JP2011056880A - 画像記録装置、及び画像記録装置の調整方法 - Google Patents

画像記録装置、及び画像記録装置の調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複数色により形成されるドット位置を調整し、少ないインク量でより濃度を上げ、更には調整誤差による印刷品質の低下を防ぐことを可能にする画像記録装置、及び画像記録装置の調整方法を提供するものである。
【解決手段】記録媒体の搬送方向である副走査方向に対し、直交する主走査方向に形成されたノズル列が少なくとも1つ配設されて成る記録ヘッドを前記搬送方向に一定距離隔てて複数個配置し、それぞれの前記記録ヘッドの複数のノズルを駆動してインクを吐出させ、前記記録媒体上に記録処理を行う画像記録装置であって、上記記録ヘッドのノズル位置の調整量をテストパターンに基づいて算出し、この算出結果に基づいて、複数色の上記記録ヘッドにより形成される記録ドットの中心位置が、他の色と互いに異なる位置となるように調整することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、画像記録装置におけるヘッドの組立精度に応じた調整を行うことによって、高精度の画像記録を可能とする画像記録装置、及び画像記録装置の調整方法に関する。
従来、用紙やフィルム等の記録媒体に画像を記録(印刷)する場合、記録媒体を記録媒体の送り方向と直交する幅方向に移動しながらインクを吐出して画像を記録する走査型記録ヘッドを搭載した走査型画像記録装置、所謂シリアルプリンタが知られている。
また、記録媒体の幅以上の長さのノズル列(画像記録幅)を有する固定されたライン型記録ヘッドを搭載し、ノズル列の前面を搬送されて通過する記録媒体に画像を記録するライン型画像記録装置、所謂ラインプリンタも知られている。
これらの画像記録装置の中で、ライン型画像記録装置は、記録速度が速く、大量の印刷処理を必要とする市場の要望に応えることができ、主として業務用として使用されている。このライン型画像記録装置に搭載されるライン型記録ヘッドは、通常、記録媒体の幅方向(画像記録の主走査方向)に複数の吐出ヘッドを配置して構成されている。
このように複数の吐出ヘッドを用いた場合、色ズレのない高品質な記録画像を得るためには、個々の吐出ヘッドの間隔や、吐出ヘッドからインクを吐出するタイミングを適切に調整する必要がある。
例えば、特許文献1では、ドットの基本配列を正方格子、千鳥格子、或いは六方格子になるように制御している。また、特許文献2では、カラー印刷において、各色のノズル位置を厳密に調整することによって色ムラを抑える手段を開示している。
特開2005−111982号公報 特開2009−023292号公報
しかしながら、上記の特許文献1は1色のみのドット配列について記載されており、カラー印刷における複数色のインクを使用した場合の配列については何ら記載されていない。
また、上記特許文献2では、各色のノズル位置を厳密に合わせることによって、色ムラを抑えようとするが、如何に精密な調整機構であっても、全てのヘッドの位置を完全に一致させることは困難であり、僅かな調整残差により発生する色ムラが印刷品質の低下を招くことになる。
また、ノズル位置が厳密に合わせられることで、複数色のインクがほぼ同一位置に吐出され、面積あたりのインク量が増加する。これにより、より多くのインクが記録媒体に浸透し、裏面への写りこみが生じる。
さらに、濃度を上げるためには隣接するドットとの隙間がなくなるまでインク量を増加させる必要があり、より裏面への写りこみが増す。
そこで、本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、複数色により形成されるドット位置を調整し、少ないインク量でより濃度を上げ、更には調整誤差による印刷品質の低下を防ぐことを可能にする画像記録装置、及び画像記録装置の調整方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の態様のひとつである画像記録装置は、記録媒体の搬送方向である副走査方向に対し、直交する主走査方向に形成されたノズル列が少なくとも1つ配設されて成る記録ヘッドを前記搬送方向に一定距離隔てて複数個配置し、それぞれの前記記録ヘッドの複数のノズルを駆動してインクを吐出させ、前記記録媒体上に記録処理を行う画像記録装置において、前記記録ヘッドの前記ノズル位置の調整量をテストパターンに基づいて算出し、該算出結果に基づいて、複数色の前記記録ヘッドにより形成される記録ドットの中心位置が、他の色と互いに異なる位置となるように調整することを特徴とする。
また、本発明の別の態様のひとつである画像記録装置の調整方法は、記録媒体の搬送方向である副走査方向に対し、直交する主走査方向に形成されたノズル列が少なくとも1つ配設されて成る記録ヘッドを前記搬送方向に一定距離隔てて複数個配置し、それぞれの前記記録ヘッドの複数のノズルを駆動してインクを吐出させ、前記記録媒体上に記録処理を行う画像記録装置の調整方法において、前記記録ヘッドの前記ノズル位置の調整量をテストパターンに基づいて算出し、該算出結果に基づいて、複数色の前記記録ヘッドにより形成される記録ドットの中心位置が、他の色と互いに異なる位置となるように調整することを特徴とする。
本発明によれば、カラー印刷における複数色により形成される各色のドット位置の中心が互いに異なる位置になるように調整することで、少ないインク量でより濃度を上げ、裏面への写りこみを低減し、更には調整誤差による印刷品質の低下を防ぐことが可能となる。
