JP5613365B2 - 液晶表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の画素電極と、複数の画素電極に対向する共通電極とを含むアクティブマトリクス型の液晶表示装置に関する。
液晶表示装置では、同じ画像を長時間表示した場合に長期にわたり表示に残像が残ってしまうことがあるため、これを回避するために交流駆動しているが、交流駆動を行う場合においても、同じ階調を表示する際に印加する電圧の+側と−側の中間に共通電極の電位を調整しないと、前記残像が生じたり、フリッカが生じたりする。このため液晶表示装置の製造工程ではフリッカが最小になるように共通電極の電位の調整を行い、それぞれの液晶表示装置に最適な電位にすることによって、長期残像が生じたり、フリッカが生じたりするなどの不具合を回避している。
しかしながら実際には前記共通電極の電位を、同じ階調を表示する際に印加する電圧の+側と−側の中間に調整しても、この電位は、スイッチ素子であるトランジスタのゲートドレイン間の容量(Cgd)およびその他寄生容量の影響でずれてしまう。これを突き抜け電圧Vpdという。このため共通電極の電位は、表示面を目視またはフリッカの測定機でフリッカが最小なるように調整される。
従来の技術では、画素電極およびスイッチ素子と同一のガラス基板上に形成されるダミーのTFTを用いてCgdの計測を行って、計測されたCgdに応じて共通電極の電位を調整している(たとえばと居文献1参照)。
特開2003−280602号公報
従来の技術では、表示面の全領域においてCgdが一様であることが前提となっている。しかしながら液晶表示装置の大型化に伴い、配線容量の増大など面で、表示面の全領域におけるCgdの均一性を保つことは非常に難しくなっている。また製造プロセスが安定しない場合、基板の歪みが発生している場合などによっても、Cgdが表示面の全領域において一様ではなくなってしまう。現実的には、表示面の全領域におけるCgdを完全に均一にすることはできないので、液晶材料に直流(DC)成分が加わってしまい、液晶材料はDC成分が印加されるとイオン分離が進んでしまい、長期残像が生じてしまうという問題がある。
したがって本発明の目的は、大型化しても、表示品位を損なうことなく長期残像を緩和することができる液晶表示装置を提供することである。
本発明は、複数の信号線および複数の走査線と、前記走査線および前記信号線の交差部の近傍にそれぞれ設けられ、前記信号線および前記走査線に接続される複数のスイッチング素子と、これら複数のスイッチング素子のそれぞれに接続される複数の画素電極とを有する第1の基板と、
複数の画素電極に対向して設けられる共通電極を有する第2の基板と、
前記第1の基板および第2の基板の間に封止される液晶材料と、
前記共通電極に対して、平均値が一定となるように電位を振幅させて付与する共通電極駆動部であって、画像の描画に用いられる垂直同期信号に基づくタイミングで前記電位を周期的に変化させる共通電極駆動部とを含み、
前記共通電極は、複数の部位で前記共通電極駆動部に電気的に接続され、かつ、これら複数の部位は互いに絶縁されており、
前記共通電極駆動部は、前記各部位にそれぞれ対応する電位を生成して与えるために、前記各部位に対して、与えるべき電位の最大値および最小値をそれぞれ予め設定し、前記各部位にそれぞれ対応する電位を、該最小値以上かつ該最大値以下の範囲内で生成して、前記各部位に生成した電位を与え、前記各部位の電位の平均値を該最大値と該最小値との中間値で一定にし、
前記共通電極駆動部は、前記各部位の電位が最大値となるタイミング、および、前記各部位の電位が最小値となるタイミングが重ならないように、前記各部位に付与する電位を周期的に変化させることを特徴とする液晶表示装置である。
本発明によれば、共通電極駆動部が、共通電極に対して、平均値が一定となるように電位を振幅させて付与するので、フリッカの発生を抑制しつつも、液晶材料のうち直流バイアスが常に印加される部分の発生を抑制することができる。これによって液晶表示装置が大型化しても、直流成分が印加される領域を低減することができ、表示品位を損なうことなく長期残像を緩和することができる。
図1は、液晶表示装置1の構成を模式的に示す図である。図2は、液晶表示装置1が備える液晶表示パネル2の一部の構成を模式的に示す図である。液晶表示装置1は、液晶表示パネル2と、液晶モジュール制御回路部3と、ソースドライバ部4と、ゲートドライバ部5とを含んで構成される。
液晶表示パネル2は、アクティブマトリクス型の液晶表示パネルによって実現される。液晶表示パネル2は、画素電極11が形成される第1の基板12と、対向電極である共通電極13が形成される第2の基板14と、第1および第2の基板12,14の間に封止される液晶材料とを含んで構成される。第1および第2の基板12,14の液晶材料に臨む面とは反対側の面上には、それぞれ偏向板が設けられる。第1および第2の基板12,14は、透光性を有し、かつ電気絶縁性を有し、たとえばガラスによって形成されている基材を有する。第1および第2の基板12,14の基材は直方体形状に形成され、略等しい大きさに形成されている。画素電極11および共通電極13は、透光性を有し、たとえばITO(酸化インジウム錫)膜によって形成される。
第1の基板12には、複数の画素電極11がマトリクス状に形成されている。これらの各画素電極11に、スイッチング素子であるTFT16がそれぞれ接続される。このTFT16のゲート電極Gに走査信号を供給するための走査線であるゲート配線18が接続され、ソース電極Sに表示信号を供給するための信号線であるソース配線19が接続される。TFT16のドレイン電極Dは、画素電極11と負荷容量22の一方電極とに接続され、この負荷容量22の他方電極は共通電極13に含まれている。ゲート電極Gに入力される走査信号によってTFT16が駆動制御される。TFT16の駆動時には、TFT16およびドレイン電極Gを介して、表示信号が画素電極11に入力される。また上記各ゲート配線18と各ソース配線19とは、マトリクス状に配列された画素電極11の周囲を、互いに直交差して形成され、この交差部では、ゲート配線18とソース配線19との間にゲート絶縁層が介在され、ゲート配線18とソース配線19とが電気的に絶縁される。このようにTFT16は、複数のゲート配線18と複数のソース配線19との交差部の近傍にそれぞれ設けられている。
第2の基板14の共通電極13は、第1の基板12に臨んで設けられ、複数の画素電極11に対向して設けられる。また第2の基板14には、各画素電極11に対向する位置にカラーフィルタ部がそれぞれ設けられ、各カラーフィルタ部の間には、ブラックマトリクス部が設けられている。カラーフィルタ部は、赤(R)、緑(G)および青(B)のフィルタであって、各フィルタ部は所定の配列状態で設けられる。
共通電極13は、第1および第2の基板12,14間に設けられるコモン転移部23に接続される。第1の基板12には、コモン転移部23に接続されるコモン接続配線(図示せず)が形成される。コモン転移部23は、前記コモン接続配線に接続されて、コモン接続配線を介して所定の電位が与えられる。コモン転移部23は、表示領域外に設けられ、本形態のように第1および第2の基板12,14は直方体形状である場合には、たとえば第1および第2の基板12,14の相互に対向する矩形状の表面の4隅にそれぞれ設けられる。ゲート配線18、ソース配線19、コモン転移部23、コモン接続配線は、それぞれ導電性を有する金属材料から成る。
液晶モジュール制御回路部3は、モニタ回路25から与えられるLVDS(Low
