JP5626801B2 - ガイドワイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、ガイドワイヤに関する。
従来、血管、消化管、尿管等の管状器官や体内組織に挿入して、目的部位へ医療デバイス等を案内する為に使用される種々のガイドワイヤが提案されてきた。
例えば、特許文献1には、先端に向って細径化されたコアシャフトと、そのコアシャフトの外周を覆う複数のコイル素線から形成された多条コイル体と、多条コイル体の先端と基端とがコアシャフトに溶接され、多条コイル体とコアシャフトとを覆う樹脂層を有するガイドワイヤが記載されている。
尚、多条コイル体を形成するコイル素線の材料としては、コバルト−クロム−ニッケル−モリブデン−鉄合金、ステンレス、タングステン、白金、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド、ポリエステルとの記載がある。
また、特許文献2には、ガイドワイヤが、コアシャフトと、コアシャフトの先端部を覆っているコイルワイヤとから構成され、コイルワイヤが、先端部分が放射線不透過性の材料からなり他の部分が放射線透過性高弾性材料からなる第1のワイヤと、全体が放射線透過性高弾性材料からなる第2のワイヤとから成り、第1のワイヤと第2のワイヤとが軸方向に一様に巻回されて形成された点が記載されている。
尚、第1のワイヤの放射線不透過性材料としては、白金、金、イリジウムとの記載があり、第1のワイヤの放射線透過性高弾性材料としては、ステンレス、ピアノ線、アモルファス合金との記載があり、そして、第2のワイヤの放射線不透過性高弾性材料としては、タングステン、タンタル、タングステンを主成分とする合金、タンタルを主成分とする合金との記載がある。
また、引用文献3には、ガイドワイヤが、コアシャフト(芯線)と、コアシャフトの先端部を覆い、その先端がコアシャフの先端に固着されたコイルとから構成され、コイルを形成するコイル素線が、先端に向って徐々に細くなった金属素線である点が記載されている。
尚、コイルとコアシャフトとの接合は、金属ハンダやプラズマ溶接で行われるとの記載があり、コイルの材料としては、金、白金、タングステン、ステンレス、形状記憶合金、ピアノ線との記載がある。
米国公開公報2005/0027212A1号明細書 特開2002−306607 特開平7−227429
しかしながら、特許文献1に記載のガイドワイヤは、多条コイル体のコイル素線にタングステンを用いた場合は、タングステンの融点が非常に高いために、溶接によってコイルとコアシャフトとを接合することが非常に難しく、タングステンを含む多条コイル体とコアシャフトとを接合して固定することが困難であり、その結果、コイル体を形成するタングステン素線が、その外周を覆う樹脂層を突き抜けてしまい、ガイドワイヤを安定的に作製することができなかった。
また、特許文献2に記載のガイドワイヤにおいては、コイルワイヤの第1のワイヤの先端が、白金、金、イリジウムで形成されている為、コイルの先端部分の低剛性や脆性といった問題を有しており、ガイドワイヤのコイル先端とコアシャフト先端との接合強度に問題を有していた。
また、特許文献3に記載のガイドワイヤにおいては、全てのコイル素線が先端に向って細径化されている為、引用文献2と同様にコイル先端とコアシャフト先端の接合強度に問題を有していた。
さらに、タングステン線をコイル素線に用いた場合は、金属ハンダとの濡れ性が非常に悪いため、コアシャフトに対してタングステンから成るコイルを安定的に固着することが困難であった。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、金属ハンダとの濡れ性が悪いタングステン素線を含むコイル体とコアシャフトとの接合強度を確保して、高い機械的強度を有するタングステン素線を含むコイル体を有するガイドワイヤを作製することで、ガイドワイヤの先端部の放射線不透過性と回転操作性とを向上させたガイドワイヤを提供することを目的とする。
<1>本願請求項1に係る発明は、コアシャフトと、前記コアシャフトを覆うコイル体と、前記コアシャフトと、前記コイル体とを固着する金属ハンダと、を備えたガイドワイヤであって、前記コイル体を形成するコイル素線は、少なくとも1本のタングステン素線と、前記タングステン素線よりも前記金属ハンダとの濡れ性が高い少なくとも1本の金属素線と、から成り、
前記タングステン素線と、前記金属素線とは、前記コイル体の横断面視において、隣接している、ガイドワイヤ。を特徴とする。
<2>本願請求項2に係る発明は、請求項1に記載のガイドワイヤにおいて、前記コイル体は、前記金属素線を少なくとも2本有し、前記金属素線は、前記コイル体の横断面において、1本の前記タングステン素線を挟んで配置されている、ガイドワイヤを特徴とする。
<3>本願請求項3に係る発明は、請求項1に記載のガイドワイヤにおいて、前記コイル体は、前記金属素線および前記タングステン素線を少なくとも2本有し、前記金属素線は、前記コイル体の横断面において、少なくとも2本の前記タングステン素線を挟んで配置されている、ガイドワイヤを特徴とする。
<4>本願請求項4に係る発明は、請求項2または請求項3に記載のガイドワイヤにおいて、前記金属素線は、前記コイル体の横断面において、前記コイル体の中心に対して点対称に配置されている、ガイドワイヤを特徴とする。
<5>本願請求項5に係る発明は、請求項2または請求項3に記載のガイドワイヤにおいて、前記タングステン素線を挟む前記金属素線は、前記コイル体の横断面において、均等の角度に配置されている、ガイドワイヤを特徴とする。
<6>本願請求項6に係る発明は、請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載のガイドワイヤにおいて、前記コイル体の横断面において、前記金属素線と前記タングステン素線との間には、間隙が形成されている、ガイドワイヤを特徴とする。
