JP2005214552A - 吸着式蓄熱装置とそれを用いた蓄熱方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 冷熱出力が向上し、かつ熱需要先での設置の利便性からコンパクト化が可能な吸着式蓄熱装置とそれを用いた蓄熱方法を提供することである。
【解決手段】 吸着材Aを充填し、熱交換流路16を設けて吸着材Aを冷却または加熱するようにした吸着器3a〜3cと、上側を内部空間に開放した冷水流路7a〜7cを設けて冷媒を蒸発させる蒸発器2a〜2cとを流量制御バルブ5a〜5cを介してユニット状に形成し、この吸着ユニットを上下に複数段設けて、各吸着ユニット6a〜6cの蒸発器間をニードルバルブ9により水封状態で連通可能とし、それぞれの吸着ユニットで、異なる相対水蒸気圧力下での冷媒吸着を可能としたのである。それにより蓄熱装置全体の吸着量を増加させることができ、また直接接触式蒸発機構により効率のよい熱伝達が行われて冷熱出力が向上し、同一冷熱能力の単段式の蓄熱装置に比べて装置のコンパクト化が可能となる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、空調用蓄熱システムに用いられる蓄熱装置に係り、詳しくは、蒸発器と吸着器をユニット状に形成した吸着ユニットを多段に設けた吸着式蓄熱装置に関する。
熱エネルギー有効利用のための蓄熱技術として、吸着式蓄熱装置を利用した蓄熱システムが開示されている(例えば、特許文献1参照)。この吸着式蓄熱装置は、吸着式冷凍機の運転原理を利用したもので、吸着式冷凍機と同様の構造を有する。また、吸着材を熱源で乾燥させ、化学的に蓄熱する乾燥工程と、水分、例えば高湿度空気と吸着材とを接触させて吸着熱を発生させる発熱工程とを包含し、吸着材を可搬式容器に充填し、乾燥工程に必要な熱排出元と発熱工程で発熱を熱交換により回収する熱需要先とが離れている場合に、とくに便利な熱利用方法が開示されている(特許文献2参照)。
一方、前記吸着冷凍機を、例えばカーエアコンに適用する場合に、自動車が冷熱源を備えていなくても、吸着材の吸着能力を充分に発揮させ、高い冷却能力を得るために、吸着器および蒸発器を複数段設け、吸着器の冷却流体および冷媒の温度を調節することにより、吸着量および脱着量を増加させ、吸着器の大型化を回避しながら冷凍能力を高める方法が開示されている(特許文献3参照)。また、従来の凝縮器・蒸発器の管壁を介した間接熱伝達手段にかわり、冷媒に対して蒸発機能を、冷媒蒸気に対して凝縮機能をそれぞれ形成する、スプレイ噴霧部と水槽部による直接接触型の接触熱交換器を使用して蒸気配管における圧力損失を解消して冷凍機の性能向上等を図る技術が開示されている(特許文献4参照)。
特開平3−91660号公報(第2頁〜第4頁) 特開2001−255088号公報([0005]〜[0015]) 特開平9−303900号公報([0020]〜[0023]) 特開平10−325638号公報([0007]〜[0010])
前記特許文献1および特許文献2に開示されたような蓄熱システムや熱利用法では、吸着式蓄熱装置は熱需要先に設置されるため、コンパクトでかつ装置単位容積あたりのエネルギー出力(利用可能熱量密度([MJ/m3])が大きいことが望まれている。しかし、吸着式冷凍機の原理を利用した蓄熱装置では、氷蓄熱等の潜熱を利用した蓄熱装置よりも利用可能熱量密度が小さいため、蓄熱容積、即ち蓄熱装置の大きさに比べてエネルギー出力が小さいという問題がある。また、特許文献3に開示された吸着器および蒸発器を複数段設けた吸着式冷凍機の原理を用いて蓄熱装置を形成すれば、配管系統が複雑となって装置のコンパクト化には不利となる。さらに、特許文献4に開示された、直接接触型の接触熱交換器を有する吸着式冷凍機では、装置のコンパクト化には有利であるものの、エネルギー出力、即ち冷熱出力の面では改善の余地がある。
