JP5634912B2 - コンクリート供試体成型型枠とこれを用いたコンクリート供試体 - Google Patents

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Description

本発明は、コンクリート等のセメント材料の強度試験用の供試体を成形するためのコンクリート供試体成型型枠に関するものである。
「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」の施行を機に、戸建て住宅等における基礎コンクリートの品質・強度の確保とその確認手法に高い関心が向けられている。そして近年では様々な機関において、コンクリート打設時の現場受け入れ試験と硬化後のテストピース圧縮強度試験(コンクリート圧縮強度試験)が行われている。この試験では、住宅等における基礎コンクリートがどの程度の品質を有しているか、また指定された強度が得られているかを確認するものであり、これにより耐久性に対する不具合を未然に防ぐことが出来る。
そして従来のコンクリート供試体を成型する型枠としては、一般的に2つに分割された円筒状の側板と、底板の三者から構成した金属製のものがある。また、鉄、アルミニウムなどの金属の他、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、硬質ウレタンなどのプラスチックや紙などで円筒容器状に成型したものがある。これらの型枠によって成型されたコンクリート供試体の脱型は、型枠を解体したり、圧縮空気を利用して押し出したりする方法で行われている。
このようなコンクリート供試体成型型枠については、例えば特許文献1(特開2000−105179号公報)が開示されている。この特許文献1ではコンクリートの強度試験に用いられるコンクリート供試体を簡単確実に脱型できる型枠を提供するべく、コンクリート供試体の周面部分を成型する円筒状の型枠本体と、該供試体の底部分を成型するもので該型枠本体の内部に装着した底板とによって構成し、該型枠本体に該底板の装着部に連通させた圧縮空気を送り込むための送気孔を備えるコンクリート供試体成型型枠が提案されている。
また、特許文献2(実開平5−36345号公報)では紙管を用いたコンクリート強度テスト用型枠も提案されている。この特許文献では、軽量で強度があり、しかも開破手段の製造コストが安価でかつ品質が安定し、開破の容易な汎用性にとんだ紙管、およびこの紙管を用いたコンクリート強度テストピース用型枠を提供するべく、複数枚の基紙を螺旋情に巻回積層してなる紙管であって、前記基紙を各層ごとに位相ズレ状態でかつ前記位相ズレ部分のいずれか一方を非接着状態で巻回積層し、この紙管の一端に底板を配設したコンクリート強度テストピース用型枠が提案されている。
特開2000−105179号公報 実開平5−36345号公報
上記のとおり、従前においては金属製、樹脂製、紙製のコンクリート供試体成型型枠が提案されており、この型枠内で硬化したコンクリート供試体を簡単確実に脱型することについては種々提案されている。しかしながら軽量化と強度の向上とを同時に達成し、更に型枠自体の製造容易性を向上させることについては、未だ十分とはいえず改善の余地があった。
そこで本発明では、脱型が容易でありながらも、軽量化および高強度化を実現し、さらに製造容易なコンクリート供試体成型型枠を提供することを第一の課題とする。
またテストピースの硬化に際しては熱が発せられることになるが、側面における熱を効果的に放出させる為には、金属製のコンクリート供試体成型型枠であることが望ましい。しかしながら、金属製のコンクリート供試体成型型枠の場合には、その脱型のための特別な加工や、脱型のための特別な器具を要することから、これが使用に際しての障害になっていた。
そこで本発明では、テストピース(即ちコンクリート供試体)の硬化時における熱を効果的に放出可能でありながらも、脱型のための特別な構成や器具を要しないコンクリート供試体成型型枠を提供することを第二の課題とする。
さらに、コンクリート供試体成型型枠でテストピースを硬化する場合、どのように硬化するかについて、少なからず放射熱や伝導熱など、硬化を行う環境的要因が関与することが考えられる。しかしながら、実際に打設したコンクリートの場合には、その内部に放射熱や伝導熱が直接的に関与することはない。したがって実際に打設したコンクリートの硬化状況を調べる上では、テストピースの硬化に際して、このような放射熱や伝導熱による影響を可能な限り減じることが望ましい。
