JP5627173B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、転写電源から転写部に転写電圧を出力して像担持体から記録材へトナー像を転写する画像形成装置、詳しくは転写電圧を下げて転写の消費電力を削減するための制御に関する。
転写部材を用いて構成された転写部に、転写電源から定電圧制御又は定電流制御された転写電圧を出力させて、像担持体(感光体又は中間転写体)から記録材へトナー像を転写する画像形成装置が広く用いられている。
このような画像形成装置では、トナー像の転写に際して記録材に流れる電流が適正でないと、像担持体から記録材へのトナーの転写効率が低下して画像不良が発生してしまう。そして、記録材をニップして搬送する転写部の抵抗は、温度湿度条件や転写部材の経時変化によって変化するため、転写部に印加する電圧を一定値に固定すると、転写部で記録材に流れる電流を適正範囲に維持できない。
このため、画像形成装置の起動時や画像形成ジョブの受信時に、転写部材に所定の電流が流れるように転写電源を制御して、画像形成時に用いる転写電圧の定電圧値又は定電流値の設定が行われる。
特許文献1には、画像形成に先立たせて、ATVC制御(Active Transfer Voltage Control)を行って、転写電圧を定電圧で設定する制御が示される。ここでは、非通紙状態で、転写電源から出力させる転写電圧を変化させつつ転写ローラに流れる電流を測定し、転写に最適な所定の電流値が測定された際の電圧値を定電圧値として保持するように、通紙時の転写電源を定電圧制御する。
特許文献2には、画像形成に先立たせて、PTVC制御(Programable Transfer Voltage Control)を行って、転写電圧を定電圧で設定する制御が示される。ここでは、非通紙状態で、転写電源から複数段階の定電圧を出力させて、それぞれ転写ローラに流れる電流を測定し、複数の電圧−電流データから比例演算して転写に最適な所定の電流値に対応する定電圧を設定する。
ところで、像担持体(感光体又は中間転写体)から記録材へトナー像を転写する転写部では、記録材の外側で転写部材と像担持体とが直接接触した領域でも転写電圧による電流が流れてしまう。記録材搬送体を用いた画像形成装置の場合であれば、記録材の外側で転写部材に支持された記録材搬送体と像担持体とが直接接触した領域でも転写電圧による電流が流れてしまう。
そして、転写部における記録材の外側領域では、記録材の抵抗を含まないため、記録材の抵抗値を含む内側領域と等しい転写電圧が印加されると、内側領域よりも大きな電流が流れてしまう。このため、転写部のニップに沿って一様な電流が流れることを想定した転写電圧では、転写部に記録材の外側領域に大きな電流が流れた分、記録材の内側領域ではニップ面積当たりの電流が不足してトナーの転写効率が低下してしまう。
ここで、記録材の外側領域は、内側領域に比較してごく狭いため、外側領域に大きな電流は集中しにくくなっているが、転写部材の抵抗値が低過ぎると外側領域を流れる電流の影響を無視できなくなる。
このため、従来は、転写部の設計に使用される記録材の数倍程度の高い総抵抗(例えば50MΩ以上)となるように、転写部材の初期抵抗値を設計していた。転写部材と記録材の抵抗が加算された内側領域と転写部材の抵抗そのままの外側領域との並列回路において、転写部材の抵抗値を高く設定することで、記録材の外側領域を流れる電流が内側領域を流れる電流へ影響する割合を減らしていた。
特許文献3には、記録材の抵抗値によって転写部における記録材の内側領域を流れる電流が変化して転写効率が低下することが示される。ここでは、環境の温度湿度によって記録材の抵抗値が変化し、特に高湿環境において記録材が吸湿して転写部を流れるべき電流の一部が搬送方向に漏れ出して転写不良が発生することが課題とされている。この課題を解決するために、記録材の抵抗値を測定して搬送方向へ漏れ出す電流分を割り増しした定電流設定にて転写を行っている。
特許文献4には、画像形成に先立たせて転写部材の抵抗を測定して、画像形成時の転写電源の制御を変更する画像形成装置が示される。ここでは、転写部材の抵抗値が所定値より低い場合には、転写電源を定電圧制御に設定する一方、転写部材の抵抗値が所定値より高い場合には転写電源を定電流制御に切り替えている。
特開平2−123385号公報 特開平5−181373号公報 特開平6−124004号公報 特開平10−48965号公報
高い初期抵抗値の転写部材を通じて、適正な転写に必要な電流を記録材に流すためには、転写電源は、相当に高い電圧を転写部に出力する必要がある。そして、転写電源から出力される電力の相当部分は、転写部材を不必要に抵抗加熱するために消費されている。
例えば、総抵抗が50MΩの転写部材を通じて50μAの電流を転写部に流すためには、転写電源は、2.5kVを越える高電圧を出力する必要がある。初期抵抗値が50MΩの転写部材が経時変化によって100MΩの抵抗値になると、同じ50μAの電流を転写部に流すために、転写電源は、5kVを越える高電圧を出力する必要がある。そして、記録材の抵抗値が10MΩの場合、転写部材が初期状態でも消費電力の80%以上、転写部材が経時変化した状態では消費電力の90%以上が転写部材を抵抗加熱するだけのために消費されている。
