JP5621769B2 - クロロベンゼン誘導体、光学的に等方性の液晶媒体及び光素子 - Google Patents
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Description
素子の駆動方式に基づいた分類は、PM(passive matrix)とAM(active matrix)である。PM(passive matrix)はスタティック(static)とマルチプレックス(multiplex)などに分類され、AMはTFT(thin film transistor)、MIM(metal insulator metal)などに分類される。
(1)化学的に安定であること、および物理的に安定であること、
(2)高い透明点(液晶相−等方相の相転移温度)を有すること、
(3)液晶相(ネマチック相、コレステリック相、スメクチック相、ブルー相などの光学的に等方性の液晶相等)の下限温度が低いこと、
(4)他の液晶化合物との相溶性に優れること、
(5)適切な大きさの誘電率異方性を有すること、
(6)適切な大きさの屈折率異方性を有すること、
である。
特に、光学的に等方性の液晶相においては、誘電率異方性と屈折率異方性が大きな液晶化合物が駆動電圧低減の観点から好ましい。
また、(2)および(3)のように、高い透明点、あるいは液晶相の低い下限温度を有する液晶化合物を含む液晶組成物ではネマチック相や光学的に等方性の液晶相の温度範囲を広げることが可能となり、幅広い温度範囲で表示素子として使用することができる。液晶化合物は、単一の化合物では発揮することが困難な特性を発現させるために、他の多くの液晶化合物と混合して調製した液晶組成物として用いることが一般的である。したがって、液晶表示素子に用いられる液晶化合物は、(4)のように、他の液晶化合物等との相溶性が良好であることが好ましい。近年は特に表示性能、例えばコントラスト、表示容量、応答時間特性等のより高い液晶表示素子が要求されている。さらに使用される液晶材料には駆動電圧の低い液晶組成物が要求されている。また光学的に等方性の液晶相で駆動させる光素子を低電圧で駆動させるためには、誘電率異方性および屈折率異方性が大きい液晶化合物を用いることが好ましい。
(式(1)において、R1は水素または炭素数1〜20のアルキルであり、このアルキル中の任意の−CH2−は、−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−CF=CF−または−C≡C−で置き換えられてもよく、このアルキル中およびアルキル中の任意の−CH2−が、−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−CF=CF−または−C≡C−で置き換えられた基中の任意の水素はハロゲンまたは炭素数1〜3のアルキルで置き換えられてもよく;Z1、Z2、Z3、Z4、Z5およびZ6は独立して、単結合または−CF2O−であるが、少なくとも一つは−CF2O−であり;L1、L2、L3、L4、およびL5は独立して、水素またはフッ素であり;X1はハロゲン、−C≡N、−N=C=S、−SF5、または任意の水素原子がフッ素原子で置き換えられた炭素数1〜3のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH2−は、−O−、−S−、−CH=CH−、または−C≡C−により置き換えられてもよく
;l、m、n、oおよびpは独立して、0または1であり、1≦l+m+n+o+p≦2である。)
(これらの式中、R1が炭素数1〜20のアルキル、炭素数2〜21のアルケニル、炭素数2〜21のアルキニル、炭素数1〜19のアルコキシ、炭素数2〜20のアルケニルオキシ、炭素数1〜19のアルキルチオ、炭素数2〜19のアルケニルチオ、または−(CH2)v−CH=CF2であり、ここでvは0または1〜19の整数であり;Z1、Z2、Z3、Z4、Z5およびZ6は独立して、単結合または−CF2O−であるが、少なくとも一つは−CF2O−であり;L1、L2、L3、L4、およびL5は独立して、水素またはフッ素であり;X1がハロゲン、−SF5、−CH2F、−CHF2、−CF3、−(CH2)2−F、−CF2CH2F、−CF2CHF2、−CH2CF3、−CF2CF3、−(CH2)3−F、−(CF2)3−F、−CF2CHFCF3、−CHFCF2CF3、−(CH2)4−F、−(CF2)4−F、−(CH2)5−F、−(CF2)5−F、−OCH2F、−OCHF2、−OCF3、−O−(CH2)2−F、−OCF2CH2F、−OCF2CHF2、−OCH2CF3、−O−(CH2)3−F、−O−(CF2)3−F、−OCF2CHFCF3、−OCHFCF2CF3、−O(CH2)4−F、−O−(CF2)4−F、−O−(CH2)5−F、−O−(CF2)5−F、−CH=CHF、−CH=CF2、−CF=CHF、−CH=CHCH2F、−CH=CHCF3、−(CH2)2−CH=CF2、−CH2CH=CHCF3、または−CH=CHCF2CF3である)
(これらの式中、R1が炭素数1〜20のアルキル、炭素数2〜21のアルケニル、炭素数2〜21のアルキニル、炭素数1〜19のアルコキシ、炭素数2〜20のアルケニルオキシ、炭素数1〜19のアルキルチオ、炭素数2〜19のアルケニルチオ、または−(CH2)v−CH=CF2であり、ここでvは0または1〜19の整数であり;L1、L2、L3、L4、およびL5は独立して、水素またはフッ素であり;X1がハロゲン、−SF5、−CH2F、−CHF2、−CF3、−(CH2)2−F、−CF2CH2F、−CF2CHF2、−CH2CF3、−CF2CF3、−(CH2)3−F、−(CF2)3−F、−CF2CHFCF3、−CHFCF2CF3、−(CH2)4−F、−(CF2)4−F、−(CH2)5−F、−(CF2)5−F、−OCH2F、−OCHF2、−OCF3、−O−(CH2)2−F、−OCF2CH2F、−OCF2CHF2、−OCH2CF3、−O−(CH2)3−F、−O−(CF2)3−F、−OCF2CHFCF3、−OCHFCF2CF3、−O(CH2)4−F、−O−(CF2)4−F、−O−(CH2)5−F、−O−(CF2)5−F、−CH=CHF、−CH=CF2、−CF=CHF、−CH=CHCH2F、−CH=CHCF3、−(CH2)2−CH=CF2、−CH2CH=CHCF3、または−CH=CHCF2CF3である)
(これらの式中、R1は炭素数1〜20のアルキル、または炭素数2〜20のアルケニルである)
これらの式において、R2は炭素数1〜10のアルキルまたは炭素数2〜10のアルケニルであり、アルキルおよびアルケニルにおいて任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよく;X2はフッ素、塩素、−OCF3、−OCHF2、−CF3、−CHF2、−CH2F、−OCF2CHF2、または−OCF2CHFCF3であり;環B1、環B2、および環B3は独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、任意の水素がフッ素で置き換えられた1,4−フェニレン、または任意の水素がフッ素または塩素で置き換えられたナフタレン−2,6−ジイルであり;Z7およびZ8は独立して、−(CH2)2−、−(CH2)4−、−COO−、−CF2O−、−OCF2−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH2O−、または単結合であり;L6およびL7は独立して、水素またはフッ素である。
これらの式において、R3は炭素数1〜10のアルキルまたは炭素数2〜10のアルケニルであり、アルキルおよびアルケニルにおいて任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよく;X3は−C≡Nまたは−C≡C−C≡Nであり;環C1、環C2および環C3は独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、任意の水素がフッ素で置き換えられた1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、任意の水素がフッ素または塩素で置き換えられたナフタレン−2,6−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、またはピリミジン−2,5−ジイルであり;Z9は−(CH2)2−、−COO−、−CF2O−、−OCF2−、−C≡C−、−CH2O−、または単結合であり;L8およびL9は独立して、水素またはフッ素であり;rは1または2であり、sは0または1であり、r+s=0、1または2である。
これらの式において、R4およびR5は独立して、炭素数1〜10のアルキルまたは炭素数2〜10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよく;環D1、環D2、および環D3は独立して、1,4−シクロヘキシレン、ピリミジン−2,5−ジイル、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、3−フルオロ−1,4−フェニレン、または2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレンであり;Z10は、−C≡C−、−COO−、−(CH2)2−、−CH=CH−、または単結合である。
