JPH1058715A - 記録液体噴出による記録装置および記録方法 - Google Patents

記録液体噴出による記録装置および記録方法

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JPH1058715A
JPH1058715A JP8223378A JP22337896A JPH1058715A JP H1058715 A JPH1058715 A JP H1058715A JP 8223378 A JP8223378 A JP 8223378A JP 22337896 A JP22337896 A JP 22337896A JP H1058715 A JPH1058715 A JP H1058715A
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JP
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nozzle
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recording liquid
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column
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JP8223378A
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English (en)
Inventor
Seiichi Hayashi
精一 林
Masao Mitani
正男 三谷
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Hitachi Denshi KK
Koki Holdings Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Denshi KK
Hitachi Koki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】約20、000ノズル、1色記録で1200d
pi、4色カラー記録で600dpiを実現する記録液
体噴出による記録装置および記録方法の提供。 【解決手段】発熱部と、ノズルと、記録液体供給通路
と、半導体回路との組合せをノズル単位としたものを半
導体基板上に複数備えたものであって、ノズル単位から
なるノズル群(列または行)のノズル位置パターンの基
本配置を4列(または行)とし、同一列のノズル間隔
は、所要ドット数/インチ間隔、ノズル群の基本配置4
列の間隔は、ノズル群の1列を基準位置とし、他のノズ
ル群の1列を基準位置から所定間隔のn倍、他のノズル
群の2列を基準位置から所定間隔のn倍+前記ノズル間
隔の1/2、ノズル位置は、他のノズル群の1列のノズ
ル位置を基準位置のノズル群の1列と同位置、他のノズ
ル群の2列のノズル位置を基準位置のノズル群の1列の
ノズル間の位置とした前記マルチノズル記録ヘッドを有
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録液体を加熱
し、熱エネルギーの作用によって、液滴粒子をノズルか
ら記録対象物へ噴出飛行させて、ノンインパクトで文字
・画像等を記録対象物に記録する記録液体噴出による記
録装置および記録方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ノンインパクト記録を行なう記録装置の
一つとして、記録液体を、記録ヘッドから熱エネルギー
の作用によって記録対象物へ噴出飛行させて記録する装
置が、すでに商品化されている。この周知の記録装置で
は、記録ヘッドに記録液体を噴出するノズルを複数設け
(マルチノズル記録ヘッド)、複数のノズルの所要のノ
ズルより記録液体を液滴粒子として噴出飛行させ、ノズ
ルに対向して設けた記録対象物、例えば記録紙上に、記
録液体を付着させ、所要数のドット状の記録とするもの
である。この記録装置に使用している記録ヘッドに関
し、液滴粒子を形成するノズルと記録液体の噴出への通
路と発熱体面との関係を提供し、長時間連続記録するこ
と、高密度マルチノズル化のための一部微細加工による
装置とすることについて、例えば特公昭63−6356
号公報等に開示されている。
【0003】つぎに、従来の記録液体噴出による記録装
置に使用している半導体基板上に形成したマルチノズル
記録ヘッドによる各ドット記録群(列または行)のドッ
ト位置パターンと、合成記録の例を図5に示す。図5に
示す例は、記録紙51上に記録した、例えば記録密度4
00dpi(記録ドットピッチ:63.5μm)のブラ
ック(B)ドット52、シャン(C)ドット53、マゼ
ンタ(M)ドット54、イエロー(Y)ドット55の4
色のドット記録群(列または行)のドット位置パターン
と、合成記録56の例である。この例に示すドット位置
パターンの場合、4色のドット記録群52〜55(列ま
たは行)のドット位置はすべて所定の同一間隔の列(ま
たは行)、同一記録ドットピッチで同一位置にあり、合
成の記録は、4色とも重畳された合成記録56となる。
したがって、記録密度(400dpi)および記録速度
は、基準となる第1列(または行)Bドット52の性能
と同等となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来技術の記録液体噴
出による記録装置および記録方法では、一般的に、超高
精細記録のために記録密度をあげるほど、隣接する飛行
液滴粒子同士の接触、結合、衝突等が発生するために記
録分解能が低下する傾向にあり、超高精細記録、高速記
録、小形化、小電力化を同時に達成し、さらに、多量生
産性向上、廉価化を図る上で、記録信号データが入力さ
れる記録信号回路、複数のノズルから記録液体が噴出飛
行する装置の実現には適さなかった。特に、多数のノズ
ルを有するマルチノズル記録ヘッドを、小形で、超高精
細記録、各種のカラー化に容易に対応させることにおい
て不充分であり、これに伴う加工上、多数のノズルを有
するマルチノズル記録ヘッドの形成のプロセスは必ずし
も容易でなく、実現に困難を伴い、生産性向上による一
層の低価格化等の実現を行うためにも、適さない欠点が
あった。また、従来は、記録液体を噴出して液滴粒子を
形成するためのノズルを形成するとき、レーザ加工によ
