JP5628618B2 - タイヤのグリップ力制御装置及びグリップ力制御方法 - Google Patents
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Description
そこで、トレッド部からビード部に至る領域に配置されるトレッドゴム、サイドウォールゴム及びリムクッションゴムに体積抵抗率がそれぞれ1010Ωcm以上のゴムを用い、さらに、トレッド部からビード部まで延在するカーカス層の導電性と当該カーカス層に密着するようにトレッド部に埋設されるベルト層の導電性とをトレッドゴム、サイドウォールゴム及びリムクッションゴムよりも高くなるように構成し、トレッドゴムの接地面とベルトとの間を導電部材によって連結し、リムクッションゴムのリム接触面とカーカス層との間を導電部材により連結することでホイールとタイヤとの導電性を確保し、車体に帯電した電荷を除電しつつグリップ力を向上させるタイヤが開示されている。
本構成によれば、制御ユニットから導電体に印加した電圧が踏面と接触する路面に放電されることにより路面と導電体との間のトレッドに電流が流れ、トレッドにジョンセンラーベック力を生じさせることができる。ジョンセンラーベック力の生じたトレッドには吸着力が作用して路面に対するトレッドの摩擦力が大きくなり、タイヤのグリップ力を向上させることができる。また、トレッドの体積抵抗率を105Ω・m以下とすることで、トレッドに印加する電圧が小さくてもジョンセンラーベック効果を効率良く生じさせることができる。なお、ジョンセンラーベック効果とは、2枚の電極間に半導体を挟持し、2枚の電極に電圧を印加することによって半導体に吸着力が作用する現象である。
また、他の構成として、導電体は、スチールコードによって構成される補強ベルトで構成した。
本構成によれば、タイヤの構造部材としてのスチールコードからなる補強ベルトを導電体として用いることにより、別途タイヤに導電体を設ける必要がないので、タイヤの重量が増加することを防ぐことができる。
また、他の構成として、補強ベルトは、タイヤの円周方向に螺旋状に形成されるように構成した。
本構成によれば、補強ベルトがタイヤの円周方向に螺旋状に形成されることにより、補強ベルトの端部から電圧を印加することでタイヤの全周に亘り電圧を印加することができる。
また、他の構成として、導電体をトレッドに配設する構成とした。
本構成によれば、導電体をトレッドに配設することにより、導電体と路面との距離が近接するので、導電体に電圧を印加したときに、好適に路面に放電させることができる。
また、他の構成として、制御ユニットは、ブレーキ操作の操作量に対応して導電体に印加する電圧を変化させるようにした。
本構成によれば、タイヤと路面との摩擦を必要とするブレーキ操作時においてタイヤと路面とのグリップ力を向上させることができるので、ブレーキ操作時の車両を安定させることができる。
また、他の構成として、制御ユニットは、操舵時に対応して導電体に電圧を印加するようにした。
本構成によれば、タイヤと路面との摩擦を必要とする操舵時においてタイヤと路面との摩擦力を向上させることができるので、操舵時の車両を安定させることができる。
また、前記課題を解決するための方法として、体積抵抗率が105Ω・m以下のトレッドゴムをトレッド部に配設し、当該トレッド部の踏面よりも半径方向内側、かつ、タイヤ円周方向に沿って導電体をタイヤに配設し、タイヤと、導電体に電圧を印加するタイミングを制御する制御ユニットと、タイヤが取り付けられる車両におけるタイヤの回転速度を車速信号として検出し、制御ユニットに車速信号を出力する車速センサと、タイヤが取り付けられる車両におけるブレーキ操作を検出し、制御ユニットにブレーキ信号を出力するブレーキセンサとを車両に装着し、制御ユニットは、車速信号とブレーキ信号とが入力されたときに、導電体に電圧を印加することによりタイヤのグリップ力を制御するようにした。
