JPH1058716A - 記録液体噴出による記録装置および記録方法 - Google Patents

記録液体噴出による記録装置および記録方法

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Publication number
JPH1058716A
JPH1058716A JP8223379A JP22337996A JPH1058716A JP H1058716 A JPH1058716 A JP H1058716A JP 8223379 A JP8223379 A JP 8223379A JP 22337996 A JP22337996 A JP 22337996A JP H1058716 A JPH1058716 A JP H1058716A
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JP
Japan
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recording
nozzle
rows
recording liquid
liquid
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Application number
JP8223379A
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English (en)
Inventor
Seiichi Hayashi
精一 林
Masao Mitani
正男 三谷
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Hitachi Denshi KK
Koki Holdings Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Denshi KK
Hitachi Koki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】ノズルから噴出した飛行液滴粒子同士が接触、
結合、衝突等が発生し記録分解能が低下するのを防止す
る構造とした記録装置の提供。 【解決手段】発熱部4と、ノズル12と、記録液体供給
通路8と、半導体回路との組合せをノズル単位としたも
のを、半導体基板2上に複数備えたマルチノズル記録ヘ
ッドを有し、駆動信号により所要の半導体回路を介し所
要の発熱部を駆動し、記録液体に状態変化を発生させ、
所要のノズル12より記録液体を噴出し、液滴粒子を記
録対象物へ飛行させる記録装置において、隣合うノズル
12単位で交互の列となる位置に配置した複数の発熱抵
抗体からなる発熱部4と、発熱部4上部に、所定の角度
を持ち交互に異なる方向に向け形成した記録液体を噴出
させる複数のノズルとを配置したノズル列を複数備えた
マルチノズル記録ヘッド1を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録液体を加熱
し、熱エネルギーの作用によって、液滴粒子をノズルか
ら記録対象物へ噴出飛行させて、ノンインパクトで文字
・画像等を記録対象物に記録する記録液体噴出による記
録装置および記録方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ノンインパクト記録を行なう記録装置の
一つとして、記録液体を、記録ヘッドから熱エネルギー
の作用によって記録対象物へ噴出飛行させて記録する装
置が、すでに商品化されている。この周知の記録装置で
は、記録ヘッドに記録液体を噴出するノズルを複数設け
(マルチノズル記録ヘッド)、複数のノズルの所要のノ
ズルより記録液体を液滴粒子として噴出飛行させ、ノズ
ルに対向して設けた記録対象物、例えば記録紙上に、記
録液体を付着させ、所要数のドット状の記録とするもの
である。この記録装置に使用している記録ヘッドに関
し、液滴粒子を形成するノズルと記録液体の噴出への通
路と発熱体面との関係を提供し、長時間連続記録するこ
と、高密度マルチノズル化のための一部微細加工による
