JP5625160B2 - シティサイクルシステムの運営方法 - Google Patents

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Description

本発明は、レンタルサイクルなどのレンタル車両によるシティサイクルシステムを運営する方法、特に他のレンタルステーションから返却を可能とする複数のレンタルステーションによるシティサイクルシステムを運営する方法に関するものである。

従来、複数のレンタルステーションによるシティサイクルシステムの運営において、返却するレンタルステーションの偏りによる運営のシステムダウンを回避するため、満車となったレンタルステーションのレンタル車両をトラック等によりレンタル車両の不足するレンタルステーションに配送することなどにより、レンタルステーション間のレンタル車両保管数を望ましい配分に調整していた。

シティサイクルシステムは、従来の自動車に依存した人々の移動方式に対するアンチテーゼとして提案されたものであるが、その一方でトラックなどの自動車によってシステムが維持されていることは矛盾であり、レンタル車両の自律的移動によってシステムが維持されることが望ましい。

そうした観点から提案されている技術の1つに、特許文献1に開示されたシステムがある。このシステムでは、返却する際に、自転車が不足した拠点を携帯で確認でき、より不足した拠点に自転車を返却することでポイント加算や料金の割引等され、このポイントには環境に配慮した効果をもつエコポイントやショッピング上の割引に役立つポイントを含んだものであり、より使用可能なレンタサイクルを広域的に均一化して、量の偏りをなくすことを携帯で管理することを特徴とする。

このようなGPS機能付携帯電話による2次元バーコードを付した自転車、電動機付自転車、バイクなどの車両を管理するレンタサイクルシステムによって、ポイントゲッター(特定時間帯に空き時間を利用してポイントを得ることを目的としてレンタサイクルを利用する者)を生み出し、複数のレンタサイクル拠点全体の空満を一定化するための逆流を起こすことにより、システムを維持しようとするものである。

特開2010−55583
しかしながら、レンタル車両不足には、システムダウンに至る原因となる直線的に車両数が減少していくタイプのものだけでなく、一時的に車両数が減っていくもののある時点をピークに自律的に車両数が回復していく周期的変動によるものもある。これは、当該レンタル車両を貸出/返却をするレンタルステーションの地理的位置などによる特性(以下、入出特性という)によるものである。典型的タイプの出入特性として、坂道の上に位置する場合において直線的に車両数が減少していく「坂上タイプ」と、駅周辺に位置するレンタルステーションのように、朝は住宅地域からの入車が多く空きスペースが不足する一方で、夕方には逆に出車が多くなり貸出のための車両数が不足する「駅タイプ」とを指摘することが出来る。

「坂上タイプ」における車両不足に対してポイントを設定し、逆流を誘発することはシステム維持にとって有効であるが、「駅前タイプ」における車両不足に対してポイントを設定すると、却ってシステムダウンを助長するような効果を生む弊害がある。

本発明は、インセンティブとしてポイントを設定する方式において、個々のレンタルステーションの特性を判別して、レンタルサイクルの車両数の維持を適切に行えるようなポイントを設定するシティサイクルシステムの運営方法を提供することを課題とする。

本発明は、上述課題を解決するため次の構成を採用する。
請求項1に記載の発明は、

シティサイクルシステムを所定のエリア内に配置した複数のレンタルステーションで運営する方法において、

1)運営者が本システムの入力支援手段により、各レンタルステーションの運営にとって望ましいレンタルサイクルの保管数の適正範囲を当該レンタルステーションの属性データの構成要素としてレンタルステーション属性格納手段に格納する適正保管数登録ステップ、

(レンタルステーションの入出特性の設定)

2)運営者が本システムの設定支援手段により、前記保管数が減少する入出特性、前記保管数が増加する入出特性、前記保管数が振動する入出特性のそれぞれについて少なくとも1つのレンタルステーションを典型タイプのレンタルステーションとして予め選択し、該典型タイプの入出特性を項目もしくは軸として設定し、その強弱もしくは類似を示す段階的パラメータを設定し、各レンタルステーションの入出特性を当該特性毎のパラメータの値の列もしくはベクトルとして評価し、各レンタルステーションの属性データの構成要素として前記レンタルステーション属性格納手段に格納する入出特性設定ステップ、

(受け入れ条件の設定)

3)所定の間隔で各レンタルステーションにおけるレンタルサイクルの保管数を検出し該保管数が前記適正範囲にない場合、前記属性データと当該適正範囲からの外れ方を予め設定した受け入れ条件決定ルールを適用して受け入れ条件を決定し、レンタルステーション提供情報格納手段に格納する受け入れ条件設定ステップ、

(受け入れ条件の提示)

4)前記決定した受け入れ条件からレンタルサイクルのユーザが返却するステーションの選択するための支援情報を生成し、該ユーザに提供する支援情報提供手段により情報提供する情報提供ステップ、

というステップを実行することにより、レンタルサイクルのユーザによる返却をシステムの運営上望ましいレンタルステーションに誘導することを特徴とする方法である。
(パラメータによる評価)

請求項2記載の発明は、請求項1項記載のシステムにおいて、前記パラメータによる評価が、一の典型タイプに一致する場合の値から他のタイプに一致する場合の値までを段階的に変化する値の系列から適当な値を選択入力しレンタルサイクルシステム内の記憶装置に記録する評価支援手段によって、運営者が選択した値を評価の対象とするレンタルステーションのパラメータの値とすることであることを特徴とする方法である。

請求項3記載の発明は、請求項1項記載のシステムにおいて、前記パラメータによる評価は、評価対象のレンタルステーションにおけるレンタルサイクルの出入に係る所定の統計値と前記典型タイプについて予め設定した前記統計値に相当する値とを比較する所定の演算プログラムを動作させることにより生成する典型タイプとの類似を示す値を当該レンタルステーションのパラメータの値とすることであることを特徴とする方法である。