本実施の形態における画像記録装置の機能ブロック図である。 本実施の形態における画像記録装置の構成を模式的に示す図である。 (a)は、記録部の構成を示す図であり、(b)は、1列のノズルで構成される吐出ヘッド例を示す図である。 ヘッドのノズル構成の一部を拡大した図である。 主走査方向の同一位置にある異なる2色のノズルヘッドから吐出されたインクにより形成されたドットを示す図であり、(a)は主走査方向及び副走査方向の位置ずれが小さい場合の例を示す図であり、(b)は主走査方向及び副走査方向の位置ずれが大きい場合の例を示す図である。 吐出ヘッドの主走査方向位置を調整する機構を説明する図であり、(a)は主走査方向位置調整機構を吐出ヘッドと共に示す上面図であり、(b)はその側面図である。 本実施形態の処理動作を説明するフローチャートである。 ドット位置の合わせ方と位置の誤差による色ムラを説明する図であり、(a)は、ブラック(K)とシアン(C)の位置ずれなく、理想的な同一位置に印字されたドットを示す図であり、(b)は、調整後も主走査方向に僅かな位置ずれが残る場合を示す図であり、(c)は、ブラック(K)とシアン(C)を主走査方向のノズルピッチの半分である42.3μmずらして調整したドットを示す図であり、(d)は、調整後も僅かな位置ずれが残る場合を示す図である。 第1の実施形態の主走査方向及び副走査方向におけるノズルヘッドの印刷位置調整が行われた後の各ノズルから吐出されたインク滴により記録媒体上に形成されたドットの中心位置を示す図である。 調整のために印刷する画像データを示す図である。 調整前に画像データが印刷された状態を模式的に示す図である。 調整後に画像データが印刷された状態を模式的に示す図である。 第2の実施形態の主走査方向及び副走査方向におけるノズルヘッドの印刷位置調整が行われた後の各ノズルから吐出されたインク滴により記録媒体上に形成されたドットの中心位置を示す図である。 第2の実施形態における、調整後に画像データが印刷された状態を模式的に示す図である。 主走査方向及び副走査方向における吐出ヘッドの第3の実施形態の印刷位置調整が行われた後の各ノズルから吐出されたインク滴により記録媒体1上に形成されたドットの中心位置を示す図である。 第3の実施形態における、調整後に画像データが印刷された状態を模式的に示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態における画像記録装置の機能ブロック図である。尚、この構成において、記録媒体1の搬送方向を副走査方向とし、副走査方向に対して直交する方向を主走査方向とする。また、図2は、上記の画像記録装置2の構成を模式的に示す図である。
上記図1及び図2において、画像記録装置2は、少なくとも制御部4と、媒体搬送機構5と、記録部6と、媒体回収部7とを備えている。
制御部4は、特には図示しないが、例えば制御機能及び演算機能を有するMPU(micro processing unit)、制御プログラムを格納するROM(read only memory)、上記MPUのワークメモリとなるRAM(Random Access Memory)等からなる処理回路と、画像記録装置2の制御に関する設定値等を記憶する不揮発性メモリを備えている。
また、制御部4は、印刷データの処理機能を有する印刷データ処理部8、後述するテストパターン等のデータを記憶する記憶部9を備えている。上記のRAMは、記憶部9の一部としても利用される。また、不揮発性メモリには、精度の高い画像を生成するため、インクの吐出を行うタイミングパラメータ等も記憶されている。
この画像記録装置2には、上位装置3がLAN(local area network)等を介して接続されている。上位装置3は、例えばパーソナルコンピュータであり、画像記録装置2に対して記録処理を実施する指示を送信し、その送信に続いて記録処理の対象となる画像や文字等から成る印刷データ(画像データ)を、例えばポストスクリプト(PostScript)等のコンピュータで印刷用の図や文字を表現するための形式(フォーマット)で送信する。
画像記録装置2の制御部4は、上位装置3から送られてくる印刷データを受信すると、その印刷データを記憶部9に一旦記憶する。そして、制御部4は、MPUによる所定の制御プログラムの実行により画像記録装置2の各構成部を制御して、記録部6により記録媒体1に対してインクを吐出して記録ドットを定着させ、印刷データの記録を実行する。
紙やフイルム等で構成される記録媒体1は、例えば所定のサイズでシート状に形成され、媒体搬送機構5の媒体給送部10に収容されている。媒体搬送機構5は、上記の媒体給送部10の他に、媒体支持部11、駆動部12、媒体搬送情報生成部13、レジストローラ対14a、排紙ローラ対14bを備えている。
媒体給送部10には、媒体給送ローラ10aが備えられており、媒体給送部10は、制御部4の指示により、媒体給送ローラ10aを回転させ、最上部の記録媒体1を1枚づつ取り出し、取り出した記録媒体1を媒体支持部11に給送する。
媒体支持部11は、駆動ローラ11aと従動ローラ11bとに掛け渡された無端ベルト11cからなる記録媒体搬送部と、駆動ローラ11aのプーリ11dと、このプーリ11dと駆動部12のモータ軸プーリとの間に掛け渡されたプーリーベルト11eとから成る動力伝達部と有している。
駆動ローラ11aの回転軸には、例えばロータリエンコーダからなる媒体搬送情報生成部13が取り付けられている。この媒体搬送情報生成部13は、駆動ローラ11aの回転量、即ち記録媒体1の搬送量(移動量)に対応したパルス信号を生成して制御部4に通知する。
制御部4は、媒体搬送情報生成部13から出力されるパルス信号に基づいて駆動部12のモータの回転を制御し、これにより駆動部12によりプーリーベルト11e、プーリ11d等を介して、図2に矢印で示す時計回り方向に回転駆動される無端ベルト11cの搬送速度と搬送タイミングを制御する。
媒体支持部11の媒体搬送方向上流側(図2の左方)にはレジストローラ対14aが配設され、媒体搬送方向下流側(図の右方)には排紙ローラ対14bが配設されている。
