JP5633829B2 - 複合化高分子材料およびこれを含む光学材料 - Google Patents

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本発明は、高分子マトリックス中に金属酸化物微粒子を分散させてなる複合化高分子材料これを含む光学材料および熱可塑性芳香族ポリマーに関するものであり、詳細には、エステル結合とエーテル結合とを共に有する芳香族ポリマーを高分子マトリックスとして用いた複合化高分子材料に関するものである。
近年、金属酸化物微粒子と高分子とをナノサイズレベルで複合化させた、いわゆる複合化高分子材料(ナノコンポジット)は、従来にない特徴的な物性を発現できる材料として、研究開発されている。特に、金属酸化物微粒子として、粒子径が1nm〜100nmである金属酸化物微粒子が用いられている複合化高分子材料は、従来にない物性を示すことが可能である。したがって、光学材料、電子材料、コーティング材料、ガスバリアー材料、光触媒などの幅広い用途への応用が期待されている。
たとえば、光学材料としては、可視光の透過性を損なわないよう、可視光の波長よりも十分小さな一次粒子径を有する高屈折率の金属酸化物微粒子を透明な高分子中に均一に分散させることが研究されている。上記分散が実現すれば、高い透明性および優れた成形加工性を維持したままで、単一の樹脂では達成し得ない高い屈折率を有する複合化高分子材料が得られる可能性がある。
このような研究の一環として、従来、たとえば、金属酸化物微粒子として、高屈折率を示す酸化チタンまたは酸化ジルコニウム等を使用し、該金属酸化物微粒子と、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂とを複合化させた、透明かつ高屈折率の複合化高分子材料が知られている。
しかしながら、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂を高分子マトリックスとする複合化高分子材料では、複合化の方法や成形方法が非常に限定される。
そこで、金属酸化物微粒子を分散させるための媒体である高分子マトリックスとして、熱可塑性樹脂を用いた複合化高分子材料についての研究がなされている。熱可塑性樹脂を用いることによって、射出成形等の汎用的かつ多様な成形方法を目的に応じて選択することが可能となる。熱可塑性樹脂に金属酸化物微粒子を分散させる方法としては、分散剤または表面処理剤を用いる方法が挙げられる。
高分子マトリックスに熱可塑性樹脂を用いた複合高分子化材料の具体例としては、金属酸化物微粒子をポリイミド中に分散させた複合化高分子材料を挙げることができる(たとえば、特許文献1を参照)。
しかしながら、特許文献1の複合化高分子材料は、溶融温度が高いポリイミドと金属酸化物微粒子とから成っているため、上記複合化高分子材料は高い溶融温度を有する。したがって、上記複合化高分子材料を、射出成形等の汎用的な成形方法を用いて成形することは困難である。
また、酸性基または、酸性基および塩基性基の両方で表面修飾されており、粒子径が1〜100nmである金属酸化物超微粒子とポリマーとの複合高分子化材料が知られている(たとえば、特許文献2を参照)。特許文献2によれば、電子供与性基を含有する熱可塑性ポリマーに、上記金属酸化物微粒子を分散させることができる。具体的には、特許文献2に記載の技術は、高分子マトリックスである、電子供与性基を含有する熱可塑性樹脂に対し、有機修飾剤によって表面が酸性基、または酸性基および塩基性基の両方で修飾された金属酸化物微粒子表面のトラップサイトへの電子移動を利用することにより、高分子マトリックスに金属酸化物微粒子をナノコンポジット化分散するものである。
また、透明かつ高屈折率の複合化高分子材料を得る方法としては、上記した方法以外にも、金属酸化物微粒子と高分子との相溶性を向上させる方法が知られている。このような方法としては、たとえば、金属酸化物微粒子および高分子のそれぞれに共有結合可能な官能基を導入し、金属酸化物微粒子および高分子を結合させる方法が知られている(たとえば、特許文献3)。
特開2001−348477号公報(平成13年12月18日公開) 特開2003−73558号公報(平成15年3月12日公開) 特開2002−47425号公報(平成14年2月12日公開) 特開2003−261329号公報(平成15年9月16日公開) Yukiya Hakuta, Haruo Ura, Hiromichi Hayashi, Kunio Arai, 「Effect of water density on polymorph of BaTiO3 nanoparticles synthesized under sub and supercritical water conditions」, Materials Letters 59, p.1389-1390 (2005).
しかしながら、上記従来の技術では、芳香族ポリエーテル、芳香族ポリエステル、または芳香族ポリカーボネートなどの汎用的な熱可塑性芳香族ポリマー中に金属酸化物微粒子を分散させた場合、透明かつ高屈折率を有する複合化高分子材料を得ることができないという問題がある。
具体的には、特許文献2に記載の発明の再現性について確認したところ、ビスフェノールAとエピクロロヒドリンとの共重合ポリマー以外の汎用的な芳香族ポリマーを用いた場合、金属酸化物微粒子同士の凝集が生じ、金属酸化物微粒子を均一に分散させることはできなかった。そのため、高分子マトリックスとして熱可塑性芳香族ポリマーを用いた場合、透明で高屈折率を有する複合化高分子材料を得ることは困難であった。
また、高分子中に金属酸化物微粒子と結合可能な官能基、あるいはスルホン酸基またはホスホン酸基などの酸性基を導入すると、合成が煩雑であることに加えて高分子本来の特性を損なう場合がある。
従って、ポリマー中に特殊な官能基を有さない汎用的な熱可塑性芳香族ポリマーを用いた高分子マトリックスに金属酸化物微粒子が均一に分散された、成形加工性に優れ、高い透明性および高い屈折率を有する複合化高分子材料は未だ見出されていない。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、ポリマー中に特殊な官能基を有さなくても金属酸化物微粒子を均一分散することができる新規な熱可塑性芳香族ポリマーの開発、およびそれを用いた高性能の複合化高分子材料を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために、金属酸化物微粒子を均一分散することができる熱可塑性芳香族ポリマーについて鋭意検討した結果、エステル結合とエーテル結合とを共に有する熱可塑性芳香族ポリマーを高分子マトリックスとして用いた場合、エステル結合のみ、あるいはエーテル結合のみからなる熱可塑性芳香族ポリマーを高分子マトリックスとして用いた場合と比較して、金属酸化物微粒子の分散性がはるかに優れていることを見出だし、本発明に至った。