請求項4記載の発明は、

シティサイクルシステムを所定のエリア内に配置した複数のレンタルステーションで運営する方法において、

1)運営者が本システムの入力支援手段により、各レンタルステーションの運営にとって望ましいレンタルサイクルの保管数の適正範囲を当該レンタルステーションの属性データの構成要素として所定の記憶装置に登録する適正保管数登録ステップ、

2)運営者が本システムの設定支援手段により、貸出する車両数と返却を受け入れる車両数とが異なることにより車両数もしくは空き駐輪機が過不足する入出特性について予め少なくとも2つの典型タイプのレンタルステーションの特性を示す領域を設定し、一の典型タイプから他の典型タイプまで中間的特性を示す領域をさらに設定し、該領域に所定の区切りを設定し、当該区切りによって生成された区分に適当なラベルを設定するステップ、

3)各レンタルステーションが該当する区分を決定し、該レンタルステーションの出入特性として決定した区分に設定されたラベルを付与し、当該レンタルステーションの属性データの構成要素として前記記憶装置に登録するステップ、

4)所定の間隔で各レンタルステーションにおけるレンタルサイクルの保管数を検出し前記適正範囲にない場合、前記属性データと当該適正範囲からの外れ方とを予め設定した受け入れ条件決定ルールを適用して受け入れ条件を決定し、レンタルステーション提供情報格納手段に格納する受け入れ条件設定ステップ、

5)前記決定した受け入れ条件からレンタルサイクルのユーザが返却するステーションの選択するための支援情報を生成し、該ユーザに提供する支援情報提供手段により情報提供する情報提供ステップ、

というステップを実行することにより、レンタルサイクルのユーザによる返却をシステムの運営上望ましいレンタルステーションに誘導することを特徴とする方法である。

請求項5記載の発明は、請求項4に記載の方法において、

前記レンタルステーションが該当する区分の決定は、一の典型タイプから他の典型タイプまでの区分の系列から決定対象のレンタルステーションの区分を選択し、入力する区分決定支援手段により、当該システムの運営者が決定し、所定の記憶装置に登録することによって行うことを特徴とする。

請求項6記載の発明は、請求項4に記載の方法において、

前記レンタルステーションが該当する区分の決定は、決定対象のレンタルステーションが該当する区分を、

該レンタルステーションにおけるレンタルサイクルの出入に係る所定の統計値と前記典型タイプについて予め設定した前記統計値に相当する値とを比較する所定の演算プログラムを動作させることにより生成する典型タイプとの類似もしくは典型タイプの特性の強弱を示す値の範囲によって決めるものであることを特徴とする。

請求項7記載の発明は、請求項4に記載の方法において、

前記レンタルステーションが該当する区分の決定は、決定対象のレンタルステーションが該当する区分を、

該レンタルステーションにおけるレンタルサイクルの出入に係る所定の統計値と前記典型タイプについて予め設定した前記統計値に相当する値とを比較する所定の演算プログラムを動作させることにより生成する典型タイプとの類似もしくは典型タイプの特性の強弱を示す値の範囲ごとに該当区分を割り当てた割り当てテーブルを予め用意し、該割り当てテーブルを参照することによって決定することを特徴とする。

請求項8記載の発明は、請求項1乃至7のいずれかに記載の方法において、

前記典型タイプは、予め選択した駅周辺に立地するレンタルステーションが示す出入傾向、予め選択した坂道の上に立地するレンタルステーションが示す出入傾向、予め選択した坂道の下に立地するレンタルステーションが示す出入傾向から選ばれたものであることを特徴とする。

請求項9記載の発明は、請求項1乃至8のいずれかに記載の方法において、

前記ユーザの登録データは、当該ユーザに与えられるポイントを含むものであって、当該ポイントはレンタルサイクルの利用料金又は当該システムと提携関係を有する店の商品又はサービスの料金の支払いに利用できる有価ポイントであって、前記受け入れ条件は返却したユーザの有するポイントに対して加算又は減算の処理をすることであることを特徴とする。

請求項10記載の発明は、請求項1乃至9のいずれかに記載の方法において、

レンタルサイクルの利用を望むレンタルユーザが、ユーザ側端末からユーザ登録手段にアクセスして、所定のユーザ個人情報、認証方法そして情報通知方法を入力し、ユーザ情報格納手段に格納するユーザ登録ステップをさらに含み、

前記情報提供ステップにおいて、前記登録した情報通知方法に従って、前記設定した受け入れ条件を所定の表示フォーマットに変換し、レンタルステーションの受け入れ条件一覧情報とし、レンタルユーザ側の端末に提供することにより、前記レンタルユーザが返却するステーションの選択するための支援をすることを特徴とする方法である。

レンタルサイクルシステム運営のネックである車両数や入車の空きスペースの不足をレンタルステーション毎に設定したインセンティブとしてのポイントをレンタルユーザに表示することにより、返却するレンタルステーションをシステム維持の観点から望ましいレンタルステーションに誘導し、レンタルシステムのシステムダウンを自律的に回避する効果がある。

従来提案されていたポイントシステムでは実現できなかった各レンタルステーションの入出特性を反映したポイントを生成して利用することが出来、各STの駐輪状況だけでなく、その入出特性に応じて適当な量のポイントを設定することができる効果がある。

複雑な要因で決定されると考えられる入出特性を運営者が熟知する典型的なレンタルステーションとの類似や典型的性質の強弱によって、視覚的に運営者が決定することができるため、多くのSTに対してその入出特性を設定することを可能とする効果がある。

また、現在の過不足といった現時点での駐輪状況に惑わされることなく、管理対象とするSTの入出特性を判断材料にいれることにより、将来どのようになっていくのかを判断し、適切な受け入れ条件を設定し、適切な返却行動の誘導をし、シティサイクルシステムの運営維持に貢献する効果がある。
システムの概略構成 システムセンターの動作 ST属性登録画面 ST属性のデータ構造 ST(レンタルステーション)の内部構成 入出に関するログデータの例 入出特性設定画面 入出特性を表現する変形例の設定画面 ST監視情報の例 ST特性設定部1012の動作 入出特性の振り分けを行う変換テーブル 特性設定時に参照される計算式の内容 受け入れ条件生成のルールの例 ST提供情報のデータ構造 要求受付ステップにおけるプロセス ユーザ情報のデータ構造の一例 検索要求画面の一例 検索結果画面の一例
以下、本発明の具体例につき図面を用いて説明する。

