JP5625916B2 - 発振回路、発振回路の製造方法、この発振回路を用いた慣性センサ及び電子機器 - Google Patents

発振回路、発振回路の製造方法、この発振回路を用いた慣性センサ及び電子機器 Download PDF

Info

Publication number
JP5625916B2
JP5625916B2 JP2010550463A JP2010550463A JP5625916B2 JP 5625916 B2 JP5625916 B2 JP 5625916B2 JP 2010550463 A JP2010550463 A JP 2010550463A JP 2010550463 A JP2010550463 A JP 2010550463A JP 5625916 B2 JP5625916 B2 JP 5625916B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frequency
signal
vibrator
filter
monitor signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010550463A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2010092816A1 (ja
Inventor
植村 猛
猛 植村
黒田 啓介
啓介 黒田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2010550463A priority Critical patent/JP5625916B2/ja
Publication of JPWO2010092816A1 publication Critical patent/JPWO2010092816A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5625916B2 publication Critical patent/JP5625916B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01CMEASURING DISTANCES, LEVELS OR BEARINGS; SURVEYING; NAVIGATION; GYROSCOPIC INSTRUMENTS; PHOTOGRAMMETRY OR VIDEOGRAMMETRY
    • G01C19/00Gyroscopes; Turn-sensitive devices using vibrating masses; Turn-sensitive devices without moving masses; Measuring angular rate using gyroscopic effects
    • G01C19/56Turn-sensitive devices using vibrating masses, e.g. vibratory angular rate sensors based on Coriolis forces
    • G01C19/5719Turn-sensitive devices using vibrating masses, e.g. vibratory angular rate sensors based on Coriolis forces using planar vibrating masses driven in a translation vibration along an axis
    • G01C19/5726Signal processing
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01CMEASURING DISTANCES, LEVELS OR BEARINGS; SURVEYING; NAVIGATION; GYROSCOPIC INSTRUMENTS; PHOTOGRAMMETRY OR VIDEOGRAMMETRY
    • G01C19/00Gyroscopes; Turn-sensitive devices using vibrating masses; Turn-sensitive devices without moving masses; Measuring angular rate using gyroscopic effects
    • G01C19/56Turn-sensitive devices using vibrating masses, e.g. vibratory angular rate sensors based on Coriolis forces
    • G01C19/5607Turn-sensitive devices using vibrating masses, e.g. vibratory angular rate sensors based on Coriolis forces using vibrating tuning forks
    • G01C19/5614Signal processing
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01CMEASURING DISTANCES, LEVELS OR BEARINGS; SURVEYING; NAVIGATION; GYROSCOPIC INSTRUMENTS; PHOTOGRAMMETRY OR VIDEOGRAMMETRY
    • G01C19/00Gyroscopes; Turn-sensitive devices using vibrating masses; Turn-sensitive devices without moving masses; Measuring angular rate using gyroscopic effects
    • G01C19/56Turn-sensitive devices using vibrating masses, e.g. vibratory angular rate sensors based on Coriolis forces
    • G01C19/5776Signal processing not specific to any of the devices covered by groups G01C19/5607 - G01C19/5719
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03BGENERATION OF OSCILLATIONS, DIRECTLY OR BY FREQUENCY-CHANGING, BY CIRCUITS EMPLOYING ACTIVE ELEMENTS WHICH OPERATE IN A NON-SWITCHING MANNER; GENERATION OF NOISE BY SUCH CIRCUITS
    • H03B5/00Generation of oscillations using amplifier with regenerative feedback from output to input
    • H03B5/30Generation of oscillations using amplifier with regenerative feedback from output to input with frequency-determining element being electromechanical resonator
    • H03B5/32Generation of oscillations using amplifier with regenerative feedback from output to input with frequency-determining element being electromechanical resonator being a piezoelectric resonator
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T29/00Metal working
    • Y10T29/49Method of mechanical manufacture
    • Y10T29/49002Electrical device making
    • Y10T29/49117Conductor or circuit manufacturing
    • Y10T29/49124On flat or curved insulated base, e.g., printed circuit, etc.
    • Y10T29/4913Assembling to base an electrical component, e.g., capacitor, etc.

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Radar, Positioning & Navigation (AREA)
  • Remote Sensing (AREA)
  • Gyroscopes (AREA)
  • Inductance-Capacitance Distribution Constants And Capacitance-Resistance Oscillators (AREA)
  • Oscillators With Electromechanical Resonators (AREA)