媒体給送部10から給送された記録媒体1は、レジストローラ対14aで搬送姿勢を補正され、搬送タイミングに合わせて、媒体支持部11に給送され、図示しないファンにより無端ベルト11cの上面に吸着されつつ搬送され、記録部6の下方を通過する。
記録部6は、媒体搬送機構5の無端ベルト11cに対向して配設されており、K(ブラック)、C(シアン)、Y(イエロー)、及びM(マゼンタ)の各色のライン型記録ヘッド15K、15C、15Y、及び15Mを配設して成る。
この記録部6は、制御部4から印刷処理の実行指示を受けると、無端ベルト11c上に載って搬送される記録媒体1に対し、媒体搬送情報生成部13により生成されるパルス信号に同期した所定のタイミングで、印刷データに対応する色のライン型記録ヘッド(15K〜15M)のインク吐出ノズルから対応する色のインクを吐出して、印刷データに基づく画像や文字等の記録処理を行う。
ヘッド位置調整機構25は、記録部6に設けられ、記録ヘッドのノズル列方向の位置を調整することでより精度の高い画像形成が可能である。
記録処理が完了した記録媒体1は、排紙ローラ対14bに搬送を引き継がれ、媒体回収部7に排出され、媒体回収部7に収納される。
尚、上記インク吐出ノズルが吐出するインクによって記録媒体1上に形成される記録ドットは、例えば300dpi(ドット/25.4mm、以下同様)の解像度を有する。
また、このとき制御部4は、不揮発性メモリに保存されたタイミングパラメータをもとに、詳しくは後述する調整されたタイミングで印刷処理を実行する指示信号を出力することにより精度の高い画像形成が可能である。
図3(a)は、上記記録部6の構成を示す図である。尚、図3(a)は図2に示す記録部6を下方から見た図である。また、図3(a)に示す矢印aは、記録媒体1に対する記録の主走査方向を示し、矢印bは記録媒体1の搬送方向(記録の副走査方向)を示す。
図3(a)に示すように、記録部6は、K(ブラック)、C(シアン)、Y(イエロー)、及びM(マゼンタ)の各色のライン型記録ヘッド15K、15C、15Y、及び15Mを備えている。
これらライン型記録ヘッド15K〜15Mは、記録媒体1の搬送経路の上流側から下流側へ、つまり記録の副走査方向に15K、15C、15Y、及び15Mの順に配置されている。そして、各ライン型記録ヘッド15K、15C、15Y、及び15Mは、それぞれ記録の主走査方向にほぼ平行に並ぶ多数のインク吐出ノズル17(以下、単にノズル17で示す)を備えている。
ここで、例えばライン型記録ヘッド15Kを取り上げて構成を説明すると、上記多数のノズル17は、4個の吐出ヘッド16で構成され、各吐出ヘッド16は2つのノズルヘッド16−n(n=1、3、5、7)と16−m(m=2、4、6、8)を平行に並べて貼り合わせて構成されている。
各2つのノズルヘッド16−n及び16−mは、本例ではそれぞれ150dpiの解像度を有する。そして、ノズルヘッド16−nと16−mは、それぞれの各ノズル17が、相手のノズルヘッドのノズル17が構成するノズル列の各ノズル間隔の主走査方向の中間に位置するように、貼り合わされている。
換言すれば、隣り合うノズルヘッド16−nと16−mのノズル17の主走査方向の間隔の半分をずらして貼り合わされている。この構成により、各吐出ヘッド16は、300dpiの解像度が得られるように構成されている。以下、解像度を300dpiとし、ノズル間隔を84.7μmとして説明する。
また、4個の吐出ヘッド16は、主走査方向に隣接する吐出ヘッド16との端部が重なるように千鳥状に配置されている。これにより、4個の吐出ヘッド16による一度の記録動作で、記録媒体1の主走査方向全域に渡って記録処理が行える構成である。
他のライン型記録ヘッド15C、15Y、及び15Mについても同様であり、それぞれ4個の吐出ヘッド16で構成され、各吐出ヘッド16は2つのノズルヘッド16−n(n=9、11、13、・・・、29、31)と16−m(m=10、12、14、・・・、30、32)を平行に並べて貼り合わせて構成されている。上記他のライン型記録ヘッド15C、15Y、及び15Mに配設されたノズルヘッド16−nと16−mは、吐出する色が異なるだけで、機能・作用はライン型記録ヘッド15Kの場合と同様である。
尚、図3(a)における記録部6の構成では、吐出ヘッド16の構成を2つのノズルヘッド16−nと16−mを平行に並べて貼り合わせた構成としているが、これに限ることなく、図3(b)に示す吐出ヘッド16aのように、1列のノズルを有するノズルヘッドが、そのまま吐出ヘッドを構成するようにしてもよい。
ところで、図3(a)及び(b)の記録部6の構成における吐出ヘッド16又は16aの位置は、組立時の取付け誤差や取付け部材の加工誤差により、主走査方向及び副走査方向のそれぞれの方向において、本来の設計位置との誤差が生じることは避けられず、主走査方向及び副走査方向の印刷位置を調整する手段が吐出ヘッド16毎に設けられている。
図4は、上記記録部6の構成の一部を拡大した図であり、ノズルヘッド16−1とノズルヘッド16−9が製造誤差により、例えば主走査方向に距離aのずれが生じた場合を示している。また、ノズルヘッド16−3とノズルヘッド16−11についても製造誤差により、例えば主走査方向に距離bのずれが生じた場合を示している。同様に、全てのノズルヘッド16−1〜16−32は、主走査方向に同一位置となるように設計されたノズルヘッド間でも、位置ずれを生じる。
また、ノズルヘッド16−1と16−9は、図4に示すように副走査方向に距離cだけ離れた位置に配置されているため、記録媒体1の搬送速度にて距離cを移動する時間だけ、インクの吐出タイミングを調整することで、副走査方向にずれのない画像を形成することが可能である。例えば、記録媒体1の搬送速度をVとした場合、ノズルヘッド16−9は、以下の式で表される時間Tだけノズルヘッド16−1から遅れてインクを吐出することで調整することができる。
T=c/V
