JP5623619B1 - ドライエッチング用チャンバー内部材の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】気孔率が小さく耐食性の高い溶射皮膜を、簡便に実施することができる溶射法によって、ドライエッチング用チャンバー内部材に形成することができるドライエッチング用チャンバー内部材の製造方法を提供する。【解決手段】プラズマ溶射によってドライエッチング用チャンバー内に使用する部材にイットリア被膜を形成する方法によって解決する。作動ガスとしてH2ガス及びArガスを使用し、H2ガスに対してArガスの流量を増加させることでプラズマジェットの速度を上昇しかつプラズマジェットの温度を低下させて、当該プラズマジェットに対して原料粉末として粒径10〜20μmのイットリア微粉末を投入し、前記部材の表面に溶融したイットリア微粉末を含むプラズマジェットを溶射する。【選択図】図1

Description

本発明は、ドライエッチング用チャンバー内の部材(以下、ドライエッチング用チャンバー内部材又はチャンバー内部材と称することがある)にイットリア被膜を形成するドライエッチング用チャンバー内部材の製造方法に関する。
半導体デバイス製造に使用するドライエッチング装置では、チャンバー内にフッ化塩素などのハロゲンガスを充填して、チャンバー内でハロゲンガスのプラズマを発生させて、シリコンウエハ表面のエッチングを行う。チャンバーの内壁や、ガス供給部、シールド等のチャンバー内部材は通常の場合はアルミニウム又はアルミニウム合金などの金属材料から製造されるが、ハロゲンガスのプラズマによって金属材料が腐食してしまう。
チャンバー内部材の腐食を防ぐために、特許文献1に示すように、溶射によってイットリアの被膜をチャンバー内部材の表面に形成することが知られている。特許文献1の方法によれば、気孔率5から10%の溶射皮膜が得られるとされている。また、段落0018には、大気溶射法では気孔率が5%以下の溶射皮膜を製造することが困難であることが記載されている。
一方、特許文献2には、フッ素系や塩素系などのハロゲン性腐食ガスあるいはそれらのプラズマに曝される部位を表面粗さ(Ra)が1μm以下、気孔率が3%以下のセラミック焼結体で構成することが記載されている。実施例1には、表1に記載の金属微粉末を成形し、1300〜1800℃で焼結することでセラミック焼結体を形成すると記載されている。段落0012には、Raを1μm以下とすることにより電界の集中を防止して腐食の進行を抑制できるとされており、段落0013には、気孔率を3%以下にすることにより、気孔部の腐食による表面性状の劣化、表面積の増加に伴う耐食性の低下を防止することが可能になると記載されている。そして、表1には、気孔率0%、2%、又は4%のイットリア焼結体が記載されているものの、このような気孔率の被膜を溶射法により形成する方法については、記載されていない。
特許第3510993号公報 特開平10-45461号公報
上述のように、イットリア被膜の表面の気孔率及びRaを小さくすることでハロゲンガスに対する耐食性が向上することは既に知られている。しかし、気孔率が小さい溶射皮膜を溶射法で形成することは未だ実現されていない。
本発明は、気孔率が小さく耐食性の高い溶射皮膜を、簡便に実施することができる溶射法によって、ドライエッチング用チャンバー内部材に形成することができるドライエッチング用チャンバー内部材の製造方法を提供する。
本願発明者らは、溶射法によって気孔率の小さい溶射皮膜を形成するために検討を重ねたところ、1)作動ガスとしてH2ガス及びArガスを使用し、H2ガスに対してArガスの流量を増加させることでプラズマジェットの速度を上昇しかつプラズマジェットの温度を低下させて、2)当該プラズマジェットに対して原料粉末として粒径10〜20μmのイットリア微粉末を投入することで、溶射皮膜の気孔率を小さくすることができることを見出して本願発明を完成するに至った。一般的なイットリアの溶射法では、20μmを超え、かつ60μm以下の粒径を有するイットリア粉末が使用される。本発明では、プラズマ溶射の原料粉末として、特に粒径10〜20μmの微粉末を使用する。粒径10〜20μmの微粉末とは、10μm以上かつ20μm以下の範囲に粒度分布およびそのピークを有する粉末のことである。