る方法や電鋳穴開け後機械的組合せを行なう方法等が行
われており、マルチノズル記録ヘッドを形成するには加
工のプロセスが容易でなく、超高精細化マルチノズル記
録ヘッドの製造には制約があった。また、超高精細化マ
ルチノズル記録ヘッドの場合、発熱体に供給するエネル
ギーが大きいため記録駆動回路等の回路構成が大形とな
り、マルチノズル記録ヘッドと一体に実装することに制
約をうけ実現困難であった。さらには、超高精細な微細
化記録を行うのに機械組合せ的構成を伴うために、一層
の微細化記録を妨げる欠点があった。
【0005】本発明は、前記問題点の解決、例えば、1
200dpi(ドットピッチ:21.167μm/ドッ
ト)以上の超高精細記録を達成するため、600dpi
(ドットピッチ:42.333μm/ドット)のノズル
群(列または行)を4群(列または行)でノズル単位と
して半導体製造プロセスにより半導体基板上に構成した
マルチノズル記録ヘッドを有するものとし、約20、0
00ノズル、1色記録で1200dpi、4色カラー記
録で600dpiを実現する記録液体噴出による記録装
置および記録方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、記録液体供給
通路と、発熱作用による熱エネルギーが記録液体に作用
する部分である発熱抵抗体からなる複数の発熱部と、前
記記録液体を所要方向へ噴出飛行させる複数の記録液体
噴出飛行方向案内ノズルとを備えた記録ヘッドを有する
記録液体噴出による記録装置において、前記複数のノズ
ルの液体噴出開口部は行と列で配列し、かつ、少なくと
もその各行と各列の一方は相互の位置をずらして配置し
た記録液体噴出による記録装置を提供するものである。
また、前記ノズルの配列位置の変更は予めノズルが形成
された外壁の変更により行なわれるようにしてもよい。
さらに詳しくは、前記目的を達成するために、本発明の
記録液体噴出による記録装置は、少なくとも、記録液体
に熱エネルギーによる状態変化を発生させる発熱抵抗体
からなる発熱部と、該発熱部上部に設けた記録液体を噴
出させるノズルと、前記発熱部と前記ノズルとへ記録液
体を供給する記録液体供給通路との組合せをノズル単位
としたものを、前記発熱部を駆動信号により駆動する半
導体回路とともに半導体基板上に複数備えたマルチノズ
ル記録ヘッドを有するものであって、記録する文字・画
像等に応じた駆動信号により複数の前記半導体回路を介
し前記発熱部を駆動し、記録液体に熱エネルギーによる
状態変化を発生させ、状態変化に基づいて各発熱部上部
に設けたノズルより記録液体を噴出し、液滴粒子を記録
対象物へ飛行させる記録液体噴出による記録装置におい
て、前記ノズル単位のノズル群(列または行)のノズル
位置パターンの基本配置を4列(または行)とし、同一
列(または行)のノズル間隔は、所要ドット数/インチ
間隔、ノズル群の基本配置4列(または行)の間隔は、
ノズル群の1列(または行)を基準位置とし、他のノズ
ル群の1列(または行)を基準位置から所定間隔のn
倍、他のノズル群の2列(または行)を基準位置から所
定間隔のn倍+前記ノズル間隔の1/2、ノズル位置
は、他のノズル群の1列(または行)のノズル位置を基
準位置のノズル群の1列(または行)と同位置、他のノ
ズル群の2列(または行)のノズル位置を基準位置のノ
ズル群の1列(または行)のノズル間の位置とした前記
マルチノズル記録ヘッドを有するものである。
【0007】また、本発明の記録液体噴出による記録方
法は、少なくとも、記録液体に熱エネルギーによる状態
変化を発生させる発熱抵抗体からなる発熱部と、該発熱
部上部に設けた記録液体を噴出させるノズルと、前記発
熱部と前記ノズルとへ記録液体を供給する記録液体供給
通路との組合せをノズル単位としたものを、前記発熱部
を駆動信号により駆動する半導体回路とともに半導体基
板上に複数備えたマルチノズル記録ヘッドを有し、記録
する文字・画像等に応じた駆動信号により複数の前記半
導体回路を介し前記発熱部を駆動し、記録液体に熱エネ
ルギーによる状態変化を発生させ、状態変化に基づいて
各発熱部上部に設けたノズルより記録液体を噴出し、液
滴粒子を記録対象物へ飛行させる記録液体噴出による記
録方法において、前記ノズル単位のノズル群(列または
行)のノズル位置パターンの基本配置を4列(または
行)とし、同一列(または行)のノズル間隔は、所要ド
ット数/インチ間隔、ノズル群の基本配置4列(または
行)の間隔は、ノズル群の1列(または行)を基準位置
とし、他のノズル群の1列(または行)を基準位置から
所定間隔のn倍、他のノズル群の2列(または行)を基
準位置から所定間隔のn倍+前記ノズル間隔の1/2、
ノズル位置は、他のノズル群の1列(または行)のノズ
ル位置を基準位置のノズル群の1列(または行)と同位
置、他のノズル群の2列(または行)のノズル位置を基
準位置のノズル群の1列(または行)のノズル間の位置
とした前記マルチノズル記録ヘッドを使用し、前記マル
チノズル記録ヘッドのすべてのノズル群に同一色の記録
液体を供給して、所要のノズルより同一色の記録液体を
噴出し、高解像度の合成記録を行なうようにしたもので
あり、また、前記マルチノズル記録ヘッドのノズル群
に、黒(B)、シャン(C)、マゼンタ(M)、イエロ
ー(Y)の4色の記録液体を供給して、所要のノズルよ
り4色の記録液体を噴出し、高解像度のカラー合成記録
を行なうようにしたものである。
【0008】また、本発明の記録液体噴出による記録装
置は、少なくとも、記録液体に熱エネルギーによる状態
変化を発生させる発熱抵抗体からなる発熱部と、該発熱
部上部に設けた記録液体を噴出させるノズルと、前記発
熱部と前記ノズルとへ記録液体を供給する記録液体供給
通路との組合せをノズル単位としたものを、前記発熱部
を駆動信号により駆動する半導体回路とともに半導体基
板上に複数備えたマルチノズル記録ヘッドを有するもの
であって、記録する文字・画像等に応じた駆動信号によ
り所要の前記半導体回路を介し所要の前記発熱部を駆動
し、記録液体に熱エネルギーによる状態変化を発生さ
せ、状態変化に基づいて各発熱部上部に設けた所要のノ
ズルより記録液体を噴出し、液滴粒子を記録対象物へ飛
行させる記録液体噴出による記録装置において、前記ノ
ズル単位の前記発熱部群(列または行)の発熱部位置パ
ターンの基本配置を4列(または行)とし、同一列(ま
たは行)の前記発熱部間隔は、所要ドット数/インチ間
隔、前記発熱部群の基本配置4列(または行)の間隔
