以下、本発明の加熱調理器を図示の実施の形態により詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態の加熱調理器の外観斜視図である。
上記加熱調理器では、直方体形状のケーシング1の正面に、下端側の辺を略中心に回動する扉34が取り付けられている。この扉34の右側には操作パネル35を設けている。また、扉34の上部にはハンドル37を取り付けると共に、扉34の略中央には耐熱ガラス38を取り付けている。
上記操作パネル35は、カラー液晶表示部36と、被加熱物10(図2参照)を加熱するためにユーザが操作するボタン群45とを有している。
図2は上記加熱調理器の概略構成図である。
上記加熱調理器は、ケーシング1と、ケーシング1内に設けられた加熱室2と、水蒸気を発生させる水蒸気発生装置3と、水蒸気発生装置3からの水蒸気を加熱して過熱水蒸気にする水蒸気加熱ヒータ4と、水蒸気発生装置3や水蒸気加熱ヒータ4等の動作を制御する制御装置5とを備えている。ここで、上記過熱水蒸気とは、100℃を越える過熱状態にまで加熱された水蒸気を意味する。なお、水蒸気加熱ヒータ4は過熱水蒸気発生部の一例である。
上記加熱室2は、扉34で開閉される開口部を正面側に有する。また、加熱室2の側面、底面および天面はステンレス鋼板からなっている。ユーザは、その開口部を通して、加熱室2に被加熱物10を入れたり、加熱室2から被加熱物10を出したりする。また、加熱室2の周囲には断熱材(図示せず)を配置して、加熱室2内と外部とを断熱している。
また、上記加熱室2内には、加熱室2の底面から所定の間隔をあけて鉄等の金属製あるいはセラミックス製のトレイ6が置かれている。トレイ6は、加熱室2の左右の側壁に設けられた下受け棚11により支持されている。そして、トレイ6上には、鉄等の金属製の調理網7が載置され、その調理網7の略中央に被加熱物10が置かれる。こうして、被加熱物10は、加熱室2の底面から間隔をあけた状態で加熱室2内に収容されている。
また、上記加熱室2の左右の側壁には、下受け棚11よりも上側に位置する中受け棚12と、中受け棚12よりも上側に位置する上受け棚13とが設けられている。中受け棚12および上受け棚13も、下受け棚11と同様に、トレイ6を支持することが可能である。
上記水蒸気発生装置3は、水蒸気発生部39と、水蒸気発生部39に供給する水が入る給水タンク40と、水蒸気発生部39内に設置され、水蒸気発生部39内に溜まった水を加熱して蒸発させる水加熱ヒータ41と、電磁弁49とを有している。その水加熱ヒータ41はシーズヒータを渦巻状に巻いたものである。なお、給水タンク40は水収容部の一例である。
上記電磁弁49が開放すると、給水タンク40内の水が水蒸気発生部39内に流入し、また、電磁弁49が閉鎖すると、給水タンク40から水蒸気発生部39への水の移動ができなくなる。また、水蒸気発生部39には水位センサ(図示せず)が設けられており、この水位センサの検出値に応じて、電磁弁49が開閉するようになっている。
上記給水タンク40は、水蒸気発生部39に対して着脱可能となっており、正面側からケーシング1外に取り出せるようになっている。
上記水蒸気発生部39の底部には排水弁42が取り付けられ、この排水弁42に排水経路14の一方の端部が接続されている。排水経路14の他方の端部はつゆ受け9上に位置している。つゆ受け9は、ケーシング1に着脱可能となっており、正面側からケーシング1外に取り出せる。
また、上記加熱室2の一方の側面においては、上受け棚13と中受け棚12との間に循環吸気口15が設けられている。そして、加熱室2の上面には、水蒸気加熱ヒータ4に対向するように第1噴出口16が設けられている。さらに、加熱室2の他方の側面には第2,第3噴出口17,18が設けられている。第2噴出口17は上受け棚13と中受け棚12との間に位置している。一方、第3噴出口18は中受け棚12と下受け棚11との間に位置している。このような循環吸気口15、第1噴出口16、第2噴出口17および第3噴出口18により、加熱室2内の空間と循環経路8内の空間とが互いに連通している。