Voltage Differential Signal)に基づいて、ソースドライバ部4に表示信号を与え、ゲートドライバ部5に走査信号を与える。液晶モジュール制御回路部3は、LVDSデコータ(LVDS Decoder)31と、タイミングコントローラ(Timing Controller)32と、クロックカウンタ(CLK Counter)33と、MPU(Micro Processing Unit)34と、デジタルアナログコンバータ(DAC)35と、アンプ(AMP)部36と、データコントローラ(Data Controller)37とを含んで構成される。
LVDSデコータ31は、LVDSを、データ(DATA)信号と、ディスプレイイネーブル(Display Enable;DE)信号と、クロック(CLK)信号とに変換して出力する。DATA信号は、タイミングコントローラ32に与えられ、DE信号と、CLK信号とは、クロックカウンタ33に与えられる。
タイミングコントローラ32は、データ信号から表示信号および走査信号を生成して、表示すべきタイミングにあわせて、表示信号をデータコントローラ37に与え、走査信号をゲートドライバ部5に与える。
クロックカウンタ33は、DE信号と、CLK信号とから、垂直同期信号(Vertical
Synchronizing signal;略称VSYNC)を生成して、MPU34に与える。クロックカウンタ33の動作については、後述する図5のフローチャートの説明において詳細に述べる。
MPU34は、マイクロコンピュータであって演算処理部と、記憶部38を備える。記憶部38には予め定めるプログラムが記憶されており、MPU34は、記憶部38に記憶されるプログラムを演算処理部によって実行処理することによって動作する。また記憶部38には、共通電極13に与えるべき電位の最大値(V_MAX)と、最小値(V_MIN)と情報が記憶されている。以下、共通電極13に与えるべき電位の最大値を、V_MAXと記載し、共通電極13に与えるべき電位の最小値を、V_MINと記載する。MPU34は、クロックカウンタ33から与えられる垂直同期信号と、記憶部38に記憶される前記情報とに基づいて、共通電極13に与えるべき電位を表す電位信号を出力する。MPU34は、V_MAXと、最小値V_MINとの間の範囲で、平均値が一定となるように電位を振幅させて共通電極13に付与するための前記電位信号を出力する。この電位信号は、デジタル信号で表され、DAC35に与えられる。
またMPU34は、V_MAXと、V_MINと間の範囲で、複数の異なる電位が与えられるように、たとえばV_MAXとV_MINとの間の範囲を、電位差が均等となるように4つの段階に分けたときの各電位を、経時的に切り換えて共通電極13に付与するように、前記電位信号を出力する。MPU34の動作処理については、後述する図6のフローチャートの説明において詳細に述べる。
DAC35は、デジタル信号で表される電位信号をアナログ信号に変換してAMP部36に与える。AMP部36は、アナログ信号に変換された電位信号を増幅してソースドライバ部4に与える。DAC35は、MPU34とともに共通電位生成部を構成する。またMPU34、DAC35およびAMP部36を含んで共通電極駆動部が構成される。共通電極駆動部には、ソースドライバ部4が含まれていてもよい。
データコントローラ37は、タイミングコントローラ32から与えられる表示信号に基づいて、各信号線毎に対応する表示信号を生成して、ソースドライバ部4に与える。
ソースドライバ部4は、AMP部36から与えられる電位信号をコモン接続配線に与え、またデータコントローラ37から与えられる各信号線毎に対応する表示信号を、各ソース配線19にそれぞれ与えることによって、表示信号に応じた電位が画素電極11に付与される。ソースドライバ部4は、データコントローラ37から与えられる各信号線毎に対応する表示信号に応じて、1フレームごとに、共通電極13の電位に関してプラス(+)側とマイナス(−)側とに電位が交互に入れ替わるような表示信号を各ソース配線19に与える。
ゲートドライバ部5は、タイミングコントローラ32から与えられる走査信号に基づいて、各走査線毎に対応する走査信号を生成して、生成した走査信号を各ゲート配線18にそれぞれ与える。
ソースドライバ部4によってソース配線19に表示信号が与えられ、またコモン接続配線に電位信号が与えられ、さらにゲートドライバ部5によって、ゲート配線18に走査信号が与えられることによって、液晶材料のうち、所定の画素電極11と、共通電極13との間に挟まれる部分に電圧を印加して、所望の表示を行うことができる。
次にV_MAXと、V_MINとを決定して、記憶部38にV_MAXと、V_MINとの情報を記憶する手順について説明する。図3は、V_MAXと、V_MINを設定する設定装置における動作手順を示すフローチャートである。設定装置は、前記液晶モジュール制御回路部3にLVDSを与え、MPU34を制御して、液晶表示パネル2に所定の画像を表示させることができ、またフリッカ測定装置と、グランド電位を基準として共通電極13に印加される電圧を測定する電圧測定装置とを備える。また設定装置は、動作手順を行うための制御プログラムを実行して、液晶モジュール制御回路部3にLVDSを与え、MPU34、フリッカ測定装置および電圧測定装置を制御するマイクロコンピュータを備える。また図4は、フリッカを調整する際の測定位置について示す図である。
処理を開始すると、ステップa0からステップa1に移る。ステップa1において設定装置のマイクロコンピュータは、液晶モジュール制御回路部3にLVDSを与え、MPU34を制御して、液晶表示パネル2にフリッカ調整用パターンを表示させる。
次にステップa2に移り、設定装置のマイクロコンピュータによってMPU34を制御して、共通電極13に与えられる電位VCOMを調整しながら、複数の予め定める測定位置のうちの一つで、フリッカが最小になるときのグランド電位に対する電圧(DC)値をフリッカ測定装置および電圧測定装置によって測定する。予め定める測定位置は、たとえば図4に示す液晶表示パネル2の矩形状の表示面39のうち、この表示面39を長手方向および短手方向にそれぞれ平行な直線によって4等分した各領域の中央部(A1),(A2),(A3),(A4)と、この表示面39の中央部(A5)とである。
次にステップa3に移り、設定装置のマイクロコンピュータによって、予め定める測定位置の全てについて、その測定位置でのフリッカが最小となるときの電圧値の測定を行ったか否かを判断する。ステップa3で、測定を行ったと判断したときは、ステップa4に移り、まだ測定を行ってないと判断したときには、ステップa2に移り、まだ測定していない測定位置において、その測定位置でのフリッカが最小となるときの電圧値の測定が行われる。
ステップa4では、設定装置のマイクロコンピュータが、ステップa2で測定された電圧値のうち、最も大きな電圧値が表すグランド電位に対する電位をV_MAXとし、最も小さな電圧値が表すグランド電位に対する電位をV_MINとして、V_MAXおよびV_MINの情報をMPU34の記憶部38に記憶させて、ステップa5に移り処理を終了する。
ここでは、設定装置によってV_MAXおよびV_MINの情報を設定する場合について説明しているが、作業者が目視によってフリッカが最小になるときの電圧値を電圧測定装置によって測定して、このように測定した電圧値に応じて、作業者が入力装置を用いて、V_MAXおよびV_MINの情報をMPU34の記憶部38に記憶させてもよい。
