JP5616730B2 - 個室使用状況報知システム - Google Patents
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この種のタイプの個室使用状況報知装置ではドアをロックすることで入室を知らせるタイプとは異なり、ドアをロックしなくてもトイレ内に人物がいる場合、トイレ室外の報知装置を点灯させてトイレ使用中の旨を報知できるが、トイレ内で使用者が長時間静止状態(大便時等)の場合、人体検出センサは使用者の検出状態を解除してしまうことがあった。この場合、もちろん、人体検出センサはトイレ内に使用者がいるにもかかわらず、使用者を検出しないことからトイレ室外の報知装置はトイレが非使用状態であることを報知してしまうという問題があった。
そのため、特許文献1のように人体検出センサをドア開閉検出センサ(ドアスイッチ)と連動させ、一旦ドアが閉鎖されてドア開閉検出センサからの検出信号が出力された後に人体検出センサによって人が検出された場合には、その後人体検出センサが人の動きを検出しない場合であっても再度ドアが開放されるまでは報知が継続されるような個室使用状況報知システムが提案されている。
ところが、人体検出センサは検出後検出信号を制御装置としてのコントローラに出力した場合に、検出から処理までに一定の時間が必要であり、その間に入室中の人が急いでドアを開けて出て行ってしまった場合にドアの開放〜閉鎖状態の信号が人体検出センサの検出信号よりも先に認識されてしまうことがあった。この場合には人体検出センサが人の動きを検出した後で閉鎖状態の信号が入力されないこととなるため、入室状態の報知が解除されることがなく、退室したにも関わらず使用しているかの報知状態が継続されてしまうこととがあった。
また、入室中の人がドアを開けて出て行く際に個室内外で温度差が大きい場合に、ドアを開けることで温度差のある外気が室内に導入されると、室内で空気団の対流が発生することがある。従来ではこの温度差のある空気団の対流を人の動きと間違えて人体検出センサが検出してしまうことがあり、その場合も上記と同様ドアの開放〜閉鎖状態の信号が検出された後にこの空気団の対流を人体検出センサが検出してしまうことで退室したにも関わらず使用しているかの報知状態が継続されてしまうことがあった。
本発明は、上記問題を解消するためになされたものであり、その目的は、トイレ等の個室内に人物が存在する際、その人物が室外に出たにも関わらず誤って室内に人物が居るかのような誤った報知がなされない個室使用状況報知システムを提供することにある。
また、手段2では前記人物検出手段により個室内の人物の存在が検出された後、所定時間内に前記ドア開閉検出手段によりドアの開放状態が検出されない場合にその旨を個室外部に報知する第2の報知手段を備えていることをその要旨とする。
一方、ドア開閉検出手段によりドアの閉鎖状態が検出される際には、その検出信号が制御手段に入力されると所定の第1の時間が経過するまでは前記人物検出手段から入力される検出信号はキャンセルされる。
そして前記所定の第1の時間が経過した後に、所定の第2の時間が経過しても人物検出手段からの検出信号の入力がない場合には、所定の第2の時間が経過した後に制御手段はドア開閉検出手段からのドアが開放状態となった旨の検出信号が入力されるまで前記人物検出手段からの検出信号をキャンセルすることとなる。これによって、個室内にネズミのような小動物が誤って侵入した場合に、それを人と間違えて検出したり、ドア以外の部分からの温度差のある空気団を人と間違えて検出したりする誤動作の可能性を極力減らすことができる。
従って、使用者が個室から出る際にドア開閉検出手段によりドアの閉鎖状態が検出されるが、本発明ではその閉鎖が検出された後に実際には室内に人物がいないにも関わらず人物検出手段から検出信号が出力されるようなことはなく、制御手段が誤って報知手段を報知状態としてしまうことがない。ここに「所定の第1の時間」とは一般に数秒以内のごく短い時間帯である。長さは適宜変更可能である。また、「所定の第2の時間」とは所定の第1の時間よりも長く、数分程度が好ましい。長さは適宜変更可能である。所定の第2の時間のカウント始期は所定の第1の時間の経過後でもよく、ドア開閉検出手段によりドアの閉鎖状態が検出された段階でもよい。