上記粒径の微粉末を使用することで、成膜されるイットリア被膜を緻密にすることができるとも思われる。しかし、本発明者らが実験を行ったところ、溶射の原料粉末として微粉末を使用するとハロゲンガス等に対する耐食性が低下することが判明した。これは、粒径を小さくしたことによって、微粉末が融点以上に過熱されてイットリア(Y2O3)にY2O2やY2Oなどの酸素欠陥が生じたことに起因するものと考えられた。これらの酸素欠陥を有するイットリアは本来の耐食性を全く発揮できない。そこで、本発明者らは、原料粉末として粒径10〜20μmの微粉末を使用した場合において、Arガスの供給量を意図的に従来法よりも増加させたところ、イットリア被膜が緻密化し、ハロゲンガス等に対する耐食性が高まることが判明した。これは、Arガスの流量の増加によってプラズマ状態になりきれないArガスが生じてプラズマの温度が低下して、上記の酸素欠陥の発生が効果的に防止されることに起因するものと考えられる。
本発明は、プラズマ溶射によってドライエッチング用チャンバー内に使用する部材にイットリア被膜を形成する方法であって、作動ガスとしてH2ガス及びArガスを使用し、H2ガスに対してArガスの流量を増加させることでプラズマジェットの速度を上昇しかつプラズマジェットの温度を低下させて、当該プラズマジェットに対して原料粉末として粒径10〜20μmの微粉末を投入し、前記部材の表面に溶融したイットリア微粉末を含むプラズマジェットを溶射することによってイットリア被膜を形成することを特徴とするドライエッチング用チャンバー内部材の製造方法である。
上記の製造方法においては、Arガス/H2ガスの流量の容積比が6〜8となるようにプラズマ溶射機にArガス及びH2ガスを供給することが好ましい。Arガス/H2ガスの流量の容積比をこの数値範囲にすることで、緻密で耐食性の高いイットリア被膜をドライエッチング用チャンバー内部材の表面に形成することができる。
上記の製造方法においては、Arガスの流量は60〜75リットル/分にすることが好ましい。この範囲内でArガスの流量を設定し、Arガス/H2ガスの流量の容積比が6〜8となるようにH2ガスの流量を設定することで、緻密で耐食性の高いイットリア被膜をドライエッチング用チャンバー内部材の表面に形成することができる。
本発明によれば、簡便に実施することができる溶射法によって、例えば、気孔率が5%以下のような気孔率が小さく耐食性の高い溶射皮膜をドライエッチング用チャンバー内部材の表面に形成することができる。当然に、本発明の方法で製造したチャンバー内部材は、ハロゲンガスのプラズマなどの腐食性ガスに対して高い耐食性を有する。
プラズマ溶射機の断面図である。 作動ガスの供給部のブロック図である。 原料粉末の供給部のブロック図である。 実施例2と比較例5のイットリア被膜の電子顕微鏡写真である。
本発明は、プラズマ溶射によってドライエッチング用チャンバー内に使用する部材にイットリア被膜を形成するドライエッチング用チャンバー内部材の製造方法(以下、単に製造方法と称する)である。プラズマ溶射は、減圧下又は大気圧下で行われる。減圧下で行う場合には、皮膜と被覆対象物との界面および溶射粒子間の結合強度が高く、緻密で空隙の少ない溶射皮膜ができるが、減圧設備が必要になる。本発明の製造方法は、大気圧下及び減圧下の両方で実施することができる。後述のように、本発明の製造方法では、大気圧下でも十分に緻密なイットリア被膜を簡便に形成することができるため、簡便に実施することができる大気プラズマ溶射法を好適に採用することができる。
本発明の製造方法では、プラズマ溶射機を使用してドライエッチング用チャンバー内部材(以下、チャンバー内部材と称する)に溶融したイットリア微粉末を溶射する。使用するプラズマ溶射機には公知のものを使用することができる。図1に本発明で使用するプラズマ溶射機の一例を示す。
図1のプラズマ溶射機1は、タングステンからなる陰極11と、銅からなる陽極12と、作動ガスの供給部13と、原料粉末の供給部14と、冷却部15とを備える。このプラズマ溶射機1では、陰極11と陽極12の間にアークを発生させてそこに作動ガスの供給部13からArガス及びH2ガスを所定の圧力で供給する。作動ガスはアークによってプラズマ化し、ノズルからプラズマジェットとなって噴出する。原料粉末の供給部14からイットリアの微粉末をArなどの搬送ガスで押し出してプラズマジェットに原料粉末を投入する。投入された原料粉末はプラズマジェットの熱により溶融し、このプラズマジェットをチャンバー内部材21の表面に対して噴射することによってイットリア被膜22を形成する。冷却部15には、冷却水を通水させて、熱交換によってプラズマ溶射機1の温度を制御する。
