JP5628356B2 - 渦電流による被試験デバイス内の欠陥の非破壊検出のための試験機構および試験方法 - Google Patents

渦電流による被試験デバイス内の欠陥の非破壊検出のための試験機構および試験方法 Download PDF

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Description

本出願は、渦電流による被試験デバイス内の欠陥の非破壊検出のための試験機構および試験方法に関する。
試験機構において、電磁気信号が被試験デバイス内で生じる。被試験デバイスは、導電性を有する。渦電流は、被試験デバイスで生じ、ピックアップされる。欠陥の周囲で、これらの渦電流の変化が分析される。
特許文献1(WO2006/007826A1)は、被試験デバイス内の欠陥の非破壊・非接触検出のためのデバイスを記載する。この場合、プローブ信号は、デジタル化された信号から復調されたデジタル測定信号を形成するために、アナログ・デジタル変換器段によってサンプリングされる。アナログ・デジタル変換器段は、搬送波発振のすべての周波数比により作動する。
特許文献2(GB2457496A)は、渦電流による欠陥の検出のためのシステムを扱う。ドライバ信号は、試験対象内に渦電流を生成する。測定信号は、アナログ・デジタル変換器によってデジタル化され、その後、復調される。4つまたは8つの信号値が、測定信号の1つの周期ごとにデジタル化され、復調される。
国際公開特許第2006/007826号パンフレット 英国特許出願公開第2457496号明細書
本出願の目的は、分析精度を高めた、渦電流による被試験デバイス内の欠陥の非破壊検出のための試験機構および試験方法を供給することにある。
この目的は、請求項1の主題および請求項11に記載の方法により達成される。さらなる展開および構成は、それぞれ従属請求項の主題である。
1つの実施形態において、渦電流による被試験デバイス内の欠陥の非破壊検出のための試験機構は、励起コイルと、受信コイルと、アナログ・デジタル変換器と、フィルタ配置と、復調器とを備える。励起信号は、電磁気交番磁界により被試験デバイスを作用させるために、励起コイルに送信され得る。受信コイルは、被試験デバイス内の欠陥の関数であるコイル信号を生成するように設計されている。アナログ・デジタル変換器は、試験機構の入力側の受信コイルに連結される。フィルタ配置は、試験機構の入力側のアナログ・デジタル変換器に連結され、帯域通過フィルタリングおよびサンプリング周波数低減用に設計される。復調器は、試験機構の入力側のフィルタ配置の出力に連結される。
フィルタリングおよび復調は、有利なことにデジタルで行われる。したがって、費用のかかるアナログ構成は低減される。復調器に送信される復調器入力信号の値は、アナログ・デジタル変換器によって供給された変換器出力信号のいくつかの値から生成される。この場合、アナログ・デジタル変換器の変換器サンプリング周波数は、コイル信号がオーバースキャニングされるほどに極めて高い。したがって、コイル信号の高精度の検出が達成される。精度は、帯域通過フィルタリングおよびサンプリング周波数低減により維持され、その結果、復調器出力信号も復調器の出力において極めて精密に決定される。
1つの実施形態において、アナログ・デジタル変換器は、変換器サンプリング周波数により変換器出力信号を供給するように設計されている。フィルタ配置は、変換器出力信号を、低減サンプリング周波数により復調器入力信号に変換するように設計される。低減サンプリング周波数は、低減係数Rによる変換器サンプリング周波数よりも小さい。復調器は、復調器入力信号を復調するように設計される。低減係数は、事前に設定される。低減係数は、調整可能である。有利なことには、低速の復調器が適用できる。
1つの実施形態において、フィルタ配置は、入力側のアナログ・デジタル変換器および出力側の復調器に連結される帯域通過フィルタを備える。帯域通過フィルタは、入力信号を供給する。
1つの実施形態において、フィルタ配置は、第1の数Pの値の入力信号の外にサンプリング周波数低減のための復調器入力信号として、1つの値だけを供給するように設計される。この場合、第1の数Pは、1以上の整数である。第Pの値の選択によって、効果的なサンプリング周波数低減が達成される。
1つの実施形態において、第1の数Pは、低減係数R未満である。フィルタ配置は、多段に設計されることができる。フィルタ配置の少なくとも2つの段は、サンプリング周波数低減用に設計されることができる。フィルタ配置の1つの段は、第Pの値の選択を実行することができる。
1つの実施形態において、入力信号のサンプリング周波数は、励起信号の励起周波数の有理倍数M/Nである。入力信号は、励起信号の第2の数Nの周期の間の第1の数Mの値を有する。第1の数Mおよび第2の数Nは、整数である。第1の数Mおよび第2の数Nは、通常、異なる。
1つの実施形態において、フィルタ配置は、入力側の帯域通過フィルタに連結され、第1の数Mの低域通過フィルタ配置を有する入力フィルタを備える。各々の場合の入力フィルタは、第1の数Mの低域通過フィルタ配置のうちの1つに第1の数Mの入力信号の値のうちの1つを送信する。復調器は、入力側の入力フィルタの出力に連結される。有利なことには、高柔軟性は、第1の数Mおよび第2の数Nの選択によるコイル信号の分析にある。復調器のサンプリング周波数に対応する、入力信号のサンプリング周波数は上向きに制限される。例えば、高値の励起周波数が選択されている場合、入力信号と励起信号との間の有理比は、入力信号が励起信号の多くの周期の間に少ない値のみを有するように設定されることができる。但し、励起周波数が低値に設定される場合、有理比は、入力信号がわずかの周期の間に多くの値を有するように設定されることができる。結果として、試験機構は、任意の選択された励起周波数においては、1つの単位時間当たりの入力信号の可能な限り多くの値が分析されるように設定されることができる。復調器のサンプリング周波数が励起周波数のM/Nの倍数であるので、復調は、励起信号の様々な位相角のM/Nの係数の変更により行うことができる。コイル信号の分析は、このようにして、例えばシヌソイドの励起信号の90°および270°でのみ実行されるように制限されない。これはコイル信号の高精度の分析の結果として生じる。
有利なことには、アナログ・デジタル変換器(略記してADコンバータ)は、デジタル復調器とは個別に実行される。
第1の数Mおよび第2の数Nとして、一般的なすべての係数でない、整数のみ(1より大きい)を考慮することができる。
1つの実施形態において、第2の数Nは、1より大きい。したがって、励起信号の異なる位相角の場合での分析は、励起信号の2またはそれ以上の連続する周期で行われる。
1つの実施形態において、第1の数Mは、1より大きい。したがって、励起信号の第2の数Nの周期の少なくとも2つの値が分析される。
第1の数Mは、例えば、奇数のみを使用することができる。
励起信号は、シヌソイドであってもよい。有利なことには、励起信号の調波比は、極めて低い。
1つの実施形態において、渦電流による被試験デバイス内の欠陥の非破壊検出のための試験方法は、励起コイルによって、電磁気交番磁界による被試験デバイスを作用させるステップを備える。励起信号は、励起コイルに送信される。更に、被試験デバイス内の欠陥の関数であるコイル信号は、受信コイルによって生成される。変換器出力信号は、コイル信号のデジタル化によって供給される。復調器入力信号は、サンプリング周波数低減と同様に帯域通過フィルタ特性により変換器出力信号のフィルタリングにより生成される。復調器入力信号は、復調器によって復調される。
有利なことには、デジタル化および復調は、異なるレートで実行される。したがって、高変換器サンプリング周波数がデジタル化の間に達成することができ、その結果、ナイキストシャノンの標本化定理を維持することができる。帯域通過フィルタリングおよびサンプリング周波数低減によって、高精度の復調器入力信号を生成することができる。したがって、励起周波数に対応するサンプリング周波数を選択するために高柔軟性が提供される。結果的に、コイル信号の分析において高精度を達成することができる。有利なことには、復調器入力信号のさらなる処理は、遅緩動作のデジタル復調器により可能になる。