図5は、VSYNCを生成するクロックカウンタ33の動作処理を示すフローチャートである。電源が投入されると、ステップb0からステップb1に移り、ステップb1では初期化を行う。初期化では、クロックカウント数を0とし、出力するVSYNCの信号レベルをLレベルにしておく。
次にステップb2に移り、CLK信号の立ち上がりを検出すると、ステップb3に移る。ステップb3では、ブランキング期間かどうかを判断する。ブランキング期間かどうかは、DE信号が、ディスイネーブル(Disenable)であるかどうかによって判断する。ここでブランキング期間であると判断する、すなわちDE信号がディスイネーブルであると判断すると、ステップb4に移り、カウンタをカウントアップして、ステップb5に移る。
ステップb5では、ブランキング期間が、水平帰線期間以上であるか否かを判断する。ステップb5では、ブランキング期間の間にカウントされたカウント数と、予め定める数とを比較する。予め定める数は、カウント数が水平帰線期間以上となるときのカウント数に選ばれている。ステップb5で、ブランキング期間が水平帰線期間以上であると判断すると、ステップb6に移り、出力するVSYNCの信号レベルをHレベルにして、ステップb2に移る。
前述したステップb3において、ブランキング期間ではないと判断する、すなわちDE信号が、イネーブル(Enable)であると判断すると、ステップb7に移る。ステップb7では、クロックカウンタのカウント値を0にし、出力するVSYNCをLレベルにして、ステップb2に移る。このようにして、クロックカウンタ33はVSYNCを生成し、1フレーム分の画像データを受け取るごとに、出力する信号レベルをLレベルからHレベルに変化させる。
MPU34では、VSYNCの信号レベルが変化することによって、フレームが切り換わるときを判断することができ、VSYNCに応じて、すなわちフレームが切り換るときに、共通電極13に対して付与する電位を変化させる。
図6は、MPU34の動作処理を示すフローチャートである。MPU34は、変動周期カウンタとして機能し、本形態では1〜4までの数をカウント可能に構成されている。電源を投入して処理を開始すると、ステップc0からステップc1に移る。ステップc1では、パラメータを初期化して、ステップc2に移る。パラメータを初期化では、カウントするカウント数を予め定める数に設定し、共通電極13に付与する電位をプラス方向に変動させるか、マイナス方向に変動させるかを設定する。カウント数および変動方向に関する情報は、記憶部38に記憶されている。
ステップc2では、YSYNCの信号レベルが立ち上がったか、すなわちLレベルからHレベルになったか否かを判断する。ステップc2で、立ち上がったと判断すると、ステップc3に移り、立ち上がっていないと判断すると、立ち上がったと判断するまでステップc2を繰り返す。
ステップc3では、現在の設定が、共通電極13に付与する電位をプラス方向に変動させる設定になっているか否かを判断する。ステップa3で、プラス方向に変動させる設定になっていると判断すると、ステップc4に移り、プラス方向に変動させる設定になっていないと判断すると、ステップc5に移る。
ステップc4では、電位信号の現在の出力値に変動値を加算して生成される新たな電位信号を出力して、ステップc6に移る。ステップc5では、電位信号の現在の出力値に変動値を減算して生成される新たな電位信号を出力して、ステップc6に移る。ここで変動値は、V_MAXからV_MINを減算して、4等分した電位に対応する値である。
ステップc6では、カウントアップし、記憶部38にカウント数の情報を上書きして、ステップc7に移る。ステップc7では、カウント数がフルになっているか否か、すなわちカウント数が4であるか否かを判断する。ステップc6でカウント数がフルになってはいないと判断すると、ステップc2に移り、カウント数がフルになっていると判断すると、ステップc8に移る。
ステップc8では、変動方向の極性を反転し、すなわち共通電極13に付与する電位をプラス方向に変動させる設定になっていればマイナス方向に変動させる設定とし、マイナス方向に変動させる設定になっていればプラス方向に変動させる設定として、ステップc9に移る。ステップc9では、カウンタを初期化し、すなわちカウント数を「0」にして、ステップc2に移る。
図7は、カウント数と、VSYNCおよび共通電極13に与えられる電位(VCOM)の波形とを示すタイミングチャートである。図6に示すフローチャートに従ってMPU34が動作すると、図7に示すようなVCOMが、共通電極13に与えられることになる。MPU34は、共通電極13に付与する電位をプラス方向に変動させる設定になっており、時刻t0で、VSYNCの信号レベルが立ち上がったときに、カウント数が「2」となり、VCOMをV_MAXおよびV_MINの平均値(V_AVE)とするような電位信号を出力しているとすれば、次にVSYNCの信号レベルが立ち上がると、カウント数は「3」となり、VCOMをV_MAXおよびV_AVEの平均値とするような電位信号を出力する。またMPU34は、カウント数が「4」になると、VCOMの変動方向が反転するように設定し、かつカウント数を初期化して「0」にし、現在のVCOMがV_MAXであれば、次にVSYNCの信号レベルが立ち上がったときに、VCOMをV_MAXおよびV_AVEの平均値に変更し、現在のVCOMがV_MINであれば、次にVSYNCの信号レベルが立ち上がったときに、VCOMをV_MINおよびV_AVEの平均値にして、カウント数を「1」にする。
MPU34は、VCOMを変化させる予め定める周期T1を、ここではVSYNCが初めに立ち上がってから9回目に立ち上がるまでの期間とする。VSYNCの信号レベルが立ち上がる周期は一定であり、カウント数に応じて前述したようにVCOMを変動させることによって、共通電極13に付与される電位の平均値を一定とすることができる。
液晶表示装置1では、共通電極駆動部が、共通電極13に対して、平均値が一定となるように電位を振幅させて付与するので、フリッカの発生を抑制しつつも、液晶材料のうち直流バイアスが常に印加される部分の発生を抑制することができる。これによって、液晶表示装置1が大型化しても、直流成分が印加される領域を低減することができ、表示品位を損なうことなく長期残像を緩和することができる。また共通電極13に印加する電位を予め定める周期T1で周期的に変化させるので、直流バイアスが予め定める周期T1を超えて液晶材料に印加されてしまうことが抑制される。予め定める周期T1は、たとえば数フレームから数十フレームの画像データを表示する期間に選ばれ、このような短い周期で共通電極13に印加する電位の変動を繰り返すことによって、長期残像の緩和に関する信頼性を向上させることができる。
さらに共通電極駆動部が電位を変化させるタイミングが、画像の描画に用いられる垂直同期信号に基づくので、1フレームの画像を表示している最中に共通電極13の電位が変動してしまうことがなく、したがって共通電極13の電位を変動させても、表示されている急激に画像の色が変化してしまうことを抑制することができ、表示品位の低下を抑制することができる。
また液晶表示装置1では予め定める周期T1内で、共通電極13に与える電位の増加と減少とが徐々に行われることによって、画像の色の変化が目立ってしまうことがない。本形態では、VCOMを4段階に変化させているが、VCOMは複数段階に変化させる構成であればよく、V_MAXおよびV_MINの差が小さい場合には、2段階に変化させてもよく、V_MAXおよびV_MINは、4段階以上に変化させてもよい。