そこで本発明は、充填したコンクリートに対する放射熱や伝導熱の影響を可能な限り減じることのできるコンクリート供試体成型型枠を提供することを第三の課題とする。
上記課題の少なくとも何れかを解決するべく、本発明では紙層と金属層とを含んで構成された筒状の胴部を備えるコンクリート供試体成型型枠とすることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
即ち本発明では、上記従前の課題を解決するものとして、筒状の胴部と当該胴部の下端側を閉塞する底部とからなる有底筒体に形成されたコンクリート供試体成型型枠であって、当該胴部は、少なくとも紙からなる紙層と金属材料からなる金属層とを具備する積層構造に形成されているコンクリート供試体成型型枠を提供する。
かかるコンクリート供試体成型型枠において、胴部は有底筒状の側壁を形成し、これは紙層と金属層とを具備する積層構造に形成されている。このような層構造において、金属層は放射熱を遮断し、紙層は伝導熱を遮断することができることから、全体として外からの熱的要素の影響を受けず、実際の施工現場と同じ状況で硬化したコンクリート供試体を得ることができる。さらに、金属層は、コンクリート供試体を構成するコンクリートが硬化する際に発生する熱を、当該コンクリート供試体成型型枠の全体に伝えることができ、即ち側面領域で発生した熱を、底面側に伝えることもできる。これにより、コンクリートの硬化時における温度斑をなくし、バランス良く硬化させることができ、均等のとれたコンクリート供試体を成型することができる。
本明細書中でいう「コンクリート供試体」とは、コンクリートの強度試験を行なう場合において、そのサンプルとして規格化された大きさの円柱体に成型して、圧縮強度を測定するために製造するものをいう。たとえば、内径50mm、高さ100mmの円柱状の供試体を成型する大きさに形成することができる。この供試体は、容器状に形成した型枠にコンクリートを充填させることによって成型する。本発明においては、供試体の胴部と底部を成型するための型枠は、一体でも別体の部材で構成してもよく、特に限定するものではない。但し、このコンクリート供試体成型型枠における、径方向の強度を高めるためには、当該底部は金属を用いて形成されていることが望ましい。また、コンクリート供試体の形状は、円柱形に限らず四角柱形状や六角柱形状などの多角柱形状、あるいは錐体形状や球体などに成型する場合も含むものとする。
また「型枠」とは、コンクリートを充填することによって、柱状体の供試体を成型する容器状の部材をいう。構造は、一体型や複数の部材より構成した分割型でもよいが、少なくとも胴部は金属層と紙層(または樹脂層)の積層構造とする必要がある。成型した供試体の脱型方法は、例えば胴部をカッターナイフなどで切除して解体することにより取り出す他、底部から圧縮空気を注入してその圧力で押し出したり、型枠の底部から押し出し装置による突き上たりすることによっても行うことができる。
そして本発明におけるコンクリート供試体成型型枠の胴部は、少なくとも紙層と金属層とが積層された層構造を有する。
「紙層」は、紙管原紙とし芯を形成する「ライナー(liner)」を具備することができる。かかるライナーは、例えば多層抄きの板紙で、通常3層抄きのものを使用して形成することができ、主に古紙・クラフトパルプを原料に用いた紙を使用し、表面に漂白パルプを流したものや、撥水・耐水原紙などであっても良い。またこのライナーには、一定の強度が求められるため、ポリアクリルアミドや変性でん粉などの紙力増強剤を添加したもの、また、吸湿防止のためのサイズ剤を使用したものであっても良く、必要に応じて撥水剤を塗布しても良い。またこの紙層に変えて、一定の保形強度を有するプラスチック材料を使用することもでき、例えばポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、硬質ウレタンなどのプラスチックからなる樹脂層を、この紙層に代えて使用することもできる。
