JP5625571B2 - 吸着式ヒートポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、吸着式ヒートポンプに関する。
近年、地球温暖化防止やエネルギー資源の保全など、環境負荷低減のための技術開発の重要性が急速に増大している。そのなかで、従来は利用価値がなくて捨てていた低温廃熱を回収して再利用する技術が注目されている。そのような技術の一つに、吸着式ヒートポンプがある。
吸着式ヒートポンプは、蒸発器と、2つの吸着剤熱交換器と、凝縮器とを有し、水又はメタノール等の冷媒(吸着質)が気化するときに周囲の熱を奪うことを利用して蒸発器内の配管を通る水の温度を下げている。このとき気化した冷媒は、吸着剤熱交換器内に配置された吸着剤に吸着される。
一方の吸着剤熱交換器が冷媒の吸着に用いられている間、他方の吸着剤熱交換器では吸着剤の再生(乾燥)を行う。再生側の吸着剤熱交換器では、熱交換器内に廃熱により温度が上昇した温水を通して吸着剤を加熱し、冷媒を蒸発させている。吸着剤から離脱した冷媒の蒸気は凝縮器において冷却されて液体に戻り、蒸発器に移送される。
吸着式ヒートポンプでは、冷媒を吸着する吸着剤熱交換器と、吸着剤を再生する吸着剤熱交換器とを一定の時間毎に切り換えている。
特開平3−199864号公報 特開平6−58643号公報 特開平8−159597号公報
しかしながら、上述の吸着式ヒートポンプでは、吸着剤熱交換器自体を加熱したり冷却したりするので、吸着剤熱交換器の熱容量に相当する分の熱損失が生じる。
以上から、従来に比べて熱効率が優れた吸着式ヒートポンプを提供することを目的とする。
一観点によれば、冷却配管内を通る熱媒体の温度を下げる蒸発器と、前記蒸発器で発生した冷媒の蒸気を粉体状の吸着剤に吸着させる吸着器と、温水が供給され、前記温水の熱により前記吸着器で前記蒸気を吸着した吸着剤を加熱して再生する再生器と、熱媒体が供給され、前記再生器で発生する蒸気を凝縮して液状の冷媒に戻す凝縮器とを有し、前記再生器は、前記吸着器の上方に配置され、前記再生器及び前記吸着器は前記吸着剤が滑り落ちる傾斜面を有し、前記吸着器及び前記再生器の前記傾斜面の上端側及び下端側に、駆動装置により駆動されて開度が変化し、前記吸着剤の流量を調整するバルブがそれぞれ設けられている吸着式ヒートポンプが提供される。
上記一観点によれば、吸着器及び再生器に傾斜面が設けられている。これにより、吸着剤は、吸着器及び再生器の傾斜面上を重力により移動する。そして、吸着剤は、吸着器の傾斜面上に位置している間に蒸気を吸着し、再生器の傾斜面上に位置している間に再生される。
上述の吸着式ヒートポンプでは、吸着剤を吸着器及び再生器内で移動させるための装置が不要である。また、吸着器では蒸気の吸着のみを行い、再生器では吸着剤の再生のみを行うので、熱損失が少ない。
図1は、一般的な吸着式ヒートポンプの例を表す模式図である。 図2は、実施形態に係る吸着式ヒートポンプの模式図である。 図3は、吸着器の模式的斜視図である。 図4(a),(b)は、いずれもバルブの例を表す模式図である。
以下、実施形態について説明する前に、実施形態の理解を容易にするための予備的事項について説明する。
図1は、一般的な吸着式ヒートポンプの例を表す模式図である。この図1のように、吸着式ヒートポンプ10は、蒸発器11と、凝縮器12と、吸着剤熱交換器13,14とを有している。蒸発器11と吸着剤熱交換器13,14とはそれぞれバルブ15a,15bを介して接続されており、凝縮器12と吸着剤熱交換器13,14とはそれぞれバルブ16a,16bを介して接続されている。なお、吸着式ヒートポンプ10内の空間は、真空装置(図示せず)により減圧されている。
蒸発器11内には、冷却配管21と、冷却配管21に液状の冷媒(吸着質)をスプレーするスプレーノズル(図示せず)とが設けられている。冷却配管21には、冷却対象装置(例えばコンピュータ等)を冷却する冷却水が通流する。