Description

本発明は、発振回路、発振回路の製造方法、この発振回路を用いた慣性センサ及び電子機器に関する。
図25は特許文献1に記載されている従来の発振回路130の回路ブロック図である。発振回路130は、振動子131と、振動子131から出力されたモニタ信号が入力されるフィルタ132と、フィルタ132から出力された濾波信号を増幅して振動子131に駆動信号を与える駆動部133とを備える。モニタ信号は、振動子131の振動モードの高次振動周波数や駆動振動モード以外の振動モードに起因して発生する不要周波数信号を含む。フィルタ132はこの不要周波数信号を抑圧する。
振動子131は、水晶等の加工精度の良い圧電材料を用いて形成しており、加工ばらつきに起因する駆動振動周波数のばらつきは一般的に小さい。しかし、小型化のために振動子131を微小に形成する場合には、振動子131の加工ばらつきの駆動振動周波数に対する影響が大きくなる。駆動振動モード以外に複数の振動モードで振動子131を振動させる場合には、振動子131の加工ばらつき自体が大きくなるので、駆動振動周波数のばらつきが大きくなる。
また、シリコン材料を用いて振動子131を形成した場合には、水晶に比べて周波数温度特性が劣るので、振動子131の周囲温度に依存して駆動振動周波数が変化する。
また、経年劣化によって振動子131の駆動振動周波数が変化する場合もある。
従来の発振回路130では、振動子131の加工ばらつきに起因する駆動振動周波数のばらつきや、温度変化等に起因する駆動振動周波数の変化、経年劣化に起因する駆動振動周波数の経時変化に対してフィルタ132の通過特性を最適化することができない。
図26は特許文献2に記載されている従来の慣性センサ620の回路ブロック図である。慣性センサ620は、振動子621と、振動子621から出力されたモニタ信号を増幅して振動子621に駆動信号を与える駆動部622と、振動子621から出力されるセンス信号を検出して出力端子625に出力する検出回路623と、モニタ信号に基づいて異常検知信号を診断端子626に出力する異常検知部624とを備える。振動子621は外部から与えられた動きによる慣性量に応じてセンス信号を出力する。検出回路623はそのセンス信号を出力端子625に出力する。異常検知部624は、モニタ信号の振幅値を出力する検波部624Aと、この振幅値が上限閾値VR501以上であるか、又は下限閾値VR502以下である場合に異常検知信号を診断端子626から出力するウィンドウコンパレータ624Bとを備える。すなわち、異常検知部624は、上限閾値VR501から下限閾値VR502までの所定の範囲の外にモニタ信号の振幅値がある場合に振動子621すなわち慣性センサ620が異常状態であると判断して、異常検知信号を診断端子626へ出力する。
慣性センサ620に大きな外部衝撃が加わった場合には、一時的にモニタ信号の振幅値が上限閾値VR501を超えて、異常検知部624は異常検知信号を出力する。また、回路の断線等により振動子621の発振が停止した場合には、モニタ信号の振幅値が下限閾値VR502より小さくなり、同様に、異常検知部624は異常検知信号を出力する。これにより、慣性センサ620を使用する電子機器は、診断端子626から異常検知信号が出力されている間は、出力端子625から出力されるセンス信号に基づいて得られる慣性量が信頼性の低い値であると判断することができる。
異常検知部624はモニタ信号の振幅値に基づいて異常状態を判断するので、振動子621が異常発振をしている場合には異常検知信号を出力することができない場合がある。例えば、振動子621が駆動振動周波数の高次の高調波周波数や他の固有振動周波数で発振する異常発振の場合には、モニタ信号の振幅値が一定の状態で振動子621が発振を継続することがある。この場合には、モニタ信号の振幅値が上記の所定の範囲内であれば異常検知部624は異常検知信号を出力しない。しかし、このような異常発振の状態では、慣性センサ620は外部から与えられた動きに応じて適正なセンス信号を出力することが出来ず、出力端子625から出力されるセンス信号により得られた慣性量の信頼性は低くなる。
特開2000−88581号公報 特許第2504233号公報
発振回路は、振動子と、振動子から出力されたモニタ信号を濾波して濾波信号を出力するフィルタと、フィルタから出力された濾波信号を増幅して駆動信号を生成する駆動部と、モニタ信号に基づいてフィルタの通過特性を調整するように動作する制御部とを備える。振動子は、駆動信号により駆動されて振動し、振動に応じてモニタ信号を出力する。
この発振回路は振動子を安定に発振させることができる。
図1は本発明の実施の形態1における発振回路の回路ブロック図である。 図2は実施の形態1における角速度センサの回路ブロック図である。 図3Aは実施の形態1における発振回路の振動子の斜視図である。 図3Bは図3Aに示す振動子の斜視図である。 図4Aは実施の形態1における発振回路の他の振動子の斜視図である。 図4Bは図4Aに示す振動子の斜視図である。 図5Aは実施の形態1における発振回路の周波数測定部の回路ブロック図である。 図5Bは実施の形態1における発振回路に用いられるチップの概略図である。 図6は実施の形態1における発振回路のバンドパスフィルタの回路図である。 図7は実施の形態1における発振回路の他のバンドパスフィルタの回路図である。 図8Aは実施の形態1におけるバンドパスフィルタの周波数特性を示す。 図8Bは実施の形態1におけるバンドパスフィルタの周波数特性を示す。 図8Cは実施の形態1におけるバンドパスフィルタの周波数特性を示す。 図9は実施の形態1におけるバンドパスフィルタの周波数特性を示す。 図10は本発明の実施の形態2における発振回路の回路ブロック図である。 図11Aは実施の形態2における発振回路のフィルタの位相特性を示す。 図11Bは実施の形態2におけるフィルタの位相特性を示す。 図11Cは実施の形態2におけるフィルタの位相特性を示す。 図12は本発明の実施の形態3における発振回路の回路ブロック図である。 図13は本発明の実施の形態4における慣性センサの回路ブロック図である。 図14Aは実施の形態4における慣性センサの振動子の斜視図である。 図14Bは図14Aに示す振動子の斜視図である。 図15は実施の形態4における振動子の周波数特性を示す。 図16Aは実施の形態4における他の振動子の斜視図である。 図16Bは図16Aに示す振動子の斜視図である。 図17Aは実施の形態4における慣性センサの周波数測定部の回路ブロック図である。 図17Bは実施の形態4における他の慣性センサの回路ブロック図である。 図18は実施の形態4における振動子の周波数特性を示す。 図19は実施の形態4における慣性センサを用いた電子機器のブロック図である。 図20は本発明の実施の形態5における慣性センサの回路ブロック図である。 図21は実施の形態5における慣性センサの検出回路の回路ブロック図である。 図22Aは実施の形態5における検出回路の信号の波形を示す。 図22Bは実施の形態5における検出回路の信号の波形を示す。 図23は本発明の実施の形態6における慣性センサの回路ブロック図である。 図24は実施の形態6における慣性センサの回路ブロック図である。 図25は従来の発振回路の回路ブロック図である。 図26は従来の慣性センサの回路ブロック図である。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における発振回路10の回路ブロック図である。発振回路10は、振動子11と、振動子11から出力されたモニタ信号S1が入力されるフィルタ12と、振動子11に駆動信号S2を供給する駆動部13と、モニタ信号S1に基づいてフィルタ12の通過特性を調整する制御部14を備える。振動子11は、駆動部13から供給された駆動信号S2により駆動されて、駆動振動周波数で振動する。振動子11はその振動に応じてモニタ信号S1を出力する。モニタ信号S1は駆動振動周波数と同じ周波数を有する。フィルタ12は入力端12Aから入力されたモニタ信号S1を濾波して濾波信号を出力端12Bから出力する。フィルタ12の通過特性は制御端12Cから入力された制御信号により調整される。駆動部13は濾波信号を増幅して駆動信号S2を生成する。制御部14は、モニタ信号S1に基づいて振動子11の駆動振動周波数を測定する周波数測定部14Aと、周波数測定部14Aが測定した駆動振動周波数に基づいてフィルタ12の通過特性を調整する調整部14Bを備える。
図2は発振回路10を用いた角速度センサである慣性センサ20の回路ブロック図である。慣性センサ20は、図1に示す発振回路10と、振動子11から出力されるセンス信号S3を検出する検出回路21とを備える。慣性センサ20では、振動子11は外部から与えられた慣性量である角速度に応じてセンス信号S3を出力する。振動子11は駆動信号S2により駆動されて、駆動振動周波数を生じさせる駆動振動モードで振動する。振動子11はその駆動振動モードとは異なるセンス振動モードを有している。振動子11は、外部から与えられた慣性量である角速度により励振されてセンス振動モードで振動することにより、上述のセンス信号S3を出力する。検出回路21は、モニタ信号S1を用いてセンス信号S3を同期検波して、センス信号S3に応じた信号を出力する。これにより、慣性センサ20は振動子11に与えられた角速度を検出することができる。
図3Aと図3Bは振動子11として用いられる音叉型振動子30の斜視図である。音叉型振動子30を振動子11として用いた慣性センサ20の動作を以下説明する。図3Aは駆動信号S2での駆動に起因する音叉型振動子30の駆動振動31を示し、図3Bは角速度33に起因する音叉型振動子30のセンス振動32を示す。駆動部13が音叉型振動子30に駆動信号S2を印加することにより、音叉型振動子30は駆動振動モードで振動し、駆動振動モードの固有振動周波数である駆動振動周波数で軸30Cを中心とする放射方向に駆動振動31が発生する。駆動振動31が起こっている状態で、図3Bに示すように軸30Cを中心とする角速度33が入力されると、コリオリ力により駆動振動31の方向と角速度33の軸30Cとに直角の方向にセンス振動32が発生する。音叉型振動子30はセンス振動32に基づいてセンス信号を出力する。そのセンス信号は、駆動振動31と同じ周波数を有し、角速度33に応じた振幅を有する。検出回路21は、モニタ信号S1を用いてセンス信号S3を同期検波することにより、角速度33を検出することができる。
音叉型振動子30は水晶で形成されているが、小型化のためにシリコン材料を微細加工して形成してもよい。シリコン材料を微小に形成すると加工精度の劣化に起因して音叉型振動子30の形状にばらつきが生じる。その結果、水晶と比べてシリコン材料よりなる音叉型振動子30の駆動振動モードでの駆動振動周波数がより大きくばらつく。この場合、発振回路10が特定の駆動振動周波数に固定的に最適化されていると、駆動部13はシリコン材料を微細に加工して形成された音叉型振動子30を最適に駆動することができない。
図4Aと図4Bは、振動子11として用いられる多軸検出振動子40の斜視図である。振動子40は、4つの錘41と、支持体43と、4つの錘41を支持体43にそれぞれ連結する4つのアーム42とを備える。アーム42は可撓性を有する。振動子40を図2に示す慣性センサ20の振動子11として用いた場合の動作を以下説明する。多軸検出振動子40は、X軸の方向に駆動振動を与えることにより、共にX軸に直角でかつ互いに直角のY軸の回りの角速度47及びZ軸の回りの角速度45を検出することができる。
図4AはZ軸の回りの角速度45を検出する場合の多軸検出振動子40の動作を示す。発振回路10では、駆動部13が多軸検出振動子40に駆動信号S2を印加することにより、多軸検出振動子40はX軸の方向の駆動振動モードで錘41がX軸の方向に振動し、この駆動振動モードの固有振動周波数で駆動振動44が発生する。駆動振動44が発生している状態でZ軸の回りの角速度45が入力されると、振動子40ではコリオリの力によりY軸の方向にセンス振動46が発生して錘41はY軸の方向に振動する。センス振動46に基づいて振動子40はセンス信号S3を出力する。センス信号S3は駆動振動44と同じ周波数を有し、角速度45に応じた振幅を有する。検出回路21は、モニタ信号S1を用いてセンス信号S3を同期検波することにより、角速度45を検出することができる。
図4BはY軸の回りの角速度47を検出する場合の多軸検出振動子40の動作を示す。駆動振動44が発生している状態でY軸の回りの角速度47が入力されると、コリオリの力により振動子40ではZ軸の方向にセンス振動48が発生して錘41がZ軸の方向に振動する。振動子40はセンス振動48に基づいてセンス信号を出力する。そのセンス信号は駆動振動44と同じ周波数を有し、角速度47に応じた振幅を有する。検出回路21は、モニタ信号S1を用いてセンス信号S3を同期検波することにより、角速度47を検出することができる。
