JP2015219812A - 個室管理システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 個室に設置される端末機と個室外に設置されるセンター機を備え、端末機は、少なくとも扉センサーと人感センサーと表示器を備え、表示器は個室の外から目視できる箇所に設けられ、扉センサーは個室の扉の開閉を検知することができ、人感センサーは個室内の人を感知すると予め設定されている設定時間継続動作し、表示器は人感センサーからの信号と扉センサーからの信号の双方のANDにより作動して扉の開閉状況及び室内状況を表示することができ、センター機は表示器の表示に連動して扉の開閉状況及び室内状況を表示することができ、扉センサーの作動中に、人感センサーが個室内の人を前記設定時間以上感知したとき、又は設定時間以上感知しないときは、表示器に個室内の異常が表示されるようにした。
【選択図】図1
Description
(1)人感センサーと扉センサーの二つのセンサーのANDで個室の扉の開閉状態及び内部状況を特定するので、人感センサーだけを使用する場合のように、人感センサーのON持続時間内に異なる人が個室に出入りしても誤作動することがなく、安定した検知ができる。
(2)扉センサーがONの状態で、人感センサーが設定時間以上感知し続けた場合に異常表示されるので、個室内に人が潜んでいることを迅速かつ確実に発見することができ、犯罪予防が可能となる。
(3)扉センサーがONの状態で人感センサーが設定時間以上感知しない場合は、緊急表示されるので、個室内で倒れている人や、体調不良になって動けなくなった人を早期に発見して、緊急に医療対応ができる。
(4)個室が二以上ある場合に、個室の外に集中表示体を設けた場合は、一々、個室まで行かなくとも、個室の使用状況を確認することができる。
(5)センターから端末機を呼び出して、端末機からの応答により端末機及びシステムの配線系、バッテリ等の異常等をチェックできるようにした場合は、異常の発見、異常処理の迅速対応ができ、正常状態のシステムで精度の高い個室管理をすることができる。
(6)センターから外部機器に端末機情報を伝送できるようにした場合は、外部機器で個室の空状況等を事前に確認することができるため、個室を利用したい人にとっては便利である。
本発明の個室管理システムの一例を、図面を参照して説明する。本発明の個室管理システムは、デパートやパーキングエリア、スタジアム、イベント会場、飲食店、公共施設、宿泊施設、カプセルホテル、温泉施設、プール施設、スポーツジム、衣料品店などの大規模施設の個室(例えば、トイレブース、浴室、シャワー室、更衣室、試着室など)のほか、例えば、喫茶店、小規模事務所、個人住宅等の小規模施設の個室(例えば、トイレブース、浴室等)といった各種施設における個室の使用状況や室内状況を管理可能なものであるが、ここでは、パーキングエリアのトイレを管理する場合(大規模システムの個室)を一例として説明する。
一例として図2(a)(b)に示す端末機1は、人感センサー4と、扉センサー5と、タイマー6と、表示器7と、送受信部8と、制御部(マイコン)9と、これらの駆動電源10を備えている。夫々の端末機1には個別のアドレスが割り当てられ、各端末機1の送受信部8とセンターXのセンター機2との間で双方向通信できるようにしてある。通信方式は、ポーリング通信をはじめとする既存の各種通信方式を使用することができる。
前記人感センサー4はトイレブースA内の人を検知するものであり、人から放射される遠赤外線を検知するとONとなり、人を検知しなくなるとOFFとなる。この実施形態は人感センサー4として受動赤外線検知器(パッシブセンサー)を用いる場合であるが、人感センサー4はパッシブセンサー式以外のものであってもよい。人感センサー4はトイレブースAに入った人を検知できるようにトイレブースA内に取り付けてある(図2(a))。
前記扉センサー5はトイレブースAの扉Dの開閉を検知するものである。扉センサー5は扉Dが閉じている場合にONとなり、扉Dが開くとOFFとなる。この実施形態では、扉センサー5として磁気センサーを用いているが、扉センサー5はこれ以外であってもよく、例えば、リードスイッチや三軸デジタルコンパスなどを用いることもできる。図2(a)に示す例では、扉センサー5をトイレブースAの扉Dの上面と扉フレームFに取り付けて、扉Dの開閉によりON、OFFするようにしてある。扉センサー5はトイレブースAの扉Dに設けてある錠前の開閉により作動する錠前センサーであってもよい。
前記タイマー6は時間を設定するものであり、人感センサー4が人を感知してから感知状態を持続する時間を設定するものであり、例えば、5分、10分といったように設定することができる。このタイマー6には既存のタイマーを用いることができる。