また、手段4では前記人物検出手段により個室内の人物の存在が検出された後、所定時間内に前記出入り口通過検出手段により出入り口の通過が検出されない場合にその旨を個室外部に報知する第2の報知手段を備えていることをその要旨とする。
一方、出入り口通過検出手段により入室している状態から外方向への出入り口の通過が検出される際には、その検出信号が制御手段に入力されると所定の第1の時間が経過するまでは前記人物検出手段から入力される検出信号はキャンセルされる。
そして、前記所定の第1の時間が経過した後に、所定の第2の時間が経過しても人物検出手段からの検出信号の入力がない場合には、所定の第2の時間が経過した後に制御手段は出入り口通過検出手段からの出入り口を通過した旨の検出信号が入力されるまで前記人物検出手段からの検出信号をキャンセルすることとなる。これによって、個室内にネズミのような小動物が誤って侵入した場合に、それを人と間違えて検出する誤動作の可能性を極力減らすことができる。
従って、使用者が個室から出る際に出入り口通過検出手段によりにより出入り口を通過したことが検出されるが、本発明ではその通過が検出された後に実際には室内に人物がいないにも関わらず人物検出手段から検出信号が出力されるようなことはなく、制御手段が誤って報知手段を報知状態としてしまうことがない。ここに「所定の第1の時間」とは上記請求項1の発明と同義である。また、「所定の第2の時間」とは上記請求項1の発明と同義である。
(実施例1)
図1に示すように、個室としてのトイレ11の正面には出入り口12が設けられている。出入り口12はドア13によって開閉される。前記ドア13の側面と対向する出入り口12の部位には、ドア13の開閉状態を検出するドア開閉検出手段としてのドアスイッチ14が装着されている。尚、本実施例では図示はしないがトイレ11内からドア13の開放を遮断する施錠機構が設けられている。トイレ11内のほぼ中央部には便器15が設置されている。出入り口12と対向するトイレ11内の壁面には人物検出手段としての人体検知センサ16が装着されている。トイレ11内の天井中央部には室内灯17が設置されている。また、トイレ11内の天井には後述する送信機MA等を収容した送信機側ケーシング21が設置されている。トイレ11の外部における出入り口12の上方には受信機側ケーシング31が設けられている。同受信機側ケーシング31の前面には半透明樹脂からなる表示パネル32が装着されている。同パネル32には「使用中」の文字が印刷されている。また、受信機側ケーシング31内には表示ランプ33が収容されている。
また、人体検知センサ16は赤外線センサ(赤外線センサに代えて超音波センサやサーモセンサ等で構成してもよい)より構成され、トイレ11内に使用者が入室すると、その使用者を検知して送信機側コントローラCAにオン信号を出力する。
送信機側コントローラCAはドアスイッチ14と人体検知センサ16との両者からオン信号を入力すると、送信機MAを駆動させて入室信号を後述する受信機MBへ送信するようになっている。また、送信機側コントローラCAは送信機MAから入室信号を送信した後、ドアスイッチ14からオフ信号が入力された場合(実際にはオン信号出力が途絶えた状態)には、送信機MAから出室信号を出力するようになっている。
また、口述するように送信機側コントローラCAはドアスイッチ14からのオン信号を入力した直後(あるいは同時)には人体検知センサ16からのオン信号の入力を1秒間フィルタ回路によってキャンセルするようになっている。更に、1秒経過後に人体検知センサ16からのオン信号の入力が1分以上ない場合には、ドアスイッチ14からのオフ信号を解除条件とし人体検知センサ16からのオン信号の入力がキャンセルされる。
図3は送信機側コントローラCAの入出室に関する処理ルーチンを示すフローチャートである。この処理ルーチンは本実施例では2msごとに実行されるものとする。
ステップ(以下、S)101において、送信機側コントローラCAはドアスイッチ14からのオン信号入力を待機する。そして、S101でドアスイッチ14からのオン信号の入力があった、つまりドア13が閉じられた場合には、S102へ移行して、信号の入力から1秒が経過したかどうかを判断する。
ここで、1秒が経過していない場合にはS103において人体検知センサ16からのオン信号入力があったかどうかを判断する。S103においてオン信号入力があればS104でこれをキャンセルしてS102に移行し、一方、オン信号入力がなければ処理はそのままS102に移行する。
