JP4507344B2 - ラインプリンタ - Google Patents

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JP4507344B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラインプリンタに関し、詳しくは、被記録媒体の搬送方向に沿って前後して単位ヘッドを色毎に備えると共に、その色毎に備えられた単位ヘッドの組を幅方向に複数配列することによって記録ヘッドを構成したラインプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、インクジェットタイプ,ワイヤドットタイプ等のラインプリンタでは、ロール紙等の被記録媒体にドットを形成するドット形成部が被記録媒体の搬送方向に直交する方向(以下、幅方向という)に所定ピッチで配列された記録ヘッドを設け、被記録媒体を搬送しながら所定のタイミングで上記ドット形成部を駆動することにより、被記録媒体に画像を形成している。また、被記録媒体にカラー画像を形成するラインプリンタでは、上記記録ヘッドを上記搬送方向に沿って色毎に設け、異なる色のドットを隣接して形成することによって上記被記録媒体にカラー画像を形成している。
【0003】
一方、被記録媒体の幅全体に渡るドット形成部を一つの記録ヘッドに設けるのが困難な場合は、記録ヘッドを複数の単位ヘッドに分割し、その単位ヘッドを幅方向に配列することがなされている。すなわち、被記録媒体の幅が広い場合は、記録ヘッドが長尺で大型となるため精度よく製造することが困難である。そこで、このような場合には、比較的精度よく製造可能な小単位の単位ヘッドを幅方向に複数配列して記録ヘッドを構成するのである。
【0004】
このため、上記単位ヘッドを利用してカラー画像を形成するラインプリンタでは、例えば、シアン,マゼンタ,イエローのインクを吐出する三つの単位ヘッドを上記搬送方向に沿って配設し、かつ、その三つの単位ヘッドからなる単位ヘッドの組を幅方向に複数配列して記録ヘッドを構成することになる。
【0005】
図1は、このような記録ヘッド3を備えたラインプリンタの構成を概略的に表す説明図である。なお、図1では、マゼンタ及びイエローに対応する構成のみを図示し、シアンに対応する構成は省略した。図1に示すように、このラインプリンタでは、イエローのインクを吐出するノズル11を被記録媒体99の幅方向(矢印A方向)に所定ピッチで有する単位ヘッドY1、マゼンタのインクを吐出するノズル11を幅方向に上記所定ピッチで有する単位ヘッドM1、及び、シアンのインクを吐出する図示しない単位ヘッドが被記録媒体99の搬送方向(矢印B方向)に沿って前方(図1における上方)から順次設けられている。そして、単位ヘッドY1,M1の組と同様に構成した単位ヘッドY2,M2の組が、単位ヘッドY1,M1に幅方向に隣接して設けられ、記録ヘッド3を構成している。
【0006】
なお、この記録ヘッド3は、このような単位ヘッドの組を3組以上有しているが、説明の便宜上2組のみ図示した。また、記録ヘッド3では、単位ヘッドY1と単位ヘッドY2、並びに、単位ヘッドM1と単位ヘッドM2もそれぞれ搬送方向に前後して配設しているが、これは、各単位ヘッドY1〜M2を幅方向に密に配設するためである。このように構成された記録ヘッド3では、単位ヘッドY1のノズル11と単位ヘッドM1のノズル11との幅方向の間隔aと、単位ヘッドY2のノズル11と単位ヘッドM2のノズル11との幅方向の間隔bとが一致するように、各単位ヘッドY1〜M2が配設される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年、プリンタには極めて高い解像度が要求されており、単位ヘッドY1〜M2の位置決めを充分に正確に行うことが困難となっている。例えば、300dpi(dot per inch)の解像度を実現するためには、ノズル11のピッチを85μmとしなければならない。各単位ヘッドY1〜M2におけるノズル11は比較的正確なピッチで配列できるものの、各単位ヘッドY1〜M2を10μm未満の精度で位置決めすることは不可能に近い。このため、上記間隔a,bを一致させるのが困難となり、これによって次のような課題が生じる。