(システムの概略構成)

図1は、本発明による方法を利用したシティサイクルシステムの具体例を示すブロック図である。ネットワーク1001に接続したシステムセンター1000と、ネットワーク1001を介して接続する複数のレンタルステーション群1002〜1005と(図中および以下の記載においては「ST」という略称をもちいる)、レンタルユーザ1006に対して貸出中のレンタルサイクル1007と、レンタルユーザ側端末1008と、レンタルユーザ側端末をネットワークと接続させる無線基地局1009という構成である。

システムセンター1000はネットワーク1001を介して、各STに設けられたセンサーによって把握している駐輪状況データをネットワーク経由で取得できる構成となっている。駐輪状況データの把握等については後で詳細に述べる。

レンタルユーザ1006は、使用中のレンタルサイクル1007を返却すべきSTをユーザ側端末1008からネットワーク1001にアクセスしてシステムセンター1000にアクセスして、自己の目的地あるいは、後で詳細に述べる受け入れ条件としてのポイントを条件として条件を満たすSTを検索することができる。ユーザ側端末1008としてはブラウザ機能を備えた携帯電話を採用することが出来る。

システムセンター1000は、ST属性登録部1010、ST属性記憶部1011、ST出入特性設定部1012、ST監視部1013、ST監視情報記憶部1014、受け入れ条件生成部1015、ルール記憶部1016、このルールを適用して生成した受け入れ条件を含む各STの提供情報を格納するST提供情報記憶部1017、アクセスしてきたレンタルユーザに対する認証や初回ユーザの登録を行うユーザ認証部1018、ユーザ支援情報記憶部1019、そしてユーザ支援情報提供部1020という構成である。

ここで図示の便宜上各部が1つの物理的場所を有するセンターに集中した態様で記載されているが、物理的位置を分散させて構成してもよく、物理的に場所とは別に各部にはネットワーク1001上のアドレスを割り当てて、バーチャル的には分離したポータルサイトとして構成してもよい。

ネットワーク1001は、無線回線および有線回線を含む通信回線から構成されており、図では各STとの接続は有線回線となっているが、無線回線であってもよく、各STの通信環境に応じて適宜定められるものである。

又、各部の動作は、予め用意されたプログラムをモニター、キーボード、マウス等のインターフェースを備えたパーソナルコンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行し、各種デバイスを制御することにより実現される。また、これらのプログラムは、たとえばハードディスク、USBメモリ、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出され、システムの運営者が操作することによって実行される。

システムセンター1000は、各部の動作が協働することによって、各STにおけるレンタルサイクルの入出特性(返却されて入ってくる車両数と貸し出されて出ていく車両数が偏る性質)を把握し、各STの駐輪するレンタルサイクルの不足や過剰といった駐輪状況を監視し、各STにレンタルユーザが返却するときの受け入れ条件を設定し、レンタルユーザに受け入れ条件を含む情報を提供することにより、レンタルユーザの返却先のSTをST間の車両数を適正に保つのに望ましいSTに誘導するものである。

以下、図2に示すシステムセンター1000の動作の概要を示したフローチャートに従って、本発明の方法の動作の主要部分の動作について概括的に説明しつつ、合わせてSTの詳細な構成・動作および各部のプロセスについての詳細について述べることとする。

(ST属性登録ステップ)

ST属性登録ステップ2001において、本発明のシティサイクルシステムの運営者によるST属性の登録が行われる。

ST登録部1010は、特に図示しない運営者側端末によってアクセス可能なポータルサイトとして実現され、アクセスした運営者側端末の表示した所定の入力画面からST毎に属性情報を入力し、ST属性記憶部1011に格納する。

図3は、運営者側端末に表示されたST登録画面である。ブラウザ画面3000上に示された入力欄3001は、STID(レンタルステーションを個別に識別する識別情報である。)を入力する欄である。入力欄3002は、当該STの所在する位置を示す位置情報を入力する。位置情報は緯度経度で表現される一般的な値を採用することとするが、運営者が設定したランドマーク名あるいは、本発明のシティサイクルシステムを運用する地域を所定のブロックに細分したブロック名を入力する方式などを採用することが出来る。

入力欄3003は、STに設けられた駐輪機の数を入力する欄である。STで管理するレンタルサイクルは、駐輪機に駐輪させることによって管理するものである。レンタルユーザは駐輪機のロックを解除し、出車させ利用を開始し、入車返却は空いている駐輪機に駐輪させることにより行われるので、駐輪機数はSTのサービス能力を示す重要な指標である。

入力欄3004はシティサイクルシステムサービス開始時に当該STに備えるべきレンタルサイクルの車両数である。運用開始時やSTの修理等で一時的に運用を停止した場合に再開時に備えるべきレンタルサイクルの基準である。入力欄3005、3006は、適正車両数の入力欄であり、上限と下限を入力する方式を採用している。適正車両数を一つの値として入力し、運営における駐輪状況の評価においては、この値から所定の幅を超えるかどうかで駐輪状況の適否を評価する方式も採用可能である。

ボタン3007は、ST特性設定部1012を起動させるためのボタンであり、運営者側端末の入力デバイスにより選択し、クリック等のアクションを加えることにより動作する。

(ST属性データの構造)

図4は、上記プロセスで生成されるST属性データの構造を示したブロック図である。

STID4001を主キーとして、位置4002、駐輪機数4003、初期保管数4004、適正車両数下限4005、適正車両数上限4006、そしてST特性設定部1012で決定され格納される入出特性4007という構成である。
(レンタルステーション「ST」の説明)