上記循環経路8は、一端部が循環吸気口15に接続されていると共に、他端部が第2噴出口17および第3噴出口18に接続されている。循環吸気口15近傍の循環ファン19は、循環吸気口15から加熱室2内の水蒸気を吸い込み、水蒸気加熱ヒータ4に向けて吹き出す。そして、上記水蒸気は、水蒸気加熱ヒータ4で加熱されて過熱水蒸気となった後、第1噴出口16および第2,第3噴出口17,18から、加熱室2内に向かって噴出する。
また、上記循環経路8の循環吸気口15近傍の部分は、蒸気放出経路20を介して水蒸気発生部39に接続されている。これにより、水蒸気発生部39で発生した水蒸気は、蒸気放出経路20を流れて循環経路8に入り、循環吸気口15からの水蒸気と合流して水蒸気加熱ヒータ4へ向かって流れる。
また、上記加熱室2内の余剰な蒸気は、第1,第2排気口21,22から加熱室2外に流れ出る。
上記第1排気口21には排気経路23の一端部が接続されている。また、排気経路23の他端部はエジェクタ24を形成している。また、第1排気口21は排気ダンパ25で開閉可能にしている。
上記第2排気口22には排気チューブ26の一端部が接続されている。また、排気チューブ26の他端部は排気経路23に接続されている。これにより、排気チューブ26内の蒸気は、排気経路23内の蒸気と合流して、エジェクタ24からケーシング1外に出ることができるようになっている。また、エジェクタ24からケーシング1外へ向かう蒸気は、希釈空気経路27および吸込ダクト28からの空気と混ざって希釈できるようにもなっている。
上記希釈空気経路27は、エジェクタ24内に挿入された一端部と、ファンケーシング29に接続さている他端部とを有する。このファンケーシング29内の排気希釈ファン30がエジェクタ24へ空気を送る。また、ファンケーシング29は給気経路31を介して給気口32に接続されている。そして、給気口32は給気ダンパ33で開閉可能にしている。
また、上記ケーシング1内には、マイクロ波を発生するマグネトロン53も設置されている。
図3は、図1の操作パネル35を拡大した概略図である。
上記ボタン群45は、戻りキー91、取り消しキー92、手動キー93およびあたためスタートキー94で構成されている。戻りキー91は、後述するカラー液晶パネル95の画面表示を直前の画面表示に戻すときに押す。また、取り消しキー92は、途中で加熱をやめるときや、操作を取り消すときに押す。そして、手動キー93は、高周波出力および加熱出力を手動で設定するときに押す。また、あたためスタートキー94は、加熱を開始するときに押す。なお、戻りキー91、取り消しキー92、手動キー93およびあたためスタートキー94は操作部の一例である。
図4は、図3のF4−F4線から見た模式断面図である。
上記カラー液晶表示部36は、カラー液晶パネル95上にタッチパネル96を重ねて構成される。このカラー液晶パネル95は、文字、数字、写真等をカラー表示できるものであり、加熱の種類、料理名、加熱時間、温度、料理の写真等を表示する。また、タッチパネル96は、ユーザがタッチすると表面電荷を変化させる透明素材からなる静電容量方式のタッチパネルである。これにより、ユーザはタッチパネル96をタッチして、カラー液晶パネル95に表示される画像を選択できるようになっている。また、ユーザがタッチパネル96をタッチして、カラー液晶パネル95に表示される選択可能な画像を選択すると、その画像の色が変わるようになっている。つまり、カラー液晶パネル95に表示される画像は、選択状態の色が非選択状態の色と異なるようになっている。なお、タッチパネル96は、例えば、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式または電磁誘導方式のタッチパネルに換えてもよい。また、カラー液晶パネル95は表示部の一例であり、タッチパネル96は操作部の一例である。