本方法によれば、電圧印加手段から導電体に印加した電圧が踏面と接触する路面に放電されることにより路面と導電体との間のトレッドに電流が流れ、トレッドにジョンセンラーベック力を生じさせることができる。ジョンセンラーベック力の生じたトレッドには吸着力が作用して路面に対するトレッドの摩擦力が大きくなり、タイヤのグリップ力を向上させることができる。また、トレッドの体積抵抗率を105Ω・m以下とすることで、トレッドに印加する電圧が小さくてもジョンセンラーベック効果を効率良く生じさせることができる。よって、電圧印加手段が、導電体への電圧の印加を制御することによりタイヤと路面との摩擦力を向上させて走行中の車両を安定させることができる。
図1は、タイヤのグリップ力制御装置1の構成図の一例を示す。図2は、グリップ力制御装置1に適用されるタイヤ2の構造を示す断面図及び最外層に位置する補強ベルトを示す。以下、図1及び図2を用いてタイヤ2のグリップ力制御装置1について説明する。
タイヤ2のグリップ力制御装置1は、車両のホイール5に装着され、電圧が印加されるタイヤ2と、車体からタイヤ2に電圧を供給するための電極リング4と、車体に設けられ、タイヤ2への電圧の印加を制御する電圧印加手段としての制御装置8とにより構成される。
ここで、トレッド28の体積抵抗率を105Ω・m以下に設定する理由は、後述の制御装置8から導電体3に印加される電圧がトレッド28を介して路面に通電し易くするためである。即ち、トレッド28の体積抵抗率が105Ω・mを超えると、抵抗率が大きいために、路面とタイヤの接触部における電圧降下が小さくなり、ジョンセンラーベック効果が小さくなるからである。
ベルト層27は、タイヤを補強するための補強ベルトを積層したものであって、ベルト層27のうち、半径方向の最も外側に位置する螺旋状ベルト26は、例えば図2(b)に示すように、一本のスチールコードを導電体3として螺旋状に巻回して形成した補強ベルトである。即ち、導電体3をトレッド部の踏面2aより半径方向内側に位置するベルト層27のうち、半径方向に最も外側に位置する補強ベルトを螺旋状に巻回した螺旋状ベルト26によって構成した形態である。
図2(a),(b)に示すように、螺旋状ベルト26の側部26A,26Bは、一方のサイドウォール29及びリムクッションゴム30の側に纏められて先端26a;26bが後述のタイヤ側接続端子44に接続される。
側部26Aは、他方のサイドウォール29及びリムクッションゴム30の間から外部に露出するとともに、タイヤ2とホイール5との間に挟み込まれることによりタイヤ側接続端子44に引き回される。
当該タイヤ2は、乗用車であれば、例えば、4輪に対して装着される。
回転側リング41は、タイヤ2が装着されるホイール5のリム端面51に接着可能な大きさに形成され、ホイール5と同心円となるように車体側のリム端面51に対して絶縁性を有する接着手段43、例えば、絶縁性両面テープにより固定される。
回転側リング41は、螺旋状ベルト26の先端26a;26bを接続するタイヤ側接続端子44を備える。
固定側リング42は、後述の制御ユニット84から延長する電圧供給線46の一端が接続される車体側接続端子45を備える。
固定側リング42は、車両におけるバネ下部品のうち、例えば、ブレーキやナックル等の非回転部分と図外の保持具によって保持され、回転側リング41が回転しても、固定側リング42は回転しない構成である。
よって、電極リング4がホイール5に固着され、回転するタイヤ2に対して車体側から供給される電気は、後述の制御ユニット84から延長する電圧供給線46から固定側リング42、固定側リング42から回転側リング41、回転側リング41からタイヤ2の螺旋状ベルト26へと流れる。