1つの実施形態において、試験方法は、周波数変換によるデジタル復調を備える。試験方法は、モジューロ復調を有する。
1つの実施形態において、アナログ・デジタル変換器は、変換器サンプリング周波数でのデジタル化を実行する。変換器サンプリング周波数は、励起周波数の少なくとも2倍になり得る。したがって、コイル信号の下方サンプリングが回避されるほど、変換器サンプリング周波数を極めて高く設定できる。
本発明は、いくつかの実施形態の図面に基づいて、以下において、より詳細に説明される。機能または動作が同一の構成要素、スイッチ部分、および動作ブロックについては、同一の参照符号を付す。構成要素、スイッチ部分、および動作ブロックがそれらの機能において一致するならば(一致すると)、それらは、以下のいずれの図面においても繰り返し記載されない。
試験機構の典型的な実施形態を示す。 試験機構の典型的な実施形態を示す。 試験機構の典型的な実施形態を示す。 試験機構の別の典型的な実施形態を示す。 試験機構の典型的な実施形態の詳細を示す。 試験機構の典型的な実施形態の詳細を示す。 試験機構内で発生する周波数スペクトラムの典型的な図を示す。
図1Aは、試験機構の典型的な実施形態を示す。試験機構10は、発振器12を有する信号処理部11を備える。更に、試験機構10は、デジタル・アナログ変換器13と励起コイル14とを備える。発振器12の出力は、デジタル・アナログ変換器13の入力に接続される。デジタル・アナログ変換器13の出力は、励起コイル14に連結される。更に、試験機構10は、デジタル・アナログ変換器13の出力と励起コイル14との間に配置される励起増幅器15を備える。被試験デバイス16は、励起コイル14の近くに配置される。更に、試験機構10は、受信コイル17とADコンバータ21とを有する。受信コイル17は、絶対コイルとして実装される。試験機構10は、絶対チャネル試験方法(Absolute Channel Test Method)を遂行する。受信コイル17は、被試験デバイス16の近くに配置される。受信コイル17の出力は、ADコンバータ21の入力に連結される。更に、試験機構10は、ADコンバータ21に受信コイル17を連結する受信増幅器20を備える。受信増幅器20の増幅係数は、信号処理部11により設定することができる。
試験機構10は、ADコンバータ21に対して下流であるフィルタ配置22を有する。フィルタ配置22は、ADコンバータ21に対して下流である低域通過フィルタ23を備える。更に、フィルタ配置22は、低域通過フィルタ23に対して下流であるデシメーションユニット24を備える。フィルタ配置22は、また、帯域通過フィルタ25を有する。帯域通過フィルタ25は、入力側のデシメーションユニット24に接続される。更に、フィルタ配置22は、帯域通過フィルタ25に対して下流である別のデシメーションユニット26を備える。フィルタ配置22は、したがって、互いに前後して接続される2つのフィルタ23、25を備える。フィルタ配置22は、帯域通過関数を実装する。更に、フィルタ配置22は、低域通過関数を実装する。
更に、フィルタ配置22は、入力フィルタ29を備える。試験機構10は、復調器27を有する。復調器27は、デジタル復調器として実装される。入力フィルタ29は、帯域通過フィルタ25および他のデシメーションユニット26と、復調器27との間に配置される。復調器27の信号入力は、入力フィルタ29の出力に連結される。更に、フィルタ配置22は、復調器27に入力フィルタ29を接続する減算器31を備える。
復調器27は、復調器27の信号入力および2つの復調器入力28、28’に接続される第1および第2のマルチプライヤ32、33を備える。更に、復調器27は、第1および第2のマルチプライヤ32、33の下流である、復調器フィルタ34と復調器デシメーションユニット35とを備える。更に、試験機構10は、入力側の復調器27に連結されるディスプレイ38を備える。試験機構10は、クロック発振器39を備える。クロック発振器39は、ADコンバータ21のクロック入力だけでなく、信号処理部11のクロック入力、デジタル・アナログ変換器13のクロック入力に連結される。
試験機構10は、アナログ・デジタル変換器配置18(略してADコンバータ配置)を備える。ADコンバータ配置18は、フィルタ配置22の一部だけでなく、ADコンバータ21を備える。ADコンバータ配置18は、低域通過フィルタ23と、デシメーションユニット24と、帯域通過フィルタ25と、他のデシメーションユニット26とを有する。信号処理部11は、フィルタ配置22および復調器27の別の部分も備える。信号処理部11は、入力フィルタ29と減算器31とを有する。
クロック発振器32は、クロック周波数CLKでクロック信号CLKを供給する。クロック信号CLKは、ADコンバータ配置18と、デジタル・アナログ変換器13と、信号処理部11とに送信される。クロック信号CLKは、したがって、ADコンバータ配置18だけでなく、信号処理部11とデジタル・アナログ変換器13とのプロセスを同期させる。発振器12は、デジタル値の形式で発振器信号SEGを供給する。デジタル・アナログ変換器13は、発振器信号SEGからデジタル・アナログ変換器信号SDAを生成する。デジタル・アナログ変換器信号SDAは、励起増幅器15によって増幅され、励起信号SEとして励起コイル14に送信される。発振器信号SEGがデジタル・アナログ変換器13にデジタル値を供給するレートは、したがって、多くともクロック周波数fCLKと等しくなり得る。発振器信号SEGの値は、正弦関数を生成する。この場合、発振器信号SEGの値は、値の数Lの後に繰り返される。励起信号SEは、励起周波数fmを有する。したがって、励起周波数fmに対して、fCLK=Lfmが当てはまる。ここで、Lは整数である。信号処理部11は、励起周波数fmの既定値の量から励起周波数fmの値を選択し設定するように設計されている。
コイル信号SPは、受信コイル17上でピックアップされることができる。コイル信号SPは、受信増幅器20により増幅され、増幅コイル信号SP’としてADコンバータ22に送信される。ADコンバータ配置18は、コイル信号SPまたは増幅コイル信号SP’から入力信号SDEを生成する。入力信号は、デジタル信号である。この目的を達成するために、ADコンバータ21は、増幅コイル信号SP’を変換器出力信号SWに変換する。ADコンバータ21は、変換器サンプリング周波数faで増幅コイル信号SP’をサンプリングする。変換器サンプリング周波数faは、クロック発振器31のクロック周波数fCLKと等しい。コイル信号SPは、一定間隔でサンプリングされる。2つのサンプリング時間の間の時間間隔は、1/faであり、一定である。変換器サンプリング周波数faは、励起周波数fmの値には左右されず、また、励起周波数fmが変化する間も一定のままである。
フィルタ配置22は、変換器出力信号SWから復調器入力信号SDを生成する。この目的を達成するために、変換器出力信号SWは、低域通過フィルタ23によってフィルタリングされ、デシメーションユニット24によってサンプリング周波数に変換される。デシメーションユニット24は、高サンプリング周波数の低サンプリング周波数への変換(イギリス式ダウンサンプリング(English down−sampling))を実行する。したがって、生成された信号は、帯域通過フィルタ25によってフィルタリングされ、付加的なデシメーションユニット26によって再びサンプリング周波数に変換される。付加的なデシメーションユニット26は、また、高サンプリング周波数の、より低いサンプリング周波数への変換を実行する。したがって、ADコンバータ配置18により供給される入力信号SDEは、サンプリング周波数fa’を有する。入力信号SDEのサンプリング周波数fa’は、変換器サンプリング周波数fa未満である。この場合、fa=R1fa’(ここで、R1は第1の低減係数である)が当てはまる。第1の低減係数R1は、整数または有理数である。この場合、R1>0である。信号処理部11は、制御線を介して、フィルタ配置22(特にデシメーションユニット24および帯域通過フィルタ25)を制御する。入力信号SDEは、同一時刻間隔において生成される値を表わす。入力信号SDEの2つの値の間の時間間隔は、1/fa’である。時間間隔は、一定である。