図5は上記カラー液晶パネル95の初期画面を示す図である。この初期画面は、加熱調理器の電源プラグ(図示せず)をコンセントに差し込んだ後、カラー液晶パネル95が最初に表示する画面である。
上記カラー液晶パネル95の初期画面には画像G1〜G8が表示される。画像G1は、冷えた料理等を温めるときに選択すべき画像であり、エビフライの絵と、「あたためる」の文字とを含んでいる。画像G2は、蒸し物や煮物を作るときに選択すべき画像であり、鍋および蒸籠の絵と、「蒸す・煮る」の文字とを含んでいる。画像G3は、料理集内の300種類以上の料理から希望の料理を探すときに選択すべき画像であり、本の絵と、「お料理集から選ぶ」の文字とを含んでいる。画像G4は牛乳や酒を適温に温めるときに選択すべき画像であり、コップおよび徳利の絵と、「牛乳」および「酒のかん」の文字を含んでいる。画像G5は、焼き物およびフライ物を作るときに選択すべき画像であり、ローストチキンの絵と、「焼く・フライ」の文字とを含んでいる。画像G6は、健康サポートメニューを使いたいときに選択すべき画像であり、元気な人をイメージさせる絵と、「健康サポートメニュー」の文字とを含んでいる。画像G7は、よく作るメニュー中の料理を作るときに選択すべき画像であり、押しピンの絵と、「よく作るメニュー」の文字とを含んでいる。画像G8は、冷凍食材等を解凍するときに選択すべき画像であり、雪の結晶の絵と、「解凍する」の文字とを含んでいる。このような構成の初期画面が表示されているときに、ユーザが、画像G3に重なるタッチパネル96の一部にタッチすると、カラー液晶パネル95の画面は初期画面から料理集選択画面に切り換わる。つまり、ユーザの画像G3の選択により、カラー液晶パネル95が料理集選択画面を表示する。
図6は上記カラー液晶パネル95の料理集選択画面を示す図である。
上記料理表示画面の上部には、本の絵と、「お料理集から選ぶ」の文字とが表示されている。これにより、ユーザは、カラー液晶パネル95の画面が料理集選択画面であることを確認できるようになっている。
また、上記料理集選択画面には画像G11〜G15も表示される。画像G11は「All」の絵文字と「すべてのメニュー」の文字とを含む。画像G12は「No.」の絵文字と「メニュー番号」とを含む。画像G13は虫眼鏡の絵と「材料別の」文字とを含む。画像G14は、パンの絵と、「お菓子」および「パン」の文字とを含む。画像G15は皿および茶碗の絵と「セットメニュー」の文字とを含む。ユーザは、上述の画像G11〜G15のいずれか一つを選択して、料理集内の料理を検索できるようになっている。ここで、画像G11〜G15のどれを選択するかによって、料理の検索方法が異なる。例えば、ユーザは、画像G13に重なるタッチパネル96の一部にタッチすることにより、材料で料理を探せるようになっている。
図7は、図6の画像G13に重なるタッチパネル96の一部へのタッチに応じて表示されるカラー液晶パネル95の画面を示す図である。
上記画面の上部には、本の絵と、「お料理集」および「材料別」の文字とが表示されている。これにより、ユーザは、図6の料理集選択画面において画像G13を選択したことを確認できるようになっている。
また、図7の画面には画像G21〜G27も表示される。ユーザは、画像G21を選択することによって、豚肉または牛肉を使う料理を見ることができ、画像G22を選択することによって、魚類や貝類を使う料理を見ることができ、画像G23を選択することによって、卵または豆腐を使う料理を見ることができ、画像G24を選択することによって、鶏肉を使う料理を見ることができ、画像G26を選択することによって、野菜を使う料理を見ることができるようになっている。また、ユーザが、ダイエットや糖尿病等の事情で料理の検索条件にカロリー数を入れたいなら、「カロリー数と組み合わせて探す」の文字を含む画像G27を選択すればよい。つまり、ユーザは、画像G27に重なるタッチパネル96の一部にタッチすることにより、希望の材料およびカロリー数で料理を探せるようになっている。
