JP5634812B2 - 地震動影響予測装置 - Google Patents

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Description

この発明は、長周期地震動が建物に及ぼす影響を予測する地震動影響予測装置に関する。
従来の地震監視制御装置は、遠距離地点で発生した地震波から、建物に設置されるエレベータを保護するのを目的として設けられ、広範囲の地域に跨って点在する複数の地震観測点で観測された地震動波形情報を収集する地震波情報収集手段と、この地震波情報収集手段で収集された地震観測点毎の地震波情報を分析する個別分析処理手段と、地震観測点で観測された地震波情報の分析結果から長周期地震動を予測する長周期地震動予測手段と、この予測された長周期地震動の移動方向から管理対象となる建物毎に、建物の設置されている地区での地震波レベルを予測し、予測した地震波レベルに基づいて、長周期地震動による建物に設けられたエレベータへの影響を予測する手段と、を備えている。(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−297178号公報
エレベータへの影響有無は、建物の長周期地震動による揺れ幅の予測結果に基づいて判断されることになる。長周期地震動が発生した場合、同様の地表の揺れを観測する同一地区において、当該地区に建てられた複数の建物の高さに大きな差がなければ、長周期地震動に伴う複数の建物への影響は、おおよそ同じものとなる。
しかしながら、従来の地震監視制御装置では、似通った高さを有する複数の建物が、共通の地区に建てられている場合でも、建物毎に長周期地震動による建物の揺れ幅を、地震波レベルに基づいて演算して予測し、さらに、建物に設置されているエレベータへの影響有無を予測している。特に、都市部など、建物が集中する地区では、無数の建物毎に、建物の揺れ幅を演算する必要があるので、トータルの建物の揺れ幅の演算は、膨大な量となり、長時間を要する。このため、リアルタイムに、建物の揺れ幅を予測できない場合があり、この場合、エレベータへの長周期地震動による影響有無の判断も遅れてしまう。
この発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、長周期地震動による建物の揺れ幅を予測するのに無駄な演算を省いて、リアルタイムに長周期地震動による建物の揺れ幅を予測できる地震動影響予測装置を得ることを目的とする。
この発明の地震動影響予測装置は、複数のエリアのそれぞれの位置情報を記憶する予測対象エリア記憶部と、複数のエリアの内外の少なくとも一方に設置された地震計によりリアルタイムに測定される地震動波形情報を受信する地震計情報受信部と、高さ方向に連続する複数の区間を、それぞれ高さクラスとして記憶する建物クラス記憶部と、地震計情報受信部で受信された地震情報に基づいて、各エリアの長周期地震動による地表の揺れ幅を地震動揺れ幅として予測する地震動予測部と、高さクラス内の高さを有する複数の仮想建物を高さクラス毎に想定し、各エリアに設置された複数の仮想建物それぞれの揺れ幅を建物揺れ幅として、地震動揺れ幅に基づいて求める建物振動予測部と、エリア毎に、各仮想建物の揺れ幅の最大値を、仮想建物に対応する高さクラスに関連付けして配信する地震動影響情報配信部とを備えている。
この発明に係る地震動影響予測装置は、長周期地震動による建物への影響を予測するのに、共通のエリア毎に設置されている複数の建物のうち、共通の高さクラスを有する複数の建物をまとめて扱えることを鑑みて構成されている。地震動影響予測装置は、各エリアに設けられ、高さクラス内の高さを有する複数の所定の建物を高さクラス毎に想定し、各エリアに設置された複数の所定の建物のそれぞれの揺れ幅を予測する構成とされている。
求められた各仮想建物の揺れ幅の結果を、各仮想建物と共通のエリアに設置され、各仮想建物に対応する高さクラスに入る高さを有する全ての建物の揺れ幅として扱うことで、地震動影響予測装置では、全ての建物について建物毎に長周期地震動による建物の揺れ幅を予測するのに比べ、長周期地震動による建物の揺れ幅を短時間に予測して配信できる。
この発明の実施の形態1に係る地震動影響予測装置のシステム構成図である。 この発明の実施の形態1に係る地震動影響予測装置において、建物振動予測部が、将来予測される建物の揺れ幅を演算する方法を説明する図である。 この発明の実施の形態1に係る地震動影響予測装置において、建物振動予測部が、将来予測される建物の揺れ幅を演算する方法を説明する図である。 この発明の実施の形態1に係る地震動影響予測装置の地震動影響情報配信部から配信されるデータについて説明する図である。 緯度、経度で規定される分割エリアを列挙して表されるエリアの情報について説明する図である。 この発明の第1の実施態様1に係る地震動影響予測装置の地震動影響情報配信部から配信されるデータについて説明する図である。 この発明の実施の形態2の係る地震動影響予測装置のシステム構成図である。 この発明の実施の形態2に係る地震動影響予測装置の地震動影響情報配信部から配信されるデータについて説明する図である。 この発明の実施の形態3に係る地震動影響予測装置のシステム構成図である。 この発明の実施の形態3に係る地震動影響予測装置の地震動影響情報配信部から配信されるデータについて説明する図である。
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る地震動影響予測装置のシステム構成図である。
図1において、地震動影響予測装置1Aは、複数のエリアに配置されたN個の地震計により測定される長周期地震動による地表の平常時からの揺れ幅などの地震情報を受信する地震計情報受信部2と、緊急地震速報の情報に含まれる震源地、震源の深さ、及び地震の規模(マグニチュード)等の震源情報を受信する震源情報受信部3とを備えている。
また、地震動影響予測装置1Aは、それぞれ、所定の範囲を有する単位領域として規定され、長周期地震動による地表の揺れ幅の予測が行われる複数のエリアの位置情報を記憶する予測対象エリア記憶部5と、高さ方向に連続する区間のそれぞれである高さクラスで定義される建物クラスの情報を記憶する建物クラス記憶部6と、地震計情報受信部2で受信された上記地震情報に基づいて、各エリアの長周期地震動による地表の揺れ幅を地震動揺れ幅として予測する地震動予測部8とを備えている。