【0008】
イエローのドットY9とマゼンタのドットM9(図5参照)を幅方向に隣接して形成することによって被記録媒体99の幅方向全体に同一色のカラー画像を形成する場合、各単位ヘッドY1〜M2は次のようなタイミングでノズル11からインクを吐出する。なお、以下、図1に示すように、単位ヘッドY1と単位ヘッドY2との上記搬送方向の距離をlyy(mm)、単位ヘッドY1と単位ヘッドM1との上記搬送方向の距離をlym1 (mm)、単位ヘッドY2と単位ヘッドM2との上記搬送方向の距離をlym2 (mm)、被記録媒体99の搬送速度をv(mm/s)とする。
【0009】
この場合、単位ヘッドY1の駆動タイミングを時刻0秒とすると、単位ヘッドY2は時刻lyy/v秒に駆動され、これによって、図5に示すように、単位ヘッドY1が形成したイエローのドットY9と単位ヘッドY2が形成したイエローのドットY9とが幅方向に配列される。続いて、単位ヘッドM1が時刻lym1 /v秒に、単位ヘッドM2が時刻(lyy+lym2 )/v秒に、それぞれ駆動されると、既に形成されていたイエローのドットY9に上記幅方向に隣接して、マゼンタのドットM9が形成される。そして、このようなドット列を複数行に渡って形成する場合は、所定の送り時間t秒を経過した時刻(lyy+lym2 )/v+t秒のタイミングで単位ヘッドY1によりドットY9が形成され、更に、単位ヘッドY2,M1,M2が前述のように順次駆動される。
【0010】
ところが、前述のようにa≠bであると、図6に示すように、単位ヘッドY1,M1の組に対応した領域Aと、単位ヘッドY2,M2の組に対応した領域Bとでは、イエローのドットY9とマゼンタのドットM9との間隔が異なり、延いては、領域Aと領域Bとで色が違って見えてしまう。そこで、本発明は、単位ヘッドの位置決め精度がそれ程高くなくても、各単位ヘッドに対応する領域同士で良好に色を一致させることのできるラインプリンタの提供を目的としてなされた。
【0011】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上記目的を達するためになされた請求項1記載の発明は、被記録媒体を所定方向に搬送する搬送手段と、上記被記録媒体にドットを形成するドット形成部が上記所定方向と直交する幅方向に配列された単位ヘッドを、上記所定方向に沿って前後して色毎に備えると共に、その色毎に備えられた単位ヘッドの組を上記幅方向に複数配列してなる記録ヘッドと、上記被記録媒体の搬送に応じて上記各色に対応するドット形成部を個々に駆動し、異なる色のドットを隣接して形成することによって上記被記録媒体にカラー画像を形成する制御手段と、を備えたラインプリンタであって、所定の2色に対応する2組の上記単位ヘッドが、上記所定方向前方から第1単位ヘッド,第2単位ヘッド,第3単位ヘッド,第4単位ヘッドの順で配設され、第1単位ヘッド及び第3単位ヘッドと、第2単位ヘッド及び第4単位ヘッドとがそれぞれ上記組をなす場合、第1単位ヘッドと第2単位ヘッドとの上記所定方向の距離をlyy、第1単位ヘッドと第3単位ヘッドとの上記所定方向の距離をlym1 、第2単位ヘッドと第4単位ヘッドとの上記所定方向の距離をlym2 、上記搬送手段による上記被記録媒体の搬送速度をvとし、第1単位ヘッドの駆動タイミングを時刻0とすると、上記制御手段が、上記第2単位ヘッドを時刻lyy/vに、上記第3単位ヘッドを時刻lym1 /vに、上記第4単位ヘッドを時刻(lyy+lym2 +c)/vに、それぞれ駆動することを特徴としている。