図8は、液晶表示装置におけるMPUの動作処理を示すフローチャートである。本液晶表示装置は、前述した図1に示す液晶表示装置1に類似し、MPU34の動作処理が異なるのみであって、他の構成は液晶表示装置1と同様であるので、同様の構成については同様の参照符号を付してその説明を省略し、異なる部分について説明する。本形態においてMPU34は、カウンタ機能に代えて、乱数を生成する乱数生成機能を有し、最大値がMまでの正の整数をランダムに生成することができる。また記憶部38には、カウント数および変動方向に関する情報に代えて、乱数に関する情報が記憶されている。
電源を投入して処理を開始すると、ステップd0からステップd1に移る。ステップd1では、パラメータを初期化して、ステップd2に移る。パラメータの初期化では、記憶部38に記憶されている乱数を表す情報を初期化する。前記最大値のMは、V_MAXお
よびV_MINの差に応じて決定され、本形態では、たとえば4に選ばれ、V_MAXおよびV_MINの差が大きくなるほど大きな数に設定されるのが好ましい。
ステップd2では、YSYNCの信号レベルが立ち上がったか、すなわちLレベルからHレベルになったか否かを判断する。ステップd2で、立ち上がったと判断すると、ステップd3に移り、立ち上がったと判断するとステップd2を繰り返す。
ステップd3では、乱数を生成して、ステップd4に移る。ここで乱数をZで表す。生成される乱数は、最大値がMまでの正の整数のいずれかとなり、ここでは1〜4のいずれかの数となる。
ステップd4では、共通電極13に付与する電位であるVCOMが、式(1)を満たすような電位信号を出力して、ステップd5に移る。
VCOM=Z/M×(V_MAX−V_MIN)/2
+(V_MAX+V_MIN)/2 …(1)
ステップd5では、YSYNCの信号レベルが立ち上がったか否かを判断する。ステップd5で、立ち上がったと判断すると、ステップd6に移り、立ち上がっていないと判断するとステップd4に移る。
ステップd6では、共通電極13に付与する電位であるVCOMが、式(2)を満たすような電位信号を出力して、ステップd2に移る。
VCOM=Z/M×(V_MAX−V_MIN)/2
−(V_MAX+V_MIN)/2 …(2)
図9は、本形態におけるVSYNCおよびVCOMの波形を示すタイミングチャートである。図8に示すフローチャートに従ってMPU34が動作すると、図9に示すようなVCOMが、共通電極13に与えられることになる。MPU34は、生成した乱数に応じて共通電極13に付与する電位を変動させ、VCOMの平均の電位よりも高い電位であって、VCOMの電位の平均値との電位差がVsの電位を付与すると、引き続いてVCOMの平均の電位よりも低い電位であって、VCOMの電位の平均値との電位差がVsの電位を付与するように電位信号を生成する。したがって、本形態においても、平均値が一定となるように電位を振幅させて共通電極13付与するので、前述した形態と同様の効果を達成することができる。
図10は、液晶表示装置41の構成を模式的に示す図である。図11は、液晶表示装置41が備える液晶表示パネル42の一部の構成を模式的に示す図である。本形態の液晶表示装置41は、前述した図1に示す液晶表示装置1に類似するので、同様の構成については同様の参照符号を付してその説明を省略し、異なる部分について説明する。
液晶表示装置41は、液晶表示パネル42と、液晶モジュール制御回路部43と、ソースドライバ部4と、ゲートドライバ部5とを含んで構成される。
液晶表示パネル42は、複数に分割して形成される共通電極53を備える。液晶表示パネル42は、前述した液晶表示パネル2において共通電極13を複数に分割して形成される構成と同様であり、共通電極53の構成のみが異なる。共通電極53は、共通電極13と同様の材料から成り、第2の基板14の相互に対向する矩形状の各辺の中央部で分割され、すなわち4つの部分に分割されている。分割されている各部分を、それぞれ第1〜第4共通電極53a〜53dと記載する。第1〜第4共通電極53a〜53dの大きさは等しく選ばれており、またそれぞれに個別にコモン転移部23が接続されている。本形態では、第1〜第4共通電極53a〜53dのうち異なる電極に接続されるコモン転移部23は、相互に電気的に絶縁されている。
図11は、本形態の第2の基板14を模式的に示す平面図であり、図12は、図11の領域αを拡大して示す斜視図である。第2の基板14は、基材54の一表面に第1〜第4共通電極53a〜53dが積層して形成され、第1〜第4共通電極53a〜53dに積層してカラーフィルタ部55が形成される。またカラーフィルタ部55の間にはブラックマトリクス部56が形成されている。カラーフィルタ部55およびブラックマトリクス部56には、図示しない配向膜が積層して形成されている。
第1共通電極53aと、この第1共通電極53aに対向する画素電極11とが設けられる領域が第1駆動エリア57aであり、第2共通電極53bと、この第2共通電極53bに対向する画素電極11とが設けられる領域が第2駆動エリア57bであり、第3共通電極53cと、この第3共通電極53cに対向する画素電極112とが設けられる領域が第3駆動エリア57cであり、第4共通電極53dと、この第4共通電極53dに対向する画素電極11とが設けられる領域が第4駆動エリア57dである。コモン転移部23は、前記各第1〜第4駆動エリア57a〜57dの範囲外に設けられており、本形態では、第1〜第4共通電極53a〜53dに1つずつ接続されている。以下各第1〜第4駆動エリア57a〜57dのうち、不特定のものを指すときには駆動エリア57と記載する。
共通電極53は、ブラックマトリクス部56に対向する位置で分割され、さらに詳細にはブラックマトリクス部56のうち、画素に対応するカラーフィルタ部55のうちR、G、Bのそれぞれのカラーフィルタ部55から成る絵素部の間の部分に対向する位置で分割されている。すなわち第1〜第4共通電極53a〜53dのそれぞれの間の領域は、ブラックマトリクス部56に覆われている。これによって、共通電極53が分割されている部分がブラックマトリクス部56に隠れるので、さらに1つの絵素部に含まれる各画素は、第1〜第4共通電極53a〜53dのうち同一の電極に対向するので、表示される画像への影響を抑制することができる。
再び図10を参照して、液晶モジュール制御回路部43は、LVDSデコータ31と、タイミングコントローラ32と、クロックカウンタ33と、MPU(Micro Processing
Unit)34と、複数のデジタルアナログコンバータ35と、複数のアンプ部36と、データコントローラ37とを含んで構成される。
MPU34の記憶部38には、第1共通電極53aに与えるべき電位の最大値(V1_MAX)および最小値(V1_MIN)と、第2共通電極53bに与えるべき電位の最大値(V2_MAX)および最小値(V2_MIN))と、第3共通電極53cに与えるべき電位の最大値(V3_MAX)および最小値(V3_MIN))と、第4共通電極53dに与えるべき電位の最大値(V4_MAX)および最小値(V4_MIN))との情報が記憶されている。以下、V1_MAX,V2_MAX,V3_MAX,V4_MAXのうち不特定のものを指すときには、V_MAXと記載し、V1_MIN,V2_MIN,V3_MIN,V4_MINのうち不特定のものを指すときには、V_MINと記載する。