また、地震動影響予測装置1Aは、高さクラス内の高さを有する複数の所定の建物を高さクラス毎に想定し、各エリアに設置された複数の所定の建物それぞれの揺れ幅を建物揺れ幅として、上記地震動揺れ幅に基づいて求める建物振動予測部10と、エリア毎に、地震の発生直後から現在までに求められた各所定の建物の建物揺れ幅の最大値を、建物揺れ幅を求めるのに想定した所定の建物に対応する高さクラスに関連付けして配信する地震動影響情報配信部12とを備えている。
地震計は、複数のエリアを含む広範囲の領域内に分散して設置されている。例えば、地震計は、各エリアに一つずつ設置されていてもよいし、複数のエリアに適当に分散させて設置されていてもよい。また、地震計は、地表の揺れ幅を予測する対象となる複数のエリアと異なるエリアに設置されているものを利用してもよい。この場合、地震計は、地表の揺れ幅を予測する対象となる複数のエリアの内外問わず、当該複数のエリアの地表の揺れを予測するための地震動波形情報を提供可能な地域に適宜設置される。また、地震計は、地震動波形に関する情報、即ち、例えば、SI値、GAL値、及び震度などの大きさの時間変化を観測してリアルタイムに当該情報を出力するように構成されている。
以下では、1〜N箇所目の設置箇所に設けられた地震計を地震計(1)〜地震計(N)とする。
地震動影響予測装置1Aは、演算手段としてのCPU(図示せず)、一時的にデータを記憶可能であり、CPUの演算時にワーキング領域に利用される一時記憶手段としてのRAM(図示せず)、各種プログラムが格納されるROM、データを記憶可能な記憶手段としてのハードディスク(図示せず)、及び外部とのデータの授受を可能にするインターフェイス(図示せず)等を有し、地震動影響予測装置1Aを構成する各部の機能を実現している。
次いで、地震動影響予測装置1Aのシステム構成について説明する。
地震計情報受信部2と各地震計(1)〜地震計(N)とが通信可能に接続されている。
なお、地震計情報受信部2と地震計(1)〜地震計(N)との間の通信手段は、電話回線やインターネット回線などの通信回線を利用するものであっても、携帯電話回線及びPHSなどの移動体通信を利用するものであってもよい。
また、地震計情報受信部2と震源情報受信部3とが、通信可能に接続されている。また、地震動予測部8は、予測対象エリア記憶部5に記憶された情報を参照可能に予測対象エリア記憶部5に接続されている。また、地震動予測部8と建物振動予測部10とが、通信可能に接続されている。また、建物振動予測部10が、建物クラス記憶部6に記憶された情報を参照可能に建物クラス記憶部6に接続されている。また、建物振動予測部10と地震動影響情報配信部12とが、通信可能に接続されている。
次いで、地震動影響予測装置1Aの各部の機能について説明する。
震源情報受信部3は、例えば、緊急地震速報などにより発せられる地震の震源地、震源の深さ、地震の規模(マグニチュード)などの情報を受信する。
地震計情報受信部2は、上述したように、地震計(1)〜地震計(N)のそれぞれが観測する地震動波形情報を受信する他、震源情報受信部3から、地震の震源地、震源の深さ、地震の規模の情報を受信する。
また、地震計情報受信部2は、震源情報受信部3から受信した情報をもとに、震源地と地震計が設置されたエリアとの間の距離、震源の深さ、及び地震の規模を、予め設定された閾値と比較する。
例えば、震源地とエリアとの間の距離、震源の深さ、及び地震の規模が予め設定された閾値より小さい場合には、長周期地震動は発生しないものとみなせるように閾値が設定されている。
地震計情報受信部2は、例えば、震源地とエリアとの間の距離、震源の深さ、及び地震の規模が、いずれも閾値より小さい場合には、長周期地震動が発生しないものとして、受信される地震動波形情報を無効にする、言い換えれば、地震動波形情報が受信されていないものとみなす。地震計情報受信部2が、地震動波形情報を無効にした場合、地震動影響予測装置1Aは、以下に説明する長周期地震動による建物の揺れ幅の予測を行わないように構成されている。
次いで、予測対象エリア記憶部5に記憶されるエリアの位置情報について表1を参照しつつ説明する。
Figure 0005634812
各エリアは、地震が発生した際の地表の揺れが略等しくなるとみなせる土地の範囲(単位領域)として定義される。各エリアの面積は等しい必要はなく、また連続している必要もない。
例えば、各地区の地盤の種類などから、地震が発生した際の地表の揺れをおおよそ同一とみなすことができる地区が、各エリアに振り分けられている。
このとき、表1に示されるように、複数のエリアにA、B、C・・・などの名を付け、エリアA、エリアB、エリアC・・・毎に、地区の地名を列挙したものが、エリアの位置情報として予測対象エリア記憶部5に記憶される。例えば、エリアAには、○○区○○町、○○区△△町、・・・などの地名の地区が包含され、エリアAの位置情報が、予測対象エリア記憶部5に記憶される。
他のエリアも同様の形式で定義され、各エリアの位置情報が、予測対象エリア記憶部5に記憶される。
エリアを区別する方法として、上記の他に、同一河川の周辺の地区を一まとめにしてエリアとしたり、各自治体が公表している地震の影響度などからエリアを決定したりしてもよい。また、過去に発生した地震に対し、地震計(1)〜(N)が観測した地表の揺れ幅のデータの他に、地震計(1)〜地震計(N)以外の装置(以下、揺れ観測装置とする)で計測された各エリア内の地表の揺れ幅のデータが残されている場合には、過去に発生した複数の地震毎の揺れ観測装置による観測データにおいて、略等しい地表の揺れ幅を観測した複数の揺れ観測装置が設置されている地区をまとめたものをエリアとしてもよい。
地震動予測部8は、予測対象エリア記憶部5に記憶された各エリア内の長周期地震動による地表の平常時からの揺れ幅を、地震計(1)〜地震計(N)が観測した地表の揺れ幅の測定値に基づいて予測する。
予測方法としては、各エリアに設置されている地震計、もしくは各エリアに最も近い地震計により観測された地表の揺れ幅を、各エリアにおける地表の揺れ幅としてもよい。
また、過去に発生した地震に対し、地震計(1)〜地震計(N)が観測した地表の揺れ幅のデータの他に、地震計(1)〜地震計(N)以外の装置(揺れ観測装置)で計測された各エリア内における地表の揺れ幅の観測データが残されている場合には、以下のように、各エリアの地表の揺れ幅を予測してもよい。即ち、過去に発生した地震において観測されたデータについて、エリア毎に、揺れ観測装置により観測された地表の揺れ幅と、地震計(1)〜地震計(N)それぞれが観測した地表の揺れ幅との差を演算する。
