JP5622562B2 - 車両のシートリクライニング装置 - Google Patents

車両のシートリクライニング装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5622562B2
JP5622562B2 JP2010291665A JP2010291665A JP5622562B2 JP 5622562 B2 JP5622562 B2 JP 5622562B2 JP 2010291665 A JP2010291665 A JP 2010291665A JP 2010291665 A JP2010291665 A JP 2010291665A JP 5622562 B2 JP5622562 B2 JP 5622562B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wedge
inner peripheral
outer peripheral
peripheral surface
peripheral side
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010291665A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012135573A (ja
Inventor
大庭 徹也
徹也 大庭
訓久 大石
訓久 大石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Kiko Co Ltd
Original Assignee
Fuji Kiko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Kiko Co Ltd filed Critical Fuji Kiko Co Ltd
Priority to JP2010291665A priority Critical patent/JP5622562B2/ja
Publication of JP2012135573A publication Critical patent/JP2012135573A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5622562B2 publication Critical patent/JP5622562B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A47FURNITURE; DOMESTIC ARTICLES OR APPLIANCES; COFFEE MILLS; SPICE MILLS; SUCTION CLEANERS IN GENERAL
    • A47CCHAIRS; SOFAS; BEDS
    • A47C1/00Chairs adapted for special purposes
    • A47C1/02Reclining or easy chairs
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60NSEATS SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLES; VEHICLE PASSENGER ACCOMMODATION NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60N2/00Seats specially adapted for vehicles; Arrangement or mounting of seats in vehicles
    • B60N2/02Seats specially adapted for vehicles; Arrangement or mounting of seats in vehicles the seat or part thereof being movable, e.g. adjustable
    • B60N2/22Seats specially adapted for vehicles; Arrangement or mounting of seats in vehicles the seat or part thereof being movable, e.g. adjustable the back-rest being adjustable
    • B60N2/23Seats specially adapted for vehicles; Arrangement or mounting of seats in vehicles the seat or part thereof being movable, e.g. adjustable the back-rest being adjustable by linear actuators, e.g. linear screw mechanisms

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Seats For Vehicles (AREA)
  • Chairs For Special Purposes, Such As Reclining Chairs (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Dentistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Aviation & Aerospace Engineering (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)