すなわち、本発明に係る複合化高分子材料は、上記課題を解決するために、熱可塑性芳香族ポリマーからなる高分子マトリックス中に金属酸化物微粒子が分散されてなる複合化高分子材料であって、上記熱可塑性芳香族ポリマーが、芳香族ポリエステルセグメントと芳香族ポリエーテルセグメントとから構成されるブロック共重合体であって、ブロック共重合体100重量%に対し、10重量%以上90重量%未満の芳香族ポリエステルセグメントと、10重量%以上90重量%未満の芳香族ポリエーテルセグメントとから構成されるブロック共重合体であることを特徴としている。
本発明によれば、エステル結合とエーテル結合とを共に有する熱可塑性芳香族ポリマーを高分子マトリックスとすることにより、ポリマー中に特殊な官能基を有さない汎用的な熱可塑性芳香族ポリマーを用いた高分子マトリックスに金属酸化物微粒子が均一に分散された、高い透明性および高い屈折率を有する複合化高分子材料を提供することができる。
本発明を実施するための最良の形態について、以下説明する。本発明の複合化高分子材料は、エステル結合とエーテル結合とを共に有する熱可塑性芳香族ポリマーからなる高分子マトリックス中に金属酸化物微粒子が分散されていることを特徴とする複合化高分子材料である。
エステル結合としてはカルボン酸エステル、ホスホン酸エステル、炭酸エステル等が挙げられるが、カルボン酸エステルまたはホスホン酸エステルが微粒子の分散効果が高く好ましい。ホスホン酸エステルとしてはフェニルホスホン酸ジエステルが好ましい。
エーテル結合としては、酸素原子または硫黄原子で結合された(チオ)エーテルが挙げられるが、酸素原子で結合されたエーテル結合がより好ましい。
これらの結合形態は、高分子の主鎖または側鎖を構成する結合としていずれの形態でもよい。例えば、主鎖結合にエーテル結合およびエステル結合の一方の結合を有し、側鎖結合に他方の結合を有する高分子が挙げられる。側鎖結合としては、置換基として導入される場合と、グラフト共重合体として導入される場合がある。さらに、主鎖結合にエーテル結合とエステル結合とを共に有する高分子が挙げられ、より好ましく用いられる。
主鎖結合にエステル結合とエーテル結合とを共に有する熱可塑性芳香族ポリマーとしては、繰り返し単位中にエーテル結合を有する芳香族ポリエステル、および、芳香族ポリエステルセグメントと芳香族ポリエーテルセグメントとから構成されるブロック共重合体が挙げられ、いずれも好ましく用いられる。
繰り返し単位中にエーテル結合を有する芳香族ポリエステル(熱可塑性芳香族ポリマー)についてまず説明する。繰り返し単位中にエーテル結合を有する芳香族ポリエステルは各種の形態があるが、中でも、芳香族ジオール残基と芳香族ジカルボン酸残基とから構成される芳香族ポリアリレートであって、下記式(1)で示される、一般式(1)で表される繰り返し単位の比率Nが、
N=n/(n+n)×100・・・(式1)
(式1中、nは一般式(1)で表される繰り返し単位のモル数であり、nは一般式(2)で表される繰り返し単位のモル数である)20モル%以上60モル%未満である芳香族ポリアリレート共重合体であることが、原料の入手や合成方法が容易であり好ましい。
Figure 0005633829
Figure 0005633829
(式中、R、R、R、及びRは、それぞれ独立して、ハロゲン原子,炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数6〜12のアリール基を示し、それぞれ同じであっても異なるものであってもよく、a、b、c及びdは、それぞれ0〜4の整数である。Xは酸素原子または硫黄原子を表し、Xは単結合,炭素数1〜6のアルキレン基もしくはアルキリデン基,炭素数5〜20のシクロアルキレン基もしくはシクロアルキリデン基,9,9−フルオレニリデン基,ヘキサフルオロ−2,2−プロピリデン基,−SO−,−SO−又は−CO−結合を示す。Ar及びArは、それぞれ独立して置換基が導入されていてもよいフェニレン基、ナフチレン基またはビフェニレン基を示す。)
なお、本発明に係る熱可塑性芳香族ポリマーにおいて、芳香族ジオール残基とは、芳香族ジオールが有する水酸基の水素原子が除かれた構造を示す。同様に、芳香族ジカルボン酸残基とは、芳香族ジカルボン酸が有するカルボキシル基の水酸基が除かれた構造を示す。
上記一般式(1)中の(チオ)エーテル結合を有する芳香族ジオール残基として、具体的には、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,5,5’−テトラメチルジフェニルエーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)スルフィドなどから形成される残基が挙げられる。
これらのうちでは特に4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテルから形成される残基が製造することが容易であり、耐熱性や成形加工性に優れるため好ましく用いられる。
上記一般式(2)中の(チオ)エーテル結合を有さない芳香族ジオール残基として、具体的には、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジフェニルビフェニル、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンなどの芳香族ジオール類、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−t−ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシブロモフェニル)プロパンなどのビス(ヒドロキシアリール)アルカン類、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンなどのビス(ヒドロキシアリール)シクロアルカン類、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルフェニルスルホキシドなどのジヒドロキシアリールスルホキシド類、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルフェニルスルホンなどのジヒドロキシアリールスルホン類などから形成される残基が挙げられる。