操舵角センサ81は、ドライバーによるハンドルの操舵角を検出するセンサであって、ハンドルの操舵角を舵角信号として制御ユニット84に出力する。
ブレーキセンサ82は、ドライバーによるブレーキ操作を検出するセンサであって、ブレーキの踏み込み操作をブレーキ信号として制御ユニット84に出力する。
車速センサ83は、車輪の回転速度から車両の走行速度を検出するセンサであって、車両における車軸に設けられ、車軸の回転速度を車速信号として制御ユニット84に出力する。
車速センサ83は、例えば、車輪が回転可能に固着されるハブの外周面に取り付けられる環状のパルスギア83Aと、パルスギア83Aの外周面に形成された周期的な矩形の凹凸から車輪の回転を検出する検知部83Bとにより構成され、回転するパルスギア83Aの凸部が単位時間当たりに検知部83Bに近接した回数を検出し、車輪の回転する速度を検出する。
制御ユニット84は、タイヤ2に印加する電圧の電源として車体に搭載されるバッテリー9と接続され、例えば、バッテリー9の電圧を昇圧する昇圧回路84Aを備える。
昇圧回路84Aは、例えば、バッテリー9の直流電圧12Vを直流100Vに昇圧し、当該昇圧された電圧を印加電圧として螺旋状ベルト26に出力する。
制御ユニット84は、車速センサ83から信号が出力されている間、かつ、舵角センサ81又はブレーキセンサ82の少なくともいずれか一方の信号が制御ユニット84に出力されている間、螺旋状ベルト26に対して電圧を連続的に印加する。
制御ユニット84がタイヤ2の螺旋状ベルト26に対して印加する電圧は、直流電圧を連続的に印加することに限らず、間欠的なパルス電圧を印加するように制御しても良い。
パルス電圧により螺旋状ベルト26に電圧を印加する場合、単位時間当たりに印加するパルス電圧の累積時間が一定時間を越えるようにパルス周期を設定すれば良い。
また、タイヤ2に印加する電圧は、直流100Vに限らず適宜昇圧回路84Aの出力電圧を設定すれば良い。また、昇圧回路84Aを設けず、バッテリー9の直流電圧の例えば12Vを直接、螺旋状ベルト26に印加するようにしても良い。
なお、ドラム試験装置は、タイヤ2と接触する回転ドラムの表面を実際の舗装路面として擬装したものである。実験条件は、タイヤサイズが155/65R13、タイヤの内圧が210KPa、タイヤにかかる負荷荷重が2.6kN、タイヤの回転速度が60km/hとなるように設定した。実験は、タイヤが回転ドラムに対してスリップ角がゼロから微操舵された状態においてタイヤ2に電圧を印加したときと、電圧を印加しないときのコーナリングパワーの測定を5回繰り返し行った。
図3は、コーナリングパワーの測定を5回繰り返し行ったときの電圧を印加しないときの平均値を指標100として電圧を印加したときの指標と比較した表である。
図3に示すように、タイヤ2に電圧を印加することによりコーナリングパワーが3%増加することが分かった。即ち、スリップ角がゼロから微操舵された状態において、タイヤ2にはほとんど横滑りが生じておらず、路面に対してタイヤが粘着している状態となっている。
当該事実は、2枚の電極間に半導体を挟持し、2枚の電極に電圧を印加することによって半導体に吸着力が作用する現象であるジョンセンラーベック効果が生じていることを実証するものであり、導電体3としての螺旋状ベルト26に印加した電圧が路面に放電されることにより、路面と螺旋状ベルト26との間のトレッド28に電流が流れ、トレッドにジョンセンラーベック力を生じさせることが確認された。ジョンセンラーベック力の生じたトレッド28は、吸着力が作用して路面に対する摩擦力が大きくなり、タイヤ2のグリップ力が向上したものである。
よって、当該実験によりタイヤ2の螺旋状ベルト26に電圧を印加することにより、路面に対するタイヤ2のグリップ力が向上することが検証された。