は、発熱部群の1列(または行)を基準位置とし、他の
発熱部群の3列(または行)のそれぞれを基準位置から
所定間隔のn倍、ノズルは、すべて前記発熱部上部に一
端を有し、発熱部群の基準位置の1列(または行)の発
熱部上部のノズルは垂直、他の3列(または行)の発熱
部上部のノズルは、それぞれ所定の方向へ、所要角度θ
の傾斜となるように配置した前記マルチノズル記録ヘッ
ドを有するものである。
【0009】本発明の作用について説明すると、本発明
の記録液体噴出による記録装置および記録方法は、少な
くとも、記録液体に熱エネルギーによる状態変化を発生
させる発熱抵抗体からなる発熱部と、該発熱部上部に設
けた記録液体を噴出させるノズルと、前記発熱部と前記
ノズルとへ記録液体を供給する記録液体供給通路との組
合せをノズル単位としたものを、前記発熱部を駆動信号
により駆動する半導体回路とともに半導体基板上に複数
備えたマルチノズル記録ヘッドを有し、記録する文字・
画像等に応じた駆動信号により複数の前記半導体回路を
介し前記発熱部を駆動し、記録液体に熱エネルギーによ
る状態変化を発生させ、状態変化に基づいて各発熱部上
部に設けたノズルより記録液体を噴出し、液滴粒子を記
録対象物へ飛行させる記録液体噴出による記録装置およ
び記録方法であって、前記ノズル単位のノズル群(列ま
たは行)のノズル位置パターンの基本配置を4列(また
は行)とし、同一列(または行)のノズル間隔は、所要
ドット数/インチ間隔、ノズル群の基本配置4列(また
は行)の間隔は、ノズル群の1列(または行)を基準位
置とし、他のノズル群の1列(または行)を基準位置か
ら所定間隔のn倍、他のノズル群の2列(または行)を
基準位置から所定間隔のn倍+前記ノズル間隔の1/
2、ノズル位置は、他のノズル群の1列(または行)の
ノズル位置を基準位置のノズル群の1列(または行)と
同位置、他のノズル群の2列(または行)のノズル位置
を基準位置のノズル群の1列(または行)のノズル間の
位置とした前記マルチノズル記録ヘッドを使用し、前記
マルチノズル記録ヘッドのすべてのノズル群に同一色の
記録液体を供給して、所要のノズルより同一色の記録液
体を噴出し、高解像度の合成記録を行なう、また、前記
マルチノズル記録ヘッドのノズル群に、黒(B)、シャ
ン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の4色の記
録液体を供給して、所要のノズルより4色の記録液体を
噴出し、高解像度のカラー合成記録を行なう。
【0010】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態 1〕本発明の記録液体噴出による記録装
置および記録方法の第1の実施の形態を、図1〜図4を
使用して説明する。最初に、図1により、本発明の記録
液体噴出による記録装置に使用している半導体基板上に
形成したマルチノズル記録ヘッドによる各ドット記録群
(列または行)のドット位置パターンと、合成記録を示
し説明する。図1に示す実施の形態は、超高記録密度1
200dpi(記録ドットピッチ:21.167μm)
以上を記録するのに好適なドット位置パターンと合成記
録の例である。さらに詳細には、記録紙21上に形成し
てある各ドット記録群のドット位置パターンは、記録密
度600dpi(記録ドットピッチ:42.333μ
m)のブラック(以下、Bと記す。)ドット22、シャ
ン(以下、Cと記す。)ドット23、マゼンタ(以下、
Mと記す。)ドット24、イエロー(以下、Yと記
す。)ドット25の4色のドット記録群(列または行)
のドット位置パターンの例であり、合成記録(Bドット
26、Cドット27、Mドット28、Yドット29)の
例である。
【0011】この各ドット記録群(列または行)のドッ
ト位置パターンは、Bのドット22群(列または行)が
同一列(または行)に記録ドットピッチ:42.333
μmで配列されているドット位置パターンを基準位置と
しており、Cのドット23群(列または行)のドット位
置パターンは、基準位置から所定の間隔Lの位置より記
録ドット配列(または行)間隔の半分:21.167μ
mの位置だけさらに隣の同一列(または行)に、Bのド
ット22群(列または行)のドット位置パターンと同一
の記録ドットピッチ:42.333μmで配列されてい
る。また、Mのドット24群(列または行)のドット位
置パターンは、基準位置から所定の間隔2Lの位置の同
一列(または行)に、Bのドット22群(列または行)
のドット位置パターンの行(または列)間:21.16
7μmの位置に記録ドットピッチ:42.333μmで
配列されている。さらに、Yのドット25群(列または
行)のドット位置パターンは、基準位置から所定の間隔
3Lの位置より記録ドット配列(または行)間隔の半
分:21.167μmの位置だけさらに隣の同一列(ま
たは行)で、Bのドット22群(列または行)のドット
位置パターンの行(または列)間:21.167μmの
位置に記録ドットピッチ:42.333μmで配列され
ている。
【0012】これらBドット22、Cドット23、Mド
ット24、Yドット25のドット群(列または行)のド
ット位置パターンによる合成記録(Bドット26、Cド
ット27、Mドット28、Yドット29)を図1の左端
に示している。この場合、合成記録は、従来技術のよう
に4色のドットが重畳されておらず、4色均等の配置で
合成記録となるもので、各色の記録密度は、この例の場
合600dpiであり、従来技術の4色同一位置の配置
での合成記録の場合に比較して、記録速度は2倍とな
る。このドット位置パターンにおいて、4色のドット記
録群(列または行)を同一色とした場合、すなわち、例
えば各色B、C、M、Yの何れかの同一色にすれば、上
述に示す例の場合には、記録密度は2倍となり、120
0dpi(記録ドットピッチ:21.167μm)が実
現される。また、記録速度は、同時に隣の列(または
行)が記録されるので、2倍となる。本発明の記録液体
噴出による記録装置および記録方法は、図1のドット配
置パターンを半導体基板上において実現したマルチノズ
ル記録ヘッドを使用し、超高精細、超高密度、超高速、
小形、小電力、多量生産性、廉価を実現するものであ
る。
【0013】図2は、本発明の記録液体噴出による記録
装置に使用している半導体回路を一体化したマルチノズ
ル記録ヘッドの構成の一部を示す断面図である。図2に
おいて、1はマルチノズル記録ヘッド、2は例えばシリ
コン(Si)からなる半導体基板、3は、半導体基板2
に設けた半導体回路、4は、発熱抵抗体からなる発熱
