JP2019064250A - 画像形成方法、画像形成装置及び印刷物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
また、このような包装用途の大半は特許文献2で知られるように、プラスチックフィルムの裏面にカラーインクを印刷し、隠蔽性とカラーインクの発色性を良くするために白色インクを印刷した後、印刷層の上に接着剤を塗布し、ヒートシールできるフィルムを貼りあわせてラミネート加工した包装材料が一般的である。特に、軟包装用途ではポリプロピレン(OPP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ナイロン(ONY)の使用量が多い。特にポリプロピレンは安価でかつ成形性、耐薬品性、耐熱性など優れた性能を多数有するため最も使用量が多い。
表面処理用組成物は、水、有機溶剤及びウレタン樹脂粒子を含み、必要に応じてその他の成分を含んでいてもよい。
表面処理用組成物がウレタン樹脂粒子を含むことにより、非浸透性基材との高い密着性を得ることができる。表面処理用組成物中に含有するウレタン樹脂粒子の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。また、樹脂粒子を、水を分散媒として分散した樹脂エマルションの状態で、有機溶剤などの材料と混合して表面処理用組成物を得ることが可能である。
本発明に使用する有機溶剤としては特に制限されず、水溶性有機溶剤を用いることができる。例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類や多価アルコールアリールエーテル類などのエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類が挙げられる。
水溶性有機溶剤の具体例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、エチル−1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、3−メトキシ−N,N-ジメチルプロピオンアミド、3−ブトキシ−N,N-ジメチルプロピオンアミド等のアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等が挙げられる。
湿潤剤として機能するだけでなく、良好な乾燥性を得られることから、沸点が250℃以下の有機溶剤を用いることが好ましい。
グリコールエーテル化合物の具体例としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類などが挙げられる。
表面処理用組成物中における水の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上90質量%以下が好ましく、20質量%〜60質量%がより好ましい。
表面処理用組成物には、必要に応じて、凝集剤、界面活性剤、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤等を加えてもよい。凝集剤の種類は特に限定されず、水溶性カチオンポリマー、酸、多価金属塩等が挙げられる。
多価金属塩はインク中の顔料を着滴後に速やかに凝集させ、カラーブリードを抑制するとともに、発色性を向上させる。
多価金属化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、チタン化合物、クロム化合物、銅化合物、コバルト化合物、ストロンチウム化合物、バリウム化合物、鉄化合物、アルミニウム化合物、カルシウム化合物、マグネシウム化合物及びニッケル化合物、並びにこれらの塩(多価金属塩)等が挙げられる。
なお、多価金属化合物はイオン性のものが好ましい。特に、上記多価金属化合物がカルシウム塩である場合、反応液の安定性がより良好となる。
これらの中でも、潮解性による先塗り層(表面処理用組成物によって形成された層)の強度低下を防ぐ目的で酢酸カルシウムが好ましい。
界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤のいずれも使用可能である。
シリコーン系界面活性剤には特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができる。中でも高pHでも分解しないものが好ましく、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するものが、水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。また、前記シリコーン系界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物等が挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
消泡剤としては、特に制限はなく、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点から、シリコーン系消泡剤が好ましい。
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンなどが挙げられる。
防錆剤としては、特に制限はなく、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
