JP5628552B2 - アルカリ金属珪酸塩粒子 - Google Patents

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Description

本発明は、アルカリ金属珪酸塩粒子及びこれを含有する洗剤組成物に関する。
アルカリ金属珪酸塩はアルカリ剤として、また結晶性アルカリ金属珪酸塩はアルカリ剤とカチオン交換体も兼ね合わせた剤として洗浄剤に配合されることが知られている。通常、アルカリ金属珪酸塩は、洗剤スラリーに少量配合することで噴霧乾燥し粉末化する際の骨格剤として使用することができるが、多量に配合すると粒子自体の溶解性に影響を与えることが懸念される。そのため噴霧乾燥粒子ではなく別途配合する方法も採用される。例えばアルカリ金属珪酸塩以外の洗剤成分を造粒した後にアルカリ金属珪酸塩を粉体混合するか、もしくは噴霧乾燥洗剤粒子と混合し非イオン界面活性剤等のバインダーによって攪拌造粒することによって配合されている。
しかしながら、非晶質アルカリ金属珪酸塩は、空気中の水分及び炭酸ガスによりシリカを形成し、水不溶分を形成し易いという課題がある。一方、結晶質のアルカリ金属珪酸塩(以下、結晶性アルカリ金属珪酸塩という場合もある。)を洗剤粒子に配合した洗剤組成物も知られている(特許文献1)。結晶質の場合、水不溶物質の形成は非晶質よりも抑えられるものの、十分ではなく、更に空気中の水分、二酸化炭素を吸ってカネマイト化して、性能・品質劣化の原因ともなる。
結晶性アルカリ金属珪酸塩に関し、特許文献2には、結晶性アルカリ金属珪酸塩をポリエチレングリコール、非イオン界面活性剤及び/又は陰イオン界面活性剤ペーストを用いて造粒した水分散性に優れる粒子が開示されている。特許文献3及び4には、結晶性アルカリ金属珪酸塩を脂肪酸と非イオン界面活性剤又はカルボキシメチルセルロースなどを被覆剤又は造粒した、保存安定性を高める技術が開示されている。しかしながら、これらの方法では、アルカリ金属珪酸塩の保存による溶解性の低下を抑制するにはいたらなかった。
一方、結晶性アルカリ金属珪酸塩は、水に溶解すると非晶質のものよりも高いアルカリ性を示す性質を有する。結晶性アルカリ金属珪酸塩は、水不溶分質の形成において非晶質のものより優位ではあるが、空気中の水分、二酸化炭素を吸って非晶質化し、上記のようにシリカ化することで水不溶分を形成するか、或いはカネマイト化して、性能・品質劣化の原因ともなる。
特許文献5には、実質水を含まない有機物質で被覆し、結晶性アルカリ金属珪酸塩の固化を抑制する方法が記載されている。特許文献6には、無機酸、有機酸、酸性ポリカーボネイトなどで、アルカリ金属塩粒子表面と反応させコーティング等を行うことにより、得られた粒子に適当な溶解性及び崩壊性を付与したり、粒子の溶解時に発生する様々な問題を解決できることが記載されている。特許文献7には、特定構造のアルカリ金属珪酸塩と、カルボン酸系重合体と、水溶性無機塩と、アルミノケイ酸塩とを含有する、水不溶分の発生を低減させた粉末衣料洗剤用添加剤が記載されている。
以上のような技術が知られているが、保存安定性に優れ保存後の溶解性低下の問題がより少ないアルカリ金属珪酸塩粒子が望まれている。保存後の溶解性低下の問題は洗剤中のアルカリ金属珪酸塩粒子の含有量を高めるほど顕在化するため、アルカリ金属珪酸塩粒子の含有量が高い系ではより重要な解決課題となる。
特開平2−178398号公報 特表平6−502445号公報 国際公開第97/033968号パンフレット 国際公開第97/034978号パンフレット 特開平9−208218号公報 特開平10−251686号公報 特開2009−144116号公報
本発明の課題は、保存後も優れた溶解性を示すアルカリ金属珪酸塩粒子、及びこれを含有する洗剤組成物を提供することにある。
本発明は、表面に、溶解パラメーターが20.0(MPa)1/2以下である非イオン性モノマーの一種以上に由来する構成単位とアニオン性モノマーの一種以上に由来する構成単位とを有する共重合体が存在して複合化されている、アルカリ金属珪酸塩粒子に関する。
本発明において、複合化や複合粒子でいう“複合”とは、アルカリ金属珪酸塩とその他化合物、特には有機性化合物、又は有機性化合物及び無機性化合物とが、互いに付着ないし吸着又は吸収等され固体を形成していることを指す。
本発明ではアルカリ金属珪酸塩の表面、場合によっては表面から内部にかけて共重合体を含む表面処理剤が付着ないし吸着又は吸収されて1つの粒子を形成している場合を主に指す。
また、本発明は、上記本発明のアルカリ金属珪酸塩粒子を含有する洗剤組成物に関する。
本発明によれば、保存後の水不溶分が低減され、保存後の溶解性に優れたアルカリ金属珪酸塩粒子が提供される。また、本発明のアルカリ金属珪酸塩粒子を含有する洗剤組成物も、保存後の水不溶分が低減され、保存後の溶解性に優れたものとなる。
<アルカリ金属珪酸塩>
本発明のアルカリ金属珪酸塩粒子に用いられるアルカリ金属珪酸塩は、平均粒径が好ましくは1〜1000μm、好ましくは1〜500μmの非晶質または結晶質の粉体である。特には無水物の組成が、下記式(1)で表される、アルカリ金属珪酸塩が好ましい。
xM2O・ySiO2・zMeO (1)
〔式中、MはNa及び/又はKを示し、MeはCa及び/又はMgを示し、y/x=0.5〜4.0、z/x=0〜1.0、MeO中のMg/Ca=0〜10(モル比)である。〕
一般式(1)で表されるアルカリ金属珪酸塩は、1質量%までの量の他の元素及び/または化合物を含んでも良い。他の元素としては、アルミニウム、鉄、チタンなどが例示され、また他の化合物としては、Al23、Fe23が例示される。