<7>本願請求項7に係る発明は、請求項6に記載のガイドワイヤにおいて、
前記金属素線の外径は、前記タングステン素線の外径よりも小さい、ガイドワイヤを特徴とする。
<8>本願請求項8に係る発明は、請求項7に記載のガイドワイヤにおいて、
前記金属素線の中心は、前記コイル体の横断面において、前記タングステン素線の中心よりも、前記コイル体の中心方向に偏位している、ガイドワイヤを特徴とする。
<9>本願請求項9に係る発明は、請求項1〜請求項8のいずれか1つに記載のガイドワイヤにおいて、前記金属ハンダは、前記コイル体の横断面において、前記コイル体の外表面を形成する前記タングステン素線の少なくとも一部の外周を覆っている、ガイドワイヤを特徴とする。
<1>請求項1に記載のガイドワイヤは、コイル体が、高い放射線不透過性と高い曲げ剛性とを有する少なくとも1本のタングステン素線と、金属ハンダと濡れ性が良好な少なくとも1本の金属素線とから構成されているので、金属ハンダとの濡れ性が悪いタングステン素線が、金属ハンダとの濡れ性がタングステン素線よりも良好な金属素線を介してコアシャフトに固着することができる為、ガイドワイヤの先端部の放射線不透過性と回転操作性とを両立したガイドワイヤを作製することができる。
<2>請求項2に記載のガイドワイヤは、コイル体が、金属素線を少なくとも2本有し、コイル体の横断面において、これらの金属素線が1本のタングステン素線を挟むように配置されているので、タングステン素線を含むコイル体とコアシャフトとの固着をさらに強固にすることができる。
<3>請求項3に記載のガイドワイヤは、コイル体が、金属素線とタングステン素線を少なくとも2本有し、コイル体の横断面において、これらの金属素線が、少なくとも2本のタングステン素線を挟むように配置されているので、タングステン素線を含むコイル体とコアシャフトとの固着を確保すると共に、コイル体が複数本のタングステン素線を含むことから、ガイドワイヤの先端部の放射線不透過性と回転操作性とをさらに向上させることができる。
<4>請求項4に記載のガイドワイヤは、コイル体の横断面において、金属素線がコイル体の中心に対して点対称に配置される為、タングステン素線が偏って配置されることを防止できるので、タングステン素線を含むコイル体とコアシャフトとの固着をさらに強固にすると共に、コアシャフトとコイル体との間のトルクを伝達しやすくなるので、ガイドワイヤの回転操作性をさらに高めることができる。
<5>請求項5に記載のガイドワイヤは、コイル体の横断面において、タングステン素線を挟む金属素線が、均等の角度に配置されているので、タングステン素線が偏って配置されることを防止し、且つ、タングステン素線を含むコイル体とコアシャフトとの固着をさらに強固にすると共に、コアシャフトとコイル体との間のトルクを伝達しやすくなるので、ガイドワイヤの回転操作性をさらに高めることができる。
<6>請求項6に記載のガイドワイヤは、コイル体の横断面において、金属素線とタングステン素線との間に間隙が形成されているので、金属ハンダが間隙を通じて、コイル体の内部及び間隙部分に流入し易くなる為、タングステン素線を含むコイル体とコアシャフトとの固着強度をさらに高めると共に、ガイドワイヤの回転操作性をさらに向上させることができる。
<7>請求項7に記載のガイドワイヤは、金属素線の外径が、タングステン素線の外径よりも小さいので、これにより間隙を形成し易くなる為、コイル体内への金属ハンダの流入性がさらに向上し、さらに、外径が減少した金属素線の外周を金属ハンダが覆い易くなる為、タングステン素線を含むコイル体とコアシャフトとの固着強度を大幅に高めることができる。
<8>請求項8に記載のガイドワイヤは、コイル体の横断面において、金属素線の中心がタングステン素線の中心よりもコイル体の中心方向に偏位しているので、金属ハンダが金属素線の外周をさらに多い易くなる為、タングステン素線を含むコイル体とコアシャフトとの固着をさらに強固にすることができる。
<9>請求項9に記載のガイドワイヤは、金属ハンダが、コイル体の外表面を形成するタングステン素線の少なくとも一部の外周を覆っているので、タングステン素線を含むコイル体とコアシャフトとがさらに一体的に固着される為、タングステン素線を含むコイル体とコアシャフトとの固着を大幅に高めると共に、ガイドワイヤの先端部の回転操作性を大幅に高めることができる。
本発明の第1実施形態を示すガイドワイヤの全体図である。 本発明の第2実施形態を示す構成図であり、(a)はガイドワイヤの全体図であり、(b)は(a)のA−A断面の横断面図の拡大図である。 本発明の第3実施形態を示す構成図であり、(a)はガイドワイヤの全体図であり、(b)は(a)のA−A断面の横断面図の拡大図である。 本発明の第4実施形態を示す構成図であり、(a)はガイドワイヤの全体図であり、(b)は(a)のA−A断面の横断面図の拡大図であり、(c)は(b)における金属素線の配置を説明する図である。 本発明の第5実施形態を示す構成図であり、(a)はガイドワイヤの全体図であり、(b)は(a)のA−A断面の横断面図の拡大図であり、(c)は(b)における金属素線の配置を説明する図であり、(d)は第5実施形態の変形例におけるA−A断面での金属素線の配置を説明する図(拡大図)である。 本発明の第6実施形態を示す構成図であり、(a)はガイドワイヤの全体図であり、(b)は(a)のA−A断面の横断面図の拡大図であり、(c)は(b)における金属素線の配置を説明する図であり、(d)は第6実施形態の変形例におけるA−A断面での金属素線の配置を説明する図(拡大図)である。 本発明の第7実施形態を示す構成図であり、(a)はガイドワイヤの全体図であり、(b)は(a)のA−A断面の横断面図の拡大図であり、(c)は(b)における金属素線とタングステン素線の配置を説明する図である。 本発明の第8実施形態を示す構成図であり、(a)はガイドワイヤの全体図であり、(b)は(a)のA−A断面の横断面図の拡大図であり、(c)は(b)における金属素線の配置を説明する図であり、(d)は第8実施形態の変形例におけるA−A断面での金属素線の配置を説明する図(拡大図)である。 本発明の第9実施形態を示す構成図であり、(a)はガイドワイヤの全体図であり、(b)は(a)のA−A断面の横断面図の拡大図である。