演算結果が、予め定められた閾値以下にあり、かつ最も小さな値となる地表の揺れ幅のデータを観測したエリアと地震計の組をエリアzと地震計eとしたとき、地震計eが観測する地表の揺れ幅を、エリアzの地表の揺れ幅の予測値としてもよい。
以下、時刻tにおける任意のエリアzの地表の平常時からの揺れ幅を地震動揺れ幅SW(エリアz,t)とする。
次いで、建物クラス記憶部6に記憶される複数の建物クラスの情報について、以下の表2を参照しつつ説明する。
Figure 0005634812
表2において、建物クラスA〜Fは、高さ方向に連続する複数の区間として設定される高さクラスにより定義される。
建物クラスAは、100m未満の高さ方向の区間として設定される高さクラスにより定義される。建物クラスBは、100m以上150m未満の高さ方向の区間として設定される高さクラスにより定義される。また、建物クラスCは、150m以上200m未満の高さ方向の区間として設定される高さクラスにより定義される。また、建物クラスDは、200m以上250m未満の高さ方向の区間として設定される高さクラスにより定義される。建物クラスEは、250m以上300m未満の高さ方向の区間として設定される高さクラスにより定義される。また、建物クラスFは、300m以上の高さ方向の区間として設定される高さクラスにより定義される。
以上のように、ここでは、建物クラスA〜Fのそれぞれが、高さクラスのみで定義されている。
建物振動予測部10は、高さクラス内の高さを有する複数の所定の建物(仮想建物)を高さクラス毎に想定し、各エリアに設置された複数の仮想建物それぞれの揺れ幅を建物揺れ幅BWとして、地震動揺れ幅SWに基づいて求める。
任意のエリアzに設けられた任意の建物クラスbを定義する高さクラスh内の高さを有する仮想建物の予測される仮想建物の平常時からの揺れ幅BW(エリアz,建物クラスb,t)は、以下の式(1)により求められる。
BW(エリアz,建物クラスb,t)=F_建物クラスb(SW(エリアz,t),BW(エリアz,建物クラスb,t−1))・・・(1)
ここで、F_建物クラスbは、建物クラス毎(高さクラス毎)に定義され、地表の平常時からの揺れ幅SWから予測される建物の揺れ幅を求める式である。
式(1)は、仮想建物の高さをパラメータに有し、パラメータとして用いられる値は、建物振動予測部10に予め記憶されている。また、仮想建物の揺れ幅BWを求める式については、以下に説明する減衰率をパラメータに有するのが一般的であるが、ここでは、減衰率の値として、複数のエリアに設定されている複数の建物の平均的な減衰率の値を用いている。
建物が振動し、建物を振動させるエネルギーが消滅した場合、建物を構成する部材間の摩擦、材料内部の摩擦,地盤へのエネルギーの散逸によって、建物の振動エネルギーが消滅して振動は停止することになる。この振動を減衰させる程度を表す数値が減衰率となる。
長周期地震動による建物の振幅を決定する要因としては、建物の高さの方がより支配的となる。このため、建物の高さのみをクラス分けした仮想建物の予測されるBWを、想定した仮想建物と同じ規模の実際の建物の長周期振動による振幅とみなすことができる。
そして、例えば、F_建物クラスbは、建物全体を建物の重心の高さに質点がある1質点系モデルと仮定した振動方程式から得られる質点部分の振動の解を、式(1)としてもよい。
また、建物全体を、多質点系モデルと仮定した振動方程式から得られる質点部分の振動の解を式(1)としてもよい。
建物振動予測部10は、時系列的に仮想建物の予測されるBWを求めている。BW(エリアz,建物クラスb,t−1)とは、今回求めるBW(エリアz,建物クラスb,t)の直前に演算されたBWの値である。
なお、1質点系モデルの場合、BW(エリアz,建物クラスb,t)はスカラーとなり、多質点系モデルの場合には、質点毎の振動として建物の振動が表されるので、BW(エリアz,建物クラスb,t)はベクトルとなる。
以上のように、建物振動予測部10は、複数の仮想建物を想定し、各エリアに設置された複数の仮想建物のそれぞれの揺れ幅を、建物揺れ幅BWとして、地震動揺れ幅SWに基づいて求めている。
さらに、建物振動予測部10は、エリア毎に、エリア内の現在の時刻から将来の任意の時刻までの擬似的な地表の揺れ波形を想定し、各エリアに設置された仮想建物のそれぞれについて、現在の時刻から将来の任意の時刻t+Tまでの間のある時間t+nΔtでの予測される建物揺れ幅BW(エリアz,建物クラスb,t+nΔt)を推定建物揺れ幅として求める。
Δtは、BW(エリアz,建物クラスb,t+nΔt)の演算間隔であり、建物振動予測部10は、nΔtがTになるまで、nを順次1ずつ増やしてBW(エリアz,建物クラスb,t+nΔt)を、推定建物揺れ幅として演算する。
以下、BW(エリアz,建物クラスb,t+nΔt)の演算方法について説明する。
図2及び図3はこの発明の実施の形態1に係る地震動影響予測装置において、建物振動予測部10が、将来予測される建物の揺れ幅を演算する方法を説明する図である。
建物振動予測部10は、図2の破線に示されるように、時間t以降のSW(エリアz,t+nΔt)の振幅を0とする擬似的な地表の揺れ波形を想定して、任意の時間t+Tまでの予測されるBW(エリアz,建物クラスb,t+nΔt)を、推定建物揺れ幅として演算してもよい。また、建物振動予測部10は、図3の破線に示されるように、現在の時間tの直前に演算したSWの1周期分と同じ波形の地表の揺れが、時間t+Tまで継続して周期的に継続される擬似的な地表の揺れ波形を想定して、任意の時間t+Tまでの予測されるBW(エリアz,建物クラスb,t+nΔt)を推定建物揺れ幅として演算してもよい。
いずれにしろ、建物振動予測部10は、現在の時間tから将来の任意の時間t+Tまで、各エリアについて、エリア内の地震動波形を擬似的に設定して、推定建物揺れ幅を演算する。
ここで、地表の揺れがおおよそ同じとみなせる共通のエリアに建てられた複数の建物のうち、共通の高さクラス内に入る建物であれば、長周期地震動波による振動を建物間で比較したときに、それほど大きく異なることがない。つまり、長周期地震動による建物への影響を予測するのには、共通のエリアに設置されている建物のうち、共通の高さクラスを有する全ての建物をまとめて取り扱っても問題ない。従って、長周期地震動による建物への影響を予測するのに、全ての建物の揺れ幅を予測する必要はない。