このS102〜S104の処理によってトイレ11で用を足してドア13を開けて出て行った場合に急いでトイレ11を出たことによって人体検知センサ16からのオン信号入力がドアスイッチ14からのオン信号入力よりも遅れた場合や、トイレ11内に温度の大きく異なる空気団が侵入した場合にこれを人の動きと間違えて人体検知センサ16がオン信号を出力してしまう場合等の誤動作が防止されることとなる。
ここに、S105でオン信号が入力された状態はトイレ11で用を足すために使用者の入室があり、室内で動いている状態が検出されたことを意味する。
これに対してS105でオン信号が入力されていないと判断した場合には、処理は一旦S108へ移行しドアスイッチ14からのオン信号の入力があってから1分が経過したかどうかを判断する。経過していない場合にはS105でオン信号入力を待機する。
S108で1分が経過したと判断した場合、つまりドア13が閉じられてから1分経過しても室内での使用者の動きがない場合には、これは出室の際のドア13の閉鎖(あるいはトイレ11を使用せず単に開け閉めしただけ)であるとして処理はS109に移行し、人体検知センサ16からのオン信号入力をキャンセルするとともに、S110でフラグFを「1」に設定する。次いで、処理はS107へ移行しドアスイッチ14からのオフ信号入力(オン信号入力が途絶えたこと)を待機する。
このS105、S108〜S110、S107の迂回した処理は、ドア13が閉じられた後で1分も室内で動いていなければ使用者の入室ではなく出室であると判断したものであり、そのためにむしろ室内に小動物が侵入したり隙間風が入ったりして人体検知センサ16が誤動作するのを防止する必要から行う処理である。つまり、S105〜S107は使用者の入室があった場合の処理であり、S105、S108〜S110、S107は使用者の入室がなかった(あるいは出て行った)場合の処理である。
以上のようにして、各コントローラCA,CBの制御が行われる。
続いて、本実施例における具体的な動作について説明する。
まず、トイレ11の非使用時(待機状態)においては、ドア13は閉じられており、ドアスイッチ14はON状態に保持されている。このとき、トイレ11内には使用者がいないことから、人体検知センサ16はOFF状態に保持されている。従って、この状態では送信機MAからは入室信号は送信されないので、表示ランプ33は消灯状態に保持され、トイレ11の室外の表示パネル32も暗い状態に保持される。トイレ11室外にいる人たちは現在の表示パネル11の状況(表示パネル11が暗い状態)を見て、現在トイレ11が使われていないことを判断する。
トイレ11の使用中において使用者が長時間静止状態(大便時等において長時間動きが無かったとき等)となった場合、人体検知センサ16により使用者の存在が検知されないことがある。しかし、送信機側コントローラCAは一旦入室信号を送信してからドアスイッチ14がOFF(ドア13が開放)されるまでの間に、人体検知センサ16による使用者の存在が検知されない場合においても、送信機MAから出室信号は送信しないので表示ランプ33及び室内灯17は点灯したままの状態に保持される。使用者がトイレ11の使用を終えてドア13を開けると、送信機MAから出室信号が送信されて表示ランプ33及び室内灯17が消灯される。これにより、トイレ11室外にいる人たちは現在の表示パネル11の状況(表示パネル11が暗い状態)を見て、現在トイレ11が使われていないことを判断する。
(1)トイレ11のドア13が閉じられた状態で、使用者(人物)の存在が一旦検知された場合には、使用者が長時間静止状態となって人物検知センサ16による使用者の存在が検知されない状態となっても、表示ランプ33の点灯が保持されるようにした。これにより、従来とは異なり、使用者がドア13の施錠をしなかった場合や使用者が長時間静止した状態でも確実にトイレ11室外への人たちへ、トイレ11の使用中の旨を報知することができる。