この発明は上記の問題に鑑みなされたもので、その課題は、冷熱出力が向上し、かつ熱需要先での設置の利便性からコンパクト化が可能な吸着式蓄熱装置とそれを用いた蓄熱方法を提供することである。
前記の課題を解決するために、この発明では以下の構成を採用したのである。
即ち、吸着材が充填され、熱交換流路を設けて吸着材を冷却または加熱するようにした吸着器と、冷媒を蒸発させる蒸発器とを備え、吸着材が前記熱交換流路を介して冷却されながら蒸発器からの冷媒の蒸気を吸着し、この蒸発潜熱により冷却された冷水が得られ、前記熱交換流路を介して加熱されて吸着された冷媒が脱着して凝縮し、前記吸着材を乾燥させて蓄熱するようにした吸着式蓄熱装置において、前記吸着器と前記蒸発器とを流量制御手段を介してユニット状に形成し、この吸着ユニットを複数段設けて、それぞれの吸着ユニットで異なる相対水蒸気圧力下で冷媒の吸着を可能としたのである。
このようにすれば、各段の蒸発器で気化した冷媒蒸気を各段の吸着器の吸着材で吸着する際の相対水蒸気圧(p/p0、p0:吸着温度での吸着質の飽和蒸気圧、p:吸着材雰囲気飽和蒸気圧;以下、相対圧と記す)が各吸着器で異なり、前段の吸着ユニットの方が、相対圧(p/p0)がより大きくなって、吸着率、即ち吸着材単位質量あたりの吸着量が増加して、全吸着ユニットでの総吸着量を向上させることができる。従って、蒸発器および吸着器を一段に配置した単段式の蓄熱装置に比べて、少量の吸着材で多量の冷媒蒸気を吸着することができ、同一冷熱能力では単段式に比べて吸着材を減量できるため、蓄熱装置のコンパクト化が可能となる。
前記吸着ユニットを上下方向に複数段設け、各段の蒸発器を水封状態で連通可能とし、前記熱交換流路を介した加熱により脱着した冷媒蒸気を、前記流量制御手段を介して蒸発器に導入して凝縮させるようにすることが望ましい。
このように吸着ユニットを上下方向に複数段設ければ、最上段の蒸発器に供給した冷水を自然落下により、各吸着ユニットの蒸発器内を容易に流通させることができる。また、脱着した冷媒蒸気を蒸発器に導入して凝縮させることにより、蒸発器が凝縮器を兼ねて配管系統も簡素化され、蓄熱装置のコンパクト化に寄与することができる。
前記各吸着ユニットに、その蒸発器に設けた貯水部の冷水の温度を測定する手段が設けられ、各蒸発器の冷水温度の測定値と設定温度とを対比し、その偏差に基づいて前記流量制御手段により冷媒蒸発量を制御して冷水温度を設定温度に調整するようにすることが望ましい。
このように、各吸着ユニットの蒸発器毎に冷水温度を管理すれば、空調設備等の負荷への冷水温度を精度よく制御でき、冷熱能力が安定する。
前記蒸発器は、その内部空間に開放した冷水の流路を備え、冷水がこの流路を通過しながら蒸発し、その蒸発潜熱で冷水の温度が降下する直接接触式蒸発機構が形成される構造であることが望ましい。
このようにすれば、蒸発器に熱交換器が不要となり、また、熱交換器の管壁を介さずに直接接触型の効率のよい熱伝達が行われるため、蒸発器の小型化および軽量化が可能となり、蓄熱装置をコンパクト化できる。
上記の吸着式蓄熱装置を用い、夜間電力を利用して、吸着器に設けた熱交換のための流体流路に加熱流体を流通させて吸着した冷媒を脱着し、吸着材を乾燥させて蓄熱するようにすることができる。
このようにすれば、割安な電力を利用して夜間に吸着材が再生され、化学的に蓄熱された状態となり、常時昼間に吸着運転を行なうことができるため、経済的に冷熱を得ることができる。
この発明では、吸着器と蒸発器とを流量制御手段を介してユニット状に形成し、このユニットを複数段設け吸着式蓄熱装置を構成したため、それぞれのユニットで、異なる相対水蒸気圧力下で冷媒の吸着が可能となり、単段式の場合に比べて蓄熱装置全体の吸着量を増加させることができる。従って、同一冷熱能力の単段式の蓄熱装置に比べて、装置のコンパクト化が可能となる。
また、前記各ユニットに、その蒸発器に設けた貯水部の冷水温度の測定値に基づいて冷媒蒸発量を制御して冷水温度を設定温度に調整・管理するようにしたので、空調設備等の負荷への冷水温度を精度よく制御でき、冷熱能力が安定する。