そこで、転写部の設計に使用される記録材に匹敵するような、初期抵抗値が従来よりも格段に低い転写部材を採用することが提案された。これにより、転写電源の小容量化、小型化、転写部材の長寿命化が可能になり、後述するような高電圧の使用に伴う種々のトラブルの減少が期待できるからである。
しかし、上述したように、抵抗値の低い転写部材を採用すると、記録材の外側領域を流れる電流の影響が大きくなり、転写部の全体に一様な電流が流れることを想定した定電流値や定電圧値では、適正な転写を行えなくなる。記録材の内側領域に比較して相当に狭く外側領域を設計した場合でも、外側領域を流れる電流が内側領域を流れて転写に関与する電流に影響を及ぼすようになる。
本発明は、抵抗値の低い転写部材を用いても、記録材の内側領域で適正な電流が流れて転写効率高くトナー像を転写できる画像形成装置を提供することを目的としている。
本発明の画像形成装置は、トナー像を担持する像担持体と、前記像担持体との間に転写部を形成して前記像担持体から記録材に前記転写部でトナー像を転写する転写部材と、前記転写部材に電圧を印加する転写電源と、を備え、前記転写部材は、前記転写部における記録材の外側領域を流れる電流が記録材に対するトナー像の正常な転写に影響を及ぼすような低い初期抵抗値を持つとともに、通電の累積に伴って抵抗値が次第に上昇する特性を有し、画像形成に先立つ非画像形成期間で、前記転写電源が前記転写部材に予め定められた電圧V1を印加したときに前記転写部材に流れる電流I1の検知を行い、前記検知した電流I1が予め定められた基準電流Imより小さい場合には前記基準電流Imをそのまま目標電流に設定し、前記検知した電流I1が前記基準電流Im以上の場合には続いて前記転写部材に前記電圧V1から予め定められたオフセット電圧ΔVRを引いた電圧V2を印加したときに前記転写部材に流れる電流I2の検知を行い、(Im−I1)/(I1−I2)と予め定められた目標電流の最大補正量ΔIaとに基づいて算出した割増し分の電流を前記基準電流Imに加算した値を前記目標電流に設定し、前記目標電流が流れるときの前記転写部材に印加される電圧に基づき、画像形成中に前記転写部材に目標電流が流れるように、前記転写部材に印加する定電圧値を設定するテストモードを実行する実行手段を備える。
本発明の画像形成装置では、転写部材の使用開始以降の抵抗値が低い期間については、転写部の全体に一様な電流が流れることを想定した転写条件では、トナー像の転写効率が低下して正常な転写に影響を及ぼす可能性がある。そこで、制御手段は、転写部材の使用開始以降の抵抗値が低い期間については、通電の累積が少ないほど転写部の全体に流れる電流を大きく設定するように、画像形成を行う前の転写電源の設定を行う。
これにより、記録材の外側領域を通じて損なわれた、記録材の内側領域を流れる電流を補って、転写効率の高い電流範囲に誘導する。転写部における記録材の外側領域を流れる電流が記録材に対するトナー像の適正な転写に支障をきたす場合に、支障をきたさない水準まで転写部を流れる電流を割り増す。
従って、抵抗値の低い転写部材を用いても、記録材の内側領域で適正化された電流が流れて転写効率高くトナー像を転写でき、抵抗値の低い転写部材を用いることによる利益を、画像品質を損なうことなく享受できる。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。本発明は、従来よりも抵抗値が低い転写ローラが用いられる限りにおいて、実施形態の構成の一部または全部を、その代替的な構成で置き換えた別の実施形態でも実施できる。
従って、中間転写ベルトから記録材へトナー像を転写する画像形成装置に限らず、記録材搬送ベルトに担持させた記録材へ転写する画像形成装置、感光ドラムから記録材へ転写する画像形成装置でも実施できる。
本実施形態では、トナー像の形成/転写に係る主要部のみを説明するが、本発明は、必要な機器、装備、筐体構造を加えて、プリンタ、各種印刷機、複写機、FAX、複合機等、種々の用途で実施できる。
なお、特許文献1〜4に示される画像形成装置の一般的な事項については、図示を省略して重複する説明を省略する。
<画像形成装置>
図1は第1実施形態の画像形成装置の構成の説明図、図2は画像形成部の構成の説明図である。
図1に示すように、画像形成装置100は、中間転写ベルト11に沿って、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像形成部PY、PM、PC、PKを配置したタンデム型フルカラープリンタである。
画像形成部PYでは、感光ドラム1Yにイエロートナー像が形成されて、中間転写ベルト11に一次転写される。画像形成部PMでは、感光ドラム1Mにマゼンタトナー像が形成されて中間転写ベルト11のイエロートナー像に重ねて一次転写される。画像形成部PC、PKでは、それぞれ感光ドラム1C、1Kにシアントナー像、ブラックトナー像が形成されて、同様に中間転写ベルト11のトナー像に位置を重ねて順次一次転写される。