仮想建物について求められた揺れ幅(仮想建物揺れ幅及び推定仮想建物揺れ幅)は、仮想建物が設置されると想定したエリアに設けられる建物のうち、仮想建物に対応する高さクラスに入る高さを有する全ての建物の揺れ幅として見なせる。
次いで、地震動影響情報配信部12から配信されるデータについて説明する。
図4はこの発明の実施の形態1に係る地震動影響予測装置の地震動影響情報配信部から配信されるデータについて説明する図である。
地震動影響情報配信部12には、建物振動予測部10が演算した各BW(建物揺れ幅、及び推定建物揺れ幅)が、各仮想建物に対応するエリア及び高さクラスの情報とともに入力される。
そして、地震動影響情報配信部12は、図4に示されるように、エリア毎に、地震の発生直後から現在までに求められた建物揺れ幅の最大値を及び推定建物揺れ幅の最大値を、BWを演算する際に想定した仮想建物に対応する高さクラスに関連付けして配信する。
なお、仮想建物に対応する高さクラスとは、仮想建物の高さを含む高さクラスをいう。
説明の便宜上、図4では、(建物揺れ幅の最大値、推定建物揺れ幅の最大値)を(現在まで、将来)と記載している。
配信先は、例えば、それぞれエレベータが設置されたビル毎でもよいし、エレベータの保守管理会社の保守用サーバでもよいし、一般的に公開されるWebサーバでもよい。
この実施の形態1に係る地震動影響予測装置1Aでは、建物振動予測部10が、地震計情報受信部2で受信された地震動波形情報に基づいて、各エリアの長周期地震動による地表の揺れ幅を地震動揺れ幅として予測し、高さクラス内の高さを有する複数の所定の建物(仮想建物)を高さクラス毎に想定し、各エリアに設置された複数の仮想建物のそれぞれの揺れ幅を建物揺れ幅として、地震動揺れ幅に基づいて求めるように構成されている。さらに、地震動影響情報配信部12が、エリア毎に、各仮想建物揺れ幅の最大値を、仮想建物に対応する高さクラスに関連付けして配信するように構成されている。
上述したように、共通のエリアに建てられた複数の建物のうち、共通の高さクラス内に入る建物であれば、長周期地震動波による振動を建物間で比較したときに、大きく異なることがない。このため、地震動影響予測装置1Aにより求められる各仮想建物の揺れ幅は、各仮想建物と共通のエリアに設置されている建物のうち、各仮想建物に対応する高さクラスに入る高さを有する全ての建物の揺れ幅として扱える。
以上のように、地震動影響予測装置1Aでは、全ての建物について建物毎に長周期地震動による建物の揺れ幅を予測することを避け、必要以上に演算を行うことなく、長周期地震動による建物の揺れ幅を予測することが可能となる。地震動影響予測装置1Aでは、建物の揺れ幅を予想するのに要する演算量が著しく削減されるので、建物の揺れ幅の情報を短時間に予測して略リアルタイムに地震影響予測情報に含めて配信できる。
つまり、地震動影響情報配信部12からは、略リアルタイムに、予測される建物揺れ幅の最大値を配信することができる。
例えば、建物の揺れ幅の最大値の配信先を、建物の管理者が閲覧可能な保守管理会社の保守用サーバに設定すれば、建物の管理者は、予想される建物への被害などをいち早く知ることができる。
また、建物振動予測部10は、各エリアに設置された仮想建物のそれぞれの現在の時刻から将来の任意の時刻t+Tまでの間のある時間t+nΔtの揺れ幅BW(エリアz,建物クラスb,t+nΔt)を推定建物揺れ幅として求めている。そして、地震動影響情報配信部12が、エリア毎に、各仮想建物の推定建物揺れ幅の最大値を、仮想建物に対応する高さクラスに関連付けして配信するように構成されている。
これにより、例えば、建物の管理者は、将来予想される建物への長周期地震動による影響の大小をいち早く知ることができる。また、建物揺れ幅が所定より大きくなると予想される場合には、自動的に建物内の人に建物が大きく揺れることを報知する報知手段を予め設置したりすることができる。
なお、この実施の形態1では、建物振動予測部10は、推定建物揺れ幅を求め、地震動影響情報配信部12が、推定建物揺れ幅の最大値を配信するものとして説明したが、必ずしも、推定建物揺れ幅を求める必要はない。建物振動予測部10が、現在までの建物の揺れ幅(建物揺れ幅)を求め、地震動影響情報配信部12が、現時点までの建物揺れ幅の最大値を配信するだけでも、予測される建物揺れ幅をリアルタイムに配信できるという効果が失われるわけではない。
また、各エリアは、地震が発生した際の地表の揺れが略等しくなるとみなせる地区を列挙して表すものとしてとして説明したが、地震が発生した際の地表の揺れが略等しくなるとみなせる分割エリアを、緯度及び経度で規定して列挙したもので表し、各エリアの位置情報を予測対象エリア記憶部5に記憶してもよい。
以下、エリアの位置情報の詳細について以下の表3及び図面を用いて説明する。
表3は、緯度、経度で規定される分割エリアを列挙して表されるエリアについて説明する表である。
Figure 0005634812
また、図5は緯度、経度で規定される分割エリアを列挙して表されるエリアの情報について説明する図である。
表3及び図5において、例えば、各分割エリアの形状を長方形もしくは正方形に設定し、各分割エリアの一方の対角線上に位置する2つの頂点での経度、緯度により、各分割エリアを定義する。
ここでは、エリアAには、(北緯35.68度、東経139.76度)及び(北緯35.67度、東経139.77度)に対角線上の頂点を有する正方形のエリアで定義される分割エリアA1と、(北緯35.70度、東経139.73度)及び(北緯35.68度、東経139.77度)に対角線上の頂点を有する長方形のエリアで定義される分割エリアA2とが包含されている。このとき、分割エリアA1と分割エリアA2では、地震が発生した際の地表の揺れが略等しくなる。
また、エリアBには、(北緯35.68度、東経139.73度)及び(北緯35.67度、東経139.76度)に対角線上の頂点を有する正方形のエリアで定義される分割エリアB1が包含されている。
以上のように定義される各エリアA,Bの位置情報を、予測対象エリア記憶部5に記憶してもよい。
なお、エリアB、エリアC、・・・も同様に緯度経度で規定される分割エリアを列挙したもので定義して、各エリアの位置情報を予測対象エリア記憶部5に記憶してもよい。
また、この実施の形態1では、建物クラスが、高さクラスのみで定義されるものとして説明したが、建物クラスを、以下に説明するように高さクラス及び減衰率で定義して建物クラス記憶部6に記憶した第1の実施態様の地震動影響予測装置を構成してもよい。
以下、第1の実施態様の地震動影響予測装置について説明する。
第1の実施態様.
