、RGB印刷画像をCMYK印刷画像に変換する回路であり、各色についての印刷画像に基づいて、画像形成制御部333bに印刷を実行させる。画像形成制御部333bは、各色のヘッドモジュール110aの駆動や、搬送経路の駆動手段の動作を制御し、画像形成処理全体を制御するモジュールである。また、画像形成制御部333bは、チャート印刷実行部333cを備えている。
このチャート印刷実行部333cは、濃度測定チャート(図5参照)を印刷するモジュールである。具体的には、操作パネル340における操作によって濃度測定チャートの印刷実行が指示されると、チャート印刷実行部333cが、所定の印字パターンを記憶部334から読み出し、濃度測定チャートの印刷処理を行う。
なお、チャート印刷実行部333cによる濃度測定チャートの印刷は、操作信号取得部332により取得されたユーザー操作に基づいて実行してもよい他、メンテナンス時に自動的に印刷したり、タイマー機能により定期的に実行するようにしてもよい。
また、画像処理部333には、操作パネル340からの指示操作に伴って、印刷した濃度測定チャートを読み取ったスキャナ350からのイメージデータが入力される。図7は、入力された濃度測定チャートの二値化画像データを示す説明図である。画像処理部333は、図7中の破線枠で囲んだ各ヘッドモジュール110a毎の面積率判定対象エリアを画像解析し、ドットとそれ以外の部分との面積比であるドット面積率を算出する。
本実施形態では、図8の説明図に示すように、図7の左半分のエリアに印刷されたヘッドモジュールA110aによる印刷結果からは、紙白領域が18502(単位省略)であるのに対して、吐出ドット領域(ドット面積)は5523(単位省略)であり、両者の比率から、ヘッドモジュールA110aについて、5523/18502=30%(概略)というドット面積率が得られる。
同様に、図7の右半分のエリアに印刷されたヘッドモジュールB110aによる印刷結果からは、紙白領域が16050(単位省略)であるのに対して、吐出ドット領域(ドット面積)は7975(単位省略)であり、両者の比率から、ヘッドモジュールA110aについて、7975/16050=50%(概略)というドット面積率が得られる。
そこで、画像処理部333は、ヘッドモジュールA110aとヘッドモジュールB110aのドット面積率を等しくする(画像濃度を等しくする)ドロップ増減比率を算出する。図9(a)は、ヘッドモジュールB110aのドット面積率をヘッドモジュールA110aのドット面積率に一致させた(高い方の画像濃度を低い方の画像濃度に合わせて下げる)場合を示している。この場合は、ヘッドモジュールA110aのドット面積率を100として、ヘッドモジュールB110aのドット面積率を60.1%に減らすことで、両者のドット面積率を一致させることを示している。
また、図9(b)は、ヘッドモジュールA110aのドット面積率をヘッドモジュールB110aのドット面積率に一致させた(低い方の画像濃度を高い方の画像濃度に合わせて上げる)場合を示している。この場合は、ヘッドモジュールB110aのドット面積率を100として、ヘッドモジュールA110aのドット面積率を166.5%に増やすことで、両者のドット面積率を一致させることを示している。
図10は、図9(a)又は図9(b)に示すパターンでヘッドモジュールA,B110a,110a間のドット面積率を一致させる印刷を行うために、画像処理部333が有するモジュールが行う処理をブロックで示す説明図である。ここでは、図9(a)に示すヘッドモジュールB110aのドロップ増減比率(=60.1%)を用いた処理を行う場合について説明する。
画像処理部333のドロップ数毎の増減比率入力部333dには、図9(a)に示すヘッドモジュールB110aのドロップ増減比率(=60.1%)が入力される。そして、画像処理部333は、図4のジョブデータ受信部331から入力されて色変換回路333aで変換されたCMYK印刷画像のドロップデータ(各画素のインク液滴のドロップ数を規定するデータ)のうち、ヘッドモジュールB110a(のノズル)に対応する画素のドロップデータを、1画素ずつ順次参照する。