複数のST間で貸出・入車返却するシステムでの入出特性の理解のために、ここでSTについてのより詳しい説明を、図1に示した1002〜1005を例に説明する。STの一般的特性として貸出による出車が増加すれば時間的遅れの後返却による入車数が増えるものであるが、貸出元STと返却先STを別にすることができるため、入出のアンバランスが生まれる。1002で示されるST1は、坂道の上に位置するSTであり、レンタルサイクルを利用するには重力が助けとなり有利な立地である半面、返却するためにレンタルサイクルを運転するには不利な立地である。このような立地による入出特性は「坂上タイプ」ということができる。1003で示されるST2は、坂道の下に位置するため、ST1とは逆の入出特性「坂下タイプ」ということができる。

また、1004で示す駅周辺にあるST3と、1005で示された駅を利用する通勤者が多く居住する住宅地にあるST4では、朝と夕でレンタルサイクルの貸出・返却のパターンが入れ替わることにより、入車数のピークと出車数のピークが交互に入れ替わり、各STのトータルの車両数は一定に保たれる傾向にある。このような入出特性は「駅タイプ」ということができる。

ここで入出特性は地理的要因や商業施設などの社会的要因によって変化するものであるが、シティサイクルシステムを運営する地域から典型的なタイプを複数選択して、あるいは選択したSTの入出特性を理想化した典型タイプを設定し、典型タイプとの類似度や典型タイプの資質を表す項目や次元と軸を設定することにより、すべてのSTをそれら項目の値や次元の変数や軸上の目盛の値として数量化されたデータとして表現することが出来、それらの数量データ化された入出特性はSTの保管する車両数を適正車両数に保つために必要な調整量の大小を適切に評価することに有効である。

図5は、STの内部構成図である。

ネットワーク1001に接続したST管理局5000は、イーサネットによって構築された構内回線5001を介して駐輪機5002、ST側端末5004との通信および制御を行う。ここで構内回線としてイーサネットとしたが、無線LANなど無線回線を採用することが可能である。

レンタルサイクル5003はRFIDタグを有しており、駐輪機5002に備えられたセンサーであるRFIDリーダーによって、駐輪中のレンタルサイクルの有無もしくはレンタルサイクルのID(車両ID)を読み出してST管理局5000へ送信するように構成されている。ここで駐輪機は4機としているが、これに限られるものでなく、STの敷地やレンタルサイクルのニーズに応じて適宜決められるものである。

ST側端末5004は、STの敷地内に設けられたレンタルに係る手続きをするための入出力装置であり、レンタルユーザの認証カードもしくは端末を読み取るためのセンサー5005を備えている。ユーザ認証は5004からキーボード等の入出力等のデバイスによりユーザIDもしくはパスワードをユーザ自ら入力する方式であってもよい。

ST管理局5000は、STの敷地内に設ける必要はなく、ネットワーク1001のいずれかのアドレスに設置されたポータルサイトとしてもよく、物理的にはシステムセンター1000内に設置されたものでもよい。

ST管理局5000は、レンタルによる出車および返却による入車を記録する入出記録部5007、駐輪機のロック機構を制御するロック制御部5008、ネットワーク1001を介してシステムセンター1000との通信を制御する通信制御部5009という構成である。

入出記録部5007では、入出に係るログを記録し、システムセンターのST監視部1013からの問い合わせ(ポーリング)に応じてログを送信する。ロック制御部5008は、レンタルユーザの返却もしくは貸出の動作および手続きに応じて駐輪機のロックの解錠・施錠制御を行う。通信制御部5008は、レンタルユーザがST側端末を操作してレンタルに必要な手続きした場合のデータをシステムセンター内のユーザ認証部1018に送信したり、ST監視部1013からのログデータ要求を受信する等のデータ通信をする制御を行う。

各部の動作は、予め用意されたプログラムをマイクロコンピュータ、パーソナルコンピュータあるいはワークステーション等のコンピュータで実行し、各種デバイスを制御することにより実現される。また、これらのプログラムは、たとえばハードディスク、USBメモリー、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出され、システムの運営者が操作することによって実行される。

図6は、入出に関するログデータの例である。

6001は、入出記録部のメモリに保持されたログデータの例であり、時刻、駐輪機の識別子であるSTID、貸出による「出」と返却による「入」の区別、出入に係るレンタルサイクルの識別子であるサイクルID、レンタルユーザの識別子であるユーザIDが時系列で記録されている。ST監視部1013でこのログデータを該当するST毎に集計など統計的処理することにより所定の時間当たりの出車数、入車数、あるいは駐輪数といった駐輪状況を把握することができる。

6002は、6001とは異なるタイプのログデータを採用した場合の例である。ST監視部1013からの問い合わせを受けて、その時刻における各駐輪機の空/駐輪を空を「0」、駐輪を「1」として表したデータであり、それぞれを集計することで、当該STの駐輪状況を把握することが出来る。

(ST特性設定ステップ)

図2のシステムセンターのフローチャートに戻って、2002のST特性設定ステップについて説明する。

先にSTの説明で述べた通り、STはその入出において特性を有しており、それらをコンピュータ処理できる数値データ化されたモデルによって表現することにより、各ST毎に調整の必要をコンピュータ処理し、量的に評価することが出来るようになる。