アルカリ金属珪酸塩は、イオン交換能、アルカリ緩衝能、保存安定性を一段と向上させる観点から、上記式(1)において、y/x=1.0〜3.5であるものが好ましい。
一般式(1)で示されるアルカリ金属珪酸塩として、例えば、メタ珪酸ナトリウム、メタ珪酸カリウム、粉末1号珪酸ナトリウム、粉末2号珪酸ナトリウム等の他、後で詳述する結晶性層状珪酸塩が挙げられる。
本発明のアルカリ金属珪酸塩粒子に用いられるアルカリ金属珪酸塩として好適なものとして、イオン交換能の高い結晶性アルカリ珪酸塩である、特許第2525318号明細書に記載の合成無機ビルダーや特開平8−26717号公報、特公平1−41116号公報に記載の水軟化剤が挙げられる。
本発明に用いられるアルカリ金属珪酸塩粒子としては、結晶性アルカリ金属珪酸塩が好ましく、保存時の水不溶分の形成抑制の観点から、特に前記洗浄剤としての添加剤として使用する上で、優れたアルカリ性を有することから、前記一般式(1)中、y/x=2.0、z=0の結晶性層状アルカリ金属珪酸塩が特に好ましく用いられる。このような結晶性層状珪酸塩としては、株式会社トクヤマシルテックが市販している「プリフィード」が入手可能であり特に好適に用いられる。
<共重合体>
本発明のアルカリ金属珪酸塩粒子は、上記アルカリ金属珪酸塩粒子の表面に、溶解パラメーターが20.0(MPa)1/2以下である非イオン性モノマーの一種以上に由来する構成単位〔以下、構成単位(I)という場合もある〕とアニオン性モノマーの一種以上に由来する構成単位〔以下、構成単位(II)という場合もある〕とを有する共重合体が存在して複合化されている。
非イオン性モノマーとは、pHの変化によりアニオン性又はカチオン性を帯びることがないモノマーである。また、アニオン性モノマーとは、常にアニオン性を帯びたモノマーのみならず、pHの変化によりアニオン性を帯びることがあるモノマーである。
非イオンモノマーとしては、「高分子データハンドブック 基礎編」(高分子学会編、株式会社培風館、昭和61年1月30日初版発行)P595〜601に記載された、溶解パラメーターが20.0(MPa)1/2以下のものが用いられる。〔単位:(cal/m31/2又は×2.046(MPa)1/2
「高分子データハンドブック 基礎編」に構造が直接記載されていない場合は、POLYMER HANDBOOK(J.Brandrup and E.H.Immergut、third edition)のVII/519に記載される方法で計算された値を用いる。すなわち、
δ=((H−R×298.15)/V)1/2 〔単位:(cal/m31/2又は×2.046(MPa)1/2
H:蒸発エンタルピー〔単位:(cal/mol)又は(×4.186J/mol)〕
R:気体定数〔単位:(1.98719cal/K・mol)又は(1.98719×4.186J/K・mol)〕
V:mol体積(cm3/mol)
で計算される値である。なお、本発明においては、Hは、
H=−2950+23.7Tb+0.020Tb 2〔単位:(cal/mol)又は(×4.186J/mol)〕
b:標準沸点〔単位:K〕
で経験的にあらわされることを利用して、標準沸点Tbより求める。モノマーの標準沸点TbはAldrich(2009−2010:JAPAN)試薬カタログ記載の値を使用し、沸点が減圧下で記載されている場合は同カタログの付表の圧力−温度計算表より常圧での沸点を求めた。また同カタログに記載ないモノマーおよび沸点の記載がないモノマーについてはGroup Contrbution法を用い下式により25℃での溶解パラメーターδを求める。
δ=ΣFi/V
F:モル吸引定数〔単位:(cal/m3)1/2cm3/mol又は×2.046(MPa)1/2cm3/mol〕
なお、本発明においてFはHoyの値を用い求める。
非イオン性モノマーの溶解パラメーターは、20.0(MPa)1/2以下であり、18(MPa)1/2以下が好ましく、16(MPa)1/2以下がより好ましい。
また下限値は、アニオン性モノマーとして、アクリル酸モノマーとの共重合を考える場合、非イオン性モノマーとしては、得られる共重合体の溶解性が高いことが好ましく、この点から、7(MPa)1/2以上が好ましく、更には8(MPa)1/2以上がより好ましい。更に共重合体の溶解性の観点から特には10(MPa)1/2以上が最も好ましい。
また、20(MPa)1/2以上の非イオン性モノマー、例えば該非イオン性モノマーは、構造中にポリエチレングリコールはヒドロキシ基などの親水性基を多く含むため、吸湿し易くなり、十分な効果を得ることができない。また低すぎる溶解パラメーターの共重合体を用いた場合は、アルカリ金属珪酸塩粒子自体の溶解性を低下させ、アルカリ金属珪酸塩粒子自体が水不溶分となる可能性がある。
このような溶解パラメーターを有する非イオン性モノマーとしては、エチレンの水素原子の1つ又は2つが後述するX基に置換されており、残りの水素原子が炭素数1〜3のアルキル基1つで置換されていてもよいエチレン性モノマーであって、X基が途中にアミド基、エステル基、エーテル基又は平均重合度が3〜30のポリオキシエチレン及び/又はポリオキシプロピレン基によって分断されていてもよい鎖状炭化水素含有基、環状炭化水素含有基であって、分断している基を除いた炭化水素基の炭素数が2〜40であるエチレン性モノマーである。