これらの式において、R6は炭素数1〜10のアルキル、炭素数2〜10のアルケニルまたは炭素数2〜10のアルキニルであり、アルキル、アルケニルおよびアルキニルにおいて任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよく;X4はフッ素、塩素、−SF5、−OCF3、−OCHF2、−CF3、−CHF2、−CH2F、−OCF2CHF2、または−OCF2CHFCF3であり;環E1、環E2、環E3および環E4は独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、任意の水素がフッ素または塩素で置き換えられた1,4−フェニレン、または任意の水素がフッ素または塩素で置き換えられたナフタレン−2,6−ジイルであり;Z11、Z12およびZ13は独立して、−(CH2)2−、−(CH2)4−、−COO−、−CF2O−、−OCF2−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH2O−、または単結合である、ただし、環E1、環E2、環E3および環E4のいずれかが3−クロロ−5−フルオロ−1,4−フェニレンであるときには、Z11、Z12およびZ13は−CF2O−であることはなく;L10およびL11は独立して、水素またはフッ素である。
これらの式において、R7は炭素数1〜10のアルキル、炭素数2〜10のアルケニルまたは炭素数2〜10のアルキニルであり、アルキル、アルケニルおよびアルキニルにおいて任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよく;X5は−C≡N、−N=C=S、または−C≡C−C≡Nであり;環F1、環F2および環F3は独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、任意の水素がフッ素または塩素で置き換えられた1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、任意の水素がフッ素または塩素で置き換えられたナフタレン−2,6−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、またはピリミジン−2,5−ジイルであり;Z14は−(CH2)2−、−COO−、−CF2O−、−OCF2−、−C≡C−、−CH2O−、または単結合であり;L12およびL13は独立して、水素またはフッ素であり;aaは0、1または2であり、abは0または1であり、aa+abは0、1または2である。
(式(K1)〜(K5)中、RKは独立して、水素、ハロゲン、−C≡N、−N=C=O、−N=C=Sまたは炭素数1〜20のアルキルであり、このアルキル中の任意の−CH2−は、−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−CF=CF−または−C≡C−で置き換えられてもよく、このアルキル中の任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく;Aは独立して、芳香族性あるいは非芳香族性の3〜8員環、または、炭素数9以上の縮合環であり、これらの環の任意の水素がハロゲン、炭素数1〜3のアルキルまたはハロアルキルで置き換えられてもよく、環の−CH2−は−O−、−S−または−NH−で置き換えられてもよく、−CH=は−N=で置き換えられてもよく;Bは独立して、水素、ハロゲン、炭素数1〜3のアルキル、炭素数1〜3のハロアルキル、芳香族性または非芳香族性の3から8員環、または、炭素数9以上の縮合環であり、これらの環の任意の水素がハロゲン、炭素数1〜3のアルキルまたはハロアルキルで置き換えられてもよく、−CH2−は−O−、−S−または−NH−で置き換えられてもよく、−CH=は−N=で置き換えられてもよく;Zは独立して、単結合、炭素数1〜8のアルキレンであるが、任意の−CH2−は、−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CSO−、−OCS−、−N=N−、−CH=N−、−N=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−または−C≡C−で置き換えられてもよく、任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく;
Xは単結合、−COO−、−OCO−、−CH2O−、−OCH2−、−CF2O−、−OCF2−、または−CH2CH2−であり;
mKは1〜4の整数である。)
(これらの式中、RKは独立して、炭素数3〜10のアルキルであり、このアルキル中の環に隣接する−CH2−は−O−で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は、−CH=CH−で置き換えられてもよい。)
本発明の光学的に等方性の液晶相で駆動される光素子は、使用できる広い温度範囲、短い応答時間、大きなコントラスト比、および低い駆動電圧を有する。
本発明の液晶化合物は前記式(1)で表される化合物であり、本発明の光学的に等方性の液晶相を有する液晶組成物は、前記式(1)で表される化合物を成分Aとして含む。本発明の液晶組成物の第1の態様は、この成分Aのみの組成物、または成分Aと本明細書中で特に成分名を示していないその他の成分を含有する組成物である。まず、式(1)で表される化合物について説明する。
式(1)において、R1は水素または炭素数1〜20のアルキルであり、このアルキル中の任意の−CH2−は、−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−CF=CF−または−C≡C−で置き換えられてもよく、このアルキル中およびアルキル中の任意の−CH2−が、−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−CF=CF−または−C≡C−で置き換えられた基中の任意の水素はハロゲンまたは炭素数1〜3のアルキルで置き換えられてもよい。
例えば、CH3(CH2)3−において任意の−CH2−を−O−、−S−、または−CH=CH−で置き換えた基の例は、CH3(CH2)2O−、CH3−O−(CH2)2−、CH3−O−CH2−O−、CH3(CH2)2S−、CH3−S−(CH2)2−、CH3−S−CH2−S−、CH2=CH−(CH2)3−、CH3−CH=CH−(CH2)2−、CH3−CH=CH−CH2O−、CH3CH2C≡C−などである。例えば、CH3(CH2)3−または、CH3(CH2)3−において任意の−CH2−を−O−、−C≡C−または−CH=CH−で置き換えた基中の任意の水素がハロゲンに置き換えられた基の例として、ClCH2(CH2)3−、CF2=CH−(CH2)3−、CH2F(CH2)2O−、CH2FCH2C≡C−が挙げられる。
これらの式において、R1が炭素数1〜20のアルキル、炭素数2〜21のアルケニル、炭素数2〜21のアルキニル、炭素数1〜19のアルコキシ、炭素数2〜20のアルケニルオキシ、炭素数1〜19のアルキルチオ、炭素数2〜19のアルケニルチオ、または−(CH2)v−CH=CF2であり、ここでvは0または1〜19の整数であり;Z1、Z2、Z3、Z4、Z5およびZ6は独立して、単結合または−CF2O−であるが、少なくとも一つは−CF2O−であり、;L1、L2、L3、L4、およびL5は独立して、水素またはフッ素であり;X1がハロゲン、−SF5、−CH2F、−CHF2、−CF3、−(CH2)2−F、−CF2CH2F、−CF2CHF2、−CH2CF3、−CF2CF3、−(CH2)3−F、−(CF2)3−F、−CF2CHFCF3、−CHFCF2CF3、−(CH2)4−F、−(CF2)4−F、−(CH2)5−F、−(CF2)5−F、−OCH2F、−OCHF2、−OCF3、−O−(CH2)2−F、−OCF2CH2F、−OCF2CHF2、−OCH2CF3、−O−(CH2)3−F、−O−(CF2)3−F、−OCF2CHFCF3、−OCHFCF2CF3、−O(CH2)4−F、−O−(CF2)4−F、−O−(CH2)5−F、−O−(CF2)5−F、−CH=CHF、−CH=CF2、−CF=CHF、−CH=CHCH2F、−CH=CHCF3、−(CH2)2−CH=CF2、−CH2CH=CHCF3、または−CH=CHCF2CF3である。
これらの中でも、R1が式(CHN−1)〜(CHN−6)のいずれか1つで表される構造であり、R1aは水素または炭素数1〜20のアルキルであり、;Z1、Z2、Z3、Z4、Z5、およびZ6は独立して、単結合または−CF2O−であるが、少なくとも一つは−CF2O−であり;L1、L2、L3、L4、およびL5は独立して、水素またはフッ素であり、;X1はフッ素、塩素、−CF3、−CHF2、−OCF3、−OCHF2、−OCH2Fまたは−C=C−CF3である化合物がより好ましい。
式(1−1)〜(1−6)の化合物において、さらに好ましくは、下記式(1−1−1)〜(1−1−3)、(1−2−1)〜(1−2−3)、(1−3−1)〜(1−3−3)、(1−4−1)〜(1−4−3)、(1−5−1)〜(1−5−3)、および(1−6−1)〜(1−6−3)である。これらの中で、式(1−1−1)、(1−1−2)、式(1−2−1)、(1−2−2)、式(1−3−1)、(1−3−2)、(1−4−2)、(1−4−3)、(1−5−3)、および(1−6−2)で表される化合物がさらに好ましい。
これらの式において、R1、L1、L2、L3、L4、L5、およびX1は前述の式(1−1)〜(1−6)と同じ意味を持つ。
本発明に用いられる化合物(1)をさらに詳細に説明する。化合物(1)はクロロベンゼン環を有する液晶化合物である。この化合物は、素子が通常使用される条件下において物理的および化学的に極めて安定であり、そして他の液晶化合物との相溶性がよい。さらにスメクチック相を発現しにくい。この化合物を含有する組成物は素子が通常使用される条件下で安定である。したがって組成物において光学的に等方性の液晶相の温度範囲を広げることが可能となり、幅広い温度範囲で表示素子として使用することができる。さらにこの化合物は誘電率異方性と屈折率異方性が大きい為、光学的に等方性の液晶相で駆動される組成物の駆動電圧を下げるための成分として有用である。