第1の実施態様に係る地震動影響予測装置のシステム構成は、地震動影響予測装置1Aのシステム構成と同一である。
次いで、建物クラス記憶部6に記憶される建物クラスの情報について表4を参照しつつ説明する。
Figure 0005634812
表4に示されるように、建物クラスは、高さクラス、及び高さクラス毎に少なくとも一つ規定される減衰率クラスにより定義される。
建物クラスA−1〜A−4、建物クラスB−1〜B−4、建物クラスC−1〜C−4、建物クラスD−1〜D−4、建物クラスE−1〜E−4、及び建物クラスF−1〜F−4のそれぞれを定義する高さクラスは、上述の建物クラスA〜Fのそれぞれを定義する高さクラスと同じ高さ方向の区間を有している。
そして、建物クラスA−1〜A−4のそれぞれは、高さクラス毎に、減衰率の範囲で、0.25未満、0.25以上0.35未満、0.35以上0.45未満、及び0.45以上となる減衰率クラスのそれぞれを関連付けさせて定義されている。
例えば、建物クラスA−1は、高さ方向の区間が100m未満であり、かつ減衰率が0.25未満の建物を分類するものとして定義される。また、建物クラスA−2〜A−4のそれぞれは、高さ方向の区間が100m未満であり、かつ減衰率が0.25〜0.35、0.35〜0.45、0.45以上の範囲にある建物のそれぞれを分類するものとして定義される。
また、建物クラスB−1〜F−4についても、同様に、高さクラス及び減衰率クラスにより定義される。
建物振動予測部10は、高さクラス内の高さを有し、減衰率クラス内の値の減衰率を有する複数の所定の建物(仮想建物)を建物クラスA−1〜F−4毎に想定し、各エリアに設置された複数の仮想建物それぞれの揺れ幅を建物揺れ幅BWとして、地震動揺れ幅SWに基づいて求める。
任意のエリアzに設けられ、任意の建物クラスbを定義する高さクラスh及び減衰率クラスcを有する仮想建物の予測される建物の平常時からの揺れ幅は、上述の式(1)と同様に求められる。
この場合、式(1)は、想定した仮想建物の高さ、及び減衰率をパラメータに有するが、減衰率は、建物クラス毎に詳細に設定される。
さらに、建物振動予測部10は、エリア毎に、エリア内の現在の時刻から将来の任意の時刻までの擬似的な地表の揺れ波形を想定し、各エリアに設置された仮想建物それぞれの現在の時刻から将来の任意の時刻t+Tまでの間のある時間t+nΔtの揺れ幅BW(エリアz,建物クラスb,t+nΔt)を推定建物揺れ幅として求める
BW(エリアz,建物クラスb,t+nΔt)の演算方法については、地震動影響予測装置1Aの場合と同様である。
次いで、地震動影響情報配信部12から配信されるデータについて説明する。
図6はこの発明の第1の実施態様1に係る地震動影響予測装置の地震動影響情報配信部から配信されるデータについて説明する図である。
図6において、地震動影響情報配信部12は、エリア毎に、建物揺れ幅の最大値、及び推定建物揺れ幅の最大値を、仮想建物に対応する建物クラスに関連付けして配信する。
仮想建物に対応する建物クラスとは、仮想建物の高さ及び減衰率を含む建物クラス及び減衰率クラスにより定義される建物クラスをいう。
図6では、説明の便宜上、(建物揺れ幅の最大値、推定建物揺れ幅の最大値)を(現在まで、将来)と記載している。
この第1の実施態様に係る地震動影響予測装置の他の動作は、地震動影響予測装置1Aと同様である。
この第1の実施態様に係る地震動影響予測装置によれば、建物クラスが、高さクラス及び減衰率クラスにより定義される。
建物の揺れ幅BWを求める式(1)において、同じ高さクラス内の高さでも、異なる減衰率クラス内の減衰率を有する複数の仮想建物を考慮して、BWを演算するので、仮想建物と同規模の実際の建物の揺れ幅とBWとを比較したときの誤差が小さくなる。従って、建物の管理者は、建物がどの程度揺れるのかを、一層正確に把握することができる。
実施の形態2.