さらに、前記蒸発器を、直接接触式蒸発機構を有する構造としたので、熱交換器が不要となり、効率のよい熱伝達が行われ、蒸発器の小型化および軽量化が可能となって蓄熱装置のコンパクト化に寄与できる。
そして、割安な電力を利用して夜間に吸着材を再生して化学的に蓄熱された状態とすることができるため、常時昼間に吸着運転を行なうことができ、経済的に冷熱を得ることができる。
以下に、この発明の実施形態を添付の図1から図4に基づいて説明する。
図1は、実施形態の吸着式蓄熱装置1を示したもので、この吸着式蓄熱装置1は、複数の蒸発器2a、2b、2cと吸着器3a、3b、3cを有し、各蒸発器2a〜2cと各吸着器3a〜3cは、仕切り壁4に設けた流量制御手段、即ち流量制御バルブ5a、5b、5cを介して横方向に連通可能に配置されてユニット状に形成され、この吸着ユニットは上下方向に複数段設けられ、冷媒として水が使用される。この実施形態では3段の吸着ユニット6a、6b、6cが設けられ、各吸着ユニット6a、6b、6cは、図示を省略した真空装置によって、例えば、数Pa程度に減圧されている。前記蒸発器2a〜2cには、図2(a)および図3(a)に示すように、上側がその内部空間に開放した冷水流路7a、7b、7cが、底面を斜め上方に傾斜させて千鳥掛状に設けられている。図3(a)に示したように、蒸発器2a、2b間および蒸発器2b、2c間の仕切り壁8、8には、異なる相対圧を保持するために、冷水が水封状態で連通可能なようにニードルバルブ9を設けている。前記仕切り壁8、8の上面、即ち蒸発器2a、2bの内部底面は、ニードルバルブ9を設けた連通部に向かって、冷水が流出しやすいように斜め下方に勾配が形成され、この蒸発器2a、2bの底部が冷水の貯水部10a、10bとなっている。図1および図2(b)に示したように、各吸着ユニット6a、6b、6cの吸着器3a、3b、3c間にはそれぞれ仕切り壁8aが設けられ、最下段の吸着ユニット6cの仕切り壁8aの下部には冷水槽11が設けられている。そして、最上段の吸着ユニット6aの蒸発器側の側壁上部には、冷水を蒸発器2a内に設けた冷水流路7aに供給するための、流量制御バルブ12を取り付けた冷水供給口13aが設けられ、最下段の吸着ユニット6cの蒸発器側の側壁下部には、同様にバルブ12を取り付けた冷水排出口13bが設けられている。
前記上段ユニット6aの蒸発器2aの貯水部10a、および中段吸着ユニット6bの蒸発器2bの貯水部10bには、冷水温度管理用の温度計Tがそれぞれ取付けられ、下段吸着ユニット6cの蒸発器2cについては、冷水温度管理用の温度計Tが冷水排出口13bの出側に取付けられている。これらの温度計Tの各出力に基づいて、制御機器14を介して設定温度からの偏差が各吸着ユニット6a、6b、6cの流量制御バルブ5a、5b、5cに設けたバルブ開度制御計15にフィードバックされてバルブ開度がそれぞれ調節され、各蒸発器2a、2b、2cでの蒸発水蒸気量を制御して冷水温度が設定温度に調節されるようになっている。前記冷水槽11には、このようにして設定温度に調整された冷水が貯水される。なお、前記流量制御バルブとしては、図2(a)および図3(c)に示すように、冷媒の双方向の流通が可能なバタフライ弁5a〜5cまたはゲート弁Gなどを用いることができる。
図4は、吸着器3a、3b、3cの内部構造を示したもので、同図は、3段の吸着器の中の2段、例えば吸着器3a、3bについて、その要部を拡大して示したものである。吸着器3a〜3cは、プレートチューブ式熱交換器タイプの熱交換流路16が、縦方向に並列して組み込まれた層状のプレート17間に吸着材Aが充填されて形成され、図1に示した、吸着式蓄熱装置1の長手方向のみならず、図2(b)に示したように、幅方向にも複数配列されている。前記熱交換流路16には、図1に示したように、この蓄熱装置1の吸着器側の側壁にそれぞれ設けた冷却水または加熱流体の供給口18a、18b、18c、および各供給口に備えたバルブ19a、19b、19cを介して、吸着運転時には冷却水が、再生運転時には蒸気などの加熱流体がそれぞれ流通するようになっている。なお、必要な場合には、図1に示したように、各蒸発器2a〜2cでの冷水の設定温度からの偏差が、制御機器14を介して、冷却水の供給口18a〜18cに設けたバルブ19a〜19cの開度制御計15にもフィードバックされ、その開度が調節される。なお、前記吸着ユニット6a、6b、6cの多段化は上下方向に限らず、水平方向に多段化することも可能である。