(2)従来ではトイレ11の使用を終わった使用者が非常に急いで飛び出したり、あるいはドア13の開放に伴って外気がトイレ11内に侵入することがあり、これが原因で使用していないにも関わらず送信機MAから入室信号が送信されて表示ランプ33及び室内灯17が点灯されてしまう可能性があったが、本実施例ではドア13が閉まってから1秒間(ここでは1秒間であるがトイレ11の大きさやその他の条件で任意に設定が可能である)は人体検知センサ16からのオン信号があったとしてもすべてキャンセルされるため、使用者がすでに外に出てドア13が閉まっているにも関わらずその後に人体検知センサ16からのオン信号が送信機側コントローラCAに入力されるという不具合が生じることはなく、誤って送信機MAから入室信号が送信されて表示ランプ33及び室内灯17が点灯されてしまうことがない。
(3)ドア13が閉まってから1分経過しても(ここでは1分間であるが任意に設定が可能である)人体検知センサ16からのオン信号がない場合には人体検知センサ16からのオン信号があったとしてもすべてキャンセルされるため、人が室内にいないにも関わらずなんらかの原因(小動物、隙間風)で入室状態になってしまうことがない。
本発明を例えば病院等のトイレ使用状況報知システムに具体化した実施例2を説明する。尚、図示において実施例1と共通する構成要素については共通する符号としてそれらの詳しい説明は省略する。
図5(a)及び(b)に示すように、個室としてのトイレ11と離れた場所(例えばナースセンター)にはトイレ使用状況を把握するためのパネル50が配設されている。パネル50には1番から5番までのトイレの使用状況がわかる上下2つのランプが配設されている。上側は入室ランプ51とされ、下側は30分経過ランプ52とされている。パネル50上部には受信機側ケーシング53が取付固定されている。トイレ11内には延長スイッチユニット54が配設されている。延長スイッチユニット54には延長スイッチ55が配設されている。延長スイッチ55内にはランプ56が内蔵されている。延長スイッチ55にはスピーカ57が併設されている。
また、受信機側ケーシング53には、上記実施例1と同様に受信機MB、受信機側コントローラCBが内蔵されている。受信機側コントローラCBには入室(表示)ランプ51及び30分経過ランプ52が接続されている。
送信機側コントローラCAは内蔵されたタイマによって30分を計測し、30分経過するとその旨の出力信号(30分経過信号)を送信機MAから受信機側コントローラCBに送信させる。受信機MBは送信機MAから30分経過信号を受信した際、受信機側コントローラCBへ30分経過信号を出力する。受信機側コントローラCBは30分経過信号に基づいて当該トイレの30分経過ランプ52を点灯させる。尚、送信機側コントローラCAの設定を変更することで30分以外の時間で経過信号を出力することも可能である。
30分の計測開始タイミングは基本的には送信機側コントローラCAの入室信号の出力と同時であるが、延長スイッチ55が押下されることによる入力信号に基づいてタイマのカウントが一旦クリアされ、押下時が新たな30分の計測開始タイミングとされる。尚、本実施例2では延長スイッチ55の2回目以降の押下は無効とされている(つまり、一回だけ延長可能である)。
また、送信機側コントローラCAは29分経過段階でランプ56を点滅させるとともにスピーカ57から「まもなく入室から30分経過します。このまま使用されるなら点滅するボタンを押して下さい。ボタンを押されないとナースセンターに長時間使用されている旨の連絡がされます」とのアナウンスをさせる。
このように、本実施例によれば、トイレ11からナースセンターにおいて各トイレ11の使用状況が報知され使用の有無が確認できる、同時に、あまりに長すぎる使用時間については30分経過ランプ52を点灯させることで個室内におけるトラブルを未然に防止でき、実際にトラブルが生じた場合でも迅速に救済することが可能となる。また、ナースセンターに長時間のトイレ使用の連絡が入る直前に音声と光を目視することによって延長スイッチ55を押下させることを促すようになっているのでトイレ使用者が長時間使用していることを自覚している場合にはナースセンターに長時間使用している旨の連絡が入ることがないので気兼ねなくトイレを使用することができる。
実施例1におけるドアスイッチの代わりに出入り口通過検出手段としての光電センサ71を使用した別例を実施例3として説明する。尚、図示において実施例1と共通する構成要素については共通する符号としてそれらの詳しい説明は省略する。図4は実施例1と共通である。