前記表示器7は、トイレブースAの外にいる人にトイレブースAの使用中又は空きを知らせることができ、例えば、使用中のときはLED照明が点灯し、空きのときはLEDが消灯するようにしてある。表示器7の表示は外にいる人にトイレブースAの使用状況を知らせることができればこれ以外であってもよく、例えば、トイレブースAが空いている場合には「未使用」や「空室」の文字が表示され、使用中の場合に「使用中」や「在室」の文字が表示されるようにしてもよい。表示器7はトイレブースAの外から視認可能な箇所に取り付けてある。
前記送受信部8はセンター機2(図1)と送受信したり、集中表示体11と送受信したりするものであり、この送受信部8によって端末機1の情報をセンター機2や集中表示体11に送信するとか、センター機2からの情報を取得できるようにしてある。
前記制御部9は、人感センサー4、扉センサー5、タイマー6からの信号を得て送受信部8を制御するものである。例えば、扉センサー5から入力される扉が閉じたことを検知した信号(扉閉信号)と、人感センサー4から入力される人を感知した信号(人感知信号)を得ると、トイレブースAが使用中であると判断して送受信部8から使用中信号を送信してトイレブースAの表示器7及びセンター機2の表示器に表示(例えば、LEDを点灯)させる。
前記電源10には商用電源を利用することもできるが、この実施形態では、電池を利用している。商用電源を利用する場合は、表示器(LED)7の定格電圧(例えば、DC7V、24V等)に変換して使用する。
前記センター機2は、端末機1から送信される個室情報信号を受信して、トイレブースAの使用状況を一元管理するものである。本発明の個室管理システムでは、個々のトイレブースAに設置されたそれぞれの端末機1から、トイレブースAの使用状況に関する信号がセンター機2に送信されて、センター機2に端末機1と同様の表示がされるようにしてある。この表示器7はLEDによる点灯表示やモニタ画面(例えば、液晶画面)への画像表示といった、各種表示方式のものを使用することができる。センター機2は管理室(センター)Xに設置しておくことができる。
本発明の個室管理システムでは、センターXと外部機器12間で情報通信できるようにすることもできる。外部機器12としては、例えば、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、ノートPC、本発明の個室管理システム用の専用子機等がある。これら外部機器12は本件個室管理システムに関するアプリケーションをダウンロードするとか、その他の手段でアプリケーションを入手し、そのアプリケーションを通じて、トイレTの空き状況などを確認できるようにすることもできる。アプリケーションは少なくとも集中表示体11と同様の情報を確認できるようにする。
トイレブースAの数が多いときは、トイレT(図1)の外に、前記表示器7とは別に、全てのトイレブースAの使用状況を電光表示可能な集中表示体11を設けることもできる。この集中表示体11は、図3に示すように、トイレTの入口外側や内側の壁面、待合室等に設けることができる。デパートのように多層階の各階にトイレブースAがある場合は、全て或いは数階のトイレブースAの使用状況を表示することができるようにする。二以上の階のトイレブースAの使用状況を一つの階の集中表示体11に表示することにより、各階のトイレブースAの使用状況を一覧できて、空いている階のトイレブースAを使用し易いというメリットがある。集中表示体11はセンター機2と連動させることも、端末機1と直接連動させることもできる。
前記実施形態における個室管理システムの動作について、図4、図5を参照して説明する。ここでは、トイレブースAの扉Dが常時閉の場合を一例として説明する。
設定時間以上、人感センサー4が感知し続けた場合について説明する。この実施形態では、人感センサー4は人を感知してONになるとタイマー6で設定された時間ONの状態を継続し、設定時間内に人が動くと、そのたびに人を感知して、タイマー6が新たに時間設定するようにしてある。この実施形態では、人感センサー4からの出力信号(感知信号)と扉センサー5からの出力信号(検知信号)のANDにより表示器7が作動(点灯)するようにしてある。
(1)トイレブースAが不使用の状態(以下「空状態」という)では、トイレブースA内に人が居ないため人感センサー4がOFF、扉が閉まっているため扉センサー5がONになっている(STEP001:図5)ため、トイレブースAの外に取り付けられている表示器7が消灯している。
(2)トイレブースAの扉Dが開くと扉センサー5がOFF(STEP002:図5)となり、トイレブースAに人が入ると人感センサー4が人を感知してON(STEP003:図5)となる。このときタイマー6が始動(STEP004:図5)してONが継続される。表示器7は消灯している。
(3)その後、扉Dが閉まると扉センサー5がON(STEP005:図5)となり、人感センサー4がONを継続しているため、両者ONのANDで表示器7が作動(点灯)する(STEP006:図5)。この場合、人感センサー4はタイマー6で設定された時間だけ前記ONの状態が継続するため、その継続時間中であれば、扉Dが開くまで表示器7が点灯し続ける。