以下、本発明のガイドワイヤを図面に示す好適実施形態に基づいて説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態のガイドワイヤを示す全体図である。
なお、図1では、説明の都合上、左側を「基端」、右側を「先端」として説明する。
また、図1では、理解を容易にするため、ガイドワイヤ1の長さ方向を短縮し、全体的に模式的に図示しているため、全体の寸法は実際とは異なる。
図1において、ガイドワイヤ1は、コアシャフト2と、コアシャフト2の先端部を覆うコイル体3とから構成されている。
コイル体3は、タングステン素線301と、タングステン素線301よりも金属ハンダとの濡れ性が良好な金属素線302とから構成されている。また、コイル体3の基端は、金属ハンダから形成された基端固着部9を介してコアシャフト2に固定され、コイル体3の先端とコアシャフト2の先端とは、金属ハンダによって互いに固着されて最先端部5を形成している。また、最先端部5から基端方向に離間した位置にて、コアシャフト2とコイル体3とが、金属ハンダから形成された中間固着部7によって固着されている。
このように、第1実施形態は、コイル体3がタングステン素線301とタングステン素線301よりも金属ハンダとの濡れ性が良好な金属素線302とから形成されているので、金属素線302と金属素線302に強力に固着されている金属ハンダとを介して、金属ハンダとの濡れ性が悪いタングステン素線301を含むコイル体3とコアシャフト2との固着を強固にすることができる。
また、タングステン素線301は、高い放射線不透過性と高い曲げ剛性とを有しているので、ガイドワイヤ1の先端部の放射線不透過性と回転操作性とを両立することができる。
尚、タングステン素線301よりも金属ハンダとの濡れ性が良好な金属素線302の材料としては、例えば、ステンレス合金(SUS302、SUS304、SUS316等)、Ni−Ti合金等の超弾性合金、ピアノ線、ニッケル−クロム系合金、コバルト合金等が挙げられる。
この中でも、金属素線302の材料としては、ステンレス合金を用いるのが好ましく、SUS302、SUS304、SUS316等のオーステナイト系ステンレス合金を用いることがさらに好ましい。オーステナイト系ステンレス合金は、生体適合性が高く、金属ハンダとの濡れ性も非常に良好な金属である。
さらに、オーステナイト系ステンレス合金は、金属素線302を形成していく段階で冷間加工を受けて加工硬化する。これにより、オーステナイト系ステンレス合金から形成した金属素線302は、その曲げ剛性が大幅に向上するので、ガイドワイヤ1の先端部の回転操作性をさらに向上させることができる。
また、コアシャフト2を形成する材料としては、特に限定されるものではないが、例えば、ステンレス合金(SUS302、SUS304、SUS316等)、Ni−Ti合金等の超弾性合金、ピアノ線、ニッケル−クロム系合金、コバルト合金等の材料を使用することができる。
また、最先端部5、中間固着部7、及び基端固着部9を形成する金属ハンダの材料としては、例えば、アルミニウム合金ロウ、銀ロウ、金ロウ、亜鉛、Sn−Pb合金、Pb−Ag合金、Sn−Ag合金、Au−Sn合金、Au−Si合金等がある。
この中でも、金属ハンダの材料としては、金を主成分とした、例えば、Au−Sn合金ハンダを用いることが好ましい。このようなAu−Sn合金ハンダは硬度が高く、金属素線302とコアシャフト2との固着をさらに強固にするので、金属素線302と金属素線302に強力に固着されているAu−Sn合金ハンダを介して、金属ハンダとの濡れ性が悪いタングステン素線301をガイドワイヤ1のコアシャフト2により強力に固着することができ、延いては、ガイドワイヤ1の先端部の回転操作性を向上させることができる。
さらに、Au−Sn合金ハンダのような金属ハンダは、放射線不透過性を有しているので、Au−Sn合金ハンダによって最先端部5を形成した場合には、ガイドワイヤ1の最先端部5の放射線透視画像下での視認性を向上させることができる。
本実施形態のガイドワイヤ1は、次の方法で作製することができる。
まず、コアシャフト2の先端部をセンタレス研磨機によって外周研削し、先端部の外径が減少したコアシャフト2を作製する。
次に、タングステン素線301と金属素線302とをコイル用芯金に巻回して、その後、タングステン素線301と金属素線302とがコイル用芯金に巻回された状態で熱処理されることで、タングステン素線301と金属素線302とから成るコイル体3を作製する。
次に、コアシャフト2の先端をコイル体3の基端から挿入し、コイル体3の基端とコアシャフト2とを金属ハンダで固着して、基端固着部9を形成する。
次に、コイル体3の先端とコアシャフト2の先端とを金属ハンダで固着して、最先端部5を形成する。
そして、最後に、コイル体3の中間部とコアシャフト2とを金属ハンダで固着して、中間固着部7を形成することで、ガイドワイヤ1を作製することができる。
尚、ガイドワイヤ1は、この製造方法に限らず、公知の方法及び手段を用いて作製しても良い。
また、図示していないが、ガイドワイヤ1の表面に、ポリテトラフルオロエチレンのようなフッ素樹脂、ポリジメチルシロキサンのようなシリコーンオイル、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ヒアルロン酸等の親水性樹脂を被覆して、ガイドワイヤ1の滑り性を向上させることができる。