グリップ力制御装置1は、車両のエンジン起動と同時に起動する。制御ユニット84は、車両が走行を開始し、車速センサ83から車速信号が制御ユニット84に出力されると電圧を印加するための待機状態を維持し、車速センサ83から車速信号が制御ユニット84に出力されないときには電圧の印加状態を停止する(S101)。
次に、S101の待機状態において、ドライバーによってブレーキ操作又はハンドル操作のいずれか、又は、両方が行われるとタイヤ2に電圧を印加する制御を行い、ブレーキ操作及びハンドル操作の両方が行われていないか、終了したときにはS101の待機状態に戻る(S102A,S102B)。
例えば、走行中の車両が交通信号により停止するときに、ドライバーによってブレーキ操作が行われるとブレーキセンサ82からブレーキ信号が制御ユニット84に出力され、制御ユニット84は、昇圧回路84Aによって昇圧された印加電圧を4輪に対して出力する。制御ユニット84から出力される電圧は、制御ユニット84に一端が接続される電圧供給線46、電圧供給線46の他端が接続される固定側リング42、固定側リング42から回転側リング41、回転側リング41から螺旋状ベルト26の順に通電され、電圧が螺旋状ベルト26全体に印加される。螺旋状ベルト26に印加された電圧は、タイヤ外周面のうち最も電気抵抗の少ない路面との接触面から路面に放電される。そして、タイヤ2と路面との接触面に位置する螺旋状ベルト26と路面との間のトレッド28にジョンセンラーベック効果が生じ、トレッド28と路面との摩擦力が向上する。よって、螺旋状ベルト26に電圧が印加されていないときよりもトレッド28と路面との摩擦力が向上し、車両を安定させた状態で停止させることができる。
そして車両が停止して車速がゼロになると、車速信号が車速センサ83から出力されないため、制御ユニット84は電圧の印加を停止する。
実施形態1では、車両が走行中、かつ、ブレーキ操作又はハンドル操作があったときに、タイヤに電圧を印加するとして説明したが、実施形態2では、車両の走行中の状態、及び、ブレーキの操作状態又はハンドルの操作状態によってタイヤ2に電圧を印加する制御を行う点で実施形態1と異なる。具体的には、操舵角センサ81をハンドルの操舵角度及び操作速度が検出可能なセンサ、ブレーキセンサ82をブレーキの操作量及び操作速度が検出可能なセンサにより構成し、車速センサ83の出力する車速信号が所定の速度以上、かつ、ブレーキの操作量が閾値以上か、又は、操作角度が閾値以下かによってタイヤ2に電圧を印加する制御を行う。なお、実施形態1と同一構成である部分については、説明を省略する。
また、ブレーキセンサ82は、ブレーキペダルの踏み込み量が検出可能なようにブレーキペダルの支持軸にロータリーエンコーダを取付け、ドライバーがブレーキペダルを操作したときにロータリーエンコーダによって操作量と操作速度とを検出可能に構成し、検出されたブレーキの操作量と操作速度とを制御ユニット84に出力する。
グリップ力制御装置1は、車両のエンジン起動と同時に装置が起動する。
制御ユニット84は、車両が走行を開始して、車速信号が閾値以上になると制御ユニット84は、電圧を印加する待機状態に移行し、閾値以下のときには待機状態を解除し電圧の印加を停止する(S101)。
次に、ドライバーがブレーキを閾値以上の操作量で操作を行うか、又は、ハンドルを閾値以下の舵角量で操作を行うかのいずれか、又は、両方を行うとタイヤ2に電圧を印加し、ブレーキの操作量が閾値以下、かつ、ハンドルの操作量が閾値以上若しくは操作されない時には、S101に戻り待機状態を維持する(S102A,S102B)。