(4)前記表示器7が点灯すると、端末機1と連動するセンター機2の表示器も点灯し(STEP007:図5)、端末機1の表示器7が点灯している間、点灯を続ける。
(5)ONとなった人感センサー4は、その後、人が動く度に新たに人を感知し、その都度、タイマー6が新たに時間設定するため、設定時間以上、トイレブースA内に人が居続ける(不審者が潜んでいるとONが継続される。このときは、表示器7に「警告表示」して人がトイレブースA内に長時間居ることが報知(警告表示:図4)される(STEP101:図5)。警告表示は、例えば、LEDを点滅させることによって行うことができる。
(6)警告信号はセンター機2にも送信されて(STEP102:図5)、センター機2の表示器にも警告が表示される。集中表示体11を設置した場合は、警告信号はこの集中表示体11にも送信されて、警告が表示される。
(7)警告を受けてセンターから作業員が現場に行って扉Dを開くと、扉センサー5がOFFとなり(STEP103:図5)、人感センサー4がOFFとなり、タイマー6がリセットされ(STEP104:図5)、端末機1からセンター機2及び集中表示体11への警告信号の送信が停止して(退室信号が送信されて)、センター機2及び集中表示体11の警告表示が解除される(STEP105:図5)。
人感センサー4がトイレブースA内の人を、一度、感知してから、タイマー6で設定された時間以上、人感センサー4が人を感知しない場合(人感センサー4がOFFの状態が所定時間以上続いた場合)について説明する。
(1)トイレブースAの扉を開けて、トイレブースA内に人が入って扉が閉じると、人感センサー4及び扉センサー5が共にONになって表示器7が点灯し、その後、人感センサー4がタイマー6での設定時間中、人を感知し続けることは前記(1)〜(4)の場合と同様である。
(2)人感センサー4がトイレブースA内の人を感知してONになってから、設定時間以上、人を感知しない場合(例えば、人が倒れるとか、体調不良になって動かなくなった場合)は、表示器7に前記「警告表示」よりも緊急状態であることを知らせる「緊急表示」(図4)がなされる(STEP111:図5)。緊急表示は例えばLEDを警告の場合よりも早く点滅させることによって行うことができる。
(3)緊急信号はセンター機2にも集中表示体11にも送信されて、それらにも表示される(STEP112:図5)。
(4)警報を受けて、センターXから作業員が現場に行って扉Dを開くと(STEP103)、扉センサー5がOFF、人感センサーがOFFとなって、となってタイマー6がリセットされ(STEP104:図5)、端末機1からセンター機2及び集中表示体11への緊急信号の送信が停止して(退室信号が送信されて)、それらの緊急表示が解除される(STEP105:図5)。
設定時間内に扉Dが開かれて人感センサー4が感知しなくなった場合について説明する。
(1)トイレブースAの扉を開けて、トイレブースA内に人が入って扉が閉じ、人感センサー4及び扉センサー5が共にONになって表示器7が点灯し、その後、人感センサー4が設定時間中、人を感知し続けることは人感センサー4が感知し続けた場合の(1)〜(4)の場合と同様である。
(2)設定時間内にトイレブースAの扉Dが開いて人が出ると、扉センサー5がOFFとなり(STEP009:図5)、人感センサー4もOFFとなり(STEP010:図5)、タイマー6がリセットされ(STEP012:図5)、表示器7が消灯する(STEP014:図5)。人が出ると扉Dが自動的に閉じて扉センサー5はONとなる(STEP011:図5)が、人感センサー4がOFFのため表示器7は消灯したままである。このときセンター機2の表示器も集中表示体11も消灯してトイレブースA内が空きであることが、トイレブースAの外からもセンターX側でも集中表示体11でも確認することができる。
トイレブースAの扉Dが常時開の場合の、個室管理システムの動作を以下に説明する。
(1)トイレブースAが空の時は、扉が開いているため扉センサー5がOFF、人感センサー4がOFFになって、トイレブースAの外に取り付けた表示器7が消灯している(STEP201:図6)。
(2)トイレブースAに人が入って扉Dを閉めると、人感センサー4が人を感知してON(STEP202:図6)、扉センサー5がONとなって(STEP203:図6)、表示器7が点灯する。このとき、タイマー6が始動し(STEP204:図6)、その設定時間中、表示器7が点灯する(STEP205:図6)。
(3)前記表示器7の点灯と同時に、表示器7と連動しているセンター機2の表示器と集中表示体11が点灯して(STEP206:図6)、トイレブースAが使用中であることが表示される。