同様に、ノズルヘッド16−9〜16−32は、搬送方向の最上流に位置する16−1及び16−8からの距離に応じ、搬送速度から算出される時間だけ遅らせて、インクを吐出する。実際には、ノズルヘッド16−1と16−9は、製造誤差により副走査方向に本来の設計値である距離cとは僅かに異なる位置に配置されている。同様に、全てのノズルヘッド16−1〜16−32は、製造誤差により、副走査方向に本来の設計値である距離とは僅かに異なる位置に配置されている。
図5は、主走査方向の同一位置にある異なる2色のノズルヘッド16−1及び16−25におけるノズル17から吐出されたインクにより形成されたドットを示す図である。図5(a)は主走査方向及び副走査方向の位置ずれが小さい場合の例であり、図5(b)は主走査方向及び副走査方向の位置ずれが大きい場合の例である。例えば、ドット26−1及び26−2がブラック(K)、ドット27−1及び27−2がマゼンタ(M)である場合、位置ずれが少ない図5(a)は濃度の高いブラック(K)にマゼンタ(M)が隠れるため黒く見え、位置ずれが大きい図5(b)はブラック(K)とは重ならない部分のマゼンタ(M)の面積が広いため、赤みを帯びた黒色となって見える。
このようにノズルヘッド16−1〜16−32の位置ずれがヘッドにより異なることで、形成された画像にはヘッドごとの色ムラが大きく表れる。そこで、各々のノズルヘッド16−1〜16−32は、主走査方向の位置ずれが均一となり、後述する本発明の調整機構にて色むらが最小になるように位置が調整される。また、ノズルヘッド16−1〜16−32は、副走査方向のずれが均一となり、色ムラが最小になるようにインクの吐出タイミングが調整される。
図6(a)、(b)は、吐出ヘッド16の主走査方向位置を調整する機構を説明する図であり、図6(a)は主走査方向のヘッド位置調整機構25を吐出ヘッドと共に示す上面図、図6(b)はその側面図である。
尚、ここでも、図3(a)に示したライン式記録ヘッド15Kのノズルヘッド16−1及び16−2から成る吐出ヘッド16を代表的に1個のみ取り上げて説明する。もちろん、ここで説明する主走査方向のヘッド位置調整機構25は他の吐出ヘッド16についても同様に取り付けられている。
図6(a)、(b)に示すように、吐出ヘッド16はヘッドホルダ18に保持されている。位置調整用ノブ20には軸周面に雄螺子が形成されており、この雄螺子の部分に、円錐形状を有する位置調整ナット21の雌螺子が螺合している。したがって、位置調整用ノブ20の回転により、位置調整ナット21が上下に移動可能な構成である。
この位置調整ナット21は、ヘッドホルダ18の端部に円錐面を当接させている。また、板ばね23は、ヘッド保持部材24に設けられ、ヘッドホルダ18を挟んで位置調整ナット21と対向する位置において、ヘッドホルダ18に当接してヘッドホルダ18を位置調整ナット21に向けて付勢している。
以上の構成により、位置調整用ノブ20を回転させることによって位置調整ナット21を、上方向又は下方向に移動させ、ヘッドホルダ18を右方向又は左方向(主走査方向)に移動させることができる。したがって、ヘッドホルダ18に保持されている吐出ヘッド16は、ヘッドホルダ18と共に主走査方向の左右いずれかへ移動可能な構成である。
図7は、吐出ヘッド16の主走査方向及び副走査方向の位置ずれを調整する手順を説明するフローチャートである。
先ず、各吐出ヘッド16における主走査方向の位置ずれを算出するためのテストパターンを印刷する(ステップ(以下、Sで示す)1)。この処理は、例えば記憶部9に予め記憶させておいた主走査方向の位置ずれを算出するためのテストパターンを読み出し、記録ヘッド(記録部6)にテストパターンの画像情報を送信し、対応するノズルヘッド16−1〜16−32から記録媒体1にインクを吐出することによって記録媒体1にテストパターンを印刷する。
次に、印刷されたテストパターンをスキャナによって読み取る(S2)。尚、このテストパターンの読み取り処理は、所定の解像度を持つ公知のスキャナを使用して行う。
続いて、スキャナによって読み取られたテストパターンから各々の吐出ヘッドの位置を算出し、各吐出ヘッドの主走査方向位置を調整する調整量を算出する(S3)。
上記算出結果に基づいて、各吐出ヘッドの主走査方向位置の調整が終了したか判断する(S4)。ここで、主走査方向位置調整が終了していれば(S4がYES)、次の副走査方向の位置ずれ調整に移行するが、通常最初の上記判断(S4)はNOであり、算出れた移動量に応じて各々の吐出ヘッドを移動させ、主走査方向の位置調整を行う(S5)。この処理は、前述の図6(a)、(b)に示す位置調整用ノブ20を回転させることによって、ヘッドホルダ18を右方向又は左方向(主走査方向)に移動させ、各々の吐出ヘッドの主走査方向の位置調整を行う。
その後、主走査方向位置調整を繰り返し、主走査方向位置調整が終了すると(S4がYES)、次に副走査方向の位置ずれ調整に移行する。
先ず、副走査方向の位置ずれを算出するためのテストパターンを印刷する(S6)。この処理も前述と同様、例えば記憶部9に予め記憶させておいた副走査方向の位置ずれを算出するためのテストパターンを読み出し、記録ヘッド(記録部6)にテストパターンの画像情報を送信し、ノズルヘッド16−1〜16−32からインクを吐出し、記録媒体1にテストパターンを印刷する。
次に、記録媒体に印刷された副走査方向の位置ずれ調整用のテストパターンをスキャナによって読み取る(S7)。そして、スキャナで読み取った画像から、副走査方向における各ノズルのインク吐出タイミングの調整量を算出する(S8)。
次に、副走査方向の位置調整が終了したか判断し(S9)、副走査方向の位置調整が終了していなければ(S9がNO)、上記処理によって算出された移動量をメモリに保存し(S10)、上記処理を繰り返す(S6〜S10)。
その後、副走査方向の位置調整が終了すると(S9がYES)、処理を終了する。したがって、上記処理の終了によって、副走査方向の移動量の最終値がメモリに保存される。