これらのうちでは特に2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノール−A)が製造することが容易であり、耐熱性や成形加工性、透明性に優れるため好ましく用いられる。これらの芳香族ジヒドロキシ化合物は単独または組み合わせて用いることができる。
熱可塑性芳香族ポリマー100モル%に対する上記一般式(1)で表される(チオ)エーテル結合を有する繰り返し単位の割合は20モル%以上60モル%未満であることが好ましい。20モル%未満では金属酸化物微粒子の分散性が低下し、また60モル%以上では共重合ポリアリレートの有機溶媒に対する溶解性、透明性、耐熱性が劣る場合がある。また、共重合比率が30モル%以上50モル%であることがより好ましい。
上記一般式(1)または(2)中の芳香族ジカルボン酸残基として具体的には、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸などから形成される残基が挙げられる。中でも、テレフタル酸とイソフタル酸の2成分混合物であって、イソフタル酸の割合が10モル%以上90モル%以下の混合物からなるポリアリレートが、耐熱性や成形加工性、有機溶媒に対する溶解性、透明性に優れるため好ましく用いられる。
本実施の形態における芳香族ポリアリレート共重合体(熱可塑性芳香族ポリマー)の重量平均分子量としては、5,000以上500,000以下であることが好ましく、10,000以上200,000以下がより好ましい。分子量が5,000未満では、複合化高分子材料の成形体の強度が低下する虞があり、分子量が500,000を超えると、複合化高分子材料の粘度が高くなり成形に困難を生ずる虞がある。
上記芳香族ポリアリレート共重合体は、公知の方法により容易に製造することができる。一例を挙げれば、(チオ)エーテル結合を有する芳香族ジオール、(チオ)エーテル結合を有さない芳香族ジオール、および芳香族ジカルボン酸ジクロリドを塩基共存下に反応させることにより、芳香族ポリアリレート共重合体を合成することができる。
次に、芳香族ポリエステルセグメントと芳香族ポリエーテルセグメントとから構成されるブロック共重合体について説明する。
芳香族ポリエステルセグメントおよび芳香族ポリエーテルセグメントとしては、それぞれ各種の構造形態があり、それらを組み合わせて得られるブロック共重合体は多種にわたる。
中でも、芳香族ポリエステルセグメントとして、下記一般式(3)で表される芳香族ポリアリレートセグメントが、耐熱性や成形加工性、有機溶媒に対する溶解性、透明性に優れるため好ましく用いられる。
Figure 0005633829
(式中、R及びRは、それぞれ独立して、ハロゲン原子,炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数6〜12のアリール基を示し、それぞれ同じであっても異なるものであってもよく、e及びfは、それぞれ0〜4の整数である。Xは、単結合,炭素数1〜6のアルキレン基もしくはアルキリデン基,炭素数5〜20のシクロアルキレン基もしくはシクロアルキリデン基,9,9−フルオレニリデン基,ヘキサフルオロ−2,2−プロピリデン基,−O−,−S−,−SO−,−SO−又は−CO−結合を示す。Arは置換基が導入されていてもよいフェニレン基、ナフチレン基又はビフェニレン基を示す。)
上記一般式(3)中の芳香族ジオール残基と芳香族ジカルボン酸残基として、より具体的には、上記一般式(1)または一般式(2)において例示した残基が挙げられる。
中でも、ビスフェノール−Aとテレ/イソフタル酸からなるポリアリレートセグメントが製造することが容易であり、耐熱性や成形加工性、透明性に優れるため好ましく用いられる。
一方、芳香族ポリエステルセグメントと芳香族ポリエーテルセグメントとから構成されるブロック共重合体における芳香族ポリエーテルセグメントとしては、下記一般式(4)、(5)、または(6)で表される芳香族ポリエーテルが、金属酸化物微粒子の分散性に優れ、耐熱性や成形加工性、有機溶媒に対する溶解性、透明性に優れるため好ましく用いられる。
Figure 0005633829
(式中、Rは、ハロゲン原子,炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数6〜12のアリール基を示し、それぞれ同じであっても異なるものであってもよく、gは0〜4の整数である。)
Figure 0005633829
(式中、R及びRは、それぞれ独立して、ハロゲン原子,炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数6〜12のアリール基を示し、それぞれ同じであっても異なるものであってもよく、h及びiは、それぞれ0〜4の整数である。Xは、単結合,炭素数1〜6のアルキレン基もしくはアルキリデン基,炭素数5〜20のシクロアルキレン基もしくはシクロアルキリデン基,9,9−フルオレニリデン基,ヘキサフルオロ−2,2−プロピリデン基,−O−,−S−,−SO−,−SO−又は−CO−結合を示す。)
Figure 0005633829
(式中、R10及びR11は、それぞれ独立して、ハロゲン原子,炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数6〜12のアリール基を示し、それぞれ同じであっても異なるものであってもよく、j及びkは、それぞれ0〜4の整数である。Xは、単結合,炭素数1〜6のアルキレン基もしくはアルキリデン基,炭素数5〜20のシクロアルキレン基もしくはシクロアルキリデン基,9,9−フルオレニリデン基,ヘキサフルオロ−2,2−プロピリデン基,−O−,−S−,−SO−,−SO−又は−CO−結合を示す。)
上記一般式(4)は一価フェノール残基からなり、具体的には、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、2,6−ジメチルフェノール、2,5−ジメチルフェノール、2,3,6−トリメチルフェノール、2−エチルフェノール、2−フェニルフェノール、2,6−ジフェニルフェノール、サリチル酸、サリチル酸メチル、サリチル酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチル安息香酸、2−ヒドロキシ−3−メチル安息香酸メチル、2−ヒドロキシ−3−メチル安息香酸エチルなどから形成される残基が挙げられる。