化合物(1)の好ましい例は、式(1−1)〜(1−6)である。より好ましい例は、式(1−1−1)〜(1−1−3)、(1−2−1)〜(1−2−3)、(1−3−1)〜(1−3−3)、(1−4−1)〜(1−4−3)、(1−5−1)〜(1−5−3)、(1−6−1)〜(1−6−3)である。これらの中で、式(1−1−1)、(1−1−2)、式(1−2−1)、(1−2−2)、式(1−3−1)、(1−3−2)、(1−4−2)、(1−4−3)、(1−5−3)、および(1−6−2)がさらに好ましい。具体的化合物として、下記式(1−1−1−a)〜(1−1−1−f)、(1−1−2−a)〜(1−1−2−f)、(1−2−1−a)〜(1−2−1−f)、(1−2−2−a)〜(1−2−2−f)、(1−3−1−a)〜(1−3−1−d)、(1−3−2−a)〜(1−3−2−d)、(1−4−2−a)〜(1−4−2−f)、(1−4−3−a)〜(1−4−3−f)、(1−5−3−a)〜(1−5−3−f)、(1−6−2−a)〜(1−6−2−c)で示した化合物、実施例1〜11に記載した式(S1−11)、(S2−1)、(S3−1)、(S4−1)、(S5−1)、(S6−1)、(S7−1)、(S8−1)、(S9−1)、(S10−1)、および(S11−1)で示した化合物を挙げることができる。
次に、化合物(1)の合成について説明する。化合物(1)は有機合成化学における手法を適切に組み合わせることにより合成できる。出発物に目的の末端基、環および結合基を導入する方法は、オーガニックシンセシス(Organic Syntheses, John Wiley & Sons, Inc)、オーガニック・リアクションズ(Organic Reactions, John Wiley & Sons, Inc)、コンプリヘンシブ・オーガニック・シンセシス(Comprehensive Organic Synthesis, Pergamon Press)、新実験化学講座(丸善)などに記載されている。
1−ブロモ−3−クロロ−5−フルオロベンゼン、3−クロロ−5−フルオロフェノールなどクロロベンゼン類は試薬として購入することが可能である。
化合物(1)における結合基Z1〜Z6を生成する方法の一例は、下記のスキームの通りである。このスキームにおいて、MSG1またはMSG2は少なくとも一つの環を有する1価の有機基である。スキームで用いた複数のMSG1(またはMSG2)は、同一であってもよいし、または異なってもよい。化合物(1A)〜(1J)は、化合物(1)に相当する。
アリールホウ酸(20)と公知の方法で合成される化合物(21)とを、炭酸塩水溶液とテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムのような触媒の存在下で反応させて化合物(1A)を合成する。この化合物(1A)は、公知の方法で合成される化合物(22)にn−ブチルリチウムを、次いで塩化亜鉛を反応させ、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムのような触媒の存在下で化合物(21)を反応させることによっても合成される。
化合物(22)にn−ブチルリチウムを、続いて二酸化炭素を反応させてカルボン酸(23)を得る。化合物(23)と、公知の方法で合成されるフェノール(25)とをDCC(1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド)とDMAP(4−ジメチルアミノピリジン)の存在下で脱水させて−COO−を有する化合物(24)を合成する。この方法によって−OCO−を有する化合物も合成する。化合物(24)をローソン試薬のような硫黄化剤で処理して化合物(26)を得る。化合物(26)をフッ化水素ピリジン錯体とNBS(N−ブロモスクシンイミド)でフッ素化し、−CF2O−を有する化合物(1B)を合成する。M. Kuroboshi et al., Chem. Lett., 1992,827.を参照。化合物(1B)は化合物(26)を(ジエチルアミノ)サルファートリフルオリド(DAST)でフッ素化しても合成される。W. H. Bunnelle et al., J. Org. Chem. 1990, 55, 768.を参照。この方法によって−OCF2−を有する化合物も合成する。Peer. Kirsch et al., Angew. Chem. Int. Ed. 2001, 40, 1480.に記載の方法によってこれらの結合基を生成させることも可能である。
式(1)で表される化合物を合成する方法は複数あり、市販の試薬から適宜、本明細書実施例や文献、書籍を参考にして合成することが可能である。
本発明の第2の態様は、前記式(1)で表される化合物である成分Aに以下に示す成分B、C、DおよびEから選ばれた成分を加えることにより得られる液晶組成物であり、成分Aのみの組成物に比べて、駆動電圧、液晶相温度範囲、屈折率異方性値、誘電率異方性値および粘度等を自由に調整することができる。
前記、式(5)で表される化合物すなわち成分Cのうちの好適例として、式(5−1)〜(5−62)を挙げることができる。
本発明の液晶組成物は、本発明の式(1)で表される化合物の少なくとも1種類を0.1〜99重量%の割合で含有することが、優良な特性を発現せしめるために好ましい。
本発明の第3の態様は、成分Aに以下に示す成分EおよびFから選ばれた成分を加えることにより得られる液晶組成物である。
4.1 光学的に等方性の液晶相を有する組成物の組成
本発明の第4の態様は、式(1)で表される化合物およびキラル剤を含む組成物であり、光学的に等方性の液晶相で駆動される光素子に用いることのできる液晶組成物である。液晶組成物は、光学的等方性の液晶相を発現する組成物である。
式(1)で表される化合物は、透明点が低く、大きな誘電率異方性と大きな屈折率異方性を有するため、その含有量は、キラル剤が添加されていないアキラルな液晶組成物の全重量に対して、5〜100重量%でもよく、好ましくは5〜80重量%、より好ましくは10〜70重量%である。
液晶組成物の全重量に対して、キラル剤を1〜40重量%含むことが好ましく、3〜25重量%含むことがさらに好ましく、5〜15重量%含むことが最も好ましい。これらの範囲でキラル剤を含有する液晶組成物は、光学的に等方性の液晶相を有するようになりやすく、好ましい。
液晶組成物に含有されるキラル剤は1種でも2種以上でもよい。
光学的に等方性の液晶組成物が含有するキラル剤としては、ねじり力(Helical Twisting Power)が大きい化合物が好ましい。ねじり力が大きい化合物は所望のピッチを得るために必要な添加量が少なくできるので、駆動電圧の上昇を抑えられ、実用上有利である。具体的には、下記式(K1)〜(K5)で表される化合物が好ましい。
式(K1)〜(K5)中、RKは独立して、水素、ハロゲン、−C≡N、−N=C=O、−N=C=Sまたは炭素数1〜20のアルキルであり、このアルキル中の任意の−CH2−は、−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−CF=CF−または−C≡C−で置き換えられてもよく、このアルキル中の任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく;Aは独立して、芳香族性あるいは非芳香族性の3〜8員環、または、炭素数9以上の縮合環であり、これらの環の任意の水素がハロゲン、炭素数1〜3のアルキルまたはハロアルキルで置き換えられてもよく、−CH2−は−O−、−S−または−NH−で置き換えられてもよく、−CH=は−N=で置き換えられてもよく;Bは独立して、水素、ハロゲン、炭素数1〜3のアルキル、炭素数1〜3のハロアルキル、芳香族性または非芳香族性の3から8員環、または、炭素数9以上の縮合環であり、これらの環の任意の水素がハロゲン、炭素数1〜3のアルキルまたはハロアルキルで置き換えられてもよく、−CH2−は−O−、−S−または−NH−で置き換えられてもよく、−CH=は−N=で置き換えられてもよく;Zは独立して、単結合、炭素数1〜8のアルキレンであるが、任意の−CH2−は、−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CSO−、−OCS−、−N=N−、−CH=N−、−N=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−または−C≡C−で置き換えられてもよく、任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく;Xは単結合、−COO−、−OCO−、−CH2O−、−OCH2−、−CF2O−、−OCF2−、または−CH2CH2−であり;mKは1〜4である。
液晶組成物が光学的に等方性を有するとは、巨視的には液晶分子配列は等方的であるため光学的に等方性を示すが、微視的には液晶秩序が存在することをいう。「液晶組成物が微視的に有する液晶秩序に基づくピッチ(以下では、ピッチと呼ぶことがある)」は700nm以下であることが好ましく、500nm以下であることがさらに好ましく、350nm以下であることが最も好ましい。
光学的に等方性の液晶相が二色以上の回折光を示さない状態とは、ブルー相I、ブルー相IIに観測されるプレートレット組織が観測されず、概ね一面単色であることを意味する。二色以上の回折光を示さない光学的に等方性の液晶相では、色の明暗が面内で均一であることまでは不要である。
また、可視光の光を反射する液晶材料では、表示素子として利用する場合に色味が問題となることがあるが、二色以上の回折光を示さない液晶では、反射波長が低波長シフトするため、狭義のブルー相(プレートレット組織を発現する相)より長いピッチで可視光の反射を消失させることができる。
光学的に等方性の液晶相における電気複屈折はピッチが長くなるほど大きくなるので、その他の光学特性(透過率、回折波長など)の要求を満たす限り、キラル剤の種類と含有量を調整して、ピッチを長く設定することにより、電気複屈折を大きくすることができる。