(4)前記タイマー6での設定時間以上、人感センサー4が人を感知し続ける(設定時間以上トイレブースA内に人が居て、その人が動く:人が長居している)と、表示器7に「警告表示」がされて(STEP301:図6)、人が長居している(例えば、潜んでいる)ことを表示する。警告表示は、例えば、LEDをゆっくり点滅させることによって行うことができる。この警告表示もセンター機2の表示器と集中表示体11にも表示される(STEP302:図6)。
(5)警告表示を確認して、警告表示されたトイレブースAにセンターXから人が行って扉Dが開かれると、扉センサー5がOFFとなり(STEP303:図6)、表示器7、センター機2の表示器、集中表示体11の表示も消灯して、トイレブースAが空きであることが表示される。トイレブースA内の人が外に出ると人感センサー4がOFFとなり、タイマー6がリセットされ(STEP304:図6)、端末機1からセンター機2及び集中表示体11への警告信号の送信が停止して、センター機2及び集中表示体11の警告表示が解除される(STEP305:図6)。
タイマー6での設定時間以上、人感センサー4が人を感知しない場合(人感センサー4がOFFの状態が所定時間以上続いた場合)について説明する。
(1)トイレブースAが空のときは、扉があいているため扉センサー5がOFF、人感センサー4がOFFになって、表示器7が消灯している(STEP201:図6)。この状態で、トイレブースAに人が入り(STEP202:図6)、扉Dを閉める(STEP203)と、人感センサー4がON、扉センサー5がONとなって、トイレブースAの外の表示器7と、センター機2の表示器と、集中表示体11も点灯し、トイレブースAが使用中であることが表示される(STEP205、STEP206:共に図6)。また、人感センサー4がONになると、タイマー6が始動して(STEP204:図6)タイマー6での設定時間中、表示器7が点灯する(STEP205:図6)ことは、前記の場合と同様である。
(2)前記状態で、前記設定時間以上人感センサー4が人を感知しない(トイレブースA内に人は居るが、人が動かない)と、表示器7、センター機2の表示器、集中表示体11に「緊急表示」がされる(STEP311、STEP312:共に図6)。緊急表示は、例えば、LEDを前記警告表示よりも速く点滅させることによって行うことができる。
(3)緊急信号を受信したセンターXから、管理人などが現場に急行して、トイレブースAの人を外に出して異常事態に対処することができる。このとき、扉Dを開けると扉センサー5がOFFになり(STEP303:図6)、トイレブースAの外に人を出すことにより、人感センサー4がOFFになり、タイマー6がリセットされ(STEP304:図6)、端末機1からセンター機2及び集中表示体11への警告信号の送信が停止して、センター機2及び集中表示体11の警告表示が解除される(STEP305:図6)。前記のように設定時間以上人感センサー4が動作しない場合は、トイレブースA内の人が体調不良で倒れている可能性がある。
タイマー6での設定時間内に扉Dが開かれて人感センサー4が感知しなくなった場合について説明する。
(1)トイレブースAが空の時は、扉があいているため扉センサー5がOFF、人感センサー4がOFFになって、表示器7が消灯している(STEP201:図6)。この状態で、トイレブースAに人が入り(STEP202:図6)、扉Dを閉めると(STEP203:図6)、人感センサー4がON、扉センサー5がONとなって、トイレブースAの外にある表示器7と、センター機2の表示器と、集中表示体11も点灯し、トイレブースAが使用中であることが表示される(STEP205、STEP206:共に図6)。また、人感センサー4がONになると、タイマー6が始動して(STEP204:図6)タイマーでの設定時間中、表示器7が点灯する(STEP205:図6)ことは、前記の場合と同様である。
(2)設定時間内に用が済み、扉Dが開かれて人が外に出ると(STEP208:図6)、扉センサー5がOFF、人感センサーがOFFとなり(STEP209:図6)、タイマー6がリセットされ(STEP210:図6)、表示器7、センター機2の表示器、集中表示体11が消灯して、トイレブースAが空いていることが表示される(STEP211、STEP212:共に図6)。
2 センター機
3 中継器
4 人感センサー
5 扉センサー
6 タイマー
7 表示器
8 送受信部
9 制御部(マイコン)
10 電源
11 集中表示体
12 子機(外部機器)
A トイレブース(個室)
B 小便器
C 手洗所
D 扉
F 扉フレーム
T トイレ
X 管理室
(1)人感センサーと扉センサーの二つのセンサーのANDで個室の扉の開閉状態及び内部状況を特定するので、人感センサーだけを使用する場合のように、人感センサーのON持続時間内に異なる人が個室に出入りしても誤作動することがなく、安定した検知ができる。
(2)扉センサーがONの状態で、人感センサーが設定時間以上感知し続けた場合に異常表示されるので、個室内に人が潜んでいることを迅速かつ確実に発見することができ、犯罪予防が可能となる。