また、参照した画素のドロップデータが、濃度測定チャートと同じドロップ数(例えば、1ドロップ)である場合に、ドロップ数毎のカウンタ部333eにおける対象ドロップ数の画素のカウンタをカウントアップする。このカウンタがカウントアップする毎に、増減フラグ生成部333fにおいて1〜100の乱数値を出力し、その乱数値が61(60.1よりも大きい整数)以上であれば、ドロップ数を「−1」するフラグFLG=−1を補正後ドロップ数決定部333gに出力する。乱数値が0〜60であれば、ドロップ数を変えないフラグFLG=0を補正後ドロップ数決定部333gに出力する。
補正後ドロップ数決定部333gは、補正前ドロップ数出力部333hが順次出力する参照対象の画素のドロップデータに示されているドロップ数を、これと同期してフラグ生成部333fが出力するフラグFLGが「−1」であるときに、1ドロップ減らし、図4の吐出制御部337に出力する。フラグFLGが「0」であるときには、ドロップ数を減らさずに吐出制御部337に出力する。
なお、図9(b)に示すヘッドモジュールB110aのドロップ増減比率(=166.5%)を用いた処理を行う場合は、これをドロップ数毎の増減比率入力部333dに入力する。そして、画像処理部333は、図4のジョブデータ受信部331から入力されて色変換回路333aで変換されたCMYK印刷画像のドロップデータのうち、ヘッドモジュールA110a(のノズル)に対応する画素のドロップデータを、1画素ずつ順次参照する。
また、参照した画素のドロップデータが、濃度測定チャートと同じドロップ数(例えば、1ドロップ)である場合に、ドロップ数毎のカウンタ部333eにおける対象ドロップ数の画素のカウンタをカウントアップする。このカウンタがカウントアップする毎に、増減フラグ生成部333fにおいて1〜100の乱数値を出力し、その乱数値が65(166.5−100=65.5よりも小さい整数)以下であれば、ドロップ数を「+1」するフラグFLG=1を補正後ドロップ数決定部333gに出力する。
補正後ドロップ数決定部333gは、補正前ドロップ数出力部333hが順次出力する参照対象の画素のドロップデータに示されているドロップ数を、これと同期してフラグ生成部333fが出力するフラグFLGが「1」であるときに、1ドロップ増やし、図4の吐出制御部337に出力する。フラグFLGが「0」であるときには、ドロップ数を増やさずに吐出制御部337に出力する。
ちなみに、上述したように、ヘッドモジュールA,B110a,110aのどちらか一方のドット面積率を100とした場合の他方のドロップ増減比率を用いる代わりに、例えば希望する濃度等から決定した基準とする面積率を100とした場合の、ヘッドモジュールA,B110a,110aののドロップ増減比率を用いて処理を行ってもよい。
その場合は、基準とする面積率を100とした場合のヘッドモジュールA,B110a,110aのドロップ増減比率をドロップ数毎の増減比率入力部333dにそれぞれ入力する。そして、ドロップ数毎のカウンタ部333eや増減フラグ生成部333f、補正後ドロップ数決定部333g、補正前ドロップ数出力部333hを用いた処理を、各ヘッドモジュールA,B110a,110aのドロップ増減比率の値にそれぞれ応じた内容で行う。
したがって、ヘッドモジュールA,B110a,110aのドロップ増減比率が共に100%以上又は共に100%未満であれば、各処理内容は共に、増減フラグ生成部333fが出力する乱数値次第でドロップ数を「+1」又は「−1」するものとなる。また、ヘッドモジュールA,B110a,110aのドロップ増減比率が一方は100%以上で他方は100%未満であれば、一方の処理内容は増減フラグ生成部333fが出力する乱数値次第でドロップ数を「+1」するものとなり、他方の処理内容は乱数値次第でドロップ数を「−1」するものとなる。
なお、図9(a),(b)に示すヘッドモジュールB,A110a,110aのドロップ増減比率を用いた処理を、色変換回路333aで変換されたCMYK印刷画像のドロップデータが写真の画像であると判断したときに限って実行するようにしてもよい。
その場合は、図11の説明図に示すように、色変換回路333aで変換されたCMYK印刷画像のドロップデータの特定領域(例えば3×3画素)の中央の注目画素とその周囲の8つの周辺画素とのドロップ数の差の微分値を、画像処理部333の微分値算出部333iで求める。そして、求めた微分値が写真と判断するのに適した閾値以下であると閾値判定部333jが判定した場合に、特定領域が写真領域であるとして、濃度調整の補正有フラグを有効にし、閾値を上回る場合に補正有フラグを無効にする。