pH調整剤としては、pHを7以上に調整することが可能であれば、特に制限はなく、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンなどが挙げられる。
インクの物性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粘度、表面張力、pH等が以下の範囲であることが好ましい。
次に、本発明における非白色インク及び白色インクについて説明する。
前記非白色インクは水、有機溶剤及びアクリル樹脂粒子を含み、前記白色インクは水、有機溶剤、アクリル樹脂粒子及び白色の着色剤を含む。
以下、特に断りのない限り、「インク」と表記した場合には、非白色インクと白色インクとを区別せず、両者に共通する説明をするものである。
本発明におけるインクにアクリル樹脂粒子を添加することにより、インク層どうしの密着性を高めることができる。
インクに用いるアクリル樹脂粒子としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
市販品としては、例えば、マイクロジェルE−1002、E−5002(スチレン−アクリル系樹脂粒子、日本ペイント社製)、ボンコート4001(アクリル系樹脂粒子、大日本インキ化学工業社製)、ボンコート5454(スチレン−アクリル系樹脂粒子、大日本インキ化学工業社製)、SAE−1014(スチレン−アクリル系樹脂粒子、日本ゼオン社製)、サイビノールSK−200(アクリル系樹脂粒子、サイデン化学社製)、プライマルAC−22、AC−61(アクリル系樹脂粒子、ローム・アンド・ハース社製)、ナノクリルSBCX−2821、3689(アクリルシリコーン系樹脂粒子、東洋インキ製造社製)などが挙げられる。
インクに含まれる水及び有機溶剤は上述した表面処理用組成物と同様の構成とすることができる。
白色インクに用いられる着色剤としては、白色を呈すれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、無機白色顔料、有機白色顔料、中空粒子などが挙げられる。これらは、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、無機白色顔料、中空樹脂粒子が好ましい。なお、「非白色」とは、白色以外の有色又は無色を意味する。
白色インクには中空構造を有する白色粒子(中空粒子)を用いてもよく、中空構造を有する白色粒子としては、例えば中空樹脂粒子、無機中空粒子が挙げられる。
これらの顔料のうち、溶媒と親和性の良いものが好ましく用いられる。
その他、非白色インクにおいても中空樹脂粒子、無機中空粒子の使用も可能である。
着色剤に、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを得ることが可能である。また、顔料と、その他水や分散剤などを混合して顔料分散体としたものに、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを製造することも可能である。
分散剤としては、顔料に応じて例えば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤等を使用することが可能である。
竹本油脂社製RT−100(ノニオン系界面活性剤)や、ナフタレンスルホン酸Naホルマリン縮合物も、分散剤として好適に使用できる。
分散剤は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
顔料分散体における顔料の粒径については特に制限はないが、非白色インクにおける非白色顔料については、顔料の分散安定性が良好となり、吐出安定性、画像濃度などの画像品質も高くなる点から、体積平均粒径が30〜110nmであることが好ましい。
また、高い分散安定性と高い白色度が得られる点から、白色インクにおける中空樹脂粒子については、平均体積粒径が200〜1000nmであることが好ましい。無機中空粒子については、高い分散安定性と高い白色度が得られる点から、平均体積粒径が10〜200nmであることが好ましい。
顔料の粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
本発明におけるインクは表面処理用組成物と同様に、必要に応じて、凝集剤、界面活性剤、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤などを添加してもよく、表面処理用組成物で述べた具体例を用いることができる。
本発明におけるインクは、例えば前記構成成分を水性媒体中に分散又は溶解し、更に必要に応じて攪拌混合して作製する。攪拌混合は、通常の攪拌羽を用いた攪拌機、マグネチックスターラー、高速の分散機等で行うことができる。
インクの物性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粘度、表面張力、pH等が以下の範囲であることが好ましい。
インクの25℃での粘度は、印字濃度や文字品位が向上し、また、良好な吐出性が得られる点から、5mPa・s以上30mPa・s以下が好ましく、5mPa・s以上25mPa・s以下がより好ましい。ここで、粘度は、例えば回転式粘度計(東機産業社製RE−80L)を使用することができる。測定条件としては、25℃で、標準コーンローター(1°34’×R24)、サンプル液量1.2mL、回転数50rpm、3分間で測定可能である。