部、5aは駆動用共通電極、5bは駆動用個別電極、6
は配線電極、7は隔壁、8は記録液体供給通路、9は、
発熱部真上の通路、11は外壁、12は記録液体の噴出
飛行方向を案内するノズル、13はノズル端部、15は
記録液体個別供給通路、14は記録液体共通供給通路、
さらに半導体回路3において、31は駆動回路、32は
駆動回路電極、34は、駆動回路31のスイッチングト
ランジスタ、36は、半導体回路3を絶縁する酸化膜絶
縁層、37は、半導体回路3を保護する保護膜層、41
は、発熱部4を形成する発熱抵抗体膜を示している。
【0014】マルチノズル記録ヘッド1において、例え
ばSiの半導体基板2は、P形の半導体で形成され、半
導体回路3を構成する駆動回路31の最終段のスイッチ
ングトランジスタ34はNPNのトランジスタで形成さ
れている。また、スイッチングトランジスタ34から出
力される駆動電流で加熱される発熱部4の発熱抵抗体
は、例えばTa−Si−O(タンタル−シリコン−酸素
三元合金)を使用することにより、空気中でのパルス加
熱によって絶縁性自己酸化被膜が形成され、特別の保護
膜層を設けなくても発熱抵抗体を保護するので、記録液
体中での発熱作用状態、記録液体中での放置状態、空気
中での放置状態のいずれにおいても安定なものとなって
いる。また、駆動回路電極32はAl(アルミニウ
ム)、酸化膜絶縁層36はSiO2 、保護膜層37はC
VD(化学蒸着)によるSiO2 膜とP−SiN膜、駆
動用共通電極5aと駆動用個別電極5bはNi膜で形成
されている。
【0015】さらに、図3に、本発明の記録液体噴出に
よる記録装置に使用している半導体製造プロセスにより
形成したマルチノズル記録ヘッドの要部断面図および要
部拡大図を示す。図3において、16は記録ヘッド取付
けフレーム台、15は、個別の記録液体供給通路8に連
通する記録液体個別供給通路、14は、複数の記録液体
個別供給通路15に連通する記録液体共通供給通路、1
7は、記録液体共通供給通路14に連通する記録液体フ
レーム内共通供給通路、18は、記録液体フレーム内共
通供給通路17に連通する記録液体タンクを示す。ま
た、図3には、記録液体の通路と記録液体を噴出するノ
ズルとの関係を理解しやすくするため、記録ヘッド1の
要部の拡大構成が示してあり、45は、記録ヘッド1を
上面から見た複数のノズル12、ノズル端部13の配置
を示す要部、46、47は記録液体供給通路8、記録液
体個別供給通路15等と発熱部4との関連配置を示す要
部である。なお、前記図2の符号と同一のものは同一物
であるため、説明を省略する。この発熱部4とノズル1
2と記録液体供給通路8との組合せをノズル単位とし、
半導体回路3とともに半導体基板2上に複数備えたマル
チノズル記録ヘッド1の関連配置において、複数のノズ
ル12は、それぞれ発熱部4の上部に垂直に設けられて
いるため、要部45に示すノズル端部13と要部46に
示す発熱部4との中心の位置関係が、同一線上にある。
【0016】つぎに、図4に、本発明の記録液体噴出に
よる記録装置に使用している半導体製造プロセスにより
形成したマルチノズル記録ヘッド1の半導体基板2上に
設けられた半導体回路3、発熱部4、駆動用電極5につ
いて、例えば、4色(B、C、M、Y)のノズル群(列
または行)のノズル位置を示す。これらノズル位置に
は、発熱部4とともに、同一部分上部に発熱部真上の通
路9、記録液体の噴出飛行方向を案内するノズル12、
ノズル端部13がある。このノズル位置は、4色(B、
C、M、Y)の各ノズル群(列または行)のうち、Bの
ノズル群(列または行)の同一列(または行)に記録ド
ットピッチ42.333μmでノズルを配列したものを
基準位置としており、Cのノズル群(列または行)のノ
ズル位置は、基準位置から所定の間隔Lの位置より記録
ドット配列(または行)間隔の半分:21.167μm
の位置だけさらに隣の同一列(または行)に、Bのノズ
ル群(列または行)のノズル位置と同一の記録ドットピ
ッチ42.333μmで配列されている。また、Mのノ
ズル群(列または行)のノズル位置は、基準位置から所
定の間隔2Lの位置の同一列(または行)に、Bのノズ
ル群(列または行)のノズル位置の行(または列)間2
1.167μmの位置に記録ドットピッチ:42.33
3μmで配列されている。また、Yのノズル群(列また
は行)のノズル位置は、基準位置から所定の間隔3Lの
位置より記録ドット配列(または行)間隔の半分:2
1.167μmの位置だけさらに隣の同一列(または
行)に、Bのノズル群(列または行)のノズル位置パタ
ーンの行(または列)間:21.167μmの位置に記
録ドットピッチ:42.333μmで配列されている。
【0017】このような構成の記録ヘッド1を有する記
録液体噴出による記録装置において、記録液体は、記録
液体タンク18から、それぞれが連通している、記録液
体フレーム内共通供給通路17、記録液体共通供給通路
14、記録液体個別供給通路15、記録液体供給通路8
を経て、発熱部真上の通路9とノズル12に充満し、記
録液体がノズル端部13から噴出しない程度に、ノズル
端部13における記録液体の表面張力と、記録液体タン
ク18からの供給圧力(図示しないポンプ等による。)
とが、バランスされている。このバランスされている状
態において、マルチノズル記録ヘッド1の発熱部4と電
気的に接続されている半導体回路3に、記録する文字、
画像等に応じた駆動信号が入力されると、発熱抵抗体か
らなる発熱部4に駆動信号に応じた電流が流れ、発熱部
4が急速に発熱する。
【0018】発熱抵抗体からなる発熱部4が発熱するこ
とにより、熱エネルギーが記録液体に作用する部分であ
る発熱部4上において記録液体に熱エネルギーによる状
態変化が発生し、記録液体が膨張し気泡を発生する。こ
の膨張した気泡は、発熱部真上の通路9に充満し、記録
液体は、記録液体供給通路8からの記録液体の供給を完
全に遮断するとともに、発熱部真上の通路9からノズル
12にかけて充満していた記録液体を、一気に噴出して
飛行液滴粒子とし、記録対象物めがけて所定の噴出飛行
方向へ飛行させる。記録対象物に飛行してきた記録液体
の飛行液滴粒子は、記録対象物に付着し、文字、画像等
を構成する付着した記録ドットとなる。
【0019】〔実施の形態 2〕本発明の記録液体噴出
による記録装置および記録方法の第2の実施の形態を、
図1、図6〜図8を使用して説明する。本発明の記録液
体噴出による記録装置の第2の実施の形態に使用してい