例えば具体的には(メタ)アクリル酸の炭素数1〜40、好ましくは炭素数2〜24のアルキルエステル;炭素数1〜40、好ましくは炭素数2〜24の脂肪酸のアルケニルエステル(好ましくはビニルエステル);炭素数2〜40、好ましくは3〜24のアルキル変性(メタ)アクリルアミド;炭素数2〜40、好ましくは3〜24のアルコキシ変性(メタ)アクリルアミド;マレイン酸の炭素数1〜40のモノ又はジアルキルエステル;フマル酸の炭素数1〜40のモノ又はジアルキルエステル;炭素数3〜10のオレフィン;スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等のスチレン系モノマー;ポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート、アルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート、アルコキシポリアルキレングリコールマレエート、ポリアルキレングリコールアルケニルエーテル、アルコキシポリアルキレングリコールアルケニルエーテル等ポリアルキレングリコール基を有するモノマー;ビニルアセテート等が挙げられ、本発明では炭素数3〜10のオレフィン、スチレン又はビニルトルエンから選ばれる一種以上が好ましく、更に炭素数3〜10のオレフィンとしてはプロピレン、ブタジエン、ペンテン、オクテン、イソブチレン及びジイソブチレンが挙げられる。特にはジイソブチレン及び/又はスチレン好ましい。ここで、(メタ)アクリルはアクリル又はメタクリルの意味であり、(メタ)アクリレートはアクリレート又はメタクリレートの意味である。
本発明では上記化合物のうち、アクリル酸、マレイン酸から選ばれる一種以上が好ましく、特にはマレイン酸が好ましい。
アニオン性モノマーとしては、不飽和モノマーが好ましく、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等の不飽和モノカルボン酸;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、ムコン酸等の不飽和ジカルボン酸またはこれらのハーフエステル;ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸などの不飽和有機スルホン酸等が挙げられ、これらの塩、例えばナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等を使用することもできる。本発明ではアクリル酸、マレイン酸又はそれらの塩が好ましい。
なお本発明では、前記アニオン性モノマーのうちマレイン酸等の無水物構造を有するモノマーのように、共重合体中に取り込まれた場合にアニオン性を示し得るものは、アニオン性モノマーとして扱うものとする。
本発明に係る共重合体は、アルカリ金属珪酸塩粒子への空気中の水分吸収を抑え保存安定性を向上させる観点から、前記非イオン性モノマーの一種以上に由来する構成単位(I)と、アニオン性モノマーの一種以上に由来する構成単位(II)のモル比が、(I)/(II)=1/9〜9/1であることが好ましく、より好ましくは2/8〜8/2であり、更に好ましくは3/7〜7/3である。
本発明に係る共重合体は、炭素数4〜8のオレフィン(好ましくはジイソブチレン)及びスチレンから選ばれる一種以上の非イオン性モノマーと、マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸及びそれらの塩並びにそれらの無水物から選ばれる一種以上のアニオン性モノマーとの共重合体であることが好ましく、特には炭素数4〜8のオレフィン(好ましくはジイソブチレン)とマレイン酸の共重合体、スチレンとマレイン酸の共重合体が本発明の好ましい共重合体として挙げられる。
炭素数4〜8のオレフィン(好ましくはジイソブチレン)とマレイン酸の共重合体では、炭素数4〜8のオレフィン(好ましくはジイソブチレン)/マレイン酸のモル比は1/9〜9/1、更に2/8〜8/2、より更に3/7〜7/3が好ましい。また、スチレンとマレイン酸の共重合体では、スチレン/マレイン酸のモル比は1/9〜9/1、更に2/8〜8/2、より更に3/7〜7/3が好ましい。
また、本発明に係る共重合体は、洗濯時、アルカリ金属珪酸塩粒子を速やかに分散させる観点から、前記非イオン性モノマーの一種以上に由来する構成単位(I)と、アニオン性モノマーの一種以上に由来する構成単位(II)の合計が、該共重合体の全構成単位中、80〜100モル%であることが好ましく、より好ましくは90〜100モル%であり、最も好ましくは実質100モル%である。モル%は反応時に用いられるモノマーの比率であってもよく、重合後に反応によりアニオン性基を導入した場合は、その導入率であってもよい。
本発明に係る共重合体の重合の際には、その他のモノマーとして、前記非イオン性モノマー及び/又は前記アニオン性モノマーと共重合可能なモノマーを使用できる。
本発明に係る共重合体は、1質量%水溶液のpHが25℃で7以上のものが好ましい。
本発明に係る共重合体は、重量平均分子量が0.1万〜1000万のものが好ましく、0.5万〜500万がより好ましく、1万〜200万が特に好ましい。重量平均分子量は、下記の条件でGPCにて測定したものである。換算分子量には試薬のポリアクリルアミドまたはポリエチレングリコール(GPC用の標準試料)のいずれかを用いることができ、いずれかで前述の範囲を満たせばよい。好ましくはポリエチレングリコールを用いる。
[測定条件]
カラム:α−M×2(東ソー)
溶離液:50mM LiBr、1%酢酸/エタノール=70/30(体積比)
流速:1mL/min
カラム温度:40℃
検出器:RI
試料濃度:4mg/mL
注入量:100μL
アルカリ金属珪酸塩は、水に対して溶解性を持つため、保存安定性を向上させるためには、空気中の水分を吸収し難くするように改質することが必要である。