インクの表面張力としては、記録媒体上で好適にインクがレベリングされ、インクの乾燥時間が短縮される点から、25℃で、35mN/m以下が好ましく、32mN/m以下がより好ましい。
インクのpHとしては、接液する金属部材の腐食防止の観点から、7〜12が好ましく、8〜11がより好ましい。
本発明に用いる記録媒体(基材などとも称することがある)としては、特に制限なく用いることができ、普通紙、光沢紙、特殊紙、布などを用いることもできるが、非浸透性基材に対して特に好適に用いることができる。
前記ポリエチレンテレフタレートフィルムの例としては、東洋紡社製E−5100、E−5102、東レ社製P60、P375、帝人デュポンフィルム社製G2、G2P2、K、SLなどが挙げられる。
前記ナイロンフィルムの例としては、東洋紡社製ハーデンフィルムN−1100、N−1102、N−1200、ユニチカ社製ON、NX、MS、NKなどが挙げられる。
本発明の画像形成方法は、非浸透性基材上に画像を形成する画像形成方法であって、水、有機溶剤及びウレタン樹脂粒子を含む表面処理用組成物を前記非浸透性基材上に付与する工程と、水、有機溶剤及びアクリル樹脂粒子を含む非白色インクを付与する工程と、水、有機溶剤、アクリル樹脂粒子及び白色の着色剤を含む白色インクを付与する工程と、を有することを特徴とする。
この記録装置には、インクを吐出するヘッド部分だけでなく、記録媒体の給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置と称される装置などを含むことができる。
また、記録装置には、特に限定しない限り、吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、吐出ヘッドを移動させないライン型装置のいずれも含まれる。
更に、この記録装置には、卓上型だけでなく、A0サイズの記録媒体への印刷も可能とする広幅の記録装置や、例えばロール状に巻き取られた連続用紙を記録媒体として用いることが可能な連帳プリンタも含まれる。
前処理装置、後処理装置の他の態様として、インクジェット記録方式以外の、例えば、ブレードコート法、ロールコート法、スプレーコート法による前処理装置、後処理装置を設ける態様がある。
本発明の印刷物の製造方法は、非浸透性基材上に画像が形成された印刷物の製造方法であって、水、有機溶剤及びウレタン樹脂粒子を含む表面処理用組成物を前記非浸透性基材上に付与する工程と、水、有機溶剤及びアクリル樹脂粒子を含む非白色インクを付与する工程と、水、有機溶剤、アクリル樹脂粒子及び白色の着色剤を含む白色インクを付与する工程と、を有することを特徴とする。
<ウレタン樹脂エマルションAの調製>
撹拌機、還流冷却管、及び温度計を挿入した反応容器に、ポリライトOD−X−2420(DIC社製、ポリエステルポリオール)1,500g、2,2−ジメチロールプロピオン酸(DMPA)220g、及びN−メチルピロリドン(NMP)1,347gを窒素雰囲気下で仕込み、60℃に加熱してDMPAを溶解させた。
次いで、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート1,445g、及びジブチルスズジラウリレート(触媒)2.6gを加えて90℃まで加熱し、5時間かけてウレタン化反応を行い、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーを得た。この反応混合物を80℃まで冷却し、さらにトリエチルアミン149gを添加・混合したものの中から4,340gを抜き出して、強撹拌下、水5,400g及びトリエチルアミン15gの混合溶液の中に加えた。
次いで、氷1,500gを投入し、35質量%の2−メチル−1,5−ペンタンジアミン水溶液626gを加えて鎖延長反応を行い、固形分濃度が30質量%となるように溶媒を留去し、得られた樹脂エマルジョンをペイントコンディショナー(レッドデビル社製、50〜1,425rpmの範囲で速度調節可能)で分散処理し、固形分濃度40.0質量%、Tg10℃のポリエステル系ウレタン樹脂エマルジョンAを得た。
なお、TgはDSC(リガク社製Thermo plus EVO2/DSC)にて測定した。
ウレタン樹脂エマルションAの調製において、ポリライトOD−X−2420を使用する代わりに、ハイフレックスD2000(第一工業製薬社製、ポリエーテルポリオール)に変更した以外は調製例1と同様にして、固形分濃度が30質量%、Tg75℃のポリエーテル系ウレタン樹脂エマルションBを得た。
撹拌機及び加熱器を備えた簡易加圧反応装置に、Mn2,000の結晶性ポリカーボネートジオール(デュラノールT6002、旭化成ケミカルズ社製)287.9部、1,4ブタンジオール3.6部、DMPA8.9部、水添MDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)98.3部及びアセトン326.2部を、窒素を導入しながら仕込んだ。その後、90℃に加熱し、8時間かけてウレタン化反応を行い、プレポリマーを製造した。反応混合物を40℃に冷却後、トリエチルアミン6.8部を添加・混合し、更に水568.8部を加え回転子−固定子式方式の機械乳化機で乳化することで水性分散体を得た。得られた水性分散体に撹拌下、10%のエチレンジアミン水溶液を28.1部加え、50℃で5時間撹拌し、鎖伸長反応を行った。その後、減圧下に65℃でアセトンを除去し、水分調節をして、固形分濃度が40質量%、Tg−20℃のポリカーボネート系ウレタン樹脂エマルションCを得た。