図8は、画像G27に重なるタッチパネル96の一部へのタッチに応じて表示されるカラー液晶パネル95の画面を示す図である。
上記画面の上部には、本の絵と、「お料理集」および「材料とカロリーで選ぶ」の文字とが表示されている。これにより、ユーザは、図7の画面において画像G27を選択をしたことを確認できるようになっている。
また、図8の画面の中央部には、「材料を選択」の文字と共に、画像G31〜G36が表示される。この画像G31〜G36の選択により、図8の画面の次画面に表示される料理の材料を制限できるようになっている。この料理の材料の制限は、画像G31〜G36が含む文字に対応して行われる。例えば、画像G31は、料理の材料を豚肉または牛肉に制限するためのものである。なお、画像G31〜G36は第1選択肢の一例である。
また、図8の画面の下部には、「カロリー数を選択」と共に、画像G41〜G44が表示される。この画像G41〜G44の選択により、図8の画面の次画面に表示される料理のカロリー数を制限できるようになっている。例えば、ユーザは、図8の画面の次画面に表示される料理のカロリー数を、199キロカロリー以下に制限したいなら画像G41を選択すればよい。また、図8の画面の次画面に表示される料理のカロリー数は、画像G42の選択によって200キロカロリー〜299キロカロリーの範囲内に、画像G43の選択によって300キロカロリー〜399キロカロリーの範囲内に、画像G44の選択によって400キロカロリー以上に制限することができる。また、画像G41の色は緑色から黄緑に変化するグラデーション、画像G42の色は黄緑色から黄色に変化するグラデーション、画像G43の色は黄色から橙色に変化するグラデーション、画像G44の色には橙色から赤色に変化するグラデーションがかかっている。つまり、画像G41の色より赤みが多い色を画像G42の色として採用し、画像G42の色より赤みが多い色を画像G43の色として採用し、画像G43の色より赤みが多い色を画像G44の色として採用している。これにより、画像G41〜画像G44の中で、画像G41のRGBカラーのR値が最も小さくなっている。なお、画像G41〜G44は第2選択肢の一例である。
図7の画面から図8の画面に切り換わった直後は、画像G31〜G36,G41〜G44のいずれも選択されていない状態である。このため、ユーザが、画像G31〜G36の中から1つ選択し、かつ、画像G41〜G44の中から1つ選択しないと、次画面に切り換わらないようになっている。この次画面では、画像G31〜G36,G41〜G44の選択の条件を満たす料理の中で最低カロリー数の料理が表示される。
図9A〜図9Cは、図8の画面での選択に応じて表示されるカラー液晶パネル95の画面を示す図である。
図8の画面は、例えば、画像G34および画像G42が選択されると図9Aの画面に切り換わり、画像G35および画像G41が選択されると図9Bの画面に切り換わり、画像G32および画像G43が選択されると図9Cの画面に切り換わる。図9A〜図9Cのそれぞれの画面には、料理のおおよそのカロリー数、料理名、料理の写真が表示されると共に、画像G51〜G53が表示されている。
図9A〜図9Cの画面において、ユーザが画像G51を選択すると、カラー液晶パネル95の画面に表示されていた料理を加熱する直前の工程に移る。つまり、上記料理の調理が開始される直前の状態となる。
また、図9A〜図9Cの画面において、ユーザが画像G52,G53を選択すると、他の料理に関する情報がカラー液晶パネル95に表示される。
より詳しくは、図9Aの画面において、ユーザが画像G52,G53を選択すると、画像G34,G42の選択の条件を満たす他の料理に関する情報がカラー液晶パネル95に表示される。また、図9Bの画面において、ユーザが画像G52または画像G53を選択すると、画像G35および画像G41の選択の条件を満たす他の料理に関する情報がカラー液晶パネル95に表示される。また、図9Cの画面において、ユーザが画像G52または画像G53を選択すると、画像G32および画像G43の選択の条件を満たす他の料理に関する情報がカラー液晶パネル95に表示される。このとき、ユーザが画像G52を選択したなら、図9Cの画面は図9Dの画面に切り換わる。