また、ガイドワイヤ1の外周をポリアミドエラストマーやポリウレタンエラストマー等の各種エラストマー樹脂で薄く被覆して、そのエラストマー樹脂の外周に前述した親水性樹脂を被覆しても良い。
尚、これ以降に記載する金属素線302は、全てタングステン素線301よりも金属ハンダとの濡れ性が良好な金属素線302とする。
また、第1実施形態では、コイル体3を構成するコイル素線は、1本のタングステン素線301と1本の金属素線302であるが、これに限定されることなく、コイル体3を構成するコイル素線を2本のタングステン素線301と1本の金属素線302としたり、1本のタングステン素線301と2本の金属素線302としたり、または、2本以上のタングステン素線301と2本以上の金属素線302とした構成にすることもできる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態のガイドワイヤ11について、図2(a)と(b)を用いて、第1実施形態とは異なる点を中心に説明する。また、第1実施形態と共通する部分については、図中では同じ符号を付すこととする。
なお、図2(a)は、理解を容易にするため、ガイドワイヤ11の長さ方向を短縮し、ガイドワイヤ11の全体を模式的に図示しているため、全体の寸法は実際とは異なる。
図2(a)はガイドワイヤの全体図であり、図2(b)は(a)のA−A断面の横断面図の拡大図である。図2(b)の断面図より、コイル体13は、6本のタングステン素線301と8本の金属素線302の計14本のコイル素線から形成された多条コイル体である。
このように、第2実施形態は、コイル体13が多条コイル体で形成され、且つ、コイル体13が複数のタングステン素線301から形成されているので、コイル体13の曲げ剛性をさらに高めることができ、ガイドワイヤ11の先端部の回転操作性をさらに向上させることができる。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態のガイドワイヤ21について、図3(a)と(b)を用いて、第1実施形態とは異なる点を中心に説明する。また、第1実施形態と共通する部分については、図中では同じ符号を付すこととする。
なお、図3(a)は、理解を容易にするため、ガイドワイヤ21の長さ方向を短縮し、ガイドワイヤ21の全体を模式的に図示しているため、全体の寸法は実際とは異なる。
図3(a)はガイドワイヤの全体図であり、図3(b)は(a)のA−A断面の横断面図の拡大図である。図3(b)の断面図より、コイル体23は、7本のタングステン素線301と7本の金属素線302の計14本のコイル素線から形成された多条コイル体である。
さらに、コイル体23は、図3(b)から明らかなように、金属素線302が1本のタングステン素線301を挟んだ形態、即ち、金属素線302とタングステン素線301とが交互に配置されている形態を有している。
このように、第3実施形態は、コイル体23が多条コイル体から形成され、且つ、金属素線302が1本のタングステン素線301を挟むように配置されているので、タングステン素線301をより安定してコアシャフト2に固着させることができる。これにより、ガイドワイヤ21の先端部の回転操作性をさらに向上させることができる。
<第4実施形態>
次に、第4実施形態のガイドワイヤ31について、図4(a)、(b)、及び(c)を用いて、第1実施形態とは異なる点を中心に説明する。また、第1実施形態と共通する部分については、図中では同じ符号を付すこととする。
なお、図4(a)は、理解を容易にするため、ガイドワイヤ31の長さ方向を短縮し、ガイドワイヤ31の全体を模式的に図示しているため、全体の寸法は実際とは異なる。
図4(a)はガイドワイヤの全体図であり、図4(b)は(a)のA−A断面の横断面図の拡大図である。図4(b)の断面図より、コイル体33は、6本のタングステン素線301と6本の金属素線302の計12本のコイル素線から形成された多条コイル体である。さらに、コイル体33は、図4(b)から明らかなように、第3実施形態と同じように、金属素線302が1本のタングステン素線301を挟むように配置されている形態を有
している。
また、図4(c)は、図4(b)の金属素線302の配置をより明確にした図となっており、金属素線302の輪郭を実線で表記し、その輪郭の内部にはハッチングを施している。タングステン素線301は、輪郭を点線で表記しており、コアシャフト2の輪郭は、実線で表記し、タングステン素線301とコアシャフト2の輪郭の内部には、ハッチングを施していない。
ここで、図4(c)において、線分La、Lb、及びLcは、コアシャフト2の中心、すなわち、コイル体33の中心Lgcに対して、このコイル体33の中心Lgcと金属素線302の中心とを結ぶそれぞれの線分を示している。また、線分の間には、一方の金属素線302の中心とコイル体33の中心Lgcとを結ぶ一方の線分(例えば、線分La)と他方の金属素線302の中心とコイル体33の中心Lgcとを結ぶ他方の線分(例えば、線分Lb)との成す角度の成す角度θ1を有しており、この他にも、一方の線分Lbと他方の線分Lcとの成す角度θ2、そして一方の線分Lcと他方の線分Laとの成す角度θ3をそれぞれ有している。また、角度θ1、θ2、及びθ3は共に同じ角度であり、その角度は60度である。即ち、金属素線302は、コイル体33の横断面において、コイル体33の中心Lgcに対して60度の角度に均等に配置された形態となる。また、各金属素線302はコイル体33の中心Lgcに対して、点対称に配置されている。
このように、第4実施形態は、コイル体33が、コイル体33の横断面において、一方の金属素線302の中心とコイル体33の中心Lgcとを結ぶ一方の線分(例えば、線分La)と他方の金属素線302の中心とコイル体33の中心Lgcとを結ぶ他方の線分(例えば、Lb)との成す角度が同じであり、さらに、コイル体33の中心Lgcに対して点対称に配置されている為、タングステン素線301がコイル体33の横断面に対して、偏って配置されることを防止できるので、タングステン素線301を含むコイル体33とコアシャフト2との固着をさらに強固にすることができる。また、コアシャフト2とコイル体33との間のトルク性伝達性がさらに向上することから、ガイドワイヤ31の回転操作性をさらに高めることができる。