(3)扉センサーがONの状態で人感センサーが設定時間以上感知しない場合は、緊急表示されるので、個室内で倒れている人や、体調不良になって動けなくなった人を早期に発見して、緊急に医療対応ができる。
(4)個室が二以上ある場合に、個室の外に集中表示体を設けた場合は、一々、個室まで行かなくとも、個室の使用状況を確認することができる。
(5)センターから端末機を呼び出して、端末機からの応答により端末機及びシステムの配線系、バッテリ等の異常等をチェックできるようにした場合は、異常の発見、異常処理の迅速対応ができ、正常状態のシステムで精度の高い個室管理をすることができる。
(6)センターから外部機器に端末機情報を伝送できるようにした場合は、外部機器で個室の空状況等を事前に確認することができるため、個室を利用したい人にとっては便利である。
本発明の個室管理システムの一例を、図面を参照して説明する。本発明の個室管理システムは、デパートやパーキングエリア、スタジアム、イベント会場、飲食店、公共施設、宿泊施設、カプセルホテル、温泉施設、プール施設、スポーツジム、衣料品店などの大規模施設の個室(例えば、トイレブース、浴室、シャワー室、更衣室、試着室など)のほか、例えば、喫茶店、小規模事務所、個人住宅等の小規模施設の個室(例えば、トイレブース、浴室等)といった各種施設における個室の使用状況や室内状況を管理可能なものであるが、ここでは、パーキングエリアのトイレを管理する場合(大規模システムの個室)を一例として説明する。
一例として図2(a)(b)に示す端末機1は、人感センサー4と、扉センサー5と、タイマー6と、表示器7と、送受信部8と、制御部(マイコン)9と、これらの駆動電源10を備えている。夫々の端末機1には個別のアドレスが割り当てられ、各端末機1の送受信部8とセンターXのセンター機2との間で双方向通信できるようにしてある。通信方式は、ポーリング通信をはじめとする既存の各種通信方式を使用することができる。
前記人感センサー4はトイレブースA内の人を検知するものであり、人から放射される遠赤外線を検知するとONとなり、人を検知しなくなるとOFFとなる。この実施形態は人感センサー4として受動赤外線検知器(パッシブセンサー)を用いる場合であるが、人感センサー4はパッシブセンサー式以外のものであってもよい。人感センサー4はトイレブースAに入った人を検知できるようにトイレブースA内に取り付けてある(図2(a))。
前記扉センサー5はトイレブースAの扉Dの開閉を検知するものである。扉センサー5は扉Dが閉じている場合にONとなり、扉Dが開くとOFFとなる。この実施形態では、扉センサー5として磁気センサーを用いているが、扉センサー5はこれ以外であってもよく、例えば、リードスイッチや三軸デジタルコンパスなどを用いることもできる。図2(a)に示す例では、扉センサー5をトイレブースAの扉Dの上面と扉フレームFに取り付けて、扉Dの開閉によりON、OFFするようにしてある。扉センサー5はトイレブースAの扉Dに設けてある錠前の開閉により作動する錠前センサーであってもよい。
前記タイマー6は時間を設定するものであり、人感センサー4が人を感知してから感知状態を持続する時間を設定するものであり、例えば、5分、10分といったように設定することができる。このタイマー6には既存のタイマーを用いることができる。
前記表示器7は、トイレブースAの外にいる人にトイレブースAの使用中又は空きを知らせることができ、例えば、使用中のときはLED照明が点灯し、空きのときはLEDが消灯するようにしてある。表示器7の表示は外にいる人にトイレブースAの使用状況を知らせることができればこれ以外であってもよく、例えば、トイレブースAが空いている場合には「未使用」や「空室」の文字が表示され、使用中の場合に「使用中」や「在室」の文字が表示されるようにしてもよい。表示器7はトイレブースAの外から視認可能な箇所に取り付けてある。
前記送受信部8はセンター機2(図1)と送受信したり、集中表示体11と送受信したりするものであり、この送受信部8によって端末機1の情報をセンター機2や集中表示体11に送信するとか、センター機2からの情報を取得できるようにしてある。
前記制御部9は、人感センサー4、扉センサー5、タイマー6からの信号を得て送受信部8を制御するものである。例えば、扉センサー5から入力される扉が閉じたことを検知した信号(扉閉信号)と、人感センサー4から入力される人を感知した信号(人感知信号)を得ると、トイレブースAが使用中であると判断して送受信部8から使用中信号を送信してトイレブースAの表示器7及びセンター機2の表示器に表示(例えば、LEDを点灯)させる。
前記電源10には商用電源を利用することもできるが、この実施形態では、電池を利用している。商用電源を利用する場合は、表示器(LED)7の定格電圧(例えば、DC7V、24V等)に変換して使用する。