2001のST属性登録ステップにおいて、図3に示した入力欄3001〜3006の入力を終えて入出特性の設定画面遷移ボタン3007を選択してクリック等のアクションを加えると、入出特性設定部1012により制御に移行し、図7に示す入出特性設定画面7000が運営者側端末に表示される。ここではST属性登録画面上の設定画面遷移ボタン3007の属性として指定先として入力特性設定部1012を指定することで入力特性設定画面を呼び出す方式としているが、運営者側端末からポータルサイトとして構成した入出特性設定部のアドレスを指定し、アクセスする方式であってもよい。
図7において、7001は坂上型の特性についてその強弱もしくは類似を0から100までのパラメータ値を入力して設定する。坂上型は、坂道を上ったところに立地するSTに顕著に表れる特性である。貸出の車両数が返却を超過し、STに駐輪する車両数が単調に減少するタイプである。
7003は、坂下型で同様に0から100のパラメータ値を入力して設定する。坂下型は、車両数が単調に増加するタイプである。
7002は、駅型の特性についてその強弱もしくは類似を0から100までのパラメータ値を入力して設定する。駅型は、朝夕の通勤などによって周期的に貸出車両数が増減し、一定の間隔をおいて返却車両数が同様の増減をすることで、当該STに駐輪する車両数が振動するタイプである。
ここで0〜100というパラメータの値は、全くその性質を有さないものを0、理想的にその性質に当てはまるものを100として段階的に表現する便宜のための値であり、0から1.0まであるいは、−1から1までというように選択入力すべき値域を適宜設定することが出来る。
(坂上,駅,坂下)=(100,100,0)と入力された場合、当該STは「駐輪する車両数が振動しながら減っていく」入出特性を表現するものである。
設定対象のSTについて、画面に表示された典型タイプの特性の強弱もしくは類似を考慮して入力し、決定ボタン7004に運営者側端末のポインティングデバイスにより選択し、クリック等のアクションを加え、特性を設定する。ST特性設定部1012の設定動作により、特性はST属性情報のデータ項目の1つである「入出特性情報」として、ST属性記憶部1011に格納される。

(特性表現の変形例)

図8において、図7で説明したのと同様の坂上、駅、坂下の3つを典型タイプとして選択し、各STの入出特性を表現する変形例について説明する。

8000は、ST特性設定部1012の動作によって生成された入出特性設定画面であり、先に説明した図7の画面と同様に運営者側端末に表示される。

8001は、坂上型から駅型、さらに駅型から坂上型まで9つの区切りを設定し、当該区切りによって生成された区分に−4から+4までの数値であるラベルを設定する。

運営者は、直線状に表示された区切りから当該STに相応しい区切りを運営者側端末のポインティングデバイスを操作し選択し、決定ボタン8002にアクションを加え、特性を設定する。

上位特性表現において、坂上、駅、坂下の3つのタイプを選択したが、本願発明の特性表現はこれに限られるものではなく、例えば、朝貸出のピークがあって夕方に返却のピークがある「ベッドタウン型」、貸出車両が自己STに戻って返却される「回帰型」といったタイプを選択するなど、シティサイクルシステムを運用する地域の特性に適した典型タイプを選択し、運用することが可能である。

(ST監視ステップ)

ST属性を設定してシティサイクルシステムの運用が開始されると、2003のST監視ステップにおいて、常時もしくは周期的に各STの駐輪状況の監視が行われる。

各STでは、レンタルユーザの貸出/返却手続きに応じて、レンタルサイクルの出車/入車の処理が行われており、ST監視部1013は所定の間隔で監視対象のSTの入出記録部5001に問い合わせ信号を送信し、先に説明した入出もしくは駐輪機の状態に係るログデータを取得し、集計、変換等の統計のための処理を行い、駐輪状況を示すST監視情報として所定のデータ形式でST監視情報記憶部1014に格納する。図9はST監視情報の例であり、9001は、ポーリングした時刻における各STの駐輪車両数、駐輪機数、駐輪率(=駐輪車両数/駐輪機数)から構成されているデータである。

9002は、他の形式のST監視情報の例であり、輪車両数、駐輪機数、駐輪率に加えて前回のポーリングから今回のポーリングまでの入車数及び出車数をログとして監視するものとなっている。このように運営者の管理の必要に応じて監視対象とするデータ項目は適宜選択可能である。又、駐輪率のようにログデータに適当な統計のための計算処理を行って生成するデータ項目であってもよい。

9002のような詳細なST監視情報を後で説明する受け入れ条件生成に先立って収集しておけば、入車数および出車数の集計結果について典型タイプとして設定したSTの集計値を基準に判別することにより、前述の入出特性の評価をコンピュータによる自動処理により実現できる。

入出特性を自動設定する場合におけるST特性設定部1012の動作を簡単に説明する。図10の10001〜10004に示すような集計による統計データが収集されていた場合において、10001で示すSTID=1のレンタルステーションを「駅型」の典型タイプとして設定する。STID=2を「坂上型」、STID=3を「坂下型」の典型タイプとして選択設定する。

各STの特性を設定するプロセスは、入車数と出車数の時間推移・累計あるいは駐輪車両数の時間推移、さらには駐輪数で除したこれら数値の割合を比較して、所定の基準を満たすかどうか等を適宜決めるものである。

図8で説明したような9つの区分を有する特性設定においては、基準の設定は坂上型の値である−70%から坂下型の値である70%までを9分割し、中間に駅型の値である−10%が収まるように区切りを調節する方式を採用する。システム運営者が坂上・坂下・駅の3つに該当するとして選択したSTのIDをST特性設定部の入力することにより、特性区分を自動設定するプログラムにより、ST特性設定部1012を構成するができる。このように構成することにより、シェアサイクルシステムの各STを監視することにより、各STの入出特性を設定することをコンピュータ処理によって行うことが出来る。

入車数/出車数の累計の差を駐輪機数で除した値についての典型タイプの値は、STID=1は−10%、STID=2は−70%、STID=3は70%である。そこで判断において、−70%以下、−70〜−50%、−50〜−30%、−30〜−10%、−10〜10%、10〜30%、30〜50%、50〜70%、70%以上という基準で、各STの特性を振り分けるものである。図11は、その振り分けを行う変換テーブルの示したものである。この場合、STID=4は−40%であるからSTの特性ラベルは「−2」である。