図7に示すように、光電センサ71はトイレ11の出入り口12に面してドアのノブの高さ付近に配置された投光部71aと受光部71bとから構成されている。光電センサ71は出入り口12を人物が通過する際に投光部71aから投光される赤外線を一旦遮蔽するとともにその遮蔽がなくなり再び受光部71bにおいて受光状態となるON〜OFF状態の状態変化に基づいて通過を検出する。図8は本実施例の電気的構成を説明するブロック図である。実施例1と異なるのは送信側コントローラCAに接続されているのがドアスイッチ14ではなく光電センサ71である点である。
図9は送信機側コントローラCAの入出室に関する処理ルーチンを示すフローチャートである。この処理ルーチンは本実施例では2msごとに実行されるものとする。
ステップ(以下、S)301において、送信機側コントローラCAは光電センサ71の赤外線のON・OFFの検出、つまり人物の出入り口12の通過を待機する。そして、S301で光電センサ71からのオン信号の入力があった、つまり出入り口12の通過があった場合には、S302へ移行して、信号の入力から1秒が経過したかどうかを判断する。
ここで、1秒が経過していない場合にはS303において人体検知センサ16からのオン信号入力があったかどうかを判断する。S303においてオン信号入力があればS304でこれをキャンセルしてS302に移行し、一方、オン信号入力がなければ処理はそのままS302に移行する。
このS302〜S304の処理によってトイレ11で用を足してドア13を開けて出て行った場合に急いでトイレ11を出たことによって人体検知センサ16からのオン信号入力が光電センサ71からのオン信号入力よりも遅れた場合や、トイレ11内に温度の大きく異なる空気団が侵入した場合にこれを人の動きと間違えて人体検知センサ16がオン信号を出力してしまう場合等の誤動作が防止されることとなる。
ここに、S305でオン信号が入力された状態はトイレ11で用を足すために使用者の入室があり、室内で動いている状態が検出されたことを意味する。
これに対してS305でオン信号が入力されていないと判断した場合には、処理は一旦S308へ移行しドアスイッチ14からのオン信号の入力があってから1分が経過したかどうかを判断する。経過していない場合にはS305でオン信号入力を待機する。
S308で1分が経過したと判断した場合、つまり出入り口12の通過があったにも関わらず1分経過しても室内での使用者の動きがない場合には、これは出室(あるいは単に出入り口12を行き来しただけ)であるとして処理はS309に移行し、人体検知センサ16からのオン信号入力をキャンセルするとともに、S310でフラグFを「1」に設定する。次いで、処理はS307へ移行し光電センサ71の赤外線のON・OFFの検出(出入り口12の通過)を待機する。
このS305、S308〜S310、S307の迂回した処理は、出入り口を通過してその後1分も室内で動いていなければ使用者の入室ではなく出室であると判断したものであり、そのためにむしろ室内に小動物が侵入したり隙間風が入ったりして人体検知センサ16が誤動作するのを防止する必要から行う処理である。つまり、S305〜S307は使用者の入室があった場合の処理であり、S305、S308〜S310、S307は使用者の入室がなかった(あるいは出て行った)場合の処理である。
以上のようにして、各コントローラCA,CBの制御が行われる。
続いて、本実施例における具体的な動作について説明する。
まず、トイレ11の非使用時(待機状態)においては、ドア13は閉じられており、光電センサ71はOFF状態に保持されている。このとき、トイレ11内には使用者がいないことから、人体検知センサ16はOFF状態に保持されている。従って、この状態では送信機MAからは入室信号は送信されないので、表示ランプ33は消灯状態に保持され、トイレ11の室外の表示パネル32も暗い状態に保持される。トイレ11室外にいる人たちは現在の表示パネル11の状況(表示パネル11が暗い状態)を見て、現在トイレ11が使われていないことを判断する。
使用者がトイレ11の使用を終えて再度出入り口12を通過して外に出ると、送信機MAから出室信号が送信されて表示ランプ33及び室内灯17が消灯される。これにより、トイレ11室外にいる人たちは現在の表示パネル11の状況(表示パネル11が暗い状態)を見て、現在トイレ11が使われていないことを判断する。
このような構成では、実施例1と同様の効果が奏される。
・上記各実施例では、ドア開閉検出手段としてのドアスイッチ14及び人物検出手段としての人体検知センサ16からの検出信号は送信機MAから報知手段を構成する受信機MBへ無線により送信されるようにしたが、有線により各検出信号を報知手段へ出力するように構成してもよい。
・報知手段を構成する受信機側ケーシング31は表示ランプ33と一体的に配設されているが、別体として配置するようにしてもよい。
・複数の個室としてのトイレ11に具体化してもよい。
・個室としてトイレ11以外にシャワー室や試着室等の各種個室に具体化してもよい。 ・上記実施例では、各動作はプログラムを組んでコントローラCA,CB内でソフト的に処理させたが、論理回路で構成して具体化してもよい。すなわち、図10に示すように、AND回路75によりドア開閉検出手段としてのドアスイッチ14と、人物検知手段としての人体検知センサ16との信号を入力し、両信号がONのときに表示ランプ33が点灯するようにする。表示ランプ33は一旦点灯したらドアスイッチ14がOFFとなるまで点灯を継続する自己保持機能を備える。
・上記各実施例では、表示ランプ33(51)を点灯させ、個室としてのトイレ11の使用中の旨をトイレ11の外部の人たちが目視により確認できるように構成したが、トイレ11の使用中にアラーム音や音楽を発生させて、聴覚的にトイレ11の使用状況を報知するように構成してもよい。
・上記実施例2では、30分経過ランプ52を点灯させ、長時間使用していることをナースセンターで確認できるように構成したが、アラーム音や音楽を発生させて、聴覚的に報知するように構成してもよい。
・上記実施例2では30分で入室を30分経過ランプ52を点灯させて報知するようにしていたが、使用場所や使用者の傾向等の条件に応じてこの報知時間を適宜変更するようにしてもよい。
・上記実施例2では、延長スイッチ55の2回目以降の押下は無効とする設定であったが、再延長可能に設定することも自由である。
・上記実施例2では、トイレ内に延長スイッチユニット54(延長スイッチ55、ランプ56、スピーカ57)を配設したが、長時間使用の際の外部への報知までの時間の延長をさせないように延長スイッチ自体を配設しないような構成でも構わない。
・上記実施例では、外部負荷としてトイレ11内の照明である室内灯17で具体化したが、外部負荷として換気扇や音響機器で具体化してもよい。
・外部出力端子34を設けずに具体化してもよい。
・実施例1及び2を喫茶店、スナック、カラオケボックス等のトイレに応用することも自由である。
・ドアスイッチ14と光電センサ71の両方を備えるような構成であってもよい。
・出入り口通過検出手段として光電センサ以外を使用することも可能である。
その他、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において変更した態様で実施することは自由である。
(1) 請求項1又は2に記載の発明において、前記人物検出手段により個室内の人物の存在が検出された後、所定時間内に前記ドア開閉検出手段によりドアの開放状態が検出されない場合にその旨を個室外部に報知する第2の報知手段を備えていることを特徴とする個室使用状況報知システム。
(2)付記1において、前記個室内には前記第2の報知手段により入室から所定時間経過したことを個室外部に報知する際の当該所定時間を延長させるために個室使用者が入力する時間延長スイッチが設けられていることを特徴とする個室使用状況報知システム。
(3)付記2において、前記個室内には前記第2の報知手段により入室から所定時間経過したことを個室外部に報知する直前に前記時間延長スイッチの入力を促がす第3の報知手段を備えていることを特徴とする個室使用状況報知システム。
(4)請求項1及び2並びに付記1〜3のいずれかの発明において、前記ドア開閉検出手段及び前記人物検出手段からの出力信号は、無線により報知手段に送信され、報知手段は前記両検出手段から受信した受信信号に基づいて個室の使用状況を報知することを特徴とする個室使用状況報知システム。
(5) 請求項3又は4に記載の発明において、前記人物検出手段により個室内の人物の存在が検出された後、所定時間内に前記出入り口通過検出手段により出入り口の通過が検出されない場合にその旨を個室外部に報知する第2の報知手段を備えていることを特徴とする個室使用状況報知システム。