MPU34は、クロックカウンタ33から与えられる垂直同期信号と、記憶部38に記憶される前記情報とに基づいて、第1〜第4共通電極53a〜53dに与えるべき電位を表す電位信号を出力する。MPU34は、V1_MAXとV1_MINとの間で、平均値が一定となるように電位を振幅させて第1共通電極53aに付与するための第1電位信号を出力する。またMPU34は、V2_MAXとV2_MINとの間で、平均値が一定となるように電位を振幅させて第2共通電極53bに付与するための第2電位信号を出力する。またMPU34は、最大値V3_MAXと、最小値V3_MINとを含む範囲で、平均値が一定となるように電位を振幅させて第3共通電極53cに付与するための第3電位信号を出力する。またMPU34は、最大値V4_MAXと、最小値V4_MINとを含む範囲で、平均値が一定となるように電位を振幅させて共通電極53dに付与するための第4電位信号を出力する。第1〜第4電位信号を生成するMPU34の動作処理については、後述する図15のフローチャートの説明において詳細に述べる。
複数のDAC35は、第1〜第4電位信号にそれぞれ対応して設けられ、デジタル信号で表される第1〜第4電位信号をそれぞれアナログ信号に変換して、対応するAMP部36に与える。各AMP部36は、アナログ信号に変換された第1〜第4電位信号を増幅してソースドライバ部4に与える。複数のDAC35は、MPU34とともに共通電位生成部を構成する。またMPU34、複数のDAC35および複数のAMP部36を含んで共通電極駆動部が構成される。
次にV1_MAX,V2_MAX,V3_MAX,V4_MAXと、V1_MIN,V2_MIN,V3_MIN,V4_MINとを決定して、記憶部38にこれらの情報を記憶する手順について説明する。図13は、V1_MAX,V2_MAX,V3_MAX,V4_MAXと、V1_MIN,V2_MIN,V3_MIN,V4_MINとを設定する設定装置における動作手順を示すフローチャートである。設定装置は、前記液晶モジュール制御回路部43にLVDSを与え、MPU34を制御して、液晶表示パネル42に所定の画像を表示させることができ、またフリッカ測定装置と、グランド電位を基準とし第1〜第4共通電極53a〜53dに印加される電圧を測定する電圧測定装置とを備える。また設定装置は、動作手順を行うための制御プログラムを実行して、液晶モジュール制御回路部43にLVDSを与え、MPU34、フリッカ測定装置および電圧測定装置を制御するマイクロコンピュータを備える。
また図14は、フリッカを調整する際の測定位置について示す図である。ここでフリッカの測定位置は、たとえば図14に示す液晶表示パネル42の第1駆動エリア57aでは、矩形状の表示面58aのうち、この表示面58aを長手方向および短手方向にそれぞれ平行な直線によって4等分した各領域の中央部(B1),(B2),(B3),(B4)と、この表示面58aの中央部(B5)とである。また予め定める測定位置は、たとえば図14に示す液晶表示パネル42の第2駆動エリア57bでは、矩形状の表示面58bのうち、この表示面58bを長手方向および短手方向にそれぞれ平行な直線によって4等分した各領域の中央部(C1),(C2),(C3),(C4)と、この表示面58aの中央部(C5)とである。また予め定める測定位置は、たとえば図14に示す液晶表示パネル42の第3駆動エリア57cでは、矩形状の表示面58cのうち、この表示面58cを長手方向および短手方向にそれぞれ平行な直線によって4等分した各領域の中央部(D1),(D2),(D3),(D4)と、この表示面58cの中央部(D5)とである。また予め定める測定位置は、たとえば図14に示す液晶表示パネル42の第4駆動エリア57dでは、矩形状の表示面58dのうち、この表示面58dを長手方向および短手方向にそれぞれ平行な直線によって4等分した各領域の中央部(E1),(E2),(E3),(E4)と、この表示面58dの中央部(E5)とである。
処理を開始すると、ステップe0からステップe1に移る。ステップe1において設定装置のマイクロコンピュータは、液晶モジュール制御回路部43にLVDSを与え、MPU34を制御して、液晶表示パネル42にフリッカ調整用パターンを表示させる。
次にステップe2に移り、設定装置のマイクロコンピュータによってMPU34を制御して、第1〜第4駆動エリア57a〜57dのうち1つの駆動エリア57において、共通電極53のうち前記1つの駆動エリア57に含まれる部分に与えられる電位VCOMを調整しながら、複数の予め定める測定位置のうちの一つで、フリッカが最小になるときのグランド電位に対する電圧(DC)値をフリッカ測定装置および電圧測定装置によって測定する。
次にステップe3に移り、設定装置のマイクロコンピュータによって、1つの駆動エリア内の予め定める測定位置の全てについて、その測定位置でのフリッカが最小となるときの電圧値の測定を行ったか否かを判断する。ステップe3で、測定を行ったと判断したときは、ステップa4に移り、まだ測定を行ってないと判断したときには、ステップe2に移り、まだ測定していない測定位置において、その測定位置でのフリッカが最小となるときの電圧値の測定が行われる。
ステップe4では、設定装置のマイクロコンピュータが、ステップe2で測定された電圧値のうち、最も大きな電圧値が表すグランド電位に対する電位をV_MAXとし、最も小さな電圧値が表すグランド電位に対する電位をV_MINとして、V_MAXおよびV_MINの情報をMPU34の記憶部38に記憶させて、ステップe5に移る。たとえば第1駆動エリア57aについて測定した場合には、ステップe2で測定された電圧値のうち、最も大きな電圧値が表すグランドに対する電位をV1_MAXとし、最も小さな電圧値が表すグランドに対する電位をV1_MINとして、V1_MAXおよびV1_MINの情報をMPU34の記憶部38に記憶する。
ステップe5では、全ての駆動エリア57a〜57dについて測定を行ったか否かを判断する。ステップe5において測定を行ったと判断すると、ステップe6に移り処理を終了し、測定を行っていないと判断すると、ステップe6に移り、測定対象の駆動エリア57を変更して、ステップe2に移る。
ここでは、設定装置によってV1_MAX,V2_MAX,V3_MAX,V4_MAXと、V1_MIN,V2_MIN,V3_MIN,V4_MINの情報を設定する場合について説明しているが、作業者が目視によってフリッカが最小になるときの電圧値を電圧測定装置によって測定して、このように測定した電圧値に応じて、作業者が入力装置を用いて、V1_MAX,V2_MAX,V3_MAX,V4_MAXと、V1_MIN,V2_MIN,V3_MIN,V4_MINの情報をMPU34の記憶部38に記憶させてもよい。
MPU34では、VSYNCの信号レベルが変化することによって、フレームが切り換わるときを判断することができ、VSYNCに応じて、すなわちフレームが切り換るときに、第1〜第4共通電極53a〜53dに対して付与する電位を変化させる。
図15は、MPU34の動作処理を示すフローチャートである。電源を投入して処理を開始すると、ステップf0からステップf1に移る。ステップf1では、各駆動エリア57a〜57dに応じたV_MAXおよびV_MINに基づいて、各駆動エリア57a〜57dにそれぞれ対応する変動値を決定する。本形態では、共通電極53の電位を4段階に変化させるために、変動値は、V_MAXからV_MINを減算した値を4で除算した値とする。また本形態のMPU34は、前述したようなカウンタ機能を備えず、また記憶部38には、カウント数および変動方向に関する情報は記憶されていない。記憶部38には、変数「A」,「B」,「C」,「D」を記憶する記憶エリアと、変数「V」を記憶する記憶エリアとが設けられている。