上記と同じ統計データを利用して、図7で説明したような3タイプの特性をそれぞれについて項目もしくは軸を設定し、ベクトル表現をすることも可能である。まず、坂上型の特性について、「入車数と出車数の累計の差を駐輪機数で除した値」が−70%のとき坂上型特性の値を「100」となるように変換し、「入車数と出車数の累計の差を駐輪機数で除した値」が0%以上のとき「0」となるようにプログラム設定する。次に坂下型特性については、「入車数と出車数の累計の差を駐輪機数で除した値」が70%のとき坂上型特性の値を「100」となるように変換し、「入車数と出車数の累計の差を駐輪機数で除した値」が0%以下のとき「0」となるように設定する。さらに、駅型特性については、入車のピーク時の値と出車のピーク時の値の差を求め、0から初期車両数までを段階的「100」から「0」までとなるように設定する。図12はST特性設定部1012で特性設定時に参照される計算式の内容である。この内容に沿って、ST監視情報のデータ項目と関連付けて変数定義し、演算処理をプログラムし、所定のコンピュータシステムによって実行されることにより、各STの入出特性が設定される。

この方式でSTID=4は、 (坂上,坂下,駅)=(57,0,66)と表わされる。すなわち、坂上特性値は、対象とするSTの「入車数/出車数の累計の差を駐輪機数で除した値」/が40%であるため、(40/70)×100の計算式でえられる。駅特性は、STID=4の「入車のピーク時の値と出車のピーク時の値の差」が(5−3)の計算式で与えられ、2は初期車両数6から4段階目に当たるため(4/6 )×100の計算式で与えられる。

この方式で坂上特性、坂下特性、そして駅特性をST特性設定部で生成するときに参照する計算式は、本実施例の計算式に限らず適宜設定可能である。

(現状の評価ステップ)

2004に示す現状の評価ステップは、設定した周期のポーリングによってログデータを取得したST監視部1013が、ログデータ又はログデータを集計することにより生成した駐輪機数と予めST属性記憶手段1011に登録した適正車両数と生成した駐輪機数とを比較することによって行われる。予め設定した上限と下限の範囲内であれば終了し、範囲外であれば次の受け入れ条件生成ステップ2005に移行する。

(受け入れ条件生成ステップ)

2005の受け入れ条件生成ステップにおいて、受け入れ条件生成部1015の動作によって、ルール記憶手段1016に格納された受け入れ条件生成ルールを参照して所定のプロセスが実行され、受け入れ条件の生成を行う。

受け入れ条件は、レンタルユーザが選択したSTに返却したときに、ユーザに提供される有価のポイントの額によって実現することができる。受け入れ条件は、ポイントに限られるものではなく、運営者がレンタルユーザをレンタル車両が不足するSTへ返却するように誘導するためのインセンティブとなる条件であれば、レンタル料金の割引、商品の授与などであってもよく、運営上の観点とユーザの行動への影響力等を考慮して適宜さだめられるものである。

本願発明にとって重要な技術思想は、いかなるものを受け入れ条件として選ぶかではなく、STの入出特性によって運営上の観点からレンタル車両の返却を誘導する必要性を評価し、評価に見合った量(ポイント方式であればポイント数の大小、料金割引であれば割引額といった量)の受け入れ条件を決定できる点である。

従来は、現実の車両数の不足しか判断材料が無く、駅型のように自律的に回復するところでも、返却を誘導すべきと判断するしかなかった点である。以下に示す受け入れ条件の生成ルールによって、判断材料に現時点での車両不足等にSTの入出特性も加えて、対象のSTの返却誘導の必要性を反映したポイントを生成することができる。

図13は受け入れ条件生成のルールの例を示したものである。13001は、図7で説明したような3タイプの特性をそれぞれについて項目もしくは軸を設定し、ベクトル表現をした場合の受け入れ条件生成のルールを示したものである。

すなわち、2004の評価において下限を超えて外れた場合、13002で示したルールが適応され、P(ポイント)の値が計算される。上限を超えて外れた場合、下段の13003で示されたルールが適用される。

13004は、図8で説明したような9つの区分を有する特性設定を採用した場合のルールを示したものである。STの入出特性を示す−4から+4までのラベルに対応したポイントを生成する変換テーブルである。2004の評価において下限を超えて外れた場合、13005に示す上段のテーブルが参照され、ラベル−4のSTの受け入れ条件としては4ポイント、ラベル−3のSTは3ポイントという具合に坂上の傾向の強さに応じてポイントを傾斜的に設定し、ラベルが0から+4までSTについてはポイントを設定しない。これらはST自身の入出特性に基づいて自律調整されると判断されるからである。

また、2004の評価において上限を超えて外れた場合、13006に示す下段のテーブルが参照される。こちらでは、坂下の傾向を有するラベル1〜4のSTについて受入れ条件は、−4ポイントから−1ポイントの減額である。具体的には、返却ユーザのユーザ情報記憶手段1020に格納されているポイントに対して減点処理を行う。

いずれの方式を採用するにしても、生成された受け入れ条件はST提供情報記憶手段1020に格納される。図14は、ST提供情報のデータ構造であり、各STの識別子であるSTIDをキーにポイント、案内情報、有効期限から構成されている。レンタルユーザが返却STを探すためにアクセスした場合に情報提供するための元となるデータとなる。

案内情報は、運営者や地域によって提供されるSTへの行き方、立地、あるいは周辺の観光情報であり、有効期限は情報を提供する期限を設定し、無効となった情報を提供しないための条件となる情報である。

要求受付ステップ2006は、上記の各STの属性情報および受け入れ条件が設定された後のプロセスである。まずレンタルユーザからアクセスがあって認証など複数のプロセスからなるものなので、図15で説明する。15001ユーザのアクセスステップで、まずレンタルユーザからユーザ側端末1008によるユーザ認証部1018へのアクセスが行われる。アクセスはユーザ側に公開したネットワーク上のアドレスを指定することよって実行される。