例えば、ドライバーが操作するブレーキのブレーキ操作量及び操作速度が、例えば、急ブレーキを示す閾値以上のときに、制御ユニット84は、昇圧回路84Aによって昇圧された印加電圧を4輪に対して出力する。制御ユニット84から出力される電圧は、制御ユニット84に一端が接続される電圧供給線46、電圧供給線46の他端が接続される固定側リング42、固定側リング42から回転側リング41、回転側リング41から螺旋状ベルト26の順に通電され、印加電圧が螺旋状ベルト26全体に印加される。螺旋状ベルト26に印加された電圧は、タイヤ外周面のうち最も電気抵抗の少ない状態となる路面との接触面から路面に放電される。そして、タイヤ2と路面との接触面に位置する螺旋状ベルト26と路面との間でジョンセンラーベック効果が生じ、トレッド28と路面との摩擦力が向上する。よって、螺旋状ベルト26に電圧を印加していない状態よりもトレッド28と路面との摩擦力が向上することにより、車両を安定させた状態で減速させることができる。
車両の走行する速度が閾値以下になると、制御ユニット84は、螺旋状ベルト26への電圧の印加を停止する。
そして、タイヤ2と路面との接触面に位置する螺旋状ベルト26と路面との間でジョンセンラーベック効果が生じ、螺旋状ベルト26と路面との間に介在するトレッド28と路面との摩擦力が向上する。よって、螺旋状ベルト26に電圧が印加されていないときよりもトレッド28と路面との摩擦力が向上することにより、ハンドル操作を含む急ブレーキの状態における車両を安定させることができる。特に車両の走行速度が速い場合には、操舵操作に対する車両の反応が悪化するため、タイヤ2の螺旋状ベルト26に電圧を印加して螺旋状ベルト26と路面との間に摩擦力を作用させて、タイヤ2と路面との摩擦力を向上させることにより、例えば、安定した緊急回避等の操作を行うことができる。
実施形態1乃至実施形態2では、制御ユニット84が出力する電圧を昇圧回路84Aによって昇圧された印加電圧として説明したが、ブレーキの操作量、及び、ハンドルの操舵角に対応して出力する電圧を変化させるようにしても良い。
具体的には、昇圧回路84Aに換えて、バッテリー電圧を可変にする電圧可変手段を制御ユニット84に設け、操舵角センサ81及びブレーキセンサ82からの信号の組み合わせに基づいて、タイヤに印加する電圧を可変制御するようにしても良い。電圧可変手段には、例えば、バッテリー電圧を他の直流電圧に変換するDC−DCコンバータや、バッテリー電圧を交流電圧に変換するDC−ACインバータ等を用いれば良い。本実施形態では、電圧可変手段をDC−DCコンバータとし、バッテリー電圧を例えば、10Vから100Vに昇圧するものとして説明する。また、電圧可変手段によって出力される電圧は、可変範囲のうち最大の電圧と、最小の電圧とを出力するものとする。
グリップ力制御装置1は、車両のエンジン起動と同時に装置が起動し、車両が走行を開始すると車速センサ83から車速信号が制御ユニット84に出力され、制御ユニットは制御状態に移行し、車両が停止すると電圧の印加を停止する(S101)。
次に、S101において、車両が走行を開始して車速センサ83から車速信号が制御ユニット84に出力されると、制御ユニット84は、車両の走行速度を監視する(S102)。
次に、S102の状態においてブレーキ操作、又は、ハンドル操作のいずれか、又は、両方を行うと操作に対応してS104A乃至S104Bに進み、ブレーキ操作及びハンドル操作が行われないときには、S101に戻り待機状態を維持する(S103A,S103B)。
次に、S103A,S103Bにおいて行われたブレーキ操作、又は、ハンドル操作の操作量及び操舵角を検出し、S105に進む(S104A,S104B)。
次に、S104A,S104Bで検出されたブレーキの操作量及びハンドルの操舵角に基づき、タイヤ2に印加する印加電圧を設定(S105)し、印加電圧をタイヤ2に印加する。