る半導体基板上に形成したマルチノズル記録ヘッドによ
る各ドット記録群(列または行)のドット位置パターン
と合成記録は、第1の実施の形態で使用した図1と同一
である。超高記録密度1200dpi(記録ドットピッ
チ:21.167μm)以上を記録するのに好適なドッ
ト位置パターンと合成記録の例である。Bのドット22
群(列または行)のドット位置パターンは、同一列(ま
たは行)に記録ドットピッチ:42.333μmで配列
されていて、他のドット記録群(列または行)の基準位
置としており、Cのドット23群(列または行)のドッ
ト位置パターンは、基準位置から所定の間隔Lの位置よ
り記録ドット配列(または行)間隔の半分:21.16
7μmの位置だけさらに隣の同一列(または行)に、B
のドット位置パターンと同一の記録ドットピッチ:4
2.333μmで配列されている。
【0020】また、Mのドット24群(列または行)の
ドット位置パターンは、基準位置から所定の間隔2Lの
位置の同一列(または行)に、Bのドット位置パターン
の行(または列)間:21.167μmの位置に記録ド
ットピッチ:42.333μmで配列されており、Yの
ドット25群(列または行)のドット位置パターンは、
基準位置から所定の間隔3Lの位置より記録ドット配列
(または行)間隔の半分:21.167μmの位置だけ
さらに隣の同一列(または行)で、Bのドット位置パタ
ーンの行(または列)間:21.167μmの位置に記
録ドットピッチ:42.333μmで配列されている。
ここで、前記B、C、M、Y各色のドット記録群のドッ
ト位置について、基準位置および所定の間隔L、2L、
3Lの位置からの距離をまとめてみると、Bのドット2
2群(列または行)のドット位置は、基準位置で距離
0、Cのドット23群(列または行)のドット位置は、
所定の間隔Lの位置のさらに隣へ距離21.167μ
m、Mのドット24群(列または行)のドット位置は、
所定の間隔2Lの位置の行間へ距離21.167μm、
Yのドット25群(列または行)のドット位置は、所定
の間隔3Lの位置のさらに隣へ距離21.167μmそ
して行間へ距離21.167μm(言い替えると、45
°隣へ29.934μm。)となる。
【0021】図6は、本発明の記録液体噴出による記録
装置に使用している半導体回路を一体化したマルチノズ
ル記録ヘッドの構成の一部を示す断面図である。図6に
おいて、1はマルチノズル記録ヘッド、2は例えばシリ
コン(Si)からなる半導体基板、3は、半導体基板2
に設けた半導体回路、4は、発熱抵抗体からなる発熱
部、5aは、発熱部4に駆動電流を供給する駆動用共通
電極、5bは、発熱部4に駆動電流を供給する駆動用個
別電極、6は配線電極、7は隔壁、8は記録液体供給通
路、9は発熱部真上の通路、11は外壁、12は記録液
体の噴出飛行方向を案内する所定角度θの傾斜を持つノ
ズル、13はノズル端部、15は記録液体個別供給通
路、14は記録液体共通供給通路、さらに半導体回路3
において、31は駆動回路、35は記録信号回路、32
は駆動回路電極、34は、駆動回路31のスイッチング
トランジスタ、36は、半導体回路3を絶縁する酸化膜
絶縁層、37は、半導体回路3を保護する保護膜層、4
1は、発熱部4を形成する発熱抵抗体膜を示している。
【0022】記録液体の噴出飛行方向を案内するノズル
12は、所定角度θの傾斜を持っている。この所定角度
θの傾斜は、前記B、C、M、Y各色のドット記録群の
ドット位置と、基準となる位置(基準位置および所定の
間隔L、2L、3Lの位置。)との距離に応じて決定さ
れる。このノズル12が持つ所定角度θは、例えばノズ
ル端部13と記録紙100との間の距離をL1=1m
m、ノズル12を形成している外壁11の厚さをL2=
100μmとし、所定の位置のセンターに印字する場
合、所定の位置と基準となる位置との距離をL0とする
と、下記(1)式より算出できる。 L0=(L1+L2)mm×tanθ・・・・・・・・・・・(1) 上述の図1を使用して説明した距離について所定角度θ
を算出すると、L0=21.167μmのとき、θ=
1.1024°、L0=29.934μmのとき、θ=
1.5588°となる。したがって、所定角度θは、B
色のドット群については距離が0であるのでθ=0(垂
直)、CおよびM色のドット群については距離が21.
167μmであるのでθ=1.1024°、Y色のドッ
ト群については距離が29.934μmであるのでθ=
1.5588°となる。
【0023】マルチノズル記録ヘッド1において、例え
ばSiの半導体基板2は、P形の半導体で形成され、半
導体回路3を構成する駆動回路31の最終段のスイッチ
ングトランジスタ34はNPNのトランジスタで形成さ
れている。また、スイッチングトランジスタ34から出
力される駆動電流で加熱される発熱部4の発熱抵抗体
は、例えばTa−Si−O(タンタル−シリコン−酸素
三元合金)を使用することにより、空気中でのパルス加
熱によって絶縁性自己酸化被膜が形成され、特別の保護
膜層を設けなくても発熱抵抗体を保護するので、記録液
体中での発熱作用状態、記録液体中での放置状態、空気
中での放置状態のいずれにおいても安定なものとなって
いる。また、駆動回路電極32はAl(アルミニウ
ム)、酸化膜絶縁層36はSiO2 、保護膜層37はC
VD(化学蒸着)によるSiO2 膜とP−SiN膜、駆
動用共通電極5aと駆動用個別電極5bはNi膜で形成
されている。
【0024】さらに、図7に、本発明の記録液体噴出に
よる記録装置に使用している半導体製造プロセスにより
形成したマルチノズル記録ヘッドの要部断面図および要
部拡大図を示す。図7において、16は記録ヘッド取付
けフレーム台、15は、個別の記録液体供給通路8に連
通する記録液体個別供給通路、14は、複数の記録液体
個別供給通路15に連通する記録液体共通供給通路、1
7は、記録液体共通供給通路14に連通する記録液体フ
レーム内共通供給通路、18は、記録液体フレーム内共
通供給通路17に連通する記録液体タンクを示す。ま
た、図7には、記録液体の通路と記録液体の噴出するノ
ズルとの関係を理解しやすくするため、記録ヘッド1の
要部の拡大構成が示してあり、45は、記録ヘッド1を
上面から見た複数のノズル12、ノズル端部13の配置
を示す要部、46、47は、記録液体供給通路8、記録
液体個別供給通路15等と発熱部4との関連配置を示す
要部である。なお、前記図6の符号と同一のものは同一
物であるため、説明を省略する。この発熱部4とノズル
12と記録液体供給通路8との組合せをノズル単位とし