<アクリル樹脂エマルションDの調製>
アクリル樹脂エマルションDとして、ボンコートCF−6140(DIC社製、Tg12℃)を用いた。
アクリル樹脂エマルションEとして、ビニブラン2682(日信化学工業社製、Tg−30℃)を用いた。
アクリル樹脂エマルションFとして、JE−1056(星光PMC社製、Tg82℃)を用いた。
<表面処理用組成物調製例1>
以下の配合で調合後、混合攪拌し、5μmのフィルター(ザルトリウス社製ミニザルト)で濾過して、表面処理用組成物調製例1の表面処理用組成物を得た。
エマルゲンLS−106(花王社製界面活性剤) 1部
酢酸カルシウム1水和物 1.76部
ポリエステル系ウレタン樹脂エマルションA(固形分として) 10部
プロキセルLV(アビシア社製防腐剤) 0.1部
イオン交換水 77.14部
表1に記載の処方で表面処理用組成物調製例1と同様にして表面処理用組成物調製例2〜10の表面処理用組成物を得た。
<顔料分散体の調製>
<<ブラック顔料分散体の調製>>
東海カーボン社製のカーボンブラック:シーストSP(SRF−LS)100gを、2.5N(規定)の次亜塩素酸ナトリウム溶液3000mLに添加し、温度60℃、速度300rpmで攪拌し、10時間反応させて酸化処理を行い、カーボンブラックの表面にカルボン酸基が付与された顔料を得た。この反応液を濾過し、濾別したカーボンブラックを水酸化ナトリウム溶液で中和し、限外濾過を行った。
次いで、該顔料分散体とイオン交換水を用いて透析膜による限外濾過を行い、更に、超音波分散を行って、顔料固形分を20%に濃縮した体積平均粒径100nmのブラック顔料分散体を得た。
ブラック分散体の調製において、使用する色材を東洋インキ社製銅フタロシアニン顔料(C.I.ピグメントブルー15:4、商品名:LX4033)に代えた以外は同様にして体積平均粒径75nmのシアン顔料分散体を得た。
ブラック分散体の調製において、使用する色材をSun Chemical社製Pigment Red 122に代えた以外は同様にして体積平均粒径73nmのマゼンタ顔料分散体を得た。
ブラック分散体の調製において、使用する色材を大日精化工業社製イエロー顔料(ピグメントイエロー74、商品名:イエローNO.46)に代えた以外は同様にして体積平均粒径82nmのイエロー顔料分散体を得た。
酸化チタンSTR−100W(堺化学工業社製)25g、顔料分散剤TEGO Dispers651(エボニック社製)5g、水70gを混合し、ビーズミル(リサーチラボ、シンマルエンタープライゼス社製)にて、0.3mmΦのジルコニアビーズを充填率60%、8m/sにて5分間分散し、体積平均粒径285nmの白色顔料分散体を得た。
インクの調製は、表2、表3に記載した通りの処方で混合攪拌し、非白色インクは0.2μmポリプロピレンフィルターにて、白色インクは0.5μmポリプロピレンフィルターにて濾過することにより作製した。なお、界面活性剤は、FS−300(DuPont社製フッ素系界面活性剤)を使用した。
表4に示される通りに表面処理用組成物、非白色インク、白色インクを用いて下記の評価を行った。
バーコーターを有する画像形成装置として設定したインクジェットプリンター(リコー社製IPSiO GXe5500)に、インクジェット方式で印刷するインクとして非白色インク、白色インクを充填し、バーコーターを用いて付与する液体として表面処理用組成物を充填した。
予め表面をコロナ処理したOPPフィルム(東洋紡社製パイレンP2102)、PETフィルム(東洋紡社製エスペットE5100)、ONYフィルム(東洋紡社製ハーデンN1100)に対して、バーコーターNo.1で表面処理用組成物を塗工し乾燥させた。次いで、非白色インク1によりテスト画像を印刷し、更に、非白色インク1とほぼ重ならないようにして非白色インク2によりテスト画像を印刷し、80℃で2分間乾燥させた。その後、白色インクベタ画像を印刷し、80℃で2分間乾燥させて印刷物を得た。得られた印刷物に対し、布粘着テープ(ニチバン社製123LW−50)を使用した碁盤目剥離試験を行い、下記基準により評価した。Bまでが許容範囲である。
[評価基準]
A:100個の升目のどれにも剥がれが見られない。
B:100個の升目のうち1個以上〜5個以下剥がれたものがある。
C:100個の升目のうち6個以上剥がれたものがある。
上記の印字部密着性評価で得られた印刷物について、以下の色境界滲み評価を行った。印刷パターンの2色(非白色インク1、2)が接する部分における滲みの発生の有無(滲みが発生しない箇所を○とし、滲みが発生している箇所を×とする)を各Dutyで調べ、下記基準により評価した。Bまでが許容範囲である。
[評価基準]
A:Duty70%まで○であり、このDutyまでブリーディング無く印刷が可能。
B:Duty50%まで○であり、このDutyまでブリーディング無く印刷が可能。
C:Duty40%以上が×であり、Duty40%の印刷でブリーディングが発生する。
実施例1において、表4、表5に示される通りに表面処理用組成物、非白色インク、白色インクを代えた以外は同様にして評価を行った。
実施例1において、各フィルムに対してコロナ処理を行わない以外は同様にして評価を行った。
実施例1において、非白色インク印字後に加熱処理を行わない以外は同様にして評価を行った。
実施例1において、白色インク印字後に加熱処理を行わない以外は同様にして評価を行った。