前記センター機2は、端末機1から送信される個室情報信号を受信して、トイレブースAの使用状況を一元管理するものである。本発明の個室管理システムでは、個々のトイレブースAに設置されたそれぞれの端末機1から、トイレブースAの使用状況に関する信号がセンター機2に送信されて、センター機2に端末機1と同様の表示がされるようにしてある。この表示器7はLEDによる点灯表示やモニタ画面(例えば、液晶画面)への画像表示といった、各種表示方式のものを使用することができる。センター機2は管理室(センター)Xに設置しておくことができる。
本発明の個室管理システムでは、センターXと外部機器12間で情報通信できるようにすることもできる。外部機器12としては、例えば、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、ノートPC、本発明の個室管理システム用の専用子機等がある。これら外部機器12は本件個室管理システムに関するアプリケーションをダウンロードするとか、その他の手段でアプリケーションを入手し、そのアプリケーションを通じて、トイレTの空き状況などを確認できるようにすることもできる。アプリケーションは少なくとも集中表示体11と同様の情報を確認できるようにする。
トイレブースAの数が多いときは、トイレT(図1)の外に、前記表示器7とは別に、全てのトイレブースAの使用状況を電光表示可能な集中表示体11を設けることもできる。この集中表示体11は、図3に示すように、トイレTの入口外側や内側の壁面、待合室等に設けることができる。デパートのように多層階の各階にトイレブースAがある場合は、全て或いは数階のトイレブースAの使用状況を表示することができるようにする。二以上の階のトイレブースAの使用状況を一つの階の集中表示体11に表示することにより、各階のトイレブースAの使用状況を一覧できて、空いている階のトイレブースAを使用し易いというメリットがある。集中表示体11はセンター機2と連動させることも、端末機1と直接連動させることもできる。
前記実施形態における個室管理システムの動作について、図4、図5を参照して説明する。ここでは、トイレブースAの扉Dが常時閉の場合を一例として説明する。
設定時間以上、人感センサー4が感知し続けた場合について説明する。この実施形態では、人感センサー4は人を感知してONになるとタイマー6で設定された時間ONの状態を継続し、設定時間内に人が動くと、そのたびに人を感知して、タイマー6が新たに時間設定するようにしてある。この実施形態では、人感センサー4からの出力信号(感知信号)と扉センサー5からの出力信号(検知信号)のANDにより表示器7が作動(点灯)するようにしてある。
(1)トイレブースAが不使用の状態(以下「空状態」という)では、トイレブースA内に人が居ないため人感センサー4がOFF、扉が閉まっているため扉センサー5がONになっている(STEP001:図5)ため、トイレブースAの外に取り付けられている表示器7が消灯している。
(2)トイレブースAの扉Dが開くと扉センサー5がOFF(STEP002:図5)となり、トイレブースAに人が入ると人感センサー4が人を感知してON(STEP003:図5)となる。このときタイマー6が始動(STEP004:図5)してONが継続される。表示器7は消灯している。
(3)その後、扉Dが閉まると扉センサー5がON(STEP005:図5)となり、人感センサー4がONを継続しているため、両者ONのANDで表示器7が作動(点灯)する(STEP006:図5)。この場合、人感センサー4はタイマー6で設定された時間だけ前記ONの状態が継続するため、その継続時間中であれば、扉Dが開くまで表示器7が点灯し続ける。
(4)前記表示器7が点灯すると、端末機1と連動するセンター機2の表示器も点灯し(STEP007:図5)、端末機1の表示器7が点灯している間、点灯を続ける。
(5)ONとなった人感センサー4は、その後、人が動く度に新たに人を感知し、その都度、タイマー6が新たに時間設定するため、設定時間以上、トイレブースA内に人が居続ける(不審者が潜んでいるとONが継続される。このときは、表示器7に「警告表示」して人がトイレブースA内に長時間居ることが報知(警告表示:図4)される(STEP101:図5)。警告表示は、例えば、LEDを点滅させることによって行うことができる。
(6)警告信号はセンター機2にも送信されて(STEP102:図5)、センター機2の表示器にも警告が表示される。集中表示体11を設置した場合は、警告信号はこの集中表示体11にも送信されて、警告が表示される。
(7)警告を受けてセンターから作業員が現場に行って扉Dを開くと、扉センサー5がOFFとなり(STEP103:図5)、人感センサー4がOFFとなり、タイマー6がリセットされ(STEP104:図5)、端末機1からセンター機2及び集中表示体11への警告信号の送信が停止して(退室信号が送信されて)、センター機2及び集中表示体11の警告表示が解除される(STEP105:図5)。
人感センサー4がトイレブースA内の人を、一度、感知してから、タイマー6で設定された時間以上、人感センサー4が人を感知しない場合(人感センサー4がOFFの状態が所定時間以上続いた場合)について説明する。