吸着剤熱交換器13内には熱媒体が通る伝熱配管23aが配置されている。また、吸着剤熱交換器13内には、伝熱配管23aを埋めるようにシリカゲル等の吸着剤29が充填されている。これと同様に、吸着剤熱交換器14内には熱媒体が通る伝熱配管23bが配置されており、伝熱配管23bを埋めるようにシリカゲル等の吸着剤29が充填されている。
凝縮器12内には、冷却配管22が設けられている。冷却配管22には図示しない給水装置から冷却水が供給され、後述するように気体状の冷媒を凝縮して液体にする。凝縮器12と蒸発器11とは配管25により接続されており、凝縮器12で液体となった冷媒は配管25を通って蒸発器11に移送され、スプレーノズルからスプレーされる。
以下、上述した吸着式ヒートポンプの動作について説明する。ここでは、最初に図1に示すように蒸発器11と吸着剤熱交換器13との間のバルブ15a、及び吸着剤熱交換器14と凝縮器12との間のバルブ16bが、いずれも開状態であるとする。また、蒸発器11と吸着剤熱交換器14との間のバルブ15b、及び吸着剤熱交換器13と凝縮器12との間のバルブ16aが、いずれも閉状態であるとする。更に、ここでは、冷媒(吸着質)として水を使用するものとする。
蒸発器11の冷却配管21には、冷却対象装置から冷却に使用された冷却水が供給される。この冷却配管21にスプレーノズルから水をスプレーすると、蒸発器11内が減圧されているため、スプレーされた水が冷却配管21の周面又はその近傍で容易に蒸発(気化)して、冷却配管21から潜熱(気化熱)を奪う。これにより、冷却配管21内を通流する冷却水の温度が下がり、冷却配管21から低温の冷却水が排出される。この冷却水は冷却対象装置に戻り、冷却対象装置の冷却に使用される。
蒸発器11で蒸発した水蒸気(気体状の冷媒)は、開状態のバルブ15aを介して吸着剤熱交換器13内に進入する。このとき、吸着剤熱交換器13内の伝熱配管23aには熱媒体として例えば常温の冷却水が供給される。吸着剤熱交換器13内に進入した水蒸気は吸着剤29に吸着される。水蒸気が吸着剤29に吸着されると吸着熱が発生する。この熱は伝熱配管23a内を通る冷却水に伝達され、その結果伝熱配管23a内を通る冷却水の温度が上昇する。
一方の吸着剤熱交換器13で蒸発器11から発生する気体状の冷媒を吸着する吸着工程を実施している間、他方の吸着剤熱交換器14では吸着剤29を再生(乾燥)する吸着剤再生工程を実施する。すなわち、吸着剤熱交換器14の伝熱配管23bには、熱媒体として廃熱により温度が上昇した温水が供給される。この温水により吸着剤29が加熱され、吸着剤29に吸着されていた水分が気体(水蒸気)となって吸着剤29から離脱する。この吸着剤熱交換器14で発生した水蒸気は、開状態のバルブ16bを介して凝縮器12内に進入する。
凝縮器12内の冷却配管22には例えば常温の冷却水が供給される。この冷却水として、吸着剤熱交換器13の伝熱配管23aから排出される冷却水を使用してもよい。凝縮器12に進入した水蒸気は、冷却配管22の周面又はその近傍で凝縮して水(液体)となる。そして、この水は配管25を介して蒸発器11に移送され、スプレーノズルから冷却配管21にスプレーされる。
バルブ15a,15b,16a,16bは、タイマー(図示せず)から一定時間毎に出力される信号に応じて開閉状態が反転する。これと同時に、吸着剤熱交換器13の伝熱配管23aには吸着剤熱交換器14に供給されていた温水が供給され、吸着剤熱交換器14の伝熱配管23bには吸着剤熱交換器13に供給されていた冷却水が供給される。このようにして、吸着式熱交換器13,14は、一定の時間毎に吸着工程と再生工程とを交互に実施する。
ところで、上述した吸着式ヒートポンプ10では、吸着剤熱交換器13,14自体を冷却したり加熱したりするので、熱効率が悪い。そこで、図1のような吸着剤熱交換器13,14に替えて、冷媒の吸着のみを行う吸着器と、吸着剤の再生のみを行う再生器とを設け、粉体状の吸着剤を吸着器と再生器との間に循環移動させて、吸着及び再生を連続的に行うことが考えられる。