中でも、2,6−ジメチルフェノールまたは2,6−ジフェニルフェノールから製造されるポリ(2,6−ジメチルフェニレンエーテル)またはポリ(2,6−ジフェニルフェニレンエーテル)からなるセグメントが好ましく用いられる。
上記一般式(5)または一般式(6)中の芳香族ジオール残基として、より具体的には、上記一般式(1)または一般式(2)において例示した芳香族ジオール残基が挙げられる。
中でも、ビスフェノール−Aと2,6−ジハロベンゾニトリルからなるポリアリーレンエーテルニトリルセグメント、および、ビスフェノール−Aと4,4’−ジハロベンゾフェノンからなるポリアリーレンエーテルケトンセグメントが製造することが容易であり、耐熱性や成形加工性、透明性に優れるため好ましく用いられる。
上記の芳香族ポリエステルセグメントと芳香族ポリエーテルセグメントとから構成されるブロック共重合体100重量%における芳香族ポリエステルセグメントの重量比率は、10重量%以上90重量%未満であることが好ましい。10重量%未満および90重量%以上では金属酸化物微粒子の分散性が低下する場合がある。また、ブロック共重合体におけるブロック共重合比率が20重量%以上80重量%未満であることがより好ましい。
さらに、上記ブロック共重合体100重量%に対し、含まれる芳香族ポリエーテルセグメントの比率は、10重量%以上90重量%未満であることが好ましい。
上記のブロック共重合体における芳香族ポリエステルセグメントおよび芳香族ポリエーテルセグメントの鎖長は、重量平均分子量でそれぞれ500以上20,000未満であることが好ましい。セグメント鎖長が500未満では、ブロック共重合体の合成が非効率になる虞があり、セグメント鎖長が20,000以上ではブロック共重合体のミクロ相分離により、光学特性が低下する虞がある。セグメント鎖長は1,000以上16,000未満であることがより好ましい。
上記のブロック共重合体における芳香族ポリエステルセグメントおよび芳香族ポリエーテルセグメントは、それぞれ異種の複数のセグメントを混合させることも可能である。また、芳香族ポリエステルセグメントおよび芳香族ポリエーテルセグメント以外の第三のセグメント、例えば、芳香族ポリカーボネートセグメントを混合した3元系以上のブロック共重合体とすることも可能である。この時の第三成分のセグメントの重量比率はブロック共重合体100重量%に対し、40重量%以下であることが好ましい。
上記のブロック共重合体の重量平均分子量としては、5,000以上500,000以下であることが好ましく、10,000以上200,000以下がより好ましい。分子量が5,000未満では、複合化高分子材料の成形体の強度が低下する虞があり、分子量が500,000を超えると、複合化高分子材料の粘度が高くなり成形に困難を生ずる虞がある。
上記の芳香族ポリエステルセグメントと芳香族ポリエーテルセグメントとから構成されるブロック共重合体は、公知の方法により容易に製造することができる。一例をあげれば、まず始めに、末端に水酸基を有する芳香族ポリエーテルオリゴマーを合成する。次に、芳香族ポリエーテルオリゴマーの共存下に芳香族ジオールと芳香族ジカルボン酸を縮合させることにより、上記のブロック共重合体を合成することができる。
上記の発明によれば、複合化高分子材料が高分子マトリックスとして熱可塑性芳香族ポリマーを含んでいるため、射出成形等の汎用的かつ多様な成形方法を目的に応じて選択することが可能である。すなわち、成形加工性が高まるので、より広い用途に用いることが可能になる。
さらに、上記の発明によれば、高分子マトリックスに金属酸化物微粒子が均一に分散された、高い透明性および高い屈折率を有する、有用な複合化高分子材料を製造することが可能になる。
また、本発明の複合化高分子材料では、上記金属酸化物微粒子がTi、Zr、Tl、Y、Nb、In、Bi、La、Sb、Sc、Pb、およびTaからなる群より選ばれる少なくとも一種の金属の酸化物を含むことが好ましい。
上記の金属酸化物は屈折率が高く、屈折率が2.0以上である金属酸化物微粒子を容易に調製することができる。これら金属酸化物微粒子は、一種類のみを用いてもよく、適宜、二種類以上を混合して用いてもよい。
上記金属酸化物微粒子は、水熱合成法、ゾル−ゲル法などの公知の製造方法を用いて製造することができる。そのなかでも、特に、特許文献4または非特許文献1に記載された、超臨界または亜臨界状態の水中において、水熱反応によって製造する方法が好ましい。高温、高圧の超臨界または亜臨界状態では、水は非極性のガス状となり、低誘電率の反応場となり、金属酸化物の生成速度が著しく大きくなるとともに、溶存するイオン濃度が極めて低くなることから、2次核発生や過度の結晶成長が生じ難く、生成する粒子径も小さくなる。
上記金属酸化物微粒子は、表面修飾剤によって表面修飾されていることが好ましい。これにより、上記金属酸化物微粒子の疎水性を高めることができるため、高分子マトリックスに好適に分散させることができる。
上記表面修飾剤としては、具体的には、リンを含む表面修飾剤、ケイ素を含む表面修飾剤が挙げられる。上記表面修飾剤としては、具体的には、リンを含む表面修飾剤、ケイ素を含む表面修飾剤が挙げられる。リンを含む表面修飾剤としては、リン酸モノエステル、リン酸ジエステル、ホスホン酸モノエステルおよびそれらの塩を用いることができ、ケイ素を含む表面修飾剤としては、アルコキシシラン化合物を好ましく用いることができる。なお、リンを含む表面修飾剤およびケイ素を含む表面修飾剤を併用することも可能である。
上記金属酸化物微粒子の平均粒子径は、1nm以上30nm未満であることが好ましい。平均粒子径が1nmよりも小さい場合には、複合化高分子材料を製造する際に、高分子マトリックスの粘度が増大する等の問題が生じる虞がある。また、そのような、微細な金属酸化物微粒子を製造することは現状では困難であり、高い製造コストが必要となる。一方、平均粒子径が30nmを超える場合には、金属酸化物微粒子自体の直径が大きいため、複合化高分子材料の透明性が低下する虞がある。
上記金属酸化物微粒子の含有率は、5重量%以上90重量%未満であることが好ましい。金属酸化物微粒子の含有率が5重量%未満では、複合化高分子材料としての特性向上が十分でない虞があり、また90重量%以上では、複合化高分子材料の成形が困難になる虞がある。
本発明の複合化高分子材料において、高分子マトリックスポリマーとして用いられるエステル結合とエーテル結合とを共に有する熱可塑性芳香族ポリマーは、金属酸化物の分散性に優れていることが特徴である。従って、非晶性で透明なマトリックスポリマーと、屈折率の高い金属酸化物微粒子を組み合わせることにより、従来よりも屈折率が高く、透明で、かつ耐熱性や成形加工性に優れた、上記複合化高分子材料を含む光学材料を得ることができる。光学材料としては、レンズ、光学フィルムなどを挙げることができ、特に限定されるものではない。