装置とすることについて、例えば特公昭63−6356
号公報等に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来技術の記録液体噴
出による記録装置および記録方法では、一般的に、超高
精細記録のために、記録密度を上げるほど、隣接する飛
行液滴粒子同士の接触、結合、衝突等が発生し、記録分
解能が低下するという問題がある。本発明は、この問題
を解決し、超高精細記録を達成するため、ノズル単位
で、発熱部の位置と所定角度を持たせたノズルの方向と
を、交互に変えて組み合わせ、ノズルから噴出した飛行
液滴粒子同士が接触、結合、衝突等が発生し記録分解能
が低下することを防止する構造としたマルチノズル記録
ヘッドを有する記録液体噴出による記録装置および記録
方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の記録液体噴出による記録装置は、記録液体
に熱エネルギーによる状態変化を発生させ、状態変化に
基づいてノズルより記録液体を噴出し、液滴粒子を記録
対象物へ飛行させる記録液体噴出による記録装置におい
て、隣合う前記ノズル単位で交互の列(または行)とな
る位置に配置した複数の前記発熱抵抗体からなる発熱部
と、前記発熱部上部に、所定の角度を持ち交互に異なる
方向に向け形成した記録液体を噴出させる複数の前記ノ
ズルとを配置したノズル列(または行)を複数備えたマ
ルチノズル記録ヘッドを有するものである。また、本発
明の記録液体噴出による記録装置は、少なくとも、記録
液体に熱エネルギーによる状態変化を発生させる発熱抵
抗体からなる発熱部と、該発熱部上部に設けた記録液体
を噴出させるノズルと、前記発熱部と前記ノズルへ記録
液体を供給する記録液体供給通路と、前記発熱部を駆動
信号により駆動する半導体回路との組合せをノズル単位
としたものを、半導体基板上に複数備えたマルチノズル
記録ヘッドを有するものであって、記録する文字・画像
等に応じた駆動信号により所要の前記半導体回路を介し
所要の前記発熱抵抗体からなる発熱部を駆動し、記録液
体に熱エネルギーによる状態変化を発生させ、状態変化
に基づいて各発熱部上部に設けた所要の前記ノズルより
記録液体を噴出し、液滴粒子を記録対象物へ飛行させる
記録液体噴出による記録装置において、隣合う前記ノズ
ル単位で交互の列(または行)となる位置に配置した複
数の前記発熱抵抗体からなる発熱部と、前記発熱部上部
に、所定の角度を持ち交互に異なる方向に向け形成した
記録液体を噴出させる複数の前記ノズルとを配置したノ
ズル列(または行)を複数備えたマルチノズル記録ヘッ
ドを有するものである。
【0005】また、本発明の記録液体噴出による記録方
法は、少なくとも、記録液体に熱エネルギーによる状態
変化を発生させる発熱抵抗体からなる発熱部と、該発熱
部上部に設けた記録液体を噴出させるノズルと、前記発
熱部と前記ノズルへ記録液体を供給する記録液体供給通
路と、前記発熱部を駆動信号により駆動する半導体回路
との組合せをノズル単位としたものを、半導体基板上に
複数備えたマルチノズル記録ヘッドを有するものであっ
て、記録する文字・画像等に応じた駆動信号により所要
の前記半導体回路を介し所要の前記発熱抵抗体からなる
発熱部を駆動し、記録液体に熱エネルギーによる状態変
化を発生させ、状態変化に基づいて各発熱部上部に設け
た所要の前記ノズルより記録液体を噴出し、液滴粒子を
記録対象物へ飛行させる記録液体噴出による記録方法に
おいて、隣合う前記ノズル単位で交互の列(または行)
となる位置に配置した複数の前記発熱抵抗体からなる発
熱部と、前記発熱部上部に、所定の角度を持ち交互に異
なる方向に向け形成した記録液体を噴出させる複数の前
記ノズルとを配置したノズル列(または行)を複数備え
たマルチノズル記録ヘッドを使用し、前記マルチノズル
記録ヘッドの前記ノズル列(または行)に、黒、シャ
ン、マゼンタ、イエローの4色の記録液体を供給して、
所要のノズルより4色の記録液体を噴出し、高解像度の
カラー合成記録を行なうようにしたものである。
【0006】また、本発明の記録液体噴出による記録方