しかし、冷媒の蒸気が吸着剤に吸着されるのに要する時間と、吸着剤を再生(乾燥)するのに要する時間とは異なるため、単に吸着剤を循環移動させるだけでは熱効率が十分とはいえない。また、吸着剤を循環移動させるための機構が複雑になると、吸着剤を循環移動させるために多くのエネルギーを消費するようになり、その結果省エネルギー化が達成できなくなることもある。
以下、実施形態について説明する。
(実施形態)
図2は、実施形態に係る吸着式ヒートポンプの模式図である。この図2のように、本実施形態の吸着式ヒートポンプ30は、蒸発器31と、凝縮器32と、吸着器(熱交換器)33と、再生器(熱交換器)34と、吸着剤貯留タンク35,36,37とを有する。吸着式ヒートポンプ30内の空間は、真空装置(図示せず)により例えば0.6kPa〜6.0kPa程度に減圧されている。
蒸発器31内には冷却配管41と、冷却配管41に水又はメタノール等の液状の冷媒(吸着質)をスプレーするスプレーノズル(図示せず)とが設けられている。冷却配管41には、冷却対象装置(例えば、コンピュータ等)の冷却に使用された冷却水(熱媒体)が供給される。
冷却配管41に冷媒をスプレーすると、蒸発器3内が減圧されているため、冷媒は容易に蒸発して気体となる。この気体は、蒸発器3と吸着器33との間を連絡する連絡部45を介して吸着器33内に進入する。
吸着器33には冷却配管43が設けられている。この冷却配管43には、図示しない給水装置から例えば常温の冷却水が供給される。また、吸着器33には、粉体状の吸着剤39が滑り落ちる角度で傾斜面が設けられている。
再生器34は吸着器33の上方に配置されている。この再生器34には、廃熱により温度が上昇した温水が通る温水配管44が設けられている。また、再生器34にも、吸着器33と同様に粉体状の吸着剤39が滑り落ちる角度で傾斜面が設けられている。この傾斜面を吸着剤39が滑り落ちる間に、温水配管44を通る温水により吸着剤39が加熱され、吸着剤39に吸着されていた冷媒が蒸発して気体となる。この気体は、再生器34と凝縮器32との間を連絡する連絡部46を通って凝縮器32内に進入する。
凝縮器32内には冷却配管42が配置されている。この冷却配管42には、例えば常温の冷却水が供給される。この冷却水として、吸着器33から排出された冷却水を使用してもよい。凝縮器32で気体となった冷媒は、冷却配管42内を通る冷却水により冷却されて凝縮し、液体となる。この液体となった冷媒は、配管9を介して蒸発器31に移送され、蒸発器31内にスプレーされる。
再生器34の入口側(傾斜面の上端側)は、バルブ48aを介して貯留タンク35に接続されている。バルブ48aを開くと、重力により貯留タンク35から再生器34の傾斜面上に吸着剤39が供給される。また、再生器34の出口側(傾斜面の下端側)は、バルブ48bを介して貯留タンク36に接続されている。再生器34から排出された吸着剤39は、バルブ48bを介して貯留タンク36に入り、貯留タンク36に一時的に貯留される。吸着剤39が再生器34の傾斜面上に滞留している時間(平均時間)は、バルブ48a,48bの開度により変化する。
吸着器33の入口側(傾斜面の上端側)は、バルブ47aを介して貯留タンク36の底部に接続されている。バルブ47aを開くと、重力により貯留タンク36から吸着器33の傾斜面上に吸着剤39が供給される。また、吸着器33の出口側(傾斜面の下端側)は、バルブ47bを介して貯留タンク37に接続されている。吸着器33から排出された吸着剤39は、バルブ47bを介して貯留タンク37に入り、貯留タンク37に一時的に貯留される。吸着剤39が吸着器33の傾斜面上に滞留している時間(平均時間)は、バルブ47a,47bの開度により変化する。
貯留タンク37と貯留タンク35との間には、吸着剤39を貯留タンク37から貯留タンク35に搬送する吸着剤搬送装置38が設けられている。この吸着剤搬送装置38として、例えばパイプ内に螺旋状の搬送コンベアが挿入されたスクリューポンプを使用することができる。
