JP2009109099A - 空気調和機 - Google Patents

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裕介 河野
Yasushi Jinno
寧 神野
Teruo Fujikoso
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Yoshimasa Ishikawa
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Abstract

【課題】暖房運転時のディアイス中に必要以上に室温が低下するのを防止することが出来る空気調和機を提供することを目的とする。
【解決手段】圧縮機32、室内熱交換器35、室外熱交換器31、絞り装置33を有する冷凍サイクルと、被調和室(図示せず)の室温が設定温度に至るように前記圧縮機32を制御する制御部(図示せず)とを備え、暖房運転時、ディアイス開始条件を満足した場合、前記設定温度を、所定温度プラス方向にシフトさせ、所定時間経過後にディアイスを開始するもので、ディアイスに入る直前に室温を上昇させ、ディアイス中の室温の低下を軽減することができ、ディアイス中に感じるユーザーの寒さを軽減することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気調和機に関するもので、特に、暖房運転において、ディアイス制御を行う空気調和機に関するものである。
従来、セパレートタイプの空気調和機での暖房運転の際は、室内熱交換器は高温に、室外熱交換器は低温となる。その為、外気温がある程度低いときは(例えば、2度〜5度以下)、室外熱交換器の温度は0度以下となり、ある程度水分が介在する場合は、霜となり室外熱交換器に付着する。その後も暖房運転が継続すると、その霜が徐々に成長する為、やがては、室外熱交換器での熱交換能力を阻害し、暖房能力を徐々に落としてしまうという課題が生じる。それを防止する為に、ある程度霜が成長したと推定できる場合は、空気調和機の電子制御装置にて判定を行い、霜を融かすための運転(以降、ディアイスと呼ぶ)を実施する。
この運転は、通常の暖房運転と異なり、四方弁を切り替えて冷房運転とし、室外の熱交換器にホットガスを送り、室外熱交換器に付着した霜を溶かす。この際、室外は、高温を維持する為に、また、室内は、ユーザーに冷風感を感じさせない為にも、どちらもファンを止めて運転するのが一般的である。つまり、基本的に暖房能力はゼロで運転されていることとなる。
また、従来は、図4に示すように、外気温度をXとし、室外熱交換器温度をYとして、一次式からなる第一の条件式と第二の条件式を設け、前記第一の条件式の下領域に室外熱交換器温度があった場合、所定のディアイス開始条件を満足すればディアイスを開始する、あるいは前記室外熱交換器温度が前記第二の条件式の下領域にあった場合、ディアイスを開始するものであった(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−145080号公報
しかしながら、このような、上記従来の空気調和機の構成では、ディアイス中の寒さ軽減手段を特に設けておらず、ユーザーがディアイス中に寒く感ずるという課題があった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、暖房運転時のディアイス中の寒さ軽減の為、ディアイス直前に設定温度を所定温度シフトさせることで、室内を予め暖めるようにして、必要以上に室温が低下するのを防止することが出来る空気調和機を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の空気調和機は、圧縮機、室内熱交換器、室外熱交換器、絞り装置を有する冷凍サイクルと、被調和室の室温が設定温度に至るように前記圧縮機を制御する制御部とを備え、暖房運転時、ディアイス開始条件を満足した場合、前記設定温度を、所定温度プラス方向にシフトさせ、所定時間経過後にディアイスを開始するもので、ディアイスに入る直前に室温を上昇させ、ディアイス中の室温の低下を軽減することができ、ディアイス中に感じるユーザーの寒さを軽減することができる。
本発明の空気調和機は、ディアイスに入る直前に室温を上昇させ、ディアイス中の室温
の低下を軽減することができ、ディアイス中に感じるユーザーの寒さを軽減することができる。
第1の発明は、圧縮機、室内熱交換器、室外熱交換器、絞り装置を有する冷凍サイクルと、被調和室の室温が設定温度に至るように前記圧縮機を制御する制御部とを備え、暖房運転時、ディアイス開始条件を満足した場合、前記設定温度を、所定温度プラス方向にシフトさせ、所定時間経過後にディアイスを開始するもので、ディアイスに入る直前に室温を上昇させ、ディアイス中の室温の低下を軽減することができ、ディアイス中に感じるユーザーの寒さを軽減することができる。
第2の発明は、特に、第1の発明のディアイス終了後、設定温度に加えられた温度シフトを解除するもので、一度上げられたシフトを解除するので、通常暖房運転では、ユーザーの設定する室温に調整することができ、通常暖房時のユーザーの要求を満足することができる。
第3の発明は、特に、第1の発明の空気調和機に人の在否を検知する人体検知センサを設け、前記人体検知センサにより人の不在が検知されたときは、ディアイス開始条件を満足しても、設定温度を所定温度プラス方向にシフトせず、直ちにディアイスを行うもので、人が不在の場合のディアイス直前に、寒さ対策で行う温度シフトをする必要がないので、無駄な電力の消費を押さえることができる。