法は、少なくとも、記録液体に熱エネルギーによる状態
変化を発生させる発熱抵抗体からなる発熱部と、該発熱
部上部に設けた記録液体を噴出させるノズルと、前記発
熱部と前記ノズルへ記録液体を供給する記録液体供給通
路と、前記発熱部を駆動信号により駆動する半導体回路
との組合せをノズル単位としたものを、半導体基板上に
複数備えたマルチノズル記録ヘッドを有するものであっ
て、記録する文字・画像等に応じた駆動信号により所要
の前記半導体回路を介し所要の前記発熱抵抗体からなる
発熱部を駆動し、記録液体に熱エネルギーによる状態変
化を発生させ、状態変化に基づいて各発熱部上部に設け
た所要の前記ノズルより記録液体を噴出し、液滴粒子を
記録対象物へ飛行させる記録液体噴出による記録方法に
おいて、隣合う前記ノズル単位で交互の列(または行)
となる位置に配置した複数の前記発熱抵抗体からなる発
熱部と、前記発熱部上部に、所定の角度を持ち交互に異
なる方向に向け形成した記録液体を噴出させる複数の前
記ノズルとを配置したノズル列(または行)を複数備え
たマルチノズル記録ヘッドを使用し、前記マルチノズル
記録ヘッドの前記ノズル列(または行)に、同一色の記
録液体を供給して、所要のノズルより同一色の記録液体
を噴出し、高解像度の合成記録を行なうようにしたもの
である。
【0007】本発明の作用について説明すると、本発明
の記録液体噴出による記録装置は、少なくとも、記録液
体に熱エネルギーによる状態変化を発生させる発熱抵抗
体からなる発熱部と、該発熱部上部に設けた記録液体を
噴出させるノズルと、前記発熱部と前記ノズルへ記録液
体を供給する記録液体供給通路と、前記発熱部を駆動信
号により駆動する半導体回路との組合せをノズル単位と
したものを、半導体基板上に複数備えたマルチノズル記
録ヘッドを有しており、記録する文字・画像等に応じた
駆動信号により所要の前記半導体回路を介し所要の前記
発熱抵抗体からなる発熱部を駆動し、記録液体に熱エネ
ルギーによる状態変化を発生させ、状態変化に基づいて
各発熱部上部に設けた所要の前記ノズルより記録液体を
噴出し、液滴粒子を記録対象物へ飛行させる記録液体噴
出による記録装置であって、隣合う前記ノズル単位で交
互の列(または行)となる位置に配置した複数の前記発
熱抵抗体からなる発熱部と、前記発熱部上部に、所定の
角度を持ち交互に異なる方向に向け形成した記録液体を
噴出させる複数の前記ノズルとを配置したノズル列(ま
たは行)を複数備えたマルチノズル記録ヘッドを使用
し、前記マルチノズル記録ヘッドの前記ノズル列(また
は行)に、記録液体を供給して、所要のノズルより記録
液体を噴出し、高解像度の合成記録を行なう。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の記録液体噴出による記録
装置について実施の形態を、図1、図2、図3を使用し
て説明する。図1は、本発明の記録液体噴出による記録
装置に使用する半導体基板上に形成したマルチノズル記
録ヘッドの基本構成を示す部分拡大図であり、記録液体
を噴出飛行させるための発熱部とノズルを中心とした図
である。図1において、1はマルチノズル記録ヘッド、
2は、マルチノズル記録ヘッド1が形成されている半導
体基板、4A、4Bは発熱抵抗体からなる発熱部、8
A、8Bは記録液体供給通路、9A、9Bは発熱部真上
の通路、12A、12Bは記録液体の噴出飛行方向を案
内するノズル、13A、13Bは記録液体が噴出するノ
ズル端部、7は隔壁、11は外壁を示す。
【0009】マルチノズル記録ヘッド1において、ノズ
ル12Aで噴出飛行方向を案内されてノズル端部13A
から噴出する記録液体の飛行液滴粒子Aと、ノズル12
Bで噴出飛行方向を案内されてノズル端部13Bから噴
出する記録液体の飛行液滴粒子Bとが、記録対象物、例
えば記録紙100へ飛行する方向が、記録紙100上
で、記録ドットの所要の列(または行)101A、10
1B・・・として配列されるように、A符号列とB符号
列のノズル、発熱部、記録液体供給通路、半導体回路の
組合せからなるノズル単位(図1には、半導体回路の部
分は記載していない。)それぞれが、交互の所定位置に