入力信号SDEは、入力フィルタ29に送信される。入力フィルタ29は、低域通過フィルタとして実装される。入力信号SDEのサンプリング周波数fa’は、励起信号SEの第2の数Nの周期において第1の数Mの値が発生するように選択される。入力フィルタ29は、同相方式で入力信号SDEをフィルタリングする。出力側上で、入力フィルタ29は、短時定数および/または長時定数をもつ低域通過フィルタリングにより、短期信号低域通過フィルタSKおよび長期信号低域通過フィルタSLを提供する。短期信号低域通過フィルタSKおよび長期信号低域通過フィルタSLは、減算器31に送られる。減算器31は、出力側上に、短期信号低域通過フィルタSKと長期信号低域通過フィルタSLとの間の差分の関数である復調器入力信号SDを提供する。復調器入力信号SDは、復調器27に供給される。
信号処理部11は、復調器入力28、28’を介して第1および第2の乗算器32、33に対して、正弦値または余弦値の形式で2つの復調器信号DS、DS’を提供する。信号処理部11による正弦値および余弦値の提供は、入力信号SDEのサンプリング周波数fa’で行われる。この場合、第1および第2の乗算器33、34に送信される正弦値および余弦値は、励起周波数fmをもつ正弦発振または余弦発振を形成する。第1の乗算器32に送信される復調器信号DSの正弦値のプロットは、したがって、発振器12により提供された発振器信号SEGの位相応答に対応する。復調器信号DSの復調周波数DS’は、したがって、励起周波数fmである。第1の乗算器32は、復調器入力信号SDにより正弦値の形式で復調器信号DSを乗算する。但し、第2の乗算器33は、復調器入力信号SDにより余弦値の形式で別の復調器信号DS’を乗算する。第1の乗算器32により提供された第1の復調器出力信号S1および第2の乗算器33により提供された第2の復調器出力信号S2は、復調器フィルタ34および復調器デシメーションユニット35によってフィルタリングされ、サンプリング周波数に低減され、第1および第2必要信号SN1、SN2として復調器27の第1および第2の必要信号出力36、37に提供される。第1の必要信号SN1は、虚数部を表わし、第2の必要信号SN2は、必要信号の実数部を表わす。
第1および第2の必要信号SN1、SN2は、ディスプレイ38上の点として表現される。この場合、その点のX座標は、第1の必要信号SN1に対応し、その点のY座標は、第2の必要信号SN2に対応する。被試験デバイス16が欠陥を有する場合、第1および第2の必要信号SN1、SN2の時刻ごとに生じる値は、ディスプレイ38上にループを形成する。但し、被試験デバイス16がトランシーバコイル14、17の領域において欠陥を有していない場合、第1および第2必要信号SN1、SN2は、ディスプレイ38の座標の原点近くに点を生成するだろう。信号処理部11は、ソフトウェアで実行された方法によって、復調器27だけではなく、入力フィルタ29および減算器31を実装する。信号処理部11は、オンラインで入力信号SDEを処理する方法を実行する。低域通過フィルタ23、帯域通過フィルタ25および復調器フィルタ34は、有限インパルス応答フィルタ(略してFIRフィルタ)として設計されている。入力フィルタ29は、無限インパルス応答フィルタ(略してIIRフィルタ)として実装される。
図示されないフィルタ配置22の他の実施形態において、低域通過フィルタ23およびデシメーションユニット24は、1つのユニットに統合される。
図示されないフィルタ配置22の他の実施形態において、帯域通過フィルタ25および他のデシメーションユニット26は、1つのユニットで組み合わせられる。
図示されない他の実施形態において、すべての係数L1によりクロック周波数fCLKを分割する周波数分割器は、クロック発振器39とADコンバータ21との間に配置される。したがって、fCLK=faL1が当てはまる。
図示されない他の実施形態において、フィルタ配置22は、異なる方法で、ADコンバータ配置18および信号処理部11に分割される。
図示されない他の実施形態において、試験機構10は、フィルタ配置22の少なくとも1つの部分を備えるフィルタ構成を備える。フィルタ構成は、例えば、入力フィルタ29を実装することができる。
図示されない他の実施形態において、試験機構10は、受信コイル17とADコンバータ22の入力との間に配置されるアンチエイリアシングフィルタを備える。アンチエイリアシングフィルタは、受信低域通過フィルタとして実装される。フィルタは、アンチスキャン干渉フィルタと指称することができる。
図1Bは、図1Aによる試験機構10に実装されることができるような、入力フィルタ29の典型的な実施形態を示す。入力フィルタ29は、第1の数Mの低域通過フィルタ配置40、41、42を備える。第1の低域通過フィルタ配置40は、第1の短期低域通過フィルタ43と第1の長期低域通過フィルタ44とを備える。第2の低域通過フィルタ配置41は、同様に、第2の短期低域通過フィルタ45と第2の長期低域通過フィルタ46とを備える。更に、入力フィルタ29は、付加的な短期および長期低域通過フィルタを備える。最後に、第Mの低域通過フィルタ配置42は、第Mの短期低域通過フィルタ47と第Mの長期低域通過フィルタ48とを備える。更に、入力フィルタ29は、出力スイッチ50だけでなく、入力スイッチ49と、別の出力スイッチ51を備える。入力スイッチ49は、第1、第2〜第Mの低域通過フィルタ配置40、41、42の入力に、入力フィルタ29のフィルタ入力30を交互に連結する。第1の低域通過フィルタ配置40の入力は、第1の短期低域通過フィルタ43の入力と、第1の長期低域通過フィルタ44の入力とに接続される。等価なものが、第2〜第Mの低域通過フィルタ配置41、42にも適用される。
第1の低域通過フィルタ配置40の第1の数Mの値の入力信号SDEの第1の値が、第2の値の第2の低域通過フィルタ配置41にも、第Mの値の第Mの低域通過フィルタ配置42にも送信されるように、信号処理部11は、制御信号SCにより入力スイッチ49を制御する。同じことは、入力信号SDEの次のM値(すなわち、励起信号SEの後続の周期)でも繰り返される。短期低域通過フィルタ43、45、47は、長期低域通過フィルタ44、46、48の時定数と比較して、短い時定数により入力信号のそれぞれの値をフィルタリングする。短期低域通過フィルタ43、45、47は、励起信号SEの第1の数Z1の周期を転送する。但し、長期低域通過フィルタ44、46、48は、励起信号SEの第2の数Z2の周期を転送する。この場合、Z1<Z2が当てはまる。
出力スイッチ50は、第1の短期低域通過フィルタ43の出力と、第2の短期低域通過フィルタ45の出力と、第Mの短期低域通過フィルタ47の出力とを、減算器31の第1の入力に交互に切り替える。同期的に、付加的な出力スイッチ51は、第1の長期低域通過フィルタ44の出力と、第2の長期低域通過フィルタ46の出力と、第Mの長期低域通過フィルタ48の出力とを、減算器31の第2の入力に交互に切り替える。減算器31の出力においては、第1の低域通過フィルタ配置40の短期信号低域通過フィルタSKおよび長期信号低域通過フィルタSL間の差分は、したがって、復調器入力信号SDのように存在し、そして、第2の低域通過フィルタ配置41の2つの出力信号間の差分から第Mの2つの出力信号間の差分まで、低域通過フィルタ配置42は有効である。