上記画像G52は、画像G31〜G36,G41〜G44の選択の条件を満たす料理のカロリー数を高くしていくときに選択すべき画像である。但し、カラー液晶パネル95が、画像G31〜G36,G41〜G44の選択の条件を満たす料理の中で最高カロリー数の料理を表示しているときに、ユーザが画像G52を選択すると、画像G31〜G36,G41〜G44の選択の条件を満たす料理の中で最低カロリー数の料理を表示するようになっている。
上記画像G53は、画像G31〜G36,G41〜G44の選択の条件を満たす料理のカロリー数を低くしていくときに選択すべき画像である。但し、カラー液晶パネル95が、画像G31〜G36,G41〜G44の選択の条件を満たす料理の中で最低カロリー数の料理を表示しているときに、ユーザが画像G53を選択すると、画像G31〜G36,G41〜G44の選択の条件を満たす料理の中で最高カロリー数の料理を表示するようになっている。
図10は上記加熱調理器の制御ブロック図である。
上記制御装置5は、CPU(中央処理装置)50、タイマ51、記憶部52、入出力回路等を含んでいる。また、上記制御装置5には、水加熱ヒータ41と、水蒸気加熱ヒータ4と、給気ダンパ33と、排気ダンパ25と、電磁弁49と、循環ファン19と、排気希釈ファン30と、操作パネル35のカラー液晶表示部36およびボタン群45と、マグネトロン53とが接続されている。
上記CPU50は、記憶部52に記憶されている制御プログラムを取り出して実行したり、各種入力機器から入力されるデータに対し、二進加算、論理演算、増減、比較等の演算を行ったりする。
上記タイマ51は、年月日、被加熱物の加熱が開始してから経過した時間、被加熱物の加熱が終了してから経過した時間等を計時する。
上記記憶部52には、水加熱ヒータ41、水蒸気加熱ヒータ4、給気ダンパ33、排気ダンパ25、電磁弁49、循環ファン19、排気希釈ファン30、カラー液晶表示部36等を制御するための制御プログラムが記憶されている。また、記憶部52には、カラー液晶表示部36のカラー液晶パネル95に表示させる画像のデータが記憶されている。また、記憶部52には、ユーザが例えばお気に入りの料理を記憶させることもできる。
図11A,図11Bは上記制御装置5の画面制御を説明するためのフローチャートである。この画面制御は、ユーザが材料とカロリー数との組み合わせで料理を探してこの料理の加熱を開始できるようにするための画面制御である。なお、上記画面制御は、カラー液晶パネル95が上記初期画面を表示している状態でスタートするものとする。また、上記フローチャートには、説明の便宜上、ユーザが材料とカロリー数との組み合わせで料理を探す操作の流れのみを記載する。
まず、上記制御装置5の制御動作が開始すると、図11Aに示すように、ステップS1で、「お料理集から選ぶ」が選択されたか否かを判定する。つまり、画像G3に重なるタッチパネル96の一部に対して、タッチが有ったか否かを判定する。このステップS1は、画像G3に重なるタッチパネル96の一部に対して、タッチが有ったと判定すると、ステップS2に進む一方、画像G3に重なるタッチパネル96の一部に対して、タッチが無いと判定すると、再び、ステップS1を行う。
次に、ステップS2で、カラー液晶パネル95の画面変更を行い、図5の初期画面を図6の料理集選択画面に切り換える。
次に、ステップS3で、「材料別」が選択されたか否かを判定する。つまり、画像G13に重なるタッチパネル96の一部に対して、タッチが有ったか否かを判定する。このステップS3で、画像G13に重なるタッチパネル96の一部に対して、タッチが有ったと判定すると、次のステップS4に進む一方、画像G13に重なるタッチパネル96の一部に対して、タッチが無いと判定すると判定すると、再び、ステップS3を行う。