「金属層」は、アルミニウム、銅、ステンレス、チタン、ニッケルなどの各種金属を用いてフィルム状、シート状または箔状に形成したものであり、コストや入手容易性を考慮すれば、アルミニウム製のフィルム、シート、又は箔を使用することが望ましい。特に、このような金属層は、フィルム状またはシート状のものを使用する場合には、当該金属材料を保持するために樹脂シートを伴っていても良い。熱伝導率や製造コストなどを考慮した場合には、アルミニウム箔が望ましく、例えば5μm以上の厚さのアルミニウム箔を使用することが望ましい。またこの金属層は、前記紙層を挟むようにして2層形成することが望ましく、これにより芯を構成する紙層に対する、筒体の内外方向からの水の侵入を阻止することができ、コンクリートを充填した後においても十分な強度乃至は剛性を保つことができる。特に紙層を金属層で挟んだ場合、金属層は展性が低いことから、その展性の応力により紙層の変形を阻止することができ、これによりコンクリートを充填した状態においても、当該胴部の変形を確実に阻止することが可能になる。すなわち、胴部の上端に金属の環を設置することなしに、十分な強度を保つことが可能になる。
またこの胴部は、更に最も内側および外側に樹脂層を形成することが望ましい。このように形成した場合、当該胴部は、筒体の外側から内側に向かって、樹脂層、金属層、紙層、金属層、樹脂層が、この順で積層されることになる。この樹脂層は金属層の保護膜として位置づけることができ、充填したコンクリートによる損傷や水分の影響を阻止することができる。また胴部の外側の面に設けられる樹脂層は、外部からの水の侵入などを阻止するために機能することができる。かかる樹脂層は、各種の樹脂材料を用いてフィルム状に形成することができ、例えばポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、高密度ポリエチレン等の他、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ABS樹脂、ウレタン樹脂、塩化ビニル、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂などを使用することができる。なお、このような樹脂層を形成する場合、胴部の内部の壁面側を厚く形成したり、機械強度の高い樹脂を選択することにより、充填したコンクリートによるコンクリート供試体成型型枠への損傷などを確実に回避できる。
以上のように構成されたコンクリート供試体成型型枠は、全体として有底筒体形状であり、その内部、即ち胴部の内側は、コンクリート供試体を構成するコンクリートを充填するための空間となっている。そしてこのコンクリート充填空間内の底には、当該空間の水平断面形状と同じか或いは僅かに輪郭を小さくした底平板を設けることが望ましい。かかる底平板は、コンクリート供試体の底面側を平坦にするとともに、コンクリート供試体が、成型型枠の底部に固化するのを阻止して、簡単に脱型できるようにするためである。
そして本発明では前記課題の少なくとも何れかを解決するべく、上記のコンクリート供試体成型型枠を使用したコンクリート供試体の製造方法を提供する。即ち、前記胴部の内側に区画されたコンクリート充填空間内に採取したコンクリートサンプルを充填し、該コンクリートが硬化するまで放置し、次いで、コンクリート供試体成型型枠を切除その他の方法で取り外してコンクリートの供試体を得るコンクリート供試体の製造方法であって、当該コンクリート供試体成型型枠が上記本発明にかかるコンクリート供試体成型型枠であることを特徴とするコンクリート供試体の製造方法である。

かかるコンクリート供試体の製造方法では、成型型枠として上記本発明にかかるコンクリート供試体成型型枠が使用されていることから、その外周面の温度を均等に保ち、また放射熱による影響をなくしてコンクリート供試体を製造することができる。
また、本発明では前記課題の少なくとも何れかを解決するために、上記本発明にかかるコンクリート供試体成型型枠を用いて成型されたコンクリート供試体を提供する。即ち、有底筒体形状に形成されたコンクリート供試体成型型枠にコンクリートを充填して硬化されてなるコンクリート供試体であって、当該コンクリート供試体成型型枠として上記本発明にかかるコンクリート供試体成型型枠であって、胴部が円筒状に形成されたコンクリート供試体成型型枠が使用されることにより、その軸方向にわたって水平断面形状が同一であることを特徴とするコンクリート供試体である。
かかるコンクリート供試体では、上記した本発明にかかるコンクリート供試体成型型枠が、金属層で紙層を挟んでいることから剛性が高く、よってコンクリートを充填した場合であっても胴部の径方向における変形が押えられて、軸方向に同じ形状となったコンクリート供試体を製造することができる。
上記本発明によれば、胴部を金属層と紙層とを含む積層構造としていることから、軽量化のみならず強度を高めることができ、さらに製造容易であって、脱型も容易なコンクリート供試体成型型枠が実現している。