多軸検出振動子40は、角速度45、47を高精度で検出するために4つの錘41と4つのアーム42と支持体43とを備えた複雑な形状を有する。したがって、図3に示す音叉型振動子30に比べて振動子40を高精度に加工することはより困難なので、その駆動振動周波数がより大きくばらつく。発振回路10が特定の駆動振動周波数に固定的に最適化されていると、複雑な形状を有する多軸検出振動子40を最適に駆動することができない。
なお、音叉型振動子30及び多軸検出振動子40において、駆動信号S2から駆動振動31、44への変換、センス振動32、46、48からセンス信号S3への変換は、圧電方式や、静電容量方式、電磁駆動方式のいずれで行われてもよい。
振動子11として駆動振動周波数のばらつきの大きい振動子を用いた場合、発振回路10では振動子11を最適に駆動することができず、振動子11の発振の安定性が劣化する。すなわち、振動子11が発振するためのゲイン余裕や位相余裕が小さくなり、温度変化や電源電圧変動等に起因する駆動振動周波数の変動に対する耐性が劣化し、これらの外部環境の変化によって発振が停止する場合がある。
実施の形態1における発振回路10においては、周波数測定部14Aが振動子11から出力されたモニタ信号S1の周波数を検出することで駆動振動周波数を検出し、検出された周波数に基づいて制御部14がフィルタ12の通過特性を調整する。これにより、加工ばらつきの大きい振動子11を用いた場合であっても、駆動部13は振動子11を常に最適に駆動することができる。
前述の通り、センス信号S3は駆動振動周波数と同じ周波数を有するので、駆動振動周波数が予め定めた値からばらつく、或いは予め定めた値から変動しても、検出回路21は振動子11に与えられた角速度を検出することができる。したがって、発振回路10では駆動振動周波数自体を予め定めた値に高精度に調整しなくても、駆動振動周波数に合わせてフィルタ12の通過特性を調整することにより振動子11を安定に発振させ、発振安定性を確保した慣性センサ20を構成することができる。
図25に示す従来の発振回路130においては、フィルタ132の周波数特性は予め定められて固定されているので、振動子131の加工ばらつきに起因する駆動振動周波数のばらつきや、温度変化等に起因する駆動振動周波数の変化、経年劣化に起因する駆動振動周波数の経時変化に対して、フィルタ132の通過特性を最適化することができない。
図5Aはモニタ信号S1の周波数を検出する周波数測定部14Aの一例である周波数測定部50の回路ブロック図である。モニタ信号S1は駆動振動周波数を有する正弦波である。周波数測定部50は、モニタ信号S1の正弦波を方形波に整形する波形整形部51と、この方形波を微分してモニタパルス信号に変換する微分部52と、基準信号を出力する基準発振器53と、モニタパルス信号と基準信号が入力されてパルス信号を出力するANDゲート部54と、ANDゲート部54から出力されたパルス信号の数を計測する計数部55とを備える。基準信号は、所定のデューティー比でハイレベルとローレベルとが遷移する信号である。ANDゲート部54はモニタパルス信号と基準信号との論理積を出力する。すなわちANDゲート部54は基準信号がハイレベルの期間であるゲート期間にのみモニタパルス信号を出力し、基準信号がローレベルの期間にはモニタパルス信号を出力しない。ゲート期間でのモニタパルス信号の数をカウントすることにより、周波数測定部50に入力されるモニタ信号S1の周波数を検出することができる。
なお、周波数測定部50は、周波数測定部14Aの一例であり、具体的構成はこれに限るものではない。周波数測定部14Aは、例えば、モニタ信号S1の周波数と基準信号の周波数との差分に応じた電圧を出力してもよい。また、周波数測定部14Aは、モニタ信号S1をアナログ/デジタル変換して得られたデジタル信号を生成し、そのデジタル信号に高速フーリエ変換処理を施して周波数を分析してもよい。
なお、基準発振器53として、発振回路10よりも大きいQ値を有する発振器を用いることにより、モニタ信号S1の周波数の高い検出精度を確保することができる。発振回路10よりもQ値の大きい発振器としては、例えば、基準発振器53として水晶振動子やセラミック振動子を用いた発振器を用いることができる。
図5Bは発振回路10に用いられるチップ56の概略図である。振動子11が微細に加工されたシリコン材料で形成されている場合は、コンデンサと抵抗からなるCR発振器や、シリコン材料を加工してなるシリコン発振器、リング状に接続された複数のNOTゲートや複数のNORゲートからなるリングオシレータなどの小型で安価な発振器を基準発振器53として用いることができる。この場合には、基準発振器53をフィルタ52や駆動部53と同一のチップ56内に形成することが可能となる。
なお、基準発振器53として発振回路10よりも製造ばらつきが小さい発振器を用いることにより、製造ばらつきに起因するゲート期間のばらつきを小さくすることができ、周波数の測定ばらつきを抑制することが可能となる。発振回路10よりも製造ばらつきが小さい発振器としては、例えば、基準発振器53として水晶振動子やセラミック振動子を用いた発振器を用いることができる。振動子11が微細に加工されたシリコン材料で形成されている場合は、コンデンサと抵抗からなるCR発振器や、シリコン材料を加工してなるシリコン発振器、リング状に接続された複数のNOTゲートや複数のNORゲートからなるリングオシレータなどの小型で安価な発振器を基準発振器53として用いることができるとともに、基準発振器53をフィルタ12や駆動部13と同一のチップ内に形成することが可能となる。
なお、基準発振器53として、発振回路10よりも周波数温度係数が小さい発振器を用いることにより、周囲温度の変化に起因するゲート期間の変化を小さくすることができ、周波数の高い測定精度を確保することができる。発振回路10よりも周波数温度係数が小さい発振器としては、例えば、基準発振器53として水晶振動子やセラミック振動子を用いた発振器を用いることができる。振動子11が微細に加工されたシリコン材料で形成されている場合は、コンデンサと抵抗からなるCR発振器や、シリコン材料を加工してなるシリコン発振器、リング状に接続された複数のNOTゲートや複数のNORゲートからなるリングオシレータなどの小型で安価な発振器を基準発振器53として用いることができるとともに、基準発振器53をフィルタ12や駆動部13と同一のチップ内に形成することが可能となる。
図6はフィルタ12の一例であるバンドパスフィルタ60の回路図である。バンドパスフィルタ60は、モニタ信号S1が供給される入力端12Aである入力端子61と、オペアンプ62と、オペアンプ62の反転入力端に接続されたスイッチトキャパシタ65と、入力端子61とスイッチトキャパシタ65とを結合させる容量素子67と、出力端12Bである出力端子63と、オペアンプ62の出力端と反転入力端との間に接続された容量素子64と、容量素子64と並列に接続されたスイッチトキャパシタ66とを備える。オペアンプ62の非反転入力端はグランドに接続されている。
スイッチトキャパシタ65はスイッチ65Aと、スイッチ65Aとグランドとの間に接続された容量素子65Bと、スイッチ65Aを切替えるクロック信号CK65を発生する可変クロック発生器65Cとを備える。スイッチ65Aは、容量素子67に接続された枝端265Aと、オペアンプ62の反転入力端に接続された枝端365Aと、容量素子65Bに接続された共通端465Aとを備える。スイッチ65Aでは、クロック信号CK65の周期で、共通端465Aを枝端265A、365Aに選択的に交互に導通させ、枝端265A、365A間に接続された抵抗素子として機能する。制御端12Cから入力された制御信号によりクロック信号CK65の周波数を調整することで、抵抗素子として機能するスイッチトキャパシタ65の抵抗値を調整することができる。
スイッチトキャパシタ66はスイッチ66Aと、スイッチ66Aとグランドとの間に接続された容量素子66Bと、スイッチ66Aを切替えるクロック信号CK66を発生する可変クロック発生器66Cとを備える。スイッチ66Aは、容量素子66Bに接続された共通端466Aと、オペアンプ62の出力端に接続された枝端366Aと、オペアンプ62の反転入力端に接続された枝端266Aとを備える。スイッチ66Aでは、クロック信号CK66の周期で、共通端466Aを枝端266A、366Aに選択的に交互に導通させ、枝端266A、366A間に接続された抵抗素子として機能する。制御端12Cから入力された制御信号によりクロック信号CK66の周波数を調整することで、抵抗素子として機能するスイッチトキャパシタ66の抵抗値を調整することができる。
クロック信号CK65、CK66の周波数の比を一定としたまま、それらの周波数を制御することにより、バンドパスフィルタ60の通過帯域の中心周波数を制御することができ、簡易な構成でフィルタ12を構成することができる。
図7はフィルタ12の他の例であるバンドパスフィルタ70の回路図である。バンドパスフィルタ70は、モニタ信号S1が供給される入力端12Aである入力端子71と、オペアンプ72と、オペアンプ72の反転入力端に接続された可変抵抗75と、入力端子71と可変抵抗75とを結合させる容量素子77と、出力端12Bである出力端子73と、オペアンプ72の出力端と反転入力端との間に接続された容量素子74と、容量素子74と並列に接続された可変抵抗76とを備える。オペアンプ72の非反転入力端はグランドに接続されている。
可変抵抗75は、直列接続された抵抗素子75A、75B、75C、75Dと、これらの抵抗素子をそれぞれバイパスできるように接続されたスイッチ75E、75F、75G、75Hとを備えている。また、可変抵抗76は、直列接続された抵抗素子76A、76B、76C、76Dと、これらの抵抗素子をそれぞれバイパスできるように接続されたスイッチ76E、76F、76G、76Hとを備えている。
可変抵抗75の各スイッチを制御することにより、可変抵抗75の抵抗値を調整することができる。例えば、スイッチ75E、75F、75G、75Hを全て開放することにより、抵抗素子75A、75B、75C、75Dの加算値が可変抵抗75の抵抗値となる。また、スイッチ75Eのみ短絡し、スイッチ75F、75G、75Hを開放することにより、抵抗素子75B、75C、75Dの加算値が可変抵抗75の抵抗値となる。すなわち、4つのスイッチ75E、75F、75G、75Hを制御することにより、可変抵抗75の抵抗値を16(=2)段階の値に調整することができる。同様に、スイッチ76E、76F、76G、76Hを制御することにより、可変抵抗76の抵抗値を16段階の値に調整することができる。なお、一般に、可変抵抗75、76がそれぞれ、直列に接続されたN個の抵抗素子と、それらの抵抗素子をそれぞれバイパスできるように接続されたN個のスイッチよりなる場合には、可変抵抗75、76の抵抗値を2段階の値に調整することができる。
可変抵抗75、76の抵抗値の比を一定としたまま、それらの抵抗値を制御することにより、バンドパスフィルタ70の通過帯域の中心周波数を制御することができる。これにより、バンドパスフィルタ70はクロック信号を発生することなく、スイッチの制御のみで通過帯域の中心周波数を段階的に制御することができる。
フィルタ12はバンドパスフィルタである必要はない。振動子11の駆動振動周波数よりも低い不要周波数がない場合には、フィルタ12はローパスフィルタであってもよい。また、振動子11の駆動振動周波数よりも高い不要周波数がない場合には、フィルタ12はハイパスフィルタであってもよい。
以上のように、発振回路10の制御部14では、周波数測定部14Aによりモニタ信号S1の周波数を測定し、モニタ信号S1の周波数に基づいて調整部14Bがフィルタ12の周波数特性を調整することができる。
図8Aから図8Cはフィルタ12の周波数特性を示す。図8Aに示すように、振動子11の駆動振動周波数Fdがバンドパスフィルタであるフィルタ12の通過帯域80の中心周波数付近に位置している場合は、フィルタ12は駆動振動周波数Fdに対して最大のゲインGを有して周波数特性が最適化されており、振動子11は安定に発振する。
図8Bに示すように、加工ばらつき等に起因して振動子11の駆動振動周波数が図8Aに示す周波数Fdから差αだけ低い周波数(Fd−α)となった場合、周波数(Fd−α)がフィルタ12の通過帯域81の下側帯域端に位置しているので、フィルタ12に入力されるモニタ信号S1が減衰する。フィルタ12は駆動振動周波数(Fd−α)に対してゲインGより小さいゲイン(G−β)を有する。その結果、発振回路10のゲイン余裕が減少し、振動子11の発振安定性が劣化又は発振が停止する。