実施例1において、表6、表7に示される通りに表面処理用組成物、非白色インク、白色インクを代えた以外は同様にして評価を行った。
比較例1において、表面処理用組成物を付与しない以外は同様にして評価を行った。
比較例7〜12は非白色インク1、2のいずれかのインク中の樹脂がアクリル樹脂でない場合の例である。
比較例13〜18は白色インクにアクリル樹脂粒子を用いない場合の例である。
比較例1〜18は密着性、色境界滲み評価のいずれかの基材でC評価であり、OPP、PET、ONYの3種基材において、密着性と画質を両立できていないことがわかる。
比較例19は表面処理用組成物を付与しない場合の例である。比較例19は密着性、色境界滲み評価ともに問題があった。
実施例1において、非白色インク2を用いなかった以外は実施例1と同様にして評価を行った。色境界滲み評価については、非白色(ブラック)と白色が接する部分における滲みの発生の有無を各Dutyで調べ、上記の基準により評価した。
比較例1において、非白色インク2を用いなかった以外は比較例1と同様にして評価を行った。色境界滲み評価については、実施例22と同様に、非白色(ブラック)と白色が接する部分における滲みの発生の有無を各Dutyで調べ、上記の基準により評価した。
比較例10において、非白色インク2を用いなかった以外は比較例1と同様にして評価を行った。色境界滲み評価については、実施例22と同様に、非白色(ブラック)と白色が接する部分における滲みの発生の有無を各Dutyで調べ、上記の基準により評価した。
比較例13において、非白色インク2を用いなかった以外は比較例1と同様にして評価を行った。色境界滲み評価については、実施例22と同様に、非白色(ブラック)と白色が接する部分における滲みの発生の有無を各Dutyで調べ、上記の基準により評価した。
比較例20は表面処理用組成物にウレタン樹脂粒子を用いない場合の例であり、比較例21は非白色インク中の樹脂がアクリル樹脂でない場合の例であり、比較例22は白色インクにアクリル樹脂粒子を用いない場合の例である。比較例20〜22は密着性、色境界滲み評価のいずれかの基材でC評価であり、OPP、PET、ONYの3種基材において、密着性と画質を両立できていないことがわかる。
2 先塗り層
3 非白色インク層
4 白色インク層
400 画像形成装置
401 画像形成装置の外装
401c 装置本体のカバー
404 カートリッジホルダ
410 メインタンク
410k、410c、410m、410y ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色用のメインタンク
411 インク収容部
413 インク排出口
414 収容容器ケース
420 機構部
434 吐出ヘッド
436 供給チューブ
Claims (9)
- 非浸透性基材上に画像を形成する画像形成方法であって、
水、有機溶剤及びウレタン樹脂粒子を含む表面処理用組成物を前記非浸透性基材上に付与する工程と、
水、有機溶剤及びアクリル樹脂粒子を含む非白色インクを付与する工程と、
水、有機溶剤、アクリル樹脂粒子及び白色の着色剤を含む白色インクを付与する工程と、を有することを特徴とする画像形成方法。 - 前記非白色インクは、白色以外の着色剤を含み、
前記非白色インクを付与する工程は、前記着色剤の種類を変えて前記非白色インクを付与する工程を複数回行うことを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。 - 前記表面処理用組成物中のウレタン樹脂粒子のガラス転移温度Tgが−25〜25℃であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成方法。
- 前記表面処理用組成物中のウレタン樹脂粒子は、前記表面処理用組成物に対して0.5〜20質量%含まれることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成方法。
- 前記非白色インク及び白色インク中のアクリル樹脂粒子のガラス転移温度Tgが0〜100℃であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の画像形成方法。
- 前記非浸透性基材を表面改質する工程を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の画像形成方法。
- 前記非浸透性基材が樹脂フィルムであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の画像形成方法。
- 非浸透性基材上に画像を形成する画像形成装置であって、
水、有機溶剤及びウレタン樹脂粒子を含む表面処理用組成物を前記非浸透性基材上に付与する手段と、
水、有機溶剤及びアクリル樹脂粒子を含む非白色インクを付与する手段と、
水、有機溶剤、アクリル樹脂粒子及び白色の着色剤を含む白色インクを付与する手段と、を有することを特徴とする画像形成装置。 - 非浸透性基材上に画像が形成された印刷物の製造方法であって、
水、有機溶剤及びウレタン樹脂粒子を含む表面処理用組成物を前記非浸透性基材上に付与する工程と、
水、有機溶剤及びアクリル樹脂粒子を含む非白色インクを付与する工程と、
水、有機溶剤、アクリル樹脂粒子及び白色の着色剤を含む白色インクを付与する工程と、を有することを特徴とする印刷物の製造方法。
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