そして、補正有フラグが入力される補正有無の選択部333kにおいて、補正有フラグが有効であるときに、補正後ドロップ数決定部333gが補正ありデータとして出力するドロップ数を吐出制御部337に出力し、補正有フラグが無効であるときに、補正前ドロップ数出力部333hが出力する元のドロップ数を吐出制御部337に出力する。
このようにして、参照対象の画素が写真領域中の画素であると判断したときにのみ、参照した画素のドロップデータが、濃度測定チャートと同じドロップ数(例えば、1ドロップ)である場合に、ドロップ増減比率を用いた処理を行うようにしてもよい。
なお、以上に説明した手順では、濃度測定チャートを各画素1ドロップで印刷し、ドロップ増減比率を用いた処理を、1ドロップで印刷する画素の数をカウントして行うものとした。しかし、濃度測定チャートで印刷する画素のドロップ数と、ドロップ増減比率を用いた処理の際にカウントする画素のドロップ数とが同じであれば、2ドロップ以上で濃度測定チャートを印刷し、そのドロップ数で印刷する画素の数に基づいたドロップ増減比率を用いた処理を行うこともできる。
したがって、画素を印刷する際のドロップ数別にドット面積率がヘッドモジュール110a間で一致するように、濃度測定チャートの印刷結果を利用しドロップ増減比率を用いた処理を行うことができる。
記憶部334は、濃度測定チャートの印刷用データを記憶すると共に、図5の濃度調整パターンのデータを記憶するものである。これらのデータは、必要に応じて、印刷処理に際し、画像形成制御部333bに送信される。
図4に示す吐出制御部337は、印刷媒体10にインクを吐出させるヘッドユニット110の吐出を制御するモジュールである。ヘッドユニット110は、この吐出制御部337による制御に従って、印刷媒体10上に複数の画像を形成する。即ち、吐出制御部337は、本実施形態においては、画像処理部333の補正後ドロップ数決定部333gが出力したドロップ数で、対象画素の印刷が行われるように、ヘッドの駆動電圧を調整する。
(濃度調整方法)
以上の構成を有する濃度調整機構を動作させることによって、本発明の濃度調整方法を実施することができる。図12は、本実施形態に係る濃度調整方法の概要を示すフローチャートである。
先ず、例えば操作パネル340の操作に伴い、チャート印刷実行部333cにより各画素を特定のドロップ数とした濃度測定チャートを印刷する(ステップS101)。この濃度測定チャートの印刷は、定期的に実行されるメンテナンス機能の起動に基づいて行われても良い。そして、印刷した濃度測定チャートをスキャナ350で読み取り(ステップS103)、画像処理部333において、その二値化画像データを取得する(ステップS105)。
次に、二値化画像データの面積率判定対象エリアのドット面積率をヘッドモジュール110a別に算出し(ステップS107)、基準とする(ドット面積率=100とする)ヘッドモジュール110aを決定して(ステップS109)、これを基準に、特定のドロップ数に関する各ヘッドモジュール110aのドロップ増減比率を決定する(ステップS111)。よって、ドロップ数を変えてステップS101乃至ステップS111の手順を行うことで、各ドロップ数毎のヘッドモジュール110aのドロップ増減比率を決定することができる。
最後に、決定したドロップ増減比率にしたがい、特定のドロップ数で印刷する画素の数をカウントした結果に基づいて、適宜、印刷する画像中の画素のドロップ数を増減する(ステップS113)。
(濃度調整結果)
以上の手順を行うことで印刷される画像の例を、図13及び図14の説明図にそれぞれ示す。図13は、図9(a)に示すパターンでヘッドモジュール110a間のドット面積率を一致させる画像処理を行った場合の印刷結果を示し、図14は、図9(b)に示すパターンでヘッドモジュール110a間のドット面積率を一致させる画像処理を行った場合の印刷結果を示す。
図13では、ヘッドモジュールA110aで印刷した部分のドット面積率と一致するように、ヘッドモジュールB110aで印刷した部分の一部の画素が1ドロップ減らされて、結果、間引きされた状態となっている。これにより、単位面積当たりの濃度はヘッドモジュールA110aで印刷した部分もヘッドモジュールB110aで印刷した部分も、おおよそ同じ濃度に均一化されている。