図7はこの発明の実施の形態2の係る地震動影響予測装置のシステム構成図である。
なお、上記実施の形態1と同一または相当部分については同一符号を付し、その説明は省略する。
図7において、地震動影響予測装置1Bは、ロープ振動予測部15を有している。
そして、ロープ振動予測部15が、建物振動予測部10と地震動影響情報配信部12との間に組み込まれている。他の地震動影響予測装置1Bのシステム構成は、地震動影響予測装置1Aと同様である。
ロープ振動予測部15には、建物振動予測部10が求めた各仮想建物の揺れ幅BWが入力される。
ここで、図示しないが、建物に設置されるエレベータは、建物に形成される昇降路、及び昇降路に垂れ下げられ、両端にかご及び釣合おもりが連結されるエレベータロープを有する。
このとき、昇降路の上部から垂れ下げられているエレベータロープの部位の長さによっては、建物の振動にエレベータロープが共振して、エレベータロープが建物の振幅以上の振幅で振動する場合がある。
例えば、エレベータの昇降行程が、建物の高さと同じ規模である場合、かごが最下部(1階)の乗り場に停止するなどして、エレベータロープが、昇降行程と略同一の長さになっているときに、エレベータロープが建物の振動に共振しやすくなる。
そこで、ロープ振動予測部15は、各エリアに設置された複数の仮想建物のそれぞれに設けられる所定のエレベータのエレベータロープの揺れ幅を、建物揺れ幅BWに基づいて求める。このとき、所定のエレベータの昇降行程は、該当するエレベータの設置先として想定した仮想建物の高さと同じ規模であると仮定する。
ロープ振動予測部15は、任意のエリアzに設置された複数の仮想建物うち、任意の建物クラスbを定義する高さクラスh内の高さを有する仮想建物に設けられ、高さクラスh内の高さと同じ規模の昇降行程を有する所定のエレベータのエレベータロープの平常時からの予想される揺れ幅をロープ揺れ幅RW(エリアz,建物クラスb,t)として、以下の式(2)から求める。
RW(エリアz,建物クラスb,t)=G_建物クラスb(BW(エリアz,建物クラスb,t)、RW(エリアz,建物クラスb,t−1))・・・(2)
G_建物クラスbは、ロープ揺れ幅RWをBWに基づいて求める式であり、仮想建物に、建物の高さと同じ規模の昇降行程の昇降路を有する所定のエレベータが設けられているものとして、建物クラス毎(高さクラス毎)に定義される。
なお、エレベータロープの減衰率は、エレベータロープの平均的な値に設定されている。また、エレベータロープは、かごを吊り下げる主ロープとするが、エレベータロープとしてのコンペンロープ、及び制御ケーブルのそれぞれについての揺れ幅の予測を行う場合には、それぞれの長さ、減衰率を設定した式を複数用意して、それぞれの揺れ幅の予測を行ってもよい。
式(1)のF_建物クラスbの関数が、建物を1質点系と仮定した振動方程式から得られる質点部分の振動の解である場合には、例えば、所定のエレベータのエレベータロープを、昇降行程の範囲に亘って垂れ下げられたエレベータロープの重心の高さに質点がある1質点系モデルと仮定して、その振動方程式から得られる質点部分の振動の解を、関数G_昇降路クラスsとしてもよい。
また、式(1)のF_建物クラスbの関数が、建物を多質点系と仮定した振動方程式から得られる質点部分の振動の解である場合には、エレベータロープも、多質点系モデルと仮定して、その振動方程式から得られる質点部分の振動の解を、関数G_昇降路クラスsとしてもよい。
1質点系モデルの場合、RWはスカラー、多質点系モデルの場合には、各質点での振動の解でRWが表されるのでRWはベクトルになる。
また、ロープ振動予測部15は、想定した所定のエレベータのエレベータロープの現在の時刻から将来の任意の時刻までの揺れ幅を推定ロープ揺れ幅RW(エリアz,建物クラスb,t+nΔt)として、建物振動予測部10が求めた推定建物揺れ幅BW(エリアz,建物クラスb,t+nΔt)に基づいて求める。
ここで、建物には、建物の高さに対応する高さクラス内の昇降行程の規模を有するエレベータが設置されることが多い。共通のエリアに設置され、かつ共通の高さクラスに入る高さを有するすべての建物に設けられているエレベータのうち、建物と同じ規模の昇降行程を有する全てのエレベータのエレベータロープは、長周期地震動による振動が大きく異なることはない。このため、長周期地震動によるエレベータロープへの影響を予測するのに、全てのエレベータについて、各エレベータのエレベータロープの揺れ幅を予測する必要はない。
想定した所定のエレベータのエレベータロープについて求められた揺れ幅は、所定エレベータと同じ条件にある全ての実際のエレベータのエレベータロープの揺れ幅として見なせる。実際のエレベータと所定のエレベータとが同じ条件とは、それぞれの設置エリア、及びそれぞれの設置対象である建物及び仮想建物が入る高さクラスが共通であることをいう。
次いで、地震動影響情報配信部12が配信するデータについて説明する。
図8はこの発明の実施の形態2に係る地震動影響予測装置の地震動影響情報配信部から配信されるデータについて説明する図である。
地震動影響情報配信部12は、建物揺れ幅のデータに加え、図8に示されるように、エリア毎に、現時点までのエレベータロープの揺れ幅(ロープ揺れ幅)の最大値、及び将来の任意の時間t+Tまでのエレベータロープの揺れ幅(推定ロープ揺れ幅)の最大値を、想定した各所定のエレベータが設けられる仮想建物に対応する高さクラスに関連付けして配信している。
なお、図8では、説明の便宜上、(ロープ揺れ幅の最大値、推定ロープ揺れ幅の最大値)を、(現在まで、将来)と記載している。
この実施の形態2によれば、ロープ振動予測部15が、昇降行程が、複数の仮想建物のそれぞれの高さと同じ規模の所定のエレベータのそれぞれを想定し、各想定した所定のエレベータのエレベータロープのロープ揺れ幅、及び推定ロープ揺れ幅を、建物揺れ幅及び推定建物揺れ幅に基づいて求め、地震動影響情報配信部12が、予測されるロープ揺れ幅及び推定ロープ揺れ幅の最大値を以上のように配信している。
上述したように、共通の高さクラス内に入る建物に設けられた建物の高さと同規模の昇降行程を有するエレベータであれば、長周期地震動によるエレベータロープの振動が大きく異なることはない。このため、地震動影響予測装置1Bにより求められる想定した各所定のエレベータのエレベータロープの揺れ幅の結果は、各所定のエレベータと同じ条件にある全てのエレベータのエレベータロープの揺れ幅として扱える。
従って、地震動影響予測装置1Bでは、全てのエレベータについて、長周期地震動によるエレベータロープの揺れ幅をエレベータ毎に予測することを避け、必要以上に演算を行うことなく、長周期地震動によるエレベータロープの揺れ幅を予測することができる。つまり、地震動影響予測装置1Bでは、エレベータロープの揺れ幅を予想するのに要する演算量が著しく削減されるので、建物揺れ幅及び推定建物揺れ幅を求め、さらにロープ揺れ幅及びロープ推定揺れ幅を求めても、予測した結果を略リアルタイムに地震動影響予測情報に含めて配信できる。
また、エレベータロープの振幅は、建物の揺れ幅が小さい場合でも、建物の振動に共振して建物の揺れ幅に対して大きくなったりする場合もある。つまり、仮想建物の揺れ幅の情報だけに基づいて、エレベータロープの長周期地震動による影響を予測した場合、例えば、実際のエレベータロープが共振によって大きく振動したときに、エレベータロープが昇降路機器などに引っかかることを予想出来ないことがある。
この地震動影響予測装置1Bでは、エレベータロープの振幅を予測しているので、エレベータロープへの長周期地震動による影響をより現実的に予測できる。
実施の形態3.