て、半導体回路3とともに半導体基板2上に複数備えた
マルチノズル記録ヘッド1の関連配置において、複数の
ノズル12(例えば前記C、Y色用のノズル。)は所定
角度θで傾斜しているため、要部45に示すノズル端部
13と要部46に示す発熱部4との中心の位置関係が同
一線上にない。
【0025】つぎに、図8に、本発明の記録液体噴出に
よる記録装置に使用している半導体プロセスにより形成
したマルチノズル記録ヘッド1の半導体基板2上に設け
られた半導体回路3、駆動用電極5、発熱部4、発熱部
真上の通路9と、例えば4色(B、C、M、Y)のノズ
ル群(列または行)のノズル12、ノズル端部13の位
置を示す。4色(B、C、M、Y)のノズル群(列また
は行)とも、ノズル12の一端は発熱部4上部にあり、
言い替えるとノズル12の発熱部真上の通路9との連通
する側は発熱部4とともにあり、記録ドットピッチ4
2.333μmで配置されているが、ノズル12のノズ
ル端部13側の位置は、B、C、M、Y各色ノズル群
(列または行)により異なっている。B色のノズル群
(列または行)は、ノズル12の傾斜角度がθ=0であ
り垂直であるので、発熱部4とともに同一部分上部にあ
り基準位置となっている。C色のノズル群(列または
行)は、ノズル12の傾斜角度がθ=1.1024°で
あり、基準位置から所定の間隔Lの位置から、さらに隣
の位置へ傾斜して配列されている。なお、所定の間隔e
は、上述の(1)式の条件L1、L2により決定され
る。M色のノズル群(列または行)は、ノズル12の傾
斜角度がθ=1.1024°であり、基準位置から所定
の間隔2Lの位置から、同一列(または行)の位置へ傾
斜して配列されている。なお、所定の間隔fは、上述の
(1)式の条件L1、L2により決定される。Y色のノ
ズル群(列または行)は、ノズル12の傾斜角度がθ=
1.5588°であり、基準位置から所定の間隔3Lの
位置から、さらに45°隣の位置へ傾斜して配列されて
いる。なお、所定の間隔e、fは、上述の(1)式の条
件L1、L2により決定される。
【0026】つづいて、前記構成のマルチノズル記録ヘ
ッド1の半導体製造プロセスによる形成について、簡単
な説明をする。例えばSiの半導体基板2内の記録液体
個別供給通路15と記録液体共通供給通路14とを、両
面からフォトエッチングで形成する。さらに、半導体基
板2上に膜質形成されている駆動回路電極32、酸化膜
絶縁層36、保護膜層37、駆動用共通電極5a、駆動
用個別電極5bの上に、耐水性フィルムレジストを接着
し、記録液体個別供給通路8と半導体基板2内の記録液
体個別供給通路15および記録液体共通供給通路14の
部分のレジストを除去するように露光、現像した後、レ
ジストを硬化させて隔壁7とする。つぎに、この上に、
厚さ約50μmの例えばPET(ポリエチレンテレフタ
レート)フィルムを紫外線硬化接着剤で接着し、外壁1
1とし、このPETフィルムの外壁11に、記録液体の
噴出飛行方向を案内するノズル12をドライエッチング
により形成している。なお、事前に、このノズル12を
所定角度傾斜させて形成するには、外壁11のプレート
に、例えば、感光性ガラスによるマスクを使用し斜め露
光して、外壁11のプレートを製作することにより約5
0〜100μmの厚さも可能である。所定角度だけ傾斜
させたノズル12を形成した外壁11のプレートは、半
導体基板2のウエハと同じサイズの外壁11のプレート
とし、隔壁7が形成されている半導体基板2のウエハに
位置合わせして接着し、マルチノズル記録ヘッド1毎に
切りだし、記録ヘッド取付けフレーム台16上に取り付
けている。
【0027】前記のように形成され、構成されているマ
ルチノズル記録ヘッド1を有する記録液体噴出による記
録装置において、記録液体は、記録液体タンク18か
ら、それぞれが連通している、記録液体フレーム内共通
供給通路17、記録液体共通供給通路14、記録液体個
別供給通路15、記録液体供給通路8を経て、発熱部真
上の通路9とノズル12に充満し、記録液体がノズル端
部13から噴出しない程度に、ノズル端部13における
記録液体の表面張力と、記録液体タンク18からの供給
圧力(図示しないポンプ等による。)とが、バランスさ
れている。このバランスされている状態において、マル
チノズル記録ヘッド1の発熱部4と電気的に接続されて
いる半導体回路3に、記録する文字、画像等に応じた駆
動信号が入力されると、発熱抵抗体からなる発熱部4に
駆動信号に応じた電流が流れ、発熱部4が急速に発熱す
る。
【0028】発熱抵抗体からなる発熱部4が発熱するこ
とにより、熱エネルギーが記録液体に作用する部分であ
る発熱部4上において記録液体に熱エネルギーによる状
態変化が発生し、記録液体が膨張し気泡を発生する。こ
の膨張した気泡は、発熱部真上の通路9に充満し、記録
液体は、記録液体供給通路8からの記録液体の供給を完
全に遮断するとともに、発熱部真上の通路9からノズル
12にかけて充満していた記録液体を、一気に噴出して
飛行液滴粒子とし、記録対象物めがけて所定の噴出飛行
方向へ飛行させる。記録対象物に飛行してきた記録液体
の飛行液滴粒子は、記録対象物に付着し、文字、画像等
を構成する付着した記録ドットとなる。
【0029】このような図2〜図4および図6〜図8の
構成において、記録液体を同一色とし、超高記録密度1
200dpi以上とする場合は、半導体基板2上に、半
導体製造プロセスにて上述のマルチノズル記録ヘッド1
を記録ドットピッチ:21.167μm以下で製造する
ことにより実現することができる。この場合、記録液体
を噴出飛行させるために必要な熱エネルギーは、従来と
比較して一桁以下の約2μJ/ドットの低エネルギーと
なる。また、記録速度は、A4サイズにおいて、マルチ
ノズル記録ヘッド1の構成をラインヘッドとして構成す
る場合、有効記録幅210mmとし、マルチノズル(複
数のノズル12)の4行構成で、約40,000マルチ
ノズルとして構成され得る。なお、長尺ラインヘッドと
する場合、短いラインヘッドのものを、斜めの記録液体
飛行技術により、つき合せ結合可能である。また、記録
速度は、従来と比較し1〜2桁以上の、超記録ドット速
度1μsec/ドットであり、同時記録すれば(発熱エ
ネルギーが少ないため可能)、A4サイズにおいて、約
50ページ/秒以上の記録速度が容易である。
【0030】また、本発明の構成において、4色カラー
として、超高記録密度600dpi以上を実現する場合
は、半導体基板上に半導体製造プロセスにて記録ドット