次にステップf2に移り、変数「A」に「0」を代入し、変数「C」に「0」を代入し、変数「D」に「第4駆動エリア57dに対応する変動値×−2」を代入し、変数Bに「第2駆動エリア57bに対応する変動値×2」を代入して、ステップf3に移る。変数「A」は、第1駆動エリア57aに対応し、変数「B」は、第2駆動エリア57bに対応し、変数「C」は、第3駆動エリア57cに対応し、変数「D」は、第4駆動エリア57dに対応する。
次にステップf3に移り、変数「V」に「11000011」を代入して、ステップf4に移る。
ステップf4では、YSYNCの信号レベルが立ち上がったか、すなわちLレベルからHレベルになったか否かを判断する。ステップf4で、立ち上がったと判断すると、ステップf5に移り、立ち上がっていないと判断するとステップf4を繰り返す。
ステップf5では、変数「V」の1桁目が「1」であるか否かを判断する。ステップf5で「1」であると判断すると、ステップf6に移り、変数「A」に第1駆動エリア57aに対応する変動値を加算して記憶部38に記憶し、引き続いてステップf7に移って、変数「C」から第3駆動エリア57cに対応する変動値を減算して記憶部38に記憶して、ステップf10に移る。ステップf5で「1」ではないと判断すると、ステップf8に移り、変数「A」から第1駆動エリア57aに対応する変動値を減算して記憶部38に記憶し、引き続いてステップf9に移って、変数Cに第3駆動エリア57cに対応する変動値を加算して記憶部38に記憶して、ステップf10に移る。
ステップf10では、変数「V」の3桁目が「1」であるか否かを判断する。ステップf10で「1」であると判断すると、ステップf11に移り、変数Bに第2駆動エリア57bに対応する変動値を加算して記憶部38に記憶し、引き続いてステップf12に移って、変数「D」に第4駆動エリア57dに対応する変動値を加算して記憶部38に記憶して、ステップf15に移る。ステップf10で「1」ではないと判断すると、ステップf13に移り、変数「B」から第2駆動エリア57bに対応する変動値を減算して記憶部38に記憶し、引き続いてステップf14に移って、変数「D」に第4駆動エリア57dに対応する変動値を加算して記憶部38に記憶して、ステップf15に移る。
ステップf15では、各変数「A」,「B」,「C」,「D」に応じた電位(VCOM)が各共通電極53a〜53dに与えられるように電位信号を生成して出力する。すなわち各共通電極53a〜53dには、予め定めるバイアス電位に、対応する変数「A」,「B」,「C」,「D」の変動量が表す電位を加算または減算した電位(VCOM)が与えられる。第1共通電極53aには、バイアス電位に、対応する変数「A」の変動量が表す電位を加算または減算した電位(VCOM1)が与えられ、第2共通電極53bには、バイアス電位に、対応する変数「B」の変動量が表す電位を加算または減算した電位(VCOM2)が与えられ、第3共通電極53cには、バイアス電位に、対応する変数「C」の変動量が表す電位を加算または減算した電位(VCOM3)が与えられ、第4共通電極53dには、バイアス電位に、対応する変数「D」の変動量を表す電位を加算または減算した電位(VCOM4)が与えられる。
次にステップf16に移り、変数「V」の各桁の数値を、右方向に循環して記憶部38に記憶させて、ステップf4に移る。ここで変数の各桁の数値を右方向に循環させる処理は、8桁の変数のうち、1桁目の数を8桁目の数に置き換え、以下n桁目の数をn+1桁目の数に置き換える処理である。
図16は、変数「X」と、各変数「X」のときに変数「A」,「B」,「C」,「D」について所定の変動量を加算するのか減算するのかを対応させて示す図である。たとえば変数「X」が、「11000011」のときには、変数「A」,「D」が加算、変数「B」,「D」が減算となる。したがって、9回目にYSYNCの信号レベルが立ち上がると、変数「X」は初期値に戻り、以下、YSYNCの信号レベルの立ち上がり回数が1回目〜9回目に立ち上がるまでの期間を1周期として、変数「A」,「B」,「C」,「D」の増減が繰り返される。
図17は、VSYNCおよび変数「A」,「B」,「C」,「D」の変動状態を示すタイミングチャートである。図18は、VSYNCおよびVCOM1〜VCOM4の波形を示すタイミングチャートである。図17および図18ともに、時刻t0で、変数「X」が「11000011」である場合について示している。MPU34は、VCOM1〜VCOM4を変化させる予め定める周期T1を、ここではVSYNCが初めに立ち上がってから9回目に立ち上がるまでの期間とする。
以上のように本形態の液晶表示装置41では、共通電極53が複数に分割して形成され、分割されている第1〜第4共通電極53a〜53dのそれぞれの部分に、共通電極駆動部によって個別に電位を付与するので、TFT16および画素電極11の形状のばらつきが生じたり、配線容量が増大したりしても、第1〜第4共通電極53a〜53dのそれぞれにおいて電位を調整しておくことができる。これによって、液晶表示装置が大型化しても、直流成分が印加される領域を低減することができ、表示品位を損なうことなく長期残像を緩和することができる。
また第1〜第4駆動エリア57a〜57dのそれぞれについて、前述した液晶表示装置1の場合と同様に、共通電極駆動部が、第1〜第4共通電極32a〜32dに対して、平均値が一定となるように電位を振幅させて付与するので、液晶表示装置1と同様の効果を達成することができる。したがって、直流成分が印加される領域を低減することができ、表示品位を損なうことなく長期残像を緩和することができる効果を、さらに大型化した液晶表示装置においても達成することができるようになる。
なお、第1〜第4駆動エリア57a〜57dにおいて、VCOM1〜VCOM4の最大値となるタイミングおよび、またVCOM1〜VCOM4の最小値となるタイミングが重なるようにVCOM1〜VCOM4を周期的に変化させた場合には、各駆動エリア57a〜57dで同時刻に印加されているVCOM1〜VCOM4の差が少なくなり、各エリアの境界線が目立たなくなる。
前述したVCOMの調整に用いられるV1_MAX,V2_MAX,V3_MAX,V4_MAXと、V1_MIN,V2_MIN,V3_MIN,V4_MINとは、以下の方法によって求めてもよい。
図19,図20および図21は、V1_MAX,V2_MAX,V3_MAX,V4_MAXと、V1_MIN,V2_MIN,V3_MIN,V4_MINとを設定する設定装置における動作手順を示すフローチャートである。設定装置は、前記液晶モジュール制御回路部43にLVDSを与え、MPU34を制御して、液晶表示パネル42に所定の画像を表示させることができ、またフリッカ測定装置と、グランド電位を基準とし第1〜第4共通電極53a〜53dに印加される電圧を測定する電圧測定装置とを備える。また設定装置は、動作手順を行うための制御プログラムを実行して、液晶モジュール制御回路部43にLVDSを与え、MPU34、フリッカ測定装置および電圧測定装置を制御するマイクロコンピュータを備える。また図22は、フリッカを調整する際の測定位置について示す図である。ここでフリッカの測定位置は、図22に示す液晶表示パネル42の矩形状の表示面61のうち、この表示面61を長手方向および短手方向にそれぞれ平行な直線によって4等分した各領域の中央部(A1),(A2),(A3),(A4)と、この表示面61の中央部(A5)とである。
処理を開始すると、ステップe0からステップe1に移る。ステップe1において設定装置のマイクロコンピュータは、液晶モジュール制御回路部43にLVDSを与え、MPU34を制御して、液晶表示パネル42にフリッカ調整用パターンを表示させる。