また、上記複合化高分子材料をフィルム状とした場合、厚さが30μm以上の複合化高分子材料フィルムにおける全光線透過率が75%以上であり、かつヘイズが20%未満であることが、光学材料として用いる場合望ましい。全光線透過率が80%以上であることがさらに好ましい。
また、高分子マトリックスには、難燃剤、安定剤、可塑剤、界面活性剤などの添加剤を本発明の目的に反しない範囲で使用することも可能である。
以下に、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下の実施例では水熱反応で得られた金属酸化物微粒子、およびそれに表面修飾反応を行った金属酸化物微粒子について以下の分析を行った。
<金属酸化物微粒子の平均粒子径>
透過型電子顕微鏡を用いて100個の粒子の直径を測定して平均値を求めた。
<金属酸化物微粒子の表面修飾反応の評価>
乾燥させた金属酸化物微粒子粉末をフーリエ変換赤外吸収(FT−IR)測定装置、NEXUS 470 FT−IR(商品名、ニコレー社製)を用い、KBr法により測定した。
また、乾燥させた金属酸化物微粒子粉末を、大気中、10℃/minの速度で昇温し、800℃まで加熱したときの重量減少を測定した。測定装置としては、熱重量−示差熱(TG−DTA)測定装置、Thermo plus TG 8120 (商品名、リガク社製)を用いた。
また、以下の製造例では高分子マトリックスとして用いられる各種ポリマーを合成し評価を行った。その方法を以下に示す。
<ポリマーの重量平均分子量>
ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)測定装置、HLC−8220GPC(商品名、東ソー社製)を用い、クロロホルムを展開溶媒として標準ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)を測定した。
<複合化高分子材料フィルムの作成方法>
複合化高分子材料を10〜25重量%の濃度でジクロロメタンに溶解させた。バーコーターを用いて、この溶液をガラス板上に300〜400μmの厚さになるように流延し、室温で1時間静置した。その後、フィルムを剥離して室温で3時間乾燥し、さらに40℃で1時間真空乾燥することによって、30〜80μmの厚さのフィルムを作成した。
<複合化高分子材料の屈折率>
JIS K 7142に準拠し測定を行った。接触液としては、硫黄ヨウ化メチレンを用い、DR−M4多波長アッベ屈折計(商品名、アタゴ社製)を用いて、波長589nmの屈折率(nD)を測定した。
<複合化高分子材料の全光線透過率(TT)およびヘイズ(HZ)>
JIS K 7361に準拠し測定を行った。濁度計としては、NDH2000濁度計(商品名、日本電色工業社製)を用いた。
<金属酸化物微粒子含有率>
上記のTG−DTA装置を用いて、大気中、得られた複合化高分子材料を10℃/minの割合で昇温し、800℃まで加熱した後に、残存する重量から求めた。これは表面修飾剤に由来する有機成分を除いた金属酸化物微粒子の含有率である。
〔製造例1.チタン酸バリウム微粒子のジクロロメタン分散オルガノゾルの製造例〕
流通式反応装置を用いて、チタニアゾル(石原産業製、品番STS100)をTi濃度0.05Mに希釈した水溶液、および0.06Mの水酸化バリウム水溶液を、それぞれ流量8ml/minで送液し、同時に超臨界水を44ml/minで送液することによって混合し、反応温度400℃、反応圧力30MPa、滞在時間7.8ミリ秒の条件で水熱合成を行った。イオン交換水で洗浄して、6.3w/v%濃度のBaTiO微粒子の水分散液を製造した。乾燥したBaTiO微粒子粉末のX線回折パターンは、屈折率2.4の正方晶BaTiOに一致した。また、得られたTiO微粒子の平均粒子径を測定した結果、14nmであった。
上記の水分散液6mlを遠心管に加え、遠心分離した。沈降物をアセトン12ml中に超音波分散させた後、遠心分離した。その後、沈降物をエタノール12ml中に超音波分散させた。さらにリン酸−2−エチルヘキシルエステル(モノ−、ジ−エステル混合物、以下適宜「PAEH」と略す)を0.12ml添加し、40℃で20分間、超音波処理して表面修飾反応を行った後、遠心分離した。沈降物をジクロロメタン8ml中に超音波分散した後、遠心分離により沈降物を除いた後の上澄み液を回収して、BaTiO微粒子がジクロロメタン中に分散した乳白色のオルガノゾルを得た。
得られたオルガノゾルの一部を乾固して重量を測定することにより、表面修飾されたBaTiO微粒子のオルガノゾル中の濃度を求めたところ2.4w/v%であった。また、このオルガノゾルは1ヶ月経過しても凝集沈降物を生じることはなく安定したゾル状態を保持していた。
さらに、このオルガノゾルの乾固物について、FT−IRスペクトルを測定した結果、PAEHのアルキル基に由来するピークが検出された。また、この乾固物を大気中、800℃まで加熱した結果、15wt%の減量が観測された。
〔製造例2.ランダム共重合ポリアリレートの製造例〕
以下にランダム共重合ポリアリレートに関する製造例を示す。
窒素雰囲気下、フラスコに0.6gのNaOHを入れ、イオン交換水20mlを加えて溶解した。これに0.680gのビスフェノール−A(Bis−A)、0.400gの4,4’-ジヒドロキシジフェニルエーテル(DHPE)、0.025gの4−クミルフェノール(分子量調節剤)、および10mgのセチルトリメチルアンモニウムクロリド(相間移動触媒)を加え溶解した。氷冷し、良く攪拌しながらテレフタル酸ジクロリドとイソフタル酸ジクロリドの等モル混合物の合計1.015gをジクロロメタン28mlに溶解して加えた。4時間攪拌した後、酢酸を加えて反応を停止し、ジクロロメタン相を水洗した後、大量のメタノールに注いでポリマーを回収、乾燥して、Bis−AとDHPEのモル比率が60:40のランダム共重合ポリアリレート(ポリマーA)を製造した。
同様の手法により、Bis−AとDHPEのモル比率を80:20および90:10に設定したランダム共重合ポリアリレート(ポリマーBおよびC)と、Bis−Aのみを用いたポリアリレート(ポリマーD)を合成した。さらにBis−Aとビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド(DHPS)を60:40のモル比率で用いたランダム共重合ポリアリレート(ポリマーE)を製造した。製造したポリマーA〜Eはいずれもジクロロメタンに可溶であり、無色透明のフィルムを作製することができた。