上記処理により、印刷時には、メモリに保存されたタイミング情報が読み出され、各々のノズルからのインク吐出タイミングが調整される。
図8は、ドット位置の合わせ方と位置の誤差による色ムラを説明する図である。尚、説明を簡略化するため、ブラック(K)とシアン(C)の2色のみのドット位置について説明する。また、ノズルヘッド16−1におけるノズル17から吐出されたインクにより形成されたドットを28−1〜28−4で示し、ノズルヘッド16−9におけるノズル17から吐出されたインクにより形成されたドットを29−1〜29−4で示す。
図8(a)は、ブラック(K)とシアン(C)のドット位置にずれなく、理想的な同一位置に印字されたドットを表す図である。全てのノズルヘッド16−1〜16−32によるドットの形成位置が、誤差なく同一位置に調整された場合、色ムラはほとんど現われない。しかしながら、全てを理想的な状態に調整するのは困難であり、調整後も僅かな位置ずれが残る。
図8(b)は、調整後も主走査方向に僅かな位置ずれが残る場合であり、ブラック(K)とシアン(C)の中心位置が10μmだけずれている。僅かな位置ずれがノズルヘッド16−1〜16−32毎に異なることで、吐出ヘッド毎の色ムラが大きく現れる。
図8(c)は、ブラック(K)とシアン(C)を主走査方向のノズルピッチの半分である42.3μmずらして調整したドットを表す。また、図8(d)は、調整後も僅かな位置ずれが残る場合であり、ブラック(K)とシアン(C)の中心位置が42.3μmに対して10μm少なくなっており、中心位置の距離が32.3μmとなっている。この場合、僅かな位置ずれがノズルヘッド16−1〜16−32ごとに異なっても、元々の位置が半ピッチずれた状態で調整されているため、大きな色ムラとはならず、良好な画像が形成される。ブラック(K)とシアン(C)の位置関係について説明したが、他の色の組み合わせであっても位置と色ムラとの関係は同じである。
また、上記説明は主走査方向の位置ずれについてであるが、副走査方向におけるドット位置と色ムラの関係も同じ振る舞いである。
図9は、主走査方向及び副走査方向におけるノズルヘッド16−1〜16−32の印刷位置調整が行われた後の各ノズルから吐出されたインク滴により記録媒体1上に形成されたドットの中心位置を示す図である。図中、K、C、M、Yが記された丸印は、それぞれがブラック、シアン、マゼンタ、イエローで印字されたドットの中心位置を示す。また、図中の矢印a、bはそれぞれ主走査方向及び副走査方向を示している。
図9では、それぞれの色で形成されたドットは、主走査方向及び副走査方向に300dpi(84.5μm)の間隔で並べられている。また、ブラック(K)とマゼンタ(M)で形成されたドットは、主走査方向に同一の位置に配置されている。同様に、シアン(C)とイエロー(Y)で形成されたドットは、主走査方向に同一の位置に配置されている。また、ブラック(K)/マゼンタ(M)とシアン(C)/イエロー(Y)の主走査方向位置は、互いにドット間隔の中心に位置するように、42.3μmずらされた位置に配設されている。
さらに、ブラック(K)とシアン(C)で形成されたドットは、副走査方向に同一の位置に配置されている。同様に、マゼンタ(M)とイエロー(Y)で形成されたドットも、副走査方向に同一の位置に配置されている。また、ブラック(K)/シアン(C)とマゼンタ(M)/イエロー(Y)の副走査方向位置は、互いにドット間隔の中心に位置するように、42.3μmずらされた位置に配設されている。上記構成により、一つの色で見た場合のドットは、単色の配列を示す擬似線30に示される正方配列となっている。また、全色のドットは、全色の配列を示す擬似線31に示される正方配列となっている。
次に、調整に使用するテストパターンと調整後の画像について説明する。
図10は、調整のために印刷するテストパターンを示す。同図に示すの丸付き文字、K、C、M、Yは、それぞれがドットの中心位置を示している。また、それぞれのドットは、隣接するドットが重ならないように、主走査方向及び副走査方向にそれぞれ5画素間隔となる423.3μm離れた距離に位置する画像である。
図11は、上記テストパターンを使用して印刷処理を行った場合の一例を模式的に示す図であり、丸付き文字はドットの中心位置を示している。尚、それぞれのドットは、調整前のため整列されておらず、位置が乱れている。
図12は、上記図11に示す調整前の印刷状態に対して、調整後の印刷状態を模式的に示す図であり、丸付き文字はドットの中心を示している。また、各色毎のドット間隔は、本来の位置である5画素間隔となるように、主走査方向及び副走査方向にそれぞれ423.3μm離れた位置に調整される。
例えば、図9に示す配置となるように、シアン(C)色のドットは、ブラック(K)色に対して主走査方向にのみ0.5画素ずらすため、副走査方向にはブラック(K)色と同一位置に、主走査方向にはブラック(K)色から0.5画素離れた42.3μmの位置となるように調整される。
また、マゼンタ(M)色のドットは、ブラック(K)色に対して副走査方向にのみ0.5画素ずらすため、主走査方向にはブラック(K)色と同一位置に、副走査方向にはブラック(K)色から0.5画素離れた42.3μmの位置となるように調整される。
イエロー(Y)色のドットは、ブラック(K)色に対して主走査方向及び副走査方向それぞれに0.5画素ずらすため、主走査方向と副走査方向それぞれにブラック(K)色から0.5画素離れた42.3μmの位置となるように調整される。以上のように調整することで、図9に示すドット配列が実現できる。
本実施形態によれば、各ヘッドが吐出するドットの位置調整を行うことで、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色インクにより形成されるドットは、記録媒体1上では互いに離れた位置に形成される。このため、各ヘッドの位置調整における調整残差があってもヘッド間の色ムラが少なく、良好な画像形成が可能である。
