JP5620099B2 - 航空機産業に由来するアルミニウム合金製のスクラップのリサイクル方法 - Google Patents

航空機産業に由来するアルミニウム合金製のスクラップのリサイクル方法 Download PDF

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Description

本発明は、スクラップ(機械加工時のチップや切削屑のようなリサイクル用の原料)から、アルミニウム合金製の再溶融インゴットを製造する方法に関するものである。本発明は、特に航空機産業および宇宙産業の製造方法から生じるスクラップのリサイクルに関するものである。
いくつかの産業では、中間製品の機械加工、変形、裁断のような方法によって完成される金属製品の製造方法によって、機械加工時のチップや切削屑が大量に生じる。本明細書では、これらの屑を、アルミニウムのリサイクル用の製品を指示するのに規格EN12258−3において用いられている「スクラップ」という用語で指示する。特に、航空機産業および宇宙産業では大量のスクラップが生じる。なぜなら、航空機の多くの構造部品および構成要素が巨大部品の全体的な機械加工によって得られるからである。しかし、スクラップは、ステンレス鋼やチタンといった航空業界で用いられるその他のアルミニウム合金またはその他の金属と混ざっているため、直接リサイクルすることが難しいことが多い(Wilson et al.Journal de Physique C−75 1987)。航空機の合金の機械加工屑は、たとえば、特に自動車産業用の鋳造製品を目的としたアルミニウム−シリコン合金にリサイクルされる。この活用方法はスクラップ・リサイクルの一般的な流れであり、この活用方法は金属の価値の部分的な損失につながっている。
また、全体的なリサイクル手順の中で、航空機産業に由来するスクラップから、航空産業および宇宙産業への応用を目的としたアルミニウム合金製の製品を製造することも可能である。しかし、この全体的手順において2XXXシリーズまたは7XXXシリーズの合金を連続的にリサイクルすることは、一般的に、鉄およびシリコンといったある種の不純物の含有量が多くなることにつながる。実際、機械加工過程、運搬過程、貯蔵過程の際に、ほこりがスクラップに加わることが多く、そのようなほこりは、あらゆる産業環境で非常に一般的な二つの元素である、鉄とシリコンを一般的に多く含んでいる。同様に、スクラップの溶融過程の際には、器具および炉の内壁との接触によって、鉄およびシリコンの含有量が増えることが多い。
また、鉄とシリコンの含有量を0.07重量%未満、さらにある場合には0.05重量%未満まで抑えることのできる2XXXシリーズまたは7XXXシリーズの合金の新しい等級をスクラップから製造するのは、現状のリサイクル方法では難しく、ひいては不可能であることが明らかになっている。
スクラップの溶融によって得られる溶融金属浴における精製作業の適用が考えられた。
特開平07−166259号公報、特開平07−207378号公報、特開平09−178149号公報および特開平09−263853号公報(古河電気工業)は、鑞付けによる熱交換器の製造を目的としたクラッド材のリサイクルの問題を解決することを目指している。これらの製品のスクラップは、数重量%のシリコンを含有しており、このことによってリサイクルが難しくなっている。分別結晶化過程と、形成された結晶をプレスして残留液を排出する最終過程とを含んだ方法がこれらの特許出願に記載されている。これらの方法はシリコンの除去を目的としている。鉄の精製によって生じる特有の問題には、これらの出願は取り組んでいない。溶融塩を用いた冷却過程を含むその他の偏析方法も、特にP0101タイプの純粋金属の製造を目的として考えられており、該純粋金属の唯一の不純物は含有量が0.1重量%未満の鉄およびシリコンだけである(欧州特許第1520052号明細書、欧州特許第1520053号明細書および国際公開第2005/049875号パンフレット、Corus Technology参照)。溶融塩の利用はこのタイプのリサイクル作業に重大な複雑性を加えることになる。
国際公開第2005/095658号パンフレット(Corus Technology)は、精製された結晶と、異質の元素(たとえば金属間化合物を形成する元素)を含有した結晶とを同時に形成するように、精製すべき溶融金属を冷却する方法の原理を記載しており、該方法において、これら二つのタイプの結晶は、固体−固体の分離技術によって分離される。固体−固体の分離技術はこの特許出願には記載されていない。
添加剤を加えることによって、強制的に沈殿物の形成を行い、それらの分離を促進することを可能にすることも考えられている。たとえば、米国特許第5741348号明細書(Hoogovens)、欧州特許第1288319号明細書(Corus Technology)および特開平08−35021号公報(Agency of Ind science&technol)では、Mnを添加することで、鉄を含有する金属間化合物の析出物を形成し、鉄を除去することが推奨されている。これらの方法は、考慮すべき金属間化合物の数のため、航空機の合金のような複雑なシステムには適用できない。
また、包晶元素のような特定の元素を除去するようにホウ素を添加することも考えられている。欧州特許第1101830号明細書(Pechiney Rhenalu)では、リサイクル製品から、7XXXシリーズの所定の合金製の中間製品を製造する方法が記載されている。選別する必要なく、7XXXシリーズのさまざまな合金に由来する切削屑をリサイクルできるように、この特許は、リサイクルを目的とした前記製品の精製過程を少なくとも一つ含む方法を記載しており、該過程によって、たとえば、ホウ素を含む、選択的な沈殿剤を用いてCrまたはZrのような包晶元素の含有量を減らすことが可能となっている。
航空機産業に由来するスクラップのリサイクルは、先行技術では解決できない、複数の特異的な問題を呈するものであり、特に、
−FeおよびSiのような、同等の等級でのリサイクルを可能にしない元素の含有量を産業的な方法で減少させることであり、特に、0.1重量%未満、好ましくは0.05重量%未満のFeおよびSiの含有量を得ることと、
−これらの合金の大半に共通する元素(7XXXシリーズではZn、Mg、Cu、2XXXシリーズではCuおよびMg)の含有量は減少させないこと、
−ある場合には、ある種の合金で利用することのできるいくつかの希少元素(Li、Ag、Sc)の含有量を減少させないことである。
したがって、たとえば亜鉛、銅およびマグネシウムといった添加元素を除去することなく、2XXXシリーズまたは7XXXシリーズのアルミニウム合金スクラップから鉄およびシリコンを除去することを可能にする、リサイクル方法を発明することは効果的である。
本出願人はしたがって、7XXXシリーズおよび2XXXシリーズの合金のリサイクルを容易にする、航空機産業に由来するスクラップを用いた、中間製品の製造方法を探求した。
本発明の第一の目的は、航空機産業用のアルミニウム合金の精錬を目的とした、アルミニウムをベースとする再溶融ブロックの製造方法に関するものであり、該方法において、
(i)供給過程では、航空機産業で用いられるアルミニウム合金を多く含むスクラップを供給し、
(ii)溶融過程では、最初の溶融金属浴を得るために前記スクラップを溶融炉で溶かし、
(iii)偏析過程では、凝固塊と残留液体浴を得るために最初の溶融金属浴を分別結晶化による精製にかけ、
(iv)回収過程において、再溶融ブロックを得るために凝固塊を回収する。
本発明の第二の目的は、本発明による方法によって得られる再溶融ブロックであり、該再溶融ブロックは、鉄の平均含有量が溶融過程の最後で得られる最初の溶融金属浴より5倍少ないことを特徴としている。
さらに、本発明のもう一つの目的は半完成製品の製造方法であり、該方法では、本発明による方法で得られる少なくとも一つの再溶融ブロックを溶かす。
さらに、本発明のもう一つの目的は、航空機の構造部品の製造を目的とした、本発明による方法で得られる半完成製品の利用法である。
本発明の範囲で利用することのできる偏析装置を示している。 行ったさまざまな試験に関する、結晶化の時間に応じた溶融金属の温度の推移を示している。 プログラムされた結晶化速度に応じた精製率の推移を示している。
反する言及がない限り、合金の化学的組成に関するすべての指示は重量パーセント単位で表される。合金の名称は、当業者に知られているThe Alminum Associationの規則に従う。規格化されたアルミニウム合金の化学的組成は、たとえば、「Aluminium et alliages d’alminium.Composition chimique et forme des produits corroyes.Partie 3:composition chimique」というタイトルの付けられたEN規格573−3で定義されている。
反する言及がない限り、「Aluminium et alliages d’alminium−Termes et definitions−Partie 1:Termes generaux」というタイトルの付けられた欧州規格ENの12258−1の定義が適用される。スクラップに関連する用語およびそのリサイクルは、「Aluminium et alliages d’alminium−Termes et definitions−Partie 3:Scrap(matieres premieres pour recyclage)」というタイトルのEN規格12258−3に記載されている。
「機械加工」という用語は、旋盤、フライス加工、穿孔、リーミング、ねじ切り、放電加工、研削、研磨のようなあらゆる材料の除去方法を含む。
本発明の範囲では、「半完成製品」という用語は、特に圧延板、押出成型用のインゴット、鍛造ブロックのような熱間鍛造作業を受けることになっている半製品を指すために用いる。本発明の範囲では、「再溶融ブロック」という用語は、アルミニウムをベースとし、Zn、Cu、MgおよびLiの含有量の総計が少なくとも3重量%の、再溶融することになっている半製品を指す。好適には、本発明による再溶融ブロック中のZn、Cu、MgおよびLiの含有量の総計は少なくとも4重量%であり、好ましくは少なくとも5重量%である。
「構造部品」あるいは「構造的要素」という用語は、静的かつ/または動的な機械的特性が構造の性能および一体性に対して特に重要であり、構造計算が一般的に規定されたまたは実行済みである、機械技術産業で用いられる部品を指す。航空機については、これらの構造部品は特に、機体胴体(機体の外板(英語のfuselage skin)、機体の補強材または縦通材(stringer)、気密性の隔壁(bulkhead)、機体のフレーム(circumferential frame)など)、翼(翼の外板(wing skin)、補強材(stringerまたはstiffener)、翼小骨(rib)および翼桁(spar)など)を構成する部品と、とりわけ水平尾翼と垂直尾翼で構成される尾部(horizontal or vertical stabiliser)ならびに、床梁の鋼材(floor beam)、座席のレール(seat track)と扉を含んでいる。
本発明による方法は、スクラップの供給、スクラップの溶融、偏析による精製、凝固塊の回収という過程を含み、任意に包晶元素の精製と半完成製品の製造も含む。
本発明による方法のそれぞれの過程は、連続的、半連続的または不連続(バッチ)で実施することができる。実施態様によっては、たとえば溶融過程など、過程の一部を連続的に行い、たとえば偏析過程など、その他の過程を不連続で行うことができる。好適には、半連続または不連続の実施態様では、先行パラグラフで述べたそれぞれの過程は連続的に行われる。
1/スクラップの供給
本発明の方法によってリサイクル可能なスクラップはさまざまな形状をとることができる。
スクラップが塊の形状であれば、一般的には直接溶融される。
一般的に、スクラップは、チップ、旋盤屑、切削屑または切り抜きのような分解された形状をしており、潤滑剤で覆われているが、該潤滑剤はエマルジョンまたは全油である可能性があり、ここでは「オイル」という用語で一般化することとする。スクラップ上のオイルの量は、該スクラップが生じた製造過程と、金属の除去に用いられた技術とに応じて異なる。たとえば、一般的に、圧延板の表面削取作業の際に得られたスクラップ上のオイルの量は少ない。逆に、機械加工作業から生じるスクラップ上のオイルの量は非常に多い。スクラップ上のオイルの量がどのようであれ、本発明を利用することができる。オイル除去の予備過程も場合によっては必要であり、少なくとも有効であることが明らかになっている。該予備過程は、化学的および/または熱によるあらゆる従来の洗浄方法によって行うことができる。水相製品を用いた化学洗浄の場合、乾燥過程が必要である。好適な洗浄方法は、バーナーの付いた回転円筒炉(IDEX(登録商標)タイプ)を用いることからなり、このタイプの炉の空気はほとんど酸素を含まず、典型的には5%未満あるいは1%にすら満たないことで、オイルの燃焼を防ぐようになっている。酸素含有量の管理は、測定センサと調節回路を用いてこのタイプの炉で行われる。
圧縮されたスクラップは粉砕過程を必要とすることがある。
本発明の範囲で用いるスクラップは、航空機産業で用いられるアルミニウム合金を多く含んでおり、つまり、該スクラップは、少なくとも50%、好ましくは少なくとも70%、さらに好ましくは少なくとも90%の、航空機産業で用いられるアルミニウム合金を含んでいる。本発明の範囲では、「航空機産業で用いられるアルミニウム合金」とは、2XXXシリーズ、6XXXシリーズおよび7XXXシリーズに属する合金を意味する。本発明の範囲で用いるスクラップは、7XXXシリーズの合金あるいは2XXXシリーズの合金を多く含むように選別することが好ましく、つまり、スクラップは、少なくとも50%、好ましくは少なくとも70%、さらに好ましくは少なくとも90%の選択したシリーズの合金を含む。好適には、これらの合金は適切に選別されるのであって、つまり、リサイクルすべきスクラップのシリーズと異なるシリーズに由来するスクラップは、好ましくは5%に抑えられ、より好適には1%に抑えられる。適切な7XXXシリーズの合金とは、とりわけ、7010、7040、7050、7150、7250、7055、7056、7068、7049、7140、7149、7249、7349、7449、7075、7175および7475の各合金である。2XXXシリーズの合金については、リチウムおよび/または銀を含有する合金は、典型的には0.05重量%である不純物レベルを超えてそれらを含まない合金と分けることが望ましい。2XXXシリーズの合金でリチウムおよび/または銀を含まない合金の適切なものとは、とりわけ、2014、2022、2023、2024、2026、2027、2056、2224、2324および2524の各合金である。Aluminium Associationによって定義されているように、リチウムおよび/または銀を含有する2XXXシリーズの合金で適切なものとは、とりわけ、2050、2090、2091、2094、2095、2097、2098、2099、2039、2139、2195、2196、2197、2199、2297および2397の各合金である。選別された屑を用いる利点は、同一シリーズの合金では、本発明の方法によって得られる再溶融ブロックの利用が簡単になることである。本発明の方法はまた、スカンジウムを含有するスクラップのリサイクルにも好適である。
本発明の範囲で用いるスクラップは、アルミニウム合金製ではない屑によってFeおよびSiで汚染されていないことが好ましい。本発明による方法は、鉄屑の量を減少させることを目的とした過程を含むことができる。鉄類金属の分離は、磁気選別および/またはフーコー電流による選別によって行うことができ、後者の方法は、磁性を持った屑(白色合金、ステンレスなど)と、磁性のない屑(赤色合金、銅、黄銅など)の分離に特に適している。このように、鉄類合金製の部品に由来するスクラップのFeの含有量を抑えることができる。さらに、米国特許第5060871号明細書に記載されているような、粒子のサイズ、密度および/または導電率の差に基づく装置によって、スクラップの選別を改良することもできる。
まとめると、供給過程は、場合によってはスクラップの初期の状態に応じて、
−スクラップを構成する合金のシリーズ(一般的には2XXXまたは7XXX)を選択し、適切な選別をする作業と、
−金属性不純物または非金属性不純物を場合によっては分離する作業と、
−任意にオイル除去する作業、
を含んでいる。
これらの作業は、場合によっては、十分に特徴が定義されているスクラップを供給することで置き換えることができる。
2/スクラップの溶融
スクラップの溶融は溶融炉で行い、該溶融によって最初の溶融金属浴が得られる。用いるスクラップは、航空機産業で用いられるアルミニウム合金を多く含有しており、最初の溶融金属浴中のZn、Cu、MgおよびLiの含有量の総計は常に4重量%を超える。好適には、最初の溶融金属浴中のZn、Cu、MgおよびLiの含有量の総計は6重量%を超え、好ましくは8重量%を超える。
本発明の好適な実施態様では、用いる溶融炉は電磁式の攪拌炉(誘導炉)であり、このタイプの炉によって、実際に、スクラップの燃焼を抑制することが可能となる。リチウムおよび/または銀を含有する2XXXシリーズの合金を溶融する場合、スクラップのフローティングベッドを溶融金属浴の表面に作ることが望ましく、該スクラップのフローティングベッドによって、溶融過程の全体または一部の間に、酸化から溶融金属浴を保護することが可能となる。
3/偏析による精製
知られている主要なアルミニウムの精製方法は、電解による精製方法(「3層法」または「Gadeau方法」と呼ばれる)と、分別結晶化による精製方法(「偏析」方法と呼ばれる)である。これらの方法は、比較的純粋な金属(典型的にはアルミニウム含有量が99.5重量%を超え、さらには99重量%を超える)から非常に純度の高い金属(典型的にはアルミニウム含有量が99.9重量%を超え、99.999%に達することもある)を得るためにだけアルミニウム産業で用いられている。欧州特許第0091386号明細書および米国特許第6406515号明細書(Aluminium Pechiney)または米国特許第4734127号明細書(Nippon Light Metal)は、不純物の総含有量がおよそ500〜1500ppm(99.85重量%超のアルミニウム含有量に相当する)の液体アルミニウムの偏析方法を記載しており、これらの方法を、アルミニウム含有量が99重量%未満の出発金属に対して応用することは考えられていない。偏析方法によって、特に、分配係数の低い元素を精製することが可能となる。分配係数は、元素の固相における濃度と液相における濃度の間で平衡となる比率である。
不純物を含んだスクラップのリサイクルにこのタイプの方法を利用するには、多くの技術的および経済的な課題を解決する必要がある。なぜなら、これらの方法は、電子産業を目的とした製品の製造に最適化されており、その制約がスクラップのリサイクルの制約とは何の関係ももたないからである。したがって、作業コストと製品価値の比率は、スクラップのリサイクルの場合よりも純度の高い金属を製造する場合の方がずっと小さくなっている。
また、純粋なまたは比較的純粋な液体アルミニウム、つまり、アルミニウム以外の元素の総含有量が多くとも1%である1XXXシリーズの合金と、Cu、Zn、MgおよびLiの各元素の総含有量が4重量%を超える、チャージされるアルミニウム合金との間には、いくつかの物理化学的な差が存在し、これらの差は、偏析方法の利用の枠組みにおいて重大な結果をもたらすものである。
まず、チャージされる合金の凝固範囲、つまり、液相線と固相線の間の温度の差は、純粋な金属よりも非常に大きい。次に、溶融金属の温度は、純粋な金属の場合よりもチャージされる合金の場合、精製の度合いによってかなり高くなる。また、チャージされる合金の場合、精製時に不純物が多くなる残留液体は、金属間化合物粒子の沈殿が生じる共晶組成に達することがある。これらの金属間化合物粒子は、精製された結晶と混ざる危険があり、したがって、精製を強く劣化させる危険がある。最後に、チャージされる合金において相互作用する元素の数によって、精製に関する理論的な予測が非常に難しくなり、さらには不可能となっている。このように、分配係数は二つの組み合わせからなる混合物については詳しく分かっているが、2XXX合金または7XXX合金のようなチャージされる合金の場合には不明である。
純粋な金属用に開発された方法を、Cu、Zn、MgおよびLiの各元素の総含有量が4重量%を超える合金のスクラップの精製に転用するのは非常に不確実である。なぜなら、多くの物理的パラメータが非常に異なっており、たとえば方法の熱制御面での結果が重要となり、このことが理論的な予測を不可能にしているからである。
本発明の範囲では、偏析と呼ばれる過程の間に分別結晶化による精製を行うことで、精製された凝固塊と、不純物の多い残留液体浴を得られるようにする。金属が冷却ロータ上で凝固する、分別結晶化方法を用いることができる。たとえば、特開平11−100620号公報および米国特許第6398845号明細書は、このタイプの方法を記載している。また、たとえば特開昭58−104132号公報に記載されているような、炉床が冷却される炉を使う分別結晶化方法を用いることもできる。好適には、形成された結晶の部分的な再溶融のある分別結晶化方法を用いることが好ましく、このことによって精製が向上される。たとえば、形成された結晶の部分的な再溶融が炉床を加熱することで得られる、米国特許第4221590号明細書および米国特許第4294612号明細書に記載のような方法を用いることができる。仏国特許発明第2788283号明細書(Aluminium Pechiney)もまた、分別結晶化によって形成された結晶を、周期的に制御された仕方で押し固めることで、精製された金属および超精製された金属を得ることを可能にする部分的な再溶融を含んだ方法を記載している。この特許はまた、前記方法の実施を可能にする装置も記載している。本発明の好適な一実施態様では、精製係数を高めるために、凝固塊は、偏析過程の間に少なくとも一回の部分的な再溶融を受ける。
好適には、分別結晶化は、所定の速度で結晶化を行うことを可能にする装置を用いて行われ、ここで結晶化の速度は、単位時間当たりの形成される結晶の量である。図1は、偏析過程に好適に利用することのできる装置を示している。装置は、耐熱性のるつぼ(4)、少なくとも一つの加熱手段(5)を備えた炉(6)、加圧用端部(12)と、この端部と一体化したロッド(11)およびロッド−端部のユニットを垂直方向に動かす手段(13)を備えた、少なくとも一つの加圧手段(1)を含んでいる。溶融スクラップ(2)は耐熱性のるつぼ(4)に含まれ、凝固した塊(3)を得られるようにする結晶化は、溶融金属の温度の低下によって得られる。装置は、固体塊の高さHを測定することを可能にする手段と、測定された固体塊の高さHおよび標的の値H’に応じて、一つまたは複数の加熱手段の作動を操作するための制御ユニット(21)およびパワー・ユニット(22)のような手段を含んでいることで、所定の結晶化の速度が得られるようになっている。好適には、加圧手段(1)によって、形成された結晶を押し固めるのと同時に、固体塊の高さHの測定が可能となる。好適には、加圧手段の押し下げと引き上げを交互で行うが、二回の連続する引き上げの間の長さは20秒と10分の間に含まれる。
好適には、金属全体が最初にチャージされ、そして分別結晶化を受ける不連続の実施態様では、結晶化の速度は、結晶化時間当たりの、形成される結晶の総量として与えられ、最初にチャージされた重量のパーセンテージとして表され、該速度は、およそ3.8%/hとおよそ6.2%/hの間に含まれ、好ましくは4%/hと6%/hの間に含まれる。好適な一実施態様では、最初にチャージされる重量が典型的にはおよそ2300kgであり、結晶化速度は好ましくはおよそ90kg/h(キログラム毎時)とおよそ140kg/hの間に含まれ、好ましくはおよそ100kg/hとおよそ130kg/hの間に含まれる。
結晶化速度が高すぎると、精製が弱くなり、溶融スクラップの組成に近い組成を有する固体塊が得られる。この場合、作業中に形成された結晶の部分的な再溶融は、実際には精製のためには非常に好ましいのだが、かなり限定される。結晶化速度が低すぎれば、金属間化合物粒子が凝固した塊に混入し、純度を劣化させる可能性がある。また、結晶化速度が低すぎると、作業の経済的な利点が失われる危険性もある。
得られた再溶融ブロックの塊と、溶融スクラップの最初の塊の間の比率を偏析過程の「収率」と呼び、この収率は、パーセンテージで表すことができる。収率が低すぎれば、偏析過程は経済的な利点がない。収率が高すぎれば、過程の最後における残留液体が合金の元素を多く含んでおり、このことは、凝固塊の純度に有害な金属間化合物粒子の形成を引き起こし、また、この純粋ではない残留液体を経済的に評価することを難しくする可能性がある。好適には、偏析過程の収率はおよそ50%とおよそ90%の間に含まれ、好ましくはおよそ60%とおよそ80%の間に含まれる。
本発明のもう一つの実施態様では、分別結晶化は、耐熱性のるつぼ(4)、少なくとも一つの加熱手段(5)を備えた炉(6)、加圧用の端部(12)およびこの端部と一体化したロッド(11)ならびにロッド−端部のユニットを垂直方向に動かすための手段(13)を備えた少なくとも一つの加圧手段(1)、溶融金属の温度を連続的に測定することを可能にする測定手段、および溶融金属の温度に応じた加熱手段の操作を可能にする調節回路を含んだ装置を用いて行われる。この実施態様では、溶融金属の温度の所定の低下カーブが設定される。好適には、溶融金属の温度の低下は1℃/hと5℃/hの間に含まれ、好ましくは2℃/hと4℃/hの間に含まれる。
本発明の好適な一実施態様では、偏析過程は溶融金属の温度に応じて停止される。好適には、偏析過程は、溶融金属の温度が570℃に達したとき、好ましくは580℃に達したときに停止される。
4/凝固塊の回収
偏析過程の後、残留液体を凝固塊から分離させる。好適には、この分離は、偏析過程を行った耐熱性のるつぼを傾けることで排出脱水によって行われる。傾斜角は、凝固塊が転落する危険を冒すことなく、液体を急速に排出するように選択される。本発明のもう一つの実施態様では、残留液体は適切な手段を用いて吸い出される。
凝固塊は適切な手段を用いて回収される。凝固塊が耐熱性のるつぼの中に位置している場合には、好適には凝固塊の表面に穴を開けることで、耐熱性のるつぼから凝固塊を取り出すことを可能にする持ち上げ手段を挿入できるようにすることができる。得られた凝固塊は、再溶融ブロックとして利用するために、そのままの状態で再溶融ブロックとして、あるいは、表面を加工および/または裁断して再溶融ブロックとして利用することができる。本発明による再溶融ブロックは、鉄の平均含有量が、溶融過程の最後に得られた最初の溶融金属浴よりも5倍、好ましくは10倍少ないことを特徴としている。好ましくは、本発明による再溶融ブロックの鉄含有量およびシリコン含有量は0.1重量%未満であり、好ましくは0.05重量%未満である。
好適には、本発明による再溶融ブロックの重量は少なくとも1000kgであり、好ましくは少なくとも1300kgである。
5/包晶元素の任意の精製
包晶元素、すなわち、分配係数が1を超える元素であり、特にクロムとジルコニウムである包晶元素を精製することからなる補助過程を行うことが好適となることもある。好適には、この過程はホウ素を含む選択的な沈殿剤を用いて少なくとも一つの包晶元素を沈殿させることと、形成された沈殿産物を分離することで行われる。
この過程は、好適には、以下の技術的利点のため、溶融過程と偏析過程の間に位置する。
−定義上、包晶元素は形成される最初の結晶の中に存在するため、逆に偏析過程では、包晶元素の精製が可能とはならない。したがって、これらの元素をある程度豊富にさせることになる偏析過程の前に、該包晶元素を精製することが望ましい。
−本発明による偏析過程は、凝固した金属を直接得ることを可能にするものであり、包晶元素の精製過程が偏析後に位置していれば、包晶元素の精製過程の実現には第二の溶融過程が必要となってしまう。
屑の選別によってさまざまな包晶元素を含有する合金間の混合を避けることができた場合には、この過程は必要ではないこともある。
6/半完成製品の製造
本発明による方法によって得られた再溶融ブロックは、航空機産業を目的とした半完成製品の製造に利用することができる。本発明による再溶融ブロックは、FeおよびSiといった不純物をもたらさず、Zn、Cu、MgおよびLiのような合金元素をもたらすことができるので好ましいものであり、このことは、航空機産業で用いられるアルミニウム合金を多く含有するスクラップを直接加えることによっては不可能である。
本発明の一実施態様では、本発明による少なくとも一つの溶融ブロックを、場合によってはその他のタイプのアルミニウムのインゴットと同時に溶かし、航空機産業を目的とする合金、典型的には7XXXシリーズまたは2XXXシリーズの合金を精錬し、この合金を半完成製品の形状に鋳造する。得られた半完成製品は、航空機の構造部品の製造に用いることができる。
行ったさまざまな試験において、以下の過程を実施した。すなわち、
−7075合金製のスクラップの入手、
−偏析装置に供給するのに十分な量のスクラップの溶融、
−所定の結晶形成速度による分別結晶化、
−残留する不純液の排出、である。
試験は、結晶化速度の制御を可能とする装置を備えた、仏国特許発明第2788283号明細書に記載されている炉に類似した、分別結晶化を目的とした炉において行った。図1は、試験に用いた装置を示している。加圧手段によって、形成された結晶の高さHを測定することが可能となっている。加熱パワーに作用する調節回路によって、所定の値に結晶化速度をプログラムすることが可能となっている。
行った試験を表1に示している。
Figure 0005620099
出発金属の分析は完全な溶融後に行った。試験番号3に関しては、スクラップのロットがすべての試験で同一であり、最初の組成が試験番号3と他の試験に対するものと同一の規模である可能性が高いため、この分析は行わなかった。シリコンの分析では技術的な困難があり、結果は指標として示すが、得られた精度はそれほどではない。
溶融金属の温度はサーモカップルを用いて二時間ごとに測定した。図2は、結晶化の時間に応じた温度の推移を表している。残留溶融金属は作業後に分析した。
残留溶融金属を試験の最後にるつぼの傾斜によって排出した。この最終的な作業は試験4では行うことができなかった。
凝固した金属をるつぼから取り出し、重さを測定した。
各作業について得られた精製係数を精確に示すことを可能にする物質収支の決定は、重量および分析における不正確さのために困難であることが分かった。精製指標Xiは、以下の方法で各元素iについて計算した。
Figure 0005620099
該式において、
[i]0は溶融金属における元素iの初期濃度であり、
[i]fは溶融金属における元素iの最終濃度であり、
sはプログラムされた凝固部分である。
表2はそれぞれの試験について得られた結果を示している。
Figure 0005620099
得られた凝固金属の重量は、目標重量と満足できる形で一致している。
図3は、得られた結果を示している。鉄の精製という点で最も良い結果は試験3および試験4で得られた。また、これらの試験については、元素Cu、MgおよびZnの精製における大幅な増加はみられず、したがって、これらの試験は非常に好ましい妥協案を示すものである。
試験1および試験2で得られた最も性能の悪い結果は、Al3Feタイプの金属間化合物結晶の沈殿に関連していると考えられる。これらの試験の最後に達した溶融金属の温度(図2参照)は、実際、モデルによって推定される沈殿開始に関する温度に近い。
試験5および試験6で得られた最も性能の悪い結果は、この場合、作業中の凝固塊の部分的再溶融がなかったことに関連していると考えられる。実際、作業中の凝固塊の部分的再溶融は補助精製につながる。ある場合には、試験1、試験2、試験5または試験6での条件で得られた性能が、とりわけ逼迫した精製を必要としない、鉄およびシリコンの少ないスクラップの混合物については、十分である可能性があることが分かった。
1 加圧手段
4 耐熱性のるつぼ
5 加熱手段
6 炉
特開平07−166259号公報 特開平07−207378号公報 特開平09−263853号公報 欧州特許第1520052号明細書 欧州特許第1520053号明細書 特開平08−035021号公報

Claims (19)

  1. 航空機産業用のアルミニウム合金の精錬を目的とした、アルミニウムをベースとする再溶融ブロックの製造方法であり、
    (i)供給過程では、航空機産業で用いられるアルミニウム合金を多く含有するスクラップを供給し、
    (ii)溶融過程では、最初の溶融金属浴を得るために溶融炉で前記スクラップを溶かし、
    (iii)偏析過程では、凝固塊と残留溶融金属浴を得るために、最初の溶融金属浴を分別結晶化による精製にかけ、
    (iv)回収過程では、再溶融ブロックを得るために凝固塊を回収する、
    製造方法であって、
    前記分別結晶化による精製において、結晶化速度が、4%/hと6%/hの間に含まれ、当該結晶化速度は、単位時間当たりの、最初にチャージされたスクラップの質量に対する、形成される結晶の質量のパーセンテージで表される、製造方法。
  2. 前記スクラップが7000系または2000系の合金を多く含有する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記スクラップが、7010、7040、7050、7150、7250、7055、7056、7068、7049、7140、7149、7249、7349、7449、7075、7175および7475で構成されるグループに含まれる7000系合金を含む、請求項2に記載の方法。
  4. 供給過程が磁気選別および/またはフーコー電流による選別作業を含む、請求項1〜請求項3のいずれか一つに記載の方法。
  5. 供給過程がオイル除去作業を含む、請求項1〜請求項4のいずれか一つに記載の方法。
  6. 包晶元素を精製する補助過程を行う、請求項1〜請求項5のいずれか一つに記載の方法。
  7. 包晶元素の精製過程が溶融過程と偏析過程の間に行われる、請求項6に記載の方法。
  8. 前記凝固塊が偏析過程の間に少なくとも一回の部分的な再溶融を受ける、請求項1〜請求項7のいずれか一つに記載の方法。
  9. 前記分別結晶化が、所定の速度で結晶化を実行することを可能にする装置を用いて行われる、請求項1〜請求項8のいずれか一つに記載の方法。
  10. 偏析過程が、耐熱性のるつぼ(4)、少なくとも一つの加熱手段(5)を備えた炉(6)、加圧用の端部(12)およびこの端部と一体化したロッド(11)からなるロッド−端部のユニットと、当該ロッド−端部のユニットを垂直方向に動かすための手段(13)を含んだ少なくとも一つの加圧手段(1)を含んだ装置を用いて行われ、前記装置がまた、固体塊の高さHの測定を可能にする手段と、Hおよび目標とする固体塊の高さH’に応じて少なくとも一つの加熱手段の作動を操作するための手段を含んでいる、請求項9に記載の方法。
  11. 加圧手段(1)が交互に押し下げられ、引き上げられる、請求項10に記載の方法。
  12. 得られた再溶融ブロックの塊溶融スクラップの最初の塊に対する比率が50%と90%の間に含まれる、請求項1〜請求項11のいずれか一つに記載の方法。
  13. 偏析過程が、耐熱性のるつぼ(4)、少なくとも一つの加熱手段(5)を備えた炉(6)、加圧用の端部(12)およびこの端部と一体化したロッド(11)からなるロッド−端部のユニットと、当該ロッド−端部のユニットを垂直方向に動かすための手段(13)を含んだ少なくとも一つの加圧手段(1)、溶融金属の温度を連続的に測定することを可能にする測定手段、および溶融金属の温度に応じた加熱手段の操作を可能にする調節回路を含んだ装置を用いて行われ、かつ、溶融金属の温度の所定の低下速度が設定されている、請求項1〜請求項8のいずれか一つに記載の方法。
  14. 溶融金属の温度の前記所定の低下速度が、1℃/hと5℃/hの間に含まれる、請求項13に記載の方法。
  15. 溶融金属の温度が570℃に達したときに偏析過程が停止される、請求項1〜請求項14のいずれか一つに記載の方法。
  16. 回収過程の間に残留溶融金属が排出される、請求項1〜請求項15のいずれか一つに記載の方法。
  17. 前記再溶融ブロックのZn、Cu、MgおよびLiの含有量の総計が少なくとも3質量%である、請求項1〜請求項16のいずれか一つに記載の方法。
  18. 前記再溶融ブロックが少なくとも1000kgの質量を有する、請求項1〜請求項17のいずれか一つに記載の方法。
  19. 半完成製品の製造方法であり、請求項1〜請求項18のいずれか一つに記載の方法によって得られた少なくとも一つの再溶融ブロックを溶かし、航空機産業を目的とした合金、典型的には7000系または2000系の合金を精錬し、この合金を半完成製品の形状に鋳造する製造方法。
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