表1に製造したポリマーの重量平均分子量(Mw)、フィルムの厚さ、屈折率(nD)、全光線透過率(TT)、ヘイズ(HZ)を示した。
Figure 0005633829
〔製造例3.ポリカーボネート系共重合体の製造例〕
以下にポリカーボネート系共重合体に関する製造例を示す。
製造例2と同様にして、DHPE、フェニルホスホン酸ジクロリド、および2,2−ビス(4−クロロホルミルオキシフェニル)プロパンを10:5:5の比率で反応させることにより、ポリホスホネート/ポリカーボネートランダム共重合体(ポリマーF)を製造した。
Figure 0005633829
同様にして、DHPEと2,2−ビス(4−クロロホルミルオキシフェニル)プロパンとを1:1の比率で反応させることにより、共重合ポリカーボネート(ポリマーG)を製造した。
Figure 0005633829
表2に製造したポリマーの重量平均分子量(Mw)、フィルムの厚さ、屈折率(n)、全光線透過率(TT)、ヘイズ(HZ)を示した。
Figure 0005633829
〔実施例1〜5、比較例1〜3〕
製造例1により製造したBaTiO微粒子のジクロロメタンオルガノゾルに、製造例2または3により製造したポリマーA〜Gを溶解し、乾燥させた後、ジクロロメタンに再溶解して複合化高分子材料のフィルムを作製した。使用したポリマーの種類、フィルムの厚さ、金属酸化物微粒子の含有率(粒子比率)、屈折率(nD)、全光線透過率(TT)、ヘイズ(HZ)の評価結果を表3に示す。
Figure 0005633829
表3の結果から、芳香族ジオール成分としてビスフェノール−Aのみを用い、エステル結合成分のみから構成される、いわゆるポリアリレート(ポリマーD)を高分子マトリックスとして用いた比較例2では、BaTiO微粒子の分散が不良であり、透明性の低い複合化高分子材料しか得られないのに対して、芳香族ジオール成分としてエーテル結合を有するDHPEを40モル%または20モル%ランダム共重合したポリアリレート(ポリマーAまたはポリマーB)を高分子マトリックスとして用いた実施例1〜3では、微粒子の分散性が大きく改善されていることが明らかである。
すなわち、粒子比率が30重量%以上で、30μm以上の厚さの複合化高分子材料フィルムにおいて75%以上の高い全光線透過率と20%以下の低いヘイズ値を示しており、エーテル結合とエステル結合を共に有する熱可塑性芳香族ポリマーを高分子マトリックスとすることにより、金属酸化物微粒子の分散性を飛躍的に高めることが可能であることを示している。
粒子含有率が50%以上である実施例1においても高い透明性を維持しており、結果として高い屈折率を有する成型加工性に優れた複合化高分子材料を製造することが可能である。
一方、DHPEを10モル%用いたランダム共重合ポリアリレート(ポリマーC)を高分子マトリックスとして用いた比較例1では、複合化高分子材料フィルムでは粒子の分散が不良であり透過率は低く、十分な分散性を得るためには20モル%以上の共重合比率とすることが必要である。
また、チオエーテル結合を有するDHPSを40モル%用いたランダム共重合ポリアリレート(ポリマーE)を高分子マトリックスとして用いた実施例4では、粒子比率が30重量%以上で、30μm以上の厚さの複合化高分子材料フィルムにおいて75%以上の高い全光線透過率と20%以下の低いヘイズ値を示しており、エーテル結合と同様にチオエーテル結合もまた金属酸化物微粒子の分散性を高める効果があることを示している。
さらに、エーテル結合を有するDHPEを共重合したポリカーボネート(ポリマーG)を高分子マトリックスとして用いた比較例3では、粒子比率が30重量%以上での分散性は不良であるのに対して、フェニルホスホン酸ジエステル結合を導入したポリホスホネート/カーボネート共重合体(ポリマーF)を高分子マトリックスとして用いた実施例5では、粒子比率が30重量%以上で、30μm以上の厚さの複合化高分子材料フィルムにおいて75%以上の高い全光線透過率と20%以下の低いヘイズ値を示しており、カルボン酸エステル結合と同様にフェニルホスホン酸ジエステル結合もまた金属酸化物微粒子の分散性を高める効果があることを示している。
〔製造例4.ポリエーテルの製造例〕
以下にポリエーテルに関する製造例を示す。
Bis−Aと4,4’−ジフルオロベンゾフェノン(DFBP)を5:4の比率で用い、N,N−ジメチルアセトアミド中でBis−Aと等モル以上の炭酸カリウム共存下に150℃以上で反応させることにより、水酸基末端ポリアリーレンエーテルケトンオリゴマー(OE1)を合成した。同様の手法により、Bis−Aまたは2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン(TMBA)と2,6−ジフルオロベンゾニトリル(DFBN)を8:7の比率で用いることにより、水酸基末端ポリアリーレンエーテルニトリルオリゴマー(OE2またはOE3)を製造した。
さらに、Bis−AとDFBPを等モル用いて高分子量のポリアリーレンエーテルケトン(ポリマーH)を、Bis−AまたはTMBAとDFBNを等モル用いて高分子量のポリアリーレンエーテルニトリル(ポリマーIおよびポリマーJ)を製造した。製造したポリマーH〜Jいずれもジクロロメタンに可溶であり、無色透明のフィルムを作製することができた。
また、アルドリッチ社製ポリ(2,6−ジメチルフェニレンエーテル)5gとTMBA0.569gをトルエンに溶解し、窒素雰囲気下で過酸化ベンゾイル0.2gを添加して90℃で4時間攪拌することにより、水酸基末端ポリ(2,6−ジメチルフェニレンエーテル)オリゴマー(OE4)を製造した。以下にOE1〜OE4の重量平均分子量と化学構造を示す。
Figure 0005633829
Figure 0005633829
Figure 0005633829
Figure 0005633829
〔製造例5.ポリアリレート/ポリエーテルブロック共重合体の製造例〕
以下にポリアリレート/ポリエーテルブロック共重合体に関する製造例を示す。
窒素雰囲気下、フラスコに0.44gのNaOHを入れ、イオン交換水12mlを加えて溶解した。これに1.062gのBis−Aと10mgのセチルトリメチルアンモニウムクロリド(相間移動触媒)を加え溶解した。さらに0.486gのOE1をジクロロメタン6mlに溶解して加えた。氷冷し、良く攪拌しながらテレフタル酸ジクロリドとイソフタル酸ジクロリドの等モル混合物の合計1.015gをジクロロメタン6mlに溶解して加えた。4時間攪拌した後、酢酸を加えて反応を停止し、ジクロロメタン相を水洗した後、大量のメタノールに注いでポリマーを回収、乾燥して、ポリアリーレンエーテルケトンのセグメントとポリアリレートセグメントが重量比率20:80であるブロック共重合体(ポリマーK)を製造した。