次にステップg2に移り、設定装置のマイクロコンピュータによってMPU34を制御して、第1〜第4駆動エリア57a〜57dの各共通電極53a〜53dに与えられる電位(VCOM1〜VCOM4)を、それぞれ均一の電位として、この電位を調整しながら、(A5)の位置でフリッカが最小になるときのグランド電位に対する電圧(DC)値をフリッカ測定装置および電圧測定装置によって測定する。このときのVCOM1〜VCOM4とグランド電位との電圧をV5とする。
次にステップg3に移り、第2共通電極53bに与えられる電位(VCOM2)とグランド電位間の電位差(電圧)と、第3共通電極53cに与えられる電位(VCOM3)とグランド電位間の電位差(電圧)とをV5に固定して、ステップg4に移る。
ステップg4では、第1共通電極53aに与えられる電位(VCOM1)および第4共通電極53dに与えられる電位(VCOM4)の平均と、グランド電位との間の電圧がV5となるように制御しながら、(A1)の位置でのフリッカと、(A4)の位置でのフリッカとの和が最小となるときのグランド電位に対する電圧(DC)値をフリッカ測定装置および電圧測定装置によって測定する。フリッカ測定装置では、フリッカの程度を数値化して出力し、フリッカの和は、フリッカ測定装置から出力される数値の和であるとする。このときのVCOM1とグランド電位との間の電圧値をV1とし,VCOM4とグランド電位との間の電圧値をV4とする。
次にステップg5に移り、VCOM1とグランド電位との間の電圧をV1に固定し、VCOM4とグランド電位との間の電圧をV4に固定して、ステップg6に移る。
ステップg6では、VCOM2,VCOM3の平均とグランド電位との間の電圧がV5となるように制御しながら、(A2)の位置でのフリッカと、(A3)の位置でのフリッカとの和が最小となるときのグランド電位に対する電圧(DC)値をフリッカ測定装置および電圧測定装置によって測定する。このときのVCOM2とグランド電位との間の電圧値をV2とし、VCOM3とグランド電位との電圧値をV3とする。
次にステップg7では、ループ回数が規定以上か否かを判断する。ステップg7では、ステップg7の判断をする毎にカウントを行い、カウント数が規定以上になると、ステップg8に移り、カウント数が規定回数未満であると、ステップg11に移る。
ステップg8では、設定装置のマイクロコンピュータによって(A1)〜(A5)のそれぞれの位置でのフリッカが、予め定める規定以下であるか否かを判断する。ステップg8で規定値以下であると判断すると、ステップg9に移り、規定値を超えると判断すると、ステップg11に移る。
ステップg9では、設定装置のマイクロコンピュータによって、各測定位置の測定値より、V1_MAX,V2_MAX,V3_MAX,V4_MAXと、V1_MIN,V2_MIN,V3_MIN,V4_MINとを決定して、MPU34の記憶部38に記憶して、ステップg10に移り、動作処理を終了する。
ステップg11では、VCOM2とグランド電位との間の電圧を、V2に固定し、VCOM3とグランド電位との間の電圧を、V3に固定して、ステップg12に移る。
ステップg12では、VCOM1,VCOM4の平均とグランド電位との間の電圧がV5となるように制御しながら、(A1)の位置でのフリッカと、(A4)の位置でのフリッカとの和が最小となるときのグランド電位に対する電圧(DC)値をフリッカ測定装置および電圧測定装置によって測定する。フリッカ測定装置では、フリッカの程度を数値化して出力し、フリッカの和は、フリッカ測定装置から出力される数値の和であるとする。このときのVCOM1とグランド電位との間の電圧値をV1とし、VCOM4とグランド電位との間の電圧値をV4とする。ステップg12が終了すると、ステップg5に移る。
図20は、図19のステップg9の動作処理を表すフローチャートである。図19のステップg9に移ると、ステップh0からステップh1に移り、処理を開始する。ステップh1では、VCOM2とグランド電位との間の電圧を、最終的に測定されたV2に固定し、VCOM3とグランド電位との間の電圧を、最終的に測定されたV3に固定して、ステップh2に移る。
ステップh2では、VCOM1,VCOM4の平均とグランド電位との間の電圧がV5となるように制御しながら、(A1)の位置でのフリッカが最小となるときのグランド電位に対する電圧(DC)値をフリッカ測定装置および電圧測定装置によって測定する。このときのVCOM1とグランド電位との間の電圧値をV1−2とし,VCOM4とグランド電位との間の電圧値をV4−2とする。
次にステップh3に移り、VCOM1,VCOM4の平均とグランド電位との間の電圧がV5となるように制御しながら、(A4)の位置でのフリッカが最小となるときのグランド電位に対する電圧(DC)値をフリッカ測定装置および電圧測定装置によって測定する。このときのVCOM1とグランド電位との間の電圧値をV1−3とし,VCOM4とグランド電位との間の電圧値をV4−3とする。
次にステップh4に移り、VCOM1とグランド電位との間の電圧を、最終的に測定されたV1に固定し、VCOM4とグランド電位との間の電圧を、最終的に測定されたV4に固定して、ステップh5に移る。
ステップh5では、VCOM2,VCOM3の平均とグランド電位との間の電圧がV5となるように制御しながら、(A2)の位置でのフリッカが最小となるときのグランド電位に対する電圧(DC)値をフリッカ測定装置および電圧測定装置によって測定する。このときのVCOM2とグランド電位との間の電圧値をV2−2とし,VCOM3とグランド電位との間の電圧値をV3−2とする。
次にステップh6に移り、VCOM2,VCOM3の平均とグランド電位と間の電圧がV5となるように制御しながら、(A4)の位置でのフリッカが最小となるときのグランド電位に対する電圧(DC)値をフリッカ測定装置および電圧測定装置によって測定する。このときのVCOM2とグランド電位との間の電圧値をV2−3とし,VCOM3とグランド電位との間の電圧値をV3−3とする。
次にステップh7に移り、V1_MAX,V2_MAX,V3_MAX,V4_MAXと、V1_MIN,V2_MIN,V3_MIN,V4_MINを設定して、ステップh8に移り、動作処理を終了する。
図21は、図20のステップh7の動作処理を表すフローチャートである。図20のステップh7に移ると、ステップj0からステップj1に移り、処理を開始する。ステップj1では、V1−2とV1−3とを比較し、V1−2がV1−3を超えるか否かを判断する。ステップj1でV1−2>V1−3であると判断すると、ステップj2に移り、V1−2>V1−3ではないと判断すると、ステップj3に移る。
ステップj2では、V1−2をV1_MAXとし、V1−3をV1_MINとする。ステップj3では、V1−2をV1_MINとし、V1−3をV1_MAXとする。
次にステップj4に移り、V2−2とV2−3とを比較し、V2−2がV2−3を超えるか否かを判断する。ステップj4でV2−2>V2−3であると判断すると、ステップj5に移り、V2−2>V2−3ではないと判断すると、ステップj6に移る。
ステップj5では、V2−2をV2_MAXとし、V2−3をV2_MINとする。ステップj6では、V2−2をV2_MINとし、V2−3をV2_MAXとする。
次にステップj7に移り、V3−2とV3−3とを比較し、V3−2がV3−3を超えるか否かを判断する。ステップj7でV3−2>V3−3であると判断すると、ステップj8に移り、V3−2>V3−3ではないと判断すると、ステップj9に移る。