<第5実施形態>
次に、第5実施形態のガイドワイヤ41について、図5(a)、(b)、及び(c)を用いて、第1実施形態とは異なる点を中心に説明する。また、第1実施形態と共通する部分については、図中では同じ符号を付すこととする。
また、図5(a)は、理解を容易にするため、ガイドワイヤ41の長さ方向を短縮し、ガイドワイヤ41の全体を模式的に図示しているため、全体の寸法は実際とは異なる。
図5(a)はガイドワイヤの全体図であり、図5(b)は(a)のA−A断面の横断面図の拡大図である。図5(b)の断面図より、コイル体43は、8本のタングステン素線301と4本の金属素線302の計12本のコイル素線から形成された多条コイル体である。さらに、コイル体43は、図5(b)から明らかなように、金属素線302が2本のタングステン素線301を挟むように配置されている形態を有している。
また、図5(c)は、金属素線302の配置をより明確にしたものであり、図面上の表示の仕様は、前述した図4(c)と同じである。図5(c)は、コイル体43の中心Lgcと金属素線302の中心とを結ぶ線分Ldと線分Leとを有している。また、各線分の間には、一方の線分Ldと他方の線分Leとの成す角度θ4と角度θ5とを有している。角度θ4と角度θ5は共に同じ角度であり、その角度は90度である。即ち、金属素線302は、コイル体43の横断面において、コイル体43の中心Lgcに対して90度の角度に均等に配置された形態となる。また、この第5の実施形態においても第4実施形態と同様に金属素線302はコイル体43の中心Lgcに対して点対称に配置されている。
このように、第5実施形態は、コイル体43が金属素線302を少なくとも2本(第5実施形態においては4本有している。)有し、コイル体43の横断面において、これらの金属素線302が、少なくとも2本のタングステン素線301(第5実施形態においては2本挟んでいる)を挟むように配置されているので、タングステン素線301を含むコイル体43とコアシャフト2との固着強度を確保すると共に、コイル体43のコイル素線の本数が金属素線302よりもタングステン素線301の方が多いことから、ガイドワイヤ41の先端部の放射線不透過性をさらに向上させることができる。また、タングステン素線301は、高い曲げ剛性を有していることから、ガイドワイヤ41の回転操作性をさらに向上させることもできる。
また、第5実施形態は、第4実施形態と同様に、コイル体43が、コイル体43の横断面において、一方の金属素線302の中心とコイル体43の中心Lgcとを結ぶ一方の線分(線分Ld)と他方の金属素線302の中心とコイル体43の中心Lgcとを結ぶ他方の線分(線分Le)との成す角度θ4と角度θ5とが共に同じであり、さらに、金属素線302が、コイル体43の横断面におけるコイル体43の中心Lgcに対して、点対称に配置されているので、タングステン素線301を含むコイル体43とコアシャフト2との固着強度をさらに確保すると共に、コイル体43とコアシャフト2との間のトルク伝達性が向上することから、ガイドワイヤ41の回転操作性をさらに高めることができる。
また、図5の(d)は、第5実施形態における変形例を示すものであり、図5(c)と同様に、金属素線302の配置をより明確化したものである。図5(d)に記載されているように、コイル体53は、9本のタングステン素線301と3本の金属素線302の計12本のコイル素線から形成された多条コイル体である。さらに、コイル体53の金属素線302は、タングステン素線301を3本挟むように配置されている。また、図5(d)は、コイル体53の中心Lgcと金属素線302の中心とを結ぶ線分Lf、線分Lg、及び線分Lhとを有しており、各線分の間には、線分Lfと線分Lgとの成す角度θ6、線分Lgと線分Lhとの成す角度θ7、線分Lhと線分Lfとの成す角度θ8とをそれぞれ有している。角度θ6、角度θ7、及び角度θ8は同じ角度を有しており、その角度は120度である。即ち、金属素線302は、コイル体53の横断面において、コイル体53の中心Lgcに対して120度の角度に均等に配置された形態となる。
この第5実施形態の変形例は、コイル体53の横断面において、金属素線302がコイル体53の中心Lgcに対して点対称には配置されていないものの、3本のタングステン素線301を挟む各金属素線302の中心とコイル体53の中心Lgcとを結ぶ線分とが成す角度が同じになるように配置されているので、第5実施形態と同じように、コイル体53とコアシャフト2との固着強度をさらに確保すると共に、ガイドワイヤの先端部の放射線不透過性と回転操作性を向上させることができる。
<第6実施形態>
次に、第6実施形態のガイドワイヤ51について、図6(a)、(b)、及び(c)を用いて、第1実施形態とは異なる点を中心に説明する。また、第1実施形態と共通する部分については、図中では同じ符号を付すこととする。
また、図6(a)は、理解を容易にするため、ガイドワイヤ51の長さ方向を短縮し、ガイドワイヤ51の全体を模式的に図示しているため、全体の寸法は実際とは異なる。
図6(a)はガイドワイヤの全体図であり、図6(b)は(a)のA−A断面の横断面図の拡大図である。図6(b)の断面図より、コイル体63は、4本のタングステン素線301と8本の金属素線302の計12本のコイル素線から形成された多条コイル体である。さらに、コイル体63は、図6(b)から明らかなように、2本の金属素線302が1本のタングステン素線301を挟むように配置されている形態を有している。