中間転写ベルト11に担持された四色のトナー像は、二次転写部T2へ搬送され、中間転写ベルト11に重ねて二次転写部T2を挟持搬送される記録材Pへ一括二次転写される。二次転写部T2でトナー像を二次転写された記録材Pは、定着装置26で加熱加圧を受けて、表面にトナー像を定着された後に外部へ排出される。
記録材カセット20からピックアップローラ21を用いて引き出された記録材Pは、分離ローラ22で1枚ずつに分離されてレジストローラ23へ給送される。記録材Pは、レジストローラ23で待機し、中間転写ベルト11のトナー像にタイミングを合わせて、二次転写部T2へ送り出される。
中間転写ベルト11は、駆動ローラ12、従動ローラ13、対向ローラ15、支持ローラ14、16に掛け渡して支持され、駆動ローラ12に駆動力が伝達されることにより、矢印R2方向に回転する。中間転写ベルト11の内周面には、感光ドラム1Y、1M、1C、1Kに向かって付勢された一次転写ローラ5Y、5M、5C、5Kが配置されている。
定着装置26は、中心にヒータ26hを配置した加熱ローラ26aに加圧ローラ26bを圧接させて記録材の定着ニップを形成している。ベルトクリーニング装置17は、中間転写ベルト11にクリーニングブレードを摺擦させて二次転写部T2を通過した中間転写ベルト11に付着した転写残トナーを除去する。
なお、画像形成装置100は、画像形成部PKのみを用いて、ブラック単色画像を形成することもできる。この場合、画像形成部PKにおいてのみ、トナー像の形成工程を行い、中間転写ベルト11にブラック単色のトナー像のみを担持させ、このトナー像を記録材Pに二次転写した後に定着する。
画像形成部PY、PM、PC、PKは、付設された現像装置4Y、4M、4C、4Kで用いるトナーの色がイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックと異なる以外は、ほぼ同一に構成される。以下では、画像形成部PKについて説明し、他の画像形成部PY、PM、PCについては、説明中の符号末尾のKを、Y、M、Cに読み替えて説明されるものとする。
図2に示すように、画像形成部PKは、感光ドラム1Kの周囲に、帯電ローラ2K、露光装置3K、現像装置4K、一次転写ローラ5K、クリーニング装置6Kを配置している。
感光ドラム1Kは、帯電極性が負極性の感光層を表面に形成した金属円筒で構成され、所定のプロセススピードで矢印R1方向に回転する。
帯電ローラ2Kは、感光ドラム1Kに圧接して従動回転する。電源D3は、直流電圧に交流電圧を重畳した振動電圧を帯電ローラ2Kへ印加して、感光ドラム1Kの表面を一様な負極性の電位に帯電させる。
露光装置3Kは、画像データを展開した走査線画像データをON−OFF変調したレーザービームを多面体ミラーで走査して、帯電した感光ドラム1Kの表面に画像の静電像を書き込む。
現像装置4Kは、二成分現像剤を攪拌して非磁性トナーを負極性に、磁性キャリアを正極性にそれぞれ帯電させ、帯電した二成分現像剤を現像スリーブ4sに穂立ち状態で担持させて感光ドラム1Kを摺擦する。電源D4は、負極性の直流電圧に交流電圧を重畳した振動電圧を現像スリーブ4sに印加して、トナーを飛翔させて感光ドラム1Kに付着させることにより静電像を反転現像する。
一次転写ローラ5Kは、中間転写ベルト11に圧接して、感光ドラム1Kと中間転写ベルト11との間にトナー像の一次転写部T1を形成する。転写電源DKは、一次転写ローラ5Kに正極性の直流電圧(+900V)を印加して、負極性に帯電して感光ドラム1Kに担持されたトナー像を、中間転写ベルト11に一次転写させる。
一次転写ローラ5Kに正極性の直流電圧が印加されると、一次転写ローラ5Kは、中間転写ベルト11に対して正極性の電荷を付与する。転写電源DYから出力された転写電圧は、一次転写ローラ5Kを介して一次転写部T1にて中間転写ベルト11に印加される。一次転写時には、転写電源DYから、定電圧制御された転写電圧が出力される。
クリーニング装置6Yは、感光ドラム1Kにクリーニングブレード6bを摺擦させて、一次転写部T1を通過した感光ドラム1Kの表面に付着した転写残トナーを除去して回収する。
中間転写ベルト11としては、比誘電率ε=3〜5、体積抵抗率ρv=10〜1011Ω・mに抵抗調整した半導電性のポリイミド樹脂を用いた。
一次転写ローラ5Kとしては、2000V印加時の抵抗値が10〜10Ωの半導電性のものを用いることが可能である。一次転写ローラ5Kは、ニトリルゴムとエチレン−エピクロルヒドリン共重合体とのブレンドにより形成された、外径φ16mm、芯金径φ8mmのイオン導電性スポンジローラを用いた。一次転写ローラ5Kの抵抗値は、温度23℃、湿度50%の環境下で印加電圧2kVにより測定したところ、10〜10Ω程度であった。
<二次転写部>