制御部14の周波数測定部14Aはモニタ信号S1の周波数を測定してその周波数と同じ駆動振動周波数(Fd−α)を測定し、調整部14Bは、図8Cに示すように、フィルタ12の通過帯域の中心周波数が周波数(Fd−α)となるようにフィルタ12の制御端12Cに制御信号を供給する。これにより、フィルタ12は駆動振動周波数(Fd−α)に対して大きいゲインGを有することができ、発振回路10の発振安定性を確保することができる。なお、フィルタの通過帯域の中心周波数をモニタ信号S1の周波数に正確に一致させる必要はなく、モニタ信号S1の減衰量が十分小さくなる程度にバンドパスフィルタの周波数特性を調整することにより、振動子11の発振安定性を確保することができる。
図9はフィルタ12の周波数特性を示す。図2に示す角速度センサである慣性センサ20では、振動子11は駆動部13により励振されて周波数Fdの駆動振動を行うとともに、振動子11は外部から与えられた角速度に応じて、コリオリの力により駆動振動の方向と角速度の中心の軸とに直角の方向に周波数Fsでセンス振動を行う。図9においては、周波数Fsは周波数Fdよりも高い。振動子11の構成によっては、周波数Fsが周波数Fdより低い場合もある。センス振動は角速度を検出するために必要な振動ではあるが、発振回路10により振動子11を安定に発振させるためには不要な振動である。モニタ信号S1はこのセンス振動による周波数Fsの成分を含むので、フィルタ12でこのセンス振動の周波数Fsの成分を抑圧する必要がある。
制御部14の周波数測定部14Aは、このセンス振動により発生するセンス信号S3の周波数Fsも検出してもよい。周波数測定部14Aが測定したモニタ信号S1の周波数Fdよりもセンス振動の周波数Fsが高い場合は、バンドパスフィルタであるフィルタ12の通過帯域の中心周波数を周波数Fdよりも低くなるように調整する。また、センス振動による周波数Fsがモニタ信号S1の周波数Fdよりも低い場合は、フィルタ12の通過帯域の中心周波数を周波数Fdよりも高くなるように調整する。これらの動作により、モニタ信号S1のうちのセンス振動による周波数Fsの成分に対する減衰量を大きくすることができる。
なお、実施の形態1においては、加工ばらつきに起因する振動子11の駆動振動周波数のばらつきを発振回路10で調整する。発振回路10は、振動子11の周囲温度の変化に起因する駆動振動周波数の変動や、経年劣化に起因する駆動振動周波数の経時変化に対しても安定に発振する。すなわち、どのような原因で振動子11の駆動振動周波数が変化しても、発振回路10では、モニタ信号S1の周波数を検出し、検出された周波数に基づいてフィルタ12の周波数特性を最適化することができる。
なお、振動子11の周囲温度の変化に起因する駆動振動周波数の変動に対しては、必ずしも周波数測定部14Aを用いる必要はない。すわなち、温度センサを振動子11の付近に設置し、この温度センサが出力する温度を用いて、予め用意した変換テーブルにより、或いは振動子11の周波数温度特性を用いた演算により、振動子11の駆動振動周波数に換算することができる。この換算した周波数の値に基づいて、調整部14Bはフィルタ12を調整することで、フィルタ12の周波数特性を最適化することができる。
(実施の形態2)
図10は実施の形態2における発振回路100のブロック図である。図10において、図1に示す発振回路10と同じ部分には同じ参照番号を付す。図10に示す発振回路100は、図1に示す発振回路10のフィルタ12と制御部14の代わりにフィルタ101と制御部102を備える。すなわち、発振回路100は、振動子11と、振動子11から出力されたモニタ信号S1が入力されるフィルタ101と、振動子11に駆動信号S2を供給する駆動部13と、モニタ信号S1に基づいてフィルタ101の通過特性を調整する制御部102を備える。振動子11は、駆動部13から供給された駆動信号S2により駆動されて、駆動振動周波数で振動する。振動子11はその振動に応じてモニタ信号S1を出力する。モニタ信号S1は駆動振動周波数と同じ周波数を有する。フィルタ101は入力端101Aから入力されたモニタ信号S1を濾波して濾波信号を出力端101Bから出力する。フィルタ101の通過特性は制御端101Cから入力された制御信号により調整される。駆動部13は濾波信号を増幅して駆動信号S2を生成する。制御部102は、フィルタ101に入力されるモニタ信号S1とフィルタ101から出力される濾波信号の位相差を検出する位相差測定部102Aと、この位相差が予め定めた一定値になるようにフィルタ101の位相特性を調整する調整部102Bとを備える。
振動子11として、図3Aと図3Bに示す音叉型振動子30や、図4Aと図4Bに示す多軸検出振動子40などが用いられ、前述のように、加工ばらつきに起因する駆動振動周波数のばらつきや、温度変化、経年劣化に起因する駆動振動周波数の変動が発生する。その結果、フィルタ101を通過する際のモニタ信号S1の位相回転量がばらつく、或いは変動することとなり、発振回路100の位相余裕が減少してしまう。すなわち、発振安定性が劣化し、発振が停止してしまう可能性がある。
フィルタ101に入力されるモニタ信号S1とフィルタ101から出力される濾波信号との位相差が予め定めた一定値と等しくなるように、制御部102の調整部102Bがフィルタ101の位相特性を調整する。これにより、駆動振動周波数のばらつき、或いは変動にかかわらず、フィルタ101での位相回転量を一定値に保つことができる。
位相差測定部102Aはフリップフロップ等を用いて構成することができ、Phase Locked Loop(PLL)回路における位相比較器でよく用いられている。
図11Aから図11Cはフィルタ101の位相特性を示す。
図11Aに示すフィルタ101の位相特性110では、振動子11の駆動振動周波数Fdがフィルタ101を通過する際の位相回転量が予め定めた値Pである。このとき、振動子11が安定して発振し、発振回路100は安定して発振している。
図11Bに示すように、加工ばらつき等に起因して振動子11の駆動振動周波数が図11Aに示す周波数Fdから差αだけ低い周波数(Fd−α)となった場合、フィルタ101の特性110により位相回転量は差βだけ増加し、位相回転量(P+β)となる。その結果、発振回路100の位相余裕が減少し、発振安定性が劣化又は発振が停止する。
制御部102の位相差測定部102Aは、モニタ信号S1と濾波信号との位相差を測定し、調整部102Bは、測定された位相回転量が予め定めた値Pとなるようにフィルタ101の位相特性を調整する。すなわち、図11Cに示すように、調整部102Bはフィルタ101の位相特性110を位相特性111となるように調整することにより、駆動振動周波数(Fd−α)での位相回転量を予め定めた値Pとする。これにより、発振回路100の発振安定性を確保することができる。
(実施の形態3)
図12は実施の形態3における発振回路120のブロック図である。図12において、図1に示す発振回路10と同じ部分には同じ参照番号を付す。発振回路120は、振動子11と、振動子11から出力されたモニタ信号S1が入力されるフィルタ12と、振動子11に駆動信号S2を供給する駆動部13と、モニタ信号S1を出力するモニタ端子121と、フィルタ12の通過特性を調整するための制御信号が入力される調整端子122とを備える。振動子11はその振動に応じてモニタ信号S1を出力する。モニタ信号S1は駆動振動周波数と同じ周波数を有する。フィルタ12は入力端12Aから入力されたモニタ信号S1を濾波して濾波信号を出力端12Bから出力する。フィルタ12の通過特性は調整端子122から制御端12Cに入力された制御信号により調整される。駆動部13は濾波信号を増幅して駆動信号S2を生成する。
制御装置123は、モニタ端子121から出力されたモニタ信号S1の特性を測定する測定部123Aと、測定した特性に基づいて調整端子122に制御信号を入力する調整部123Bとを備えている。なお、調整部123Bが出力する制御信号によりフィルタ12の振幅の周波数特性を制御してもよく、位相の周波数特性を制御してもよく、あるいは振幅と位相の双方の周波数特性を制御してもよい。
発振回路120を作製し、モニタ端子121と調整端子122に制御装置123を接続することにより、振動子11の加工ばらつき等に起因する駆動振動周波数のばらつきに合わせて、フィルタ12の通過特性を最適に調整し、その特性をフィルタ12に記憶させる。その後、モニタ端子121と調整端子122からはずす。これにより、振動子11の加工ばらつき等に起因する駆動振動周波数のばらつきがあった場合でも、フィルタ12は最適な通過特性を有する小型の発振回路120を製造することができる。また、製造後においても、モニタ端子121と調整端子122に制御装置123を接続してフィルタ12の通過特性を最適に調整して、その後に制御装置123をはずしてもよい、これによち、経時変化や環境の変化があっても安定に発振する発振回路120が得られる。
測定部123Aは、例えば、図5Aに示す周波数測定部50の構成でモニタ信号S1の周波数を測定することができる。また、フィルタ12は、例えば、図6のバンドパスフィルタ60や、図7のバンドパスフィルタ70の構成で周波数特性を調整することができる。調整部123Bは、これらの周波数特性を調整するための制御信号を調整端子122に与えることにより、フィルタ12の通過特性を最適化することができる。
実施の形態1〜3における発振回路は角速度センサに用いられているが、実施の形態1〜3における発振回路及び発振回路の製造方法は、発振回路を用いて他の物理量を測定する加速度センサ、ガスセンサなどの他のセンサや、発振回路を用いて電気信号を機械的動作に変換する映像投射器に用いられるMEMSミラーの駆動装置等のアクチュエータにも同様の構成で適用することができる。また、それらの発振回路は振動子を安定に発振させることができ、デジタルカメラ、カーナビゲーション等の各種電子機器に用いられるセンサやアクチュエータ等に有用である。
(実施の形態4)
図13は実施の形態4における慣性センサ510の回路ブロック図である。慣性センサ510は、駆動信号S602で駆動されて振動する振動子511と、振動子511から出力されたモニタ信号S601を増幅して駆動信号S602を作製して振動子511に供給する駆動部512と、振動子511から出力されるセンス信号S603を検出する検出回路513と、モニタ信号S601に基づいて異常検知信号を出力する異常検知部514とを備える。振動子511は振動している状態で、外部から与えられた動きに応じてセンス信号S603を出力する。異常検知部514は、モニタ信号S601の周波数を測定する周波数測定部514Aと、測定した周波数が上限閾値F501以上であるか、又は上限閾値F501より小さい下限閾値F502以下である場合に異常検知信号を出力するウィンドウコンパレータ514Bとを備える。
慣性センサ510は、例えば、角速度センサとして用いることができ、この場合には、振動子511は、外部から与えられた角速度に応じたセンス信号S603を出力する。振動子511は、駆動信号S602により駆動されて駆動振動周波数で振動する駆動振動モードと、外部から与えられた慣性量である角速度で励振されて振動するセンス振動モードとで動作する。
図14Aと図14Bは振動子511として用いられる音叉型振動子520の斜視図である。音叉型振動子520を振動子511として用いた角速度センサである慣性センサ510の動作を以下説明する。図14Aは駆動信号S602での駆動に起因する音叉型振動子520の駆動振動521を示し、図14Bは角速度523に起因する音叉型振動子520のセンス振動522を示す。駆動部512が音叉型振動子520に駆動信号S602を印加することにより、音叉型振動子520は駆動振動モードで振動し、駆動振動モードの固有振動周波数である駆動振動周波数で軸520Cを中心とする放射方向に駆動振動521が発生する。駆動振動521が起こっている状態で、図14Bに示すように軸520Cを中心とする角速度523が入力されると、コリオリ力により駆動振動521の方向と角速度523の軸520Cとに直角の方向にセンス振動522が発生する。音叉型振動子520はセンス振動522に基づいてセンス信号を出力する。そのセンス信号は、駆動振動521と同じ周波数を有し、角速度523に応じた振幅を有する。検出回路513は、モニタ信号S601を用いてセンス信号S603を同期検波することにより、角速度523を検出することができる。