また、図6(c)は、金属素線302の配置をより明確にしたものであり、図面上の表示の仕様は、前述した図4(c)と同じである。図6(c)は、コイル体63の中心Lgcと金属素線302の中心とを結ぶ線分Li、線分Lj、線分Lk、及び線分Lmとを有している。また、各線分の間には、一方の線分Liと他方の線分Ljとの成す角度θ9と一方の線分Lkと他方の線分Lmとの成す角度θ10とを有している。図6(c)において、角度θ9と角度θ10は共に同じ角度であり、その角度は60度である。また、この第6の実施形態においても第4実施形態と同様に、金属素線302は、コイル体63の中心Lgcに対して、点対称に配置されている。
このように、第6の実施形態は、少なくとも2本の金属素線302(第6の実施形態では、金属素線302を2本有している。)が、1本のタングステン素線301を挟むように配置されているので、タングステン素線301を含むコイル体63とコアシャフト2との固着強度をさらに向上させることができる。また、コイル体63とコアシャフト2との間のトルク性伝達性がさらに向上することから、ガイドワイヤ51の回転操作性をさらに高めることができる。
また、第6実施形態は、第4実施形態と同様に、コイル体63が、コイル体63の横断面において、一方の金属素線302の中心とコイル体63の中心Lgcとを結ぶ一方の線分(例えば、線分Li)と他方の金属素線302の中心とコイル体63の中心Lgcとを結ぶ他方の線分(例えば、線分Lj)との成す角度θ9と角度θ10とが共に同じであり、さらに、金属素線302が、コイル体63の横断面におけるコイル体63の中心Lgcに対して、点対称に配置されているので、タングステン素線301を含むコイル体63とコアシャフト2との固着強度をさらに向上させて、コイル体63とコアシャフト2との間のトルク伝達性がさらに向上することから、ガイドワイヤ51の回転操作性をさらに高めることができる。
また、図6の(d)は、第6実施形態における変形例を示すものであり、図6(c)と同様に、金属素線302の配置をより明確化したものである。図6(d)に記載されているように、コイル体73は、3本のタングステン素線301と9本の金属素線302の計12本のコイル素線から形成された多条コイル体である。さらに、コイル体73の3本の金属素線302は、1本のタングステン素線301を挟むように配置されている。また、図6(d)は、コイル体73の中心Lgcと金属素線302の中心とを結ぶ線分Ln、線分Lp、及び線分Lqとを有しており、各線分の間には、線分Lpと線分Lqとの成す角度θ11、線分Lnと線分Lpとの成す角度θ12、線分Lpと線分Lnとの成す角度θ13とをそれぞれ有している。角度θ11、角度θ12、及び角度θ13は同じ角度を有しており、その角度は60度である。
この第6実施形態の変形例は、コイル体73の横断面において、金属素線302がコイル体73の中心Lgcに対して点対称には配置されていないものの、1本のタングステン素線301を挟む各金属素線302の中心とコイル体73の中心Lgcとを結ぶ線分との成す角度が同じ角度を有するように配置されているので、第6実施形態と同じように、コイル体73とコアシャフト2との固着強度とガイドワイヤの先端部の回転操作性を向上させることができる。
<第7実施形態>
次に、第7実施形態のガイドワイヤ61について、図7(a)、(b)、及び(c)を用いて、第1実施形態とは異なる点を中心に説明する。また、第1実施形態と共通する部分については、図中では同じ符号を付すこととする。
また、図7(a)は、理解を容易にするため、ガイドワイヤ61の長さ方向を短縮し、ガイドワイヤ61の全体を模式的に図示しているため、全体の寸法は実際とは異なる。
図7(a)はガイドワイヤの全体図であり、図7(b)は図7(a)のA−A断面の横断面図である。コイル体83のコイル素線の構成は、第4実施形態と同じように、6本のタングステン素線301と6本の金属素線302の計12本のコイル素線から形成された多条コイル体である。また、コイル体83を構成する金属素線302は、図7(a)において、コイル体83の基端部では、タングステン素線301と同じ外径を有しているものの、中間固着部7の基端方向から、ガイドワイヤ61の先端方向に向って、金属素線302の外径が徐々に減少し、隣接するタングステン素線301との間に間隙を有した構成となっている。また、この間隙は、ガイドワイヤ61の先端方向に向うに従って、徐々に拡大している。
図7(c)は、図7(b)の横断面図において、タングステン素線301と金属素線302の位置関係を明確にしたものであり、タングステン素線301の輪郭を点線で表記し、コアシャフト2と金属素線302の輪郭を実線で表記している。図7(c)に記載されているように、各タングステン素線301の中心と各金属素線302の中心とは、共にコイル体83のコイル中心径Lcc上に位置しており、コイル体83の中心Lgcに対して偏位していない。さらに、タングステン素線301とこれに隣接する金属素線302との間には、間隙が形成されている。
このように、第7の実施形態は、各金属素線302の外径が、ガイドワイヤ61の先端方向に向うに従って、各金属素線302に隣接するタングステン素線301との間に間隙を有しているので、コイル体83の内周及び外周方向への金属ハンダの流入性が大幅に向上し、さらに、金属ハンダが外径の減少した金属素線302の外周を覆い易くなる為、タングステン素線301を含むコイル体83とコアシャフト2との固着強度を大幅に高めることができる。
また、コイル体83の金属素線302の素線径は減少しているものの、タングステン素線301の外径は変化していないことから、コイル体83の機械的強度が確保されている。
また、金属ハンダが金属素線302の外周を覆い易くなっていることから、金属ハンダが、金属ハンダとの濡れ性の悪いタングステン素線301の外周の一部を覆うこともできる。