吸着剤39には、シリカゲル、ゼオライト及び活性炭等を使用することができる。本実施形態では、比較的低温(例えば50℃〜60℃程度)で再生が可能であることから、吸着剤39として活性炭を使用するものとする。また、吸着剤39の形状は、吸着器33及び再生器34の傾斜面を容易に滑り落ちるように、球形であるとする。
なお、どのような吸着剤39を使用するのかは、蒸発器31、吸着器33及び再生器34に供給される冷却水の温度や再生器34に供給される温水の温度などにより適宜決定すればよい。
図3は、吸着器33の模式的斜視図である。この図3のように、吸着器33には冷却水が通る複数の帯状の冷却配管43が、吸着剤39の滑り落ちる方向に平行に配置されている。吸着器33の上はアルミニウムのメッシュシートの蓋33a(図2参照)で覆われており、吸着剤39が吸着器33の外に散逸しないようにしている。
これと同様に、再生器34にも廃熱により温度が上昇した温水が通る複数の帯状の温水配管44が、吸着剤39の滑り落ちる方向に平行に配置されている。再生器34の上はアルミニウムのメッシュシートの蓋34a(図2参照)で覆われており、吸着剤39が再生器34の外に散逸しないようにしている。
図4(a)は、バルブ47a,47b,48a,48bの一例を表す模式的上面図である。また、図4(b)は、バルブ47a,47b,48a,48bの他の例を表す模式的側面図である。
図4(a)のバルブは駆動装置により駆動されて左右方向に開閉する2枚の扉51により形成されたものであり、図4(b)のバルブは上下方向に移動するシャッター52により形成されたものである。
ロータリーバルブのように流路を完全に塞ぐものよりも、図4(a),(b)のようなバルブのほうが、開閉する際に吸着剤39の流れを阻害しにくく、好適である。なお、バルブ47a,47b,48a,48bの開度は、再生器34に供給される温水の温度等に応じて適宜調整することが好ましい。
以下、本実施形態に係る吸着式ヒートポンプ30の動作について、図2を参照して説明する。ここでは、冷媒(吸着質)として水を使用するものとする。
蒸発器31の冷却配管41には、冷却対象装置から冷却に使用された冷却水が供給される。ここでは、蒸発器31に供給される冷却水の温度は20℃〜25℃程度であるとする。
冷却配管41にスプレーノズルから水をスプレーすると、蒸発器31内が減圧されているため、スプレーされた水が冷却配管41の周面又はその近傍で蒸発(気化)して、冷却配管41から潜熱を奪う。これにより、冷却配管41内を通流する冷却水の温度が下がり、冷却配管41から低温(例えば18℃程度)の冷却水が排出される。この冷却水は冷却対象装置に戻り、冷却対象装置の冷却に使用される。
蒸発器31で蒸発した水蒸気(気体状の冷媒)は、連絡部45を介して吸着器33内に進入し、吸着器33内の吸着剤39に吸着される。水蒸気が吸着剤39に吸着されると水(液体)に変化して、気化熱に相当する分の熱が発生する。この熱は冷却配管43内を通る冷却水に伝達され、その結果冷却配管43内を通る冷水の温度が上昇する。ここでは、冷却配管43には冷却水として常温(例えば25℃)の水が供給されるものとする。
吸着器33内の傾斜面を滑り落ちた吸着剤39は、バルブ47bを介して貯留タンク37内に入り、吸着剤搬送装置38により上方の貯留タンク35に搬送される。そして、バルブ48aを介して再生器34の傾斜面上に移動する。
再生器34の温水配管44には、廃熱により温度が上昇した温水(例えば50℃〜60℃程度の温水)が供給される。この温水により吸着剤39が加熱され、吸着剤39に吸着されていた水分が気体(水蒸気)となって吸着剤39から離脱する。この再生装置34で発生した水蒸気は、連絡部46を介して凝縮器32内に進入する。
凝縮器32内の冷却配管42には、例えば常温の冷却水が供給される。この冷却水として、吸着器33から排出される冷却水を使用してもよい。凝縮器32内に進入した水蒸気は、冷却配管42の周面又はその近傍で凝縮して水(液体)になる。そして、この水は、配管9を介して蒸発器31に移送され、スプレーノズルから冷却配管41にスプレーされる。