Description

本発明は、車両のシートリクライニング装置に関し、駆動操作時に振動や異音が生じるのを抑制するようにしたものである。
車両にはシートが設けられており、該シートを構成するシートクッションに対してシートバックを任意の位置でロックする車両のシートリクライニング装置が設けられている。
従来の車両のシートリクライニング装置としては、例えば特許文献1に記載のものが知られている。特許文献1の図4に示す駆動ブッシュ3がいずれかの方向へ回転駆動されると、該駆動ブッシュ3の一対の押圧部3cのいずれかが、図5において一対の楔5の一方を先端部側から基端部側へ押圧し、ばね6が少し圧縮されて圧縮された分だけ他方の楔5が同じ方向へ少し旋回するということを繰り返しながら、一対の楔5の相互間に隙間を生じることなく、一対の楔5が偏心空間4の内部で円周方向に旋回し、円周方向における一対の楔5と対応する部分で外歯歯車2cが内歯歯車1cに噛み合い、噛み合う部分である噛合部Hが円周方向に移動するため、噛合部Hが一回りすると、外歯歯車2cの歯数が1枚少ないことから、外歯歯車2cが一対の楔5の旋回方向とは反対側へ歯1枚分だけ回転する。つまり、駆動ブッシュ3を回転駆動すると、シートクッションに固定された第1歯車体1に対してシートバックに固定された第2歯車体2が大きな減速比で減速され、該第2歯車体2は駆動ブッシュ3の回転する方向とは反対方向へ回転する。
特開2008−200442号公報
ところが、楔5は特許文献1の図5に示す外周面1e,内周面2eの間で摺動しながら旋回すると同時に軸方向へ僅かに往復移動を繰り返しており、本願の図7(a)に示すように装置の軸心を通る断面で切断したときの断面内では相互に平行な外周面1e,内周面2eの間で、楔5が軸方向へ僅かに往復移動するので、楔5が傾くと、楔5の内周側側面は上下の矢印で示す軸方向の下方側の点Aで、外周側側面は軸方向の上方側の点Bで、いずれも楔5の断面の対角線の近傍で、相互に平行な外周面1e,内周面2eに接触し、そのために軸方向へ往復移動する楔5にこじれが生じ、このこじれを原因として本願の図7(b)に示すように楔5が該楔5の長さ方向(図中の左右方向)と直角な軸方向(図中の上下方向)へ揺動し、揺動した後にこじれが無くなると楔5が落下して元の位置に復帰し、第1歯車体1への衝突を繰り返す。このため、駆動操作時に楔5と第1歯車体1との間で振動や異音を生じるおそれがある。
そこで本発明は、上記の課題を解決した車両のシートリクライニング装置を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、シートクッションと該シートクッションに対して下端が回動自在に設けられたシートバックとのいずれか一方に結合されて内歯歯車を有する第1回転体と、他方に結合されて前記内歯歯車よりも歯数が少ない外歯歯車を有する第2回転体と、前記第1回転体に形成された軸受筒と、該軸受筒を収容すると共に前記第2回転体に形成された収容部と、前記内歯歯車と前記外歯歯車とを噛み合わせることにより前記軸受筒の外周面と前記収容部の内周面との間に形成された円形の偏心空間と、該偏心空間に配置され基端部どうしが対向する一対の楔部材と、該一対の楔部材を円周方向の相互に離反する方向へ付勢する付勢手段と、前記偏心空間に挿入され前記一対の楔部材を円周方向へ押圧して回動させる入力部材とを備え、
前記偏心空間には、楔部材の軸方向への往復移動を許容する軸方向隙間が形成された車両のシートリクライニング装置において、
前記楔部材は、前記外歯歯車の内周面の半径寸法よりも僅かに小さい半径寸法の外周側側面と、前記内歯歯車の前記軸受筒の外周面の半径寸法よりも僅かに大きい半径寸法の内周側側面とを備えており、
装置の軸心を通る断面で前記楔部材を切断したときの前記楔部材の前記外周側側面および前記内周側側面の断面形状を、軸方向の中間部が僅かに突出する曲率半径の第1円弧面としたことを特徴とする。
この発明によれば、入力部材が回転駆動されることにより、楔部材が外周面と内周面とに摺動しながら円周方向へ旋回する際に、装置の軸心を通る断面内では楔部材は略平行な外周面と内周面との間を軸方向へ僅かに往復移動する。このとき、楔部材の外周側側面,内周側側面における第1円弧面の略中間位置が外周面および内周面に接触する。また、楔部材が傾いた場合でも、外周側側面,内周側側面における第1円弧面の中間位置の近傍が外周面および内周面に接触する。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の車両のシートリクライニング装置において、
前記第1円弧面の両端部に、前記第1円弧面よりも曲率半径の小さい第2円弧面を、前記第1円弧面の端部から連続して形成したことを特徴とする。
この発明によれば、第1円弧面の両端に設けた第2円弧面と内周面,外周面との距離が、第1円弧面のみを設けた場合よりも大きくなり、楔部材が傾いた場合でも、楔部材における外周側側面,内周側側面が楔部材の対角線の近傍で外周面と内周面とに接触する現象がより確実に回避される。
請求項1に係る車両のシートリクライニング装置によれば、装置の軸心を通る断面内では、楔部材の外周側側面,内周側側面における第1円弧面の略中間位置が略平行な外周面および内周面に接触し、楔部材が傾いた場合でも、外周側側面,内周側側面における第1円弧面の中間位置の近傍が外周面および内周面に接触するので、軸方向へ僅かに往復移動する楔部材にこじれが生じることはない。従来は装置の軸心を通る断面内では楔部材の外周側側面および内周側側面は相互に平行な直線状であり、外周面および内周面も相互に平行な直線状であるため、楔部材が軸方向へ僅かに往復移動する際に楔部材が傾いて楔部材がその対角線の近傍で外周面と内周面とに接触し、そのために楔部材が軸方向へ僅かに往復移動する際にこじれが生じ、該こじれを原因として楔部材がその長さ方向と直角な軸方向へ揺動して第1回転体との衝突を繰り返し、駆動操作時に振動や異音を生じるという問題があったが、この発明では楔部材が傾いても、第1円弧面の中間位置の近傍が外周面および内周面に接触するので、楔部材は傾いた後に落下することなく上記接触を維持したままで元の位置へ復帰して第1歯車体への衝突が回避され、こじれの発生と更には振動や異音の発生が回避される。
請求項2に係る車両のシートリクライニング装置によれば、楔部材の外周側側面,内周側側面における第1円弧面の両端に第2円弧面を設けたので、楔部材が傾いた場合でも楔部材がその対角線の近傍で外周面と内周面とに接触する現象がより確実に回避され、振動や異音を生じるという問題がより確実に回避される。