但し、
2 =b 2 +c 2 (a≠0、かつ、b≠0、かつ、a>b)
a:第1単位ヘッドが形成するドットと第3単位ヘッドが形成するドットとの上記幅方向の間隔
b:第2単位ヘッドが形成するドットと第4単位ヘッドが形成するドットとの上記幅方向の間隔
【0012】
このように構成された本発明では、各組毎に各色の単位ヘッドが所定方向に沿って設けられ、搬送手段が被記録媒体を搬送するのに応じて、制御手段が各単位ヘッドのドット形成部を個々に駆動する。これによって、異なる色のドットを隣接して形成して、被記録媒体にカラー画像を形成することができる。
【0013】
ここで、ドット形成部の駆動タイミングを制御することによって、上記色の異なるドットを幅方向に隣接して形成したり、斜めに隣接して形成したりすることができる。すると、幅方向に隣接して形成した場合は上記色の異なるドットの間隔が最も狭くなり、斜めに隣接して形成した場合は上記間隔が広くなる。
【0014】
一方、異なる色のドットを隣接して形成することによって表される画像の色とその色を構成する各色のドットの間隔との間には、一対一の関係があることがNeugebauerの式として知られている。そこで、本発明の制御手段は、2組の単位ヘッドにより同一色のカラー画像を形成する場合、各組の単位ヘッドによって形成される画像の色が同じになるように、ドット形成部の駆動タイミングを各単位ヘッド毎に制御する。すなわち、本発明では、所定の2色に対応する2組の上記単位ヘッドが、上記所定方向前方から第1単位ヘッド,第2単位ヘッド,第3単位ヘッド,第4単位ヘッドの順で配設され、第1単位ヘッド及び第3単位ヘッドと、第2単位ヘッド及び第4単位ヘッドとがそれぞれ上記組をなしている。また、この場合、第1単位ヘッドと第2単位ヘッドとの上記所定方向の距離をlyy、第1単位ヘッドと第3単位ヘッドとの上記所定方向の距離をlym1 、第2単位ヘッドと第4単位ヘッドとの上記所定方向の距離をlym2 、上記搬送手段による上記被記録媒体の搬送速度をvとしている。
そして、第1単位ヘッドの駆動タイミングを時刻0とすると、制御手段は、第2単位ヘッドを時刻lyy/vに駆動する。これによって、第1単位ヘッドが形成したドットと第2単位ヘッドが形成したドットとが、幅方向に配列される。続いて、制御手段は、第3単位ヘッドを時刻lym1 /vに駆動する。すると、第1単位ヘッドが形成したドットと第3単位ヘッドが形成したドットとが、幅方向に隣接配置される。このため、第1単位ヘッドが形成するドットと第3単位ヘッドが形成するドットとの上記幅方向の間隔をaとすると、第1単位ヘッドと第3ヘッドとが隣接して形成する異なる色のドットの間隔も同じくaとなる。
続いて、制御手段は、第4単位ヘッドを時刻(lyy+lym2 +c)/vに駆動する。時刻(lyy+lym2 )/vに第4単位ヘッドを駆動すれば、第2単位ヘッドが形成したドットと第4単位ヘッドが形成したドットとが幅方向に隣接配置されるのであるが、時刻(lyy+lym2 +c)/vに第4単位ヘッドを駆動すれば上記両ドットは上記所定方向(搬送方向)にcだけずれてしまう。ところが、第2単位ヘッドが形成するドットと第4単位ヘッドが形成するドットとの上記幅方向の間隔をbとした場合、上記cはa 2 =b 2 +c 2 を満たすので、ピタゴラスの定理により、第2単位ヘッドと第4ヘッドとが斜め方向に隣接して形成する異なる色のドットの間隔はaとなる。
このため、第1単位ヘッドと第3単位ヘッドとの組によって隣接して形成される色の異なるドットの間隔も、第2ヘッドと第4ヘッドとの組によって隣接して形成される色の異なるドットの間隔も、互いにaで等しくなり、各組の単位ヘッドによって形成される画像の色も同じになる。従って、本発明では、単位ヘッドの位置決め精度がそれ程高くなくても、各単位ヘッドに対応する領域同士で極めて良好に色を一致させることができる。なお、本発明において、cは正の数であっても負の数であってもよい。