本発明では、アルカリ金属珪酸塩の表面に本発明に係る共重合体を存在させることにより、特に好ましくはアルカリ金属珪酸塩表面を係る共重合体で被覆する程度に存在させることで、アルカリ金属珪酸塩表面を疎水性に改質でき、保存時の吸湿による保存安定性の低下を抑制することができる。すなわち本発明に係る共重合体による撥水化が本発明の重要な要素のひとつである。アルカリ金属珪酸塩の表面が撥水性のままであると、洗濯後に水不溶分として残留してしまうおそれがある。すなわちアルカリ金属珪酸塩表面の疎水性を高める一方で、洗濯時の多量の水と接触した際に、短時間で溶解しなければならず、そのためには以下の方法で測定される接触角条件を満たす共重合体が好ましい。そのような性質は、以下の方法で測定される共重合体の皮膜の接触角を測定することによって特定できる。
<共重合体皮膜の接触角の測定方法>
ガラスプレートにJIS3号水ガラスをギャップ200μmのバーコーターを用いて塗工し乾燥させ下地を作る(これはアルカリ金属珪酸塩表面を想定したものである。)。次にその表面に、対象となる共重合体の水溶液(濃度20%)を塗工し乾燥させ2層コート皮膜を形成し、アルカリ金属珪酸塩粒子表面をモデル的に再現する(以下モデル板ガラスという)。協和界面科学(株)製の接触角計(Drop Master-500)を用いて、25℃、40%RHの温湿度下でモデル板ガラス表面に水滴をたらし、経過時間〔100(μS)又は2000(μS)〕に対する、接触角の変化を測定する。
本発明では、この方法で測定される共重合体の皮膜の接触角が100(μS)で40°以上、且つ2000(μS)で30°以上40°未満であることが好ましい。接触角は、100(μS)では45°以上が好ましい。すなわち、本発明に係る共重合体は、100(μS)で40°以上、更には45°以上、且つ2000(μS)で30°以上40°未満の接触角を示す皮膜を形成する共重合体であることが好ましい。
本発明のアルカリ金属珪酸塩粒子では、粒子中のアルカリ金属珪酸塩を無水物換算した場合、すなわち粒子から水を除いた系を100質量%とした場合の、共重合体の割合が、0.1〜50質量%であることが好ましく、1〜40質量%がより好ましく、3〜30質量%が更に好ましい。なお、この割合は、原料として用いるアルカリ金属珪酸塩(無水物換算)と本発明に係る共重合体との質量比であってもよい。
本発明のアルカリ金属珪酸塩粒子は、アルカリ金属珪酸塩と本発明に係る共重合体以外の成分を含んでいてもよいが、アルカリ金属珪酸塩を30〜99.9質量%、更に40〜99質量%、より更に50〜97質量%含有することが好ましい。
アルカリ金属珪酸塩と本発明に係る共重合体以外の化合物としては、一部後述するが、例えば界面活性剤、その他バインダーなどの高分子重合体、その他炭酸塩、硫酸塩などの水溶性無機塩などが挙げられる。なお本発明では、アルカリ金属珪酸塩表面の処理に用いる剤である、共重合体及びその他配合可能な任意の成分をまとめて表面処理剤と称する場合もある。
本発明のアルカリ金属珪酸塩粒子の平均粒径は、用いるアルカリ金属珪酸塩の平均粒径や製造方法にもよるが、水不溶分の生成を抑制し、洗浄時に十分なアルカリ性を発揮するために、下限値は好ましくは1μm以上、より好ましく5μm以上であり、上限値は好ましくは1000μm以下、より好ましくは500μm以下、更に好ましくは250μm以下である。
アルカリ金属珪酸塩粒子が複数の珪酸塩粒子を造粒した粒子である場合は、造粒粒子の平均粒径の下限値は好ましくは10μm以上、より好ましくは50μm以上、更に好ましくは100μm以上であり、上限値は好ましくは500μm以下、より好ましくは450μm以下、更に好ましくは400μm以下である。
なお造粒粒子を形成しているアルカリ金属珪酸塩の平均粒径は、溶解性の観点から、上限値が好ましくは125μm以下、より好ましくは50μm以下である。また該平均粒径の下限値は好ましくは1μm以上、より好ましくは5μm以上である。
アルカリ金属珪酸塩粒子の含水率は、電気乾燥機を用い、乾燥機内で105℃、2時間放置した後、質量の低減化の程度から求める方法で、保存安定性の観点から0〜5質量%、更に0〜4質量%、吸湿性を抑える観点から0〜3質量%であることが好ましい。
本発明のアルカリ金属珪酸塩粒子は、粉末状ないし粒子状アルカリ金属珪酸塩と、溶解パラメーターが20.0(MPa)1/2以下である非イオン性モノマーの一種以上に由来する構成単位とアニオン性モノマーの一種以上に由来する構成単位とを有する共重合体とを含有する複合粒子であって、前記粒子状アルカリ金属珪酸塩の表面に前記共重合体が存在して複合化されている複合粒子であってもよい。
また、本発明のアルカリ金属珪酸塩粒子は、粒子状アルカリ金属珪酸塩と、溶解パラメーターが20.0(MPa)1/2以下である非イオン性モノマーの一種以上に由来する構成単位とアニオン性モノマーの一種以上に由来する構成単位とを有する共重合体とを混合して得られる複合粒子であってもよい。
具体的には、アルカリ金属珪酸塩粒子が、粉末状ないし粒子状アルカリ金属珪酸塩の表面を、溶解パラメーターが20.0(MPa)1/2以下である非イオン性モノマーの一種以上に由来する構成単位とアニオン性モノマーの一種以上に由来する構成単位とを有する共重合体で実質的に被覆された複合粒子であり、これは、得られたアルカリ金属珪酸塩粒子の表面が該共重合体で被覆されていることを意味するが、該被覆された粒子同士が凝集した粒子も含むものとする。
また、本発明のアルカリ金属珪酸塩粒子は、粉末状ないし粒子状アルカリ金属珪酸塩と、溶解パラメーターが20.0(MPa)1/2以下である非イオン性モノマーの一種以上に由来する構成単位とアニオン性モノマーの一種以上に由来する構成単位とを有する共重合体とを造粒して得られる複合粒子、更には、粉末状ないし粒子状アルカリ金属珪酸塩の粒子間に前記共重合体が存在している複合粒子であってもよい。
<アルカリ金属珪酸塩粒子の製造方法>