(1)トイレブースAの扉を開けて、トイレブースA内に人が入って扉が閉じると、人感センサー4及び扉センサー5が共にONになって表示器7が点灯し、その後、人感センサー4がタイマー6での設定時間中、人を感知し続けることは前記(1)〜(4)の場合と同様である。
(2)人感センサー4がトイレブースA内の人を感知してONになってから、設定時間以上、人を感知しない場合(例えば、人が倒れるとか、体調不良になって動かなくなった場合)は、表示器7に前記「警告表示」よりも緊急状態であることを知らせる「緊急表示」(図4)がなされる(STEP111:図5)。緊急表示は例えばLEDを警告の場合よりも早く点滅させることによって行うことができる。
(3)緊急信号はセンター機2にも集中表示体11にも送信されて、それらにも表示される(STEP112:図5)。
(4)警報を受けて、センターXから作業員が現場に行って扉Dを開くと(STEP103)、扉センサー5がOFF、人感センサーがOFFとなって、となってタイマー6がリセットされ(STEP104:図5)、端末機1からセンター機2及び集中表示体11への緊急信号の送信が停止して(退室信号が送信されて)、それらの緊急表示が解除される(STEP105:図5)。
設定時間内に扉Dが開かれて人感センサー4が感知しなくなった場合について説明する。
(1)トイレブースAの扉を開けて、トイレブースA内に人が入って扉が閉じ、人感センサー4及び扉センサー5が共にONになって表示器7が点灯し、その後、人感センサー4が設定時間中、人を感知し続けることは人感センサー4が感知し続けた場合の(1)〜(4)の場合と同様である。
(2)設定時間内にトイレブースAの扉Dが開いて人が出ると、扉センサー5がOFFとなり(STEP009:図5)、人感センサー4もOFFとなり(STEP010:図5)、タイマー6がリセットされ(STEP012:図5)、表示器7が消灯する(STEP014:図5)。人が出ると扉Dが自動的に閉じて扉センサー5はONとなる(STEP011:図5)が、人感センサー4がOFFのため表示器7は消灯したままである。このときセンター機2の表示器も集中表示体11も消灯してトイレブースA内が空きであることが、トイレブースAの外からもセンターX側でも集中表示体11でも確認することができる。
トイレブースAの扉Dが常時開の場合の、個室管理システムの動作を以下に説明する。
(1)トイレブースAが空の時は、扉が開いているため扉センサー5がOFF、人感センサー4がOFFになって、トイレブースAの外に取り付けた表示器7が消灯している(STEP201:図6)。
(2)トイレブースAに人が入って扉Dを閉めると、人感センサー4が人を感知してON(STEP202:図6)、扉センサー5がONとなって(STEP203:図6)、表示器7が点灯する。このとき、タイマー6が始動し(STEP204:図6)、その設定時間中、表示器7が点灯する(STEP205:図6)。
(3)前記表示器7の点灯と同時に、表示器7と連動しているセンター機2の表示器と集中表示体11が点灯して(STEP206:図6)、トイレブースAが使用中であることが表示される。
(4)前記タイマー6での設定時間以上、人感センサー4が人を感知し続ける(設定時間以上トイレブースA内に人が居て、その人が動く:人が長居している)と、表示器7に「警告表示」がされて(STEP301:図6)、人が長居している(例えば、潜んでいる)ことを表示する。警告表示は、例えば、LEDをゆっくり点滅させることによって行うことができる。この警告表示もセンター機2の表示器と集中表示体11にも表示される(STEP302:図6)。
(5)警告表示を確認して、警告表示されたトイレブースAにセンターXから人が行って扉Dが開かれると、扉センサー5がOFFとなり(STEP303:図6)、表示器7、センター機2の表示器、集中表示体11の表示も消灯して、トイレブースAが空きであることが表示される。トイレブースA内の人が外に出ると人感センサー4がOFFとなり、タイマー6がリセットされ(STEP304:図6)、端末機1からセンター機2及び集中表示体11への警告信号の送信が停止して、センター機2及び集中表示体11の警告表示が解除される(STEP305:図6)。
タイマー6での設定時間以上、人感センサー4が人を感知しない場合(人感センサー4がOFFの状態が所定時間以上続いた場合)について説明する。
(1)トイレブースAが空のときは、扉があいているため扉センサー5がOFF、人感センサー4がOFFになって、表示器7が消灯している(STEP201:図6)。この状態で、トイレブースAに人が入り(STEP202:図6)、扉Dを閉める(STEP203)と、人感センサー4がON、扉センサー5がONとなって、トイレブースAの外の表示器7と、センター機2の表示器と、集中表示体11も点灯し、トイレブースAが使用中であることが表示される(STEP205、STEP206:共に図6)。また、人感センサー4がONになると、タイマー6が始動して(STEP204:図6)タイマー6での設定時間中、表示器7が点灯する(STEP205:図6)ことは、前記の場合と同様である。