(6)付記5において、前記個室内には前記第2の報知手段により入室から所定時間経過したことを個室外部に報知する際の当該所定時間を延長させるために個室使用者が入力する時間延長スイッチが設けられていることを特徴とする個室使用状況報知システム。
(7)請求項1〜4並びに付記1〜3のいずれかの発明において、前記報知手段には、同報知手段と連動して駆動する外部負荷を接続することが可能な外部出力端子を設けたことを特徴とする個室使用状況報知システム。外部負荷としては室内灯17が相当し、外部負荷電源34としては外部出力端子に相当する。
Claims (4)
- 複数の人間が共同で使用する個室の使用状況を、個室外部に報知する個室使用状況報知システムであって、
前記個室外部に設けられた報知手段と、
前記個室の出入り口を開閉するドアの開閉状態を検出するドア開閉検出手段と、
前記個室内に人物が存在することを検出する人物検出手段と、
前記ドア開閉検出手段及び前記人物検出手段からの検出信号の入力に基づき、前記報知手段に個室の使用状況を報知させる制御手段とを備え、
前記ドア開閉検出手段からのドアが閉鎖状態となった旨の検出信号が入力された後に前記人物検出手段による個室内で人物の存在を検出した旨の検出信号が入力された場合には、前記制御手段は前記ドア開閉検出手段からのドアの開放状態となった旨の検出信号が入力されるまで前記人物検出手段による人物の存在の検出が行われなくとも前記報知手段に個室外部に個室が使用されている旨の報知をさせるように制御する個室使用状況報知システムにおいて、
前記制御手段は前記ドア開閉検出手段からのドアが閉鎖状態となった旨の検出信号が入力された後、所定の第1の時間が経過するまで前記人物検出手段から入力される検出信号をキャンセルするとともに、前記所定の第1の時間が経過した後に、所定の第2の時間が経過しても前記人物検出手段からの検出信号の入力がない場合には、前記所定の第2の時間が経過した後に前記制御手段は前記ドア開閉検出手段からのドアが開放状態となった旨の検出信号が入力されるまで前記人物検出手段からの検出信号をキャンセルするように制御することを特徴とする個室使用状況報知システム。 - 前記人物検出手段により個室内の人物の存在が検出された後、所定時間内に前記ドア開閉検出手段によりドアの開放状態が検出されない場合にその旨を個室外部に報知する第2の報知手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の個室使用状況報知システム。
- 複数の人間が共同で使用する個室の使用状況を、個室外部に報知する個室使用状況報知システムであって、
前記個室外部に設けられた報知手段と、
前記個室の出入り口に配設され人間の前記出入り口の通過を検出する出入り口通過検出手段と、
前記個室内に人物が存在することを検出する人物検出手段と、
前記出入り口通過検出手段及び前記人物検出手段からの検出信号の入力に基づき、前記報知手段に個室の使用状況を報知させる制御手段とを備え、
前記出入り口通過検出手段からの出入り口を通過した旨の検出信号が入力された後に前記人物検出手段による個室内で人物の存在を検出した旨の検出信号が入力された場合には、前記制御手段は次に前記出入り口通過検出手段からの出入り口を通過した旨の検出信号が入力されるまで前記人物検出手段による人物の存在の検出が行われなくとも前記報知手段に個室外部に個室が使用されている旨の報知をさせるように制御する個室使用状況報知システムにおいて、
前記制御手段は前記前記出入り口通過検出手段からの出入り口を通過した旨の検出信号が入力された後、所定の第1の時間が経過するまで前記人物検出手段から入力される検出信号をキャンセルするとともに、前記所定の第1の時間が経過した後に、所定の第2の時間が経過しても前記人物検出手段からの検出信号の入力がない場合には、前記所定の第2の時間が経過した後に前記制御手段は前記出入り口通過検出手段からの出入り口を通過した旨の検出信号が入力されるまで前記人物検出手段からの検出信号をキャンセルするように制御することを特徴とする個室使用状況報知システム。 - 前記人物検出手段により個室内の人物の存在が検出された後、所定時間内に前記出入り口通過検出手段により出入り口の通過が検出されない場合にその旨を個室外部に報知する第2の報知手段を備えていることを特徴とする請求項3に記載の個室使用状況報知システム。
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