本発明のアルカリ金属珪酸塩粒子の製造方法としては、下記(A)、(B)の方法が挙げられる。
(A)アルカリ金属珪酸塩を熱風で流動させながら、本発明に係る共重合体の溶液を噴霧し、乾燥させる製造方法。
(B)本発明に係る共重合体の粉体とアルカリ金属珪酸塩とを混合し、機械力をかけつつ表面処理する製造方法。
具体的には、
(a)アルカリ金属珪酸塩を熱風で流動化させつつ、本発明に係る共重合体の溶液を噴霧し、乾燥しながら造粒・被覆(コーティング)する流動層造粒法、
(b)アルカリ金属珪酸塩を撹拌羽根で撹拌しつつ、本発明に係る共重合体の溶液及び/又は共重合体の粉体を、造粒・被覆(コーティング)する撹拌造粒法、
(c)アルカリ金属珪酸塩を転動させつつ本発明に係る共重合体の、溶液及び/又は粉体を噴霧して造粒・被覆(コーティング)する転動造粒法、
(d)あらかじめ混合したアルカリ金属珪酸塩と本発明に係る共重合体粉体の混合粉体を圧力や打撃力により粉砕する装置で被覆する粉砕混合法・圧縮造粒法、
等の方法が挙げられ、これらを組み合わせることもできる。
これらのうち、特に好ましくは、(1)上記(a)のような流動層造粒法、(2)アルカリ金属珪酸塩と本発明に係る共重合体粉体とをあらかじめ撹拌混合した後、機械力を加える、上記(d)のような粉砕混合法、(3)上記(d)のような機械力を加える圧縮粉砕造粒法である。以下、これらの方法について説明する。
(1)流動層造粒法
流動層造粒法とは、下部から熱風を送り、粉体を流動化しておき、上部または周壁部から本発明に係る共重合体の溶液を噴霧・乾燥させながら造粒する方法で、造粒物はポーラスで溶けやすく、形状は球状が多い特徴がある。
装置は、流動層本体、整流板、送風機、吸気フィルター、エアヒーター及びクーラー、スプレー装置、集塵装置、送風機等で構成された任意の型式の流動層造粒装置を使用することができる。例えば、日本粉体技術協会編、造粒ハンドブック第一版第1刷記載の回分式流動層造粒装置(トップスプレー式、サイドスプレー式、ボトムスプレー式等)、噴流流動層造粒装置、噴流動層造粒装置、半連続式式流動層造粒装置(分散板反転排出式、下部排出式、側壁排出式等)連続式流動層造粒装置(横型多室型、円筒型等)等が好適に利用できる。具体的装置の利用例としては回分式流動層造粒装置のSPIR-A-FLOW、型番FD−WRT−20)[フロイント産業(株)]、Glatt−POWREXシリーズ[(株)パウレックス製]、フローコーターシリーズ[(株)大川原製作所製]、連続式流動層造粒装置のMIXGRADシリーズ[(株)大川原製作所製]等が挙げられる。
流動層造粒法で原料として共重合体の水溶液を用いる場合、共重合体水溶液の濃度は、好ましくは1〜90質量%、より好ましくは1〜70質量%、更に好ましくは1〜50質量%である。
共重合体の溶液は、無水物換算のアルカリ金属珪酸塩に対し、共重合体が好ましくは1〜30質量%、より好ましくは1〜20質量%、更に好ましくは1〜10質量%となるように用いる。
(2)粉砕混合法
粉砕混合法は、アルカリ金属珪酸塩粒子と共重合体粉体と任意の成分とを機械的な力を加えながら表面処理を行う方法であり、例えば混合および粉砕がこの手法に相当するが、混合による造粒もこの手法に含まれる。かかる工程において、本発明に係る共重合体の粉体を所定量添加することにより、アルカリ金属珪酸塩が表面処理される。その際用いられる装置としては、以下に示される。粉砕機や攪拌混合機が用いられる。はじめに粉砕装置であるが、粉砕装置としては、化学工学便覧〔化学工学会編、p.826〜p.838(1988)〕記載の粉砕機が用いられ、例えば以下のものが挙げられる。
(2−1)圧力や打撃力により粉砕する装置で、主として粗粉砕に用いられるもの。例えばジョークラッシャー、ジャイレトリクラッシャー、ロールクラッシャー、ロールミル等がある。
(2−2)高速回転するローター周辺に打撃板が固定され、処理物はローターと打撃板との間の剪断力等によって粉砕される装置で、主として中粉砕に用いられるもの。例えばハンマーミル、インパクトクラッシャー、ピンミル等がある。
(2−3)リング上にロールもしくはボールが押し付けられて回転し、処理物はその間で擦りつぶされて粉砕される装置で、主として中粉砕〜微粉砕に用いられる。例えばリングローラーミル、リングボールミル、遠心ローラーミル、ボールベアリングミル等がある。
(2−4)円筒形の粉砕室の中に粉砕媒体としてボールやロッドを入れて回転もしくは振動させて粉砕する装置で、主として微粉砕に用いられる。例えばボールミル、振動ミル、遊星ミル等がある。
(2−5)円筒形の粉砕室にボールまたはビーズなどの粉砕媒体を入れ、この媒体に挿入したディスク型やアニュラー型の攪拌機構により剪断、摩擦作用によって粉砕する装置で、主として微粉砕に用いられる。例えばタワーミル、アトライター、サンドミル等がある。
粉砕混合に使用する共重合体の粉体は、粉末状で流動性を有する粉末物性が好ましい。
共重合体の粉体は、無水物換算のアルカリ金属珪酸塩に対し、共重合体が好ましくは1〜30質量%、より好ましくは1〜20質量%、更に好ましくは1〜10質量%となるように用いる。
(3)圧縮粉砕造粒法
本発明においては、アルカリ金属珪酸塩と本発明に係る共重合体の粉体を攪拌混合して、造粒することもできる。ここで、「造粒」とは粉状の原料から、ほぼ均一な形状と大きさをもつ粒子の集合体(平均粒径200〜1000μm)を作る操作である。
