JP5634038B2 - インクジェット記録用インク及びインクジェット記録用インクセット - Google Patents
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Description
(インク中の浮遊ウレタン樹脂の含有量)=(仕込みのウレタン樹脂の含有量)−(顔料及び金属酸化物コロイドに吸着しているウレタン樹脂の含有量)
の関係がある。仕込みのウレタン樹脂とは、インクを調製する際に添加するウレタン樹脂のことを言う。前記した関係から、浮遊ウレタン樹脂の含有量を減らすためには、仕込みのウレタン樹脂の含有量を減らすことと、添加したウレタン樹脂のうち、より多くのウレタン樹脂を顔料及び金属酸化物コロイドに吸着させることが挙げられる。より多くのウレタン樹脂を顔料及び金属酸化物コロイドに吸着させるためには、後述するインクの製造方法を採用することが考えられる。
(インク中の浮遊ビニル樹脂の含有量)=(仕込みのビニル樹脂の含有量)−(顔料及び金属酸化物コロイドに吸着しているビニル樹脂の含有量)
の関係がある。インク中の浮遊ビニル樹脂とは、インク中で顔料及び金属酸化物コロイドに吸着していない、インク中に浮遊しているビニル樹脂のことを言う。また、仕込みのビニル樹脂とは、インクを調製する際に添加するビニル樹脂のことを言う。インク中の浮遊ビニル樹脂の含有量は、細いキャピラリー径の中を液体を流すことにより生じるポアズイユ流を利用し、粒子径の異なる粒子を分離できる装置により測定する。このような装置としては、例えば、CHDF2000(Matec Applied Sciences製)がある。
表1に示す各成分をアセトン溶媒中、N2気流下でジブチル錫ジラウレートを触媒として使用し、50℃の条件下で反応させてウレタン樹脂A1〜A3を得た。得られた各ウレタン樹脂について、以下の方法で酸価および破断伸度の測定を行なった。結果を表1に示す。
前記した各ウレタン樹脂を、テトラヒドロフラン200mlとエタノール100mlの混合液中に2gずつ溶解させた。これを、規定度を測定済みの水酸化カリウム−エタノール溶液を用いて中和滴定(JIS0070に準拠)し、酸価を測定した。
前記した各ウレタン樹脂の水分散液を所定の型で流延成形し、前記成形物から溶媒を乾燥除去し、試験片(JISK7113の2号型試験片に準拠)を作製した。その後、この試験片(フィルム)をテクスチャーアナライザTA.XT Plus(Stable Micro Systems社製)を用いて0.5mm/secのスピードで引っ張り試験を行い、破断伸度を測定した。
超音波発生装置の槽内に、機械的攪拌装置を備えた500mLナスフラスコを入れた。次に、前記ナスフラスコに、ウレタン樹脂A1を2.5g、ビニル樹脂B1(スチレンアクリル酸ランダムコポリマー、酸価;140mgKOH/g)を2.5g、テトラヒドロフランを120mL添加した。そして、前記ナスフラスコを、超音波をかけながらよく攪拌した。
・上記の顔料分散液 40部
・1、2−ヘキサンジオール 5部
・グリセリン 15部
・アセチレングリコール界面活性剤 1部
・イオン交換水 残部
こうして得られたインクを、水酸化カリウムにて、pHを9.5に調整し、ガラスフィルターAP20(ミリポア製)に通し実施例1のインクを得た。尚、実施例1のインクの顔料濃度は(1.75%×(40/100))=0.7%、金属酸化物コロイド(コロイダルシリカ)の濃度は(2.5%×(40/100))=1.0%である。また、固形分(顔料及びコロイダルシリカ)に対するウレタン樹脂の含有量は、(2.5g/4.25g)×100≒58.8%である。
ナノマイザNM2−L200ARによる分散を1時間から2時間に変更した以外は実施例1と同様にして、実施例2のインクを得た。
顔料分散液の作成の際に、ウレタン樹脂A1の代わりにウレタン樹脂A2を使用した以外は、実施例2と同様にして、実施例3のインクを得た。
顔料分散液の作成の際に、ウレタン樹脂A1の代わりにウレタン樹脂A3を使用した以外は、実施例2と同様にして、実施例4のインクを得た。
顔料分散液の作成の際に、ビニル樹脂B1の代わりにビニル樹脂B2(スチレンアクリル酸ランダムコポリマー、酸価;70mgKOH/g)を使用した。これ以外は、実施例3と同様にして、実施例5のインクを得た。