ピッチ42.333μm以下とし、上述のマルチノズル
記録ヘッド1の構成が可能である。また、本発明によ
り、マルチノズル記録ヘッドのノズル群の列(または
行)を直角に設置し、記録紙を走行させたり、あるい
は、記録紙に対して、マルチノズル記録ヘッドのノズル
群の列(または行)を直角に配置して、マルチノズル記
録ヘッドを走行して記録する方法が可能となり、直角の
角度で、単純な構造で設置するために小形に安価で、記
録密度精度が正確に実現可能となる。さらに、ノズルの
配列位置の変更は予めノズルが形成された外壁の変更に
より行なうことができるので、各種形態のノズル配置に
対応することができる。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、例えば、1200dp
i(ドットピッチ:21.167μm/ドット)以上の
超高精細記録を達成するため、600dpi(ドットピ
ッチ:42.333μm/ドット)のノズル群(列また
は行)を4群(列または行)でノズル単位として半導体
製造プロセスにより半導体基板上に構成したマルチノズ
ル記録ヘッドを有するものとし、約20、000ノズ
ル、1色記録で1200dpi、4色カラー記録で60
0dpiを実現する記録液体噴出による記録装置および
記録方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記録液体噴出による記録装置に使用し
ている半導体基板上に形成したマルチノズル記録ヘッド
によるドット記録群(列または行)のドット位置パター
ンと合成記録を示す図。
【図2】本発明の記録液体噴出による記録装置に使用し
ている半導体回路を一体化したマルチノズル記録ヘッド
の構成の一部を示す断面図。
【図3】本発明の記録液体噴出による記録装置に使用し
ている半導体製造プロセスにより形成したマルチノズル
記録ヘッドの要部断面図および要部拡大図。
【図4】本発明の記録液体噴出による記録装置に使用し
ている半導体製造プロセスにより形成したマルチノズル
記録ヘッドの半導体基板上に設けられた半導体回路、発
熱部、駆動用電極、ノズル等の位置パターンを示す図。
【図5】従来の記録液体噴出による記録装置に使用して
いる半導体基板上に形成したマルチノズル記録ヘッドに
よるドット記録群(列または行)のドット位置パターン
と合成記録を示す図。
【図6】本発明の記録液体噴出による記録装置に使用し
ている半導体回路を一体化したマルチノズル記録ヘッド
の構成の一部を示す断面図。
【図7】本発明の記録液体噴出による記録装置に使用し
ている半導体製造プロセスにより形成したマルチノズル
記録ヘッドの要部断面図および要部拡大図。
【図8】本発明の記録液体噴出による記録装置に使用し
ている半導体製造プロセスにより形成したマルチノズル
記録ヘッドの半導体基板上に設けられた半導体回路、発
熱部、駆動用電極、ノズル等の位置パターンを示す図。
【符号の説明】
1…マルチノズル記録ヘッド、2…半導体基板、3…半
導体回路、4…発熱部、5a…駆動用共通電極、5b…
駆動用個別電極、6…配線電極、7…隔壁、8…記録液
体供給通路、9…発熱部真上の通路、11…外壁、12
…ノズル、13…ノズル端部、14…記録液体共通供給
通路、15…記録液体個別供給通路、16…記録ヘッド
取付けフレーム台、17…記録液体フレーム内共通供給
通路、18…記録液体タンク、21、100…記録紙、
22…ブラックドット、23…シャンドット、24…マ
ゼンタドット、25…イエロードット、26…ブラック
ドット、27…シャンドット、28…マゼンタドット、
29…イエロードット、31…駆動回路、32…駆動回
路電極、34…スイッチングトランジスタ、36…酸化
膜絶縁層、37…保護膜層、41…発熱抵抗体膜。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録液体供給通路と、発熱作用による熱
    エネルギーが記録液体に作用する部分である発熱抵抗体
    からなる複数の発熱部と、前記記録液体を所要方向へ噴
    出飛行させる複数の記録液体噴出飛行方向案内ノズルと
    を備えた記録ヘッドを有する記録液体噴出による記録装
    置において、 前記複数のノズルの液体噴出開口部は行と列で配列し、
    かつ、少なくともその各行と各列の一方は相互の位置を
    ずらして配置したことを特徴とする記録液体噴出による
    記録装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の記録液体噴出による記録
    装置において、前記ノズルの配列位置の変更は予めノズ
    ルが形成された外壁の変更により行なわれるようにした
    ことを特徴とする記録液体噴出による記録装置。
  3. 【請求項3】 少なくとも、記録液体に熱エネルギーに
    よる状態変化を発生させる発熱抵抗体からなる発熱部
    と、該発熱部上部に設けた記録液体を噴出させるノズル
    と、前記発熱部と前記ノズルとへ記録液体を供給する記
    録液体供給通路との組合せをノズル単位としたものを、
    前記発熱部を駆動信号により駆動する半導体回路ととも
    に半導体基板上に複数備えたマルチノズル記録ヘッドを
    有するものであって、記録する文字・画像等に応じた駆
    動信号により複数の前記半導体回路を介し前記発熱部を
    駆動し、記録液体に熱エネルギーによる状態変化を発生
    させ、状態変化に基づいて各発熱部上部に設けたノズル
    より記録液体を噴出し、液滴粒子を記録対象物へ飛行さ
    せる記録液体噴出による記録装置において、 前記ノズル単位のノズル群(列または行)のノズル位置
    パターンの基本配置を4列(または行)とし、 同一列(または行)のノズル間隔は、所要ドット数/イ
    ンチ間隔、 ノズル群の基本配置4列(または行)の間隔は、ノズル
    群の1列(または行)を基準位置とし、他のノズル群の
    1列(または行)を基準位置から所定間隔のn倍、他の
    ノズル群の2列(または行)を基準位置から所定間隔の
    n倍+前記ノズル間隔の1/2、 ノズル位置は、他のノズル群の1列(または行)のノズ
    ル位置を基準位置のノズル群の1列(または行)と同位
    置、他のノズル群の2列(または行)のノズル位置を基
    準位置のノズル群の1列(または行)のノズル間の位置
    とした前記マルチノズル記録ヘッドを有することを特徴