また、ハンドル操作が行われず、ドライバーにより緩やかなブレーキの操作が行われ、緩やかなブレーキ操作を示すブレーキ信号が制御ユニット84に入力されたときには、車両の走行速度に関わらず、電圧可変手段の可変範囲のうち最小の電圧をタイヤ2に印加する。緩やかなブレーキ操作においても、タイヤ2に電圧を印加することによりタイヤ2と路面との接触面に位置する螺旋状ベルト26と路面との間でジョンセンラーベック効果が生じ、トレッド28と路面との摩擦力が向上し、タイヤ2に電圧を印加しないときよりもタイヤと路面との摩擦力が増加し、ブレーキ操作における初期制動を高めることができる。
また、ブレーキ操作が行われず、ドライバーにより緩やかなハンドルの操作が行われ、緩やかなハンドル操作を示す操舵信号が制御ユニット84に入力され、車両の走行速度が、例えば、60km以上等の高速走行時には、ハンドル操作における初期の応答性を高めるために、電圧可変手段の可変範囲のうち最大の電圧をタイヤ2に印加することにより操作性を向上させる。
また、ブレーキ操作が行われず、ドライバーにより緩やかなハンドルの操作が行われ、緩やかなハンドル操作を示す操舵信号が制御ユニット84に入力され、車両の走行速度が、低速走行時には、ハンドル操作における初期の応答性を高めつつ走行抵抗が増加しないように、電圧可変手段の可変範囲のうち最小の電圧をタイヤ2に印加して操作性を向上させる。
例えば、ハンドル操作が行われず、ドライバーにより急ブレーキの操作が行われ、急ブレーキを示すブレーキ信号が制御ユニット84に入力されたときには、車両の走行速度に関わらず、最大の減速が得られるように電圧可変手段の可変範囲のうち最大の電圧をタイヤ2に印加してブレーキの操作が解除されるまでの間、タイヤに印加する電圧が漸次減少するように制御しても良い。
また、ブレーキ操作が行われず、ドライバーにより急ハンドルの操作が行われ、急ハンドルを示す操舵信号が制御ユニット84に入力され、車両の走行速度が、例えば、60km以上等の高速走行時には、ハンドル操作における初期の応答性を高めるために、電圧可変手段の可変範囲のうち最小の電圧をタイヤに印加して操舵角が減少するに従い、最小の電圧から最大の電圧を印加するように漸次増加させるように制御しても良い。
実施形態1乃至実施形態3では、4輪に対して同時に電圧を印加するようにしたが、各輪毎に印加する電圧を変化させるようにしても良い。
具体的には、制御ユニット84が、車両の各輪に設けられた車速センサ83の出力する車輪回転速度と、車両の走行する車速とに基づいて、各輪のタイヤ2に印加する電圧を制御するようにすれば良い。
例えば、車両の車速よりも早い速度が車速センサ83により検出されているタイヤ2は、スリップ状態にあるため、他の車輪よりも高い電圧を印加することにより、タイヤと路面との摩擦力を向上させて車両を安定状態にすることができる。また、例えば、車両の車速よりも顕著に遅い速度が車輪速センサにより検出されているタイヤは、ロック状態やスリップ状態にあるため、他の車輪よりも高い電圧を印加することにより、タイヤと路面との摩擦力を向上させて車両を安定状態にすることができる。
実施形態1乃至実施形態4の制御装置8にさらに感雨センサを設け、制御ユニット84と接続し、雨量に応じて印加する電圧を制御するようにしても良い。雨等によって路面が濡れている場合、タイヤ2と路面とのアースが良好となるため、路面が乾燥している場合と同一の電圧をタイヤ2に印加すると、タイヤ2と路面との間に生じるジョンセンラーベック効果は、路面が乾燥したときに比べて効果が大きくなる。一方で、路面が濡れていることによりタイヤ2と路面との摩擦力は小さいため、雨量に応じて印加する電圧を制御することにより車両を安定にすることができる。
実施形態1乃至実施形態5において、制御ユニット84は、車両に搭載されたバッテリー9と接続され、バッテリー9の電圧、又は、バッテリー9の電圧を昇圧した電圧をタイヤ2に印加するとして説明したが、制御ユニット84と接続される電源は、バッテリー9に限らず、タイヤ2内に組み込まれるタイヤ内発電装置により発電し、制御ユニット84から出力される制御信号に基づいてタイヤ2に電圧を印加するようにしても良い。