顔料分散液の作成の際に、ウレタン樹脂A1の添加量を1.75gとし、コロイダルシリカのテトラヒドロフランゾルを、カーボンブラックの固形分が1.75g、コロイダルシリカの固形分が3.25gとなるように加えた。即ち、顔料分散液を、顔料濃度1.75%、コロイダルシリカ濃度3.25%とした。これ以外は、実施例2と同様にして、実施例6のインクを得た。
顔料分散液の作成の際に、カーボンブラック#2600の添加量を0.5gとし、コロイダルシリカのテトラヒドロフランゾルを、カーボンブラックの固形分が0.5g、コロイダルシリカの固形分が3.75gとなるように加えた。即ち、顔料分散液を、顔料濃度0.5%、コロイダルシリカ濃度3.75%とした。これ以外は、実施例2と同様にして、実施例7の顔料インクを得た。
顔料分散液の作成の際に、ウレタン樹脂A1の添加量を1.25g、ビニル樹脂B1の添加量を3.25gとし、カーボンブラック1.75gの代わりにC.I.Pigment Blue−15:3(東洋インキ製)2.25gとした。即ち、コロイダルシリカのテトラヒドロフランゾルは、C.I.Pigment Blue−15:3の固形分が2.25g、コロイダルシリカの固形分が2.5gとなるように加えた。顔料分散液は、顔料濃度2.25%、コロイダルシリカ濃度2.5%とした。これ以外は、実施例2と同様にして、実施例8のインクを得た。
顔料分散液の作成の際に、ウレタン樹脂A1の添加量を1.5g、ビニル樹脂B1の添加量を3.0g、カーボンブラック1.75gの代わりにC.I.Pigment Red−122(東洋インキ製)2.25gとした。即ち、コロイダルシリカのテトラヒドロフランゾルは、C.I.Pigment Red−122の固形分が2.25g、コロイダルシリカの固形分が2.5gとなるように加えた。顔料分散液は、顔料濃度2.25%、コロイダルシリカ濃度2.5%とした。これ以外は、実施例2と同様にして、実施例9のインクを得た。
超音波発生装置の槽内に、機械的攪拌装置を備えた500mLナスフラスコを入れた。次に、前記ナスフラスコに、ビニル樹脂B1を2.5g、テトラヒドロフラン120mLを添加した。そして、前記ナスフラスコを、超音波をかけながらよく攪拌した。
・上記の顔料分散液 20部
・1、2−ヘキサンジオール 5部
・グリセリン 15部
・アセチレングリコール界面活性剤 1部
・イオン交換水 残部
こうして得られたインクを、水酸化カリウムにて、pHを9.5に調整し、ガラスフィルターAP20(ミリポア製)に通し比較例1のインクを得た。
比較例1と同様に作成した顔料濃度3.5%の顔料分散液を用い、以下に示す組成で、合計100部になるようにインクを調製した。
・上記の顔料分散液 20部
・ビニル樹脂B1水溶液(ビニル樹脂B1固形分:10%) 25部
・1、2−ヘキサンジオール 5部
・グリセリン 15部
・アセチレングリコール界面活性剤 1部
・イオン交換水 残部
こうして得られたインクを、水酸化カリウムにて、pHを9.5に調整し、ガラスフィルターAP20(ミリポア製)に通し比較例2のインクを得た。
比較例1と同様に作成した顔料濃度3.5%の顔料分散液を用い、以下に示す組成で、合計100部になるようにインクを調製した。
・上記の顔料分散液 20部
・ビニル樹脂B1水溶液(ビニル樹脂B1固形分:10%) 15部
・Al安定化コロイダルシリカ水性ゾルLudox AM(Dupon社製、コロイダルシリカ固形分:50%) 2部
・1、2−ヘキサンジオール 5部
・グリセリン 15部
・アセチレングリコール界面活性剤 1部
・イオン交換水 残部
こうして得られたインクを、水酸化カリウムにて、pHを9.5に調整し、ガラスフィルターAP20(ミリポア製)に通し比較例3のインクを得た。
超音波発生装置の槽内に、機械的攪拌装置を備えた500mLナスフラスコを入れた。次に、前記ナスフラスコに、ビニル樹脂B1を2.5g、テトラヒドロフラン120mLを添加した。そして、前記ナスフラスコを、超音波をかけながらよく攪拌した。
・上記の顔料分散液 40部
・1、2−ヘキサンジオール 5部
・グリセリン 15部
・アセチレングリコール界面活性剤 1部
・イオン交換水 残部
こうして得られたインクを、水酸化カリウムにて、pHを9.5に調整し、ガラスフィルターAP20(ミリポア製)に通し比較例4のインクを得た。