    とする記録液体噴出による記録装置。
  4. 【請求項4】 少なくとも、記録液体に熱エネルギーに
    よる状態変化を発生させる発熱抵抗体からなる発熱部
    と、該発熱部上部に設けた記録液体を噴出させるノズル
    と、前記発熱部と前記ノズルとへ記録液体を供給する記
    録液体供給通路との組合せをノズル単位としたものを、
    前記発熱部を駆動信号により駆動する半導体回路ととも
    に半導体基板上に複数備えたマルチノズル記録ヘッドを
    有し、記録する文字・画像等に応じた駆動信号により複
    数の前記半導体回路を介し前記発熱部を駆動し、記録液
    体に熱エネルギーによる状態変化を発生させ、状態変化
    に基づいて各発熱部上部に設けたノズルより記録液体を
    噴出し、液滴粒子を記録対象物へ飛行させる記録液体噴
    出による記録方法において、 前記ノズル単位のノズル群(列または行)のノズル位置
    パターンの基本配置を4列(または行)とし、 同一列(または行)のノズル間隔は、所要ドット数/イ
    ンチ間隔、 ノズル群の基本配置4列(または行)の間隔は、ノズル
    群の1列(または行)を基準位置とし、他のノズル群の
    1列(または行)を基準位置から所定間隔のn倍、他の
    ノズル群の2列(または行)を基準位置から所定間隔の
    n倍+前記ノズル間隔の1/2、 ノズル位置は、他のノズル群の1列(または行)のノズ
    ル位置を基準位置のノズル群の1列(または行)と同位
    置、他のノズル群の2列(または行)のノズル位置を基
    準位置のノズル群の1列(または行)のノズル間の位置
    とした前記マルチノズル記録ヘッドを使用し、 前記マルチノズル記録ヘッドのすべてのノズル群に同一
    色の記録液体を供給して、所要のノズルより同一色の記
    録液体を噴出し、高解像度の合成記録を行なうようにし
    たことを特徴とする記録液体噴出による記録方法。
  5. 【請求項5】 少なくとも、記録液体に熱エネルギーに
    よる状態変化を発生させる発熱抵抗体からなる発熱部
    と、該発熱部上部に設けた記録液体を噴出させるノズル
    と、前記発熱部と前記ノズルとへ記録液体を供給する記
    録液体供給通路との組合せをノズル単位としたものを、
    前記発熱部を駆動信号により駆動する半導体回路ととも
    に半導体基板上に複数備えたマルチノズル記録ヘッドを
    有し、記録する文字・画像等に応じた駆動信号により複
    数の前記半導体回路を介し前記発熱部を駆動し、記録液
    体に熱エネルギーによる状態変化を発生させ、状態変化
    に基づいて各発熱部上部に設けたノズルより記録液体を
    噴出し、液滴粒子を記録対象物へ飛行させる記録液体噴
    出による記録方法において、 前記ノズル単位のノズル群(列または行)のノズル位置
    パターンの基本配置を4列(または行)とし、 同一列(または行)のノズル間隔は、所要ドット数/イ
    ンチ間隔、 ノズル群の基本配置4列(または行)の間隔は、ノズル
    群の1列(または行)を基準位置とし、他のノズル群の
    1列(または行)を基準位置から所定間隔のn倍、他の
    ノズル群の2列(または行)を基準位置から所定間隔の
    n倍+前記ノズル間隔の1/2、 ノズル位置は、他のノズル群の1列(または行)のノズ
    ル位置を基準位置のノズル群の1列(または行)と同位
    置、他のノズル群の2列(または行)のノズル位置を基
    準位置のノズル群の1列(または行)のノズル間の位置
    とした前記マルチノズル記録ヘッドを使用し、 前記マルチノズル記録ヘッドのノズル群に、黒(B)、
    シャン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の4色
    の記録液体を供給して、所要のノズルより4色の記録液
    体を噴出し、高解像度のカラー合成記録を行なうように
    したことを特徴とする記録液体噴出による記録方法。
  6. 【請求項6】 少なくとも、記録液体に熱エネルギーに
    よる状態変化を発生させる発熱抵抗体からなる発熱部
    と、該発熱部上部に設けた記録液体を噴出させるノズル
    と、前記発熱部と前記ノズルとへ記録液体を供給する記
    録液体供給通路との組合せをノズル単位としたものを、
    前記発熱部を駆動信号により駆動する半導体回路ととも
    に半導体基板上に複数備えたマルチノズル記録ヘッドを
    有するものであって、記録する文字・画像等に応じた駆
    動信号により所要の前記半導体回路を介し所要の前記発
    熱部を駆動し、記録液体に熱エネルギーによる状態変化
    を発生させ、状態変化に基づいて各発熱部上部に設けた
    所要のノズルより記録液体を噴出し、液滴粒子を記録対
    象物へ飛行させる記録液体噴出による記録装置におい
    て、 前記ノズル単位の前記発熱部群(列または行)の発熱部
    位置パターンの基本配置を4列(または行)とし、 同一列(または行)の前記発熱部間隔は、所要ドット数
    /インチ間隔、 前記発熱部群の基本配置4列(または行)の間隔は、発
    熱部群の1列(または行)を基準位置とし、他の発熱部
    群の3列(または行)のそれぞれを基準位置から所定間
    隔のn倍、 ノズルは、すべて前記発熱部上部に一端を有し、発熱部
    群の基準位置の1列(または行)の発熱部上部のノズル
    は垂直、他の3列(または行)の発熱部上部のノズル
    は、それぞれ所定の方向へ、所要角度θの傾斜となるよ
    うに配置した前記マルチノズル記録ヘッドを有すること
    を特徴とする記録液体噴出による記録装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011056880A (ja) * 2009-09-14 2011-03-24 Olympus Corp 画像記録装置、及び画像記録装置の調整方法
JP2015044386A (ja) * 2013-08-29 2015-03-12 理想科学工業株式会社 インクジェット印刷装置
JP2015054452A (ja) * 2013-09-12 2015-03-23 理想科学工業株式会社 インクジェット印刷装置

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