一方、再生器34で再生(乾燥)された吸着剤39は、バルブ48bを介して貯留タンク36内に入る。そして、更にバルブ47aを介して吸着器33に送られ、吸着器33の傾斜面を移動する間に水蒸気を吸着する。吸着器33で水蒸気を吸着した吸着剤39は、バルブ47bを介して貯留タンク37内に入り、搬送装置38により貯留タンク35に送られる。そして、更にバルブ48aを介して再生器34の傾斜面上に供給され、再生器34で再生(乾燥)される。
ところで、前述したように、吸着剤39は、再生器34の傾斜面に滞留している間に温水配管44内を通る温水の熱により加熱されて再生される。しかし、吸着剤39が再生装置34の傾斜面に滞留している時間が短すぎると、十分に再生されないまま吸着器33に送られることになる。また、吸着剤39が吸着器33の傾斜面に滞留している時間が長すぎると、吸着剤39に吸着される冷媒の量が飽和してそれ以上吸着が行われなくなる。
従って、吸着式ヒートポンプ30を連続的に且つ効率よく運転するためには、再生器34で単位時間当たりに再生される吸着剤39の量と、吸着器33で吸着に使用される吸着剤39の単位時間当たりの使用量とがバランスするようにすることが重要になる。再生器34で単位時間当たりに再生される吸着剤39の量は、バルブ48a,48bの開度、吸着剤39の種類、温水配管44の供給される温水の温度及び吸着剤39と温水配管44との接触面積等に関係する。また、吸着器33で単位時間当たりに吸着される冷媒の量は、バルブ47a,47bの開度、吸着剤39の種類及び吸着剤39と冷却配管43と接触面積等に関係する。
(実験1)
熱交換器(吸着器及び再生器)として、長さが24cm、幅が12cm、深さ3cm(以上、いずれも内寸)の銅板よりなる箱状の部材を用意した。そして、この熱交換器の内側に、熱交換器の長さ方向に延びる幅が2mmの熱媒体管を、幅方向に6mmの間隔で複数本配置した。また、この熱交換器の上に被せるアルミニウム製メッシュシートを用意した。
この熱交換器の内側に、吸着剤として粒径が約0.5 mmの球状活性炭(A-BAC MP:株式会社クレハ製)を200g充填し、熱交換器を傾斜させて活性炭が滑り始める角度を測定した。その結果、熱交換器を5°以上の角度で傾斜すれば、活性炭が傾斜面を滑り落ちることが確認された。但し、傾斜角度が45°よりも大きいと、吸着剤が傾斜面の下部に集中して吸着効率及び再生効率が悪くなる。
これらのことから、実施形態に係る吸着式ヒートポンプ30では、吸着器33及び再生器34の傾斜面の傾斜角度を5°〜45°の範囲とした。
(実験2)
実験1で使用した熱交換器と吸着剤とを用いて、吸着剤の吸着速度と再生速度とを測定した。その結果、吸着剤の再生は約2分でほぼ完了することが判明した。また、水蒸気の吸着には約4分かかることが判明した。
これらのことから、実施形態に係る吸着式ヒートポンプ30では、吸着器33の吸着剤39と接触する面の面積を、再生器34の吸着剤39と接触する面の面積の2倍とし、且つ吸着器33に流す冷却水の流量の2倍とした。これにより、吸着器33による吸着時間と再生器34による再生時間とのバランスをとることが容易になり、吸着式ヒートポンプ30を連続的に且つ効率よく運転することができる。
以上説明したように、実施形態に係る吸着式ヒートポンプ30は、冷媒の吸着のみを行う吸着器33と吸着剤39の再生のみを行う再生器34とを有するので、図1に示す吸着式ヒートポンプ10に比べて熱効率がよい。そのため、装置の小型化が可能であり、廃熱を発生する種々の装置に広く利用でき、環境負荷の低減に貢献できる。また、実施形態に係る吸着式ヒートポンプ30では、重力を利用して吸着剤39を貯留タンク35から貯留タンク37までの間(再生器34−貯留タンク36−吸着器33−貯留タンク37)を移動させている。このため、吸着剤39を循環移動させるためのエネルギーが少なくてすむ。