【0015】
請求項2記載の発明は、被記録媒体を所定方向に搬送する搬送手段と、上記被記録媒体にドットを形成するドット形成部が上記所定方向と直交する幅方向に配列された単位ヘッドを、上記所定方向に沿って前後して色毎に備えると共に、その色毎に備えられた単位ヘッドの組を上記幅方向に複数配列してなる記録ヘッドと、上記被記録媒体の搬送に応じて上記各色に対応するドット形成部を個々に駆動し、異なる色のドットを隣接して形成することによって上記被記録媒体にカラー画像を形成する制御手段と、を備えたラインプリンタであって、所定の2色に対応する2組の上記単位ヘッドが、上記所定方向前方から第1単位ヘッド,第2単位ヘッド,第3単位ヘッド,第4単位ヘッドの順で配設され、第1単位ヘッド及び第3単位ヘッドと、第2単位ヘッド及び第4単位ヘッドとがそれぞれ上記組をなす場合、第1単位ヘッドと第2単位ヘッドとの上記所定方向の距離をlyy、第1単位ヘッドと第3単位ヘッドとの上記所定方向の距離をlym1 、第2単位ヘッドと第4単位ヘッドとの上記所定方向の距離をlym2 、上記搬送手段による上記被記録媒体の搬送速度をvとし、第1単位ヘッドの駆動タイミングを時刻0とすると、上記制御手段が、上記第2単位ヘッドを時刻lyy/vに、上記第3単位ヘッドを時刻(lym1 +d)/vに、上記第4単位ヘッドを時刻(lyy+lym2 )/vに、それぞれ駆動することを特徴としている。
但し、
2 =a 2 +d 2 (a≠0、かつ、b≠0、かつ、a<b)
a:第1単位ヘッドが形成するドットと第3単位ヘッドが形成するドットとの上記幅方向の間隔
b:第2単位ヘッドが形成するドットと第4単位ヘッドが形成するドットとの上記幅方向の間隔
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
請求項記載の発明はabの場合を前提としているが、abの場合は本発明のように、a2 =b2 +c2 の代わりに、b2 =a2 +d2 なる式を用いてd(正の数であっても負の数であってもよい)を算出し、各単位ヘッドを次のタイミングで駆動すればよい。すなわち、上記第1単位ヘッドの駆動タイミングを時刻0とすると、上記第2単位ヘッドを時刻lyy/vに、上記第3単位ヘッドを時刻(lym1 +d)/vに、上記第4単位ヘッドを時刻(lyy+lym2 )/vに、それぞれ駆動すればよい。この場合、第1単位ヘッドと第3ヘッドとが隣接して形成する色の異なるドットが斜めに配設され、そのドットの間隔は、第2ヘッドと第4ヘッドとの組によって幅方向に隣接して形成される色の異なるドットの間隔(=b)と等しくなる。従って、本発明では、単位ヘッドの位置決め精度がそれ程高くなくても、各単位ヘッドに対応する領域同士で極めて良好に色を一致させることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図面と共に説明する。なお、以下の実施の形態ではインクジェットプリンタを例にとって説明するが、本発明は、ワイヤドットプリンタにも全く同様に適用することができる。
【0025】
図1は、本発明が適用されたラインプリンタの構成を概略的に表す説明図でもある。すなわち、本実施の形態のラインプリンタ(中でも記録ヘッド3)は、従来例として前に説明したものと同様の構成を有しているので、ここでは説明を省略する。
【0026】
次に、このように構成された記録ヘッド3は、図2に示すように制御手段としての電子制御回路50に接続されて、ドット形成部としてのノズル11の駆動状態を制御される。電子制御回路50は、CPU51,ROM53,及びRAM55を備えたマイクロコンピュータとして構成され、画像データ等が外部から入力されるインタフェース61、及び、被記録媒体99を上記搬送方向(所定方向に相当)に搬送する搬送手段としての搬送モータ63にも接続されている。そして、搬送モータ63により被記録媒体99を搬送しながら、インタフェース61に入力された画像データ等に対応した所定のタイミングで対応するノズル11を駆動する。