用いることができる造粒装置としては、深江パウテック株式会社製のハイスピードミキサー、ハイフレックスグラル、株式会社パウレック製のバーチカルグラニュレーター、太平洋機工株式会社製のアペックスグラニュレーター、プロシェアミキサー、株式会社徳寿工作所製のジュリアミキサー、株式会社マツボー製のレディゲミキサー、日本アイリッヒ株式会社製のインテンシブミキサー、不二パウダル株式会社製のマルメライザー、ペレッターダブル、株式会社ダルトン製のツインドームグラン、ファインディスクペレッター、新東工業株式会社製のブリケッタ、ホソカワミクロン株式会社製のブリケッティングマシン、フロイント産業株式会社製やターボ工業株式会社製のローラーコンパクター等が挙げられる。
これらの中では、連続的に乾式造粒が可能であるローラーコンパクターが好ましい。ローラーコンパクターは、フィードスクリューを備えたフィードホッパーとロールプレス、グラニュレーター(粉砕・整粒機)等により構成され、同速度で回転する2個のロール間で、粉末原料を圧縮して高密度の板状成型物(フレーク)をつくり、グラニュレーターで解砕して数mm以下の顆粒を成型する乾式破砕造粒装置である。造粒時、フレークにかかる荷重は、ロール圧、ロール幅、ロールへの粉末のくい込み量等で変化するため、これらの因子を所望の粒子強度のものが得られるように調節することができる。
上記方法で得られた本発明のアルカリ金属珪酸粒子の表面は、共重合体が被覆される状態をとり、保存安定性の効果をより良く発現しうる。
圧縮造粒に使用する共重合体の粉体は、粉末状で流動性を有する粉末物性が好ましい。
共重合体の粉体は、無水物換算のアルカリ金属珪酸塩に対し、共重合体が好ましくは1〜50質量%、より好ましくは1〜40質量%、更に好ましくは1〜30質量%となるように用いる。
造粒の際には、アルカリ金属珪酸塩粒子の粉体強度を高める目的で、分散性を阻害しない範囲でバインダーを加えることもできる。バインダーとしては、公知の水溶性バインダー又は非水溶性バインダーを用いることができる。水溶性バインダーとしては、澱粉、デキストリン、アルギン酸ナトリウム、アラビアゴム、ガゼイン、カルボキシメチルセルロース、リグニンスルホン酸カルシウム、カルボキシメチルスターチ、リン酸エステルナトリウム、ケイ酸ナトリウム、グリセリン、ポリエチレングリコール、ポリビニールアルコール、ポリアクリル酸アミド、ポリアクリル酸ナトリウム、各種界面活性剤が挙げられる。
また、非水溶性バインダーとしては、メタケイ酸アルミン酸ナトリウム、消石灰、石膏、セメント、にかわ等が挙げられる。これらの中では、顆粒強度向上と分散性を両立させる観点から、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、メタケイ酸アルミン酸ナトリウムが好ましく、ポリアクリル酸ナトリウム、メタケイ酸アルミン酸ナトリウムがより好ましい。
<アルカリ金属珪酸塩粒子の用途等>
本発明のアルカリ金属珪酸塩粒子は保存安定性の高い、水溶性のイオン交換体であるため、特に洗剤用のビルダーとして好適である。洗剤用のビルダーとして利用する場合、予めアルカリ金属珪酸塩粒子を調製し、洗剤に添加してもよく、また予め調製したアルカリ金属珪酸塩粒子を必要に応じて他の洗剤配合物と混合して洗剤粒子を形成させてもよい。
また、本発明のアルカリ金属珪酸塩粒子のうち結晶性層状アルカリ金属珪酸塩粒子はカチオン交換体でもあるので、重金属等のイオン交換を行う機能を有するため、排水処理剤や水処理剤等にも利用できる。また、重金属又は貴金属触媒用の担体や塩基性触媒としても利用することができる。
[洗剤組成物]
本発明の洗剤組成物は、本発明のアルカリ金属珪酸塩粒子を含有する。本発明の洗剤組成物中の本発明のアルカリ金属珪酸塩粒子の含有量は、特に限定されないが、有効なビルダー性能を発現させる観点から、1質量%以上、更に5質量%以上、より更に10質量%以上が好ましく、洗剤組成物のpHを適正範囲にする観点から、40質量%以下、更に30質量%以下、より更に20質量%以下が好ましい。
本発明の洗剤組成物は、本発明のアルカリ金属珪酸塩粒子の他に、通常添加される洗剤成分、例えば、各種の界面活性剤、ビルダー、酵素、漂白剤(過炭酸塩、過ホウ酸塩、漂白活性化剤等)、再汚染防止剤(カルボキシメチルセルロース等)、柔軟化剤、還元剤(亜硫酸塩等)、蛍光増白剤、抑泡剤(シリコーン等)香料等を含有することができる。
本発明の洗剤組成物は、粉体状洗剤組成物であることが好ましく、平均粒径は、125〜1000μmが好ましい。
本発明の洗剤組成物は、後述の実施例記載の方法(ただし、アルカリ金属珪酸塩粒子は洗剤組成物に置き換えて試験する)で測定される水不溶分が、調製直後で1質量%以下、更に0.5質量%以下であることが好ましく、保存7日後で4質量%以下、更に2.5質量%以下、より更に1質量%以下であることが好ましい。
本発明の洗剤組成物の用途は特に限定されず、衣料用洗剤、自動車用洗剤、身体用洗剤、歯ミガキ、金属用洗剤等として好適に用いられる。特にアルカリ金属珪酸塩粒子は、多量に配合した場合に水不溶分の生成を抑制することができるためアルカリ性を高めることが容易であり、この点から衣料用洗剤への利用に適している。
実施例1〜3(流動層造粒法)
本例では、回分式流動層造粒装置(フロイント産業(株)、SPIR-A-FLOW、MODEL LABO)を用いて、平均粒径が12μmの結晶性アルカリ金属珪酸塩〔トクヤマシルティック株式会社製、プリフィード(結晶性層状ケイ酸ナトリウム)粉末粉砕品〕に、表1記載の共重合体の水溶液をスプレーして、共重合体により粒子を被覆されたアルカリ金属珪酸塩粒子を得た。
製造方法は、結晶性アルカリ金属珪酸塩400gを回分式流動層造粒装置に入れ、送風温度100℃(空気)、排風温度50℃〜70℃になるように風量を調節し、主軸回転数を700回転に設定し始動。粉体が流動化したことを確認した後、表1記載の共重合体の水溶液(共重合体濃度20質量%で使用)を無水換算で結晶性アルカリ金属珪酸塩95質量部に対し5質量部(固形分換算)となるように、流量3g/min、噴霧圧117.7kPa(1.2kgf/cm2)で噴霧して流動乾燥を行った。