図15は振動子511のアドミタンス特性を示し、図15を参照して駆動振動521、センス振動522の関係を説明する。図15において横軸は周波数を示し、縦軸はアドミタンスを示す。特性531は駆動振動521のアドミタンスを表し、そのアドミタンスが最大となる中心周波数は周波数Fdである。また、特性530はセンス振動522のアドミタンスを表し、そのアドミタンスが最大となる中心周波数は周波数Fsである。
音叉型振動子520に角速度523が加わると、音叉型振動子520は角速度523に比例した振幅を有してセンス振動周波数Fsを有するセンス信号S603が発生する。検出回路513は、特性530を有するセンス信号S603を、駆動振動周波数Fdを有するモニタ信号S601を用いて同期検波することにより、特性530に基づく値S501を検出することができる。
外部衝撃等の何らかの原因により、音叉型振動子520が3倍発振等の高次発振をした場合や、他の固有振動周波数で発振した場合などには、検出回路513は角速度523を正常に検出することができない。例えば、周波数Fdの3倍の周波数(3×Fd)で発振した場合には、振動子511の駆動振動521のアドミタンスは特性532を有する。この場合、モニタ信号S601の周波数も周波数(3×Fd)である。したがって、同じ大きさの角速度523が振動子511に加わった場合でも、検出回路513はモニタ信号S601を用いてセンス信号S603を同期検波するので値S501と異なる値S502を検出する。
このように、異常発振状態においては、角速度523を正常に検出することができないが、モニタ信号S601は一定の振幅値を有するので、図26に示す従来の慣性センサ620はその振幅値に基づいて異常が起こっているか否かを判断するので異常検知信号を出力しない。従って、このセンサを用いている電子機器は、検出回路513が出力する誤った角速度の値を正常な値と判断してしまう。
図16Aと図16Bは、振動子511として用いられる多軸検出振動子540の斜視図である。振動子540は、4つの錘541と、支持体543と、4つの錘541を支持体543にそれぞれ連結する4つのアーム542とを備える。アーム542は可撓性を有する。振動子540を図13に示す慣性センサ510の振動子11として用いた場合の動作を以下説明する。多軸検出振動子540は、X軸の方向に駆動振動を与えることにより、共にX軸に直角でかつ互いに直角のY軸の回りの角速度547及びZ軸の回りの角速度545を検出することができる。
図16AはZ軸の回りの角速度545を検出する場合の多軸検出振動子540の動作を示す。慣性センサ510では、駆動部512が多軸検出振動子540に駆動信号S602を印加することにより、多軸検出振動子540はX軸の方向の駆動振動モードで錘541がX軸の方向に振動し、この駆動振動モードの固有振動周波数で駆動振動544が発生する。駆動振動544が発生している状態でZ軸の回りの角速度545が入力されると、振動子540ではコリオリの力によりY軸の方向にセンス振動546が発生して錘541はY軸の方向に振動する。センス振動546に基づいて振動子540はセンス信号S603を出力する。センス信号S603は駆動振動544と同じ周波数を有し、角速度545に比例した振幅を有する。検出回路513は、モニタ信号S601を用いてセンス信号S603を同期検波することにより、角速度545を検出することができる。
図16BはY軸の回りの角速度547を検出する場合の多軸検出振動子540の動作を示す。駆動振動544が発生している状態でY軸の回りの角速度547が入力されると、コリオリの力により振動子540ではZ軸の方向にセンス振動548が発生して錘541がZ軸の方向に振動する。振動子540はセンス振動548に基づいてセンス信号S603を出力する。センス信号S603は駆動振動544と同じ周波数を有し、角速度547に比例した振幅を有する。検出回路513は、モニタ信号S601を用いてセンス信号S603を同期検波することにより、角速度547を検出することができる。
多軸検出振動子540は、4つの錘541をX軸の方向、Y軸の方向、Z軸の方向に可動するために複雑な構造を有する。したがって、振動子540は駆動振動モード及びセンス振動モード以外にも複数の不要な固有振動モードを有し、外部衝撃等の何らかの原因により、これらの不要な固有振動モードのいずれかで異常発振する場合がある。
実施の形態4における慣性センサ510は、振動子511が異常発振した場合に、異常状態と判断し、異常検知信号を出力することができる。
図17Aはモニタ信号S601の周波数を検出する周波数測定部514Aの一例である周波数測定部550の回路ブロック図である。モニタ信号S601は駆動振動周波数を有する正弦波である。周波数測定部550は、モニタ信号S601の正弦波を方形波に整形する波形整形部551と、この方形波を微分してモニタパルス信号に変換する微分部552と、基準信号を出力する基準発振器553と、モニタパルス信号と基準信号が入力されてパルス信号を出力するANDゲート部554と、ANDゲート部554から出力されたパルス信号の数を計測する計数部555とを備える。基準信号は、所定のデューティー比でハイレベルとローレベルとが遷移する信号である。ANDゲート部554はモニタパルス信号と基準信号との論理和を出力する。すなわちANDゲート部554は基準信号がハイレベルの期間であるゲート期間にのみモニタパルス信号を出力し、基準信号がローレベルの期間にはモニタパルス信号を出力しない。ゲート期間でのモニタパルス信号の数をカウントすることにより、周波数測定部550に入力されるモニタ信号S601の周波数を検出することができる。
なお、周波数測定部550は、周波数測定部514Aの一例であり、具体的構成はこれに限るものではない。周波数測定部514Aは、例えば、モニタ信号S601の周波数と基準信号の周波数との差分に応じた電圧を出力してもよい。また、周波数測定部514Aは、モニタ信号S601をアナログ/デジタル変換して得られたデジタル信号を生成し、そのデジタル信号に高速フーリエ変換処理を施して周波数を分析してもよい。
なお、周波数測定部514Aの入力信号であるモニタ信号S601に複数の周波数の成分が含まれている場合には、周波数測定部514Aはそれぞれの周波数をカウントすることができない。例えば、振動子511が駆動振動モードの成分と異常な振動モードの成分をともに有する場合、振動子511から出力されるモニタ信号S601には、予め定めた駆動振動周波数の成分と、異常な振動モードに起因する異常な周波数の成分が含まれる。この場合、周波数測定部514Aは、より大きい振幅を有する成分の周波数を主に測定する場合が多い。また、慣性センサ510が周波数測定部514Aの前段に配置された分周器を備えている場合には、大きい振幅を有する成分の周波数が分周器で分周され出力される。
図17Bは実施の形態4における他の慣性センサ1510の回路ブロック図である。図17Bにおいて、図13に示す慣性センサ510と同じ部分には同じ参照番号を付す。図17Bに示す慣性センサ1510はモニタ信号S601が入力されるフィルタ1510Aをさらに備える。フィルタ1510Aはモニタ信号S601を濾波して出力する。フィルタ1510Aは予め定めた駆動振動周波数Fdの成分のみを抑圧し、駆動振動周波数Fdの成分以外の成分を通過させるバンドエリミネーションフィルタである。これにより、モニタ信号S601に複数の周波数の成分が含まれる場合には、周波数測定部514Aは、予め定めた駆動振動周波数の成分の影響を受けずに、異常な周波数を測定することができる。もしくは上述の分周器は予め定めた駆動振動周波数の成分の影響を受けずに、モニタ信号S601を分周することができる。また、異常な振動の周波数帯域が予め分かっている場合には、フィルタ1510Aはその帯域を通過させ、その帯域以外の帯域を抑圧するバンドパスフィルタであってもよい。
ウィンドウコンパレータ514Bは、周波数測定部514Aが出力した周波数の値を上限閾値F501及び下限閾値F502と比較することにより、モニタ信号S601の周波数が正常か異常かを判断する。
異常検知部514の動作について、図18を用いて具体的に説明する。図18は振動子511のアドミタンス特性を示す。予め定めた駆動振動周波数は周波数Fdであり、ウィンドウコンパレータ514Bに設定した上限閾値F501は周波数Fdの近傍でかつ周波数Fdより高く設定されており、下限閾値F502は周波数Fdの近傍でかつ周波数Fdより低く設定されている。図15に示すアドミタンス特性と同様に、特性532は、外部衝撃等の何らかの原因により振動子511が周波数Fdの3倍の異常周波数(3×Fd)で異常発振している場合の特性である。この場合、モニタ信号S601の周波数は周波数(3×Fd)である。周波数測定部514Aは、モニタ信号S601の周波数を測定して、周波数(3×Fd)を出力する。ウィンドウコンパレータ514Bはこの周波数を上限閾値F501及び下限閾値F502と比較する。周波数(3×Fd)は上限閾値F501以上であるので、ウィンドウコンパレータ514Bは異常検知信号を診断端子516に出力する。
診断端子516に出力する異常検知信号はアナログ信号であってもよく、デジタル信号であってもよい。デジタル信号はハイレベルの信号とローレベルの信号とのいずれかを予め異常状態を示す信号と定める。あるいはデジタル信号は予め定めた異常検知コード等の数値であってもよい。
以上に述べたように、振動子511は駆動信号S602で駆動されて振動しているときに、外部から与えられた慣性量に応じてセンス信号S603を出力し、かつ振動に応じてモニタ信号S601を出力。駆動部512は、モニタ信号S601を増幅して駆動信号S602を生成する。検出回路513は、振動子511が予め定めた駆動振動周波数で振動しているときに、センス信号S603に基づき慣性量を正しく検出する。異常検知部514は、モニタ信号S601が予め定めた駆動振動周波数と異なる周波数の成分を含む場合に異常検知信号を出力する。また、異常検知部514は、予め定めた駆動振動周波数と異なる周波数の成分をモニタ信号S601が含むとともに、その周波数の成分が予め定めた値以上の振幅値を有する場合に、異常検知信号を出力してもよい。
図19は実施の形態4における電子機器1001のブロック図である。電子機器1001は、慣性センサ510と、慣性センサ510で検知した角速度等の慣性量に基づいて動作する機能部1001Aと、慣性センサ510から出力された異常検知信号に基づいて機能部1001Aを制御する制御回路1001Bとを備える。機能部1001Aは例えば車両の姿勢を制御するアクチュエータである。慣性センサ510で慣性量である角速度を検知することで車両のロールオーバを検知して、アクチュエータである機能部1001Aは車両の姿勢を制御する。記のように、異常検知部514は、振動子511が予め定めた駆動振動周波数と異なる周波数で振動している場合に診断端子516から異常検知信号を出力することができる。制御回路1001Bは、診断端子516から異常検知信号が出力されている間は、出力端子515から出力された慣性量を用いないか、或いは限定的にしか用いないように機能部1001Aを制御することができ、慣性センサ510と制御回路1001Bは機能部1001Aを高い信頼性で制御することができる。
なお、音叉型振動子520及び多軸検出振動子540において、駆動信号S602から駆動振動521、544への変換、センス振動522、546、548からセンス信号S603への変換は、圧電方式や、静電容量方式、電磁駆動方式のいずれで行われてもよい。
また、駆動部512から振動子511に出力される駆動信号S602を差動方式とすることにより、慣性センサ510のコモンモードノイズに対する耐性を向上させることができる。同様に、振動子511から検出回路513に出力されるセンス信号S603を差動方式とすることにより、コモンモードノイズ耐性を向上させることができる。
(実施の形態5)
図20は本発明の実施の形態5における慣性センサ570の回路ブロック図である。図20において、図13に示す実施の形態4における慣性センサ510と同じ部分には同じ参照番号を付す。慣性センサ570は図13に示す慣性センサ510の異常検知部514の代わりに、異常検知部571を備える。異常検知部571は、振動子511から出力されるセンス信号S603に基づいて、駆動振動周波数が正常であるか異常であるかを判断し、異常検知信号を診断端子572に出力する。