【0027】
電子制御回路50は、イエローのドットY9とマゼンタのドットM9を隣接して形成することによって被記録媒体99の幅方向全体に同一色のカラー画像を形成する場合、各単位ヘッドY1〜M2を次のようなタイミングで駆動してノズル11からインクを吐出させる。なお、本実施の形態でも、各距離及び搬送速度lyy,lym1 ,lym2 ,及びvは、上記従来例と同様に定義した。
【0028】
この場合、第1単位ヘッドとしての単位ヘッドY1の駆動タイミングを時刻0秒とすると、電子制御回路50は第2単位ヘッドとしての単位ヘッドY2を時刻lyy/v秒に駆動する。これによって、図3に示すように、単位ヘッドY1が形成したイエローのドットY9と単位ヘッドY2が形成したイエローのドットY9とが、幅方向に配列される。続いて、電子制御回路50は、第3単位ヘッドとしての単位ヘッドM1を時刻lym1 /v秒に駆動する。すると、単位ヘッドY1が形成したイエローのドットY9に幅方向に隣接して、マゼンタのドットM9が形成される。
【0029】
更に、続いて電子制御回路50は、第4単位ヘッドとしての単位ヘッドM2を時刻(lyy+lym2 +c)/v秒に駆動する。時刻(lyy+lym2 )/vに単位ヘッドM2を駆動すれば、単位ヘッドY2が形成したドットY9と単位ヘッドM2が形成したドットM9とが幅方向に隣接配置されるのであるが、時刻(lyy+lym2 +c)/vに単位ヘッドM2を駆動するので両ドットY9,M9は上記搬送方向にcだけずれる。そして、このようなドット列を複数行に渡って形成する場合は、所定の送り時間t秒を経過してから単位ヘッドY1によりドットY9を形成し、更に、単位ヘッドY2,M1,M2を前述のように順次駆動する。
【0030】
ここで、上記cは、単位ヘッドY1が形成するドットY9と単位ヘッドM1が形成するドットM9との上記幅方向の間隔をa、単位ヘッドY2が形成するドットY9と単位ヘッドM2が形成するドットM9との上記幅方向の間隔をbとした場合、a2 =b2 +c2 を満たす数値である。このため、単位ヘッドY1と単位ヘッドM1との組によって領域Aに隣接して形成されるドットY9,M9の間隔と、単位ヘッドY2と単位ヘッドM2との組によって領域Bに隣接して形成されるドットY9,M9の間隔とは、次のように一致する。
【0031】
すなわち、図4に示すように、領域AにおけるドットY9,M9は、前述のように幅方向に隣接配置されるので両者の間隔はaとなる。領域BにおけるドットY9,M9は、幅方向の間隔がbで、搬送方向の間隔がcである。このため、両者の間隔はピタゴラスの定理により(b2 +c20.5 で表され、cが上記式を満たすことからこの間隔もaとなることが分かる。このため、領域AにおけるドットY9,M9の間隔も領域BにおけるドットY9,M9の間隔も互いにaで等しくなり、各領域A,Bにおける画像の色も同じになる。従って、本実施の形態のラインプリンタでは、単位ヘッドY1〜M2の位置決め精度がそれ程高くなくても、各単位ヘッドY1〜M2に対応する領域A,Bで極めて良好に色を一致させることができる。
【0032】
なお、上記数値cは正の数であっても負の数であってもよい。また、上記実施の形態では、a≧bの場合を前提としているが、a<bの場合は、a2 =b2 +c2 の代わりに、b2 =a2 +d2 なる式を用いてd(正の数であっても負の数であってもよい)を算出し、各単位ヘッドY1〜M2を次のタイミングで駆動すればよい。すなわち、単位ヘッドY1の駆動タイミングを時刻0とすると、単位ヘッドY2を時刻lyy/vに、単位ヘッドM1を時刻(lym1 +d)/vに、単位ヘッドM2を時刻(lyy+lym2 )/vに、それぞれ駆動すればよい。この場合、領域AにおけるドットY9,M9が斜めに配設され、Bで幅方向に隣接して形成されるドットのY9,M9の間隔(=b)と等しくなる。