流動層内風速は流動化状態を確認しながら0.2〜10.0m/sの範囲で調整しながら造粒・被覆(コーティング)操作を行った。得られた造粒物を目開き125μmの篩を用いて分級し、目開き125μmの篩を通過した粒子を実施例1〜3のアルカリ金属珪酸塩粒子とした。
以下の方法でアルカリ金属珪酸塩粒子の平均粒径、溶解性、及び含水率を測定した(他の実施例、比較例も同様)。結果を表1に示す。
また、共重合体の非イオン性モノマーの溶解パラメーター(表中sp値と表記する)や接触角(測定法は前述の通り)、得られた粒子の組成等を表1に示した。なお、表中、原料アルカリ金属珪酸塩は、共重合体と接触させる前のアルカリ金属珪酸塩である(他の実施例、比較例でも同様)。
〔I〕アルカリ金属珪酸塩粒子の平均粒径
平均粒径は、本発明では125μm以下のものとそれを越えるものを篩によって分け、次の2つの方法によって測定した。粒子が混ざっている場合は、それぞれで得られた平均粒径を、125μm篩を通過するかどうか(通過する場合をパス、通過しない場合をオンとした)によって分けた質量比率から更に平均した値を平均粒径とした。
(1)平均粒径(125μm篩のパス粒子の場合)
レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(株式会社堀場製作所製、「LA950」)を用いて、屈折率1.30のエタノールを分散媒として、超音波1分照射後の粒度分布を屈折率1.54で測定したときの体積中位粒径(D50)の値を平均粒径とした。
(2)平均粒径(125μm篩のオン粒子の場合)
目開き125μm、180μm、250μm、355μm、500μm、710μm、1000μm、1400μm、2000μmの9段の篩と受け皿を用いて、受け皿上に目開きの小さな篩から順に積み重ねた。
最上部の2000μmの篩の上から100gの顆粒を添加し、蓋をしてロータップ型ふるい振とう機(株式会社平工製作所製、タッピング156回/分、ローリング:290回/分)に取り付け5分間振動させた後、それぞれの篩及び受け皿上に残留した粒子の質量を測定し、各篩上の粒子の質量割合(%)を算出した。
受け皿から順に目開きの小さな篩上の粒子の質量割合を積算していき、合計が50%となる粒径を平均粒径とした。
〔II〕アルカリ金属珪酸塩粒子の溶解性(水不溶分)
アルカリ金属珪酸塩粒子3gを100ccのディスカップに計りとり、温度30℃、湿度70%RH、CO2濃度0.3%に調整した恒温槽内に所定期間保存した。400メッシュ網(目開き37μm、篩の直径110mm)の質量を精密天秤で測定した。保存後のアルカリ金属珪酸塩粒子0.5gを秤量した。1リットルのビーカーに5℃の水道水を1L入れ、スターラーピース(35mm×8mmφ)を投入し、マグネティックスターラーで1000rpmで攪拌した。秤量したアルカリ金属珪酸塩粒子を加え、10分間攪拌を継続した。10分後、ホルダーに固定した400メッシュ網で濾過した。使用したビーカー、スターラーピース、ホルダーを5℃の水で濯ぎ、残留物をメッシュ上に回収した。使用したメッシュ網は、濾紙上に置き、余分な水分、泡を取り除いた後に105℃で30分乾燥した後、デシケーター内で30分冷却し、精密天秤で質量を測定した。水不溶分は、以下の式で決定される。
Figure 0005628552
(*アルカリ金属珪酸塩粒子の質量)
〔III〕アルカリ金属珪酸塩粒子の含水率
アルカリ金属珪酸塩粒子3gをシャーレに計りとり、精密天秤で乾燥前のシャーレとアルカリ金属珪酸塩粒子の合計質量を測定する。その後、温度105℃の電気乾燥機で2時間乾燥後、デシケーター内で室温下30分冷却する。冷却後、精密天秤で乾燥後のシャーレとアルカリ金属珪酸塩粒子の合計質量を測定し、乾燥前後の質量変化率から含水率を求めた。含水率は、以下の式で決定される。
Figure 0005628552
A:乾燥前のシャーレとアルカリ金属珪酸塩粒子の合計質量
B:乾燥後のシャーレとアルカリ金属珪酸塩粒子の合計質量
C:乾燥前のアルカリ金属珪酸塩粒子の質量
比較例1〜5
共重合体を表1の比較例1〜5記載のものに変更した以外は、実施例1等と同様の方法でアルカリ金属珪酸塩粒子を得た。
比較例6
共重合体による処理をしていない実施例1の結晶性アルカリ金属珪酸塩をアルカリ金属珪酸塩粒子とした。
実施例4(粉砕混合法)
本例では、粉体と表面処理剤との間に機械的な力を加えながら表面処理を行う方法の、円筒形の粉砕室の中に粉砕媒体としてボールやロッドを入れて回転もしくは振動させて粉砕する装置、振動ミルを用いて、アルカリ金属珪酸塩の表面に共重合体が存在して複合化されているアルカリ金属珪酸塩粒子を得た。
製造方法は、1容量2.7Lの振動ミル(中央化工機、MB−1型、ジルコニアライニング)のポットに直径1.5mmのジルコニアボールを4kg入れ、そこに平均粒径が51μmの結晶性アルカリ金属珪酸塩(トクヤマシルティック株式会社製、プリフィード粉末品)360gと平均粒径59μmの共重合体粉体(花王株式会社製デモールEPパウダー)40g入れ、20分間粉砕を行い、平均粒径12μm(レーザー回折式粒度分布測定装置で測定)の表面処理された複合粒子を得た。これを実施例3のアルカリ金属珪酸塩粒子とした。
比較例7
実施例3で、共重合体を添加せずに粉砕した平均粒径12μmの結晶性アルカリ金属珪酸塩をアルカリ金属珪酸塩粒子とした。
実施例5〜7(圧縮粉砕造粒法)
本例では、フロイント産業株式会社製のローラーコンパクター「TF−MINE」を用いて、平均粒径が12μmの結晶性アルカリ金属珪酸塩(トクヤマシルティック株式会社製、プリフィード粉末粉砕品)と、平均粒径51μmの共重合体粉体(花王株式会社製デモールEPパウダー)を圧縮粉砕造粒してアルカリ金属珪酸塩粒子を得た。