振動子511から出力されるセンス信号S603には、外部から与えられた角速度等の慣性量に起因する振動の成分である慣性量成分のみでなく、振動子511の駆動振動モードとセンス振動モードの結合に起因して生じる振動の成分であるMC成分も含まれている。このMC成分は、駆動振動周波数と同じ周波数と位相を有するので、このMC成分を検出することにより駆動振動周波数が正常であるか異常であるかを判断することができる。これにより、慣性量を測定する上で重要なセンス信号S603から直接的に駆動振動周波数の異常を検知することができる。また、図2に示す慣性センサ20のように、駆動部512の前又は後ろにフィルタが設けられている場合、異常な周波数の成分がこのフィルタが抑圧する周波数帯に存在する場合には、モニタ信号S601に基づいて異常を検知することができない。しかし、この場合であっても、センス信号S603に基づいて駆動振動周波数を計測することにより、異常を検知することができる。
慣性センサ570では、検出回路513はセンス信号S603に含まれるMC成分を消失させ、慣性量に起因する成分のみを抽出して慣性量を検出する。以下、検出回路513の動作を説明する。なお、以下においては、実施の形態4に示す慣性センサ510と同様に、慣性センサ570は振動子511に印加された角速度を検出する角速度センサである。
図21は検出回路513の一例である検出回路580の回路ブロック図である。検出回路580は、センス信号S603が供給される入力端子581と、入力されたセンス信号S603の位相を−90°だけシフトして出力する位相シフタ584と、モニタ信号S601が入力される入力端子582と、位相シフタ584から出力された信号をモニタ信号S601に同期させて検波する同期検波部585と、同期検波部585で検波された信号を平滑化して出力端子583へ出力するローパスフィルタ586とを備える。
図22Aと図22Bは、図21に示す慣性センサ570のポイントPA、PB、PC、PD、PEにおける信号の波形を示す。
図22Aは、センス信号S603に基づくポイントPA〜PEにおける信号の、慣性量である角速度に応じた慣性量成分の波形を示す。
図22Aは、ポイントPAにおけるモニタ信号S601を示し、ポイントPBにおけるセンス信号S603の慣性量成分S603Aをさらに示す。センス信号S603の慣性量成分S603Aはモニタ信号S601と同じ周波数を有し、モニタ信号S601に対して90°進んでいる位相を有する。センス信号S603の慣性量成分S603Aの振幅は振動子511に外部から与えられた慣性量である角速度の大きさによって決まる。
図22Aは、ポイントPCにおける位相シフタ584の出力する信号S604の慣性量成分S604Aをさらに示す。位相シフタ584で位相を−90°だけシフトさせた結果、慣性量成分S604Aはモニタ信号S601と同じ位相を有する。
図22Aは、図21に示すポイントPDにおける同期検波部585の出力する信号S605の慣性量成分605Aを示す。同期検波部585においてモニタ信号S601を用いて位相シフタ584の出力する信号S604の慣性量成分S604Aを同期検波することにより、信号S605の慣性量成分S605Aが得られる。慣性量成分S605Aをローパスフィルタ586で平滑化することにより、ポイントPEにおける信号S606の慣性量成分S606Aが得られる。慣性量成分S606Aは慣性量である角速度に応じた直流信号として出力端子583から出力される。
図22Bは、センス信号S603に基づくポイントPA〜PEにおける信号のMC成分の波形を示す。
図22Bは、ポイントPAでの信号はモニタ信号S601を示し、ポイントPBにおけるセンス信号S603のMC成分S603Bをさらに示す。センス信号S603のMC成分S603Bはモニタ信号S601と同じ周波数を有し、かつ同じ位相を有する。
図22Bは、ポイントPCにおける位相シフタ584の出力する信号S604のMC成分S604Bを示す。位相シフタ584で位相を−90°だけシフトさせた結果、MC成分S604Bはモニタ信号S601より90°だけ遅れた位相を有する。
図22Bは、ポイントPDにおける同期検波部585の出力する信号S605のMC成分S605Bを示す。同期検波部585においてモニタ信号S601を用いて位相シフタ584の出力信号S604のMC成分S604Bを同期検波することにより、信号S605のMC成分S605Bが得られる。MC成分S605Bをローパスフィルタ586で平滑化することにより、ポイントPEにおける信号S606のMC成分S606Bが得られる。MC成分S606Bはゼロである。
このように、検出回路513はセンス信号S603に含まれるMC成分を消失させ、慣性量である角速度に応じた直流信号である慣性量成分S606Aのみを出力端子583から出力する。
異常検知部571は、センス信号S603の慣性量成分S603Aにより振動子511の駆動振動周波数が正常であるか否かを検知することができる。しかし、この場合は、振動子511に外部から予め定めた大きさの慣性量である角速度を与え、検出回路513から出力される慣性量が適切な値であるか否かを測定する必要がある。
振動子511に外部から角速度等の慣性量を与えなくても、予め定めた大きさのMC成分S603Bがセンス信号S603に含まれている。実施の形態5における慣性センサ570では、異常検知部571の周波数測定部571AはMC成分S603Bの周波数を測定することにより、ウィンドウコンパレータ571Bは振動子511の駆動振動周波数が正常であるか否かを判断することができる。
図20に示すように、異常検知部571は振動子511から出力されるセンス信号S603の周波数を周波数測定部571Aで測定する。ウィンドウコンパレータ571Bは、測定された周波数が上限閾値F503以上であるか、又は下限閾値F504以下である場合に異常検出信号を出力する。周波数測定部571Aとしては、例えば、図17Aに示す周波数測定部550を用いることができる。
異常検知部571は、モニタ信号S601と同じ位相を有するMC成分S603Bをセンス信号S603から抽出し、MC成分S603Bの周波数を測定することにより、信頼性の高い異常検知が可能となる。また、検出回路513が出力する慣性量が0のとき、すなわち振動子511に角速度等の慣性量を加えていない状態で、異常検知部571が異常を検知する。これにより、MC成分S603Bを特に抽出しなくても、センス信号S603に含まれる慣性量成分S603Aの影響を受けずに、異常検知部571はMC成分S603Bのみに基づいて駆動振動周波数の異常検知を行うことができる。
このように、振動子511は駆動信号S602で駆動されて振動しているときに、外部から与えられた慣性量に応じてセンス信号S603を出力し、かつ振動に応じてモニタ信号S601を出力する。駆動部512は、モニタ信号S601を増幅して駆動信号S602を生成する。検出回路513は、振動子511が予め定めた駆動振動周波数で振動しているときに、センス信号S603に基づき慣性量を正しく検出する。異常検知部571は、モニタ信号S601と同じ位相を有してかつ予め定めた駆動振動周波数と異なる周波数を有する成分をセンス信号S603が含む場合に、異常検知信号を出力する。また、異常検知部571は、モニタ信号S601と同じ位相を有してかつ予め定めた駆動振動周波数と異なる周波数を有する成分をセンス信号S603が含むとともに、その周波数の成分の振幅値が予め定めた振幅値以上である場合に、異常検知信号を出力してもよい。
(実施の形態6)
図23は本発明の実施の形態6における慣性センサ600の回路ブロック図である。図23において、図13に示す実施の形態4における慣性センサ510と同じ部分には同じ参照番号を付す。慣性センサ600は、図13に示す慣性センサ510の異常検知部514の代わりに異常検知部601を備える。
異常検知部601は、モニタ信号S601が入力されるフィルタ601Aと、フィルタ601Aから出力された信号の振幅値を検出する検波部601Bと、その振幅値が上限閾値L501以上の場合に異常検知信号を出力するコンパレータ601Cとを備える。異常検知部601は、モニタ信号S601が入力されるフィルタ602Aと、フィルタ602Aから出力された信号の振幅値を検出する検波部602Bと、この振幅値が上限閾値L502以上の場合に異常検知信号を出力するコンパレータ602Cと、コンパレータ601C、602Cの少なくとも一方が異常検知信号を出力している場合に異常検知信号を出力するORゲート部603とを備える。フィルタ601Aは、予め定めた駆動振動周波数を含まない予め定めた周波数帯域の信号のみを通過させ、その予め定めた周波数帯域以外の周波数帯域の信号を通過させないバンドパスフィルタである。フィルタ601Aは、予め定めた駆動振動周波数を含まない予め定めた周波数帯域の信号のみを通過させ、その予め定めた周波数帯域以外の周波数帯域の信号を通過させないバンドパスフィルタである。フィルタ602Aが通過させる予め定めた周波数帯域は、フィルタ601Aが通過させる予め定めた周波数帯域とは異なる。
振動子511が異常発振する可能性が高い周波数が予め分かっている場合には、バンドパスフィルタ601A、602Aの通過させる周波数帯域をそれらの周波数を含むように設定することにより、異常検知部601は高精度に異常検知を行うことができる。
モニタ信号S601の振幅値が下限閾値L501、L502の双方より小さい場合には診断端子516から異常検知信号は出力されない。したがって、バンドパスフィルタ601A、602Aが通過させる周波数帯域に何らかの信号が含まれる場合であっても、その信号のレベルが慣性量の検出に影響を与えない程度に小さい場合には、診断端子516から異常検知信号を出力されないように下限閾値L501、L502を設定できる。
なお、フィルタ601Aは、駆動振動周波数より高い周波数を通過させるハイパスフィルタであり、フィルタ602Aは駆動振動周波数より小さい周波数を通過させるローパスフィルタであってもよい。
図24は実施の形態6における他の慣性センサ610の回路ブロック図である。図24において、図13に示す実施の形態4における慣性センサ510と同じ部分には同じ参照番号を付す。図24に示す慣性センサ610は、実施の形態における慣性センサ501の異常検知部514の代わりに異常検知部612を備え、フィルタ611をさらに備える。
フィルタ611は、予め定めた駆動振動周波数を含む通過帯域を有するバンドパスフィルタであり、振動子511から出力されるモニタ信号S601を通過帯域で濾波して、濾波信号S607を駆動部512に出力する。駆動部512は濾波信号S607を増幅して駆動信号S608を生成する。振動子511は駆動信号S608で駆動される。これにより、モニタ信号S601に駆動振動周波数以外の周波数の成分が含まれる場合であっても、安定して振動子511を発振させることができる。
異常検知部612は、フィルタ611に入力されるモニタ信号S601と出力される濾波信号S607の振幅値の差が予め定めた範囲外である場合に異常検知信号を出力する。具体的には、バンドエリミネーションフィルタ(BEF)612Aはモニタ信号S601のうちの、駆動振動周波数を含む予め定めた周波数帯域の成分を抑圧した濾波信号S612Aを出力する。検波部612Bは、バンドエリミネーションフィルタ612Aの出力する濾波信号S612Aの振幅値を出力する。検波部612Cは、フィルタ611の出力する濾波信号S607の振幅値を出力する。差分出力器612Dは、検波部612Bの出力する振幅値から検波部612Cの出力する振幅値を引いた値を出力する。ウィンドウコンパレータ612Eは、差分出力器612Dの出力する値が上限閾値L503以上であるか、又は上限閾値L503より小さい下限閾値L504以下である場合に異常検知信号を出力する。
実施の形態4から実施の形態6における慣性センサは角速度センサであるが、他の慣性量を測定する加速度センサ、ガスセンサなどの他のセンサや、発振回路を用いて電気信号を機械的動作に変換する映像投射器に用いられるMEMSミラーの駆動装置等のアクチュエータにも同様の構成で適用することができる。また、これらの慣性センサは高い信頼性を有する異常検知機能を備えるので、特に車両姿勢制御やロールオーバ検知等の車載用途の慣性センサとして有用である。
本発明における発振回路は振動子を安定に発振させることができ、デジタルカメラ、カーナビゲーション等の各種電子機器に用いられるセンサやアクチュエータ等に有用である。
11 振動子
12 フィルタ
13 駆動部
14 制御部
20 慣性センサ
21 検出回路
102 制御部
123 制御装置
130 発振回路
131 振動子
132 フィルタ
133 駆動部
510 慣性センサ
511 振動子
512 駆動部
513 検出回路
514 異常検知部
550 周波数測定部
570 慣性センサ
571 異常検知部
580 検出回路
600 慣性センサ
601 異常検知部
610 慣性センサ
612 異常検知部
624 異常検知部