入力フィルタ29は、したがって、入力信号SDEの第1の数Mの値の分相低域通過フィルタリングを実行する。減算器31による減算により、入力信号SDEの第1の数Mの値の各々における偶数成分が最小化され、交流成分のみが復調器27に供給される。好ましくは、超高雑音抑圧は、入力信号SDEの第1の数Mの値の同相低域通過フィルタリングによる入力フィルタ29によって達成される。
他の実施形態において、入力フィルタ29は、FIRフィルタとして実装される。
入力フィルタ29も、状況に応じてサンプリング周波数低減のために設計することもできる。短期および長期低域通過フィルタ43〜48は、サンプリング周波数低減をもたらすことができる。
図1Cは、入力フィルタ29によって実装されるような、調和復調の図形描写を示す。ADコンバータ配置18により供給される入力信号SDEは、ここでは振幅および位相で示される。例として、この接続関係において、第1の数M=3および第2の数N=1の関係が示される。励起信号SEが第2の数N=1周期を通じて流れている一方で、ADコンバータ配置18は、入力信号SDEの第1の数M=3値を提供する。この場合、第1の数Mの値の第1の値は、第1の短期低域通過フィルタ43および第1の長期低域通過フィルタ44の両方に送信される。したがって、第1の数Mの値の第2および第3の値は、第2の低域通過フィルタ配置41の第2の短期および/または長期低域通過フィルタ45、46に、または第Mの低域通過フィルタ配置42の第Mの短期低域通過フィルタ47および第Mの長期低域通過フィルタ48に送信される。第1の短期低域通過フィルタ43の出力において、例における短期信号低域通過フィルタSKは、次式のように計算することができる。
ここで、SKは、短期信号低域通過フィルタの電流値であり、SK’は、短期信号低域通過フィルタの前回値であり、SDEは、入力信号の電流値であり、Mは、第1の数である。
入力信号SDEのサンプリング周波数fa’は、励起周波数fmに対する有理比を有する。有理比は、次式に従って計算することができる。
例として、図1Cは、サンプリング周波数fa’と励起周波数fmとの間の有理比のための加算値を表す。
従来のデジタル復調は、次式を用いて実行することができる。
但し、主として、2つの信号S1’、S2’の交流成分が有利である。交流成分を再現する第1の信号S1は、次式で計算することができる。
この場合、n2>n1が当てはまる。サンプリング周波数fa’でデジタル化される第1の復調器出力信号S1に対して、次式がもたらされる。
復調周波数(それは励起周波数fmと同一である)に対する、サンプル周波数と呼ばれるサンプリング周波数fa’が、調和比内にあるので、第1の数Mの角度は、励起信号SEの第2の数Nの周期の間に生成される。次式はfa’N=fmMによりもたらされる。
加算が励起信号SEの全周期にわたって行われるとき、角度係数は、差分より前に書き込まれることができる。
この場合、Z1は平均化が行われる励起信号SEの第1の数の周期であり、Z2は第2の数の周期である。Δは、交流成分である。同様に、第2の信号S2は、正弦関数の代わりに余弦関数を用いることによって計算される。
ADコンバータ配置18は、例えば、24ビット分解能によりアナログ・デジタル変換を実行する。入力フィルタ29内の低域通過フィルタ配置40、41、42は、例えば、32ビットまたは40ビットの精度を有する。減算器31は、復調器入力信号SDを、例えば16ビットにスケール変更するように設計されている。復調器27内の交流成分Δを処理するために、例えば16ビットの計算精度が適切である。復調器27は、第1および第2の信号S1、S2の実数部および虚数部を計算し、必要信号SN1、SN2を生成するための実数部および虚数部のポストフィルタを実装する。
サンプリング周波数fa’と励起周波数fmとの間の有理比M/Nのために、サンプリング周波数fa’は、好ましくは、励起周波数fmに一致することができる。励起周波数fmは、動作の間に、既定値間に変換されることができる。有理比M/Nは、励起周波数fmの値に応じて設定される。有理比M/Nは、励起周波数fmの増加値により低減される。有理比M/Nは、サンプリング周波数fa’が、信号処理部11により処理することができる最大のサンプリング周波数よりも小さくなるように設定される。この場合、有理比M/Nは、間隔が、サンプリング周波数fa’、および信号処理部11により処理することができる最大のサンプリング周波数間で可能な限り小さくなるように設定される。
好ましくは、第1の数Mの正弦値および余弦値を含む信号処理部11内のテーブル62は、励起周波数fmにおける復調器信号DS、DS’の保存に適切である。また、励起周波数fmのいくつかの既定値のための、信号処理部11内のテーブル62の必要メモリは少ない。試験機構10は、調和復調を実行する。スライド平均値形成による調和復調は、信号処理に適切であるように低処理速度用に信号処理部11が設計されることを可能にする。信号処理部11において、正弦/余弦テーブル値による乗算および簡単な計算操作のみが実行される。
図2は、図1Aに示す試験機構のさらなる進歩である、試験機構10の別の典型的な実施形態を示す。試験機構10は、デジタル・アナログ変換器13とアンプ15との間に配置される励起低域通過フィルタ70を備える。励起信号SEは、コイル14を通じて基準電位接続71に流れる電流として設計される。受信コイル17は、基準電位接続71と受信増幅器20の入力との間に配置される。試験機構10の別の受信コイル72は、受信コイル17に対して直列に配置される。したがって、付加的な受信コイル72も受信コイル17も、差動コイル配置を形成する。受信コイル17および付加的な受信コイル72を備える直列接続は、受信増幅器20の入力を基準電位接続71に連結する。試験機構10は、したがって、差動チャネル試験方法を実行する。受信増幅器20は、したがって、前置増幅を保証する。試験機構10のアンチエイリアシングフィルタ19は、受信増幅器20をADコンバータ21に連結する。アンチエイリアシングフィルタ19は、受信低域通過フィルタとして実装される。増幅コイル信号SP’は、したがって、受信増幅器20による増幅によって、およびアンチエイリアシングフィルタ19によるフィルタリングによって、コイル信号SPから生成される。
フィルタ配置22は、信号処理システム29’を備える。信号処理システム29’は、図1Aに表す入力フィルタ29の位置に配置される。信号処理システム29’は、帯域通過フィルタ25を復調器27に連結する。信号処理システム29’は、変換システム29”を有する。変換システム29”は、入力信号SDEの第1の数Pの値のサンプリング周波数低減に、復調器入力信号SDとして1つの値のみを供給するように設計されている。この場合、第1の数Pは、1以上の整数である。1つの実施形態において、第1の数Pは、1より大きい。信号処理システム29’は、高値および平均値の励起周波数fmで、これを実行する。
信号処理システム29’は調整可能である。励起周波数fmが低値を有する場合、信号処理システム29’は、信号低域通過フィルタ29”を作動させる。信号処理部11は、したがって、励起周波数fmの値に依存する入力信号SDEの信号処理に対して異なる方法のステップを実行する。入力信号SDEの1つの値のみがP値の高値および平均値の励起周波数fmで通過される一方で、入力信号SDEは、FIR特性29’”により低励起周波数fmで低域通過フィルタリングされる。信号処理システムは、したがって、高励起周波数および平均励起周波数fmのための変換システム29”と、低励起周波数fmのための信号低域通過フィルタ29’”とを備える。
フィルタ配置22は、低域通過フィルタ23の下流である付加的な低域通過フィルタ52を有する。更に、フィルタ配置22は、スイッチデバイス54だけでなく、出力低域通過フィルタ53も有する。スイッチデバイス54は、付加的な低域通過フィルタ52と信号処理システム29’との間で、帯域通過フィルタ25または出力低域通過フィルタ53のいずれかを切り替える。帯域通過フィルタ25は、復調の前に信号帯域制限を保証する。