製造方法は、1容量Lのローラーコンパクターのフィードスクリューを備えたフィードホッパーに、平均粒径が12μmの結晶性アルカリ金属珪酸塩(トクヤマシルティック株式会社製、プリフィード粉末粉砕品)と、平均粒径51μmの共重合体粉体を表3の組成(質量比)となる割合で混合し、混合物1000g、フィーダー回転数20rpmでロールプレス機に送り、ロール回転数5rpm、圧力9.8MPa(100kgf/cm2)で粉末原料を圧縮して板状成型物(フレーク)を造る。
次にスクリーン目開き1000μmのグラニュレーターで解砕して顆粒を成型し、篩で355μm〜1000μmに分級し、複合粒子を得た。これを実施例4〜6のアルカリ金属珪酸塩粒子とした。
比較例8
実施例5等で、共重合体を添加せずに圧縮粉砕造粒した結晶性アルカリ金属珪酸塩粒子をアルカリ金属珪酸塩粒子とした。
Figure 0005628552
Figure 0005628552
Figure 0005628552
表中、sp値は、共重合体の構成モノマーである非イオン性モノマーについての値である(以下同様)。また、表中の成分は以下のものである。
・共重合体1:オレフィン(炭素数8)/マレイン酸Na=50/50(モル比)の共重合体(デモールEP、花王(株))
・共重合体2:スチレン/マレイン酸Na=50/50(モル比)の共重合体(デモールST、花王(株))
・共重合体3:エチレングリコールメチルエーテルマレイン酸/メタクリル酸Na=50/50(モル比)の共重合体(アクアロックFC600S、(株)日本触媒)
・比較重合体1:ポリアクリル酸Na(オリゴマーD、花王(株))
・比較重合体2:アクリル酸/マレイン酸Na=7.1/2.9(モル比)の共重合体(ポイズ520、花王(株))
・比較重合体3:アクリル酸/マレイン酸Na=7/3(モル比)の共重合体(ソカランCP5、BASF社)
・比較重合体4:アクリル酸/マレイン酸Na=7/3(モル比)の共重合体(ソカランCP45、BASF社)
・比較重合体5:ポリエチレングリコール(平均重量分子量8000,和光純薬)
表1〜3の結果より、結晶性アルカリ金属珪酸塩のみからなる場合、保存後の水不溶分が多くなるが(比較例6、7、8)、結晶性アルカリ金属珪酸塩の表面に本発明に係る特定の共重合体が存在して複合化されている実施例1〜7は、保存後の水不溶分を低減できることが明らかである。
実施例8(8-1〜8-7)及び比較例9(9-1〜9-7)
実施例1又は比較例6のアルカリ金属珪酸塩粒子と、市販粉末洗剤(花王(株)、アタック)を混合して、粉末洗剤組成物を得た。なお、アルカリ金属珪酸塩粒子と市販粉末洗剤の混合は、両者をチャック付ポリエチレン袋(ユニパック、サイズF)に入れて、15秒間手で振盪して行った。得られた粉末洗剤組成物について、実施例1等と同様に保存溶解性試験(ただし、アルカリ金属珪酸塩粒子は粉末洗剤組成物とする)を行った。結果を表4に示す。
Figure 0005628552
表4の結果より、実施例1のアルカリ金属珪酸塩粒子を含有する実施例8−1〜8−7の粉末洗剤組成物は、比較例6のアルカリ金属珪酸塩粒子を含有する比較例9−1〜9−7の粉末洗剤組成物に比べ、保存後の水不溶分が低減することが明らかである。

Claims (7)

  1. 表面に、溶解パラメーターが20.0(MPa)1/2以下である非イオン性モノマーの一種以上に由来する構成単位とアニオン性モノマーの一種以上に由来する構成単位とを有する共重合体が存在して複合化されている、アルカリ金属珪酸塩粒子であって、
    前記非イオン性モノマーが、炭素数3〜10のオレフィン、スチレン及びビニルトルエンから選ばれる一種以上である、
    アルカリ金属珪酸塩粒子。
  2. 前記共重合体が、100(μS)で40°以上、且つ2000(μS)で30°以上40°未満の接触角を示す皮膜を形成する共重合体である請求項1に記載のアルカリ金属珪酸塩粒子。
  3. 前記共重合体の割合が、無水物換算のアルカリ金属珪酸塩に対し、0.1〜50質量%である請求項1又は2記載のアルカリ金属珪酸塩粒子。
  4. 含水率が5質量%以下である請求項1〜3の何れか1項記載のアルカリ金属珪酸塩粒子。
  5. 前記アニオン性モノマーが、下記(1)〜(3)から選ばれるアニオン性モノマーである、請求項1〜4の何れか1項記載のアルカリ金属珪酸塩粒子。
    (1)アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸から選ばれる不飽和モノカルボン酸又はその塩
    (2)マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、ムコン酸から選ばれる不飽和ジカルボン酸もしくはこれらのハーフエステル又はその塩
    (3)ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸から選ばれる不飽和有機スルホン酸又はその塩
  6. 前記共重合体が、炭素数4〜8のオレフィン及びスチレンから選ばれる一種以上の非イオン性モノマーと、マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸及びそれらの塩並びにそれらの無水物から選ばれる一種以上のアニオン性モノマーとの共重合体である、請求項1〜5の何れか1項記載のアルカリ金属珪酸塩粒子。
  7. 請求項1〜の何れか1項記載のアルカリ金属珪酸塩粒子を含有する洗剤組成物。
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