顔料分散液の作成の際に、ウレタン樹脂の添加量を1.0g、ビニル樹脂の添加量を4.0gに変更した。これ以外は、実施例2と同様にして、比較例5のインクを得た。
超音波発生装置の槽内に、機械的攪拌装置を備えた500mLナスフラスコを入れた。次に、前記ナスフラスコに、ビニル樹脂B1を2.5g、テトラヒドロフランを120mL添加した。そして、前記ナスフラスコを、超音波をかけながらよく攪拌した。
・上記の顔料分散液 40部
・1、2−ヘキサンジオール 5部
・グリセリン 15部
・アセチレングリコール界面活性剤 1部
・イオン交換水 残部
こうして得られたインクを、水酸化カリウムにて、pHを9.5に調整し、ガラスフィルターAP20(ミリポア製)に通し比較例6のインクを得た。
比較例1と同様に作成した顔料濃度3.5%の顔料分散液を用い、以下に示す組成で、合計100部になるようにインクを調製した。
・上記の顔料分散液 5.7部
・1、2−ヘキサンジオール 5部
・グリセリン 15部
・アセチレングリコール界面活性剤 1部
・イオン交換水 残部
こうして得られたインクを、水酸化カリウムにて、pHを9.5に調整し、ガラスフィルターAP20(ミリポア製)に通し比較例7のインクを得た。
Al安定化コロイダルシリカ水性ゾル(コロイダルシリカの固形分濃度:50%)を用い、以下に示す組成で、合計100部になるようにインクを調製した。
・Al安定化コロイダルシリカ水性ゾルLudox AM(Dupon社製、コロイダルシリカの固形分濃度:50%) 4部
・1、2−ヘキサンジオール 5部
・グリセリン 15部
・アセチレングリコール界面活性剤 1部
・イオン交換水 残部
こうして得られたインクを、水酸化カリウムにて、pHを9.5に調整し、ガラスフィルターAP20(ミリポア製)に通し比較例8のインクを得た。
顔料分散液の作成の際に、ビニル樹脂B1の添加量を4.5g、カーボンブラック3.5gをC.I.Pigment Blue−15:3(東洋インキ製)4.5gとした。これ以外は、比較例1と同様にして、比較例9の顔料インクを得た。
顔料分散液の作成の際に、ビニル樹脂B1の添加量を2.0g、カーボンブラック3.5gをC.I.Pigment Red−122(東洋インキ製)3.0gとした。これ以外は、比較例1と同様にして、比較例10の顔料インクを得た。
(インク中の浮遊ウレタン樹脂の含有量の測定)
各インクを、ポリテトラフルオロエチレン製の10ml遠心管(Part No.364693 ベックマンコールター製)に8ml加えた。次いで、インクの入った遠心管を超遠心機Allegra 64R(ベックマンコールター製)を用いて2時間、30000Gの条件で遠心処理を行った。
各インクをインクジェット記録装置のインクタンクに充填し、インク吐出周波数を10kHzに設定し、標準電圧で吐出した。インクジェット記録装置としては、オンデマンド型マルチ記録ヘッドを有するインクジェット記録装置BJ−F930(キヤノン製)を用いた。インクを連続吐出し、吐出開始後30秒の、インクの飛翔速度V1を測定した。また、染料インクBCI−6、シアン(キヤノン製)の同様の条件での飛翔速度をV2として測定し、以下のように分類し、表2に示した。
◎:V1/V2が0.8以上
○:V1/V2が0.6以上0.8未満
△:V1/V2が0.4以上0.6未満
×:V1/V2が0.4未満
各インクを用いて、前記と同様のインクジェット記録装置BJ−F930(キヤノン製)により、1200dpi×2400dpiで100%デューティーのベタ画像を形成した。記録媒体としては、受容層としてシリカが表層に塗布されたキヤノン製コート紙、LFM−GP101Rを使用した。次に、得られた印字物を2日間室温放置後、HEIDON表面性測定機Type:14FW(新東科学製)にて、ボール圧子を使用して評価した。使用した重りは500g、圧子のボールは直径4mmのアクリル球、擦過速度は2400mm/minにて擦過試験を行った。結果は以下のように分類し、表2に示した。
◎:擦過部に擦過痕は見られなかった
○:擦過部に擦過痕は見られたものの、白地発生が見られなかった
×:擦過部に擦過痕が見られ、さらに白地発生が見られた
(実施例10)
(ブラックインク)