次に、ステップS4で、カラー液晶パネル95の画面変更を行い、図6の料理集選択画面を図7の画面に切り換える。
次に、ステップS5で、「カロリー数と組み合わせて探す」が選択されたか否かを判定する。つまり、画像G27に重なるタッチパネル96の一部に対して、タッチが有ったか否かを判定する。このステップS5で、画像G27に重なるタッチパネル96の一部に対して、タッチが有ったと判定すると、次のステップS6に進む一方、画像G27に重なるタッチパネル96の一部に対して、タッチが無いと判定すると、再び、ステップS5を行う。
次に、ステップS6で、カラー液晶パネル95の画面変更を行い、図7の画面を図8の画面に切り換える。この図7の画面から図8の画面に切り換わった直後は、画像G31〜G36,G41〜G44の全てが非選択状態となっている。なお、ステップS6は選択肢表示制御部の一例である。
次に、ステップS7で、1つの材料と1つのカロリー数の範囲とが選択されたか否かを判定する。より詳しくは、ユーザが、画像G31〜G36の中から1つ選択し、かつ、画像G41〜G44の中から1つ選択したか否かを判定する。このような2つの選択がステップS7でされた判定すると、次のステップS8に進む一方、その2つの選択がステップS7でされていないと判定すると、再び、ステップS7を行う。
次に、図11Bに示すように、ステップS8で、ステップS7の選択の条件を満たす料理の写真等をカラー液晶パネル95に表示させる。このとき、カラー液晶パネル95は、ステップS7の選択の条件を満たす複数の料理の中から最もカロリーが低い料理の写真等を表示する。なお、ステップS8は料理情報表示制御部の一例である。
次に、ステップS9で、「次へ」の選択が有ったか否かを判定する。つまり、画像G52に重なるタッチパネル96の一部に対して、タッチが有ったか否かを判定する。
上記ステップS9で、画像G52に重なるタッチパネル96の一部に対して、タッチが有ったと判定すると、ステップS12で、ステップS7の選択の条件を満たす他の料理の写真等をカラー液晶パネル95に表示させた後、ステップS9に戻る。ここで、上記他の料理とは、直前のステップS9でカラー液晶パネル95が表示していた料理のカロリー数に高い側で最も近いカロリー数を有する料理である。但し、直前のステップS9でカラー液晶パネル95が表示していた料理が、ステップS7の選択の条件を満たす料理の中で最高カロリー数の料理であったなら、ステップS12で、ステップS7の選択の条件を満たす料理の中で最低カロリー数の料理の写真等をカラー液晶パネル95に表示させる。一方、ステップS9で、画像G52に重なるタッチパネル96の一部に対して、タッチが無いと判定すると、次のステップS10に進む。なお、ステップS12は料理情報変更制御部の一例である。
次に、ステップS10で、「前へ」の選択が有ったか否かを判定する。つまり、画像G53に重なるタッチパネル96の一部に対して、タッチが有ったか否かを判定する。このステップS10で、画像G53に重なるタッチパネル96の一部に対して、タッチが有ったと判定すると、ステップS13で、ステップS7の選択の条件を満たす他の料理の写真等をカラー液晶パネル95に表示させた後、ステップS9に戻る。ここで、上記他の料理とは、直前のステップS10でカラー液晶パネル95が表示していた料理のカロリー数に低い側で最も近いカロリー数を有する料理である。但し、直前のステップS10でカラー液晶パネル95が表示していた料理が、ステップS7の選択の条件を満たす料理の中で最低カロリー数の料理であったなら、ステップS13で、ステップS7の選択の条件を満たす料理の中で最高カロリー数の料理の写真等をカラー液晶パネル95に表示させる。一方、ステップS10で、画像G53に重なるタッチパネル96の一部に対して、タッチが無いと判定すると、次のステップS11に進む。なお、ステップS13は料理情報変更制御部の一例である。