同様にして、各種のポリエーテルオリゴマーを用いて種々のセグメント重量比率を有するブロック共重合体(ポリマーL〜Q)を製造した。製造したブロック共重合体はいずれもジクロロメタンに可溶であり、無色透明のフィルムを作製することができた。
表4にブロックの化学構造、セグメント重量比率、重量平均分子量、屈折率、全光線透過率、ヘイズを示した。
Figure 0005633829
〔実施例6〜9、比較例4,5〕
ポリエーテルセグメントとして、ポリアリーレンエーテルケトン(OE1)構造を有するブロック共重合体を用いた複合化高分子材料に関する実施例である。
製造例1により製造したBaTiO微粒子のジクロロメタンオルガノゾルに、製造例4または5により製造したポリマーH,K,またはLを溶解し、乾燥させた後、ジクロロメタンに再溶解して複合化高分子材料のフィルムを作製した。使用したポリマーの種類、厚さ、粒子比率、屈折率、全光線透過率、ヘイズの評価結果を表5に示す。
Figure 0005633829
表5の結果から、芳香族ジオール成分としてビスフェノール−Aのみを用いた、エステル結合を持たない、ポリアリーレンエーテルケトン(ポリマーH)を高分子マトリックスとして用いた比較例4および比較例5では、BaTiO微粒子の分散が不良であり、透明性の低い複合化高分子材料しか得られない。これに対してポリエーテルセグメントとポリエステルセグメントからなるブロック共重合体(ポリマーKまたはL)を高分子マトリックスとして用いた実施例5〜8では、微粒子の分散性が大きく改善されていることが明らかである。
すなわち、粒子比率が30重量%以上で、30μm以上の厚さの複合化高分子材料フィルムにおいて75%以上の高い全光線透過率と20%以下の低いヘイズ値を示しており、エーテル結合とエステル結合を共に有する熱可塑性芳香族ポリマーを高分子マトリックスとすることにより、金属酸化物微粒子の分散性を飛躍的に高めることが可能であることを示している。
〔実施例10〜17、比較例6〜9〕
ポリエーテルセグメントとして、ポリアリーレンエーテルニトリル(OE2またはOE3)構造を有するブロック共重合体を用いた複合化高分子材料に関する実施例である。
製造例1により製造したBaTiO微粒子のジクロロメタンオルガノゾルに、製造例4または5により製造したポリマーI,J,M,N,O,またはPを溶解し、乾燥させた後、ジクロロメタンに再溶解して複合化高分子材料のフィルムを作製した。使用したポリマーの種類、厚さ、粒子比率、屈折率、全光線透過率、ヘイズの評価結果を表6に示す。
Figure 0005633829
表6の結果から、芳香族ジオール成分としてBis−AまたはTMBAのみを用いた、エステル結合を持たない、ポリアリーレンエーテルニトリル(ポリマーIまたはJ)を高分子マトリックスとして用いた比較例6〜9では、BaTiO微粒子の分散が不良であり、透明性の低い複合化高分子材料しか得られない。これに対してポリエーテルセグメントとポリエステルセグメントからなるブロック共重合体(ポリマーM,N,O,またはP)を高分子マトリックスとして用いた実施例10〜17では、微粒子の分散性が大きく改善されていることが明らかである。
すなわち、粒子比率が30重量%以上で、30μm以上の厚さの複合化高分子材料フィルムにおいて75%以上の高い全光線透過率と20%以下の低いヘイズ値を示しており、エーテル結合とエステル結合を共に有する熱可塑性芳香族ポリマーを高分子マトリックスとすることにより、金属酸化物微粒子の分散性を飛躍的に高めることが可能であることを示している。
〔実施例18,19〕
ポリエーテルセグメントとして、ポリ(2,6−ジメチルフェニレンエーテル)(OE4)構造を有するブロック共重合体を用いた複合化高分子材料に関する実施例である。
製造例1により製造したBaTiO微粒子のジクロロメタンオルガノゾルに、製造例5により製造したポリマーQを溶解し、乾燥させた後、ジクロロメタンに再溶解して複合化高分子材料のフィルムを作製した。使用したポリマーの種類、厚さ、粒子比率、屈折率、全光線透過率、ヘイズの評価結果を表7に示す。
Figure 0005633829
表7の結果から、ポリ(2,6−ジメチルフェニレンエーテル)骨格を有するポリエーテルセグメントとポリエステルセグメントからなるブロック共重合体(ポリマーQ)を高分子マトリックスとして用いた実施例18,19では、粒子比率が30重量%以上で、30μm以上の厚さの複合化高分子材料フィルムにおいて75%以上の高い全光線透過率と20%以下の低いヘイズ値を示しており、エーテル結合とエステル結合とを共に有する熱可塑性芳香族ポリマーを高分子マトリックスとすることにより、金属酸化物微粒子の分散性を飛躍的に高めることが可能であることを示している。
なお、本発明は、以下の発明を包含する。
(1)熱可塑性芳香族ポリマーからなる高分子マトリックス中に金属酸化物微粒子が分散されてなる複合化高分子材料であって、上記熱可塑性芳香族ポリマーが、下記一般式(1)で表される(チオ)エーテル結合を有する繰り返し単位と、下記一般式(2)で表される(チオ)エーテル結合を有さない繰り返し単位からなる芳香族ポリアリレート共重合体であって、下記式(1)で示される、一般式(1)で表される繰り返し単位の比率Nが、
N=n/(n+n)×100・・・(式1)
(式1中、nは一般式(1)で表される繰り返し単位のモル数であり、nは一般式(2)で表される繰り返し単位のモル数である)
20モル%以上60モル%未満であることを特徴とする複合化高分子材料。
Figure 0005633829
Figure 0005633829
(式中、R、R、R、及びRは、それぞれ独立して、ハロゲン原子,炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数6〜12のアリール基を示し、それぞれ同じであっても異なるものであってもよく、a、b、c及びdは、それぞれ0〜4の整数である。Xは酸素原子または硫黄原子を表し、Xは単結合,炭素数1〜6のアルキレン基もしくはアルキリデン基,炭素数5〜20のシクロアルキレン基もしくはシクロアルキリデン基,9,9−フルオレニリデン基,ヘキサフルオロ−2,2−プロピリデン基,−SO−,−SO−又は−CO−結合を示す。Ar及びArは、それぞれ独立して置換基が導入されていてもよいフェニレン基、ナフチレン基またはビフェニレン基を示す。)
(2)上記金属酸化物微粒子がTi、Zr、Tl、Y、Nb、In、Bi、La、Sb、Sc、Pb、およびTaからなる群より選ばれる少なくとも一種の金属の酸化物を含むことを特徴とする(1)に記載の複合化高分子材料。