本発明の光学的に等方性の液晶組成物は、その組成物の特性に影響を与えない範囲で、さらに高分子物質等の他の化合物が添加されてもよい。本発明の液晶組成物は、高分子物質の他にも、たとえば二色性色素、フォトクロミック化合物を含有していてもよい。二色性色素の例としては、メロシアニン系、スチリル系、アゾ系、アゾメチン系、アゾキシ系、キノフタロン系、アントラキノン系、テトラジン系などが挙げられる。
本発明の第5の態様は、式(1)で表される化合物およびキラル剤を含む液晶組成物と高分子の複合材料であり、光学的に等方性を示すものである。光学的に等方性の液晶相で駆動される光素子に用いることのできる光学的に等方性の高分子/液晶複合材料である。モノマーと液晶の混合物をブルー相において重合することにより得られる非特許文献1の高分子安定化ブルー相や、モノマーと液晶の混合物を等方相において重合することにより得られる非特許文献2の擬等方性液晶は、光学的に等方性の高分子/液晶複合材料に包含される。このような高分子/液晶複合材料は例えば、項[1]〜[30]に記載の液晶組成物(液晶組成物CLC)と高分子で構成される。
本発明の、「高分子/液晶複合材料」とは、液晶材料と高分子の化合物の両者を含む複合材料であれば特に限定されないが、高分子の一部または全部が液晶材料に溶解していない状態で高分子が液晶材料と相分離している状態でもよい。なお、本明細書において、特に言及がなければ、ネマチック相はキラルネマチック相を含まない、狭義のネマチック相を意味する。
本発明の複合材料は、光学的に等方性の液晶組成物と、予め重合されて得られた高分子とを混合しても製造できるが、高分子の材料となる低分子量のモノマー、マクロモノマー、オリゴマー等(以下、まとめて「モノマー等」という)と液晶組成物CLCとを混合してから、当該混合物において重合反応を行うことによって、製造されることが好ましい。モノマー等と液晶組成物とを含む混合物を本件明細書では、「重合性モノマー/液晶混合物」と呼ぶ。「重合性モノマー/液晶混合物」には必要に応じて、後述する重合開始剤、硬化剤、触媒、安定剤、二色性色素、またはフォトクロミック化合物等を、本発明の効果を損なわない範囲で含んでもよい。たとえば、本件発明の重合性モノマー/液晶混合物には必要に応じて、重合開始剤を重合性モノマー100重量部に対して0.1〜20重量部含有してもよい。
また、好適な複合材料を得るためには、高分子はメソゲン部位を有するものが好ましく、高分子の原料モノマーとしてメソゲン部位を有する原料モノマーをその一部に、あるいは全部に用いることができる。
メソゲン部位を有する単官能性、または二官能性モノマーは構造上特に限定されないが、例えば下記の式(M1)または式(M2)で表される化合物を挙げることができる。
また、式(M3−2)、式(M3−3)、式(M3−4)、式(M3−7)はラジカル重合で重合するのが好適である。式(M3−1)、式(M3−5)、式(M3−6)はカチオン重合で重合するのが好適である。いずれもリビング重合なので、少量のラジカルあるいはカチオン活性種が反応系内に発生すれば重合は開始する。活性種の発生を加速する目的で重合開始剤を使用できる。活性種の発生には例えば光または熱を使用できる。
化合物の安定性を考慮して、酸素と酸素とが隣接した−CH2−O−O−CH2−よりも、酸素と酸素とが隣接しない−CH2−O−CH2−O−の方が好ましい。硫黄においても同様である。
2−フルオロ−1,4−フェニレンは、3−フルオロ−1,4−フェニレンと構造的に同一であるので、後者は例示しなかった。この規則は、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレンと3,6−ジフルオロ−1,4−フェニレンの関係などにも適用される。
メソゲン部位を有さない重合性のある官能基を持つモノマーとして、例えば、炭素数1〜30の直鎖あるいは分岐アクリレート、炭素数1〜30の直鎖あるいは分岐ジアクリレート、三つ以上の重合性官能基を有するモノマーとしては、グリセロール・プロポキシレート(1PO/OH)トリアクリレート、ペンタエリスリトール・プロポキシレート・トリアクリレート、ペンタエリスリトール・トリアクリレート、トリメチロールプロパン・エトキシレート・トリアクリレート、トリメチロールプロパン・プロポキシレート・トリアクリレート、トリメチロールプロパン・トリアクリレート、ジ(トリメチロールプロパン)テトラアクリレート、ペンタエリスリトール・テトラアクリレート、ジ(ペンタエリスリトール)ペンタアクリレート、ジ(ペンタエリスリトール)ヘキサアクリレート、トリメチロールプロパン・トリアクリレートなどを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
本発明の複合材料を構成する高分子の製造における重合反応は特に限定されず、例えば、光ラジカル重合、熱ラジカル重合、光カチオン重合等が行われる。
本発明の複合材料を構成する高分子の製造において、前記モノマー等および重合開始剤の他にさらに1種または2種以上の他の好適な成分、例えば、硬化剤、触媒、安定剤等を加えてもよい。
本発明の高分子/液晶複合材料中における液晶組成物の含有率は、複合材料が光学的に等方性の液晶相を発現できる範囲であれば、可能な限り高含有率であることが好ましい。液晶組成物の含有率が高い方が、本発明の複合材料の電気複屈折値が大きくなるからである。
本発明の高分子/液晶複合材料は、たとえば二色性色素、フォトクロミック化合物を本発明の効果を損なわない範囲で含有していてもよい。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例によっては制限されない。なお特に断りのない限り、「%」は「重量%」を意味する。
本発明の第6の態様は、液晶組成物または高分子/液晶複合材料(以下では、本発明の液晶組成物および高分子/液晶複合材料を総称して液晶媒体と呼ぶことがある)を含む光学的に等方性の液晶相で駆動される光素子である。
電界無印加時には液晶媒体は光学的に等方性であるが、電場を印加すると、液晶媒体は光学的異方性を生じ、電界による光変調が可能となる。
液晶表示素子の構造例としては、図1に示すように、櫛型電極基板の電極が、左側から伸びる電極1と右側から伸びる電極2が交互に配置された構造を挙げることができる。電極1と電極2との間に電位差がある場合、図1に示すような櫛型電極基板上では、上方向と下方向の2つの方向の電界が存在する状態を提供できる。
記録計としては島津製作所製のC−R6A型Chromatopac、またはその同等品を用いた。得られたガスクロマトグラムには、成分化合物に対応するピークの保持時間およびピークの面積値が示されている。
液晶化合物の物性値を測定する試料としては、化合物そのものを試料とする場合、化合物を母液晶と混合して試料とする場合の2種類がある。
物性値の測定は後述する方法で行った。これら測定方法の多くは、日本電子機械工業会規格(Standard of Electric Industries Association of Japan)EIAJ・ED−2521Aに記載された方法、またはこれを修飾した方法である。また、測定に用いたTN素子には、TFTを取り付けなかった。
(1)偏光顕微鏡を備えた融点測定装置のホットプレート(メトラー社FP−52型ホットステージ)に化合物を置き、3℃/分の速度で加熱しながら相状態とその変化を偏光顕微鏡で観察し、液晶相の種類を特定した。
(2)パーキンエルマー社製走査熱量計DSC−7システム、またはDiamond DSCシステムを用いて、3℃/分速度で昇降温し、試料の相変化に伴う吸熱ピーク、または発熱ピークの開始点を外挿により求め(on set)、相転移温度を決定した。
ピッチ長は選択反射を用いて測定した(液晶便覧196頁 2000年発行、丸善)。選択反射波長λには、関係式<n>p/λ=1が成立する。ここで<n>は平均屈折率を表し、次式で与えられる。<n>={(n‖ 2+n⊥ 2)/2}1/2。選択反射波長は顕微分光光度計(日本電子(株)、商品名MSV-350)で測定した。得られた反射波長を平均屈折率で除すことにより、ピッチを求めた。可視光より長波長領域に反射波長を有するコレステリック液晶のピッチは、光学活性化合物濃度が低い領域では光学活性化合物の濃度の逆数に比例することから、可視光領域に選択反射波長を有する液晶のピッチ長を数点測定し、直線外挿法により求めた。「光学活性化合物」は本発明におけるキラル剤に相当する。
化合物(S1−11)の合成
化合物(S1−11)は、式(1−4−3)において、R1がC4H9であり、L1が水素であり、L2、L4、およびL5が全てフッ素であり、X1が−CF3である化合物である。(化合物(1−4−3−a)と同一)
合成スキームを下図に示す。
窒素雰囲気下、乾燥したマグネシウム11.3gと1−ブロモ−3−クロロ−5−フルオロベンゼン(S1−1)75.0gとからテトラヒドロフラン(以下、THF)220mlを使用してグリニヤール試薬を調製し、これを−70℃に冷却した。これにホウ酸トリメチル52.0gのTHF200ml溶液を滴下し、そのままの温度で3時間撹拌した後、1時間で室温まで加温し、12時間撹拌した。反応液に2N−塩酸を滴下し1時間撹拌し、生成物を酢酸エチルで抽出したのち、水洗、乾燥し、溶媒を減圧にて留去した。残分をヘプタンで洗浄し、(S1−2)を34.7g得た。このものの収率は55.7%であった。
化合物(S1−4)の合成
窒素雰囲気下の反応器へ、3−クロロ−5−フルオロフェニルボロン酸(S1−2)64.5gと1−ブロモ−3−フロオロ−5−ヨードベンゼン(S1−3)110.0gとテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム6.0gと炭酸カリウム130.0gとトルエン/エタノール/水=3/3/1(容積比)の混合溶媒1000ml加え、40時間還流した。反応液を室温まで冷却し、これにトルエンを加え、これを1N−塩酸、水で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧にて溶媒を留去した。ヘプタンを展開溶媒として、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、減圧にて乾燥して(S1−4)53.8gを得た。このものの(S1−3)からの収率は48.5%であった。
窒素雰囲気下の反応器へ、化合物(S1−4)25.3gとTHF250mlを加え、これに室温で0.91Mのn−ブチルマグネシウムクロリド120mlを滴下し、加温して6時間還流した。室温まで冷却し、1N塩酸を滴下して、1時間撹拌した後、生成物をトルエンで抽出し、これを水で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧にて溶媒を留去した。ヘプタンを展開溶媒として、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、減圧にて乾燥して(S1−5)21.1gを得た。このものの(S1−4)からの収率は90.2%であった。
化合物(S1−6)の合成
窒素雰囲気下の反応器へ、(S1−5)を21.1g、テトラヒドロフラン(THF)300mlを加え、−70℃まで冷却し、これにn−BuLi(1.6M;n−ヘキサン溶液)56.4mlを滴下し、1時間そのままの温度で撹拌した。反応液にヨウ素22.8gのTHF200ml溶液を−70℃で滴下し、そのままの温度で1時間撹拌した。反応液を室温まで加温し、チオ硫酸ナトリウム水溶液に注いだ。生成物をトルエンで抽出し、有機層をチオ硫酸ナトリウム水、水で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧にて溶媒を留去した。ヘプタンを展開溶媒として、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、減圧にて乾燥して(S1−6)30.7gを得た。このものの(S1−5)からの収率は100%であった。
窒素雰囲気下の反応器へ、(S1−6)30.7g、3,5−ジフロオロフェニルボロン酸(S1−7)24.0g、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム5.0gと炭酸ナトリウム25.0gとトルエン/エタノール/水=3/3/1(容積比)の混合溶媒280ml加え、30時間還流した。テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム2.0gを追加しさらに10時間還流した。反応液を室温まで冷却し、これにトルエンを加え、これを1N−塩酸、水で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧にて溶媒を留去した。ヘプタンを展開溶媒として、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、減圧にて乾燥して(S1−8)14.5gを得た。このものの(S1−6)からの収率は48.9%であった。
窒素雰囲気下の反応器へ、化合物(S1−8) 14.5gとTHF 100mlとを加えて、−74℃まで冷却した。そこへ、1.59M n−ブチルリチウム,n−ヘキサン溶液 26.8mlを−74℃から−60℃の温度範囲で滴下し、さらに60分攪拌した。続いてジブロモジフルオロメタン 12.0gのTHF 20.0ml溶液を−75℃から−70℃の温度範囲で滴下し、25℃に戻しつつ60分攪拌した。得られた反応混合物を氷水 150mlに注ぎ込み、混合した。トルエン 100mlを加え有機層と水層とに分離させ抽出操作を行い得られた有機層を分取し、続いて食塩水で洗浄して、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。得られた溶液を、減圧下で濃縮し、残渣をヘプタンを展開溶媒とし、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによる分取操作で精製した。溶媒を留去し乾燥させ、(S1−9)の粗精製物16.5gを得た。
窒素雰囲気下の反応器へ、化合物(S1−9) 16.5g、3,5−ジフルオロ−4−トリフルオロメチルフェノール(S1−10) 5.0g、炭酸カリウム 10.5g、テトラブチルアンモニウムブロミド0.5g、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF) 150mlを加え、95℃で90分攪拌した。反応混合物を25℃に戻した後、氷水 50mlに注ぎ込み混合させ、トルエン 100mlを加え有機層と水層とに分離させ抽出操作を行い得られた有機層を分取し、続いて飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、食塩水で順次洗浄して、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。得られた溶液を、減圧下で濃縮し、残渣をヘプタンを展開溶媒とし、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによる分取操作で精製した。さらにエタノール/酢酸エチル=9/1の混合溶媒からの再結晶により精製し、乾燥させ、(S1−11)5.5gを得た。(S1−11)の(S1−8)からの収率は23.3%であった。
相転移温度(℃) :K 83.7 I 。
このことから、化合物(S1−11)は融点が比較的低いことがわかった。
前述した母液晶Aとして記載された4つの化合物を混合し、ネマチック相を有する母液晶Aを調製した。この母液晶Aの物性は以下のとおりであった。
上限温度(TNI)=71.7℃;誘電率異方性(Δε)=11.0;屈折率異方性(Δn)=0.137。
上限温度(TNI)=14.7℃;誘電率異方性(Δε)=63.7;屈折率異方性(Δn)=0.137。
これらのことから液晶化合物(S1−11)は、他の液晶化合物との優れた相溶性を有し、誘電率異方性(Δε)、屈折率異方性(Δn)の大きい化合物であることがわかった。
化合物(S2−1)の合成
化合物(S2−1)は、式(1−4−3)において、R1がC5H11であり、L1が水素であり、L2、L4、およびL5が全てフッ素であり、X1が−CF3である化合物である。
(S2−1)の合成は、実施例1の(S1−11)を合成する手法に準じた。得られた化合物(S2−1)の相転移温度は以下の通りであった。
相転移温度(℃) :K 91.4(N 34.4) I 。
相転移温度(℃) :K 102.0 I 。
実施例2に記載の化合物(S2−2)は、化合物(Ref−1)より、融点が10.6℃も低く、相溶性に優れる化合物であることがわかった。
化合物(S3−1)の合成
化合物(S3−1)は、式(1−4−3)において、R1がC6H13であり、L1が水素であり、L2、L4、およびL5が全てフッ素であり、X1が−CF3である化合物である。(化合物(1−4−3−c)と同一)
(S3−1)の合成は、実施例1の(S1−11)を合成する手法に準じた。得られた化合物(S3−1)の相転移温度は以下の通りであった。
相転移温度(℃) :K 69.4(N 27.7) I 。
液晶化合物(S3−1)の物性
前述した母液晶Aとして記載された4つの化合物を混合し、ネマチック相を有する母液晶Aを調製した。この母液晶Aの物性は以下のとおりであった。
上限温度(TNI)=71.7℃;誘電率異方性(Δε)=11.0;屈折率異方性(Δn)=0.137。
上限温度(TNI)=18.4℃;誘電率異方性(Δε)=59.7;屈折率異方性(Δn)=0.130。
これらのことから液晶化合物(S3−1)は、他の液晶化合物との優れた相溶性を有し、誘電率異方性(Δε)、屈折率異方性(Δn)の大きい化合物であることがわかった。
化合物(S4−1)の合成
化合物(S4−1)は、式(1−1−2)において、R1がC6H13であり、L1およびL3が共に水素であり、L2、L4、およびL5が全てフッ素であり、X1がフッ素である化合物である。
(S4−1)の合成は、実施例1の(S1−11)を合成する手法に準じた。得られた化合物(S4−1)の相転移温度は以下の通りであった。
相転移温度(℃) :K 82.9 N 136.6 I 。
上限温度(TNI)=72.4℃;誘電率異方性(Δε)=54.1;屈折率異方性(Δn)=0.177。
これらのことから液晶化合物(S4−1)は、他の液晶化合物との優れた相溶性を有し、透明点が高く、誘電率異方性(Δε)、屈折率異方性(Δn)の大きい化合物であることがわかった。
化合物(S5−1)の合成
化合物(S5−1)は、式(1−4−3)において、R1がC8H17であり、L1が水素であり、L2、L4、およびL5が全てフッ素であり、X1が−CF3である化合物である。
(S5−1)の合成は、実施例1の(S1−11)を合成する手法に準じた。得られた化合物(S5−1)の相転移温度は以下の通りであった。
相転移温度(℃) :K 72.5 I 。
上限温度(TNI)=21.0℃;誘電率異方性(Δε)=55.6;屈折率異方性(Δn)=0.130。
これらのことから液晶化合物(S5−1)は、他の液晶化合物との優れた相溶性を有し、誘電率異方性(Δε)、屈折率異方性(Δn)の大きい化合物であることがわかった。
化合物(S6−1)の合成
化合物(S6−1)は、式(1−1−2)において、R1がC8H17であり、L1およびL3が共に水素であり、L2、L4、およびL5が全てフッ素であり、X1がフッ素である化合物である。
(S6−1)の合成は、実施例1の(S1−11)を合成する手法に準じた。得られた化合物(S6−1)の相転移温度は以下の通りであった。
相転移温度(℃) :K 68.6 N 126.8 I 。
上限温度(TNI)=73.7℃;誘電率異方性(Δε)=50.3;屈折率異方性(Δn)=0.177。
これらのことから液晶化合物(S6−1)は、他の液晶化合物との優れた相溶性を有し、透明点が高く、誘電率異方性(Δε)、屈折率異方性(Δn)の大きい化合物であることがわかった。
化合物(S7−1)の合成
化合物(S7−1)は、式(1−6−2)において、R1がC6H13であり、L3が水素であり、L4、およびL5が共にフッ素であり、X1がフッ素である化合物である。
(S7−1)
化合物(S7−1)の相転移温度は以下の通りであった。
相転移温度(℃) :K 61.4 (N 13.5) I 。
上限温度(TNI)=−3.6℃;誘電率異方性(Δε)=45.7;屈折率異方性(Δn)=0.110。
これらのことから液晶化合物(S7−1)は、他の液晶化合物との優れた相溶性を有し、誘電率異方性(Δε)の大きい化合物であることがわかった。
化合物(S8−1)の合成
化合物(S8−1)は、式(1−4−3)において、R1がC4H9であり、L1が水素であり、L2、L4、およびL5が全てフッ素であり、X1がフッ素である化合物である。
(S8−1)の合成は、実施例1の(S1−11)を合成する手法に準じた。得られた化合物(S8−1)の相転移温度は以下の通りであった。
相転移温度(℃) :K 75.2 I 。
上限温度(TNI)=14.4℃;誘電率異方性(Δε)=47.6;屈折率異方性(Δn)=0.130。
これらのことから液晶化合物(S8−1)は、他の液晶化合物との優れた相溶性を有し、誘電率異方性(Δε)、屈折率異方性(Δn)の大きい化合物であることがわかった。
化合物(S9−1)の合成
化合物(S9−1)は、式(1−4−3)において、R1がC5H11であり、L1が水素であり、L2、L4、およびL5が全てフッ素であり、X1がフッ素である化合物である。
(S9−1)の合成は、実施例1の(S1−11)を合成する手法に準じた。得られた化合物(S9−1)の相転移温度は以下の通りであった。
相転移温度(℃) :K 56.6 (N 34.1) I 。
上限温度(TNI)=19.7℃;誘電率異方性(Δε)=49.6;屈折率異方性(Δn)=0.137。
これらのことから液晶化合物(S9−1)は、他の液晶化合物との優れた相溶性を有し、誘電率異方性(Δε)、屈折率異方性(Δn)の大きい化合物であることがわかった。
化合物(S10−1)の合成
化合物(S10−1)は、式(1−4−3)において、R1がC6H13であり、L1が水素であり、L2、L4、およびL5が全てフッ素であり、X1がフッ素である化合物である。
化合物(S11−1)の合成
化合物(S11−1)は、式(1−1−2)において、R1がC5H11であり、L1およびL3が共に水素であり、L2、L4、およびL5が全てフッ素であり、X1がフッ素である化合物である。
(S11−1)の合成は、実施例1の(S1−11)を合成する手法に準じた。得られた化合物(S11−1)の相転移温度は以下の通りであった。
相転移温度(℃) :K 95.7 N 149.0 I 。
上限温度(TNI)=76.7℃;誘電率異方性(Δε)=53.4;屈折率異方性(Δn)=0.187。
これらのことから液晶化合物(S11−1)は、透明点が高く、誘電率異方性(Δε)、屈折率異方性(Δn)の大きい化合物であることがわかった。
本発明において、液晶組成物の特性値の測定は下記の方法にしたがって行うことができる。それらの多くは、日本電子機械工業会規格(Standard of Electric Industries Association of Japan)EIAJ・ED−2521Aに記載された方法、またはこれを修飾した方法である。測定に用いたTN素子には、TFTを取り付けなかった。
1)誘電率異方性が正である試料:測定はM. Imai et al., Molecular Crystals and Liquid Crystals, Vol. 259, 37 (1995) に記載された方法に従った。ツイスト角が0°であり、そして2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)が5μmであるTN素子に試料を入れた。TN素子に16ボルトから19.5ボルトの範囲で0.5ボルト毎に段階的に印加した。0.2秒の無印加のあと、ただ1つの矩形波(矩形パルス;0.2秒)と無印加(2秒)の条件で印加を繰り返した。この印加によって発生した過渡電流(transient current)のピーク電流(peak current)とピーク時間(peak time)を測定した。これらの測定値とM. Imaiらの論文の40頁の計算式(8)とから回転粘度の値を得た。この計算で必要な誘電率異方性の値は、この回転粘度の測定で使用した素子にて、下記の誘電率異方性の測定方法で求めた。
1)誘電率異方性が正である組成物:2枚のガラス基板の間隔(ギャップ)が約9μm、ツイスト角が80度の液晶セルに試料を入れた。このセルに20ボルトを印加して、液晶分子の長軸方向における誘電率(ε‖)を測定した。0.5ボルトを印加して、液晶分子の短軸方向における誘電率(ε⊥)を測定した。誘電率異方性の値は、Δε=ε‖−ε⊥、の式から計算した。
可視光より長波長領域に反射波長を有するコレステリック液晶のピッチは、キラル剤濃度が低い領域ではキラル剤の濃度の逆数に比例することから、可視光領域に選択反射波長を有する液晶のピッチ長を数点測定し、直線外挿法により求めた。
下図に示す液晶化合物を、下記の割合で混合することにより液晶組成物Aを調製した。
構造式の右側に一般式との対応を記した。本件化合物については化合物番号を記した。
液晶組成物A
この液晶組成物Aの相転移温度(℃)はN 63.1〜64.2 Iであった。
この液晶組成物Bの相転移温度(℃)はN* 51.5 BP 53.4 Iであった。
BN−H3
BN−H5
モノマーと液晶組成物の混合物の調製
液晶組成物とモノマーとの混合物として液晶組成物Bを79.4重量%、n−ドデシルアクリレートを10.0重量%、1,4−ジ(4−(6−(アクリロイルオキシ)ヘキシルオキシ)ベンゾイルオキシ)−2−メチルベンゼン(LCA−6)を10.0重量%、光重合開始剤として2,2’−ジメトキシフェニルアセトフェノンを0.6重量%混合した液晶組成物B−1Mを調製した。
LCA−6
液晶組成物B−1Mを配向処理の施されていない櫛型電極基板と対向ガラス基板(非電極付与)の間に狭持し(セル厚10μm)、得られたセルを57.0℃の非液晶等方相まで加熱した。この状態で、紫外光(紫外光強度23mWcm−2(365nm))を1分間照射して、重合反応を行った。
このようにして得られた高分子/液晶複合材料B−1Pは室温まで冷却しても光学的に等方性の液晶相を維持していた。
モノマーと液晶組成物の混合物の調製
液晶組成物とモノマーとの混合物として液晶組成物Bを89.4重量%、n−ドデシルアクリレートを5.0重量%、1,4−ジ(4−(6−(アクリロイルオキシ)ヘキシルオキシ)ベンゾイルオキシ)−2−メチルベンゼンを5.0重量%、光重合開始剤として2,2’−ジメトキシフェニルアセトフェノンを0.6重量%混合した液晶組成物B−2Mを調製した。
液晶組成物B−2Mを配向処理の施されていない櫛型電極基板と対向ガラス基板(非電極付与)の間に狭持し(セル厚10μm)、得られたセルを18.5℃に制御し、ブルー相にした。この状態で、紫外光(紫外光強度23mWcm−2(365nm))を1分間照射して、重合反応を行った。
このようにして得られた高分子/液晶複合材料B−2Pは室温まで冷却しても光学的に等方性の液晶相を維持していた。
実施例13で得られた高分子/液晶複合材料B−1Pが狭持されたセルを、図2に示した光学系にセットし、電気光学特性を測定した。光源として偏光顕微鏡(ニコン製 エクリプス LV100POL)の白色光源を用い、セルへの入射角度がセル面に対して垂直となるようにし、櫛型電極の線方向がPolarizerとAnalyzer偏光板に対してそれぞれ45°となるように前記セルを光学系にセットした。室温で印加電圧と透過率の関係を調べた。65.0Vの矩形波を印加すると、透過率が83%となり、透過光強度は飽和した。
実施例14で得られた高分子/液晶複合材料B−2Pが狭持されたセルを、図2に示した光学系にセットし、電気光学特性を測定した。光源として偏光顕微鏡(ニコン製 エクリプス LV100POL)の白色光源を用い、セルへの入射角度がセル面に対して垂直となるようにし、櫛型電極の線方向がPolarizerとAnalyzer偏光板に対してそれぞれ45°となるように前記セルを光学系にセットした。室温で印加電圧と透過率の関係を調べた。65.0Vの矩形波を印加すると、透過率が79%となり、透過光強度は飽和した。
下図に示す液晶化合物を、下記の割合で混合することにより液晶組成物Cを調製した。
構造式の右側に一般式との対応を記した。本件化合物については化合物番号を記した。
この液晶組成物Cの相転移温度(℃)はN 89.2〜89.5 Iであった。
次に、液晶組成物C(90.0wt%)と、下記の式で表されるキラル剤BN−O5(2.9wt%)とBN−O6(5.0wt%)からなる液晶組成物Dを得た。
この液晶組成物Dの相転移温度(℃)はI 53.4 (N*+I)であった。
BN−O5
BN−O6
モノマーと液晶組成物の混合物の調製
液晶組成物とモノマーとの混合物として液晶組成物Dを79.4重量%、n−ドデシルアクリレートを10.0重量%、1,4−ジ(4−(6−(アクリロイルオキシ)ヘキシルオキシ)ベンゾイルオキシ)−2−メチルベンゼンを10.0重量%、光重合開始剤として2,2’−ジメトキシフェニルアセトフェノンを0.6重量%混合した液晶組成物D−1Mを調製した。
液晶組成物D−1Mを配向処理の施されていない櫛型電極基板と対向ガラス基板(非電極付与)の間に狭持し(セル厚10μm)、得られたセルを63.0℃の非液晶等方相まで加熱した。この状態で、紫外光(紫外光強度23mWcm−2(365nm))を1分間照射して、重合反応を行った。
このようにして得られた高分子/液晶複合材料D−1Pは室温まで冷却しても光学的に等方性の液晶相を維持していた。
実施例18で得られた高分子/液晶複合材料D−1Pが狭持されたセルを、図2に示した光学系にセットし、電気光学特性を測定した。光源として偏光顕微鏡(ニコン製 エクリプス LV100POL)の白色光源を用い、セルへの入射角度がセル面に対して垂直となるようにし、櫛型電極の線方向がPolarizerとAnalyzer偏光板に対してそれぞれ45°となるように前記セルを光学系にセットした。室温で印加電圧と透過率の関係を調べた。41.0Vの矩形波を印加すると、透過率が85%となり、透過光強度は飽和した。
下図に示す液晶化合物を、下記の割合で混合することにより液晶組成物Eを調製した。
構造式の右側に一般式との対応を記した。本件化合物については化合物番号を記した。
この液晶組成物Eの相転移温度(℃)はN 89.2〜89.5 Iであった。
この液晶組成物Fの相転移温度(℃)はN*73.0 BP 76.0 Iであった。
BN−H3
BN−5
モノマーと液晶組成物の混合物の調製
液晶組成物とモノマーとの混合物として液晶組成物Fを89.4重量%、n−ドデシルアクリレートを5.0重量%、1,4−ジ(4−(6−(アクリロイルオキシ)ヘキシルオキシ)ベンゾイルオキシ)−2−メチルベンゼンを5.0重量%、光重合開始剤として2,2’−ジメトキシフェニルアセトフェノンを0.6重量%混合した液晶組成物F−1Mを調製した。
液晶組成物F−1Mを配向処理の施されていない櫛型電極基板と対向ガラス基板(非電極付与)の間に狭持し(セル厚10μm)、得られたセルを35.0℃のブルー相まで加熱した。この状態で、紫外光(紫外光強度23mWcm−2(365nm))を1分間照射して、重合反応を行った。
このようにして得られた高分子/液晶複合材料F−1Pは室温まで冷却しても光学的に等方性の液晶相を維持していた。
実施例21で得られた高分子/液晶複合材料F−1Pが狭持されたセルを、図2に示した光学系にセットし、電気光学特性を測定した。光源として偏光顕微鏡(ニコン製 エクリプス LV100POL)の白色光源を用い、セルへの入射角度がセル面に対して垂直となるようにし、櫛型電極の線方向がPolarizerとAnalyzer偏光板に対してそれぞれ45°となるように前記セルを光学系にセットした。室温で印加電圧と透過率の関係を調べた。55.0Vの矩形波を印加すると、透過率が86%となり、透過光強度は飽和した。
下図に示す液晶化合物を、下記の割合で混合することにより液晶組成物Gを調製した。
構造式の右側に一般式との対応を記した。本件化合物については化合物番号を記した。
この液晶組成物Gの相転移温度(℃)はN 87.1〜87.8 Iであった。
この液晶組成物Hの相転移温度(℃)はN*60.1 BP であった。
BN−H3
BN−5
モノマーと液晶組成物の混合物の調製
液晶組成物とモノマーとの混合物として液晶組成物Hを89.4重量%、n−ドデシルアクリレートを5.0重量%、1,4−ジ(4−(6−(アクリロイルオキシ)ヘキシルオキシ)ベンゾイルオキシ)−2−メチルベンゼンを5.0重量%、光重合開始剤として2,2’−ジメトキシフェニルアセトフェノンを0.6重量%混合した液晶組成物H−1Mを調製した。
液晶組成物H−1Mを配向処理の施されていない櫛型電極基板と対向ガラス基板(非電極付与)の間に狭持し(セル厚10μm)、得られたセルを34.0℃のブルー相まで加熱した。この状態で、紫外光(紫外光強度23mWcm−2(365nm))を1分間照射して、重合反応を行った。
このようにして得られた高分子/液晶複合材料H−1Pは室温まで冷却しても光学的に等方性の液晶相を維持していた。
実施例24で得られた高分子/液晶複合材料H−1Pが狭持されたセルを、図2に示した光学系にセットし、電気光学特性を測定した。光源として偏光顕微鏡(ニコン製 エクリプス LV100POL)の白色光源を用い、セルへの入射角度がセル面に対して垂直となるようにし、櫛型電極の線方向がPolarizerとAnalyzer偏光板に対してそれぞれ45°となるように前記セルを光学系にセットした。室温で印加電圧と透過率の関係を調べた。75.0Vの矩形波を印加すると、透過率が85%となり、透過光強度は飽和した。室温での飽和電圧印加時の応答時間は、立ち上がり1.1ms、立下り0.4msと高速であった。
下図に示す液晶化合物を、下記の割合で混合することにより液晶組成物Iを調製した。
構造式の右側に一般式との対応を記した。本件化合物については化合物番号を記した。
この液晶組成物Iの相転移温度(℃)はN 87.3〜88.9 Iであった。
モノマーと液晶組成物の混合物の調製
液晶組成物とモノマーとの混合物として液晶組成物Jを89.0重量%、n−ドデシルアクリレートを5.4重量%、1,4−ジ(4−(6−(アクリロイルオキシ)ヘキシルオキシ)ベンゾイルオキシ)−2−メチルベンゼンを5.0重量%、光重合開始剤として2,2’−ジメトキシフェニルアセトフェノンを0.6重量%混合した液晶組成物J−1Mを調製した。
液晶組成物J−1Mを配向処理の施されていない櫛型電極基板と対向ガラス基板(非電極付与)の間に狭持し(セル厚10μm)、得られたセルを41.0℃のブルー相まで加熱した。この状態で、紫外光(紫外光強度23mWcm−2(365nm))を1分間照射して、重合反応を行った。
このようにして得られた高分子/液晶複合材料J−1Pは室温まで冷却しても光学的に等方性の液晶相を維持していた。
実施例27で得られた高分子/液晶複合材料J−1Pが狭持されたセルを、図2に示した光学系にセットし、電気光学特性を測定した。光源として偏光顕微鏡(ニコン製 エクリプス LV100POL)の白色光源を用い、セルへの入射角度がセル面に対して垂直となるようにし、櫛型電極の線方向がPolarizerとAnalyzer偏光板に対してそれぞれ45°となるように前記セルを光学系にセットした。室温で印加電圧と透過率の関係を調べた。65Vの矩形波を印加すると、透過率が87%となり、透過光強度は飽和した。このものは0℃で1週間以上、結晶化せず、光学的等方性を維持していた。
Claims (42)
- 式(1)において、R1が炭素数1〜20のアルキル、炭素数2〜21のアルケニル、炭素数1〜19のアルコキシ、または炭素数2〜20のアルケニルオキシであり;X1が−F、−Cl、−CF3 、または−OCF3 である請求項1に記載の液晶化合物。
- 式(1)において、R1が炭素数1〜20のアルキルまたは炭素数2〜21のアルケニルである請求項1または2に記載の液晶化合物。
- 式(1−1−2)、(1−2−2)、(1−4−3)または(1−5−3)で表される請求項5に記載の液晶化合物。
- L1が水素である請求項1〜6に記載の化合物。
- L1がフッ素である請求項1〜6に記載の化合物。
- L4およびL5が共にフッ素であり、X1がフッ素、塩素、−OCF3または−CF3である請求項1〜8に記載の化合物。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物およびキラル剤を含有し、光学的に等方性の液晶相を発現することを特徴とする液晶組成物。
- 式(2)、(3)および(4)のそれぞれで表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、請求項11に記載の液晶組成物。
これらの式において、R2は炭素数1〜10のアルキルまたは炭素数2〜10のアルケニルであり、アルキルおよびアルケニルにおいて任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよく;X2はフッ素、塩素、−OCF3、−OCHF2、−CF3、−CHF2、−CH2F、−OCF2CHF2、または−OCF2CHFCF3であり;環B1、環B2、および環B3は独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、任意の水素がフッ素で置き換えられた1,4−フェニレン、または任意の水素がフッ素または塩素で置き換えられたナフタレン−2,6−ジイルであり;Z7およびZ8は独立して、−(CH2)2−、−(CH2)4−、−COO−、−CF2O−、−OCF2−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH2O−、または単結合であり;L6およびL7は独立して、水素またはフッ素である。 - 式(5)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、請求項11に記載の液晶組成物。
これらの式において、R3は炭素数1〜10のアルキルまたは炭素数2〜10のアルケニルであり、アルキルおよびアルケニルにおいて任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよく;X3は−C≡Nまたは−C≡C−C≡Nであり;環C1、環C2および環C3は独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、任意の水素がフッ素で置き換えられた1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、任意の水素がフッ素または塩素で置き換えられたナフタレン−2,6−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、またはピリミジン−2,5−ジイルであり;Z9は−(CH2)2−、−COO−、−CF2O−、−OCF2−、−C≡C−、−CH2O−、または単結合であり;L8およびL9は独立して、水素またはフッ素であり;rは1または2であり、sは0または1であり、r+s=0、1または2である。
- 式(6)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、請求項11に記載の液晶組成物。