また、図14では、ヘッドモジュールB110aで印刷した部分のドット面積率と一致するように、ヘッドモジュールA110aで印刷した部分の一部の画素が1ドロップ増やされて、結果、ドットゲインが増やされた状態となっている。これにより、単位面積当たりの濃度はヘッドモジュールA110aで印刷した部分もヘッドモジュールB110aで印刷した部分も、おおよそ同じ濃度に均一化されている。
(作用・効果)
このように本実施形態によれば、濃度測定チャートのヘッドモジュールA,B110a,110aでドットを印刷した部分のドット面積率を求め、両ヘッドモジュールA,B110a,110aのドット面積率が一致するように、ヘッドモジュールA110a又はヘッドモジュールB110a、あるいは、両ヘッドモジュールA,B110a,110aについて、濃度測定チャートでドットを印刷したインクの液滴数と同じ液滴数でインクを吐出する際に、インクの液滴数を増減させるようにした。
よって、印刷媒体10上に形成されるドットの面積率がヘッドモジュール110a間で相違して濃度差が生じても、ドットの面積率を互いに一致させてヘッドモジュール110a間の濃度差を低減させることができる。
なお、本実施形態では、濃度測定チャートのドットが例えば1ドロップのインクで印刷されたものである場合に、濃度測定チャートから求めた各ヘッドモジュール110a別のドット面積率により決定したドロップ増減比率を、同じ1ドロップで対応するヘッドモジュール110aからインク液滴を吐出する際に限って適用して、ドロップ数の増減処理を行うようにした。
しかし、何ドロップでインクを吐出するかに関係なく、対応するヘッドモジュール110aからのインク吐出によりドットを形成する画素について、ドロップ増減比率に応じた割合でドロップ数を増減処理するようにしてもよい。
但し、図6(a),(b)を参照して説明したように、ドロップ数(液滴数)と形成されるドットの面積との間に比例関係が成立しない場合には、本実施形態のように、ドット面積率を求める際に参照した濃度測定チャートのドットを形成したときと同じ液滴数でインクを吐出する際に限って、ドロップ増減比率に応じた割合でドロップ数を増減処理するのが好ましい。これにより、適用する補正内容により各ヘッドモジュール110a間の濃度差を確実に低減することができる。
また、ドット面積率を求めるのに用いる濃度測定チャートの印刷機能は省略してもよいが、この機能を有することにより、スキャナ350を用いた画像読取によるヘッドモジュール110a別のドット面積率の取得を容易にすることができる。
さらに、濃度測定チャートであるか否かを問わず、記録媒体に記録されたドットの画像を読み取ってその画像データから各ヘッドモジュール110a別のドット面積率を取得するための構成は、省略してもよい。しかし、この構成を設けることで、ドット面積率を別途取得し画像処理部333に入力設定するのに比べて、ドット面積率の取得設定を容易にすることができる。
また、本実施形態では、図4の画像処理部333に図10の補正後ドロップ数決定部333gを設け、この補正後ドロップ数決定部333gにおいてドロップ数の増減処理を実質的に行わせる構成の濃度調整モジュールとする場合について説明した。しかし、補正後ドロップ決定部333gを省略し、増減フラグ生成部333fがフラグFLGの生成によりドロップ数の増減を行うかどうか(補正内容)を決定するまでの部分で、濃度調整モジュールを構成してもよい。
10 印刷媒体
110 ヘッドユニット
110a ヘッドモジュール
160 プラテンベルト
161 駆動ローラー
162 従動ローラー
330 演算処理部
331 ジョブデータ受信部
332 操作信号取得部
333 画像処理部
333a 色変換回路
333b 画像形成制御部
333c チャート印刷実行部
333d 増減比率入力部
333e カウンタ部
333f フラグ生成部
333f 増減フラグ生成部
333g 補正後ドロップ数決定部
333h 補正前ドロップ数出力部
333i 微分値算出部
333j 閾値判定部
333k 選択部
334 記憶部
337 吐出制御部
340 操作パネル
350 スキャナ