また胴部に金属層を設けていることから、胴部全体における熱伝導率が高められ、テストピース(コンクリート供試体)の硬化に発生した熱、特に胴部(側面)における熱を効果的に放出させることができる。しかもこの金属層はフィルム状、シート状または箔状に形成されていることから、脱型のための特別な加工や、脱型のための特別な器具を要することもない、特にこの金属層を2層として紙層を挟み込んだ構成とすることにより、胴部全体としての合計した金属層の厚みは一定の厚さを保つことで保形性を高めながらも、各層を容易に切断できるように構成することができる。
さらに、コンクリート供試体成型型枠でテストピースを硬化する場合、どのように硬化するかについて、少なからず放射熱や伝導熱など、硬化を行う環境的要因が関与することが考えられる所、本発明にかかるコンクリート供試体成型型枠では金属層を形成することにより、放射熱を遮断し、更に紙層によって一定の伝導熱を遮断することができる。その結果、テストピースの硬化に際して、このような放射熱や伝導熱による影響を可能な限り減じることができ、実際に打設したコンクリートと同じような硬化状態のコンクリート供試体を製造可能なコンクリート供試体成型型枠が実現する。
本実施の形態にかかるコンクリート供試体成型型枠を示す斜視図 コンクリート供試体成型型枠の製造工程を示す(A)分解斜視図、(B)完成斜視図 コンクリート供試体成型型枠の底部と胴部との組み合わせ状態を示す要部拡大縦断面図 コンクリート供試体成型型枠の胴部の積層構造を示す部分縦断面図
以下、図面を参照しながら、本実施の形態にかかるコンクリート供試体成型型枠50を説明する。図1は本実施の形態にかかるコンクリート供試体成型型枠50を示す斜視図であり、図2は当該コンクリート供試体成型型枠50の製造工程を示す(A)分解斜視図、(B)完成斜視図であり、図3はこのコンクリート供試体成型型枠50の底部52と胴部51との組み合わせ状態を示す要部拡大縦断面図であり、図4はこの実施の形態にかかるコンクリート供試体成型型枠50の胴部51の積層構造を示す部分縦断面図である。
図1に示すように、本実施の形態にかかるコンクリート供試体成型型枠50は、円筒状に形成したものであり、これは後述の積層構造を有する 胴部51と当該胴部51の下端を塞ぐように設けられた金属製の底部52と、胴部51と底部52とで形成された有底筒体形状の内部空間(すなわち「コンクリート充填空間55」)の底部52に挿入される底平板53とで構成されている。
かかるコンクリート供試体成型型枠50におけるコンクリート充填空間55の容積や大きさ、および形状は、この図1に示す形状に限らず、種々の容積、大きさ、形状に形成することができ、これらは如何なる試験を行うかによって、適宜設定されれば良い。その一例を挙げれば、この実施の形態では、例えば内径50mmで高さが100mmの円柱形状を形成する形状に調整されている。
本実施の形態において、胴部51はこのコンクリート供試体成型型枠50の周壁面を形成することになるが、当該胴部51は、例えば図2に示すように、ひし形に形成した積層材料を丸めることにより形成することができる。但し、この形に限らず、例えば四角形に形成された積層材料を丸めて形成することもできる。
そして筒状に丸められて形成された胴部51の底面には、図3に示すように、金属製の底部52が一体化されることになる。この底部52は中央領域を凹ませるなどの凹凸を有して形成されている。これは底部52における強度を高めるためであり、また前記した底平板53との間に空間を確保して、脱型時におけるコンクリート供試体と底部52との接合を阻止するためである。この胴部51と底部52との一体化に際しては、例えば底部52の周縁部分をかしめて胴部51の下端を挟み込むことによって行うことができる。このように胴部51と底部52とが一体化された状態において、図2(B)に示すようなコンクリート供試体成型型枠50が完成する。
このコンクリート供試体成型型枠50の胴部51を構成する積層材料は、図4に示すように、中心に紙層10を設け、これをアルミ層で挟み込み、更に紙層10を挟み込んだアルミ層を、樹脂層で挟み込んだものを使用することができる。特にこの実施の形態における紙層10は、3層抄きのライナー12部分と、このライナー12よりも内側の純白紙11、このライナー12よりも外側の上質紙13の積層構造で形成されており、それぞれをノリや接着剤で接合したものを使用することができる。またこの紙層10よりも内側には金属層であるアルミ層(内側アルミ層21)を設けることができ、この紙層10の内側のアルミ層は約9μm程度の厚さのものを使用することができる。またこの紙層10の外側にも金属層であるアルミ層(外側アルミ層22)が設けられており、この紙層10の外側のアルミ層は、例えば約7μmの厚さのものを使用することができる。