Claims (8)

  1. 駆動信号により駆動されて振動し、振動に応じてモニタ信号を出力する振動子と、
    前記モニタ信号を濾波して濾波信号を出力するフィルタと、
    前記濾波信号を増幅して前記駆動信号を生成する駆動部と、
    前記モニタ信号に基づいて前記フィルタの通過特性を調整するように動作する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、基準信号を生成する基準発振器を含む周波数測定部を有し、
    前記周波数測定部は前記基準信号に基づいて前記モニタ信号の周波数を測定するとともに、
    前記モニタ信号の前記周波数に基づいて前記フィルタの通過帯域の中心周波数を調整し
    前記振動子は外部から与えられた慣性量に応じたセンス振動を行い、
    前記センス振動の周波数が前記モニタ信号の前記周波数よりも高い場合は、前記フィルタの前記通過帯域の前記中心周波数を前記モニタ信号の前記周波数よりも低くなるように調整し、
    前記センス振動の前記周波数が前記モニタ信号の前記周波数よりも低い場合は、前記フィルタの前記通過帯域の前記中心周波数を前記モニタ信号の前記周波数よりも高くなるように調整する、ように動作する、
    発振回路。
  2. 前記制御部は、前記モニタ信号と前記濾波信号との位相差が予め定めた位相差と等しくなるように前記フィルタの位相特性を調整するように動作する、請求項1に記載の発振回路。
  3. 前記制御部は、基準信号を生成する基準発振器を含む周波数測定部を有し、
    前記基準発振器のQ値は前記発振回路のQ値よりも大きく、
    前記周波数測定部は前記基準信号に基づいて前記モニタ信号の前記周波数を測定する、請求項1に記載の発振回路。
  4. 前記制御部は、基準信号を生成する基準発振器を含む周波数測定部を有し、
    前記基準発振器の製造ばらつきは前記発振回路の製造ばらつきよりも小さく、
    前記周波数測定部は前記基準信号に基づいて前記モニタ信号の前記周波数を測定する、請求項1に記載の発振回路。
  5. 前記制御部は、基準信号を生成する基準発振器を含む周波数測定部を有し、
    前記基準発振器の周波数温度係数は前記発振回路の周波数温度係数よりも小さく、
    前記周波数測定部は前記基準信号に基づいて前記モニタ信号の前記周波数を測定する、請求項1に記載の発振回路。
  6. 前記基準発振器は前記フィルタと前記駆動部と同一のチップ内に形成されている、請求項1から5のいずれか一項に記載の発振回路。
  7. 請求項1に記載の発振回路と、
    前記振動子から出力される信号を検出する検出回路と、
    を備え、
    前記振動子は外部から与えられた慣性量に応じたセンス振動を行い、前記センス振動に応じてセンス信号を出力し、前記検出回路は前記振動子から出力される前記センス信号を検出する、慣性センサ。
  8. 駆動信号により駆動されて振動し、振動に応じてモニタ信号を出力する振動子と、
    前記モニタ信号を濾波して濾波信号を出力するフィルタと、
    前記濾波信号を増幅して前記駆動信号を生成する駆動部と、
    を備えた発振回路を作製するステップと、
    前記モニタ信号に基づいて前記フィルタの通過特性を調整するステップと、
    前記振動子に外部から与えられた慣性量に応じたセンス振動を行わせるステップと、
    を含み、
    前記モニタ信号に基づいて前記フィルタの前記通過特性を調整するステップは、
    前記センス振動の周波数が前記モニタ信号の周波数よりも高い場合に、前記フィルタの通過帯域の中心周波数を前記モニタ信号の前記周波数よりも小さくなるように調整するステップと、
    前記センス振動の前記周波数が前記モニタ信号の前記周波数よりも低い場合に、前記フィルタの前記通過帯域の前記中心周波数を前記モニタ信号の前記周波数よりも高くなるように調整するステップと、
    を含む、発振回路の製造方法。
JP2010550463A 2009-02-13 2010-02-12 発振回路、発振回路の製造方法、この発振回路を用いた慣性センサ及び電子機器 Expired - Fee Related JP5625916B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010550463A JP5625916B2 (ja) 2009-02-13 2010-02-12 発振回路、発振回路の製造方法、この発振回路を用いた慣性センサ及び電子機器