次に、ステップS11で、「決定」の選択が有ったか否かを判定する。つまり、画像G51に重なるタッチパネル96の一部に対して、タッチが有ったか否かを判定する。このステップS11で、画像G51に重なるタッチパネル96の一部に対して、タッチが無いと判定すると、ステップS9に戻る一方、画像G51に重なるタッチパネル96の一部に対して、タッチが有ったと判定すると、上記画面制御が終了する。
このように、ステップS6で、カラー液晶パネル95に図8の画面を表示させることによって、ユーザは希望の材料およびカロリー数の選択を行えるので、300種類以上の料理から希望の料理が探し易く、利便性を高めることができる。
また、図8の画面には、希望の材料を選択するための画像G31〜G36と、希望のカロリー数を選択するための画像G41〜G44とが同時に表示されているから、カラー液晶パネル95の表示を切り換えることなく、画像G31〜G36,G41〜G44の選択を行える。したがって、ユーザはストレスなく画像G31〜G36,G41〜G44を選択できる。
また、上記画像G31〜G36,G41〜G44は、選択状態の色が非選択状態の色と異なる。したがって、上記画像G31〜G36の選択状態を確認しながら、画像G41〜G44の選択を行ったり、画像G41〜G44の選択状態を確認しながら、画像G31〜G36の選択を行ったりすることができる。したがって、上記画像G31〜G36,G41〜G44の選択ミスが起こり難くい。
仮に、上記画像G31〜G36と画像G41〜G44とが互いに別の画面で表示されたなら、画像G31〜G36と画像G41〜G44との一方の選択状態を確認しながら、画像G31〜G36と画像G41〜G44との他方の選択を行うことができない。その結果、画像G31〜G36,G41〜G44の選択ミスが起こり易くなる。
また、ステップS8で、ステップS7の2つの選択の条件を満たす料理の情報をカラー液晶パネル95に表示させるので、この料理の情報が希望の料理に関するものであるのか否かを容易に確認できる。
また、ステップS8で、ステップS7の2つの選択の条件を満たす料理の写真をカラー液晶パネル95に表示させるので、その2つの選択の条件を満たす料理の内容をユーザに伝え易い。
また、上記画像G52,G53の選択によって、2つの選択の条件を満たす複数の料理の写真をカラー液晶パネル95に順次表示させることができるので、希望の料理が非常に探し易い。
また、上記加熱調理器では、加熱室2内に過熱水蒸気を供給して、被加熱物10に過熱水蒸気を付着させた場合、被加熱物10の塩分や油分の低減効果や、被加熱物10のビタミン等の保存効果が得られる。このような効果は、図9A〜図9Dに示すように、「カロリーダウン」、「ビタミン等保存」、「減塩」、「低カロリー」といった表現でカラー液晶パネル95に表示されるので、ユーザはその料理で得られる効果を容易に把握することができる。したがって、ユーザは希望の料理を極めて容易に選択できる。
また、上記カラー液晶パネル95を覆うタッチパネル96によって、カラー液晶パネル95に表示される画像G31〜G36,G41〜G44の選択操作を間違いなく行える。
また、上記タッチパネル96によって、タッチパネル96以外の操作部を少なくすることができる。したがって、上記操作部を設けるためのスペースを小さくできるので、カラー液晶パネル95を設けるためのスペースを大きくできる。すなわち、カラー液晶パネル95の表示面積を広げることができる。したがって、上記カラー液晶パネル95における画像G31〜G36,G41〜G44の表示が小さくなって識別困難となるのを防ぐことができる。
また、ユーザは、冷蔵庫に残っている食材を使って料理を作ることが多い。また、太りたくない等の理由で料理のカロリー数を気にするユーザも多い。したがって、図8の画面で材料およびカロリー数の選択して、この選択の条件を満たす料理を探せることは、ユーザにとって非常に有益なことである。