図3は二次転写部の説明図、図4は二次転写部で記録材の外側領域を流れる電流の説明図である。
図3に示すように、転写部材の一例である二次転写ローラ25は、中間転写ベルト11を介して対向ローラ15と対向する位置に配置される。二次転写ローラ25は、軸方向の両端が対向ローラ15に向かって付勢されて、対向ローラ15との間に中間転写ベルト11を挟み込む。転写部材の一例である二次転写ローラ25は、接地電位に接続された対向ローラ15との間に中間転写ベルト11を挟持して、中間転写ベルト11と二次転写ローラ25との間にトナー像の二次転写部T2を構成する。
転写電源D2は、二次転写時には、転写電圧の一例である正極性の適正な直流電圧を二次転写ローラ25に印加して、負極性に帯電して中間転写ベルト11に担持されたトナー像を、転写効率高く記録材Pに二次転写させる。
転写電源D2は、二次転写時には、トナーの正規の帯電極性である負極性と逆極性であって、一例として2.3kVに定電圧制御された直流電圧を転写電圧として出力する。転写電源D2から出力された転写電圧は、二次転写ローラ25を介して記録材Pに対して正極性の電荷を付与する。これにより、中間転写ベルト11上のトナー像は、二次転写部T2において、対向ローラ15と二次転写ローラ25と間に形成される電界によって、記録材Pに静電的に転写される。
対向ローラ15としては、EPDMゴムに導電性カーボンを分散させた、外径φ20mm、芯金径φ16mmの半導電性ローラを使用した。対向ローラ15の抵抗値は、温度23℃、湿度50%の環境下で印加電圧10Vにより測定したところ、10〜10Ω程度であった。
二次転写ローラ25としては、ニトリルゴムとエチレン−エピクロルヒドリン共重合体とのブレンドにより形成された、外径φ24mm、芯金径φ12mmのイオン導電性スポンジローラを用いた。二次転写ローラ25の抵抗値は、温度23℃、湿度50%の環境下で印加電圧2kVにより測定したところ、10〜10Ω程度であった。
なお、二次転写ローラ25を接地電位に接続して、対向ローラ15に転写電圧の一例である負極性の直流電圧を印加する構成によっても、同様の二次転写を行うことができる。この場合も、二次転写ローラ25は、記録材を挟持搬送しつつトナー像を転写する転写部が像担持体との間に形成されるように配置され、転写電源は、トナー像を記録材に転写するための転写電圧を転写部に印加することに変わりは無い。
ところで、二次転写ローラ25は、イオン導電性スポンジローラの性質に起因して、通電の累積に伴って抵抗値が次第に上昇する。そして、従来の二次転写ローラ25は、初期状態で表面抵抗が60MΩ/□に設計されており、累積画像形成枚数の増加に伴って次第に抵抗値が上昇して表面抵抗率が100MΩ/□を越えると、新品交換されていた。
二次転写ローラ25の表面抵抗率が100MΩ/□を越えると、転写電源D2の出力電圧の上限に近付き、転写部T2に等しい電流を流すために必要な消費電力が増加して転写電源D2の許容出力範囲を越えるからである。
また、二次転写ローラ25に高電圧を印加すると、周囲の浮遊物を静電的に集めて二次転写ローラ25が汚れ易くなり、記録材Pに裏汚れが発生し易くなる。
また、二次転写ローラ25に高電圧を印加すると、転写部の前後で発生する放電が増えて放電生成物が中間転写ベルト11に堆積し易くなり、感光ドラム1Y、1M、1C、1Kに運ばれて画像不良を発生させ易くなる。
このため、二次転写ローラ25を、初期状態で表面抵抗が10MΩ/□に設計して、転写電源D2から二次転写ローラ25へ印加させる転写電圧を低下させることが提案された。これにより、転写電源D2の小容量化、小型化、転写部材の長寿命化が可能になり、高電圧の使用に伴うトラブルの減少が期待できるからである。
しかし、抵抗値が低い転写部材を採用すると、二次転写部T2で記録材Pの外側領域を流れる電流の影響が大きくなり、二次転写部T2の全体に一様な電流が流れることを想定した定電圧設定では、適正な二次転写を行えなくなる。つまり、記録材の外側領域を流れる電流が記録材に対するトナー像の正常な転写に影響を及ぼす。
図4に示すように、二次転写部T2を挟持搬送される記録材Pへ中間転写ベルト11からトナー像が二次転写されるとき、記録材Pの内側領域は、外側領域に比較してニップ面積当たりの電流量が少なくなる。記録材Pの内側領域では、中間転写ベルト11に二次転写ローラ25が直接に接触する外側領域に比較して記録材Pの抵抗分、抵抗値が高くなるからである。
そこで、以下の実施例では、画像形成に先立たせて転写条件を適正化するPTVC制御において、二次転写部T2の全体に一様な電流が流れることを想定した目標転写電流を割り増して、画像形成時に用いる転写電圧の定電圧設定を行う。
制御部110は、二次転写ローラ25の使用開始以降の抵抗値が低い期間について、通電の累積が少ないほど目標転写電流の割り増し量を大きく設定する。しかし、制御部110は、二次転写ローラ25の抵抗値が所定値を超えた以降の期間については、従来と同様に目標転写電流を一定値にする。