また、色を重ねる場合、異なる色の複数のドットを同じ位置に形成することで単位面積当たりのインク量が増え、記録媒体1に染み込むインクの量が増え、裏面への写りこみが大きくなるが、色毎にドットの中心位置をずらすことで、裏面への写りこみを少なく抑えることが可能である。
さらに、ブラック(K)のみの印字ではドット間の隙間により、濃度を上げることができない場合でも、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)を組み合わせたプロセスブラックで隙間が埋められるため、濃度を高めることも可能である。
ここでは、ブラック(K)とマゼンタ(M)、シアン(C)とイエロー(Y)をそれぞれ主走査方向に同じ位置、ブラック(B)とシアン(C)、マゼンタ(M)とイエロー(Y)を副走査方向に同じ位置としたが、異なる組み合わせであっても効果が損なわれることはなく、組み合わせを限定するものではない。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
図13は、主走査方向及び副走査方向におけるノズルヘッド16−1〜16−32の第2の実施形態の印刷位置調整が行われた後の各ノズルから吐出されたインク滴により記録媒体1上に形成されたドットの中心位置を示す図である。図中、K、C、M、Yが記された丸印は、それぞれがブラック、シアン、マゼンタ、イエローで印刷されたドットの中心位置を示す。また、図中の矢印a、bはそれぞれ主走査方向及び副走査方向を示している。
それぞれのドットは、主走査方向、副走査方向ともに300dpi(ノズル間隔84.7μm)の1/2間隔、即ち42.3μmの間隔で並べられている。
また、図13におけるドット構成は、副走査方向の第1列目において、ブラック(K)色とマゼンタ(M)色は、主走査方向に交互に1ノズル間隔で配置し、シアン(C)色とイエロー(Y)色は、交互に配置された上記ブラック(K)色とマゼンタ(M)色の中央に交互に配置し、副走査方向の第2列目において、副走査方向第1列目のブラック(K)色とマゼンタ(M)色の順番、及びシアン(C)色とイエロー(Y)色の順番を逆にして配置し、副走査方向の第3列目以降においては、副走査方向の第1列目と第2列目を繰返して配置されるように各色ドットの配置と副走査方向のタイミングが調整される。
尚、一つの色のみに着目した場合、形成されたドットは、副走査方向では1ノズル間隔おきに、主走査方向では、2ノズル間隔おきに配置されている。これにより、一つの色で見た場合のドットは、図13に示すように単色の配列を示す擬似線32に示されるような六方最密もしくは六方最密に近似した配列となっている。また、全色のドットは、全色の配列を示す擬似線33に示される正方配列である。
本実施の形態によれば、各ヘッドが吐出するドットの位置調整を行うことで、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各色インクにより形成されるドットは、記録媒体1上では互いに離れた位置に形成される。このため、各ヘッドの位置調整における調整残差があってもヘッド間の色ムラが少なく、良好な画像形成が可能である。また、色を重ねる場合、異なる色の複数のドットを同じ位置に形成することで単位面積あたりのインク量が増え、記録媒体1に染み込むインクの量が増し、裏面への写りこみが大きくなるが、色毎にドットの中心位置をずらすことで、裏面への写りこみを少なく抑えることが可能である。
さらに、ブラック(K)のみの印字ではドット間の隙間により、濃度を上げることができない場合でも、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)を組み合わせたプロセスブラックで隙間が埋められるため、濃度を高めることも可能である。さらに、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローいずれかの単色で印刷を行った場合には、六方最密もしくは六方最密に近似した配列であることから、ドット間の空白が少なく抑えられ、より濃度を高めることが可能である。
次に、本発明の第2実施例の調整に使用するパターンと調整後の画像について説明する。尚、主走査方向、及び副走査方向の調整方法は、前述の第1の実施形態で説明した場合と同じである。
図14は、調整後に画像データが印刷された状態を模式的に示す図であり、丸付き文字はドットの中心を示している。
各色毎のドット間隔は、主走査方向の間隔が本来の位置である5画素となるように、423.3μm離れた位置に調整される。また、副走査方向における各色のドット間隔は、隣接するドットが0.5画素ずれるように本来の位置である5画素に対して0.5
画素多い5.5画素(465.7μm)と0.5画素少ない4.5画素(381.0μm)が交互になるように調整される。
シアン(C)色のドットは、ブラック(K)色に対して主走査方向にのみ0.5画素ずらすため、主走査方向にはブラック(K)色から0.5画素離れた42.3μmの位置となるように調整される。また、副走査方向におけるシアン(C)色のドットは、主走査方向に同一位置のブラック(K)色のドットから副走査方向に本来の間隔である5画素(465.7μm)離れた位置に調整される。
マゼンタ(M)色のドットは、ブラック(K)色に対して副走査方向にのみ0.5画素ずらすため、副走査方向には、主走査方向に同一位置のブラック(K)色のドットから本来の位置である10画素に対して0.5画素多い10.5画素(889.0μm)離れた位置となるように調整される。主走査方向におけるマゼンタ(M)色のドットは、ブラック(K)色と同一位置になるように調整される。