このように金属ハンダが、コイル体83の外表面を形成するタングステン素線301の外周の一部を覆うことで、タングステン素線301を含むコイル体83とコアシャフト2とがさらに一体的に固着される為、タングステン素線301を含むコイル体83とコアシャフト2との固着を大幅に高めると共に、ガイドワイヤ61の先端部の回転操作性を大幅に高めることができる。
このような金属素線302の素線径が先端方向に向って減少するコイル体83を作製する方法としては、素線外径が変化していないタングステン素線301と、先端に向うに従って素線外径が減少している金属素線302をコイル用の芯金に巻きつけて、コイル体83を形成する方法がある。
また、ステンレス合金線等をコイル体83の金属素線302としてタングステン素線301と共にコイル形成用の芯金に巻きつけてコイル体83を形成し、その後、コイル用の芯金をコイル体83から引き抜き、電解研磨液(例えば、リン酸等)にコイル体83の先端部を浸漬させコイル体83の先端部の先端方向の浸漬時間を長くして、電解研磨を行うことで作製することもできる。この電解研磨による方法であれば、電解研磨され難いタングステン素線301と電解研磨され易いステンレス合金線等の金属素線302の電解研磨による研磨量の差に起因して、コイル体83に間隙を容易に形成することができる。
また、タングステン素線301と金属素線302の素線外径を同一した場合でも、次に記載する方法によって間隙を形成することもできる。まず、コイル体83を形成する際に、タングステン素線301と金属素線302をコイル用芯金に強く巻きつけ、その後、熱処理を経てコイル用の芯金を引き抜く際に、タングステン素線301と金属素線302とが、それぞれスプリングバックすることで、タングステン素線301と金属素線302との間に僅かな間隙を形成させることができる。
<第8実施形態>
次に、第8実施形態のガイドワイヤ71について、図8(a)、(b)、及び(c)を用いて、第1実施形態とは異なる点を中心に説明する。また、第1実施形態と共通する部分については、図中では同じ符号を付すこととする。
また、図8(a)は、理解を容易にするため、ガイドワイヤ71の長さ方向を短縮し、ガイドワイヤ71の全体を模式的に図示しているため、全体の寸法は実際とは異なる。
図8(a)はガイドワイヤの全体図であり、図8(b)は図8(a)のA−A断面の横断面図の拡大図である。コイル体93のコイル素線の構成は、第7実施例と同じように、6本のタングステン素線301と6本の金属素線302の計12本のコイル素線から形成され、且つ、金属素線302が先端方向に向ってその素線径が減少している多条コイル体である。また、第7実施例と同じように、コイル体93の先端部では、金属素線302の素線径が先端方向に向って徐々に減少している為、これにより、タングステン素線301との間に間隙が形成され、その間隙は先端方向に向って徐々に大きくなっている。
図8(c)は、図8(b)のタングステン素線301と金属素線302との配置関係を明確にしたものであり、理解を容易にするため、拡大した図である。コイル体93のコイル中心径Lccはタングステン素線301の中心を通る円である。また、各素線の外径が減少している金属素線302の中心を結ぶ円Ldcは、図から明らかなようにコイル体93のコイル中心径Lccよりも、コイル体93の中心Lgc側に偏位している。
このように、第8の実施形態は、各金属素線302の外径が、ガイドワイヤ71の先端方向に向うに従って、各金属素線302に隣接するタングステン素線301との間に間隙を有しており、且つ、素線径の減少した各金属素線302の中心が、コイル体93の横断面において、コイル体93の中心径Lcc(即ち、タングステン素線301の中心)よりもコイル体93の中心Lgc方向に偏位しているため、コイル体93への金属ハンダの流入性が大幅に向上すると共に、金属ハンダが素線外径の減少した金属素線302の外周をさらに確実に覆い易くなる為、タングステン素線301を含むコイル体93とコアシャフト2との固着強度を大幅に高めることができる。
このような、コイル体93を作製する方法としては、ステンレス合金線等をコイル体93の金属素線302としてタングステン素線301と共にコイル形成用の芯金に巻きつけてコイル体93を形成し、その後、コイル用の芯金をコイル体93から引き抜き、電解研磨用の芯金を挿入して、電解研磨液(例えば、リン酸等)にコイル体93の先端部を浸漬させて、電解研磨を行う方法がある。電解研磨用の芯金を挿入した部分、即ち、コイル体93の内周部分は、電解研磨用の芯金が接触しているため、電解研磨があまり進行することが無いので、本実施形態のようなコイル体93を得ることができる。
図8(d)は、第8実施形態の変形例であるが、このようなコイル体93を用いると、金属ハンダがコイル体93の外周を覆い易くなる。この為、図8(d)に記載したように、タングステン素線301の外周の殆どを金属ハンダで覆うことができる。
このような形態では、金属ハンダが、コイル体93の外表面を形成するタングステン素線301の外周の殆どを覆っているので、タングステン素線301を含むコイル体93とコアシャフト2とがさらに一体的に固着される為、タングステン素線301を含むコイル体93とコアシャフト2との固着を大幅に高めると共に、ガイドワイヤの先端部の回転操作性を大幅に高めることができる。
<第9実施形態>
次に、第9実施形態のガイドワイヤ81について、図9(a)及び(b)を用いて、第1実施形態とは異なる点を中心に説明する。また、第1実施形態と共通する部分については、図中では同じ符号を付すこととする。
また、図9(a)は、理解を容易にするため、ガイドワイヤ81の長さ方向を短縮し、ガイドワイヤ81の全体を模式的に図示しているため、全体の寸法は実際とは異なる。