復調器フィルタ34は、互いに分離される2つのハシゴ形フィルタ55、56を備える。第1のハシゴ形フィルタ55は、第1の乗算器32の出力を復調器27の第1の必要信号出力36に連結する。但し、第2のハシゴ形フィルタ56は、第2の乗算器33の出力を復調器27の第2の必要信号出力37に連結する。第1および第2のハシゴ形フィルタ55、56は、同じように実装される。信号処理システム29’は、32ビットの精度を有する。復調器27は、32ビットの精度に設計される。復調器27のワード長は、32ビットである。復調器27内で用いられる正弦テーブルは、長さ16ビットである。第1のハシゴ形フィルタ55は、帯域消去フィルタ57を有する。帯域消去フィルタ57は、第1の乗算器33の下流である。高域通過フィルタ58も、低域通過フィルタ59も、高域通過フィルタ60も、別の低域通過フィルタ61も、帯域消去フィルタ57の下流である。帯域消去フィルタ57および低域通過フィルタ59は、FIRフィルタとして実装される。高域通過フィルタ58、60も、付加的な低域通過フィルタ61も、IIRフィルタとして実装される。第1の必要信号SN1は、虚数部を示し、第2の必要信号SN2は、必要信号の実数部を示す。
復調方法は、純粋なデジタル方式で実行される。デジタル化の領域は、好ましくは、信号処理ハシゴの開始時に可能な限り中心になる。これは、結果的に、費用のかかるアナログ回路の節約になる。コイル信号SPの前置増幅の後、およびアンチエイリアシングフィルタ19の後、直ちに、アナログ・デジタル変換が、ADコンバータ21内で行われる。アンチエイリアシングフィルタ19も受信低域通過フィルタと呼ぶことができる。アンチエイリアシングフィルタ19のパラメータは、厳密に設定される。変換サンプリング周波数faが一定であるので、受信低域通過フィルタ19の制限周波数は一定であることができ、励起周波数fmの変化においても変更されない。AD変換器21は、シグマデルタ変換器として実装することができる。典型的な実施形態において、ADコンバータ配置18は、アナログ・デバイセズ社のコンポーネントAD7760により実行される。ADコンバータ配置18により、量子化だけでなく、互いに前後して接続される3つのFIRフィルタ段23、52、25または23、52、53も、帯域制限およびサンプリング周波数低減のために実装される。フィルタ段は、調整可能である。帯域通過フィルタ25または出力低域通過フィルタ53は、多くとも96個の係数のダウンロードにより自由にプログラミング可能である。
信号処理部11は、複雑な正弦/余弦復調と付加信号処理とを実行する。デジタル入力信号SDEは、実数値であり、信号パスのみを必要とする。アナログ回路費用は、実数値および虚数値のデジタル入力信号と比較して、2分の1に低減される。有利なことには、わずかな必要コンポーネントであるため、コストの節約および極めて簡潔な構造が可能である。更に、アナログ回路と比較して、デジタル推定は、より高い精度を有し、より小さな揺らぎにも影響されやすい。
帯域通過25は、例えば、変換器サンプリング周波数fa=5000kHz、980kHzから1020kHzの通過帯域周波数、750kHzから1250kHzの拒絶帯域周波数、通過帯域揺らぎ0.1(−dB)、拒絶帯域揺らぎ120(−dB)、フィルタリング長96、32ビットの浮動小数点計算、FIR(等リップル)設計の値を有することができる。有利なことには、狭帯域制限、および帯域通過25における抑制帯域の高減衰量は、ノイズの低減および高いノイズ余裕度によりダイナミックゲインをもたらす。折り畳みによる外部帯域干渉信号の重ね合せは、有利なことにサンプリング周波数低減後に抑制される。
信号処理部11は、クロック信号CLKから、励起周波数fmと、復調信号DS、DS’の復調周波数とを生成する。励起周波数fm、復調信号DS、DS’の復調周波数、およびADコンバータ21のサンプリング周波数faは、互いに同期し、正確に設定される。復調周波数は、正弦および余弦値が復調器27に供給される周波数である。したがって、有利なことには、ウナリは生じない。また、クロック信号CLKも、励起信号SEも、変換器サンプリング周波数faを有するADコンバータ21のトリガ信号も、互いに同期する。励起信号SEは、位相オフセットを有する。位相オフセットにより、フィルタ配置22内の実行時間は補償され、その結果、復調器入力信号SDと復調器信号DS、DS’との間に相回転は存在しない。
励起周波数fmにより励起信号SEを生成するために、直接デジタル合成方法(略してDDS方法)は、正弦テーブルおよび位相アキュムレータとともに用いられる。SinTabの2M1のエントリをもつテーブルおよびN1ビットのワード幅をもつ位相アキュムレータにおいて、クロック周波数fCLKにより正弦値は、次式に従って出力される。
この場合、nは、位相増加である。正弦テーブルの長さは周波数精度上の影響はない(自動的にアキュムレータのワード幅N1により固定され、fCLK/2N1である)。nが2N1−M1の倍数である場合、出力テーブル値は、所望の正弦関数のサンプリング時間に正確に対応する。偏差として、離散的な振幅段のため、概数のテーブル値および信号対ノイズ比SNRに対する標準偏差による量子化雑音sは、次式に従ってもたらされる。
ここで、テーブルワード幅bは、バラバラである。他のすべてのnの値において、非整数テーブル指標[a −(N1−M1)]の切断は、位相誤差の結果として生じ、それは、励起周波数fmにより調整される振幅誤差の形式で出力内に付加的なノイズ成分をもたらす。小さな位相誤差epのために、デジタル・アナログ変換器13のデジタル・アナログ変換器信号SDAに対して次式がもたらされる。
偏差の周期性のために、この場合の誤差信号は、離散的な線スペクトルを有する。位相誤差のすべての可能なスペクトル線の最大高さと正弦振幅と間の距離の推定値として、スプリアスフリーダイナミックレンジSFDRの有効な近似値における任意のnに次式が当てはまる。
離散的なスペクトルの割合による別の特殊なケースは、シヌソイドの励起信号SEの励起周波数fmがクロック周波数fCLKの分数調波である(すなわちfCLKはfmの倍数である)時に取得される。そして、量子化誤差のエネルギーは、等しく分散したノイズに対して、理論値よりも相当に高い振幅により、励起周波数fmの高調波の若干のスペクトル線に分割される。後の相互変調混信を回避するために、付加的なディスクリート周波数割合は、可能な限り小さくあるべきである。
14ビットのデジタル・アナログ変換器13にとって、14ビットのワード長で214個のエントリをもつ16kのテーブルは適切である。振幅量子化ノイズは、その結果、−86dBであって、位相ノイズの存在を伴い、誤差信号の最大スペクトル線は、正弦振幅に対して多くとも−80dBである。したがって、単一の精密アナログ励起低域通過フィルタ70のみが、再構成低域通過フィルタとして必須であり、精密なクロック周波数fCLKが用いられる。共時性を保証し、かつ励起低域通過フィルタ70の回路費用を低減するために、20MHzクロックのADコンバータ21も、クロック周波数fCLKによるクロック信号CLKとして用いられる。fm=1MHzの最大励起周波数、およびクロック周波数fCLK/2の2分の1における60dBの抑制帯域の減衰のために、18dB/オクターブのエッジ勾配により3次の励起低域通過フィルタ70が相応である。デジタル・アナログ変換器13の高サンプリング周波数により、更に、低最大振幅偏差も、ステップ関数および重み付けGのため、次式に従って得られる。
偏差は、比率fCLK/fm=20に対して−0.04dBである。係数Q=101/kにより10進幾何学段階を選択するときの記載された要件および基準を考慮すると、第3の段階を表現する1,1.3,1.6,2,2.5,3.2,4,5,6.3,8,10の結果、したがって100Hz〜1MHzの所要範囲の合計41の励起周波数fmによるテーブルは、1桁当たりk=10の値で生成される。この場合、励起周波数fmと復調周波数とは、正確に同一である。有利なことに、テーブルおよびフィルタのための費用は少ない。個別の周波数のために、各々の場合における正確な数値Qi−1に最も近い値が用いられる。したがって、必要分解能も低周波数で得られ、発振器12内の位相アキュムレータは、32ビットのワード幅を有する。1MHzから16kHzの励起周波数fmの上部周波数帯域で位相誤差が生じない一方で、低周波数においては、位相ノイズの結果として4kHz未満の全体の信号対ノイズ比を約67dB低減する。復調において、狭帯域制限のために、励起周波数fmが少ないほど、高周波数干渉は、ますます強く抑制される。整数比率fa’/fmでの312kHz、20kHz、10kHzおよび5kHz周波数にて、高調波のスペクトル線は、高オーバースキャニングのために、−100dBレベル以下である。整数比fa’/fmにおいて、クロック周波数fCLKは、励起周波数fmの倍数である。
コイル誤差電圧の結果として、復調は、また、偶数成分に加えて二重復調周波数fm’における周波数コンポーネントを生成し、前記復調周波数fm’は、4つの係数のみによる3次の線形位相FIR帯域消去フィルタ57、57’により抑制される。16ビットの精度は、係数にとって有利なことに適切である。
また、復調において、このように生成された付加的なスペクトル成分が基本周波数にて−120dB未満であるので、16ビットの正弦/余弦テーブル値が用いられる。テーブル62の使用は、正弦値および余弦値の算定よりも高速である。詳細テーブル(longer Table)62において、復調周波数の微細な設定が可能である(例えば、69/256で800kHz)。後続の1次の再帰的な高域通過フィルタ58、58’は、コイル誤差電圧により生成される偶数成分が抑制される。帯域消去フィルタ57、57’は、高域通過フィルタ58、58’の前に配置され、別の面では、基本周波数高調波の高振幅のために、極めて減速させたステップ応答のみが結果として生じる。高域通過フィルタ58、58’は、IIRフィルタとして有利に実装され、したがって、その制限周波数故に、過渡応答時間を、極めて簡単に切り替えることができる。誤差電圧抑制のために、0.01Hzの制限周波数が用いられる。これは、3mmのコイルのアクティブ幅により約1.5cm/分の最小テストスピードに対応する。fa=833kHzのサンプリング周波数において、この低制限周波数は、単に約32ビットの係数精度で生成することができる。16ビットの係数で、10〜20Hzを超える制限周波数のみが可能である。過渡応答時間は、約36秒である。迅速バランスと呼ばれる迅速な調整のために、高域通過フィルタ58、58’が10kHzの制限周波数および37μ秒の過渡応答時間を有するように、係数が切り替えられる。1次IIR高域通過フィルタ58、58’は、迅速な調整により誤差電圧抑制を可能にする。最小位相系が存在するので、IIRフィルタ型は、最短の過渡応答動作により係数切り替えを可能にする。1次に基づいて、演算費用は少ない。
帯域消去フィルタ57、57’は、二重復調周波数での信号成分の抑制のために設計されている。誤差電圧は、IIR高域通過フィルタ58、58’により抑制されることができる。
信号処理に至るまで、32ビット演算が、すべての算術演算のために信号処理部11で必要とされる一方で、信号値の精度は、付加的な低周波信号処理のために偶数成分の分離後、32ビットから16ビットに低減することができる。すべての32ビットの操作が、多くても833kHzの低減されたサンプリング周波数fa’で実行されるので、相対的に少ない計算時間要件も、結果的に、この方法に追従する。
干渉および残留の折り畳み成分のさらなる抑制のために、低周波の必要信号は、合計の低減係数R’≧1で、単段または多段のFIR低域通過フィルタ59、59’により、オーバースキャニングfa”=(20..100)fMAXにて、事前設定可能な最大帯域幅fMAXに制限される。20のfMAXの最小値において、信号の分析および生成に対して多くとも1.5%の振幅誤差を超えないことがまさに保証される。テストスピードのため可能的ならば、サンプリング周波数100fMAXを得るための試みがなされる。有利なことに、図形描写のためのサンプリング点の簡潔なシーケンスは、このようにして得られる。最大限の大きな振幅誤差は、その結果、0.1%未満である。さらなる高オーバースキャニングには有利性がなく、冗長性のため、データ収率および必要メモリの不必要な増加が、結果として生じる。通常、被試験デバイス16は、受信コイル17を通過するように移動されるので、信号処理部11は、被試験デバイス16における誤差の局限化を可能にするためにオンラインで入力信号SDEのデータを分析する必要がある。励起周波数fm=1MHzの例に対して、23の係数によるFIR低域通過フィルタ59、59’および15kHzへの帯域制限は、後置フィルタとして後続する。この接続において、サンプリング周波数は208kHzまで低減される。オプションの妨害信号の効果的な抑制および剰余の中間周波数成分の除去に加えて、低域通過フィルタ59、59’は、通過帯域範囲内の3次帯域消去フィルタ57、57’の減衰を補正するために使用される。
二重復調周波数内の周波数コンポーネントの超高減衰は、FIR帯域消去フィルタ57、57’、および後続の低減低域通過フィルタ59、59’の後置フィルタリングのゼロ点により生成される。FIRフィルタは、サンプリング周波数低減のために非常に効率的に用いることができる。有限インパルス応答のため、サンプリング周波数fa’での計算または低減されたサンプリング周波数fa”が可能である。FIRフィルタは、歪みが回避され、報時信号形状が維持されるように、線形位相を有する。狭帯域フィルタリングにより、必要信号帯域は、励起周波数fmの近くに存在する場合がある(具体的には、例えば、励起周波数fm以下の係数3まで(したがって、もはや、少なくとも励起周波数fmの1/10未満である必要はない))。狭帯域フィルタリングは、高雑音余裕度およびノイズの低減をもたらす。
833kHzの入力サンプリング周波数に関するコンピューティング操作の数は、16ビット乗算が5.75であり、加算が5.75である。全般に、1マイクロ秒の約76の操作が、実数部および虚数部のための入力サンプリング間隔ごとまで必要とされる。最後に、各々の場合、IIR高域フィルタ60、60’と、2次または4次IIR低域通過フィルタ61、61’とは、低減低域通過フィルタ59に後続する。IIR高域フィルタ60、60’と、IIR低域通過フィルタ61、61’とは、再帰型フィルタであり、厳密に設定される。
代替として、IIR高域通過フィルタ60、60’と、IIR低域通過フィルタ61、61’と(両方とも再帰型フィルタである)は、テストスピードに応じて自動的に再調整される。この場合、大周波数帯域のために、状況に応じて、32ビットのワード長をもつ係数が必要かもしれない。したがって、IIR高域通過フィルタ60、60’と、IIR低域通過フィルタ61、61’とは、試験機構10によりテストスピードに自動的に一致し、それにより被試験デバイス16が診断される。この目的を達成するために、フィルタ60、60’、61、61’の係数は、信号処理部11により計算され切り替えられる。IIR高域フィルタ60、60’と、IIR低域通過フィルタ61、61’とは、雑音抑圧のための低周波の必要信号のフィルタリングをもたらす。図3Aに示すように、IIR高域フィルタ58、58’は、主として差動コイル配置で用いられる。1つのコイル(すなわち受信コイル17)のみが受信側で用いられる場合、試験機構10は、絶対チャネルを実行する。絶対チャネルの場合、バイアスIIR高域通過フィルタ58、58’は、信号から補償値を減じる減算器と置換される。ゼロ点調整のための補償値は、信号処理部11により決定され再調整される。
フィルタ配置22において、低域通過フィルタ23は、係数4によるサンプリング周波数低減を有し、各々の場合の帯域通過フィルタ25および出力低域通過フィルタ53は、係数2によるサンプリング周波数低減を有する。他の低域通過フィルタ52のサンプリング周波数の低減係数も、設定可能である。クロック周波数fCLKは、典型的には20MHzであり、ADコンバータ配置18および発振器12により用いられる。
他の実施形態において、10MHzのクロックは、20MHzの代わりに、励起周波数fmによる励起信号SEのデジタル生成のための信号処理部11の負荷を軽減するためのサンプリング周波数として用いられる。結果として、位相増加が増える。ステップ関数のため、最大振幅偏差は、その結果、−0.14dBである。そして、再構成フィルタとして用いられる励起フィルタ70は、1オクターブごとに30〜36dBのエッジ勾配をもつ5〜6次を有することができる。
他の実施形態において、信号処理部11は、復調器信号DS、DS’の正弦値および余弦値を計算する。その計算は、級数近似により、またはCORDIC方法により、行うことができる。
図3Aは、例えば図1Aによるテストセットアップにおいて用いることができるような、試験機構10の詳細の典型的な実施形態を示す。試験機構10の付加的な受信コイル72は、受信コイル17に直列に配置される。受信コイル17および付加的な受信コイル72は、このようにして差動コイル配置を形成する。
図3Bは、図2による試験機構10の別の詳細の典型的な実施形態を示す。テストセットアップ10は、帯域通過25と復調器27とを有する。帯域通過25と復調器27と間には信号処理システム29’が設けられる。以下、信号処理システム29’は、変換システム29”がアクティブである励起周波数fmの高値に関して説明される。変換システム29”は、サンプリング周波数低減のために用いられる。変換システム29”は、スイッチ80として実装される。スイッチ80の入力は、帯域通過フィルタ25に接続される。スイッチ80は、第1の数Pの出力を有する。最後に、スイッチ80の第1の出力は、復調器27に接続される。変換システム29”は、全体の係数Pによりサンプリング周波数fa’を、低減サンプリング周波数fa”に低減する。したがって、変換システム29”は、下方の混合器と呼ぶこともできる。変換システム29”は、デシメータとして実装される。また、リサンプラとして指称することもできる。変換システム29”は、このようにして、各第Pの値のみが伝送されることにより実現されられる。中間値は省略される。信号処理部11は、入力信号SDEの各々の第Pの値の復調による、ストレージおよびさらなる処理による変換システム29”および復調器27を実装する。信号処理部11は、入力信号SDEの不必要なP−1値を受信するが、後者を復調しない。
信号処理システム29’は、変換システムを29”用いて、変換方法を実行する。有利なことには、変換方法は、サンプリング周波数fa’を低減サンプリング周波数fa”に変更することによる明示的な乗算を必要としない。信号処理システム29’および後作業の操作は、低減サンプリング周波数fa”により信号処理部11によって実行される。したがって、計算時間が節約される。信号処理部11は、低速で用いられることができる。
有利なことには、AD変換、フィルタリングおよびサンプリング周波数低減、および後続の復調は、標本化定理および時間離散系の折り畳み特性の遵守、およびエイリアシングの使用により行われる。サンプリング周波数fa’と中心周波数fmとの間の有理比は、必要ではない。方法は、サンプリング周波数fa’、fa”と励起周波数fmとの間の有理比なしでも実行することができる。
図4A〜4Dは、図3Bによる試験機構10におけるスペクトラムの典型的な実施形態を示す。例において、励起周波数fmは、1015kHzの値を有する。図4Aにおいて、コイル信号SPの周波数スペクトルが示される。図4Bは、変換器サンプリング周波数faによるスキャン後の入力信号SDEと、帯域通過フィルタ25による帯域通過フィルタリングとを示す。図4Cは、信号処理システム29’の変換システム29”によって供給される、レートが低減された復調器入力信号SDを示す。この場合のサンプリング周波数fa’は、低減サンプリング周波数fa”にサンプリング周波数が低減され、励起周波数fmは、変換後の復調周波数fm’に変換される。変換後の復調周波数fm’も、中間周波数と呼ぶことができる。図4Dに、復調、低域通過フィルタリング、および復調器27内の付加的なサンプリング周波数の低減によって生成される第1および第2の必要信号SN1、SN2が示される。
コイル信号SPは、狭帯域変調および振幅変調および位相変調である。コイル信号は、この例において、15kHzの帯域幅を有する。ADコンバータ配置18のサンプリング周波数は、fa’=5MHzである。帯域通過フィルタ25は、+/−15kHzの帯域通過範囲および帯域制限までの+/−170kHzの帯域棄却限界を有する。変換システム29”は、サンプリング周波数fa’を、係数6によりfa”=833kHzまで低減する。サンプリング周波数の低減係数は、このように6である。コイル信号SPは、このようにして(すなわち、次式に従って中間周波数fm’に下方に混合されて)変換される。
これはモジューロ復調方法である。下方への混合による周波数変換の方法により、帯域通過フィルタ25のフィルタリングされた信号は、低中間周波数に変換される。これは主として高励起周波数fmにとって好適である。但し、低励起周波数fmのために、帯域通過フィルタ25の信号は、信号低域通過フィルタ29’”によって低域通過フィルタリングした後に直ちに復調される。
サンプリング周波数fa’を係数Rにより低減サンプリング周波数fa”=fa’/Rまで低減することによって、励起周波数fmは、中間周波数fm’=(fm)mod fa”で表される。復調は、周波数の原位置または反位置で実行することができる。fm’でのスペクトラムの原位置の要件として、次式を満たす必要がある。
Kは整数である。これは、要件fm’<fa”/2に対応する。したがって、周波数の反位置は行われない。更に、以下の条件を満たさなければならない。
スペクトラムのシンメトリーは、このようにして維持され、対応する時間関数の実数値の性質が効果的であることが証明される。そして、fm’での帯域通過信号は、sin(2πfm’t)およびcos(2πfm’t)により複合体復調される。中間周波数fm’、低減サンプリング周波数fa”、およびしたがってサンプリング周波数fa’は、互いに調和比にある。これは、低減サンプリング周波数fa”が中間周波数m’の有理倍数であることを意味する。更に、fm’/fa”=a/b倍が当てはまる(ここでaおよびbは整数である)。結果として、復調の間、正弦/余弦関数値のための簡略テーブル(small table)長が適切であることが達成される。低減係数Rは、R3=2の倍数であり、したがって、偶数である。信号処理部11内の入力データレートは、fa’/2倍の32ビットであり、fa’=5MHzで2.5Mのサンプルである(16ビットで5Mワード/秒である)。信号処理部11としてのBlackfinプロセッサにおいて、16ビットのワード長のための可能な限り最大のデータ転送速度は、約50Mワード/秒である。R>2に関して、各々の場合において、比R/2のサンプリング値のみが更に用いられる。他のすべての読み込み値は、無視される。したがって、復調周波数fm’は、励起周波数fmとは異なる。但し、下方への混合を伴わない低周波数においては、復調周波数は励起周波数fmと等しい。
本方法は、このようにして、完全なデジタル復調およびフィルタリングが行われるという有利性を有することができる。更に、帯域通過フィルタリングは、ADコンバータ配置18内で行われる。操作は、低サンプリング周波数にて、中間周波数上で実行される。したがって、計算時間が節約される。低速でのプロセッサの使用が可能になる。ADコンバータ21および信号パスのみが、中間周波数上の実数部および虚数部(すなわち同相/直交成分)の復調のために復調器27までの受信コイル17間で必要とされる。対照的に、一般に、ベース帯域への直接的な復調および変換による従来の下方サンプリングの場合、2つのADコンバータが必要とされる。試験機構10は、試験方法をオンラインで実行する。試験機構10は、経済的に実施されることができる。
10 試験機構
11 信号処理部
12 発振器
13 デジタル・アナログ変換器
14 励起コイル
15 励起増幅器
16 被試験デバイス
17 受信コイル
18 ADコンバータ配置
19 アンチエイリアシングフィルタ
20 受信増幅器
21 ADコンバータ
22 フィルタ配置
23 低域通過フィルタ
24 デシメーションユニット
25 帯域通過フィルタ
26 付加的なデシメーションユニット
27 復調器
28、28’ 復調器入力
29 入力フィルタ
29’ 信号処理システム
29” 変換システム
29’” 信号低域通過フィルタ
30 フィルタ入力
31 減算器
32 第1のマルチプライヤ
33 第2のマルチプライヤ
34 復調器フィルタ
35 復調器デシメーションユニット
36 第1の必要信号出力
37 第2の必要信号出力
38 ディスプレイ
39 クロック発振器
40、41、42 低域通過フィルタ配置
43、45、47 短期低域通過フィルタ
44、46、48 長期低域通過フィルタ
49 入力スイッチ
50 出力スイッチ
51 付加的な出力スイッチ
52 付加的な低域通過フィルタ
53 出力低域通過フィルタ
54 スイッチデバイス
55 第1のハシゴ形フィルタ
56 第2のハシゴ形フィルタ
57、57’ 帯域消去フィルタ
58、58’ 高域通過フィルタ
59、59’ 低域通過フィルタ
60、60’ 高域通過フィルタ
61、61’ 低域通過フィルタ
62 テーブル
70 励起低域通過フィルタ
71 基準電位接続
72 付加的な受信コイル
80 スイッチ
CLK クロック信号
DS、DS’ 復調信号
fa コンバータのサンプリング周波数
fa’ サンプリング周波数
fa” 低減されたサンプリング周波数
fCLK クロック周波数
fm 励起周波数
fm’ 変換後の復調周波数
M 第1の数
N 第2の数
SC 制御信号
SD 復調器入力信号
SDA デジタル・アナログ変換器信号
SDE 入力信号
SE 励起信号
SEG 発振器信号
SK 短期信号低域通過フィルタ
SL 長期信号低域通過フィルタ
SP コイル信号
SP’ 増幅コイル信号
SN1 第1の必要信号
SN2 第2の必要信号
SW 変換器出力信号
S1 第1の復調器出力信号
S2 第2の復調器出力信号

Claims (15)

  1. 渦電流による被試験デバイス内の欠陥の非破壊検出のための試験機構であって、
    電磁気交番磁界により前記被試験デバイス(16)を作用させるために、励起信号(SE)を供給することができる励起コイル(14)と、
    前記被試験デバイス(16)内の欠陥の関数であるコイル信号(SP)を生成する受信コイル(17)と、
    前記試験機構の入力側の前記受信コイル(17)に連結されるアナログ・デジタル変換器(21)と、
    前記試験機構の入力側上の前記アナログ・デジタル変換器(21)に連結され、且つ帯域通過フィルタリングおよびサンプリング周波数低減用に設計されるフィルタ配置(22)と、
    前記試験機構の入力側の前記フィルタ配置(22)の出力に連結される復調器(27)と
    を備える試験機構。
  2. 前記アナログ・デジタル変換器(21)は、変換器サンプリング周波数(fa)により変換器出力信号(SW)を供給するように設計され、前記フィルタ配置(22)は、低減係数Rによる前記変換器サンプリング周波数(fa)よりも小さい低減サンプリング周波数(fa”)により前記変換器出力信号(SW)を復調器入力信号(SD)に変換するように設計され、前記復調器(27)は、前記復調器入力信号(SD)を復調するように設計される請求項1に記載の試験機構。
  3. 前記フィルタ配置(22)は、入力側の前記アナログ・デジタル変換器(21)に連結され、且つ入力信号(SDE)を供給するために出力側の前記復調器(27)に連結される帯域通過フィルタ(25)を備える請求項1または2に記載の試験機構。
  4. 前記フィルタ配置(22)は、前記入力信号(SDE)との関連においてその値が割り当てられる第1の数P(ここで、前記第1の数Pは、1より大きい整数である)を用いたサンプリング周波数低減のための前記復調器入力信号(SD)として、ただ一つの数を与えるように設計された変換システム(29”)を備える請求項3に記載の試験機構。
  5. 前記入力信号(SDE)は、前記励起信号(SE)の第2の数Nの周期の間に第1の数Mの値を有し、前記第1の数Mと前記第2の数Nとは異なる整数であり、
    前記フィルタ配置は、第1の数Mの低域通過フィルタ配置(40、41、42)を備え、且つ各々の場合において、前記入力信号(SDE)の前記第1の数Mの値のうちの1つが前記第1の数Mの低域通過フィルタ配置(40、41、42)のうちの1つに供給されるように設計される請求項3または4のいずれか1項に記載の試験機構。
  6. 前記第1の数Mの低域通過フィルタ配置(40、41、42)の少なくとも1つは、短期低域通過フィルタ(43、45、47)と長期低域通過フィルタ(44、46、48)とを備え、前記長期低域通過フィルタ(44、46、48)は、前記短期低域通過フィルタ(43、45、47)の時定数と比較して、より長い時定数を有する請求項5に記載の試験機構。
  7. 入力側の前記復調器(27)に連結される帯域消去フィルタ(57)を更に備える請求項1乃至6のいずれか1項に記載の試験機構。
  8. 前記励起コイル(14)に連結される発振器(12)を備える信号処理部(11)を更に備え、前記信号処理部(11)は、更に復調器(27)を備え、前記復調器(27)の復調器入力(28および28’)に同相方式で復調器信号(DS、DS’)を供給するように設計される請求項1乃至7のいずれか1項に記載の試験機構。
  9. 前記発振器(12)と前記励起コイル(14)との間に配置されるデジタル・アナログ変換器(13)を更に備える請求項8に記載の試験機構。
  10. 前記信号処理部(11)のクロック入力と、前記クロック発振器(39)の出力側のアナログ・デジタル変換器(21)のクロック入力とに連結されるクロック発振器(39)を更に備える請求項8または9に記載の試験機構。
  11. 渦電流による被試験デバイス内の欠陥の非破壊検出のための試験方法であって、
    励起信号(SE)が供給される励起コイル(14)による電磁気交番磁界により前記被試験デバイス(16)を作用させるステップと、
    前記被試験デバイス(16)内の前記欠陥の関数であるコイル信号(SP)を受信コイル(17)により生成するステップと、
    前記コイル信号(SP)のデジタル化により変換器出力信号(SW)の供給するステップと、
    帯域通過特性およびサンプリング周波数の低減により前記変換器出力信号(SW)をフィルタリングすることによって復調器入力信号(SD)を生成するステップと、
    復調器(27)により前記復調器入力信号(SD)を復調するステップと
    を備える試験方法。
  12. 前記変換器出力信号(SW)は、変換器サンプリング周波数(fa)を有し、前記復調器入力信号(SD)は、低減係数Rによる変換器サンプリング周波数(fa)よりも小さい低減サンプリング周波数(fa”)を有する請求項11に記載の試験方法。
  13. 前記変換器出力信号(SW)または前記変換器出力信号(SW)から派生した信号から帯域通過フィルタ(25)によって、入力信号(SDE)が生成される請求項11または12に記載の試験方法。
  14. 第1の数P(ここで、前記第1の数Pは、1より大きい整数である)の値の前記入力信号(SDE)のサンプリング周波数低減のために、1つの値のみが復調器入力信号(SD)として供給される請求項13に記載の試験方法。
  15. 前記入力信号(SDE)のサンプリング周波数(fa’)は、前記励起信号(SE)の励起周波数(fm)の有理倍数M/Nであり、前記入力信号(SDE)は、前記励起信号(SE)の第2の数Nの周期の間に第1の数Mの値を有し、前記第1の数Mと前記第2の数Nとは異なる整数である請求項13または14に記載の試験方法。
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