例えば、タイヤ内発電装置は、タイヤ2の内周面、又は、ホイール5の外周面に固着され、発電部と、無線部と、電圧供給部とを備えるように構成される。発電部は、タイヤ2の回転により発電する発電手段と、発電された電気を整流する整流回路と、整流された電気を蓄電する蓄電手段とを備える。無線部は、蓄電手段と接続され、制御ユニットから出力される電波を受信したときに、信号を電圧供給部に出力する。電圧供給部は、螺旋状ベルトの両端と蓄電部とに接続され、無線部に入力された信号に基づき、蓄電部に蓄電された電気を所定の電圧で螺旋状ベルト26に供給するようにすれば良い。
タイヤ内に発電装置を設けることにより、回転するタイヤ2に対して車体から電極リング4を介して螺旋状ベルト26に電圧を供給する必要がないため、グリップ力制御装置1の構成を簡素化することができる。
実施形態1乃至実施形態6において、タイヤ2に電圧を印加するために、トレッド部の踏面2aより半径方向内側に位置し、タイヤの円周方向に沿って配設される導電体3をタイヤ2のベルト層27のうち最外層に位置するベルトを一本のスチールコードを螺旋状に巻回して螺旋状ベルト26によって構成したが、従来のベルトのように、複数本のスチールコードによって簾状に形成されたベルトに電圧を印加するようにしても良い。この場合、各スチールコードに電圧を印加するようにしても良いし、タイヤ円周方向に対して均等となるように間引いたスチールコードに電圧を印加するようにしても良い。
実施形態1乃至実施形態6において、タイヤ2に電圧を印加するために、タイヤ2のベルト層27のうち最外層に位置するベルトを一本のスチールコードを螺旋状に巻回した螺旋状ベルト26によって導電体3を構成したが、一本のスチールコードをタイヤの円周方向に沿って螺旋状に巻回した導電体3をタイヤのトレッド28内に配設されるようにタイヤを構成しても良い。トレッド28内に導電体3を配設して、導電体3に印加する電圧を制御することにより、タイヤと路面との間にジョンセンラーベック効果を生じさせることで効率良くタイヤと路面との摩擦力を制御することができる。
また、タイヤを成型するときに、一本のスチールコードをタイヤの円周方向に沿って予め螺旋状に巻回した導電体3をベルト層27とトレッド28との間に配設、又は、ベルト層27の半径方向外側でタイヤ円周方向に沿って螺旋状に巻回してタイヤを構成しても上記と同様の効果が得られる。
即ち、タイヤにおいて導電体3が、タイヤ2のベルト層27のうち最外層に位置するベルトよりも半径方向外側、かつ、トレッド28に形成される溝部の溝底部28Aよりも半径方向内側に配設されれば良い。
上記実施形態1乃至実施形態8において、導電体3をスチールコードにより構成したが、スチールコードに限らず、他の導電性のある部材を帯状又は紐状に形成したものタイヤの円周方向に沿って螺旋状に巻回すようにしても良い。例えば、帯状のアルミ素材をベルト層27とトレッド28の間に巻回し、巻き開始の端部と巻き終りの端部とをタイヤの外側に露出させて電圧を印加可能に構成すれば良い。
実施形態1乃至実施形態6、実施形態8及び実施形態9において、螺旋状に巻回される導電体3を一本のスチールコードとしたが、スチールコードの本数は一本に限らず複数本により構成し、全てのスチールコードに電圧を印加できるように構成すれば良い。また、導電体3は、スチールコードに限らず導電性を有する素材、例えば、アルミ,銅等を主成分とする導体を帯状又は紐状に成形し、螺旋状に巻回すようにしても良い。
導電体3は、ベルト層27の上に螺旋状に巻回することに限らず、図7(a)に示すように、帯状又は紐状に成形された導電性を有する素材をベルト層27上において円周方向に沿ってS字状に蛇行して連続するように成形するようにしても良い。そして、導電体3の上にトレッド28を配設し、導電体3の両側部26A,26Bがタイヤの外側に露出するようにして導電体3に電圧を印加可能にタイヤを構成すれば良い。