図9はこの発明の実施の形態3に係る地震動影響予測装置のシステム構成図である。
なお、図9において、上記実施の形態1,2と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
図9において、地震動影響予測装置1Cは、昇降路クラス記憶部17を有している。
ロープ振動予測部15は、昇降路クラス記憶部17のデータを参照可能に昇降路クラス記憶部17に接続されている。
他の地震動影響予測装置1Cの構成は、地震動影響予測装置1Bと同様である。
昇降路クラス記憶部17には、それぞれ、高さ方向に連続する区間のそれぞれとして定義される昇降路クラスA〜昇降路クラスFが記憶されている。
昇降路クラスA〜昇降路クラスFは、表5に示されるように、建物クラスA〜建物クラスFに対応する区間と同じ区間を有している。
Figure 0005634812
ロープ振動予測部15は、各エリアに設置された複数の仮想建物のそれぞれに設けられた複数の所定のエレベータのエレベータロープの揺れ幅RWを、エレベータ毎に建物の揺れ幅BWに基づいて求める。このとき、複数の所定のエレベータのそれぞれの昇降行程は、各昇降路クラス内の所定の規模を有するものとして想定している。
ロープ振動予測部15は、任意のエリアzに設置された任意の建物クラスbを定義する高さクラスh内の高さを有する仮想建物に設けられ、任意の昇降路クラスs内の規模の昇降行程を有する所定のエレベータのエレベータロープの平常時からの予想される揺れ幅をロープ揺れ幅RW(エリアz,建物クラスb,昇降路クラスs、t)として、以下の式(3)から求める。
RW(エリアz,建物クラスb,昇降路クラスs,t)=G_昇降路クラスs(BW(エリアz,建物クラスb,t),RW(エリアz,建物クラスb,昇降路クラスs,t−1))・・・(3)
式(3)のG_昇降路クラスsは、式(2)と同様、BWに基づいてロープ揺れ幅RWを求める式であるが、式(2)と比較して、複数の昇降路クラスs毎に設定される点で異なる。
なお、エレベータロープの減衰率は、エレベータロープの平均的な値に設定されている。また、エレベータロープは、かごを吊り下げる主ロープとするが、エレベータロープとしてのコンペンロープ、及び制御ケーブルのそれぞれについての揺れ幅の予測を行う場合には、それぞれの長さ、減衰率を設定した式を複数用意して、それぞれの揺れ幅の予測を行ってもよい。
また、ロープ振動予測部15は、各所定のエレベータのエレベータロープの現在の時刻から将来の任意の時刻までの揺れ幅を推定ロープ揺れ幅RW(エリアz,建物クラスb,昇降路クラスs、t+nΔt)として、建物振動予測部10が求めた推定建物揺れ幅BW(エリアz,建物クラスb,t+nΔt)に基づいて求める。
ここで、共通のエリアに設置され、かつ共通の高さクラスに入る高さを有するすべての建物に設けられているエレベータのうち、共通の昇降路クラスに入る昇降行程を有する全てのエレベータのエレベータロープは、長周期地震動によるエレベータロープの振動が大きく異なることはない。従って、長周期地震動によるエレベータロープへの影響を予測するのに、全てのエレベータについて、エレベータ毎にエレベータロープの揺れ幅を予測する必要はない。
想定した所定のエレベータのエレベータロープについて求められた揺れ幅は、所定のエレベータと同じ条件にある全ての実際のエレベータのエレベータロープの揺れ幅として見なせる。実際のエレベータと想定した所定のエレベータとが同じ条件とは、それぞれの設置エリア、及びそれぞれの昇降行程が入る昇降路クラスが共通で、かつそれぞれが設けられる建物及び仮想建物が入る高さクラスが共通であることをいう。
次いで、地震動影響情報配信部12が配信するデータについて説明する。
図10はこの発明の実施の形態3に係る地震動影響予測装置の地震動影響情報配信部から配信されるデータについて説明する図である。
地震動影響情報配信部12は、エリア毎に、各所定のエレベータのロープ揺れ幅及び推定ロープ揺れ幅の最大値を、各所定のエレベータが設置される仮想建物の高さを含む高さクラス、及び各所定のエレベータの昇降路の規模を含む昇降クラスに関連付けして配信するように構成されている。
なお、図10では、説明の便宜上、(現在までのRW(ロープ揺れ幅)の最大値、現在の時刻から将来の任意の時刻までのRW(推定ロープ揺れ幅)の最大値)を、(現在まで、将来)と記載している。
この実施の形態3の地震動影響予測装置1Cによれば、各エリアに設置された複数の所定の建物のそれぞれに設けられる各昇降路クラスと同じ規模の昇降行程を有する複数の所定のエレベータを、昇降路クラス毎に想定し、各所定のエレベータのロープ揺れ幅及び推定ロープ揺れ幅を建物揺れ幅及び推定建物揺れ幅に基づいて求めている。そして、地震動影響情報配信部12が、ロープ揺れ幅及び推定ロープ揺れ幅の最大値を、上記のように配信している。
上述したように、共通のエリアに設けられ、かつ共通の高さクラス内に入るすべての建物に設けられたエレベータのうち、共通の昇降路クラスに入る昇降行程を有する全てのエレベータのエレベータロープは、長周期地震動によるエレベータロープの振動が大きく異なることはない。このため、地震動影響予測装置1Cにより求められる想定した各所定のエレベータのエレベータロープの揺れ幅は、各所定のエレベータと同じ条件にある全てのエレベータのエレベータロープの揺れ幅として扱える。
従って、地震動影響予測装置1Cは、全てのエレベータについて、長周期地震動によるエレベータロープの揺れ幅をエレベータ毎に予測することを避け、必要以上に演算を行うことなく、長周期地震動によるエレベータロープの揺れ幅を予測することができる。つまり、地震動影響予測装置1Cでは、エレベータロープの揺れ幅を予想するのに要する演算量が著しく削減されるので、建物揺れ幅及び推定建物揺れ幅を求め、さらにロープ揺れ幅及びロープ推定揺れ幅を求めても、予測した結果を略リアルタイムに地震動影響予測情報に含めて配信できる。