【0033】
次に、上記cを設定する場合の種々の形態について説明する。最も単純な方法としては、c=0とした状態で被記録媒体99に所定の混色の試し刷りを行い、形成されたカラー画像を構成しているドットY9,M9を顕微鏡等で観察することによって上記a,bの値を実測し、それに基づいてcを算出する方法がある。但し、この場合、顕微鏡等によって観察した箇所によってcの値が変化する可能性がある。すなわち、同一の単位ヘッドY1〜M2上に設けられたノズル11同士の間にも、インクの吐出方向に微妙な傾きが生じる場合がある。このため、顕微鏡等によって観察した箇所がたまたま上記傾きの大きいノズル11に対向する箇所であると、上記a,bの実測値はその平均的な値とはかけ離れたものとなり、それに基づいて算出されたcも実状にそぐわないものとなる可能性がある。
【0034】
また、画像の色と各色のドットY9,M9の間隔との間には一対一の対応関係があるので(Neugebauerの式)、上記試し刷りを行って各領域A,Bにおける画像の色を色見本と比較して、各領域におけるドットY9,M9の距離、すなわちa,bを算出してもよい。このようにして、色見本を用いて算出されたa,bに基づいてcを算出する場合、上記a,bの平均的な値に応じたcを容易に算出することができるが、所定の照明条件の下で色見本との比較を行う必要が生じたり、操作者にある程度の訓練を要したりする。また、操作者がかなりの熟練者である場合は、cを徐々に変更しながら上記試し刷りを行い、各領域A,Bに形成される画像の色が一致するように上記cの値を直接調整してもよい。
【0035】
なお、本発明は上記実施の形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施することができる。例えば、本発明は3色以上のドットの間隔を各領域で調整して各領域の色を一致させるラインプリンタにも適用することができる。この場合、カラーテレビの試験放送等に用いられるカラーバーと同様の画像を試し刷りして上記タイミングを調整することも考えられる。また、本発明は、シアン,マゼンタ,イエローの3色の他に、ブラック,シルバー,ゴールド等のインクも吐出するラインプリンタにも適用することができる。なお、3色以上のドットを考慮した場合、任意の2色のドット間隔を全て一致させることは困難な場合が生じる。そこで、このような場合、各ドット間の間隔ができるだけ近づくように上記cの値等の調整値を設定してもよく、全体的な色目ができるだけ一致するように調整値を設定してもよく、形成する画像の色に応じて主要な色のドット間隔が一致するように形成すべき混色毎に個々に調整値を設定してもよい。
【0036】
更に、前述のようにノズル11毎にもインクの吐出方向等が若干異なるので、技術的に可能であれば、各ノズル11が形成するドットY9,M9の間隔を個々に実測して、そのドットY9,M9の間隔がどの場所でも等しくなるように上記駆動タイミングをノズル11毎に調整してもよい。また更に、ラインプリンタは上記cの値等の調整値を予め設定可能に構成されている必要はなく、メンテナンス時等にROM53の内容を書き換えることによって設定されてもよい。すなわち、本発明は、ラインプリンタの調整方法として捉えることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態及び従来例のラインプリンタの構成を概略的に表す説明図である。
【図2】 実施の形態の制御系の構成を表すブロック図である。
【図3】 実施の形態の単位ヘッド駆動タイミングを表す説明図である。
【図4】 その駆動タイミングで形成されたドットの配置を表す説明図である。
【図5】 従来例の単位ヘッド駆動タイミングを表す説明図である。
【図6】 その駆動タイミングで形成されたドットの配置を表す説明図である。