また、導電体3をタイヤの円周方向に均等に複数配置するようにして、導電体3に電圧を印加可能にタイヤを構成しても良い。具体的には、図7(b)に示すように、帯状又は紐状に成形された導電性を有する素材を渦巻状に成形して導電体3を構成し、当該導電体3をベルト層27とトレッド28との間において円柱方向に均等になるように複数配置するようにすれば良い。そして、導電体3の両側部26A,26Bがタイヤの外側に露出するようにして導電体3に電圧を印加可能にタイヤを構成すれば良い。
また、タイヤに印加される電圧は、10V〜200Vの直流電圧に限らず交流電圧であっても良い。
上記電圧を導電体3に印加する電圧印加手段としての制御装置8は、上記構成に限らず適宜導電体3に直流又は交流電圧を印加可能に構成すれば良い。
7 車輪、8 制御装置、9 バッテリー、
21 ビードコア、22 カーカス、23 ビードフィラー、24:25 ベルト、
26 螺旋状ベルト、26A;26B 側部、26a;26b 先端、27 ベルト層、
28 トレッド、29 サイドウォール、30 リムクッションゴム、
31 インナーライナー、41 回転側リング、42 固定側リング、43 接着手段、
44 タイヤ側接続端子、45 車体側接続端子、46 電圧供給線、
81 操舵角センサ、82 ブレーキセンサ、83 車速センサ、84 制御ユニット。
Claims (7)
- 体積抵抗率が105Ω・m以下のトレッドゴムによって構成されるトレッド部と、
当該トレッド部の踏面より半径方向内側に位置し、タイヤの円周方向に沿って配設される導電体とを備えるタイヤと、
前記導電体に電圧を印加するタイミングを制御する制御ユニットと、
前記タイヤが取り付けられる車両における前記タイヤの回転速度を車速信号として検出し、前記制御ユニットに車速信号を出力する車速センサと、
前記タイヤが取り付けられる車両におけるブレーキ操作を検出し、前記制御ユニットにブレーキ信号を出力するブレーキセンサと、
を備え、
前記制御ユニットは、前記車速信号と前記ブレーキ信号とが入力されたときに、前記導電体に電圧を印加するようにしたタイヤのグリップ力制御装置。 - 前記導電体は、スチールコードによって構成される補強ベルトである請求項1に記載のタイヤのグリップ力制御装置。
- 前記補強ベルトは、タイヤの円周方向に螺旋状に形成される請求項2に記載のタイヤのグリップ力制御装置。
- 前記導電体がトレッドに配設される請求項1に記載のタイヤのグリップ力制御装置。
- 前記制御ユニットは、ブレーキ操作の操作量に対応して導電体に印加する電圧を変化させる請求項1乃至請求項4いずれかに記載のタイヤのグリップ力制御装置。
- 前記制御ユニットは、操舵時に対応して導電体に電圧を印加する請求項1乃至請求項5いずれかに記載のタイヤのグリップ力制御装置。
- 体積抵抗率が105Ω・m以下のトレッドゴムをトレッド部に配設し、当該トレッド部の踏面よりも半径方向内側、かつ、タイヤ円周方向に沿って導電体をタイヤに配設し、
前記タイヤと、
前記導電体に電圧を印加するタイミングを制御する制御ユニットと、
前記タイヤが取り付けられる車両における前記タイヤの回転速度を車速信号として検出し、前記制御ユニットに車速信号を出力する車速センサと、
前記タイヤが取り付けられる車両におけるブレーキ操作を検出し、前記制御ユニットにブレーキ信号を出力するブレーキセンサとを車両に装着し、
前記制御ユニットは、前記車速信号と前記ブレーキ信号とが入力されたときに、前記導電体に電圧を印加することによりタイヤのグリップ力を制御するタイヤのグリップ力制御方法。
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