第4の発明は、特に、第1の発明の圧縮機の運転周波数が所定周波数以上の場合、ディアイス開始条件を満足しても、設定温度を所定温度プラス方向にシフトせず、直ちにディアイスを行うもので、所定周波数以上だった場合、温度シフトをしても室温の上昇が見込めず、所定時間通常暖房運転を継続しても、寒さ対策にならないが、温度シフトを行わず、直ちにディアイスを行うので、所定時間ディアイスを遅延する無駄を省くことができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
本発明の第1の実施の形態における空気調和機について、図1〜3を用いて説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態における空気調和機の構成図、図2は、同空気調和機のフローチャート、図3は、同空気調和機の効果に関する室温と時間のグラフである。
図1〜3において、本実施の形態における空気調和機は、圧縮機32と、四方弁36と、室外熱交換器31と、絞り装置33と、室内熱交換器35とが一系統にて繋がった冷凍サイクルを備えている。同空気調和機は、さらに、室外熱交換器31の温度を検知する室外熱交温度センサ37と、外気温を検知する外気温度センサ38と、電子制御装置39と、空気調和機が設置された被調和室の室温が設定温度に至るように圧縮機32の運転能力を自動調整する制御部(図示せず)を備えている。
34は、室外送風機で、その室外送風機34によって出される風により、室外熱交換器31で熱交換が行われている。
暖房運転時は、長時間運転されると徐々に、室外熱交換器31の温度が下がり、条件により、霜が発生・成長する。この時、圧縮機32の運転周波数が高い場合、室外熱交換器31の入り口、出口間での、冷媒の圧力損失が大きく、出口部の冷媒温度が大きく低下し
霜の成長が他の部分より早くなる。霜が徐々に成長するに従い、通風抵抗が大きくなり、熱交換量が少なくなって暖房能力が低下する。空気調和機では、ある程度霜が成長したとおもわれる状態を、室外熱交温度センサ37と、外気温度センサ38の出力により、電子制御装置39で推定・判断して、除霜運転を行う。
以上のように構成された空気調和機について、以下その動作、作用を説明する。
使用者がリモコン(図示しない)などで希望の温度(以下「設定温度」という)に設定して、暖房運転を開始すると、ステップ21(以下「S21」という)で、ディアイス開始条件成立かどうかの判断が行われ、そうであればS22に進み、そうでなければS21に戻る。S22において、室内に人が居るかどうかの判断が行われ、居ればS23に進み、居なければS26に進む。S23において、圧縮機32の運転周波数が所定周波数以下かどうかの判断が行われ、以下ならS24に進み、以下でなければS26に進む。S24において、設定温度を所定温度だけプラス方向にシフトしてから、S25に進む。
S25において、温度シフトをプラスしてから所定時間経過したかどうかの判断が行われ、経過していればS26に進み、経過していなければS25に戻る。S26において、ディアイスが実行され、S27に進む。S27において、ディアイスが終了したかどうかの判断が行われ、終了していればS28に進み、終了していなければS27に戻る。S28において、温度シフトが解除され、S29に進む。S29において、通常暖房運転に復帰する。
次に、図3を用いて本実施の形態による効果を説明する。
図3において、破線は従来の制御を実行した場合、実線は、本実施の形態における制御を実行した場合のそれぞれの室温の推移である。
従来の制御では、破線で示すように、ディアイス開始条件が成立した直後に、ディアイスを実施しているのに対して、本実施の形態では、実線で示すように、ディアイス開始条件が成立した後に、室温を上昇させた上で、所定時間経過後、ディアイスを実施している。この結果、室温の絶対値の低下を軽減することができ、ユーザーが寒く感じることを低減することができる。
なお、室内に人が居るかどうかを検知する人体検知センサ関しては、特に図示しないが、赤外線センサなどで人の在否を検知することができる。赤外線センサでなくとも人の在否を判断できる手段であればなんでも構わない。
以上のように、本発明にかかる空気調和器は、ディアイスに入る直前に室温を上昇させ、ディアイス中の室温の低下を軽減することができ、ディアイス中に感じるユーザーの寒さを軽減することができるので、種々の空気調和機に適用できる。
本発明の実施の形態1における空気調和機の構成図 同空気調和機のフローチャート 同空気調和機の効果に関する室温と時間のグラフ 従来の空気調和機におけるディアイス判定の概念図
符号の説明
31 室外熱交換器
32 圧縮機
33 絞り装置
34 室外送風機
35 室内熱交換器
36 四方弁
37 室外熱交温度センサ
38 室外気温センサ
39 電子制御装置

Claims (4)

  1. 圧縮機、室内熱交換器、室外熱交換器、絞り装置を有する冷凍サイクルと、被調和室の室温が設定温度に至るように前記圧縮機を制御する制御部とを備え、暖房運転時、ディアイス開始条件を満足した場合、前記設定温度を、所定温度プラス方向にシフトさせ、所定時間経過後にディアイスを開始することを特徴とした空気調和機。
  2. ディアイス終了後、設定温度に加えられた温度シフトを解除することを特徴とした請求項1に記載の空気調和機。
  3. 人の在否を検知する人体検知センサを設け、前記人体検知センサにより人の不在が検知されたときは、ディアイス開始条件を満足しても、設定温度を所定温度プラス方向にシフトせず、直ちにディアイスを行うことを特徴とした請求項1に記載の空気調和機。
  4. 圧縮機の運転周波数が所定周波数以上の場合、ディアイス開始条件を満足しても、設定温度を所定温度プラス方向にシフトせず、直ちにディアイスを行うことを特徴とした請求項1に記載の空気調和機。
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