そして内側アルミ層21よりも、さらに内側(コンクリート充填空間55側)には、厚さ約20μm程度のポリエチレン層32を設け、更にその内側には約30μmの厚さの高密度ポリエチレン層31を設けている。一方、外側アルミ層22よりも外側には、必要に応じて印刷層(図示せず)を設けた上で、約12μmの厚さのポリエチレンテレフタレート層33を形成している。このような層構造とすることにより、充填されたコンクリートが接する内側は、約30μmの厚さの高密度ポリエチレン層31によって機械的強度が保たれ、また紙層10を金属材料層であるアルミ層で挟み込むことにより、曲げ強度が強くなり、簡単には変形しないコンクリート供試体成型型枠50が実現している。
またこのような層構造を有する積層材料で胴部51を形成する場合には、紙層10だけ、あるいはアルミ層で挟み込んだ紙層10を丸めたのち、その内側と外側に樹脂層を接着することにより、筒状の形状を保持するように形成することもできる。
そして以上のように形成されたコンクリート供試体成型型枠50では、その上端側に積層構造の端面が露出してしまうことになるが、この上端の縁部は、防水性を有する樹脂材料、例えば樹脂テープなどで塞ぐことにより、当該積層構造内に水などが浸入する事態を阻止することができる。
なお、上記の実施の形態は、本発明にかかるコンクリート供試体成型型枠50の1例を示したものであり、この実施の形態に限らず、本発明の技術的思想を脱しない範囲内において種々の変更を行うこともできる。
本発明の実施により、戸建て住宅等における基礎コンクリートの品質・強度の確保とその確認を容易かつ正確に行うことが可能になる。また施工現場と同じように硬化したコンクリート供試体を得ることができ、これを使用して試験を行うことができるのであるから、より正確な試験を行うことができる。
10 紙層
12 ライナー
21 内側アルミ層
22 外側アルミ層
31 高密度ポリエチレン層
32 ポリエチレン層
33 ポリエチレンテレフタレート層
50 コンクリート供試体成型型枠
51 胴部
52 底部
53 底平板
55 コンクリート充填空間

Claims (6)

  1. 筒状の胴部と当該胴部の下端側を閉塞する底部とからなる有底筒体に形成されたコンクリート供試体成型型枠であって、
    当該胴部は、少なくとも紙からなる紙層と金属材料からなる金属層とを具備する積層構造に形成されて、その内側にコンクリート充填空間を区画しており、
    当該コンクリート充填空間内の底には、当該空間の水平断面形状と同じか或いは僅かに輪郭を小さくした底平板が収容され、
    前記底部は、中央領域に凹凸を有して形成されており、前記底平板との間に空間が確保されていることを特徴とする、コンクリート供試体成型型枠。
  2. 前記金属材料層は5μm以上の厚さで、少なくとも2層設けられている、請求項1に記載のコンクリート供試体成型型枠。
  3. 前記胴部は、筒体の外側から内側に向かって、樹脂層、金属層、紙層、金属層、樹脂層が、この順で積層されている、請求項1又は2に記載のコンクリート供試体成型型枠。
  4. 前記胴部を構成する金属層の内側及び外側には、それぞれ樹脂層が積層されており、
    胴部の内側の樹脂層は、胴部の外側の樹脂層よりも、厚く形成するか、又は機械強度の高い樹脂で形成されている、請求項1〜3の何れか一項に記載のコンクリート供試体成型型枠。
  5. 前記胴部の内側に区画されたコンクリート充填空間内に採取したコンクリートサンプルを充填し、該コンクリートが硬化するまで放置し、次いで、コンクリート供試体成型型枠を切除その他の方法で取り外してコンクリートの供試体を得るコンクリート供試体の製造方法であって、
    当該コンクリート供試体成型型枠が請求項1〜4の何れか一項に記載のコンクリート供試体成型型枠であることを特徴とするコンクリート供試体の製造方法。
  6. 有底筒体形状に形成されたコンクリート供試体成型型枠にコンクリートを充填して硬化されてなるコンクリート供試体であって、
    当該コンクリート供試体成型型枠として請求項1〜4の何れか一項に記載のコンクリート供試体成型型枠であって、胴部が円筒状に形成されたコンクリート供試体成型型枠が使用されることにより、その軸方向にわたって水平断面形状が同一であることを特徴とするコンクリート供試体。
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