ステップj10では、V3−2をV3_MAXとし、V3−3をV3_MINとする。ステップj9では、V3−2をV3_MINとし、V3−3をV3_MAXとする。
次にステップj10に移り、V4−2とV4−3とを比較し、V4−2がV4−3を超えるか否かを判断する。ステップj10でV4−2>V4−3であると判断すると、ステップj11に移り、V4−2>V4−3ではないと判断すると、ステップj12に移る。
ステップj11では、V4−2をV4_MAXとし、V4−3をV4_MINとする。ステップj12では、V4−2をV4_MINとし、V4−3をV4_MAXとする。
次にステップj13に移り、各ステップで決定されたV1_MAX,V2_MAX,V3_MAX,V4_MAXと、V1_MIN,V2_MIN,V3_MIN,V4_MINとの情報をMPU34の記憶部38に記憶して、ステップj14に移り、動作処理を終了する。
以上のようにして、V1_MAX,V2_MAX,V3_MAX,V4_MAXと、V1_MIN,V2_MIN,V3_MIN,V4_MINとを決定すれば、液晶表示パネル42の表示面61の中央部における長期残像をより効果的に抑制することができる。
本形態の液晶表示装置41では、第1〜第4駆動エリア57a〜57dにおいて、VCOM1〜VCOM4の最大値となるタイミングが重ならず、またVCOM1〜VCOM4の最小値となるタイミングが重ならないようにしているが、他の形態では、第1〜第4駆動エリア57a〜57dにおいて、VCOM2〜VCOM4の変動を、たとえばVCOM1と同様にして、VCOM1〜VCOM4の最大値となるタイミングが重なり、VCOM1〜VCOM4の最小値となるタイミングが重なるようにしてもよい。この場合には、第1〜第4駆動エリア57a〜57dにおいて、VCOM1〜VCOM4の最大値となるタイミングが重ならず、またVCOM1〜VCOM4の最小値となるタイミングが重ならないようにすることによる効果については生じないが、残余の効果は前述の形態と同様である。
またさらに他の形態では、第1〜第4駆動エリア57a〜57dにおけるVCOMを、前述の図8に示す形態のMPUを用いて生成してもよい。このような構成であっても、同様の効果を達成することができる。
また前述した形態では、共通電極53は、4つに分割されているが、複数に分割される構成であればよく、液晶表示パネル42が大型化するほど、分割数が多くなるように構成するのが好ましい。共通電極53の分割された複数の部分にコモン転移部23によって個別に電位を与えられる構成となっていれば、前述した形態と同様の効果を達成することができる。
またさらに他の形態では、前述した図10に示す形態において、液晶表示パネル42の共通電極53を第1〜第4共通電極53a〜53dに分割しないで、1つの共通電極13に代えて構成してもよい。共通電極13は抵抗値を有するので、共通電極13に接続されるそれぞれのコモン転移部23には、別々の電位が与えることができ、このような構成であっても、前述の場合と同様の効果を達成することができる。この場合であっても各コモン転移部23に与えられる電位は、図19〜図20に示される方法によって決定することができる。
晶表示装置1の構成を模式的に示す図である。 液晶表示装置1が備える液晶表示パネル2の一部の構成を模式的に示す図である。 V_MAXと、V_MINを設定する設定装置における動作手順を示すフローチャートである。 フリッカを調整する際の測定位置について示す図である。 VSYNCを生成するクロックカウンタ33の動作処理を示すフローチャートである。 MPU34の動作処理を示すフローチャートである。 カウント数と、VSYNCおよび共通電極13に与えられる電位(VCOM)の波形とを示すタイミングチャートである。 晶表示装置におけるMPUの動作処理を示すフローチャートである。 本形態におけるVSYNCおよびVCOMの波形を示すタイミングチャートである。 晶表示装置41の構成を模式的に示す図である。 液晶表示装置41が備える液晶表示パネル42の一部の構成を模式的に示す図である。 図11の領域αを拡大して示す斜視図である。 V1_MAX,V2_MAX,V3_MAX,V4_MAXと、V1_MIN,V2_MIN,V3_MIN,V4_MINとを設定する設定装置における動作手順を示すフローチャートである。 フリッカを調整する際の測定位置について示す図である。 MPU34の動作処理を示すフローチャートである 変数「X」と、各変数「X」のときに変数「A」,「B」,「C」,「D」について所定の変動量を加算するのか減算するのかを対応させて示す図である。 VSYNCおよび変数「A」,「B」,「C」,「D」の変動状態を示すタイミングチャートである。 VSYNCおよびVCOM1〜VCOM4の波形を示すタイミングチャートである。 V1_MAX,V2_MAX,V3_MAX,V4_MAXと、V1_MIN,V2_MIN,V3_MIN,V4_MINとを設定する設定装置における動作手順を示すフローチャートである。 V1_MAX,V2_MAX,V3_MAX,V4_MAXと、V1_MIN,V2_MIN,V3_MIN,V4_MINとを設定する設定装置における動作手順を示すフローチャートである。
V1_MAX,V2_MAX,V3_MAX,V4_MAXと、V1_MIN,V2_MIN,V3_MIN,V4_MINとを設定する設定装置における動作手順を示すフローチャートである。 フリッカを調整する際の測定位置について示す図である。
符号の説明
1,41 液晶表示装置
2,42 液晶表示パネル
3,43 液晶モジュール制御回路部
4 ソースドライバ部
5 ゲートドライバ部
11 画素電極
12 第1の基板
13,53 共通電極
14 第2の基板
16 TFT
18 ゲート配線
19 ソース配線
23 コモン転移部
34 MPU
35 デジタルアナログコンバータ
36 アンプ部
38 記憶部
56 ブラックマトリクス部

Claims (1)

  1. 複数の信号線および複数の走査線と、前記走査線および前記信号線の交差部の近傍にそれぞれ設けられ、前記信号線および前記走査線に接続される複数のスイッチング素子と、これら複数のスイッチング素子のそれぞれに接続される複数の画素電極とを有する第1の基板と、
    複数の画素電極に対向して設けられる共通電極を有する第2の基板と、
    前記第1の基板および第2の基板の間に封止される液晶材料と、
    前記共通電極に対して、平均値が一定となるように電位を振幅させて付与する共通電極駆動部であって、画像の描画に用いられる垂直同期信号に基づくタイミングで前記電位を周期的に変化させる共通電極駆動部とを含み、
    前記共通電極は、複数の部位で前記共通電極駆動部に電気的に接続され、かつ、これら複数の部位は互いに絶縁されており、
    前記共通電極駆動部は、前記各部位にそれぞれ対応する電位を生成して与えるために、前記各部位に対して、与えるべき電位の最大値および最小値をそれぞれ予め設定し、前記各部位にそれぞれ対応する電位を、該最小値以上かつ該最大値以下の範囲内で生成して、前記各部位に生成した電位を与え、前記各部位の電位の平均値を該最大値と該最小値との中間値で一定にし、
    前記共通電極駆動部は、前記各部位の電位が最大値となるタイミング、および、前記各部位の電位が最小値となるタイミングが重ならないように、前記各部位に付与する電位を周期的に変化させることを特徴とする液晶表示装置。
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