楔部材に係り、図2のA−A断面図(実施の形態)。 楔部材の正面図(実施の形態)。 楔部材が旋回する偏心空間の断面図(実施の形態)。 車両のシートリクライニング装置の作用説明図(実施の形態)。 車両のシートリクライニング装置に係り、(a)は正面図、(b)は(a)のB−B断面図(実施の形態)。 車両のシートリクライニング装置の分解斜視図(実施の形態)。 (a)は装置の軸心を通る断面で切断した楔等の断面図、(b)は(a)を矢印Cの方向から見た楔の揺動状態を示す説明図(参考図)。
以下、本発明による車両のシートリクライニング装置の実施の形態を説明する。シートリクライニング装置は、シートクッションに設けたブラケットとシートバックに設けたブラケットとの間に差動伝動機構を介在させることにより、シートクッションに対するシートバックの傾斜角度を調整できるようにしたものである。
(構成)
シートリクライニング装置の構成図と分解斜視図とを図5,図6に示す。シートリクライニング装置は、シートバックの下端に設けられた図示しないブラケットに結合した第1回転体1と、シートクッションの後端に設けられた図示しないブラケットに結合した第2回転体2と、駆動ブッシュ(入力部材)3と、該駆動ブッシュ3を回転駆動すると共にシートバックに固定された図示しないモータとによって構成されており、前記駆動ブッシュ3がいずれかの方向へ回転すると、第1回転体1に対して第2回転体2が駆動ブッシュ3の回転方向とは反対方向へ高い減速比で回転するように構成されている。
図5(b)に示すように、第1回転体1における第2回転体2との対向面には円形の凹部1aが形成されており、該凹部1aの内周面には内歯1bが形成され、内歯歯車1cを構成している。一方、第2回転体2における第1回転体1との対向面には、円形の凹部2aが形成されており、該凹部2aの内部には外歯歯車2cが嵌合されている。即ち、凹部2aの内周面には円周方向へ間欠的に内歯2dが形成されており、該内歯2dに、外歯歯車2cの外歯2bを嵌合することにより、第2回転体2と外歯歯車2cとが一体化されている。このため、外歯歯車2cの外歯2bは、図5(b)の軸方向の右側が内歯2dに噛み合わせて嵌合され、左側が内歯歯車1cと噛み合うようになっている。
図4に示すように、内歯歯車1cにおける内歯1bの数が例えば34であるのに対し、外歯歯車2cにおける外歯2bの数は33であり、外歯2bの数が内歯1bの数よりもひとつだけ少ない。そして、外歯2bの数が少ないために、両者を噛み合わせた状態では、内歯1bの中心O1に対して外歯2bの中心O2が偏心した位置を占めている。
前記内歯歯車1cに対して前記外歯歯車2cが噛み合う噛合部Hを円周に沿って移動させるための機構が設けられている。即ち、以下のように構成されている。前記第1回転体1には、前記内歯歯車1cと同心の軸受筒1dが形成されている。一方、図6に示すように前記外歯歯車2cの内部には軸受筒1d等を収容する円形の収容部2fが形成されており、該外歯歯車2cの内周面にリング2gを焼き嵌めして該リング2gの内周面を切削加工することにより、リング2gの内部に外歯歯車2cと同心の内周面2eが形成されている。そして、前記外歯歯車2cの部分を前記第1回転体1の凹部1aへ嵌め込んで外歯歯車2cを内歯歯車1cに噛み合わせることにより、軸受筒1dの外周面1eと外歯歯車2cの内周面2eとの間に、図4に示す円形の偏心空間4が形成されている。該偏心空間4に一対の楔(楔部材)5が配置されており、該一対の楔5が偏心空間4内を、外周面1eと内周面2eとに摺動しながら円周方向へ移動することにより、外歯歯車2cの中心O2が軸受筒1dの中心O1を中心として旋回する。そして、外歯歯車2cのうちの円周方向において一対の楔5と対応する部分が、前記内歯歯車1cへ押圧されて噛合部Hが生じ、この噛合部Hが円周方向に移動して隣の歯に移行していく。
単一の楔5を用いると寸法のバラツキがあったときに噛合部Hでのバックラッシュが大きくなったり小さくなったりするので、常にバックラッシュのない状態を維持するため、一対の楔5を設け、該一対の楔5を円周方向の相互に離反する方向へ付勢する付勢手段を設けて対応している。
図2に示すように、楔5の形状は、その平面図が前記偏心空間4の円弧の一部を埋める形状であり、楔5の板厚は外歯歯車2cの板厚とほぼ同じ値である。この楔5の外周側側面5bは、前記外歯歯車2cの内周面2eに摺動接触するため、内周面2eと略同じ半径寸法のひとつの円弧により形成されるが、寸法のバラツキが生じることを考え、内周面2eの半径寸法よりも僅かに小さい半径寸法で形成されている。一方、内周側側面5cは、前記内歯歯車1cの前記軸受筒1dの外周面の半径寸法よりも僅かに大きい半径寸法で形成されている。そして、楔5の幅寸法は左上端である基端部5gが最も大きく、該基端部5gに切欠部5aが形成されている。
図4に示すように、一対の楔5は、基端部5gどうしを突合わせた状態で偏心空間4に嵌め込まれ、付勢手段としてのばね6の両端が夫々の楔5の前記切欠部5aに係合している。つまり、ばね6の付勢力により一対の楔5が円周方向での相互に離反する方向へ向かって付勢されているので、楔効果により偏心空間4が広げられ、外歯歯車2cが図の上方へ押し上げられている。このため、外歯歯車2cと内歯歯車1cとの噛み合いが深くなってバックラッシュのない状態が作られ、軸受筒1dの外周面1eと内歯1bとの間に外歯歯車2cと一対の楔5とが位置して、隙間がなく遊びのない状態が維持されている。
以上のように配置された一対の楔5を、円周方向へ押圧しながら、偏心空間4の内部を移動させるため、前記駆動ブッシュ3が設けられている。該駆動ブッシュ3の形状を図6に基づいて説明する。駆動ブッシュ3は、第1回転体1の軸心位置に形成された前記軸受筒1dの内部に挿入される筒部3aと、該筒部3aと一体に形成され、一対の楔5が軸方向へ移動して抜け落ちないように規制するフランジ部3bと、該フランジ部3bから軸方向に沿って突出する一対の押圧部3cとで構成されている。該押圧部3cは、一方の楔5の幅が狭い方の先端部5hを円周方向へ押圧するようになっている。前記筒部3aの内部には、モータに連結された図示しない入力軸を挿入して駆動ブッシュ3を回転駆動するため、軸方向溝3dが円周方向へ複数形成されている。筒部3aを軸受筒1dの内部に挿入することにより、前記一対の押圧部3cが偏心空間4に軸方向から挿入されており、夫々の押圧部3cは図4に斜線で示すように、一対の楔5の先端部5hの近傍に位置している。