この発明の実施形態は以上のような構成であり、以下にその機能について説明する。
まず、吸着運転の場合について記すと、前記冷却水供給口13aから、例えば、12℃程度の冷水が上段吸着ユニット6aの蒸発器2a内の冷却水流路7aに供給されると、各吸着ユニット6a〜6c内部は真空状態に減圧されているため、この冷水は蒸発しながら冷却水流路7aを千鳥掛状に流下し、蒸発潜熱により冷却されて貯水部10aに溜まる。蒸発した冷媒は、流量制御バルブ5aを通過して吸着器3aで吸着される。貯水部10aに溜まった冷水は、蒸発器2aと中段吸着ユニット6bの蒸発器2bとの仕切り壁8に設けたニードルバルブ9を通過して、蒸発器2b内の冷却水流路7bに落下する。その際に、ニードルバルブ9の開度を適正に調節することにより、蒸発器2a、2b間は貯水部10aで水封状態が保たれる。冷却水流路7bに落下した冷水は、蒸発器2a内での挙動と同様に、蒸発を繰り返しながら流下し、蒸発潜熱により冷却されて貯水部10bに溜まる。蒸発した冷媒は、流量制御バルブ5bを通過して吸着器3bで吸着される。貯水部10bに溜まった冷水は、蒸発器2bと下段吸着ユニット6cの蒸発器2cとの仕切り壁8に設けたニードルバルブ9を通過して、蒸発器2c内の冷却水流路7cに落下する。その際に、ニードルバルブ9の開度を適正に調節することにより、蒸発器2b、2c間は貯水部10bで水封状態が保たれる。冷却水流路7cに落下した冷水は、蒸発器2a、2b内での挙動と同様に、蒸発を繰り返しながら流下し、蒸発潜熱により冷却されて冷水槽11に溜まる。蒸発した冷媒は、流量制御バルブ5cを通過して吸着器3cで吸着される。そして、冷水槽11に溜まった、例えば7℃程度の冷水は、冷水排出口13bから、バルブ12を介して、空調設備等の負荷に供給され、この負荷からの排水はバルブ12を介して冷水供給口13aから蒸発器2aの冷水流路7aに供給され、上記吸着運転が継続される。上記吸着運転中は、吸着熱除去のための吸着材の冷却水が、各吸着ユニット6a、6b、6cの吸着器側の側壁に設けた供給口18a、18b、18cから供給され、それぞれの熱交換流路16を通過して各吸着器3a、3b、3cに充填された吸着材Aを冷却し、図示を省略した排出口から排出される。
前記各蒸発器間は、上述のように、連通し、かつ水封状態に保持されているため、各吸着器3a〜3cで、異なる相対圧(p/p0)の下で吸着材に冷媒蒸気を吸着させることができる。この相対圧(p/p0)は、前段側、即ち上段側の吸着ユニットの方が大きくなるため、吸着材単位質量あたりの吸着量が増加して、全吸着ユニットでの総吸着量を向上させることができる。また、温度計Tにより、各蒸発器2a、2b下部の貯水部10a、10bの冷水温度、および蒸発器2cの下部側の冷水槽の冷水温度を測定し、設定温度との偏差に基づいて、それぞれ対応する流量制御バルブ5a、5b、5cの開度を制御し、蒸発器毎に冷水温度を管理するようにしたので、空調設備等の負荷への冷水温度を精度よく制御でき、冷熱能力が安定する。さらに、各蒸発器2a〜2c内に上側が内部空間に開放した冷水流路7a〜7cを設けたので、直接接触式蒸発機構により冷水の温度降下が効率よく行なわれ、各蒸発器2a〜2cの小型化および軽量化が可能となる。