イエロー(Y)色のドットは、ブラック(K)色に対して主走査方向及び副走査方向それぞれに0.5画素ずらすため、主走査方向にはブラック(K)色から0.5画素離れた42.3μmの位置となるように調整される。副走査方向におけるイエロー(Y)色のドットは、主走査方向に同一位置のブラック(K)色のドットから本来の位置である15画素に対して0.5画素多い15.5画素(1312.3μm)離れた位置となるように調整される。
以上のように調整することで、図14に示されるドット配列が実現できる。尚、図3(b)に示す吐出ヘッド16aを用いた場合、各ノズルヘッドからのインクの吐出タイミングは、全てのノズル17で同じとはせず、偶数ノズルと奇数ノズルとでタイミングを42.3μmずらすことで同じ効果が得られる。
ここでは、ブラック(K)とマゼンタ(M)、シアン(C)とイエロー(Y)をそれぞれ主走査方向に同じ位置としたが、異なる組み合わせであっても効果が損なわれることはなく、組み合わせを限定するものではない。
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
図15は、主走査方向及び副走査方向における吐出ヘッド16の第3の実施形態の印刷位置調整が行われた後の各ノズルから吐出されたインク滴により記録媒体1上に形成されたドットの中心位置を示す図である。図中、K、C、M、Yが記された丸印は、それぞれがブラック、シアン、マゼンタ、イエローで印刷されたドットの中心位置を示す。図中の矢印a、bはそれぞれ主走査方向及び副走査方向を示している。
図15におけるドット構成は、第2実施形態のドット構成(図13)において、主走査方向の偶数列目のドット位置を、それぞれ副走査方向に1/4ノズル間隔(21.2μm)だけずらした位置で構成されるように副走査方向の吐出タイミングが調整される。
上記構成により、一つの色で見た場合のドットは、単色の配列を示す擬似線34に示される六方最密もしくは六方最密に近似した配列となっている。また、全色のドットは、全色の配列を示す擬似線35に示されるように六方最密もしくは六方最密に近似した配列となっている。
次に、調整に使用するパターンと調整後の画像について説明する。尚、主走査方向、及び副走査方向の調整方法は、前述の第1の実施形態と同じである。
図16は、調整後に画像データが印刷された状態を模式的に示す図であり、丸付き文字はドットの中心を示している。各色毎のドット間隔は、主走査方向の間隔が本来の位置である5画素となるように、423.3μm離れた位置に調整される。また、副走査方向における各色のドット間隔は、隣接するドットが0.5画素ずれるように本来の位置である5画素に対して0.5画素多い5.5画素(465.7μm)と0.5画素少ない4.5画素(381.0μm)が交互になるように調整される。
シアン(C)色のドットは、ブラック(K)色に対して主走査方向に0.5画素、副走査方向に1/4画素ずらされる。したがって、主走査方向におけるシアン(C)色のドット位置はブラック(K)色から0.5画素離れた42.3μmの位置となるように調整される。また、副走査方向におけるシアン(C)色のドットは、主走査方向に同一位置のブラック(K)色のドットから副走査方向に本来の間隔である5画素に対して1/4画素多い5.25画素(444.5μm)離れた位置に調整される。
マゼンタ(M)色のドットは、ブラック(K)色に対して主走査方向に同一位置、副走査方向に0.5画素ずらされる。したがって、主走査方向におけるマゼンタ(M)色のドット位置はブラック(K)色と同一位置になるように調整される。また、副走査方向におけるマゼンタ(M)色のドットは、主走査方向に同一位置のブラック(K)色のドットから副走査方向に本来の間隔である10画素に対して0.5画素多い10.5画素(889.0μm)離れた位置に調整される。
イエロー(Y)色のドットは、ブラック(K)色に対して主走査方向に0.5画素、副走査方向上方に1/4画素ずらされる。したがって、主走査方向におけるイエロー(Y)色のドット位置はブラック(K)色から0.5画素離れた42.3μmの位置となるように調整される。また、副走査方向におけるイエロー(Y)色のドットは、主走査方向に0.5画素ずれた位置のブラック(K)色のドットから副走査方向に本来の間隔である15画素に対して1/4画素少ない14.75画素(1248.8μm)離れた位置に調整される。
以上のように調整することで、図16に示されるドット配列が実現できる。
本実施形態によれば、各ヘッドが吐出するドットの位置調整を行うことで、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各色インクにより形成されるドットは、記録媒体1上では互いに離れた位置に形成される。このため、各ヘッドの位置調整における調整残差があってもヘッド間の色ムラが少なく、良好な画像形成が可能である。
また、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローいずれかの単色で見た場合と、全色のドットで見た場合のいずれにおいても、ドットの配列が六方最密もしくは六方最密に近似した配列であることから、裏面への写りこみを少なく抑え、濃度を高めることが可能である。
ここではブラック(K)とマゼンタ(M)、シアン(C)とイエロー(Y)をそれぞれ主走査方向に同じ位置としたが、異なる組み合わせであっても効果が損なわれることはなく、組み合わせを限定するものではない。
なお、吐出ヘッド16aを用いた場合、各ノズルヘッドからのインクの吐出タイミングは、全てのノズル17で同じとはせず、偶数ノズルと奇数ノズルとでタイミングを42.3μmずらすことで同じ効果が得られる。
また、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、本発明は、前述した実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明をなすことができる。例えば本発明は、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良い。