Applications Claiming Priority (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009030788 2009-02-13
JP2009030788 2009-02-13
JP2009054537 2009-03-09
JP2009054537 2009-03-09
JP2010550463A JP5625916B2 (ja) 2009-02-13 2010-02-12 発振回路、発振回路の製造方法、この発振回路を用いた慣性センサ及び電子機器
PCT/JP2010/000857 WO2010092816A1 (ja) 2009-02-13 2010-02-12 発振回路、発振回路の製造方法、この発振回路を用いた慣性センサ及び電子機器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2010092816A1 JPWO2010092816A1 (ja) 2012-08-16
JP5625916B2 true JP5625916B2 (ja) 2014-11-19

Family

ID=42561664

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010550463A Expired - Fee Related JP5625916B2 (ja) 2009-02-13 2010-02-12 発振回路、発振回路の製造方法、この発振回路を用いた慣性センサ及び電子機器

Country Status (5)

Country Link
US (1) US8875577B2 (ja)
EP (1) EP2397818B1 (ja)
JP (1) JP5625916B2 (ja)
CN (1) CN102292616B (ja)
WO (1) WO2010092816A1 (ja)

Families Citing this family (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB201005875D0 (en) * 2010-04-08 2010-05-26 Silicon Sensing Systems Ltd Sensors
JP2012202768A (ja) * 2011-03-24 2012-10-22 Denso Corp 角速度センサ
DE102011089813A1 (de) 2011-12-23 2013-06-27 Continental Teves Ag & Co. Ohg Frequenzgeberanordnung
US9759563B2 (en) * 2012-01-31 2017-09-12 Nxp Usa, Inc. Vibration robust x-axis ring gyro transducer
US20150207460A1 (en) * 2012-02-17 2015-07-23 The Regents Of The University Of Michigan Pulse injection crystal oscillator
FR2992418B1 (fr) * 2012-06-22 2014-08-01 Thales Sa Capteur a element vibrant dans une cavite, a detection integree d anomalies
US9046570B2 (en) * 2012-08-03 2015-06-02 Freescale Semiconductor, Inc. Method and apparatus for limiting access to an integrated circuit (IC)
JP6098349B2 (ja) * 2013-05-14 2017-03-22 船井電機株式会社 発振装置、走査型スキャナ装置、情報端末、移相量調整装置、及び移相量調整方法
JP2015184157A (ja) * 2014-03-25 2015-10-22 セイコーエプソン株式会社 物理量検出回路、物理量検出装置、電子機器及び移動体
JP6634667B2 (ja) * 2014-07-18 2020-01-22 船井電機株式会社 レーザ走査装置
CN105758404B (zh) * 2016-01-26 2019-07-05 广州市香港科大霍英东研究院 智能设备的实时定位方法及系统
JP6447530B2 (ja) * 2016-01-29 2019-01-09 オムロン株式会社 信号処理装置、信号処理装置の制御方法、制御プログラム、および記録媒体
JP6766427B2 (ja) * 2016-04-25 2020-10-14 セイコーエプソン株式会社 回路装置、発振器、電子機器及び移動体
JP6380571B2 (ja) * 2017-02-17 2018-08-29 船井電機株式会社 発振装置、走査型スキャナ装置、情報端末、移相量調整装置、及び移相量調整方法
US11428705B2 (en) * 2017-04-17 2022-08-30 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Angular velocity sensor and angular velocity sensor control method
CN108039886A (zh) * 2017-12-12 2018-05-15 晶晨半导体(上海)股份有限公司 一种通过中央处理器内部环路来校准晶体频偏的方法
JP2019145683A (ja) * 2018-02-21 2019-08-29 セイコーエプソン株式会社 電子回路基板、加速度センサー、傾斜計、慣性航法装置、構造物監視装置及び移動体
JP2020134391A (ja) 2019-02-22 2020-08-31 セイコーエプソン株式会社 センサーモジュール、センサーシステム及び慣性センサーの異常判定方法
JP2022103739A (ja) * 2020-12-28 2022-07-08 セイコーエプソン株式会社 回路装置及び発振器
CN114721899B (zh) * 2022-03-18 2024-09-06 山东方寸微电子科技有限公司 一种可变时钟频率检测电路及其工作方法
DE102022211691A1 (de) 2022-11-07 2024-05-08 Robert Bosch Gesellschaft mit beschränkter Haftung System und Verfahren zur Bestimmung einer Frequenz und/oder Frequenzänderung einer Antriebsschwingung eines Inertialsensors

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5444639A (en) * 1993-09-07 1995-08-22 Rockwell International Corporation Angular rate sensing system and method, with digital synthesizer and variable-frequency oscillator
JPH08105747A (ja) * 1994-10-05 1996-04-23 Aisin Seiki Co Ltd 振動子駆動装置
JP2000241166A (ja) * 1999-02-23 2000-09-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd 角速度センサ

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2504233B2 (ja) 1989-11-16 1996-06-05 日本電装株式会社 角速度センサ―の異常検出装置及びそれを用いた車両用舵角制御装置
JP4075152B2 (ja) 1998-09-16 2008-04-16 松下電器産業株式会社 角速度センサ
JP2002188921A (ja) 2000-12-21 2002-07-05 Murata Mfg Co Ltd 角速度センサの故障診断装置および故障診断方法
EP1605582A4 (en) 2003-03-17 2006-04-12 Seiko Epson Corp AUTOMATIC COMPENSATOR OF OSCILLATOR CHARACTERISTICS AND RELATED COMPENSATION METHOD AND PROGRAM, AND POSITION MEASUREMENT SIGNAL RECEIVER
CN1762091A (zh) * 2003-03-17 2006-04-19 精工爱普生株式会社 振荡器的特性自动补偿装置、特性自动补偿方法、特性自动补偿程序以及定位信号接收机
US6922047B2 (en) * 2003-05-29 2005-07-26 Intel Corporation Startup/yank circuit for self-biased phase-locked loops
US6943636B2 (en) * 2003-08-13 2005-09-13 Agilent Technologies, Inc. Oscillator for SERDES
JP4696996B2 (ja) * 2006-03-27 2011-06-08 パナソニック株式会社 慣性力センサ

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5444639A (en) * 1993-09-07 1995-08-22 Rockwell International Corporation Angular rate sensing system and method, with digital synthesizer and variable-frequency oscillator
JPH08105747A (ja) * 1994-10-05 1996-04-23 Aisin Seiki Co Ltd 振動子駆動装置
JP2000241166A (ja) * 1999-02-23 2000-09-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd 角速度センサ

Also Published As

Publication number Publication date
CN102292616A (zh) 2011-12-21
CN102292616B (zh) 2014-10-08
US8875577B2 (en) 2014-11-04
US20110285444A1 (en) 2011-11-24
EP2397818A4 (en) 2013-11-20
EP2397818B1 (en) 2015-08-26
JPWO2010092816A1 (ja) 2012-08-16
EP2397818A1 (en) 2011-12-21
WO2010092816A1 (ja) 2010-08-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5625916B2 (ja) 発振回路、発振回路の製造方法、この発振回路を用いた慣性センサ及び電子機器
JP6406389B2 (ja) Memsジャイロスコープのためのデジタル制御装置
US8618889B2 (en) Oscillation drive device, physical quantity measurement device and electronic apparatus
US8875578B2 (en) Electronic damper circuit for MEMS sensors and resonators
JP4032681B2 (ja) 同期検波方法及び装置並びにセンサ信号検出装置
EP1959234A1 (en) Microelectromechanical gyroscope with suppression of capacitive coupling spurious signals and control method of a microelectromechanical gyroscope
JPWO2010150736A1 (ja) 角速度センサと、それに用いられる同期検波回路
US7839227B2 (en) Oscillating circuit having an analog oscillating element
US8183944B2 (en) Method and system for using a MEMS structure as a timing source
CN106885563B (zh) 一种防电学振荡的微机械陀螺仪闭环驱动电路
US11421992B2 (en) Physical quantity detection circuit and physical quantity detection device
CN102564411A (zh) 振动型陀螺传感器和振动型陀螺电路
WO2024147299A1 (en) Systems and methods for real-time frequency shift detection technical field
CN106525015B (zh) 物理量检测系统、电子设备以及移动体
US11467176B2 (en) Physical quantity detection circuit and physical quantity detection device
KR100275536B1 (ko) 마이크로 자이로용 구동회로
EP4113060B1 (en) Driving circuit for controlling a mems oscillator of resonant type
JP5320087B2 (ja) 物理量検出装置、物理量検出システム及び物理量検出装置の0点電圧調整方法
JP5964036B2 (ja) 角速度検出装置
KR100585893B1 (ko) 미세 각속도계 및 그의 큐 팩터를 튜닝하는 방법
CN117629247A (zh) 硅陀螺校正方法及装置
JP2008157767A (ja) 加速度検出装置
JP2014122828A (ja) 角速度センサ
JP2009250816A (ja) 加速度検出装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130116

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20130213

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20140108

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140114

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140227

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20140418

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140902

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140915

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5625916

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees