JP5619056B2 - 空調装置 - Google Patents

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本発明は、空調装置に関するものであり、特に使用者の在室時刻が異なる場合に対応した運転を可能とした空調装置に関するものである。
従来から、室内温度を指定された時刻に目標温度(使用者により設定された設定値)となるように予冷運転又は予暖運転を実行する空調装置が存在している。そのようなものとして、予暖運転実施前の室内温度の低下状況から室内の熱漏洩係数と温度低下係数を算出し、これらの係数をもとに指定時刻に室内温度を目標温度にするための消費電力量を演算して推定し、この消費電力量が最小となる時間に空調装置を起動する運転を行うようにした空気調和機の運転制御方法が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
特開昭63−29135号公報(第2〜4頁)
しかしながら、特許文献1に記載されているような空調装置では、以下のような課題があった。部屋の使用者の在室開始時刻は、日によってばらつきが生じるのが通常である。そのため、使用者の在室開始時刻が当初の想定より早くなった場合は、室内の予冷運転又は予暖運転が十分になされず、予暖運転の場合は室内温度が設定値(目標温度)より低く、予冷運転の場合は室内温度が設定値(目標温度)よりも高く、快適性が悪化してしまう。また、使用者の在室開始時刻が当初の想定より遅くなった場合は、早めに予冷運転又は予暖運転が完了することとなり、その後も在室開始時刻まで継続して運転したとすると、その分の消費電力量が余分に増加し、空調装置の運転効率が悪化してしまう。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、使用者の在室開始時刻にばらつきがあっても、省エネかつ快適性を維持できるようにした空調装置を提供することを目的としている。
本発明に係る空調装置は、室内温度を指定時刻までに目標温度とするように予冷運転又は予暖運転を実行する空調装置であって、使用者の在室を認識する在室検知手段と、家全体の機器の状態及び前記在室検知手段の過去の実績情報に基づいて推定された所定の時間帯を在室開始時間帯として設定する計測制御装置と、冷媒を圧縮して吐出する圧縮機と、を備え、前記計測制御装置は、前記在室開始時間帯の最も早い時刻までに、室内温度を前記目標温度に比較して空調負荷の小さい設定温度の第1の状態にする予冷運転又は予暖運転を実行し、前記在室検知手段により使用者の在室が検知されるまでの間は、前記第1の状態を維持する予冷運転又は予暖運転を実行し、前記在室検知手段により使用者の在室が検知されると、室内温度を、家全体の機器の状態及び前記実績情報に基づいて設定した前記目標温度としての設定温度である第2の状態にする冷房運転又は暖房運転を実行し、前記第1の状態にするまでは、運転容量を最大運転容量の50%を目途にした固定容量で前記圧縮機を運転するものである。
本発明に係る空調装置によれば、使用者の在室開始の変動に対しても柔軟に対応し、省エネと快適性を両立する運転が可能となる。
本発明の実施の形態に係る空調装置の構成を概略化して示す構成図である。 本発明の実施の形態に係る空調装置の予冷運転実施時の制御処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る空調装置の予冷運転実施時の各時間における圧縮機の運転容量と、空調装置の運転による室内温度変化と、を示した図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る空調装置Aの構成を概略化して示す構成図である。図1に基づいて、空調装置Aの構成及び制御動作について説明する。実施の形態1に係る図1では、空調装置Aの構成とともに、空調装置Aの設置例も図示している。なお、図1を含め、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。また、図1を含め、以下の図面において、同一の符号を付したものは、同一又はこれに相当するものであり、このことは明細書の全文において共通することとする。さらに、明細書全文に表わされている構成要素の形態は、あくまでも例示であって、これらの記載に限定されるものではない。
[空調装置Aの構成]
図1に示すように、空調装置Aは、室内空間Bを空調対象としている。したがって、空調装置Aを構成する室内機1が室内空間Bに空調空気を供給できるような場所(たとえば、室内空間Bの天井裏等)に設置されている。空調装置Aは、室内機1、室外機2で構成されており、室内機1より吹き出される冷風、温風により室内空間Bの冷暖房を行うものである。また、空調装置Aは、蒸気圧縮式冷凍サイクルを搭載しており、室内機1、室外機2は、冷媒が流れる冷媒配管3、並びに、通信を行う通信線4で接続されている。
室内機1には室内熱交換器5が搭載され、室外機2には圧縮機6、室外熱交換器7、膨張弁8、四方弁9が搭載され、これらの機器を環状に冷媒配管3で接続して冷凍サイクルが構成される。なお、室内機1には、室内空間Bの空気を吸い込んで、この空気を室内熱交換器5を経由させた後、室内空間Bに吹き出す室内送風機5aが搭載されている(図1に示す破線矢印)。また、室外機2には、室外空間の空気を吸い込んで、この空気を室外熱交換器7を経由させた後、室外空間に吹き出す室外送風機7aが搭載されている。
室内熱交換器5では、冷凍サイクルを流れる冷媒より供給される冷温熱と室内空気との間で熱交換を行うものである。この室内熱交換器5で熱交換された室内空気が空調空気として室内空間Bに供給され、室内空間Bの冷暖房が行われる。上述したように、室内熱交換器5には、室内送風機5aによって室内空気が供給されるようになっている。
圧縮機6は、冷媒を圧縮して高温・高圧の冷媒とするものであり、インバータで駆動され、空調状況に応じて運転容量が制御されるようになっている。室外熱交換器7は、冷凍サイクルを流れる冷媒より供給される冷温熱と室外空気との間で熱交換を行うものである。上述したように、室外熱交換器7には、室外送風機7aによって室外空気が供給されるようになっている。膨張弁8は、室内熱交換器5と室外熱交換器7との間に接続され、冷媒を減圧して膨張させるものであり、開度が可変に制御可能なもの、たとえば電子式膨張弁等で構成されている。四方弁9は、圧縮機6の吐出側に接続され、空調装置Aの運転(冷房運転、暖房運転)に応じて冷媒の流れを切り替えるものである。
また、室外機2には、空調装置Aの制御を行う計測制御装置10が搭載されている。室内機1には、室内空間Bの温度を計測する室内温度センサ11が搭載されている。室内温度センサ11での計測情報は、通信線4を介して計測制御装置10に入力されるようになっている。なお、通信線4は、有線、無線のいずれであってもよい。
計測制御装置10は、室内温度センサ11や空調装置Aに搭載される他の各種センサ(図示省略)からの情報及び運転情報と、使用者の設定情報に基づき、予め搭載されている制御プログラムに基づいて、空調装置Aの運転を指令するものである。計測制御装置10は、空調装置Aの全体を統括制御できるようなマイクロコンピュータ等で構成し、四方弁9の切り替え制御、膨張弁8の開度制御の他、圧縮機6の駆動周波数制御や室内送風機5aの回転数制御、室外送風機7aの回転数制御等を制御することで、空調装置Aの運転を指令するようになっている。
室内温度センサ11は、室内機1に搭載され、室内機1に吸い込まれた室内空気の温度を計測するものである。また、空調装置Aに搭載される他の各種センサとしては、たとえば圧縮機6から吐出された冷媒の圧力を計測する圧力センサや、圧縮機6に吸入される冷媒の圧力を計測する圧力センサ、圧縮機6から吐出された冷媒の温度を計測する温度センサ、圧縮機6に吸入される冷媒の温度を計測する温度センサ、室外空気の温度を計測する温度センサ等が考えられる。
[空調装置Aの制御動作]
次に、空調装置Aの制御動作を説明する。ここでは、空調装置Aの通常運転について説明する。空調装置Aは、空調装置Aを使用する使用者の運転開始指令により運転を開始する。使用者は、たとえばリモコン(図示省略)等を操作して空調装置Aに運転開始指令を与える。運転開始指令には冷房運転、暖房運転などの運転モードも含まれており、空調装置Aでは運転開始指令と同時に運転モードも設定される。
そして、空調装置Aは、室内温度として室内空間Bの代表温度を検知する室内温度センサ11の計測値が、使用者により設定された設定値となるように運転を実行する。その際、室内温度が設定値の近傍で安定するように運転が実行される。具体的には、空調装置Aは、室内温度と設定値との温度偏差が大きい場合、圧縮機6の容量を大きくし、空調装置Aの加熱能力又は冷却能力が大きくなるようにして、設定値への収束を早めるように運転する。また、空調装置Aは、室内温度と設定値との温度偏差が小さい場合、圧縮機6の容量を小さくし、空調装置Aの加熱能力又は冷却能力が小さくなるようにして、室内空間Bが過剰に加熱又は冷却されることを回避するように運転する。このようにして、空調装置Aは、室内温度の安定を図るように運転する。
圧縮機6の運転容量は、例えば温度差に比例して増加するように設定するとよい。この場合、圧縮機6の最大容量を100%とすると、温度差が0℃で運転容量10%、温度差が1℃で運転容量40%、温度差が2℃で運転容量70%、温度差が3℃以上で運転容量100%となるように圧縮機6が制御される。
[空調装置Aの予冷・予暖運転時の制御動作]
次に、空調装置Aの予冷・予暖運転時の制御動作を説明する。ここでは予冷運転を例とした制御動作について図2、及び図3に基づいて説明する。図2は、予冷運転実施時の空調装置Aの制御処理の流れを示すフローチャートである。図3は、予冷運転実施時の各時間における空調装置Aの圧縮機6の運転容量と、空調装置Aの運転による室内温度変化と、を示した図である。なお、図3の上段が空調装置Aの圧縮機6の運転容量を、図3の下段が空調装置Aの運転による室内温度変化を、それぞれ示している。また、図3では、予冷運転実施時の各時間を(1)〜(5)で表している。
空調装置Aが実行する予冷・予暖運転とは、使用者に指定された時刻に、室内温度を使用者により設定された設定値(以下、目標温度と称する)となるように冷房運転又は暖房運転を実行することである。
(図2のステップS1、図3の(1))
予冷運転を設定する場合、空調装置Aを使用する使用者は、室内空間Bの在室開始時間を含めた在室情報を予め設定する。在室情報としては、使用者が在室を始める時刻、使用者が在室を続ける時間幅、使用者が不在となる時刻等が該当する。これらの情報については、使用者が在室情報として時刻・時間情報を予め設定する場合には、使用者により設定された在室情報を基本とする。ただし、空調装置Aの実際の使用では、在室情報は日々異なることが想定されるため、室内空間Bに存在する機器(たとえば、リモコン等)の過去の情報を用いて、幅をもった時間帯として在室情報を推定し、設定する。
室内空間Bに存在する機器の過去の情報を用いて在室情報を設定する場合、空調装置A(具体的には計測制御装置10)では、その日の決められた時間帯、例えば朝、昼、夕方、夜間などの時間帯の中でリモコンなどにより使用者が機器の操作を初めて行なった時間を記憶し、その情報を日々収集し、収集した結果を基に在室開始時間帯を推定し、設定する。つまり、空調装置Aでは、収集した各情報の中でもっとも操作開始の早い時刻と、もっとも遅い時刻とを記憶し、各時刻の間の時間帯を在室開始時間帯とする。
なお、在室開始情報が多数得られる場合は、統計処理し、平均値から標準偏差分離れた時刻を用いて在室開始時間帯を決定してもよい。また、上記のようにリモコンの操作履歴の収集を在室検知手段とする代わりに、空調装置Aやその他の機器に設けられた赤外線等を利用した人感センサなどによる人検知情報や、室内空間Bに取り付けられている室内ドアの開閉情報、室内空間Bに取り付けされている照明器具の使用情報などを収集して、在室検知に用いてもよい。
(図2のステップS2、図3の(1))
次に、空調装置Aは、予冷運転時の空調装置Aの運転目標とする第1の状態と、使用者在室時の空調装置Aの運転目標とする第2の状態とを決定する。各状態は、室内温度の設定値(空調装置Aの運転の目標値)として規定される。第2の状態では、使用者が設定した室内温度、つまり目標温度(例えば27℃)として設定される。第1の状態では、第2の状態よりは空調装置Aの運転負荷が小さく、かつ快適性が大きく損なわれないような室内温度、例えば室内温度28.5℃として設定される。
(図2のステップS3、図3の(1))
次に、空調装置Aは、在室開始時間帯の情報に基づいて空調装置Aの運転開始時刻を決定する。運転開始時刻は、在室開始時間帯の最も早い時刻より所定時間幅だけ早い時刻に決定される。
(図2のステップS4、図3の(1)と(2)の間)
空調装置Aは、在室開始時間帯の最も早い時刻に第2の状態が実現できるように予冷運転を開始する。室内温度の低下に要する時間は、空調装置Aの運転開始時の室内温度と第2の状態として設定された室内温度設定値との温度差に比例するので、予め温度低下1℃あたりに要する運転時間(以下単に運転時間Tと称する)を空調装置Aの運転特性より定めておく。そして、空調装置Aでは、空調装置Aの運転開始時の室内温度と第2の状態として設定された室内温度設定値との温度差に、運転時間Tを掛け合わせ、この時間分だけ在室開始時間帯の最も早い時刻より早めた時刻を空調装置Aの運転開始時刻とする。この運転開始時刻より空調装置Aは予冷運転を開始する。
次に、予冷運転開始後の空調装置Aの圧縮機6の運転容量であるが、基本的には固定容量で運転する(図3の(2)参照)。このときの圧縮機6の固定容量は、運転時間Tを規定する際に用いた空調装置Aの運転容量とする。このような運転容量で圧縮機6を運転し、在室開始時間帯の最も早い時刻近傍で、ちょうど第1の状態として規定されている28.5℃が実現されるようにする。
このときの圧縮機6の運転容量は、空調装置Aの運転効率が高くなるように設定するものとする。なお、空調装置Aの運転効率は、圧縮機6の運転容量が低いほど一般的に高くなるが、低すぎると却って運転効率が悪化する場合や、空調能力が低下し、予冷運転時間が長時間化し過ぎる場合がある。そのため、予冷運転開始後の圧縮機6の運転容量は、圧縮機6の最大運転容量の50%程度を目途に設定するとよい。
(図2のステップS4.5、図3の(3))
そして、空調装置Aは、予冷運転実施時に、室内温度が低下し、第1の状態として規定される室内温度が実現された後は、運転方法を変更し、通常運転時の制御動作と同様に室内温度が第1の状態として規定される28.5℃を維持するように、空調装置Aの運転容量を制御する。以上のように、空調装置Aでは、予冷運転を継続的に実施するようにしている。この第1の状態が実現されたときが、在室開始時間帯の開始時間になる。
(図2のステップS5、図3の(3)〜(4))
次に、空調装置Aの操作情報などの在室検知手段により、空調装置Aでは、使用者の在室の有無を確認する。
(図2のステップS9、図3の(3)と(4)の間)
使用者の在室が確認された場合(図2のステップS5;Y)、空調装置Aは、室内温度を第2の状態として規定されている室内温度(27℃)にする運転に移行する(図2のステップS9)。この際、空調装置Aは、目標温度を第2の状態として規定されている室内温度とし、室内温度の設定温度を28.5℃から27℃に変更する。そして、空調装置Aは、使用者から停止指令があるまで、第2の状態として規定されている室内温度を実現するように容量制御を実施する(ステップS9)。
(図2のステップS5〜S11)
在室開始時間帯内で、在室検知手段による使用者の在室が検知されない場合(ステップS5;N)、空調装置Aでは、室内状態、つまり室内温度が第1の状態として規定されている室内温度になっているかどうかを確認する(ステップS6)。第1の状態として規定される室内温度になっている場合(ステップS6;Y)、空調装置Aは、在室開始時間帯が経過するまで、室内温度が第1の状態として規定される28.5℃を維持するように、空調装置Aの運転容量を制御する(ステップS8)。一方、第1の状態として規定されている室内温度になっていない場合(ステップS6;N)、空調装置Aは、在室開始時間帯が経過するまで圧縮機6を固定容量で運転させる(ステップS7)。
空調装置Aは、在室開始時間帯が経過するまでに使用者の在室が検知されない場合は、ステップS4.5〜ステップS10を繰り返す(ステップS10;N)。そして、空調装置Aは、使用者の在室が検知されずに在室開始時間帯が経過したと判断すると(ステップS10;Y)、使用者の在室がこれ以降は無いと判断し、予冷運転を中止し、空調装置Aの運転を停止する(ステップS11)。
(図2のステップS12、S13、図3の(5))
空調装置Aは、使用者から停止指令があると(ステップS12)、第2の状態を維持する運転を中止し、空調装置Aの運転を停止する(ステップS13)。
[空調装置Aの奏する効果]
以上のように、空調装置Aでは、使用者の在室開始時間帯の情報に応じた予冷運転を行うことで、以下のような効果を得ることができる。
(1)空調装置Aは、予冷運転実施時において、圧縮機6の運転容量を適度に低い容量で運転させるようにしているので、高効率の運転を実施できる。
(2)予冷運転なく使用者の在室開始とともに、空調装置Aが通常運転を開始した場合、室内温度と使用者が設定する目標温度との温度差が大きく、この温度差を早急に無くすように運転するため、圧縮機6の運転容量が高くなる。これにより、室内温度低下が早くなって使用者の快適性悪化を最低限に抑制することができるが、その分運転容量増大に伴う効率低下により、空調装置Aの消費電力が増加してしまう。そこで、空調装置Aでは、このような運転を回避し、使用者が在室していない在室開始時間帯において、空調装置Aの圧縮機6の運転容量を中容量からそれ以下に抑制することで、空調装置Aの運転効率を高め、より消費電力の少ない省エネルギー運転を可能としている。
(3)また、空調装置Aによれば、使用者の在室開始の変動に対しても柔軟に対応し、省エネと快適性を両立する運転が可能となる。つまり、空調装置Aでは、第1の状態として、使用者が不快と感じず、かつ空調装置Aが熱処理する負荷が使用者が設定する第2の状態よりも低負荷となるような第2の状態の室内温度(27℃)よりも若干高い室内温度(28.5℃)に設定するようにしている。
これにより、使用者の在室開始時刻が想定より遅くなっても、従来の空調装置の予冷運転のように使用者が設定する第2の状態を実現する運転ではなく、第1の状態を維持した運転を継続するので、空調装置Aの処理する熱負荷の増大を抑制でき、より高効率な運転を実現できる。また、使用者の在室開始時刻が想定より早くなっても、室内空間Bの状態を使用者が設定する第2の状態に近い状態にできるため、使用者が在室開始時に不快と感じることがない。そして、在室開始後に短時間で第2の状態を実現できるため、使用者が暑さを感じる時間を短くでき、使用者の快適性も維持する運転を実現できる。
なお、本実施の形態では、空調装置Aに用いる室内温度として、対象とする室内空間Bの温度、即ち室内温度センサ11で計測される温度を使用した場合を例に示しているが、これに限定するものではなく、空調装置Aなどに設けられる赤外線センサなど放射温度を計測するセンサにより求める室内空間Bの躯体の温度を空調装置Aに用いる室内温度として使用してもよい。躯体の温度を空調装置Aに用いる室内温度として使用すると、以下のようなメリットを奏することになる。
予冷運転実施時は、外部からの熱侵入による熱負荷よりも室内空間Bの躯体を設定温度まで冷却するのに要する熱負荷の方が大きい。そのため、予冷運転を適切に実現するためには、躯体の熱量を処理できているかどうかを判定することが重要となる。室内空気の温度を判定基準とすると、躯体よりも熱容量が少ないため、早く空調運転の応答が表れ、躯体がまだ高温であるのに室内空間Bが十分冷却されたと判定されてしまうことがある。そうすると、その段階で空調装置Aの運転が第1の状態を維持する運転となり、躯体が高温のままで、徐々に冷却される運転となる。
この状態で、在室開始となり、第2の状態を実現する運転を行うとした場合、躯体が高温であるため室内温度が低下せず、空調装置Aの運転容量がその分高くなり、空調装置Aの運転効率が悪化する。それとともに、室内高温状態が長く続き、快適性も悪化する可能性がある。そこで、躯体温度が室内温度設定値となるように予冷運転を行うと、在室開始後の室内高温状態を回避でき、より省エネかつ快適性の高い運転を実現することが可能になる。
以上の実施の形態では、冷房時の予冷運転について説明したが、暖房時の予暖運転も同様に実施できる。暖房運転の場合は、室内空間Bの設定温度が低いほど空調装置Aの処理する熱負荷を少なくでき、運転容量を低くできる。そのため、第1の状態として設定する室内温度は、第2の状態として設定する室内温度よりも低くする。例えば、第2の状態の室内温度設定値を20℃とした場合は、第1の状態の室内温度設定値を18℃のように設定する。このように、室内温度を設定し、予暖運転時に第1の状態を実現するように運転し、在室開始後は第2の状態を実現するように運転することで、予冷運転時と同様の効果を得ることができる。
また、空調装置Aでは、室内空間Bの在室情報の高精度な入手が重要となるため、対象とする室内空間Bに関する情報だけでなく、家庭全体の生活パターンから在室情報を設定してもよい。例えば、家全体の機器の状態を監視するHEMS(ホームエネルギーマネージメントシステム)を別途導入し、システムにて在室情報を処理させるようにするとよい。そして、その情報を空調装置Aに伝送し、予冷、予暖運転を実行するようにしてもよい。
1 室内機、2 室外機、3 冷媒配管、4 通信線、5 室内熱交換器、5a 室内送風機、6 圧縮機、7 室外熱交換器、7a 室外送風機、8 膨張弁、9 四方弁、10 計測制御装置、11 室内温度センサ、A 空調装置、B 室内空間。

Claims (7)

  1. 室内温度を指定時刻までに目標温度とするように予冷運転又は予暖運転を実行する空調装置であって、
    使用者の在室を認識する在室検知手段と、
    家全体の機器の状態及び前記在室検知手段の過去の実績情報に基づいて推定された所定の時間帯を在室開始時間帯として設定する計測制御装置と、
    冷媒を圧縮して吐出する圧縮機と、を備え、
    前記計測制御装置は、
    前記在室開始時間帯の最も早い時刻までに、室内温度を前記目標温度に比較して空調負荷の小さい設定温度の第1の状態にする予冷運転又は予暖運転を実行し、
    前記在室検知手段により使用者の在室が検知されるまでの間は、前記第1の状態を維持する予冷運転又は予暖運転を実行し、
    前記在室検知手段により使用者の在室が検知されると、室内温度を、家全体の機器の状態及び前記実績情報に基づいて設定した前記目標温度としての設定温度である第2の状態にする冷房運転又は暖房運転を実行し、
    前記第1の状態にするまでは、運転容量を最大運転容量の50%を目途にした固定容量で前記圧縮機を運転する
    ことを特徴とする空調装置。
  2. 前記第1の状態は、
    冷房運転の予冷運転では、前記第2の状態として設定されている目標温度よりも高い温度に設定され、
    暖房運転の予暖運転では、前記第2の状態として設定されている目標温度よりも低い温度に設定される
    ことを特徴とする請求項1に記載の空調装置。
  3. 前記第1の状態は、
    前記第2の状態よりは運転負荷が小さく、かつ、使用者の快適性が損なわれない温度に設定される
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の空調装置。
  4. 前記在室検知手段は、
    冷房運転又は暖房運転が実行される室内空間に存在するリモコン、人感センサ、室内ドア、又は照明器具のいずれかである
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の空調装置。
  5. 冷房運転又は暖房運転が実行される室内空間の温度を検知する室内温度センサを設け、
    前記第1の状態は、
    前記室内温度センサにより検知された室内温度に基づいて決定される
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の空調装置。
  6. 冷房運転又は暖房運転が実行される室内空間に存在する躯体の温度を検知する躯体温度検知手段を設け、
    前記第1の状態は、
    前記躯体温度検知手段により検知された躯体温度に基づいて決定される
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の空調装置。
  7. 前記計測制御装置は、
    前記在室開始時間帯内に前記在室検知手段により使用者の在室が検知されないと運転を停止する
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の空調装置。
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