図6に示すように、前記各部材が組み付けられ、第1回転体1と第2回転体2とが相対的に回転しうるように、両者を軸方向に規制する連結環7が設けられている。
前記のように夫々の楔5が軸方向へ移動するのを規制するフランジ部3bが駆動ブッシュ3に形成されており、該フランジ部3bには、図3に示すように凸部3eが形成されている。そして、この発明では該凸部3eと楔5との間に軸方向隙間Gが形成され、相互に平行に配置された外周面1eと内周面2eとの間で、相互に平行な外周側側面5b,内周側側面5cを有する楔5が、矢印で示すように軸心方向へ僅かに往復移動できるように構成されている。このように軸方向隙間Gを設けたのは、楔5の軸方向への往復移動を許容すると、円周方向への楔5の移動が円滑になり、駆動ブッシュ3を駆動するモータの出力を小さくすることができるからである。
相互に平行な2つの壁面間を相互に平行な側面を有する楔が往復移動すると、楔が僅かに傾くだけで楔がこじれを生じてしまう。このようなこじれが生じないようにするため、楔5の断面形状が以下のように設定されている。図2のA−A断面図を図1に示すように、楔5をシートリクライニング装置の軸心を通る断面で切断したときの、楔5の外周側側面5bおよび内周側側面5cの断面形状は、軸方向の中間部が僅かに突出するような曲率半径の大きい半径寸法がR1の第1円弧面5d,5dにより形成されている。そして、該第1円弧面5d,5dの両端部には、該第1円弧面5d,5dよりも曲率半径の小さい半径寸法がR2の第2円弧面5e,5eが、第1円弧面5d,5dの端部から連続して形成されている。このほか、図1における楔5の上面には、僅かに突出させて凸部5fが形成されている。
(作用)
次に、車両のシートリクライニング装置の作用を説明する。
まず、車両のシートリクライニング装置の基本動作について説明する。図示しない入力軸の回転により図4において駆動ブッシュ3がいずれかの方向へ回転駆動されると、一対の押圧部3cのいずれかが、一対の楔5の一方を先端部5h側から基端部5g側へ押圧する。このとき、ばね6が少し圧縮され、圧縮された分だけ他方の楔5が同じ方向へ少し旋回するということを繰り返しながら、部材相互間の隙間を生じることなく一対の楔5が偏心空間4の内部で円周に沿って旋回する。これにより、円周方向における一対の楔5と対応する部分で外歯歯車2cと内歯歯車1cとが噛み合い、噛み合う部分である噛合部Hが円周方向へ移動する。噛合部Hが一回りすると、外歯歯車2cの歯数が内歯歯車1cの歯数より1枚足りないことから、外歯歯車2cが、一対の楔5および噛合部Hの旋回方向とは反対側へ1歯分だけ回転する。これによりシートバックに固定された第1回転体1に対して第2回転体2がシートクッションと共に前記駆動ブッシュ3の旋回方向とは反対方向へ高い減速比で減速して相対的に回転することになる。その結果としてシートクッションに対してシートバックが回動する。
次に、車両のシートリクライニング装置における一対の楔5の軸方向の往復移動について説明する。
この発明によれば、駆動ブッシュ3が回転駆動されることにより、楔5が前記軸受筒1dの外周面1eと前記外歯歯車2cの内周面2eとに摺動しながら円周方向へ旋回する際に、装置の軸心を通る断面内では楔5は略平行な外周面1eと内周面2eとの間を軸方向へ僅かに往復移動する。このとき、楔5の外周側側面5b,内周側側面5cにおける第1円弧面5d,5dの略中間位置が外周面1eおよび内周面2eに接触する。また、楔5が傾いた場合でも、外周側側面5b,内周側側面5cにおける第1円弧面5dの中間位置の近傍が内周面2eおよび外周面1eに接触する。
この車両のシートリクライニング装置によれば、装置の軸心を通る断面内では、楔5の外周側側面5b,内周側側面5cにおける第1円弧面5dの略中間位置が略平行な外周面1eおよび内周面2eに接触し、楔5が傾いた場合でも、外周側側面5b,内周側側面5cにおける第1円弧面5dの中間位置の近傍が外周面1eおよび内周面2eに接触するので、軸方向へ僅かに往復移動する楔5にこじれが生じることはない。従来は装置の軸心を通る断面内では楔5の外周側側面5bおよび内周側側面5cは相互に平行な直線状であり、外周面1eおよび内周面2eも相互に平行な直線状であるため、楔5が軸方向へ僅かに往復移動する際に楔5が傾いて楔5がその対角線の近傍で外周面1eと内周面2eとに接触し、そのために楔5が軸方向へ僅かに往復移動する際にこじれが生じ、該こじれを原因として図7(b)に示すように楔5がその長さ方向と直角な軸方向へ揺動し、元の位置へ復帰するために落下して第1回転体1との衝突を繰り返し、駆動操作時に振動や異音を生じるという問題があったが、この発明では楔5が傾いても、外周側側面5b,内周側側面5cにおける第1円弧面5dの中間位置の近傍が内周面2eおよび外周面1eに接触するので、楔5は傾いた後に落下することなく上記接触を維持したままで元の位置へ復帰して第1歯車体1への衝突が回避され、こじれの発生と更には振動や異音の発生が回避される。
この発明によれば、第1円弧面5dの両端に設けた第2円弧面5eと前記外歯歯車2cの内周面2e,前記軸受筒1dの外周面1eとの距離が、第1円弧面5dのみを設けた場合よりも大きくなり、楔5が傾いた場合でも、楔5における外周側側面5b,内周側側面5cが楔5の対角線の近傍で外周面1e,内周面2eに接触する現象がより確実に回避される。
この車両のシートリクライニング装置によれば、楔5の外周側側面5b,内周側側面5cにおける第1円弧面5dの両端に第2円弧面5eを設けたので、楔5が傾いた場合でも楔5がその対角線の近傍で前記軸受筒1dの外周面1eと前記外歯歯車2cの内周面2eとに接触する現象がより確実に回避され、振動や異音を生じるという問題がより確実に回避される。
なお、本実施の形態ではシートバックの下端のブラケットに第1回転体を結合し、シートクッションの後端に設けられたブラケットに第2回転体を結合したが、第1回転体と第2回転体とを入れ替えてもよい。
1…第1回転体
1b…内歯歯車
1d…軸受筒
1e…外周面
2…第2回転体
2b…外歯歯車
2e…内周面
2f…収容部
3…入力部材
3b…フランジ部
4…偏心空間
5…楔(楔部材)
5b…外周側側面
5c…内周側側面
5d…第1円弧面
5e…第2円弧面
6…ばね(付勢手段)
H…噛合部
G…軸方向隙間

Claims (2)

  1. シートクッションと該シートクッションに対して下端が回動自在に設けられたシートバックとのいずれか一方に結合されて内歯歯車を有する第1回転体と、他方に結合されて前記内歯歯車よりも歯数が少ない外歯歯車を有する第2回転体と、前記第1回転体に形成された軸受筒と、該軸受筒を収容すると共に前記第2回転体に形成された収容部と、前記内歯歯車と前記外歯歯車とを噛み合わせることにより前記軸受筒の外周面と前記収容部の内周面との間に形成された円形の偏心空間と、該偏心空間に配置され基端部どうしが対向する一対の楔部材と、該一対の楔部材を円周方向の相互に離反する方向へ付勢する付勢手段と、前記偏心空間に挿入され前記一対の楔部材を円周方向へ押圧して回動させる入力部材とを備え、
    前記偏心空間には、楔部材の軸方向への往復移動を許容する軸方向隙間が形成された車両のシートリクライニング装置において、
    前記楔部材は、前記外歯歯車の内周面の半径寸法よりも僅かに小さい半径寸法の外周側側面と、前記内歯歯車の前記軸受筒の外周面の半径寸法よりも僅かに大きい半径寸法の内周側側面とを備えており、
    装置の軸心を通る断面で前記楔部材を切断したときの前記楔部材の前記外周側側面および前記内周側側面の断面形状を、軸方向の中間部が僅かに突出する曲率半径の第1円弧面としたことを特徴とする車両のシートリクライニング装置。
  2. 請求項1に記載の車両のシートリクライニング装置において、
    前記第1円弧面の両端部に、前記第1円弧面よりも曲率半径の小さい第2円弧面を、前記第1円弧面の端部から連続して形成したことを特徴とする車両のシートリクライニング装置。
JP2010291665A 2010-12-28 2010-12-28 車両のシートリクライニング装置 Expired - Fee Related JP5622562B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010291665A JP5622562B2 (ja) 2010-12-28 2010-12-28 車両のシートリクライニング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010291665A JP5622562B2 (ja) 2010-12-28 2010-12-28 車両のシートリクライニング装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012135573A JP2012135573A (ja) 2012-07-19
JP5622562B2 true JP5622562B2 (ja) 2014-11-12