超音波発生装置の槽内に、機械的攪拌装置を備えた500mLナスフラスコを入れた。次に、前記ナスフラスコに、ウレタン樹脂A1を2.5g、ビニル樹脂B1を2.5g、テトラヒドロフランを120mL添加した。そして、前記ナスフラスコを、超音波をかけながらよく攪拌した。
・上記の顔料分散液 50部
・1、2−ヘキサンジオール 5部
・グリセリン 15部
・アセチレングリコール界面活性剤 1部
・イオン交換水 残部
こうして得られたインクを、水酸化カリウムにて、pHを9.5に調整し、ガラスフィルターAP20(ミリポア製)に通しブラックインクを得た。ブラックインクの総固形分量は4.0%であった。
実施例2のインクを用いた。
顔料分散液作成の際に、カーボンブラックを使用せず、コロイダルシリカのテトラヒドロフランゾルを、コロイダルシリカの固形分が3.25gとなるように加えた。これ以外は、実施例2と同様にして、クリアインクを得た。
各インクを用いて、熱エネルギーによってインクを付与するオンデマンド型マルチ記録ヘッドを有するインクジェット記録装置PIXUS PRO9500(キヤノン製)により、2400dpi×4800dpiで画像を形成した。画像を記録する記録媒体として、支持体上にシリカが塗布されたコート紙LFM−GP101R(キヤノン製)を用いた。クリアインクの付与は、ブラックインク、淡ブラックインクが付与されない領域に行われるように設定した。形成した画像を目視で確認したところ、光沢性はムラがなく、良好であった。また、爪で擦過した場合にも、支持体の露出は確認されず、耐擦過性は良好であった。
(ブラックインク)
実施例10のブラックインクを用いた。
(淡ブラックインク)
実施例3のインクを用いた。
(グレーインク;淡ブラックと同一色相で、より色材濃度の低いインク)
実施例7のインクを用いた。
(評価)
実施例10と同様にして、画像を形成した。形成した画像は、光沢性にムラがなく、良好であった。また、爪で擦過した場合にも、支持体の露出は目視で確認されず、耐擦過性は良好であった。
(ブラックインク)
超音波発生装置の槽内に、機械的攪拌装置を備えた500mLナスフラスコを入れた。次に、前記ナスフラスコに、ビニル樹脂B1を5.0g、テトラヒドロフランを120mL添加した。そして、前記ナスフラスコを、超音波をかけながらよく攪拌した。
・上記の顔料分散液 50部
・1、2−ヘキサンジオール 5部
・グリセリン 15部
・アセチレングリコール界面活性剤 1部
・イオン交換水 残部
こうして得られたインクを、水酸化カリウムにて、pHを9.5に調整し、ガラスフィルターAP20(ミリポア製)に通しブラックインクを得たブラックインクの総固形分量は4.0%であった。
(淡ブラックインク)
実施例4のインクを用いた。
(グレーインク)
実施例7のインクを用いた。
(評価)
実施例10と同様にして、画像を形成した。形成した画像を目視で確認したところ、光沢性にムラがなく、良好であった。また、爪で擦過した場合にも、支持体の露出は確認されず、耐擦過性は良好であった。
(ブラックインク)
実施例12のブラックインクを用いた。
(淡ブラックインク)
比較例1のインクを用いた。
(グレーインク)
比較例7のインクを用いた。
(評価)
実施例10と同様にして、画像を形成した。形成した画像を目視で確認したところ、光沢性にムラがあった。また、爪で擦過した場合にも、支持体が露出する箇所があり、耐擦過性は良好ではなかった。
(ブラックインク)
実施例10のブラックインクを用いた。
(淡ブラックインク)
実施例2のインクを用いた。
(グレーインク)
実施例7のインクを用いた。
(シアンインク)
カーボンブラックの代わりにC.I.Pigment Blue−15:3(東洋インキ製)を用いた以外は実施例10のブラックインクと同様な方法で、顔料濃度3%、ウレタン樹脂(A1)固形分濃度1.5%、ビニル樹脂(B1)固形分濃度1.5%、総固形分濃度6%のシアンインクを得た。
(淡シアンインク)
実施例8のインクを用いた。
(マゼンタインク)
カーボンブラックの代わりにC.I.Pigment Red−122(東洋インキ製)を用いた以外は実施例10のブラックインクと同様な方法で、顔料濃度3.5%、ウレタン樹脂(A1)固形分濃度1.0%、ビニル樹脂(B1)固形分濃度1.0%、総固形分濃度6%のマゼンタインクを得た。
(淡マゼンタインク)
実施例9のインクを用いた。