次に15002のユーザ認証ステップにおいて、ユーザ側端末に表示した認証画面から予め設定した認証方法による情報の入力が行われる。認証方法はユーザID、パスワード、生体情報など適宜採用することが可能であり、ユーザ情報記憶手段1020に格納された認証方法データとの照合が行われる。登録ユーザでない場合、ユーザ登録ステップ15003となる。図16は、ユーザ情報のデータ構造の一例である。ユーザID、パスワードなどの認証方法、メールアドレスもしくはユーザ用ポータルサイトアドレスなどの通知方法、ポイント数、氏名・住所などの所定の個人情報が登録される。ここでポイント数は、受け入れ条件として生成したポイントが格納されたものであり、取得すれば加算され、使用するときには参照され、使用分の減算処理がされる。

ユーザの認証がなされ、許可ユーザである場合、15004の要求処理の選択ステップに遷移する。特に図示しない要求処理選択画面からユーザの選択により、シティサイクルシステムが用意した所望の処理画面に遷移することが出来る。

STと提供情報の検索を選択すると、支援情報配信部1019の動作により検索要求画面に遷移し、検索依頼ステップ2007へ移行する。図17は検索要求画面の一例である。

17001は、目的地入力欄である。ここでは、ボタン17002にポインティングデバイスによるアクションを加えて開いたリストボックス17003から運営者が設定したランドマーク名を選択入力することができる。目的地は、ST属性情報の位置情報を参照して検索するためのキーとなるものである。尚、ユーザ側端末に地図を表示してポインティングデバイスによって位置を指定する方式を採用してもよい。

17004は、ポイント条件入力欄であり、入力したポイント数以上の受け入れ条件が設定されたSTを検索するキーとなるものである。

17005は、検索実行決定ボタンであり、検索キーを入力したレンタルユーザがポインティングデバイス等によりアクションを加えることで、2008に示すSTと提供情報の検索のプロセスが実行され、ST属性情報記憶部1011とST提供情報記憶部1017から条件にマッチした情報が抽出される。

2008のSTと提供情報の検索が終了すると、検索結果がユーザ情報記憶手段1020に格納された通知方法に従って、2009フォーマット変換ステップが実行され、ユーザ側端末に適した検索結果情報が生成される。2010の情報配信ステップにおいてユーザ側端末に検索結果が送信され、表示がされる。図18は、マッチしたSTのIDとポイントそして案内情報が表示された検索結果画面の一例である。案内情報については、案内情報欄にボタンを表示し、ボタンにアクションを加えることで、所定の地図情報にST及び観光情報を重ね合わせた表示画面を提供する方式であってもよい。

ここで通知方法としてメール送信を設定した場合において、新たに受け入れ条件が設定され、ポイント取得可能なSTが発生した時にメール通知する方式を採用することが可能である。レンタルユーザは、走行中においてユーザ側端末を操作することができないため、予め設定した検索条件にマッチしたSTの情報をプッシュ送信されることは、能動的情報取得できない走行中のレンタルユーザにとって非常に有用である。

STに設定された受け入れ条件としてのポイントは、レンタルユーザがレンタルサイクルを当該STに返却し、所定の返却手続きが終了したことがシステムセンターに通知されると、特に図示しないポイント処理部の動作によって、該当する登録ユーザのポイントに加算もしくは減算の処理を行うことにより、ポイントの引き渡しが実現される。

ここでレンタルユーザに引き渡されるポイントは、当該シティサイクルシステムのレンタル料金に充当されたり、地域の提携観光ショップでの商品購入に利用することが出来る有価のポイントであり、レンタルユーザの返却行動をポイント取得可能なSTへ誘導するインセンティブとなる。このインセンティブ効果により、立地条件等で発生するSTの入出特性による返却の偏りを調整する効果を発揮させることが出来るだけでなく、地域の観光支援にも利用可能である。
本発明で開示した発明は、今後普及すると思われる市民の足としてのシェアサイクルも含めて、都市や観光地として活躍が期待されるシティサイクルシステムの運営をトラック等の外部の支援に頼ることなく、自律的に維持するために幅広く利用されることが期待できる。

さらに、STにおけるレンタルサイクル不足や過剰により、システムダウンとなることがすでに問題となっているパリなど海外で稼働中のシティサイクルシステムにも導入可能であり、有望な市場がある。
1000 システムセンター
1001 ネットワーク
1002 レンタルステーション

1006 レンタルユーザ

1007 レンタルサイクル

1008 ユーザ側端末

1009 無線基地局


Claims (10)