(2)前記状態で、前記設定時間以上人感センサー4が人を感知しない(トイレブースA内に人は居るが、人が動かない)と、表示器7、センター機2の表示器、集中表示体11に「緊急表示」がされる(STEP311、STEP312:共に図6)。緊急表示は、例えば、LEDを前記警告表示よりも速く点滅させることによって行うことができる。
(3)緊急信号を受信したセンターXから、管理人などが現場に急行して、トイレブースAの人を外に出して異常事態に対処することができる。このとき、扉Dを開けると扉センサー5がOFFになり(STEP303:図6)、トイレブースAの外に人を出すことにより、人感センサー4がOFFになり、タイマー6がリセットされ(STEP304:図6)、端末機1からセンター機2及び集中表示体11への警告信号の送信が停止して、センター機2及び集中表示体11の警告表示が解除される(STEP305:図6)。前記のように設定時間以上人感センサー4が動作しない場合は、トイレブースA内の人が体調不良で倒れている可能性がある。
タイマー6での設定時間内に扉Dが開かれて人感センサー4が感知しなくなった場合について説明する。
(1)トイレブースAが空の時は、扉があいているため扉センサー5がOFF、人感センサー4がOFFになって、表示器7が消灯している(STEP201:図6)。この状態で、トイレブースAに人が入り(STEP202:図6)、扉Dを閉めると(STEP203:図6)、人感センサー4がON、扉センサー5がONとなって、トイレブースAの外にある表示器7と、センター機2の表示器と、集中表示体11も点灯し、トイレブースAが使用中であることが表示される(STEP205、STEP206:共に図6)。また、人感センサー4がONになると、タイマー6が始動して(STEP204:図6)タイマーでの設定時間中、表示器7が点灯する(STEP205:図6)ことは、前記の場合と同様である。
(2)設定時間内に用が済み、扉Dが開かれて人が外に出ると(STEP208:図6)、扉センサー5がOFF、人感センサーがOFFとなり(STEP209:図6)、タイマー6がリセットされ(STEP210:図6)、表示器7、センター機2の表示器、集中表示体11が消灯して、トイレブースAが空いていることが表示される(STEP211、STEP212:共に図6)。
2 センター機
3 中継器
4 人感センサー
5 扉センサー
6 タイマー
7 表示器
8 送受信部
9 制御部(マイコン)
10 電源
11 集中表示体
12 子機(外部機器)
A トイレブース(個室)
B 小便器
C 手洗所
D 扉
F 扉フレーム
T トイレ
X 管理室
Claims (5)
- 個室の空き、使用中、個室内の使用者の状況等を管理することのできる個室管理システムにおいて、
個室に設置される端末機を備え、
端末機は少なくとも人感センサーと扉センサーと表示器を備え、
前記扉センサーは当該個室の扉の開閉を検知でき、
前記人感センサーは当該個室内の人を感知でき、一度、人を感知すると、タイマーで設定された時間ONの状態を継続し、
前記表示器は、前記個室の外から視認可能な位置に設けられ、扉センサーと人感センサーのAND信号を得て作動して、個室が空き又は使用中であることを表示することができ、
前記人感センサーがタイマーでの設定時間以上、人を感知しないと少なくとも前記表示器に緊急状態が表示され、人感センサーがタイマーでの設定時間以上、人を感知し続けると少なくとも前記表示器に緊急状態が表示されるようにした、
ことを特徴とする個室管理システム。 - 請求項1記載の個室管理システムにおいて、
個室とは別の場所にあるセンターに設置されるセンター機を備え、
センター機は端末機と連動して、個室が空き、使用中、警告状態、緊急状態を表示できる、
ことを特徴とする個室管理システム。 - 請求項1又は請求項2記載の個室管理システムにおいて、
個室の外で、センターとは別の場所に、二以上の個室の状況を表示可能な集中表示体を備えた、
ことを特徴とする個室管理システム。 - 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の個室管理システムにおいて、
センター機は端末機を呼び出して、端末機からの応答により端末機の正常、異常を確認できるようにした、
ことを特徴とする個室管理システム。 - 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の個室管理システムにおいて、
センター機は外部機器とも送受信可能である、
ことを特徴とする個室管理システム。
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