1・・・記録媒体
2・・・画像記録装置
3・・・上位装置
4・・・制御部
5・・・媒体搬送機構
6・・・記録部
7・・・媒体回収部
8・・・印刷データ処理部
9・・・記憶部
10・・媒体給送部
11・・媒体支持部
12・・駆動部
13・・媒体搬送情報生成部
14a・・レジストローラ対
14b・・排紙ローラ対
15、15K〜15M・・ライン型記録ヘッド
16・・吐出ヘッド
16−1〜16−n・・ノズルヘッド
17・・インク吐出ノズル
18・・ヘッドホルダ
20・・位置調整用ノブ
21・・位置調整ナット
23・・板ばね
24・・ヘッド保持部材
26−1、26−2、27−1、27−2・・ドット

Claims (10)

  1. 記録媒体の搬送方向である副走査方向に対し、直交する主走査方向に形成されたノズル列が少なくとも1つ配設されて成る記録ヘッドを前記搬送方向に一定距離隔てて複数個配置し、それぞれの前記記録ヘッドの複数のノズルを駆動してインクを吐出させ、前記記録媒体上に記録処理を行う画像記録装置において、
    前記記録ヘッドの前記ノズル位置の調整量をテストパターンに基づいて算出し、該算出結果に基づいて、複数色の前記記録ヘッドにより形成される記録ドットの中心位置が、他の色と互いに異なる位置となるように調整する、
    ことを特徴とする画像記録装置。
  2. 前記記録ヘッドは、短尺記録ヘッドを複数個千鳥状に配置することによって1色分のラインヘッドを構成し、前記調整は吐出ヘッドごとに行われる、ことを特徴とする請求項1記載の画像記録装置。
  3. 前記調整は、前記テストパターンを記録し、該記録されたテストパターンのドット位置から前記主走査方向の前記調整量を算出し、該算出結果に基づき物理的に前記記録ヘッドの位置を調整する、ことを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  4. 前記調整は、前記テストパターンを記録し、該記録されたテストパターンのドット位置から前記副走査方向の前記調整量を算出し、該算出結果に基づいて前記副走査方向の前記インクの吐出タイミングを調整する、ことを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  5. 前記複数のインクは4色であって、前記各色のドットはそれぞれ前記主走査方向および前記副走査方向ともに前記ノズル間隔の1/2に配置し、
    前記副走査方向の第1列目において、前記第1色と第2色は、前記主走査方向に交互に配置し、
    前記副走査方向の第2列目において、前記第3色と第4色は、前記副走査方向に交互にて配置し、
    前記副走査方向の第3列目以降は、前記副走査方向の第1列目と第2列目を繰返して配置されるように調整する、ことを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  6. 前記各色ドットは、前記主走査方向と前記副走査方向ともに前記ノズル間隔の1/2に配置し、
    前記副走査方向の第1列目において、前記第1色と第2色は、前記主走査方向に交互に前記1ノズル間隔で配置し、
    前記第3色と第4色は、前記交互に配置された前記第1色と前記第2色の中央に交互に配置し、
    前記副走査方向の第2列目において、前記副走査方向第1列目の第1色と第2色の順番、および第3色と第4色の順番を逆にして配置し、
    前記副走査方向の第3列目以降においては、前記副走査方向の第1列目と第2列目を繰返して配置されるように調整する、ことを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  7. 前記副走査方向の第1列目において、前記第1色と第2色は、前記主走査方向に交互に前記1ノズル間隔で配置し、
    前記副走査方向の第2列目において、前記第3色と第4色は、前記副走査方向の第1列目より副走査方向に前記ノズルの1/4間隔ずれたところに位置し、かつ交互に配置された前記第1色と前記第2色の中央に交互に配置し、
    前記副走査方向の第3列目において、前記副走査方向第1列目の第1色と第2色の順番、を逆にして配置し、
    前記副走査方向の第4列目において、前記副走査方向第2列目の第3色と第4色の順番、を逆にして配置し、
    前記副走査方向の第5列目以降は、前記副走査方向の第1列目から第4列目を繰返して配置されるように調整する、ことを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  8. 記録媒体の搬送方向である副走査方向に対し、直交する主走査方向に形成されたノズル列が少なくとも1つ配設されて成る記録ヘッドを前記搬送方向に一定距離隔てて複数個配置し、それぞれの前記記録ヘッドの複数のノズルを駆動してインクを吐出させ、前記記録媒体上に記録処理を行う画像記録装置の調整方法において、
    前記記録ヘッドの前記ノズル位置の調整量をテストパターンに基づいて算出し、該算出結果に基づいて、複数色の前記記録ヘッドにより形成される記録ドットの中心位置が、他の色と互いに異なる位置となるように調整する、
    ことを特徴とする画像記録装置の調整方法。
  9. 前記調整は、前記テストパターンを記録し、該記録されたテストパターンのドット位置から前記主走査方向の前記調整量を算出し、該算出結果に基づき物理的に前記記録ヘッドの位置を調整する、ことを特徴とする請求項8に記載の画像記録装置の調整方法。
  10. 前記調整は、前記テストパターンを記録し、該記録されたテストパターンのドット位置から前記副走査方向の前記調整量を算出し、該算出結果に基づいて前記副走査方向の前記インクの吐出タイミングを調整する、ことを特徴とする請求項8に記載の画像記録装置の調整方法。
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