これらの式において、R4およびR5は独立して、炭素数1〜10のアルキルまたは炭素数2〜10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよく;環D1、環D2、および環D3は独立して、1,4−シクロヘキシレン、ピリミジン−2,5−ジイル、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、3−フルオロ−1,4−フェニレン、または2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレンであり;Z10は、−C≡C−、−COO−、−(CH2)2−、−CH=CH−、または単結合である。 - 請求項13に記載の式(5)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、請求項12に記載の液晶組成物。
- 式(6)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、請求項12に記載の液晶組成物。
- 式(6)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、請求項13に記載の液晶組成物。
- 式(7)、(8)、(9)および(10)のそれぞれで表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、請求項11に記載の液晶組成物。
これらの式において、R6は炭素数1〜10のアルキル、炭素数2〜10のアルケニルまたは炭素数2〜10のアルキニルであり、アルキル、アルケニルおよびアルキニルにおいて任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよく;X4はフッ素、塩素、−SF5、−OCF3、−OCHF2、−CF3、−CHF2、−CH2F、−OCF2CHF2、または−OCF2CHFCF3であり;環E1、環E2、環E3および環E4は独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、任意の水素がフッ素または塩素で置き換えられた1,4−フェニレン、または任意の水素がフッ素または塩素で置き換えられたナフタレン−2,6−ジイルであり;Z11、Z12およびZ13は独立して、−(CH2)2−、−(CH2)4−、−COO−、−CF2O−、−OCF2−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH2O−、または単結合である、ただし、環E1、環E2、環E3および環E4のいずれかが3−クロロ−5−フルオロ−1,4−フェニレンであるときには、Z11、Z12およびZ13は−CF2O−であることはなく;L10およびL11は独立して、水素またはフッ素である。 - 式(11)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、請求項11に記載の液晶組成物。
これらの式において、R7は炭素数1〜10のアルキル、炭素数2〜10のアルケニルまたは炭素数2〜10のアルキニルであり、アルキル、アルケニルおよびアルキニルにおいて任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよく;X5は−C≡N、−N=C=S、または−C≡C−C≡Nであり;環F1、環F2および環F3は独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、任意の水素がフッ素または塩素で置き換えられた1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、任意の水素がフッ素または塩素で置き換えられたナフタレン−2,6−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、またはピリミジン−2,5−ジイルであり;Z14は−(CH2)2−、−COO−、−CF2O−、−OCF2−、−C≡C−、−CH2O−、または単結合であり;L12およびL13は独立して、水素またはフッ素であり;aaは0、1または2であり、abは0または1であり、aa+abは0、1または2である。 - 少なくとも1つの酸化防止剤および/または紫外線吸収剤を含む請求項11〜19のいずれか1項に記載の液晶組成物。
- 光学的に等方性の液晶相が二色以上の回折光を示さない、請求項11〜20のいずれか1項に記載の液晶組成物。
- 光学的に等方性の液晶相が二色以上の回折光を示す、請求項11〜20のいずれか1項に記載の液晶組成物。
- 液晶組成物が、キラルネマチック相と非液晶等方相とが共存する上限温度と下限温度との差が3〜150℃である組成物にキラル剤を添加して得られるものである、請求項21または22に記載の液晶組成物。
- 液晶組成物が、キラルネマチック相と非液晶等方相とが共存する上限温度と下限温度との差が5〜150℃である組成物にキラル剤を添加して得られるものである、請求項21または22に記載の液晶組成物。
- 液晶組成物が、ネマチック相と非液晶等方相とが共存する上限温度と下限温度との差が3〜150℃である組成物にキラル剤を添加して得られるものである、請求項21または22に記載の液晶組成物。
- 液晶組成物の全重量に対して、キラル剤の割合が1〜40重量%である、請求項11〜25のいずれか1項に記載の液晶組成物。
- 液晶組成物の全重量に対して、キラル剤の割合が5〜15重量%である、請求項11〜25のいずれか1項に記載の液晶組成物。
- 70〜−20℃のいずれかの温度においてカイラルネマチック相を示し、この温度範囲の少なくとも一部において螺旋ピッチが700nm以下である、請求項26または27に記載の液晶組成物。
- キラル剤が、式(K1)〜(K5)のそれぞれで表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物を含む、請求項26〜28のいずれか1項に記載の液晶組成物。
(式(K1)〜(K5)中、RKは独立して、水素、ハロゲン、−C≡N、−N=C=O、−N=C=Sまたは炭素数1〜20のアルキルであり、このアルキル中の任意の−CH2−は、−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−CF=CF−または−C≡C−で置き換えられてもよく、このアルキル中の任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく;Aは独立して、芳香族性あるいは非芳香族性の3〜8員環、または、炭素数9以上の縮合環であり、これらの環の任意の水素がハロゲン、炭素数1〜3のアルキルまたはハロアルキルで置き換えられてもよく、環の−CH2−は−O−、−S−または−NH−で置き換えられてもよく、−CH=は−N=で置き換えられてもよく;Bは独立して、水素、ハロゲン、炭素数1〜3のアルキル、炭素数1〜3のハロアルキル、芳香族性または非芳香族性の3から8員環、または、炭素数9以上の縮合環であり、これらの環の任意の水素がハロゲン、炭素数1〜3のアルキルまたはハロアルキルで置き換えられてもよく、−CH2−は−O−、−S−または−NH−で置き換えられてもよく、−CH=は−N=で置き換えられてもよく;Zは独立して、単結合、炭素数1〜8のアルキレンであるが、任意の−CH2−は、−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CSO−、−OCS−、−N=N−、−CH=N−、−N=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−または−C≡C−で置き換えられてもよく、任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく;
Xは単結合、−COO−、−OCO−、−CH2O−、−OCH2−、−CF2O−、−OCF2−、または−CH2CH2−であり;
mKは1〜4の整数である。) - 請求項11〜30のいずれかに記載の液晶組成物と、重合性モノマーとを含む混合物。
- 重合性モノマーが光重合性モノマーまたは熱重合性モノマーである、請求項31に記載の混合物。
- 請求項31または32に記載の混合物を重合して得られる、光学的に等方性の液晶相で駆動される素子に用いられる高分子/液晶複合材料。
- 請求項31または32に記載の混合物を非液晶等方相または光学的に等方性の液晶相で重合させて得られる、請求項33に記載の高分子/液晶複合材料。
- 高分子/液晶複合材料に含まれる高分子がメソゲン部位を有する、請求項33または34に記載の高分子/液晶複合材料。
- 高分子/液晶複合材料に含まれる高分子が架橋構造を有する、請求項33〜35のいずれかに記載の高分子/液晶複合材料。
- 液晶組成物の割合が60〜99重量%であり、高分子の割合が1〜40重量%である、請求項33〜36のいずれか1項に記載の高分子/液晶複合材料。
- 一方または両方の面に電極が配置され、基板間に配置された液晶媒体、および電極を介して液晶媒体に電界を印加する電界印加手段を備えた光素子であって、液晶媒体が、請求項26〜30のいずれか1項に記載の液晶組成物または請求項33〜37のいずれか1項に記載の高分子/液晶複合材料である光素子。
- 一方または両方の面に電極が配置され、少なくとも一方が透明な一組の基板、基板間に配置された液晶媒体、および基板の外側に配置された偏光板を有し、電極を介して液晶媒体に電界を印加する電界印加手段を備えた光素子であって、液晶媒体が、請求項26〜30のいずれか1項に記載の液晶組成物または請求項33〜37のいずれか1項に記載の高分子/液晶複合材料である光素子。
- 一組の基板の少なくとも一方の基板上において、少なくとも2方向に電界を印加できるように電極が構成されている請求項39に記載の光素子。
- 互いに平行に配置された一組の基板の一方または両方に、少なくとも2方向に電界を印加できるように電極が構成されている請求項39に記載の光素子。
- 電極がマトリックス状に配置されて、画素電極を構成し、各画素がアクティブ素子を備え、このアクティブ素子が薄膜トランジスター(TFT)である請求項38〜41のいずれか1項に記載の光素子。
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