列(または行)として配列されており、さらに、A符号
列とB符号列のノズル単位の中のノズル12Aとノズル
12Bとは、互いに逆方向に傾斜するように、それぞれ
所定の角度θを有している。
【0010】そして、ノズル端部13A、13Bから記
録紙100の面までの直線距離をL1、ノズル12A、
12Bを形成する外壁11の有効部分の高さをL2と
し、A符号列とB符号列との間の中心線上に記録列(ま
たは行)を形成するとすれば、A符号列とB符号列との
間の中心線から、ノズル端部13A、13Bの中心まで
の距離Gは、G=L1tanθの位置に設けられてお
り、ノズル12A、12Bは、A符号列とB符号列とが
それぞれ交互に角度θで配列(または行)されているの
で、例えば、L1=1mm、θ=5°のとき、G=8
7.49μmとなる。また、A符号列とB符号列との間
の中心線から、ノズル12A、12Bと連通する発熱部
真上の通路9A、9Bとの連通部中心までの距離G’
は、G’=(L1+L2)tanθで与えられる。例え
ば、L1=1mm、L2=1.1mm、θ=5°のと
き、G’=96.24μmとなる。
【0011】本発明の記録液体噴出による記録装置に使
用するマルチノズル記録ヘッドは、上述のような構成で
あるから、超記録密度のマルチノズル記録ヘッドとする
ために、記録密度ピッチを上げ、従来に比べ、飛行液滴
粒子Aと飛行液滴粒子Bとが近接するようにしても、記
録紙100の面に到達するまでに、飛行液滴粒子同士の
混流が発生することが少なく、本発明の交互角度配列
(または行)による記録装置は、従来の1配列(または
行)の記録装置に比較して、基本的に2倍の記録密度を
実現可能となる。
【0012】図2は、本発明の記録液体噴出による記録
装置に使用している、半導体基板上に半導体回路と一体
に形成したマルチノズル記録ヘッドの一部断面図(A符
号列の1つのノズル単位が示されている。)である。図
2において、3は、半導体基板、例えばシリコン基板上
に形成された半導体回路、5Aは、発熱部4Aを駆動す
る駆動用共通電極、5Bは、発熱部4Aを駆動する半導
体回路3のスイッチングトランジスタ34に接続された
駆動用個別電極、41は、発熱部4を構成する発熱抵抗
体膜、14は記録液体共通供給通路、15は記録液体個
別供給通路、さらに半導体回路3において、31は駆動
回路、35は記録信号回路、32は駆動回路電極、33
は内部配線、36は、半導体回路3を絶縁する酸化膜絶
縁層、37は、半導体回路3を保護する保護膜層を示
す。なお、前記図1の符号と同一のものは同一物である
ため、説明を省略する。
【0013】マルチノズル記録ヘッド1において、例え
ばSiの半導体基板2は、P形の半導体で形成され、半
導体回路3を構成する駆動回路31の最終段のスイッチ
ングトランジスタ34はNPNのトランジスタで形成さ
れている。また、スイッチングトランジスタ34から出
力される駆動電流で加熱される発熱部4Aの発熱抵抗体
は、例えばTa−Si−O(タンタル−シリコン−酸素
三元合金)を使用することにより、空気中でのパルス加
熱によって絶縁性自己酸化被膜が形成され、特別の保護
膜層を設けなくても発熱抵抗体を保護するので、記録液
体中での発熱作用状態、記録液体中での放置状態、空気
中での放置状態のいずれにおいても安定なものとなって
いる。また、駆動回路電極32はAl(アルミニウ
ム)、酸化膜絶縁層36はSiO2 、保護膜層37はC
VD(化学蒸着)によるSiO2 膜とP−SiN膜、駆
動用共通電極5Aと駆動用個別電極5BはNi膜で形成
されている。
【0014】さらに、図3に、本発明の記録液体噴出に
よる記録装置に使用している半導体製造プロセスにより
形成したマルチノズル記録ヘッドの要部断面図および要
部拡大図を示す。図3において、16は記録ヘッド取付
けフレーム台、15は、個別の記録液体供給通路8に連
通する記録液体個別供給通路、14は、複数の記録液体
個別供給通路15に連通する記録液体共通供給通路、1
7は、記録液体共通供給通路14に連通する記録液体フ
レーム内共通供給通路、18は、記録液体フレーム内共
通供給通路17に連通する記録液体タンクを示す。さら
に、図3には、記録液体の通路と記録液体が噴出するノ
ズルとの関係を理解しやすくするため、マルチノズル記
録ヘッド1の要部の拡大構成が示してあり、21は、マ
ルチノズル記録ヘッド1を上面から見た複数のノズル1
2A、12Bの配置を示す要部、22、23は記録液体
供給通路8、記録液体個別供給通路15等と発熱部4
A、4Bとの関連配置を示す要部である。なお、前記図
1、図2の符号と同一のものは同一物であるため、説明
を省略する。
【0015】図1、図2、図3に示す構成の中で、Si
からなる半導体基板2内の記録液体共通供給通路14と
記録液体個別供給通路15とは、両面からのフォトエッ
チングにより形成される。さらに、半導体基板2上の駆
動回路電極32、酸化膜絶縁層36、保護膜層37、駆
動用共通電極5A、駆動用個別電極5Bは、膜質が形成
されている上に、耐水性フィルムレジストを接着し、記
録液体供給通路8と、半導体基板2内の記録液体個別供
給通路15と記録液体共通供給通路14の部分のレジス
トが除去されるように露光、現像した後、レジストを硬
化させて隔壁7とする。さらに、この上に、事前に、ノ
ズル端部13A、13Bを持つ記録液体の噴出飛行方向
を案内するノズル12A、12Bを、それぞれのA系列
とB系列とが、それぞれ交互に角度θだけ傾斜する列
(または行)として製造するには、外壁11のプレー
ト、例えば感光性ガラスに、まず、A系列の斜め露光を
行ない、外壁11のプレートを製作し、つぎに、B系列
の斜め露光を行ない、外壁11のプレートを製作するこ
とにより完成するもので、約50〜100μmの厚さも
可能である。さらに、ノズル端部13A、13Bを持つ
記録液体の噴出飛行方向を案内するノズル12A、12
Bを、交互に所定角度だけ傾斜させた外壁11のプレー
トは、半導体基板2のウエハと同じサイズの外壁11の
プレートを、隔壁7が形成されている半導体基板2のウ
エハに位置合わせして接着し、各マルチノズル記録ヘッ
ド1毎に切り出し、記録ヘッド取付けフレーム台16上
に取り付けている。
【0016】このようにして製作されたマルチノズル記
録ヘッド1を有する記録液体噴出による記録装置におい
て、記録液体は、記録液体タンク18から、それぞれが
連通している、記録液体フレーム内共通供給通路17、
記録液体共通供給通路14、記録液体個別供給通路1
5、記録液体供給通路8A、8Bを経て、発熱部真上の
通路9A、9Bとノズル12A、12Bに充満し、記録
液体がノズル端部13A、13Bから噴出しない程度
に、ノズル端部13A、13Bにおける記録液体の表面
張力と、記録液体タンク18からの供給圧力(図示しな
いポンプ等による。)とが、バランスされている。この
バランスされている状態において、マルチノズル記録ヘ
ッド1の発熱部4A、4Bと電気的に接続されているそ
れぞれの半導体回路3に、記録する文字、画像等に応じ
た駆動信号が入力されると、発熱抵抗体からなる発熱部
4A、4Bに駆動信号に応じた電流が流れ、発熱部4
A、4Bが急速に発熱する。
【0017】発熱抵抗体からなる発熱部4A、4Bが発
熱することにより、熱エネルギーが記録液体に作用する
部分である発熱部4A、4B上において記録液体に熱エ
ネルギーによる状態変化が発生し、記録液体が膨張し気
泡を発生する。この膨張した気泡は、発熱部真上の通路
9A、9Bに充満し、記録液体は、記録液体供給通路8
A、8Bからの記録液体の供給を完全に遮断するととも
に、ノズル12A、12Bのノズル端部13A、13B
にかけて充満していた記録液体を、一気に噴出して飛行
液滴粒子とし、記録対象物、例えば記録紙100めがけ
て所定の噴出飛行方向へ飛行させる。記録紙100に飛
行してきた記録液体の飛行液滴粒子は、記録紙100に
付着し、文字、画像等を構成する記録ドットとなる。
【0018】このような図1、図2、図3の構成におい
て、記録紙100上に、マルチノズル記録ヘッド1の記
録群(列または行)として、A符号列の記録密度600
dpi(記録ドットピッチ:42.33μm)とB符号
列の記録密度600dpiとの組合せにより、ノズル列
(または行)に同一色の記録液体を供給することで、超
高記録密度1200dpi(記録ドットピッチ:21.
167μm)の同一色の合成記録を構成することができ
る。また、4色カラーのマルチノズル記録ヘッドとする
場合は、図3の構成において、列(または行)を、4倍
の4列(または行)として、ノズル列(または行)に
黒、シャン、マゼンタ、イエローの4色の記録液体を供
給することで、高解像度のカラー合成記録を実現するこ
とができる。なお、記録液体を噴出飛行させるために必
要な熱エネルギーは、従来と比較して一桁以下の約2μ
J/ドットの低エネルギーである。なぜならば、発熱抵
抗体の保護膜を特別に設ける必要がないが、もし、保護
膜を設けた場合でも、0.03μmと極端に薄く、保護
膜のない場合と同レベルの熱エネルギー効率となってい
る。
【0019】また、記録速度は、A4サイズにおいて、
マルチノズル記録ヘッドの構成をラインヘッドとして構
成する場合、有効記録幅210mmとし、ノズル4行構
成のマルチノズルで、約40,000マルチノズルとし
て構成され得る。なお、長尺ラインヘッドとする場合、
短いラインヘッドのものを、斜めの記録液体飛行技術に
より、つき合せ結合可能である。また、マルチノズル記
録ヘッドの構成をラインヘッドとしては、約40,00
0マルチノズル(複数のノズル12)を、半導体基板の
チップサイズは約115mm×約20mmを2個組み合
わせた形で、極めて小形に構成可能となる。また、記録
速度は、従来と比較し1〜2桁以上の、超記録ドット速
度1μsec/ドットであり、同時記録すれば(熱エネ
ルギーが少ないため可能)、A4サイズにおいて、約2
0ページ/秒以上の記録速度が容易である。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、例えば、1200dp
i(ドットピッチ:21.167μm/ドット)以上の
超高精細記録を達成するため、600dpi(ドットピ
ッチ:42.333μm/ドット)のノズル群(列また
は行)を4群(列または行)でノズル単位として半導体
製造プロセスにより半導体基板上に構成したマルチノズ
ル記録ヘッドを有するものとし、約20、000ノズ
ル、1色記録で1200dpi、4色カラー記録で60
0dpiを実現する記録液体噴出による記録装置および
記録方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記録液体噴出による記録装置に使用す
る半導体基板上に形成したマルチノズル記録ヘッドの基
本構成を示す部分拡大図。
【図2】本発明の記録液体噴出による記録装置に使用し
ている、半導体基板上に半導体回路と一体に形成したマ
ルチノズル記録ヘッドの一部断面図。
【図3】本発明の記録液体噴出による記録装置に使用し
ている半導体製造プロセスにより形成したマルチノズル
記録ヘッドの要部断面図および要部拡大図。
【符号の説明】
1…マルチノズル記録ヘッド、2…半導体基板、3…半
導体回路、4…発熱部、5A…駆動用共通電極、5B…
駆動用個別電極、7…隔壁、8…記録液体供給通路、9
…発熱部真上の通路、11…外壁、12…ノズル、13
…ノズル端部、14…記録液体共通供給通路、15…記
録液体個別供給通路、16…記録ヘッド取付けフレーム
台、17…記録液体フレーム内共通供給通路、18…記
録液体タンク、31…駆動回路、32…駆動回路電極、
33…内部配線、34…スイッチングトランジスタ、3
5…記録信号回路、36…酸化膜絶縁層、37…保護膜
層、41…発熱抵抗体膜、100…記録紙。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録液体に熱エネルギーによる状態変化
    を発生させ、状態変化に基づいてノズルより記録液体を
    噴出し、液滴粒子を記録対象物へ飛行させる記録液体噴
    出による記録装置において、 隣合う前記ノズル単位で交互の列(または行)となる位
    置に配置した複数の前記発熱抵抗体からなる発熱部と、 前記発熱部上部に、所定の角度を持ち交互に異なる方向
    に向け形成した記録液体を噴出させる複数の前記ノズル
    とを配置したノズル列(または行)を複数備えたマルチ
    ノズル記録ヘッドを有することを特徴とする記録液体噴
    出による記録装置。
  2. 【請求項2】 少なくとも、記録液体に熱エネルギーに
    よる状態変化を発生させる発熱抵抗体からなる発熱部
    と、該発熱部上部に設けた記録液体を噴出させるノズル
    と、前記発熱部と前記ノズルへ記録液体を供給する記録
    液体供給通路と、前記発熱部を駆動信号により駆動する
    半導体回路との組合せをノズル単位としたものを、半導
    体基板上に複数備えたマルチノズル記録ヘッドを有する
    ものであって、 記録する文字・画像等に応じた駆動信号により所要の前
    記半導体回路を介し所要の前記発熱抵抗体からなる発熱
    部を駆動し、記録液体に熱エネルギーによる状態変化を
    発生させ、状態変化に基づいて各発熱部上部に設けた所
    要の前記ノズルより記録液体を噴出し、液滴粒子を記録
    対象物へ飛行させる記録液体噴出による記録装置におい
    て、 隣合う前記ノズル単位で交互の列(または行)となる位
    置に配置した複数の前記発熱抵抗体からなる発熱部と、 前記発熱部上部に、所定の角度を持ち交互に異なる方向
    に向け形成した記録液体を噴出させる複数の前記ノズル
    とを配置したノズル列(または行)を複数備えたマルチ
    ノズル記録ヘッドを有することを特徴とする記録液体噴
    出による記録装置。
  3. 【請求項3】 少なくとも、記録液体に熱エネルギーに
    よる状態変化を発生させる発熱抵抗体からなる発熱部
    と、該発熱部上部に設けた記録液体を噴出させるノズル
    と、前記発熱部と前記ノズルへ記録液体を供給する記録
    液体供給通路と、前記発熱部を駆動信号により駆動する
    半導体回路との組合せをノズル単位としたものを、半導
    体基板上に複数備えたマルチノズル記録ヘッドを有する
    ものであって、 記録する文字・画像等に応じた駆動信号により所要の前
    記半導体回路を介し所要の前記発熱抵抗体からなる発熱
    部を駆動し、記録液体に熱エネルギーによる状態変化を
    発生させ、状態変化に基づいて各発熱部上部に設けた所
    要の前記ノズルより記録液体を噴出し、液滴粒子を記録
    対象物へ飛行させる記録液体噴出による記録方法におい
    て、 隣合う前記ノズル単位で交互の列(または行)となる位
    置に配置した複数の前記発熱抵抗体からなる発熱部と、 前記発熱部上部に、所定の角度を持ち交互に異なる方向
    に向け形成した記録液体を噴出させる複数の前記ノズル
    とを配置したノズル列(または行)を複数備えたマルチ
    ノズル記録ヘッドを使用し、 前記マルチノズル記録ヘッドの前記ノズル列(または
    行)に、黒、シャン、マゼンタ、イエローの4色の記録
    液体を供給して、所要のノズルより4色の記録液体を噴
    出し、高解像度のカラー合成記録を行なうようにしたこ
    とを特徴とする記録液体噴出による記録方法。
  4. 【請求項4】 少なくとも、記録液体に熱エネルギーに
    よる状態変化を発生させる発熱抵抗体からなる発熱部
    と、該発熱部上部に設けた記録液体を噴出させるノズル
    と、前記発熱部と前記ノズルへ記録液体を供給する記録
    液体供給通路と、前記発熱部を駆動信号により駆動する
    半導体回路との組合せをノズル単位としたものを、半導
    体基板上に複数備えたマルチノズル記録ヘッドを有する
    ものであって、 記録する文字・画像等に応じた駆動信号により所要の前
    記半導体回路を介し所要の前記発熱抵抗体からなる発熱
    部を駆動し、記録液体に熱エネルギーによる状態変化を
    発生させ、状態変化に基づいて各発熱部上部に設けた所
    要の前記ノズルより記録液体を噴出し、液滴粒子を記録
    対象物へ飛行させる記録液体噴出による記録方法におい
    て、 隣合う前記ノズル単位で交互の列(または行)となる位
    置に配置した複数の前記発熱抵抗体からなる発熱部と、 前記発熱部上部に、所定の角度を持ち交互に異なる方向
    に向け形成した記録液体を噴出させる複数の前記ノズル
    とを配置したノズル列(または行)を複数備えたマルチ
    ノズル記録ヘッドを使用し、 前記マルチノズル記録ヘッドの前記ノズル列(または
    行)に、同一色の記録液体を供給して、所要のノズルよ
    り同一色の記録液体を噴出し、高解像度の合成記録を行
    なうようにしたことを特徴とする記録液体噴出による記
    録方法。
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