(3)上記金属酸化物微粒子の平均粒子径が1nm以上30nm未満であることを特徴とする(1)または(2)に記載の複合化高分子材料。
(4)上記金属酸化物微粒子の含有率が、5重量%以上90重量%未満であることを特徴とする(1)〜(3)の何れかに記載の複合化高分子材料。
(5)厚さが30μm以上の複合化高分子材料フィルムにおける全光線透過率が75%以上であり、かつヘイズが20%未満であることを特徴とする(1)〜(4)の何れかに記載の複合化高分子材料。
(6)(1)〜(5)の何れかに記載の複合化高分子材料を含むことを特徴とする光学材料。
(7)下記一般式(1)で表される(チオ)エーテル結合を有する繰り返し単位と、下記一般式(2)で表される(チオ)エーテル結合を有さない繰り返し単位からなる芳香族ポリアリレート共重合体であって、
下記式(1)で示される、一般式(1)で表される繰り返し単位の比率Nが、
N=n/(n+n)×100・・・(式1)
(式1中、nは一般式(1)で表される繰り返し単位のモル数であり、nは一般式(2)で表される繰り返し単位のモル数である)
20モル%以上60モル%未満であることを特徴とする熱可塑性芳香族ポリマー。
Figure 0005633829
Figure 0005633829
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変更が可能である。
本発明の複合化高分子材料は、加工が容易であるとともに、優れた透明性を有しているので、光学材料、電子材料、コーティング材料、ガスバリアー材料、光触媒に応用することができる。特に、光学材料に好ましく応用することが可能である。

Claims (8)

  1. 熱可塑性芳香族ポリマーからなる高分子マトリックス中に金属酸化物微粒子が分散されてなる複合化高分子材料であって、
    上記熱可塑性芳香族ポリマーが、芳香族ポリエステルセグメントと芳香族ポリエーテルセグメントとから構成されるブロック共重合体であって、
    ブロック共重合体100重量%に対し、20重量%以上80重量%以下の芳香族ポリエステルセグメントと、20重量%以上80重量%以下の芳香族ポリエーテルセグメントとから構成されるブロック共重合体であり、
    上記芳香族ポリエステルセグメントが、下記一般式(3)で表される芳香族ポリアリレートセグメントであり、
    上記芳香族ポリエーテルセグメントが、酸素原子で結合されたエーテル結合を有する芳香族ポリエーテルであることを特徴とする複合化高分子材料。
    Figure 0005633829
    (式中、R5及びR6は、それぞれ独立して、ハロゲン原子,炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数6〜12のアリール基を示し、それぞれ同じであっても異なるものであってもよく、e及びfは、それぞれ0〜4の整数である。X3は、単結合,炭素数1〜6のアルキレン基もしくはアルキリデン基,炭素数5〜20のシクロアルキレン基もしくはシクロアルキリデン基,9,9−フルオレニリデン基,ヘキサフルオロ−2,2−プロピリデン基,−O−,−S−,−SO−,−SO2−又は−CO−結合を示す。Ar3は置換基が導入されていてもよいフェニレン基、ナフチレン基又はビフェニレン基を示す。)
  2. 上記芳香族ポリエーテルセグメントが下記一般式(4)で表される芳香族ポリエーテルであることを特徴とする請求項1に記載の複合化高分子材料。
    Figure 0005633829
    (式中、R7は、ハロゲン原子,炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数6〜12のアリール基を示し、それぞれ同じであっても異なるものであってもよく、gは0〜4の整数である。)
  3. 上記芳香族ポリエーテルセグメントが下記一般式(5)で表される芳香族ポリエーテルであることを特徴とする請求項1に記載の複合化高分子材料。
    Figure 0005633829
    (式中、R8及びR9は、それぞれ独立して、ハロゲン原子,炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数6〜12のアリール基を示し、それぞれ同じであっても異なるものであってもよく、h及びiは、それぞれ0〜4の整数である。X4は、単結合,炭素数1〜6のアルキレン基もしくはアルキリデン基,炭素数5〜20のシクロアルキレン基もしくはシクロアルキリデン基,9,9−フルオレニリデン基,ヘキサフルオロ−2,2−プロピリデン基,−O−,−S−,−SO−,−SO2−又は−CO−結合を示す。)
  4. 上記芳香族ポリエーテルセグメントが下記一般式(6)で表される芳香族ポリエーテルであることを特徴とする請求項1に記載の複合化高分子材料。
    Figure 0005633829
    (式中、R10及びR11は、それぞれ独立して、ハロゲン原子,炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数6〜12のアリール基を示し、それぞれ同じであっても異なるものであってもよく、j及びkは、それぞれ0〜4の整数である。X5は、単結合,炭素数1〜6のアルキレン基もしくはアルキリデン基,炭素数5〜20のシクロアルキレン基もしくはシクロアルキリデン基,9,9−フルオレニリデン基,ヘキサフルオロ−2,2−プロピリデン基,−O−,−S−,−SO−,−SO2−又は−CO−結合を示す。)
  5. 上記金属酸化物微粒子がTi、Zr、Tl、Y、Nb、In、Bi、La、Sb、Sc、Pb、およびTaからなる群より選ばれる少なくとも一種の金属の酸化物を含むことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の複合化高分子材料。
  6. 上記金属酸化物微粒子の平均粒子径が1nm以上30nm未満であることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の複合化高分子材料。
  7. 上記金属酸化物微粒子の含有率が、5重量%以上90重量%未満であることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の複合化高分子材料。
  8. 請求項1〜7の何れか1項に記載の複合化高分子材料を含むことを特徴とする光学材料。
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