500 ヘッドホルダー
500a ヘッドホルダー面
500b 取付開口部
CR1 画像形成経路
D ドット
S サテライト

Claims (6)

  1. 印刷媒体の搬送方向と直交する方向に直線状に並べて配置された固定の複数のヘッドモジュールのノズルから液滴数に応じたインクを吐出し、印刷媒体を搬送方向に送る副走査のみで、印刷媒体上に液滴量に応じた濃度の画像を1ライン分ずつ連続的に形成するライン型のインクジェット記録装置の濃度調整モジュールにおいて、
    前記各ヘッドモジュールのノズルから同一の液滴数でそれぞれ吐出されたインクにより印刷媒体上に形成されるドットの単位面積当たりに占める面積の割合を示す面積率が、ヘッドモジュール別に設定される面積率設定手段と、
    前記面積率設定手段に設定された前記面積率に基づいて、該設定された面積率を、前記液滴量に応じた濃度で印刷媒体上に形成されるドットの面積率の目標値である基準面積率と一致させるための、吐出するインクの液滴数の補正内容を、ヘッドモジュール別に決定する補正内容決定手段と、
    を備えることを特徴とするインクジェット記録装置の濃度調整モジュール。
  2. 前記補正内容決定手段で決定された前記補正内容に基づいて、該決定された補正内容に対応するヘッドモジュールのノズルから吐出されるインクの液滴数を補正する液滴数補正手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装置の濃度調整モジュール。
  3. 前記面積率設定手段には、ヘッドモジュール別の前記面積率が、前記ドットを形成するインクの液滴数別にそれぞれ設定されており、前記補正内容決定手段は、ヘッドモジュール別の前記補正内容を、前記液滴数別にそれぞれ決定することを特徴とする請求項1又は2記載のインクジェット記録装置の濃度調整モジュール。
  4. 前記面積率設定手段には、ヘッドモジュール別の前記面積率が、前記ドットを形成するインクの液滴数別にそれぞれ設定されており、前記補正内容決定手段は、ヘッドモジュール別の前記補正内容を、前記液滴数別にそれぞれ決定し、前記液滴数補正手段は、特定の液滴数に関する前記決定された補正内容に基づいて、該決定された補正内容に対応するヘッドモジュールのノズルから前記特定の液滴数で吐出されるインクの液滴数を補正することを特徴とする請求項1又は2記載のインクジェット記録装置の濃度調整モジュール。
  5. 印刷媒体上に形成された、前記各ヘッドモジュールのノズルから同一の液滴数でそれぞれ吐出されたインクによるドットの画像を、前記印刷媒体から読み取る画像読取手段と、該画像読取手段が読み取った前記ドットの画像の画像データから、ヘッドモジュール別の前記ドットの面積率を取得する面積率取得手段とをさらに備えており、該面積率取得手段が取得したヘッドモジュール別の前記面積率が前記面積率設定手段に設定されることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のインクジェット記録装置の濃度調整モジュール。
  6. ライン型のインクジェット記録装置の印刷媒体の搬送方向と直交する方向に直線状に並べて配置された固定の複数のヘッドモジュールのノズルから液滴数に応じたインクを吐出し、印刷媒体を搬送方向に送る副走査のみで、印刷媒体上に1ライン分ずつ連続的に形成する画像の濃度を調整する方法において、
    前記各ヘッドモジュール別に判別可能に前記印刷媒体上に形成された、該各ヘッドモジュールのノズルから同一の液滴数でそれぞれ吐出されたインクによるドットの画像を、前記印刷媒体から読み取るステップと、
    前記読み取ったドットの画像の画像データから、前記ドットの単位面積当たりに占める面積の割合を示す面積率をヘッドモジュール別に取得するステップと、
    前記取得したヘッドモジュール別の前記面積率に基づいて、該取得した面積率を、前記液滴数に応じた濃度で印刷媒体上に形成されるドットの面積率の目標値である基準面積率と一致させるための、吐出するインクの液滴数の補正内容を、ヘッドモジュール別に決定するステップと、
    を含むことを特徴とするインクジェット記録装置の濃度調整方法。
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