また、建物の高さに対して大きく異なる昇降行程を有するエレベータにおいて、予測される長周期地震動に伴うエレベータロープの振幅を、実際のものと比較して大きな誤差を生じさせることなく正確に予測できる。
なお、上記実施の形態2,3では、建物クラスは、高さクラスで定義されているものとして説明したが、建物クラスが、高さクラス及び減衰率クラスで定義されるものであってもよい。
この場合、実施の態様1と同様に、建物振動予測部10は、高さクラス内の高さを有し、減衰率クラス内の減衰率を有する複数の所定の建物(仮想建物)を建物クラスA−1〜F−4毎に想定し、各エリアに設置された複数の仮想建物のそれぞれの揺れ幅を建物揺れ幅BWとして、地震動揺れ幅SWに基づいて求めるように構成すればよい。さらに、ロープ振動予測部15は、各エリアに設置された複数の仮想建物に設けられ、昇降路クラス内の規模の昇降行程を有する複数の所定のエレベータを昇降路クラス毎に想定し、各所定のエレベータのロープ揺れ幅及び推定ロープ揺れ幅を、建物揺れ幅及び推定建物揺れ幅に基づいて求めるように構成すればよい。
地震動影響情報配信部12は、エリア毎に、現在までのロープ揺れ幅の最大値、及び推定建物揺れ幅の最大値を、RWを演算する際に想定したエレベータが設けられる建物に対応する建物クラスと、想定した所定のエレベータの昇降路の規模を含む昇降路クラスとに関連付けして配信するように構成すればよい。
1A〜1C 地震動影響情報配信部、5 予測対象エリア記憶部、2 地震計情報受信部、8 地震動予測部、10 建物振動予測部、12 地震動影響情報配信部、15 ロープ振動予測部、17 昇降路クラス記憶部。

Claims (6)

  1. 複数のエリアのそれぞれの位置情報を記憶する予測対象エリア記憶部と、
    複数の上記エリアの内外の少なくとも一方に設置された地震計によりリアルタイムに測定される地震動波形情報を受信する地震計情報受信部と、
    高さ方向に連続する複数の区間のそれぞれを高さクラスとして記憶する建物クラス記憶部と、
    上記地震計情報受信部で受信された上記地震情報に基づいて、各上記エリアの長周期地震動による地表の揺れ幅を地震動揺れ幅として予測する地震動予測部と、
    上記高さクラス内の高さを有する複数の仮想建物を上記高さクラス毎に想定し、各上記エリアに設置された複数の上記仮想建物のそれぞれの揺れ幅を建物揺れ幅として、上記地震動揺れ幅に基づいて求める建物振動予測部と、
    上記エリア毎に、各上記仮想建物の上記建物揺れ幅の最大値を、上記仮想建物に対応する上記高さクラスに関連付けして配信する地震動影響情報配信部と
    を備えていることを特徴とする地震動影響予測装置。
  2. 各上記エリアに設置された複数の上記仮想建物のそれぞれに設けられる複数の上記仮想建物のそれぞれの高さと同じ規模の昇降行程を有する複数の所定のエレベータのそれぞれを想定し、各上記エレベータのエレベータロープの揺れ幅をロープ揺れ幅として、上記建物揺れ幅に基づいて求めるロープ振動予測部
    を備え、
    上記地震動影響情報配信部は、上記エリア毎に、各上記所定のエレベータの上記ロープ揺れ幅の最大値を、各上記所定のエレベータが設けられる上記仮想建物に対応する上記高さクラスに関連付けして配信することを特徴とする請求項1に記載の地震動影響予測装置。
  3. 高さ方向に連続する複数の区間のそれぞれを昇降路クラスとして記憶する昇降路クラス記憶部と、
    各上記エリアに設置された複数の上記仮想建物のそれぞれに設けられる上記昇降路クラス内の昇降行程を有する複数の所定のエレベータを、上記昇降路クラス毎に想定し、各上記所定のエレベータのエレベータロープの揺れ幅をロープ揺れ幅として、上記建物揺れ幅に基づいて求めるロープ振動予測部と
    を備え、
    上記地震動影響情報配信部は、上記エリア毎に、各上記所定のエレベータの上記ロープ揺れ幅の最大値を、各上記所定のエレベータが設置される上記仮想建物の高さに対応する上記高さクラス、及び各上記エレベータの上記昇降路の規模を含む上記昇降路クラスに関連付けして配信することを特徴とする請求項1に記載の地震動影響予測装置。
  4. 上記建物振動予測部が、上記エリア毎に、上記エリア内の現在の時刻から将来の任意の時刻までの擬似的な地表の揺れ波形を想定し、各上記エリアに設置された複数の上記仮想建物それぞれの将来の任意の時刻までの揺れ幅を推定建物揺れ幅として求め、
    上記地震動影響情報配信部は、上記エリア毎に、各上記仮想建物の上記推定建物揺れ幅の最大値を、上記仮想建物に対応する上記高さクラスに関連付けして配信することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の地震動影響予測装置。
  5. 上記ロープ振動予測部が、各上記所定のエレベータのエレベータロープについて、現在の時刻から将来の任意の時刻までの揺れ幅を推定ロープ揺れ幅として、上記推定建物揺れ幅に基づいて求め、
    上記地震動影響情報配信部は、上記エリア毎に、各上記所定のエレベータの上記推定ロープ揺れ幅の最大値を、各上記所定のエレベータが設けられる上記仮想建物に対応する上記高さクラスに関連付けして配信することを特徴とする請求項2または請求項4に記載の地震動影響予測装置。
  6. 上記ロープ振動予測部が、各上記所定のエレベータのエレベータロープについて、現在の時刻から将来の任意の時刻までの揺れ幅を推定ロープ揺れ幅として上記推定建物揺れ幅に基づいて求め、
    上記地震動影響情報配信部は、上記エリア毎に、各上記所定のエレベータの上記推定ロープ揺れ幅の最大値を、各上記所定のエレベータが設置される上記仮想建物の高さに対応する高さクラス、及び各上記所定のエレベータの上記昇降路の規模を含む上記昇降路クラスに関連付けして配信することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の地震動影響予測装置。
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