作動ガスの供給部13は、図2に示したように、Arガスの経路とH2ガスの経路とを備えている。Arガスの経路は、Arガスタンク31と、電磁弁33と、流量計34とを上流側から下流側に記載した順に金属製の中空管等で接続してなる。H2ガスの経路も同様に、H2ガスタンク35と、電磁弁37と、流量計38とを上流側から下流側に記載した順に金属製の中空管等で接続してなる。両経路は流量計34、38の下流で合流して、所定の比率で混合されたガスがプラズマ溶射機1に供給される。Arガス及びH2ガスの流量は、流量計の表示から読み取り、電磁弁33、37の開弁量を制御することによって流量を調節することが可能である。Arガスタンク31及びH2ガスタンク35には、それぞれArガス及びH2ガスが高圧で充填されているため、電磁弁33、37を開くと所定の圧力でArガス及びH2ガスがプラズマ溶射機1に供給される。
原料粉末の供給部14は、図3に示したように、Arガスタンク41と、電磁弁43、44と気体流量計45と原料粉末を入れるホッパ46とを上流側から下流側に記載した順に金属製の中空管等で接続してなる。気体流量計45を経て供給されるArガスはホッパ46に向けて供給されて供給口461から押し出される原料粉末をプラズマ溶射機1に向けて搬送する。そして、中空管は電磁弁43の下流で分岐しており、流量制御器47及び電磁弁48を経てホッパ46に接続される。電磁弁48の後で中空管はさらに分岐し、上側の経路はホッパ46にArガスを送り込んでホッパ内部を加圧している。下側の経路は、Arガスによって原料粉末を供給口461に押し出す。ホッパ46の下側には空気式振動機49を備えており、電磁弁50を介して供給される空気によって振動を発生させて、原料粉末の供給を助ける。ホッパの上部には排気弁51が配されている。Arガスタンク41には、Arガスが高圧で充填されているため、電磁弁43、44、48を開くと所定の圧力でArガスがプラズマ溶射機1及びホッパ46に供給される。
本発明の製造方法では、作動ガスとしてH2ガス及びArガスを使用し、H2ガスに対してArガスの流量を増加させることでプラズマジェットの速度を上昇しかつプラズマジェットの温度を低下させる。H2ガスに対してArガスの流量を増加させるには、作動ガス供給部13のArガス経路又はH2ガス経路の電磁弁33、37の開弁量を制御することによって達成することができる。Arガスの流量を増加させるに際しては、Arガス/H2ガスの流量の容積比が6〜8となるようにプラズマ溶射機にArガス及びH2ガスを供給することが好ましい。Arガス/H2ガスの流量の容積比が、この範囲を下回ると、緻密なイットリア被膜が得られ難い。これは、プラズマの温度が過度に高くなりイットリアの微粉末が過熱されて酸素欠陥が生じてしまうためだと考えられる。一方、Arガス/H2ガスの流量の容積比が、この範囲を上回るとイットリア被膜の成膜が困難である。これは、H2ガスが不足しプラズマの温度が低下して原料粉末が十分に溶融できなくなるためであると考えられる。
本発明では、原料粉末として粒径10〜20μmのイットリア微粉末を使用し、H2ガスに対するArガスの流量を増加させる。これにより、緻密でしかも耐食性の高いイットリア被膜を得ることができる。原料粉末の粒径が、前記範囲を下回ると原料粉末の供給部14のホッパ46の中で原料粉末が凝集するため、原料粉末を円滑に供給することが難しくなる。原料粉末の粒径が、前記範囲を上回ると緻密なイットリア被膜が得られ難くなる。
以下、本発明の実施例を挙げてより詳細に説明する。
アルミニウム製の円板(直径25mm、厚み9mm)に以下の参考例1、実施例2及び並びに比較例1ないし5の条件で大気プラズマ溶射法によってイットリア被膜を形成した。大気プラズマ溶射を行うに際しては、図1ないし3と同じ構造を有する溶射機を使用した。参考例1、実施例2及び並びに比較例1ないし5では、Arガスの圧力はいずれも75Psiとなるように設定し、H2ガスの圧力は50Psiとなるように設定した。原料粉末は、原料粉末の供給部からアルゴンガスによって30g/分の流量で供給した。なお、原料粉末はアルゴンガスによって搬送されるが、このアルゴンガスはプラズマジェットの外側から原料粉末を供給するために流すので、プラズマジェットには影響を与えない。
参考例1〕
原料粉末として、10〜20μmの範囲に粒度分布及び粒度分布のピークを有する純度99.9%のイットリア(Y2O3)溶射材料を使用した。作動ガスとして、Arガス及びH2ガスを使用して、図1の流量計34、38の測定値を基にしてAr/H2の流量比が5.0になるように作動ガスの流量を調節して、前記のアルミニウム製の円板に対して大気プラズマ溶射を行った。溶射機の出力は32kWに設定した。
〔実施例2及び3〕並びに〔比較例1ないし5〕
Arガスの流量及びH2ガスの流量を表1記載のようにそれぞれ変更してAr/H2の流量比を変更した点、電力を表1に記載のように変更した点、及び原料粉末の粒径を表1に記載のように変更した点以外は、参考例1と同様の条件で前記のアルミニウム製の円板に対して大気プラズマ溶射を行った。