次に、再生運転の場合について記すと、各吸着ユニット6a、6b、6cに設けた前記供給口18aから、蒸気などの加熱流体が供給され、前記熱交換流路7a、7b、7cを流通して吸着材Aに吸着された冷媒蒸気を脱着し、この脱着蒸気は各吸着ユニット6a、6b、6cの流量制御バルブ5a、5b、5cを通過して、冷水供給口13aから所要量の冷水を供給し、冷水流路7a、7b、7cを流下させるようにした蒸発器2a、2b、2cに流入して凝縮する。この凝縮水は、前記冷水流路およびニードルバルブ9を流下して冷水槽11に溜まり、冷水排出口13bから適宜排出される。この再生運転は夜間電力を利用して行なうことができるため、昼間は常時吸着運転を行なうことができ、経済的に冷熱を得ることができる。
この発明の吸着式蓄熱装置は、空調分野で、定置式または非定置式(移動式)蓄熱装置として利用することができ、氷蓄熱など冷媒の凝縮、蒸発、凝固を利用した潜熱蓄熱、水蓄熱、躯体蓄熱などの顕熱蓄熱のいずれの蓄熱方式にも適用が可能である。
この発明の実施形態の吸着式蓄熱装置の縦断正面図 (a)図1のA−A線における断面図(b)図1のB−B線における断面図 (a)図1に示した吸着式蓄熱装置の蒸発器の縦断正面図(b)図3(a)のA−A線における断面図(c)図3(a)に示した流量制御バルブの一例を示す説明図 図1の吸着式蓄熱装置の吸着器の要部を示す拡大斜視図
符号の説明
1:吸着式蓄熱装置 2a〜2c:蒸発器 3a〜3c:吸着器
4:仕切り壁 5a〜5c:流量制御バルブ(バタフライ弁)
6a〜6c:吸着ユニット
7a〜7c:冷水流路 8、8a、8b:仕切り壁 9:ニードルバルブ
10a、10b:貯水部 11:冷水槽 12:バルブ
13a:冷水供給口 13b:冷水排出口
14:制御機器 15:バルブ開度制御計 16:熱交換流路
17:プレート 18a、18b、18c:供給口
19a、19b、19c:バルブ A:吸着材 G:ゲート弁
T:温度計 W:冷水

Claims (5)

  1. 吸着材が充填され、熱交換流路を設けて吸着材を冷却または加熱するようにした吸着器と、冷媒を蒸発させる蒸発器とを備え、吸着材が前記熱交換流路を介して冷却されながら蒸発器からの冷媒の蒸気を吸着し、この蒸発潜熱により冷却された冷水が得られ、前記熱交換流路を介して加熱されて吸着された冷媒が脱着して凝縮し、前記吸着材を乾燥させて蓄熱するようにした吸着式蓄熱装置において、前記吸着器と前記蒸発器とを流量制御手段を介してユニット状に形成し、この吸着ユニットを複数段設けて、それぞれの吸着ユニットで異なる相対水蒸気圧力下で冷媒の吸着を可能としたことを特徴とする吸着式蓄熱装置。
  2. 前記吸着ユニットを上下方向に複数段設け、各段の蒸発器を水封状態で連通可能とし、前記熱交換流路を介した加熱により脱着した冷媒蒸気を、前記流量制御手段を介して蒸発器に導入して凝縮させるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の吸着式蓄熱装置。
  3. 前記各吸着ユニットに、その蒸発器に設けた貯水部の冷水の温度を測定する手段が設けられ、各蒸発器の冷水温度の測定値と設定温度とを対比し、その偏差に基づいて前記流量制御手段により冷媒蒸発量を制御して冷水温度を設定温度に調整するようにしたことを特徴とする請求項1または2に記載の吸着式蓄熱装置。
  4. 前記蒸発器は、その内部空間に開放した冷水の流路を備え、冷水がこの流路を通過しながら蒸発し、その蒸発潜熱で冷水の温度が降下する直接接触式蒸発機構が形成される構造であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の吸着式蓄熱装置。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の吸着式蓄熱装置を用い、夜間電力を利用して、吸着器に設けた熱交換流路に加熱流体を流通させて吸着した冷媒を脱着し、吸着材を乾燥させて蓄熱するようにした蓄熱方法。
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