  1. シティサイクルシステム(運営者が記憶装置を有するコンピュータを含むシステムを利用して自己の管理する自転車又は電動自転車(以下、「レンタルサイクル」という)を管理し、登録したユーザに貸し出すことにより市民に移動手段を提供するシステムをいう)を所定のエリア内に配置した複数のレンタルステーション(レンタルサイクルを保管する駐輪機を有する施設であって、レンタルサイクルの貸出および返却をおこなう基地となるものをいう。)で運営する方法において、
    1)運営者が本システムの入力支援手段により、各レンタルステーションの運営にとって望ましいレンタルサイクルの保管数の適正範囲を当該レンタルステーションの属性データの構成要素としてレンタルステーション属性格納手段に格納する適正保管数登録ステップ、
    2)運営者が本システムの設定支援手段により、前記保管数が減少する入出特性、前記保管数が増加する入出特性、前記保管数が振動する入出特性のそれぞれについて少なくとも1つのレンタルステーションを典型タイプのレンタルステーションとして予め選択し、該典型タイプの入出特性を項目もしくは軸として設定し、その強弱もしくは類似を示す段階的パラメータを設定し、各レンタルステーションの入出特性を当該特性毎のパラメータの値の列もしくはベクトルとして評価し、各レンタルステーションの属性データの構成要素として前記レンタルステーション属性格納手段に格納する入出特性設定ステップ、
    3)所定の間隔で各レンタルステーションにおけるレンタルサイクルの保管数を検出し該保管数が前記適正範囲にない場合、前記属性データと当該適正範囲からの外れ方を予め設定した受け入れ条件決定ルールを適用して受け入れ条件を決定し、レンタルステーション提供情報格納手段に格納する受け入れ条件設定ステップ、
    4)前記決定した受け入れ条件からレンタルサイクルのユーザが返却するステーションの選択するための支援情報を生成し、該ユーザに提供する支援情報提供手段により情報提供する情報提供ステップ、
    というステップを実行することにより、レンタルサイクルのユーザによる返却をシステムの運営上望ましいレンタルステーションに誘導することを特徴とする方法。
  2. 前記パラメータによる評価は、一の典型タイプに一致する場合の値から他のタイプに一致する場合の値までを段階的に変化する値の系列から適当な値を選択入力しレンタルサイクルシステム内の記憶装置に記録する評価支援手段によって、運営者が選択した値を評価の対象とするレンタルステーションのパラメータの値とすることであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記パラメータによる評価は、評価対象のレンタルステーションにおけるレンタルサイクルの出入に係る所定の統計値と前記典型タイプについて予め設定した前記統計値に相当する値とを比較する所定の演算プログラムを動作させることにより生成する典型タイプとの類似を示す値を当該レンタルステーションのパラメータの値とすることであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. シティサイクルシステム(運営者が記憶装置を有するコンピュータを含むシステムを利用して自己の管理する自転車又は電動自転車(以下、「レンタルサイクル」という)を管理し、登録したユーザに貸し出すことにより市民に移動手段を提供するシステムをいう)を所定のエリア内に配置した複数のレンタルステーション(レンタルサイクルを保管する駐輪機を有する施設であって、レンタルサイクルの貸出および返却をおこなう基地となるものをいう。)で運営する方法において、
    1)運営者が本システムの入力支援手段により、各レンタルステーションの運営にとって望ましいレンタルサイクルの保管数の適正範囲を当該レンタルステーションの属性データの構成要素として所定の記憶装置に登録する適正保管数登録ステップ、
    2)運営者が本システムの設定支援手段により、貸出する車両数と返却を受け入れる車両数とが異なることにより車両数もしくは空き駐輪機が過不足する入出特性について予め少なくとも2つの典型タイプのレンタルステーションの特性を示す領域を設定し、一の典型タイプから他の典型タイプまで中間的特性を示す領域をさらに設定し、該領域に所定の区切りを設定し、当該区切りによって生成された区分に適当なラベルを設定するステップ、
    3)各レンタルステーションが該当する区分を決定し、該レンタルステーションの出入特性として決定した区分に設定されたラベルを付与し、当該レンタルステーションの属性データの構成要素として前記記憶装置に登録するステップ、
    4)所定の間隔で各レンタルステーションにおけるレンタルサイクルの保管数を検出し前記適正範囲にない場合、前記属性データと当該適正範囲からの外れ方とを予め設定した受け入れ条件決定ルールを適用して受け入れ条件を決定し、レンタルステーション提供情報格納手段に格納する受け入れ条件設定ステップ、
    5)前記決定した受け入れ条件からレンタルサイクルのユーザが返却するステーションの選択するための支援情報を生成し、該ユーザに提供する支援情報提供手段により情報提供する情報提供ステップ、
    というステップを実行することにより、レンタルサイクルのユーザによる返却をシステムの運営上望ましいレンタルステーションに誘導することを特徴とする方法。
  5. 前記レンタルステーションが該当する区分の決定は、一の典型タイプから他の典型タイプまでの区分の系列から決定対象のレンタルステーションの区分を選択し、入力する区分決定支援手段により、当該システムの運営者が決定し、所定の記憶装置に登録することによって行うことを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 前記レンタルステーションが該当する区分の決定は、決定対象のレンタルステーションが該当する区分を、
    該レンタルステーションにおけるレンタルサイクルの出入に係る所定の統計値と前記典型タイプについて予め設定した前記統計値に相当する値とを比較する所定の演算プログラムを動作させることにより生成する典型タイプとの類似もしくは典型タイプの特性の強弱を示す値の範囲によって決めるものであることを特徴とする請求項4に記載の方法。
  7. 前記レンタルステーションが該当する区分の決定は、決定対象のレンタルステーションが該当する区分を、
    該レンタルステーションにおけるレンタルサイクルの出入に係る所定の統計値と前記典型タイプについて予め設定した前記統計値に相当する値とを比較する所定の演算プログラムを動作させることにより生成する典型タイプとの類似もしくは典型タイプの特性の強弱を示す値の範囲ごとに該当区分を割り当てた割り当てテーブルを予め用意し、該割り当てテーブルを参照することによって決定することを特徴とする請求項4記載の方法。
  8. 前記典型タイプは、
    予め選択した駅周辺に立地するレンタルステーションが示す出入傾向、予め選択した坂道の上に立地するレンタルステーションが示す出入傾向、予め選択した坂道の下に立地するレンタルステーションが示す出入傾向から選ばれたものであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の方法。
  9. 前記ユーザの登録データは、当該ユーザに与えられるポイントを含むものであって、当該ポイントはレンタルサイクルの利用料金又は当該システムと提携関係を有する店の商品又はサービスの料金の支払いに利用できる有価ポイントであって、前記受け入れ条件は返却したユーザの有するポイントに対して加算又は減算の処理をすることであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の方法。
  10. 請求項1乃至9のいずれかに記載の方法において、
    レンタルサイクルの利用を望むレンタルユーザが、ユーザ側端末からユーザ登録手段にアクセスして、所定のユーザ個人情報、認証方法そして情報通知方法を入力し、ユーザ情報格納手段に格納するユーザ登録ステップをさらに含み、
    前記情報提供ステップにおいて、前記登録した情報通知方法に従って、前記設定した受け入れ条件を所定の表示フォーマットに変換し、レンタルステーションの受け入れ条件一覧情報とし、レンタルユーザ側の端末に提供することにより、前記レンタルユーザが返却するステーションの選択するための支援をすることを特徴とする方法。
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