【符号の説明】
3…記録ヘッド 11…ノズル
50…電子制御回路 63…搬送モータ
99…被記録媒体 Y1,Y2,M1,M2…単位ヘッド
Y9,M9…ドット

Claims (2)

  1. 被記録媒体を所定方向に搬送する搬送手段と、
    上記被記録媒体にドットを形成するドット形成部が上記所定方向と直交する幅方向に配列された単位ヘッドを、上記所定方向に沿って前後して色毎に備えると共に、その色毎に備えられた単位ヘッドの組を上記幅方向に複数配列してなる記録ヘッドと、
    上記被記録媒体の搬送に応じて上記各色に対応するドット形成部を個々に駆動し、異なる色のドットを隣接して形成することによって上記被記録媒体にカラー画像を形成する制御手段と、
    を備えたラインプリンタであって、
    所定の2色に対応する2組の上記単位ヘッドが、上記所定方向前方から第1単位ヘッド,第2単位ヘッド,第3単位ヘッド,第4単位ヘッドの順で配設され、第1単位ヘッド及び第3単位ヘッドと、第2単位ヘッド及び第4単位ヘッドとがそれぞれ上記組をなす場合、第1単位ヘッドと第2単位ヘッドとの上記所定方向の距離をlyy、第1単位ヘッドと第3単位ヘッドとの上記所定方向の距離をlym1 、第2単位ヘッドと第4単位ヘッドとの上記所定方向の距離をlym2 、上記搬送手段による上記被記録媒体の搬送速度をvとし、第1単位ヘッドの駆動タイミングを時刻0とすると、
    上記制御手段が、上記第2単位ヘッドを時刻lyy/vに、上記第3単位ヘッドを時刻lym1 /vに、上記第4単位ヘッドを時刻(lyy+lym2 +c)/vに、それぞれ駆動することを特徴とするラインプリンタ。
    但し、
    2 =b 2 +c 2 (a≠0、かつ、b≠0、かつ、a>b)
    a:第1単位ヘッドが形成するドットと第3単位ヘッドが形成するドットとの上記幅方向の間隔
    b:第2単位ヘッドが形成するドットと第4単位ヘッドが形成するドットとの上記幅方向の間隔
  2. 被記録媒体を所定方向に搬送する搬送手段と、
    上記被記録媒体にドットを形成するドット形成部が上記所定方向と直交する幅方向に配列された単位ヘッドを、上記所定方向に沿って前後して色毎に備えると共に、その色毎に備えられた単位ヘッドの組を上記幅方向に複数配列してなる記録ヘッドと、
    上記被記録媒体の搬送に応じて上記各色に対応するドット形成部を個々に駆動し、異なる色のドットを隣接して形成することによって上記被記録媒体にカラー画像を形成する制御手段と、
    を備えたラインプリンタであって、
    所定の2色に対応する2組の上記単位ヘッドが、上記所定方向前方から第1単位ヘッド,第2単位ヘッド,第3単位ヘッド,第4単位ヘッドの順で配設され、第1単位ヘッド及び第3単位ヘッドと、第2単位ヘッド及び第4単位ヘッドとがそれぞれ上記組をなす場合、第1単位ヘッドと第2単位ヘッドとの上記所定方向の距離をlyy、第1単位ヘッドと第3単位ヘッドとの上記所定方向の距離をlym1 、第2単位ヘッドと第4単位ヘッドとの上記所定方向の距離をlym2 、上記搬送手段による上記被記録媒体の搬送速度をvとし、第1単位ヘッドの駆動タイミングを時刻0とすると、
    上記制御手段が、上記第2単位ヘッドを時刻lyy/vに、上記第3単位ヘッドを時刻(lym1 +d)/vに、上記第4単位ヘッドを時刻(lyy+lym2 )/vに、それぞれ駆動することを特徴とするラインプリンタ。
    但し、
    2 =a 2 +d 2 (a≠0、かつ、b≠0、かつ、a<b)
    a:第1単位ヘッドが形成するドットと第3単位ヘッドが形成するドットとの上記幅方向の間隔
    b:第2単位ヘッドが形成するドットと第4単位ヘッドが形成するドットとの上記幅方向の間隔
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