以上の諸実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)冷却配管内を通る熱媒体の温度を下げる蒸発器と、
前記蒸発器で発生した前記冷媒の蒸気を粉体状の吸着剤に吸着させる吸着器と、
温水が供給され、前記温水の熱により前記吸着器で前記蒸気を吸着した吸着剤を加熱して再生する再生器と、
熱媒体が供給され、前記再生器で発生する蒸気を凝縮して液状の冷媒に戻す凝縮器とを有し、
前記再生器は前記吸着器の上方に配置され、前記再生器及び前記吸着器は前記吸着剤が滑り落ちる傾斜面を有することを特徴とする吸着式ヒートポンプ。
(付記2)前記吸着器及び前記再生器の前記傾斜面の上端側及び下端側に、前記吸着剤の流量を調整するバルブがそれぞれ設けられていることを特徴とする付記1に記載の吸着式ヒートポンプ。
(付記3)前記再生器の前記傾斜面の下端側と前記吸着器の前記傾斜面の上端側との間に、前記吸着剤を貯留する吸着剤貯留タンクを有することを特徴とする付記1又は2に記載の吸着式ヒートポンプ。
(付記4)前記吸着器の前記傾斜面を滑り落ちた前記吸着剤を前記再生器の前記傾斜面の上端側に移動させる吸着剤搬送装置を有することを特徴とする付記1乃至3のいずれか1項に記載の吸着式ヒートポンプ。
(付記5)前記吸着剤として、球形の活性炭を使用することを特徴とする付記1乃至4のいずれか1項に記載の吸着式ヒートポンプ。
(付記6)前記吸着器と前記吸着剤との接触面積が、前記再生器と前記吸着剤との接触面積よりも大きく設定されていることを特徴とする付記1乃至5のいずれか1項に記載の吸着式ヒートポンプ。
(付記7)前記再生器及び前記吸着器の傾斜面の角度が、5°乃至45°であることを特徴とする付記1乃至6のいずれか1項に記載の吸着式ヒートポンプ。
10…吸着式ヒートポンプ、11…蒸発器、12…凝縮器、13,14…吸着剤熱交換器、15a,15b,16a,16b…バルブ、21,22…冷却配管、23a,23b…伝熱配管、25…配管、29…吸着剤、30…吸着式ヒートポンプ、31…蒸発器、32…凝縮器、33…吸着器、34…再生器、35,36,37…吸着剤貯留タンク、38…吸着剤搬送装置、39…吸着剤、41,42,43…冷却配管、44…温水配管、45,46…連絡部、47a,47b,48a,48b…バルブ。

Claims (4)

  1. 冷却配管内を通る熱媒体の温度を下げる蒸発器と、
    前記蒸発器で発生した冷媒の蒸気を粉体状の吸着剤に吸着させる吸着器と、
    温水が供給され、前記温水の熱により前記吸着器で前記蒸気を吸着した吸着剤を加熱して再生する再生器と、
    熱媒体が供給され、前記再生器で発生する蒸気を凝縮して液状の冷媒に戻す凝縮器とを有し、
    前記再生器は、前記吸着器の上方に配置され、前記再生器及び前記吸着器は前記吸着剤が滑り落ちる傾斜面を有し、
    前記吸着器及び前記再生器の前記傾斜面の上端側及び下端側に、駆動装置により駆動されて開度が変化し、前記吸着剤の流量を調整するバルブがそれぞれ設けられていることを特徴とする吸着式ヒートポンプ。
  2. 前記再生器の前記傾斜面の下端側と前記吸着器の前記傾斜面の上端側との間に、前記吸着剤を貯留する吸着剤貯留タンクを有することを特徴とする請求項1に記載の吸着式ヒートポンプ。
  3. 前記吸着器の前記傾斜面を滑り落ちた前記吸着剤を前記再生器の前記傾斜面の上端側に移動させる吸着剤搬送装置を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の吸着式ヒートポンプ。
  4. 前記吸着剤として、球形の活性炭を使用することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の吸着式ヒートポンプ。
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