具体的には、制御部110は、転写電源D2から第1試験電圧を出力して二次転写ローラ25を流れる第1電流値を測定し、第1電流値が所定の基準値以下の場合に、目標転写電流を一定値にして行う従来どおりの定電圧設定を行う。
しかし、第1電流値が所定の基準値以上の場合には、第1試験電圧から所定のオフセット電圧を差し引いた第2試験電圧を転写電源D2から出力させて二次転写ローラ25を流れる第2電流値を測定する。そして、第1電流値と目標転写電流との差が大きいほど目標転写電流(補正)を割り増す。そして、第1試験電圧、第2試験電圧、第1電流値、及び第2電流値から目標転写電流(補正)に対応させて比例演算した定電圧(粗い)を求める。さらに、定電圧(粗い)を転写電源D2から出力させて二次転写ローラ25を流れる電流値を測定して、目標転写電流(補正)に近付けるように、定電圧(細かい)を求める。
<実施例1>
図5は転写部の設計に使用される記録材の抵抗の説明図、図6は目標転写電流の割り増し量の説明図である。
図4に示すように、二次転写ローラ25の初期抵抗値が低いと、使用開始から画像形成を累積して通常の抵抗値になるまでの期間は、記録材Pの外側領域を流れる電流を無視できない。外側領域に流れる電流が大きいため、トナーの転写に本来必要となる、内側領域を流れる電流が不足する可能性が出てくる。
すなわち、実施例1では、二次転写ローラ25の抵抗が、記録材Pの抵抗よりも十分に大きい場合には、外側領域に流れる電流を無視できるように、二次転写部T2の寸法等が設計されている。
しかし、二次転写ローラ25の抵抗が記録材Pの抵抗よりも小さい場合には、記録材Pの外側領域に流れてしまう電流の割合が増え、その割合は、二次転写ローラ25の抵抗が低下するほど大きくなる。このため、二次転写ローラ25に転写電圧を印加して流れる総電流が同じであっても、本来、トナー転写に必要な記録材Pの内側領域を流れる電流は、二次転写ローラ25の抵抗が低いほど不足してしまう。
そこで、23℃50%の環境において、各種記録材のインピーダンスを計測した。すると、オフィスプランナー(キヤノン販売(株)より販売、坪量64g/m)においてはインピーダンスが13〜16MΩ程度であった。カラーレーザーコピア用紙(キヤノン販売(株)より販売、坪量209g/m)においてはインピーダンスが30〜35MΩであった。
図5に示すように、通紙時の二次転写部T2に目標転写電流Imを流すために必要な、非通紙時と比較した印加電圧の上昇幅を紙の分担電圧とみなす。紙の分担電圧は、オフィスプランナーで約1100V程度、カラーレーザーコピア用紙で約2500V程度であった。これらの紙の分担電圧を目標転写電流Im=75[μA]で割ることで、紙のインピーダンスを算出している。転写すべき最大トナー量は、用紙の種類には依存しないため、必要となる目標転写電流Imは、用紙の種類に依存せず一定となる。
坪量64g/mと薄紙であるオフィスプランナーで13〜16MΩ、坪量209g/mと厚紙であるカラーレーザーコピア用紙で30〜35MΩであることから、実施例1では、典型的な紙の抵抗値を約20MΩと想定した。そして、二次転写ローラ25の総抵抗が20MΩを下回る場合には、記録材Pの外側領域へ流れる電流成分を考慮して、目標転写電流を割り増して二次転写ローラ25に流れる総電流を増加させる可変制御を行う。
図6に示すように、実施例1では、第1試験電圧V1として、20MΩ×75μA=1500Vを設定している。なお、二次転写ローラ25の初期抵抗値は、表面抵抗率にて10M〜30MΩ/□である。
このため、二次転写ローラ25の抵抗が代表的な紙の抵抗値である20MΩを下回る場合には、非通紙時の二次転写部T2に目標転写電流Im=75μAを流すために二次転写ローラ25に印加される電圧VRが第1試験電圧V1を下回って設定される。従って、二次転写ローラ25に印加される電圧VRが第1試験電圧V1を下回って設定される場合には、目標転写電流Im(補正)を目標転写電流Im=75μAよりも大きくする補正制御を行う。
実施例1では、目標転写電流Imを増加させる最大の電流補正幅ΔIaを、15μAとした。これは、実施例1では、二次転写ローラ25の抵抗の最低値を12MΩに設計しており、このときの最適な目標転写電流Im(補正値)が実際に画像形成を行って転写効率を測定した実験の結果、90μAであったためである。
ΔIa=Im(補正値)−Im=90−75=15[μA]
また、二次転写ローラ25の抵抗値が12MΩの場合には、目標転写電流Im=75μAを乗算すると900Vとなる。このため、第2試験電圧を900Vとすべく、実施例1では、ΔVR=1500−900=600[V]に設定した。
なお、二次転写ローラ25の抵抗は、短期的には、画像形成装置100の立ち上げ時から、使用を継続するに従って次第に低下する。これは、回転駆動を受けることで、二次転写ローラ25の芯金と軸受けとの間に回転駆動による摺擦熱が発生して二次転写ローラ25の温度が上昇して抵抗が低下するためである。
実施例1では、実質的に二次転写ローラ25の抵抗値を評価して、目標転写電流Imを割り増すか否かを決定するので、このような短期的な抵抗値の変化にも追従して適正な目標転写電流Imを設定できる。
<PTVC制御>
図7は実施例1のPTVC制御のフローチャート、図8は抵抗が高い二次転写ローラでのPTVC制御の説明図、図9は抵抗が低い二次転写ローラでのPTVC制御の説明図である。
図3に示すように、転写電源D2は、二次転写ローラ25に対して定電圧制御された転写電圧(バイアス)を出力する。転写電源D2は、定電圧制御時に出力されて二次転写ローラ25を通じて二次転写部T2を流れる電流値を測定するための電流検知回路31を有する。転写電源D2は、PTVC制御を行って定電圧を設定する制御部110によって制御される。制御部110は、非画像形成時である前回転時に、検知バイアスとして転写電源D2から出力される試験電圧を多段階に切り換え、各段階の試験電圧に対する出力電流値を電流検知回路31を通じて測定する。実施例1では、23℃50%の常温常湿環境において、V1=1500[V]、ΔVR=600[V]、Im=75[μA]、ΔIa=15[μA]と設定した。
図3を参照して図7に示すように、制御部110は、画像形成装置が起動されて前回転を開始すると(S11のYES)、PTVC制御を実行して二次転写ローラ25の抵抗値に応じた転写電源D1の定電圧を設定する。
制御部110は、第1試験電圧V1を二次転写ローラ25の1周分に渡って印加する(S12)。そして、1周の1/8回転おきのタイミングで電流検知回路31を通じてサンプリングした電流値を平均して第1電流値I1を測定する(S13)。第1電流値I1は、制御部110に内臓又は接続された記憶装置(RAM)に一旦記憶される。
第1試験電圧V1は、従来の新品の二次転写ローラ25に印加した際に、記録材Pの内側領域で適正な転写が行われるような二次転写部T2の総電流量に等しく設定されている。二次転写ローラ25の全寿命期間を通じて一定の目標転写電流を用いてATVC制御を行っていた従来のPTVC制御において、二次転写ローラ25の交換直後のATVC制御で設定されていた定電圧である。
従って、低い抵抗値の二次転写ローラ25が通電の累積に伴って抵抗値を次第に上昇させて従来の二次転写ローラ25の抵抗値に達した以降は、従来と同様に一定の目標転写電流Imを用いてATVC制御を実行する。
制御部110は、第1電流値I1が、目標転写電流Imよりも大きい場合(S14のNO)、二次転写ローラ25は、従来の二次転写ローラ25よりも抵抗値が低いと判断して目標転写電流Im(補正)を割り増す。
図9に示すように、第1試験電圧V1から所定のオフセット電圧ΔVRを差し引いた第2試験電圧V2=V1−ΔVRを求める。そして、転写電源D2から第2試験電圧V2を出力させて二次転写ローラ25の1周分に渡って印加する(S16)。そして、1周の1/8回転おきのタイミングで電流検知回路31を通じてサンプリングした電流値を平均して第2電流値I2を測定する(S17)。
その結果、第1試験電圧V1を印加した際の第1電流値I1と第2試験電圧V2を印加した際の第2電流値I2とをプロットして、二次転写部T2の電流−電圧特性が求められる。制御部110は、第1試験電圧V1と第2試験電圧V2とに対応する2点間を線形補完して、非通紙時の二次転写部T2で目標転写電流Im(補正)を得るために必要な定電圧VRを算出する(S18)。
制御部110は、定電圧VRが第1試験電圧V1よりも小さい場合(S19のNO)、図6に示すように、定電圧VRと第1試験電圧V1との差が大きいほど目標転写電流Im(補正)を大きく設定する。制御部110は、差電圧V1−VRに比例した割り増し電流を目標転写電流Imに加算して目標転写電流Im(補正)を求める(S20)。
そして、先に求めた第1試験電圧V1と第2試験電圧V2とに対応する2点間を線形補完した関係を用いて、非通紙時の二次転写部T2で目標転写電流Im(補正)を得るために必要な定電圧VR(補正)を算出する(S21)。
目標転写電流Im(補正)は、第1試験電圧V1を変曲点として、目標転写電流Imを二次転写ローラ25に流すための定電圧VRが第1試験電圧V1よりも小さい領域では大きな電流に設定される。すなわち、定電圧VRが第1試験電圧V1よりも小さい値となることから、第1電流値I1は目標転写電流Imよりも大きな値となるため、第2試験電圧V2は、第1試験電圧V1からオフセット電圧ΔVRを引いた、V2=V1−ΔVRである。図6に示すように、第2試験電圧V2に対応する第2電流値I2として、目標転写電流Imよりも、所定の電流オフセット値ΔIaだけ大きな電流値が対応している。定電圧VRに対して目標転写電流Im、また第2試験電圧V2に対応して目標転写電流Im+電流オフセット値ΔIaの2点を線形補完し、定電圧VRに対応する目標転写電流Im(補正)を設定する。
一方、第1電流値I1が、目標転写電流Imよりも小さい場合(S14のYES)、制御部110は、二次転写ローラ25の抵抗値は、従来の二次転写ローラ25よりも高いと判断して目標転写電流Imをそのまま用いる。
図8に示すように、第1試験電圧V1に所定のオフセット電圧ΔVRを加算した第2試験電圧V2=V1+ΔVRを求める。そして、転写電源D2から第2試験電圧V2を出力させて二次転写ローラ25の1周分に渡って印加する(S15)。そして、1周の1/8回転おきのタイミングで電流検知回路31を通じてサンプリングした電流値を平均して第2電流値I2を求める(S17)。
その結果、第1試験電圧V1を印加した際の第1電流値1と第2試験電圧V2を印加した際の第2電流値I2とをプロットして、二次転写部T2の電流−電圧特性が求められる。制御部110は、第1試験電圧V1と第2試験電圧V2とに対応する2点間を線形補完して、非通紙時の二次転写部T2で目標転写電流Imを得るために必要な定電圧VRを算出する(S18)。
図6に示すように、定電圧VRが第1試験電圧V1よりも大きい場合(S19のYES)、目標転写電流Imを補正しないで、そのまま用いて、従来同様にPTVC制御を実行する。
次に、非通紙状態の二次転写部T2で定電圧VRを用いて電流測定を行い(S22,S23)、目標転写電流Im(補正)、Imに対してより精密に対応する定電圧VFを求める(S24〜S28)。
図8、図9に示すように、二次転写部T2の電圧−電流特性は実際には曲線状である。このため、定電圧VRを求めた場合の範囲±VRよりも狭い範囲±VFの電圧−電流データを用いることで、目標転写電流Im(補正)、Imに対してより近い転写電流が得られるような定電圧VFを求めることができる。実施例1においては、オフセット電圧ΔVR=600[V]に対してオフセット電圧ΔVF=200Vと設定した。
定電圧VRが第1試験電圧V1よりも小さい場合(S19のNO)、目標転写電流Im(補正)が求められる(S20)。制御部110は、第1試験電圧V1に対応して第1電流値I1、第2試験電圧V2に対応して第2電流値I2が格納されている電圧−電流特性を線形補完して、目標転写電流Im(補正)に対応する定電圧VR(補正)を算出する(S21)。
制御部110は、定電圧VR(補正)を二次転写ローラ25の1周分に渡って印加して(S22)、測定した電流の平均値を電流IRとして格納する(S23)。
制御部110は、電流IRが目標転写電流Im(補正)よりも大きな電流値である場合(S24のNO)には、第3試験電圧V3として、オフセット電圧ΔVFを引いた電圧値V3=VR(補正)−ΔVFを印加する(S26)。そして、そのときの電流平均値I3を検知する(S27)。
逆に、電流IRが目標転写電流Im(補正)よりも小さな電流値である場合(S24のYES)、第3試験電圧として、オフセット電圧ΔVFを足した電圧値V3=VR+ΔVFを印加して(S25)、電流平均値I3を検知する(S27)。
これにより、図9に示すように、定電圧VRに対してIR、第3試験電圧V3に対してI3という2点をプロットして、非通紙状態における二次転写部T2の電圧−電流特性が求められる。制御部110は、この電圧−電流特性から目標転写電流Im(補正)に対応する定電圧VFを2点の線形補完式により導出する(S28)。
このように、実施例1においては、電流−電圧特性を検知した結果から目標転写電流が、二次転写部T2の抵抗が低いほど高く、一方で二次転写部T2の抵抗が記録材Pと同程度の抵抗値以上であれば目標転写電流を変更しない可変制御を行う。
これにより、二次転写ローラ25の抵抗が低い新品状態〜初期期間においては、記録材Pに流れない非通紙部の電流成分を加味して目標転写電流を高く補正することで、通紙部の電流を低下させない。このため、最適な通紙部の転写電流を与え、ひいては良好なトナー像の転写性を確保することが可能となる。
また、二次転写ローラ25の抵抗が低下する高温高湿環境においても、記録材Pに流れない非通紙部の電流成分を加味して目標転写電流を高く補正することで、通紙部の電流を低下させない。このため、最適な通紙部の転写電流を与え、ひいては良好なトナー像の転写性を確保することが可能となる。
一方、二次転写ローラ25の抵抗が記録材Pと同程度の抵抗以上である場合には、非通紙部の電流成分が増加しないので、目標転写電流を変更しないでおくことで、常に最適な通紙部の転写電流を与えることが可能となる。従って、幅広い二次転写ローラ25の抵抗範囲(寿命期間)、幅広い環境に渡って、良好な画像を得ることができた。
<実施例2>
近年、記録材の種類が豊富になってきている。又、求められる記録材の厚みや電気抵抗等も幅広くなってきている。このため、記録材の種類に対応可能な中間転写方式が採用されるケースが多くなってきている。また、画像比率や記録材の幅等の違いによってトナー像への供給電荷量が一定にならなくなることを避けるために、転写電圧は、定電流制御より定電圧制御が適している。
また、温度、湿度といった雰囲気環境の変化、或いは耐久に伴って、中間転写体や転写ローラの電気的抵抗、或いは感光体の表層の膜厚等が変化することがある。これらの変化に伴って、転写部材に印加する転写電圧を変えることが望ましいため、通紙時に所望の転写電圧になるように、通紙前に、PTVC制御等の定電圧制御の制御値(電圧値)を決定する電圧決定制御が行われる。