上記のようにして溶射したアルミニウム円板について、目視確認による評価、以下の方法による気孔率の測定、及び以下の方法による耐食性の評価を行った。
〔気孔率の測定〕
参考例1、実施例2及び並びに比較例1ないし5のうちイットリア被膜が成膜されたものについては、光学顕微鏡により溶射皮膜の断面組織画像を撮影し、この画像に対して画像解析(二値化)を行うことによって気孔率の測定を行った。
〔耐食性試験〕
誘導結合プラズマ装置(ICP(Inductively coupled plasma)装置)を使用して、参考例1、実施例2及び実施例、並びに比較例1ないし5のうちイットリア被膜が成膜されたアルミニウム円板について、耐食性試験を行った。試験は、IPC装置のチャンバー内にそれぞれのアルミニウム円板をセットし、CF4ガス及びO2ガスをそれぞれ0.05リットル/分及び0.005リットル/分で供給しながらプラズマを発生させて(CF4:O2=10:1)、4時間にわたってアルミニウム円板を混合ガスのプラズマに暴露した。真空度は1.3×10Paである。暴露終了後に、レーザー顕微鏡を使用して各アルミニウム円板の表面形状を観察した。試験後のイットリア溶射皮膜の表面形状を観察した結果、表面形状の変化がなかったものについては表1において「○」を付した。表面形状にわずかに変化(表面粗さの増加)があったものについては表1において「△」を付した。表面形状に大きく変化(表面粗さの増加)があったものについては表1において「×」を付した。イットリア被膜が形成されなかったため、試験を行わなかったものについては表1において「-」を付した。
参考例1のアルミニウム円板は、白色と黒色が入り混じったような外観であったが、気孔率は4.2%であり、耐食性試験の結果も比較的に良好であった。実施例2のアルミニウム円板は白色であり、外観は美しく仕上がっており、気孔率は1.4%で非常に緻密なイットリア被膜が得られた。耐食性試験の結果も非常に良好であった。実施例3のアルミニウム円板も、外観は美しく仕上がっており、気孔率は1.5%で非常に緻密なイットリア被膜が得られた。耐食性試験の結果も非常に良好であった。比較例1のアルミニウム円板は、ホッパからの原料粉末の供給に難渋し、イットリア被膜を成膜すること自体が困難であった。比較例2のアルミニウム円板は、黒色の外観であった。これは、H2ガスの供給過多によりプラズマの温度が上昇し、原料粉末が過熱されたためであると推測される。気孔率は2.5%であり緻密なイットリア被膜が得られたが、耐食性は不十分なものであった。これは、原料粉末が過熱されたことにより、イットリアに酸素欠陥が生じたためであると推測される。比較例3のアルミニウム円板は、イットリア被膜を成膜することができなかった。これは、Arガスの供給過多によりプラズマの温度が低下し、原料粉末が被膜を作れる程度に溶融しなかったためであると推測される。比較例4及び5のアルミニウム円板は、白色のイットリア被膜が得られたが、気孔率が大きく、緻密なイットリア被膜とはならなかった。これは、原料粉末の粒径が大きいために、イットリア被膜が粗くなり、十分な耐食性も得られなかったものと推測される。
実施例2と比較例5の方法で形成したイットリア被膜について、図4に走査型電子顕微鏡(SEM)を使用して撮影した写真を示す。図4において上の段は被膜表面の画像であり、下の段は被膜の断面の画像である。断面の比較から明らかなように、本発明の製造方法によれば、緻密なイットリア被膜をプラズマ溶射法によって簡便に形成することができる。
1 プラズマ溶射機
11 陰極
12 陽極
13 作動ガスの供給部
14 原料粉末の供給部
15 冷却部
16 インシュレーター
21 チャンバー内部材
22 イットリア被膜
461 供給口

Claims (1)

  1. プラズマ溶射によってドライエッチング用チャンバー内に使用する部材にイットリア被膜を形成する方法であって、
    作動ガスとしてH2ガス及びArガスを使用し、
    Arガスの流量を60〜75リットル/分とし、Arガス/H 2 ガスの流量の容積比が6〜8となるようにプラズマ溶射機にArガス及びH 2 ガスを供給してH2ガスに対するArガスの流量を増加させることでプラズマジェットの速度を上昇しかつプラズマジェットの温度を低下させて、
    当該プラズマジェットに対して原料粉末として粒径10〜20μmのイットリア微粉末を投入し、
    前記部材の表面に溶融したイットリア微粉末を含むプラズマジェットを溶射することによってイットリア被膜を形成することを特徴とするドライエッチング用チャンバー内部材の製造方法。
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