(イエローインク)
カーボンブラックの代わりにC.I.Pigment Yellow−74(東洋インキ製)を用いた以外は実施例12のブラックインクと同様な方法で、顔料濃度4.0%、ビニル樹脂(B1)濃度2.0%、総固形分濃度6.0%のイエローインクを得た。
(評価)
実施例10と同様にして、画像を形成した。形成した画像を目視で確認したところ、光沢性にムラがなく、良好であった。また、爪で擦過した場合にも、支持体の露出は確認されず、耐擦過性は良好であった。
(ブラックインク)
実施例12のブラックインクを用いた。
(淡ブラックインク)
比較例3のインクを用いた。
(グレーインク)
比較例7のインクを用いた。
(シアンインク)
実施例13のシアンインクを用いた。
(淡シアンインク)
比較例9のインクを用いた。
(マゼンタインク)
実施例13のマゼンタインクを用いた。
(淡マゼンタインク)
比較例10のインクを用いた。
(イエローインク)
実施例13のイエローインクを用いた。
(評価)
実施例10と同様にして、画像を形成した。形成した画像を目視で確認したところ、光沢性にムラがあった。また、爪で擦過した場合にも、支持体が露出する箇所があり、耐擦過性は良好ではなかった。
Claims (11)
- 水と、顔料と、疎水性モノマーと親水性モノマーを共重合することによって得られるビニル樹脂と、ウレタン樹脂と、金属酸化物コロイドを含むインクジェット記録用インクであって、
該ウレタン樹脂の酸価は該ビニル樹脂の酸価より低く、該ウレタン樹脂の含有量は該顔料及び該金属酸化物コロイドの合計の含有量に対して25質量%以上、100質量%以下であり、該顔料及び該金属酸化物コロイドのいずれにも吸着していない浮遊ウレタン樹脂の含有量はインク全量に対して0.4質量%以下であることを特徴とするインクジェット記録用インク。 - 該ビニル樹脂が該顔料に吸着している請求項1に記載のインクジェット記録用インク。
- 該ビニル樹脂が、スチレン−(メタ)アクリルエステル−(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン−スチレンスルホン酸共重合体、ビニルナフタレン−(メタ)アクリルエステル−(メタ)アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−(メタ)アクリル酸共重合体、及び(メタ)アクリルエステル−(メタ)アクリル酸共重合体から選択される少なくとも1種である請求項1又は2に記載のインクジェット記録用インク。
- 該金属酸化物コロイドが、酸化シリコン、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、及び酸化セリウムから選択される少なくとも1種である請求項1〜3の何れか1項に記載のインクジェット記録用インク。
- 該ウレタン樹脂の酸価をα、該ビニル樹脂の酸価をβとしたとき、該αと該βが、
β/α≧2
の関係を満たす請求項1〜4の何れか1項に記載のインクジェット記録用インク。 - 該ビニル樹脂の含有量が、該ウレタン樹脂の含有量に対して66質量%以上、500質量%以下である請求項1〜5の何れか1項に記載のインクジェット記録用インク。
- 該ウレタン樹脂が、主鎖構造中にエステル結合を有するエステル系ウレタン樹脂である請求項1〜6の何れか1項に記載のインクジェット記録用インク。
- 該ウレタン樹脂の酸価が、20mgKOH/g以上、60mgKOH/g以下である請求項1〜7の何れか1項に記載のインクジェット記録用インク。
- 該ウレタン樹脂を用いて、JISK7113の2号型試験片に準拠して作製したフィルムを、0.5mm/secのスピードで引っ張り試験を行った際の破断伸度が、10%以上、1000%以下である請求項1〜8の何れか1項に記載のインクジェット記録用インク。
- 該顔料の含有量が、インク全量に対して1.0質量%以下である請求項1〜9の何れか1項に記載のインクジェット記録用インク。
- 同一色相で顔料濃度の異なる濃インク及び淡インクを有するインクセットであって、
該淡インクが、請求項1〜10の何れか1項に記載のインクであることを特徴とするインクジェット記録用インクセット。
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