このような経緯から、実施例1では、中間転写方式を用いるフルカラープリンタの実施様態を説明した。転写部の抵抗の実測結果に応じて、常に最適な転写電流を印加することが可能となり、ひいては常に高画質の画像を提供することが可能になる。しかし、本発明は実施例1の実施様態に限定されるものではない。
実施例2では、記録材搬送ベルトに担持された記録材へ各色の画像形成部がトナー像を転写して重ね合わせる直接転写方式の画像形成装置において、実施例1で説明したPTVC制御を適用した。このような画像形成装置に対しても、本発明を用いることで、本発明の効果を得ることができる。
<実施例3>
実施例3では、感光ドラムと転写ローラとの転写ニップへ枚葉式に記録材が供給されるモノクロ画像形成装置において、実施例1で説明したPTVC制御を適用した。即ち、本実施例のモノクロ画像形成装置では、感光ドラムと記録材とが接触し、感光ドラム上のトナー像がニップ部で記録材に転写されるものである。このような画像形成装置に対しても、本発明を用いることで、本発明の効果を得ることができる。
<実施例4>
実施例1では、通紙時に転写ローラに印加する転写電圧を定電圧制御する実施形態を説明したが、本発明は定電圧制御の実施様態に限定されるものではない。
実施例4では、通紙時に転写ローラに印加する転写電圧を定電流制御した。画像形成装置の起動時に転写ローラの抵抗値を測定して、所定の抵抗値より低い場合には定電流制御に用いる定電流の設定値を割り増しして、転写部における記録材Pの外側領域に流れる電流による内側領域の電流不足を補った。
<実施例5>
実施例1では、画像形成装置の起動時の前回転時に、実質的に転写ローラの抵抗値を測定して、所定の抵抗値より低い場合には転写電流を割り増しして、転写部における記録材Pの内側領域の電流不足を補った。しかし、転写ローラの抵抗値は、実際に転写ローラに電圧を印加して電流を測定しなくても、画像形成の累積枚数の増加に伴ってほぼ一定の割合で次第に増加するため、画像形成の累積枚数から推測可能である。
実施例5では、画像形成の累積枚数に応じて目標転写電流の割り増し量を設定して、画像形成の累積枚数に応じて定めた目標転写電流値でPTVC制御を行った。
第1実施形態の画像形成装置の構成の説明図である。 画像形成部の構成の説明図である。 二次転写部の説明図である。 二次転写部で記録材の外側領域を流れる電流の説明図である。 転写部の設計に使用される記録材の抵抗の説明図である。 目標転写電流の割り増し量の説明図である。 実施例1のPTVC制御のフローチャートである。 抵抗が高い二次転写ローラでのPTVC制御の説明図である。 抵抗が低い二次転写ローラでのPTVC制御の説明図である。
符号の説明
1Y、1M、1C、1K 感光体(感光ドラム)
2Y、2M、2C、2K 帯電ローラ
3Y、3M、3C、3K 露光装置
4Y、4M、4C、4K 現像装置
5Y、5M、5C、5K 一次転写ローラ
11 像担持体(中間転写ベルト)
12 駆動ローラ
13 テンションローラ
15 対向ローラ
25 二次転写ローラ
D2 転写電源
P 記録材
T2 転写部(二次転写部)

Claims (2)

  1. トナー像を担持する像担持体と、
    前記像担持体との間に転写部を形成して前記像担持体から記録材に前記転写部でトナー像を転写する転写部材と、
    前記転写部材に電圧を印加する転写電源と、を備え、
    前記転写部材は、前記転写部における記録材の外側領域を流れる電流が記録材に対するトナー像の正常な転写に影響を及ぼすような低い初期抵抗値を持つとともに、通電の累積に伴って抵抗値が次第に上昇する特性を有し、
    画像形成に先立つ非画像形成期間で、前記転写電源が前記転写部材に予め定められた電圧V1を印加したときに前記転写部材に流れる電流I1の検知を行い、前記検知した電流I1が予め定められた基準電流Imより小さい場合には前記基準電流Imをそのまま目標電流に設定し、前記検知した電流I1が前記基準電流Im以上の場合には続いて前記転写部材に前記電圧V1から予め定められたオフセット電圧ΔVRを引いた電圧V2を印加したときに前記転写部材に流れる電流I2の検知を行い、(Im−I1)/(I1−I2)と予め定められた目標電流の最大補正量ΔIaとに基づいて算出した割増し分の電流を前記基準電流Imに加算した値を前記目標電流に設定し、前記目標電流が流れるときの前記転写部材に印加される電圧に基づき、画像形成中に前記転写部材に目標電流が流れるように、前記転写部材に印加する定電圧値を設定するテストモードを実行する実行手段を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記転写部材の初期抵抗値は、表面抵抗率にて10MΩ/□〜30MΩ/□であることを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
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