また、図8の画面の画像G41〜G44では、最高カロリー数に対応する画像G44が最も赤みが多いので、画像G44の選択が高カロリー数の選択になることを瞬時に認識できる。したがって、高カロリー数の選択を希望するユーザに対しては、その選択を迅速に行えるようにすると共に、低カロリーの選択を希望するユーザに対しては、間違って高カロリー数の選択を行わないように注意できる。
また、図8の画面において画像G31〜G36,G41〜G44の選択が行われた直後、その選択の条件を満たす複数の料理の中から最低カロリー数の料理がカラー液晶パネル95に表示されるので、低カロリー指向のユーザは料理集内の300種類以上の料理から希望の料理を短時間で見付けることができる。
また、図7の画面から図8の画面に切り換わった直後は、画像G31〜G36,G41〜G44の全てが非選択状態となっているので、ユーザが画像G31〜G36の選択と画像G41〜G44の選択とを行わない限り、カラー液晶パネル95は料理の写真等を表示しない。したがって、上記ユーザによる画像G31〜G36,G41〜G44の選択が行われていないのに、カラー液晶パネル95が料理の写真等を表示するのを防ぐことができる。
上記実施形態において、カラー液晶パネル95に換えて、例えば、カラーEL(エレクトロルミネッセンス)表示部または白黒表示部を用いてもよい。
上記実施形態では、タッチパネル96を有するカラー液晶表示部36を用いていたが、タッチパネル96を有さない表示部を用いてもよい。この場合、操作パネル35に回転ダイヤルまたは十字キーを設け、回転ダイヤルまたは十字キーで画像G1,G2,…の選択を行うようにしてもよい。
上記実施形態では、操作パネル35にボタン群45を設けていたが、操作パネル35にボタン群45を設けないようにして、ユーザの選択をタッチパネル96だけで行うようにしてもよい。
上記実施形態では、ステップS7において、1つの材料と1つのカロリー数の範囲とが選択されたと判定したときに、次のステップS8に進むようにしていたが、例えば、ステップS7において、複数の材料と1つのカロリー数の範囲とが選択さたときに、次のステップS8に進むようにしてもよい。
あるいは、ステップS7において、1つの材料と複数のカロリー数の範囲とが選択さたときに、次のステップS8に進むようにしたり、ステップS7において、複数の材料と複数のカロリー数の範囲とが選択さたときに、次のステップS8に進むようにしてもよい。
上記実施形態では、ステップS8,S12,S13では、カラー液晶パネル95は、ステップS7の2つの選択の条件を満たす料理の写真画像を表示していたが、ステップS7の2つの選択の条件を満たす料理の例えば漫画的な絵を表示してもよい。このような漫画的な表示であれば、白黒液晶表示部でも行える。
上記実施形態では、図8の画面において画像G31〜G36,G41〜G44の選択が行われた直後、その選択の条件を満たす複数の料理の中から最低カロリー数の料理がカラー液晶パネル95に表示されていたが、図8の画面において画像G31〜G36,G41〜G44の選択が行われた直後、その選択の条件を満たす複数の料理の中から最高カロリー数の料理がカラー液晶パネル95に表示されるようにしてもよい。この場合、高カロリー指向のユーザは希望の料理を短時間で見付けることができる。
あるいは、図8の画面において画像G31〜G36,G41〜G44の選択が行われた直後、その選択の条件を満たす複数の料理の中から約真ん中のカロリーの料理がカラー液晶パネル95に表示されるようにしてもよい。この場合、低カロリー指向でもなく高カロリー指向でもないユーザにとっては、希望の料理が探し易くなる。
上記実施形態では、加熱調理器に、過熱水蒸気および水蒸気を生成する機能を持たせていたが、加熱調理器に、水蒸気を生成する機能のみを持たせてもよい。
本発明は、例えば、過熱水蒸気を使用するオーブンレンジのみならず、過熱水蒸気を使用するオーブン、レンジまたはIHクッキングヒータ等の加熱調理器にも適用できるし、過熱水蒸気を使用しないオーブン、レンジ、オーブンレンジまたはIHクッキングヒータ等の加熱調理器にも適用できる。