図9(a)はガイドワイヤの全体図であり、図9(b)は図9(a)のA−A断面の横断面図の拡大図である。外側コイル体113は、金属ハンダとの濡れ性が良好な金属素線302で形成した単コイルから形成されている。また、外側コイル体113の先端部の内側には、内側コイル体123が形成されている。内側コイル体123のコイル素線の構成は、6本のタングステン素線301と6本の金属素線302の計12本のコイル素線から形成されている。また、図から明らかなように、外側コイル体113を構成する金属素線302の外径は、内側コイル体123を構成する金属素線302の外径よりも大きいものを使用している。また、ガイドワイヤ81の最先端部5の横断面は、図9(b)から明らかなように、金属ハンダとの濡れ性が悪いタングステン素線301を含む内側コイル体123の外周を、金属素線302で覆う形態となっている。
このように、第9実施形態は、金属ハンダとの濡れ性が悪いタングステン素線301を含む内側コイル体123の外周を金属素線302で形成された外側コイル体113が覆っていることから、金属ハンダとの濡れ性が悪いタングステン素線301を含む内側コイル体123がコアシャフト2から離脱する虞が無く、さらには、金属ハンダが、外側コイル体113の内周にも入り込んでいるので、金属ハンダが内側コイル体123の全周をより確実に覆い易くなる。この為、内側コイル体123とコアシャフト2との固着をより強固にすることができる。
さらに、内側コイル体123は、タングステン素線301よりも金属ハンダとの濡れ性が良好な金属素線302を含んでいる為、コアシャフト2との固着をさらに強固にすることができる。
また、第9実施形態は、二重コイル体の構造を有しているので、ガイドワイヤ81の手元側の回転操作を先端側に確実に伝達することができる。この為、ガイドワイヤ81の先端部の回転操作性を大幅に高めることができる。
また、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想内において、当業者による種々の変更が可能である。
例えば、第9実施形態の外側コイル体113をタングステン素線301と金属素線302とから形成した多条コイル体としても良い。外側コイル体113にもタングステン素線301を用いることで、ガイドワイヤの先端部の放射線不透過性と回転操作性とを高めることができる。
また、第9実施形態の内側コイル体123の金属素線302の素線径を第7実施形態や第8実施形態のコイル体にように、ガイドワイヤの先端方向に向って減少させても良い。これにより、内側コイル体123の先端部に金属ハンダが入り込み易くなる為、内側コイル体123とコアシャフト2との固着強度を向上させることができる。
また、各コイル体は、コイル外径が先端に向って減少するテーパー部を備えていても良い。コイル体のコイル外径が小さくなることで、ガイドワイヤを回転操作し易くすることができる。
さらに、第7実施形態及び第8実施形態について、金属素線302を組成の異なる複数の金属を用いることによって、電解研磨の量を異ならせることもできる。この方法によって、外径が減少している金属素線302が複数の外径を設定できることから、ガイドワイヤの先端部の放射線不透過性と回転操作性とを確保しながら、ガイドワイヤの先端部に所望の曲げ剛性を与えることができる。
1、11、21、31、41、51、61、71、81、 ガイドワイヤ
2 コアシャフト
3、13、23、33、43、53、63、73、83、93 コイル体
113 外側コイル体
123 内側コイル体
5 最先端部
7 中間固着部
9 基端固着部
301 タングステン素線
302 金属素線

Claims (9)

  1. コアシャフトと、
    前記コアシャフトを覆うコイル体と、
    前記コアシャフトと、前記コイル体とを固着する金属ハンダと、を備えたガイドワイヤであって、
    前記コイル体を形成するコイル素線は、少なくとも1本のタングステン素線と、前記タングステン素線よりも前記金属ハンダとの濡れ性が高い少なくとも1本の金属素線と、から成り、
    前記タングステン素線と、前記金属素線とは、前記コイル体の横断面視において、隣接している、ガイドワイヤ。
  2. 請求項1に記載のガイドワイヤにおいて、
    前記コイル体は、前記金属素線を少なくとも2本有し、
    前記金属素線は、前記コイル体の横断面において、1本の前記タングステン素線を挟んで配置されている、ガイドワイヤ。
  3. 請求項1に記載のガイドワイヤにおいて、
    前記コイル体は、前記金属素線および前記タングステン素線を少なくとも2本有し、
    前記金属素線は、前記コイル体の横断面において、少なくとも2本の前記タングステン素線を挟んで配置されている、ガイドワイヤ。
  4. 請求項2または請求項3に記載のガイドワイヤにおいて、
    前記金属素線は、前記コイル体の横断面において、前記コイル体の中心に対して点対称に配置されている、ガイドワイヤ。
  5. 請求項2または請求項3に記載のガイドワイヤにおいて、
    前記タングステン素線を挟む前記金属素線は、前記コイル体の横断面において、均等の角度に配置されている、ガイドワイヤ。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載のガイドワイヤにおいて、
    前記コイル体の横断面において、前記金属素線と前記タングステン素線との間には、間隙が形成されている、ガイドワイヤ。
  7. 請求項6に記載のガイドワイヤにおいて、
    前記金属素線の外径は、前記タングステン素線の外径よりも小さい、ガイドワイヤ。
  8. 請求項7に記載のガイドワイヤにおいて、
    前記金属素線の中心は、前記コイル体の横断面において、前記タングステン素線の中心よりも、前記コイル体の中心方向に偏位している、ガイドワイヤ。
  9. 請求項1〜請求項8のいずれか1つに記載のガイドワイヤにおいて、
    前記金属ハンダは、前記コイル体の横断面において、前記コイル体の外表面を形成する前記タングステン素線の少なくとも一部の外周を覆っている、ガイドワイヤ。
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