Family

ID=46673526

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010291665A Expired - Fee Related JP5622562B2 (ja) 2010-12-28 2010-12-28 車両のシートリクライニング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5622562B2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4538289B2 (ja) * 2004-09-29 2010-09-08 富士機工株式会社 自動車シートのリクライニング装置
JP2009207702A (ja) * 2008-03-05 2009-09-17 Fuji Kiko Co Ltd 車両のシートリクライニング装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012135573A (ja) 2012-07-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2009207702A (ja) 車両のシートリクライニング装置
JP5770601B2 (ja) シートリクライニング装置
JP5405211B2 (ja) 一方向クラッチ
KR100794069B1 (ko) 브래킷의 각도조정장치
JP6766170B2 (ja) 直線駆動装置
JP4825565B2 (ja) 自動車用リクライニング装置
WO2014065139A1 (ja) リクライニング装置
JP2008200442A (ja) 自動車シートのリクライニング装置
WO2019142577A1 (ja) 減速機構付モータ
JP5622562B2 (ja) 車両のシートリクライニング装置
WO2015012269A1 (ja) 回転直動変換装置、ステアリング装置
JP2009293650A (ja) 偏心揺動型歯車装置
US20180279783A1 (en) Seat reclining device
JP4675261B2 (ja) シートのリクライニング装置およびその製造方法
JP4538289B2 (ja) 自動車シートのリクライニング装置
KR101938576B1 (ko) 파워 리클라이너 장치
JP5809014B2 (ja) 減速歯車機構
JP7399062B2 (ja) シートリクライニング装置とシートリクライニング装置の製造方法
JP2018096213A (ja) 内燃機関のバランス装置
WO2020017312A1 (ja) 減速機
JP2009055985A (ja) 自動車シートのリクライニング装置
JP2009202799A (ja) 車両のシートリクライニング装置
JP2018069802A (ja) リクライニング装置
JP2010148626A (ja) シートリクライニング装置
JP2008008156A (ja) スタータ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130925

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140902

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140922

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5622562

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees