JP5611794B2 - 容器入り歯磨剤 - Google Patents

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Description

本発明は、モノテルペン類を含有する容器入り歯磨剤に関する。
歯磨剤には、使用感や味の観点から一般的には香料が配合されており、モノテルペン類をはじめとするさまざまな香料が配合されている。
しかし、香料によっては容器に吸着、浸透するため、短い期間に香料の効能が低下するおそれがある。これに対して、特許文献1及び特許文献2では、容器の最内層をエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂で構成することによって、香料の保存性を向上させている。しかし、特殊な樹脂を用いると、容器の製造性が低下する等の製造上の課題とコストアップの経済上の問題がある。
一方、歯磨剤の組成面で非水溶性有効成分の容器への吸着を抑える技術として、香料等の親油性成分を、ジェランガムを主成分とする皮膜で包埋するカプセル化により安定化した口腔用組成物(特許文献3)が提案されている。また、香料を包埋するカプセルを採用しつつ、カプセル特有のざらつき感を低減させて使用感の向上を図る技術として、香料とともにセレシン等の賦形剤を配合し得るカプセル剤に加え、さらに香料を含有する口腔用組成物(特許文献4)が提案されている。
特開2005−82212号公報 特開平6−279249号公報 特開平10−67625号公報 特開平9−241139号公報
しかしながら、特許文献3や特許文献4に記載された口腔用組成物のように、カプセルに香料を内包した場合であっても、カプセルから香料が溶出するのを充分に避けることができず、溶出した香料が容器に吸着又は浸透するおそれがある。特に、香料として容器への吸着性や浸透性の高い特定のモノテルペン類を配合した場合、時間が経過するにつれて香料の容器への吸着又は浸透が顕著となり、香料の効能を安定にもたらすのは困難な場合がある。
従って、本発明の課題は、香料のうち特に容器への吸着性、浸透性の高い特定のモノテルペン類を含有する歯磨剤において、これらのモノテルペン類の容器への吸着又は浸透が抑制され、香料の効能を長時間に亘って安定にもたらす容器入り歯磨剤を提供することにある。
本発明者は上記課題を解決すべく種々検討した結果、室温において固体状で有機性値及び無機性値が特定の範囲にある高融点油剤が、リモネン、1,8−シネオール又はリナロールといったモノテルペン類香料を有効に担持することに着目し、これらモノテルペン類香料と高融点油剤とを併用して形成したハイドロゲル粒子を歯磨剤に配合し、さらにハイドロゲル粒子の外側、すなわち、歯磨基材中に直接高融点油剤を含有させて、ハイドロゲル粒子の内外に存在する高融点油剤の量比を制御することで、ハイドロゲル粒子の内外双方からモノテルペン類の容器への吸着又は浸透を抑制できる歯磨剤を見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、
(A-1)リモネン、1,8−シネオール及びリナロールから選択されるモノテルペン類、及び(B-1)高融点油剤から形成されてなるハイドロゲル粒子、
(A-2)リモネン、1,8−シネオール及びリナロールから選択されるモノテルペン類、及び、
(B-2)高融点油剤
を含有し、
成分(B-1)及び成分(B-2)が、融点が50℃以上、室温(25℃)で固体であり、有機性値が560〜1500、無機性値が0〜470であって、前記有機性値及び無機性値が下記式(1):
(有機性値)×0.5−550≦(無機性値)≦(有機性値)×0.5−280・・・(1)
を満たす油剤であり、かつ
成分(B-1)に対する成分(B-2)の質量比((B-2)/(B-1))が、1.5〜45.0である容器入り歯磨剤を提供するものである。
本発明の容器入り歯磨剤によれば、ハイドロゲル粒子にリモネン、1,8−シネオール又はリナロールといったモノテルペン類香料と共に特定の高融点油剤を内包させることによって、粒子の内側では、高融点油剤がモノテルペン類香料を担持してモノテルペン類香料の容器への吸着又は浸透を抑制する。また、ハイドロゲル粒子の外側、すなわち、歯磨基材中にも高融点油剤を存在させることによって、ハイドロゲル粒子から溶出したモノテルペン類香料をこの高融点油剤に吸着させ、モノテルペン類香料の容器への吸着又は浸透を抑制する。すなわち、ハイドロゲル粒子に内包されたリモネン、1,8−シネオール又はリナロールといったモノテルペン類香料の容器への吸着又は浸透を、ハイドロゲル粒子の内側と外側との双方から効果的に抑制することができる。
したがって、容器の材質としてエチレン−ビニルアルコール共重合体のような特殊な樹脂を使用しない場合であっても香料の容器への吸着又は浸透を抑制し、保存後のこれらの香料の歯磨剤中の残存量を増やし、香気の持続性が高く、かつ使用感も良好な歯磨剤を得ることができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の容器入り歯磨剤に含有されるハイドロゲル粒子を形成するにあたり、(A-1)リモネン、1,8−シネオール及びリナロールから選択されるモノテルペン類を用いる。上記(A-1)モノテルペン類は、容器に吸着、浸透しやすく、安定した香気が得られない傾向にあるが、本発明の容器入り歯磨剤によれば、容器への吸着又は浸透を充分抑制し、安定した香気が得られる。リモネンのうち、d−リモネンはレモンオイル、オレンジオイル、ライムオイル、グレープフルーツオイル等に含まれる。l−リモネンは、ハッカ油、スペアミントオイル、スターアニスオイルなどに含まれる。dl−リモネンはテレビンオイル、樟脳油、フェンネルオイルなどに含まれる。本発明においては、これらの精油を配合することもできる。
1,8−シネオールは、ユ−カリオイル、カヤプテオイル、ローズマリー油、ローレル油などに含まれており、これらの精油を配合することもできる。また、リナロールのうち、d−リナロールはボアドローズオイル、リナロエオイル、コリアンダーオイル、オレンジオイルに含まれ、l−リナロールは芳樟葉油、ベルガモットオイル、レモンオイル等に含まれており、これらの精油を配合することもできる。また、これらのリモネン、1,8−シネオール及びリナロールは、1種単独で用いてもよく、2種以上組み合せて用いてもよい。
ハイドロゲル粒子中における(A-1)モノテルペン類の含有量は、充分な香気を得る点から、ハイドロゲル粒子の全質量を100質量%としたとき、好ましくは1.0〜15.0質量%であり、より好ましくは2.0〜10.0質量%であり、特に好ましくは2.5〜8.0質量%である。
また、本発明の容器入り歯磨剤に含有されるハイドロゲル粒子を形成するにあたり、(B-1)高融点油剤を用いる。かかる成分(B-1)は、融点50℃以上であって、室温(25℃)で固体であり、有機性値が560〜1500、無機性値が0〜470であって、当該有機性値及び無機性値が下記式(1)を満たす油剤である。
(有機性値)×0.5−550≦(無機性値)≦(有機性値)×0.5−280・・・(1)
成分(B-1)の高融点油剤は、成分(A-1)モノテルペン類と併用してハイドロゲル粒子を形成することにより、かかる粒子中で成分(A-1)モノテルペン類を良好に分散したまま担持することができ、使用時にハイドロゲル粒子が崩壊するまで成分(A-1)モノテルペン類の香味を損なうことがない。かかる成分(B-1)としては、製造上の観点や保存安定性の点から融点が50℃以上であって、さらに融点が60℃以上、特に70℃以上の油剤が好ましい。また、成分(B-1)の有機性値は560〜1500であって、600〜1200、さらに600〜1000であるのが好ましく、無機性値は0〜470であって、0〜320、さらに0〜200であるのが好ましい。また、成分(B-1)の有機性値と無機性値の関係は、上記式(1)を満たすが、有機性値の下限は(有機性値)×0.5−400≦(無機性値)、さらに(有機性値)×0.5−340≦(無機性値)が好ましく、上限は(無機性値)≦(有機性値)×0.5−300が好ましい。
かかる成分(B-1)高融点油剤の例としては、セレシン、鯨ロウ、ミツロウ、カルナウバロウ、マイクロクリスタリンワックス、オゾケライト、パラフィンワックス等の炭化水素系固形油剤;トリステアリン酸グリセリド等の固形油脂;ステアリン酸ステアリル、ステアリン酸コレステリル等の固形エステル油が挙げられる。このうち、成分(A-1)モノテルペン類の安定性、容器への吸着、浸透防止の点から炭化水素系固形油剤が好ましく、成分(A-1)がハイドロゲル粒子から歯磨基材中へ溶出することを抑制するため、セレシンが特に好ましい。
ハイドロゲル粒子中における(B-1)高融点油剤の含有量は、成分(A-1)の安定性及び容器への吸着、浸透防止の点から、ハイドロゲル粒子の全質量を100質量%としたとき、好ましくは1.0〜10.0質量%であり、さらに好ましくは1.2〜8.0質量%であり、より好ましくは1.5〜5.0質量%である。また、成分(A-1)に対する成分(B-1)の質量比((B-1)/(A-1))は、好ましくは0.1〜5.0であり、より好ましくは0.2〜2.0、さらに好ましくは0.3〜1.0である。
本発明の容器入り歯磨剤に、成分(A-1)及び成分(B-1)から形成されてなるハイドロゲル粒子を含有させる場合、歯磨剤全量中(すなわち、ハイドロゲル粒子と歯磨基材との合計質量)におけるハイドロゲル粒子の含有量は、好ましくは1.0〜10.0質量%であり、より好ましくは1.5〜8.0質量%であり、更に好ましくは2.0〜5.0質量%である。
ここで、ハイドロゲル粒子とは、ハイドロゲル中に成分(A-1)と成分(B-1)とを分散させた粒子である。ハイドロゲルは、水を溶媒としてゲル化剤によりゲル化されたゲルである。本発明におけるハイドロゲル粒子は、ゲル化剤を溶解させた水性成分水溶液中に成分(A-1)と成分(B-1)とを乳化又は分散させてゲル化することにより得られるハイドロゲル粒子であるのが好ましい。このようなハイドロゲル粒子は、外層である外皮と内層である芯成分とからなる、内層と外層が同心状のカプセルとは異なり、皮膜を有さず、ハイドロゲル粒子中に含まれる成分(A-1)と成分(B-1)とを、ゲル形成剤及び水を含む連続相中に分散又は乳化して含有している。
ハイドロゲル粒子に用いられるゲル化剤は、ゾル−ゲルの熱可逆性によってゲル化が生じるゲル化剤である。例えば、寒天、ゼラチン、ジェランガム等が挙げられる。これらは、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。これらの中では、寒天が好ましい。なお、用いるゲル化剤のゼリー強度としては、使用時の感触の観点から、68.6kPa(700g/cm2)以下が好ましく、19.6kPa(200g/cm2)〜63.7kPa(650g/cm2)がより好ましい。
ここで、ゼリー強度は、日寒水式法により求められる。日寒水式法によれば、ゼリー強度は、ゲル化剤の1.5重量%水溶液を調製し、その水溶液を20℃で15時間放置して凝固せしめたゲルに、日寒水式ゼリー強度測定器((株)木屋製作所製)により荷重をかけ、20℃においてゲルが20秒間その荷重に耐えるときの表面積1cm2あたりの最大重量[g]である。
ハイドロゲル粒子中のゲル化剤の含有量は、ハイドロゲル粒子の安定性の点から、ハイドロゲル粒子の全質量を100質量%としたとき、0.1〜8.0質量%が好ましく、0.5〜5.0質量%がより好ましい。
本発明におけるハイドロゲル粒子は水を含む。ハイドロゲル粒子における水の含有量は、ハイドロゲル粒子の全質量を100質量%としたとき、40〜90質量%が好ましく、50〜80質量%がより好ましい。
また、ハイドロゲル粒子には、必要により、界面活性剤、例えばアニオン性界面活性剤を含有させることができる。アニオン性界面活性剤としては、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキル酢酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、脂肪酸塩、N−アシルタウリン塩及びN−アシルアミノ酸塩が挙げられる。
界面活性剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。安定性及び寒天ゲル強度低下抑制の観点より、アニオン性界面活性剤が好ましく、N−アシルタウリン塩がより好ましく、なかでもN−ステアロイルメチルタウリンナトリウムがさらに好ましい。なお、ハイドロゲル粒子中におけるアニオン性界面活性剤の含有量は、ハイドロゲル粒子の全質量を100質量%としたとき、好ましくは0.1〜5.0質量%であり、より好ましくは0.15〜3.0質量%である。
ハイドロゲル粒子の製造方法は、ゲル化剤、成分(A-1)、成分(B-1)、水及び必要に応じて界面活性剤を含有する混合物に、撹拌エネルギーを付与して分散液を得る撹拌処理工程を有する。当該分散液を一般的な方法、例えば滴下法、噴霧法又は撹拌法に付して液滴を形成させた後、当該液滴を冷却固化してハイドロゲル粒子を製造する。
混合物を撹拌処理する際には、200〜5000[kW×分/m3]の撹拌エネルギーを混合物に付与することが好ましい。当該撹拌エネルギーの好ましい範囲は230〜4500[kW×分/m3]であり、より好ましい範囲は250〜4200[kW×分/m3]である。
また、混合物に撹拌エネルギーを付与する装置としては、特に制限されず、公知の撹拌装置を使用することができる。ただし、かかる撹拌エネルギーを付与するためには高い剪断力を発揮できる装置を要するため、装置としてはホモミキサー、ラインミキサー、ディスパーなどが好ましく、操作面からホモミキサーがより好ましい。撹拌処理工程において、好ましい温度範囲としては60〜90℃であり、好ましい分散液のpHとしてはpH5.5〜8.5(80℃)である。
なお、ここで規定する「撹拌エネルギー」とは、撹拌動力P/V[kW/m3]×時間[分]であり、詳細な計算式は、特開2007−161683号公報に記載されている。ホモミキサーを使用したときの撹拌エネルギーの算出式(I)に示す。
撹拌エネルギー[kW×分/m3]=[撹拌動力P(kW)]/[処理液体積V(m3)]×撹拌時間(分)・・・(I)
上記式(I)中、撹拌動力P(kW)は、下記の実験式1で算出する。
撹拌動力P(kW)=Np×n3×d5×ρ/1000・・・(実験式1)
ここで、Np:動力数→ホモミキサーでは、撹拌槽容量が10L未満:1.5、10L以上:1.3
n:撹拌回転数[−/sec]
d:撹拌翼の直径[m]
ρ:内容物の密度[kg/m3
滴下法は、孔から分散液を吐出させ、吐出された分散液がその表面張力又は界面張力によって液滴になる性質を利用し、その液滴を空気等の気相中又は液相中で冷却固化させてハイドロゲル粒子を形成する方法である。なお、粒径の均一なハイドロゲル粒子を形成する観点から、孔から吐出される分散液に振動を与えることが好ましい。
噴霧法は、噴霧ノズルを用い、噴霧ノズルから分散液を気相に吐出(噴霧)させると共に、その表面張力によって液滴を形成させ、その液滴を気相で冷却固化させてハイドロゲル粒子を形成する方法である。
撹拌法は、分散液と実質的に混じり合わない性状を有しかつゲル化温度以上の温度に調製した液に分散液を投入し、撹拌による剪断力により分散液を微粒化し、界面張力によって液滴になる性質を利用し、その液滴を分散液と実質的に混じり合わない液中で冷却固化させてハイドロゲル粒子を形成する方法である。
滴下法、噴霧法及び撹拌法のいずれの場合も、吐出時、噴霧時、或いは、投入時の分散液の温度を、ゲル化温度以上でかつ100℃以下の温度とすることが好ましい。また、美観に優れた球状の粒子を容易に製造することができるという観点からは、分散液の温度を、ゲル化温度+10℃以上とすることが好ましく、ゲル化温度+20℃以上とすることがより好ましい。なお、この温度の上限は、水の沸点である100℃である。具体的には、分散液の温度としては、60〜90℃の範囲が好ましく、70〜80℃の範囲がより好ましい。
得られるハイドロゲル粒子中において、成分(A-1)及び成分(B-1)は、水を含む連続相中に分散して内包されている。かかるハイドロゲル粒子の構造は、例えばハイドロゲル粒子のSEM写真を分析することにより確認することができる。
以上のようにして形成されたハイドロゲル粒子を必要に応じてさらに粉砕等により、微細なハイドロゲル粒子にしてもよい。ハイドロゲル粒子の平均粒径及び油性成分の乳化径は、レーザー回折/散乱式により測定できる。レーザー回折/散乱式は粒度分布測定装置LA−920(堀場製作所(株)製)を用いて測定したメジアン径を平均粒径とする。ハイドロゲル粒子の平均粒径は、好ましくは5〜300μmであり、より好ましくは30〜280μmであり、特に好ましくは100〜200μmである。
得られたハイドロゲル粒子の形状は特に限定されないが、曲面で構成された回転体の形状を有することが好ましい。ここで、「曲面で構成された回転体」とは、仮想軸及び連続的な曲線で構成された閉じた図を仮想軸で回転させたものをいい、三角錐や円柱等の平面を有する形状は含まない。ハイドロゲル粒子の形状は、歯磨剤との接触面積を最小限に抑え、保存中にハイドロゲル粒子から香料が溶出することを最低限に食い止める点や、美観の観点から、球状又は楕円状であることがより好ましい。
本発明の容器入り歯磨剤は、上記ハイドロゲル粒子に内包される(B-1)高融点油剤とは別に、ハイドロゲル粒子の外側、すなわち歯磨基材中に直接(B-2)高融点油剤をさらに含有してなる。かかる成分(B-2)は、上記ハイドロゲル粒子中の成分(B-1)と同一の成分であってもよく、或いは、上述の高融点油剤の範囲内であれば同一の成分でなくてもよい。容器に吸着又は浸透しやすい性質を有するモノテルペン類香料を、かかる香料を有効に担持する成分(B-1)高融点油剤とともにハイドロゲル粒子に内包させるだけでは、かかるハイドロゲル粒子から一旦歯磨基材中へ溶出してしまったモノテルペン類香料の容器への吸着又は浸透を抑制することができない。そこで、本発明では、ハイドロゲル粒子の外側の歯磨基材部分にも成分(B-2)高融点油剤を存在させることによって、これにハイドロゲル粒子から歯磨基材中に溶出てしまったモノテルペン類香料を吸着させ、ハイドロゲル粒子の内と外とから効果的にモノテルペン類香料の容器への吸着又は浸透を抑止する。ここで、成分(B-1)に対する成分(B-2)の質量比((B-2)/(B-1))は1.5〜45.0であり、好ましくは7.5〜35.0であり、より好ましくは10.0〜20.0である。(B-2)/(B-1)が上記範囲内であると、従来泡立ち抑制等の問題で歯磨基材中に直接配合が困難であった高融点油剤を多量に配合することが可能となり、ハイドロゲル粒子の内と外とで有効にモノテルペン類香料を担持して、容器への吸着又は浸透を効果的に抑止することができ、かつ、歯磨剤の口腔中での分散性や泡立ち等の使用感についても非常に好ましい。
また、歯磨剤全量中における高融点油剤の合計含有量(成分(B-1)と成分(B-2)との合計含有量)は、好ましくは0.25〜5.0質量%であり、より好ましくは0.5〜4.0質量%であり、さらに好ましくは0.8〜3.0質量%であり、殊更に好ましくは1〜2.0質量%である。成分(B-1)と成分(B-2)との合計含有量が上記範囲内であると、歯磨剤の泡立ち等を必要以上に阻害するおそれがない上、香味が低下したり、歯磨剤の口腔中での分散性や泡立ち等の使用感が悪化したりすることを抑制でき、好ましい。
また、歯磨剤全量中における高融点油剤(成分(B-2))の含有量は、好ましくは0.15〜4.5質量%であり、より好ましくは0.6〜3.0質量%であり、さらに好ましくは0.8〜2.5質量%である。なお、歯磨剤基材中における高融点油剤(成分(B-2))の含有量とすると、好ましくは0.17〜5.0質量%であり、より好ましくは0.67〜3.0質量%であり、さらに好ましくは0.89〜2.2質量%である。成分(B-2)の含有量が上記範囲内であると、歯磨剤の泡立ち等を必要以上に阻害するおそれがない上、香味が低下したり、歯磨剤の口腔中での分散性や泡立ち等の使用感が悪化することを抑制でき好ましい。
一方、本発明の容器入り歯磨剤は、上記ハイドロゲル粒子に内包される(A-1)モノテルペン類とは別途に、ハイドロゲル粒子の外側、すなわち歯磨基材中に直接、(A-2)リモネン、1,8−シネオール及びリナロールから選択されるモノテルペン類をさらに含有する。かかる成分(A-2)は、上記ハイドロゲル粒子中の成分(A-1)と同一の成分であってもよく、或いは、リモネン、1,8−シネオール及びリナロールから選択されるモノテルペン類の範囲内であれば同一の成分でなくてもよい。このように、リモネン、1,8−シネオール及びリナロールから選択されるモノテルペン類を全てハイドロゲル粒子の内側に配合してしまうのではなく、外側にも配合しておくことで、口中にて歯磨き動作を開始する前から香り立ちの高い歯磨剤とすることができる。ここで、歯磨剤全量中におけるモノテルペン類香料の合計含有量(成分(A-1)と成分(A-2)との合計含有量)は、好ましくは0.01〜3.0質量%であり、より好ましくは0.1〜2.0質量%であり、さらに好ましくは0.2〜1.0質量%である。成分(A-1)と成分(A-2)との合計含有量が上記範囲内であると、香り立ちが早く、持続性の高い香気を発現することができる。
ここで、歯磨剤全量中における成分(B-2)の含有量に対する歯磨剤全量中におけるモノテルペン類香料の合計含有量(成分(A-1)と成分(A-2)との合計含有量)の質量比([(B-2)/{(A-1)+(A-2)}])は、好ましくは0.3〜9.0であり、より好ましくは1.2〜6.0であり、さらに好ましくは1.8〜5.0である。該質量比が上記範囲内であると、ハイドロゲル粒子外の歯磨基材中に存在するモノテルペン類香料を良好に担持しながら、ハイドロゲル粒子から歯磨基材中へ溶出してくるモノテルペン類香料をも有効に吸着することができ、香味の低下を抑制しつつ、歯磨剤の泡立ち等を必要以上に阻害するおそれがなく、歯磨剤の口腔中での分散性や泡立ち等の使用感が悪化することを抑制でき、好ましい。
本発明の容器入り歯磨剤には、上記ハイドロゲル粒子と、成分(A-2)及び成分(B-2)を含有する他、さらに(C)BET法による比表面積が100〜500m2/gの水不溶性粉体を含有するのが好ましい。かかる比表面積は、N2ガス吸着によるBET法により求めることができる値を意味し、好ましくは150〜450m2/gであり、より好ましくは200〜400m2/gである。かかる成分(C)を含有すると、ハイドロゲル粒子外に存在する成分(B-2)を有効に担持して、成分(B-2)の歯磨剤中における分散性を向上させることができる。このような成分(C)としては、増粘性シリカ、炭酸カルシウム、ゼオライト等の粉体が挙げられ、なかでも増粘性シリカが好ましい。
成分(C)の平均粒径は、成分(B-2)を有効に担持する点から、好ましくは1〜20μm、より好ましくは1〜10μmである。また、同様の観点から、歯磨剤全量中における成分(C)の含有量は、好ましくは1.0〜10.0質量%であり、より好ましくは2.0〜8.0質量%である。さらに、歯磨剤全量中における成分(B-1)及び成分(B-2)の合計含有量に対する歯磨剤全量中における成分(C)の質量比((C)/[(B-1)+(B-2)])は、好ましくは0.3〜60.0であり、より好ましくは1.5〜30.0であるより好ましくは3.0〜10.0である。
本発明の歯磨剤には、上記成分以外に、本発明の効果を阻害しない範囲で、界面活性剤、上記成分(C)に該当する以外の粘結剤、上記成分(C)に該当する以外の研磨剤、上記特定のモノテルペン類香料以外の香料、湿潤剤、甘味料、殺菌剤、防腐剤、水溶性フッ化物、各種薬効成分等を必要に応じて、特にハイドロゲル粒子の外側の歯磨基材中へ配合することができる。
歯磨基材中に配合する界面活性剤としては、清掃作用及び発泡により口中に他の成分を拡散させる点から、アニオン性界面活性剤が好ましい。アニオン性界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩;N−ラウロイルサルコシンナトリウム等のN−アシルサルコシン塩、N−ラウロイルグルタミン酸ナトリウム等のN−アシルグルタミン酸塩等のN−アシルアミノ酸塩;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩;ラウリルスルホ酢酸ナトリウム等のアルキルスルホ酢酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンモノアルキルリン酸塩等が挙げられる。これらのアニオン性界面活性剤における疎水基のアルキル基、アシル基は炭素数6〜18、特に10〜14のものが好ましい。また、その塩としてはナトリウム塩が好ましい。アニオン性界面活性剤としては、発泡性が良く、また、安価に入手可能な点からアルキル硫酸塩が特に好ましい。
これらの歯磨基材中に配合するアニオン性界面活性剤は単独でも2種以上を混合して用いてもよく、清掃作用、発泡性及び香料の安定性の点や、ハイドロゲル粒子から歯磨基材中への成分(A−1)の溶出抑制の点から、本発明の歯磨剤全量中に0.1〜5.0質量%、さらに0.5〜3.0質量%、特に1.0〜3.0質量%含有するのが好ましい。
上記研磨剤としては、上記成分(C)に該当する以外のものであり、歯磨用リン酸水素カルシウム、炭酸カルシウム、ピロリン酸カルシウム、不溶性メタリン酸カリウム、無水ケイ酸、含水ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸ジルコニウム、ベントナイト、ゼオライト、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、レジン等を挙げることができる。
上記粘結剤としては、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カラギーナン、キサンタンガム、ポリアクリル酸ナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ペクチン、トラガントガム、アラビアガム、グアーガム、カラヤガム、ローカストビーンガム、ジェランガム、タマリンドガム、サイリウムシードガム、ポリビニルアルコール、コンドロイチン硫酸ナトリウム及びメトキシエチレン無水マレイン酸共重合体から選ばれる1種以上を配合することが好ましい。なかでも、カルボキシメチルセルロースナトリウム、キサンタンガム、カラギーナンから選択される1種又は2種以上が好ましい。上記粘結剤の歯磨剤全量中における含有量は、好ましくは0.1〜5.0質量%であり、より好ましくは0.5〜3.0質量%であり、さらに好ましくは1.0〜2.5質量%である。上記粘結剤の含有量が上記範囲内であると、良好な分散性を発現できる点で好ましい。
上記湿潤剤としては、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ソルビトール、グリセリン、1,3-ブチレングリコール、マルチトール、ラクチトール、キシリトール等を挙げることができ、なかでもポリエチレングリコール、ソルビトール、グリセリンが好ましい。上記湿潤剤の歯磨剤全量中における含有量は、好ましくは5〜50質量%であり、より好ましくは10〜40質量%であり、さらに好ましくは15〜35質量%である。
上記特定のモノテルペン類香料以外の香料としては、本発明の効果を阻害しない範囲でさらに、上記特定のモノテルペン類香料以外のモノテルペン類香料及びモノテルペン以外の香料が挙げられ、具体的には、l−メントール、カルボン、アネトール、オイゲノール、オシメン、n−アミルアルコール、シトロネロール、α−テルピネオール、サリチル酸メチル、メチルアセテート、シトロネオールアセテート、エチルリナロール、ワニリン、チモール等の合成香料、桂皮油、ピメント油、シソ油、アニス油、冬緑油、ペパーミントオイル、ウインダーグリーンオイル、サッサフラスオイル、丁子油、セージ油、マヨナラ油、肉桂油及びタイム油等の天然香料が挙げられる。これら特定のモノテルペン類香料以外の香料はハイドロゲル粒子中へ配合してもよいが、容器への吸着や浸透の課題が低いため歯磨基材中へ直接配合した方が好ましい。
上記殺菌剤としては、クロルヘキシジンの塩類、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム等が挙げられる。
上記水溶性フッ化物としては、フッ化ナトリウム、フッ化スズ、フッ化アンモニウム、フッ化カリウム、フッ化リチウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、モノフルオロリン酸カリウム、フッ化アンモニウム等が挙げられる。
本発明の歯磨剤の製造方法は、上述のように成分(A-1)及び(B-1)から形成されてなるハイドロゲル粒子、成分(A-2)及び成分(B-2)のほか、必要に応じて成分(C)及びその他の成分を配合する工程を有する。成分(C)を用いる場合、予め、成分(A-2)と成分(B-2)とを成分(B-2)の融点以上で混合した後、成分(C)を添加して粉体を形成しておき、この粉体を歯磨剤中に配合するのが望ましい。ここで、成分(B-2)の融点以上とは、好ましくは+1〜20℃、さらに好ましくは融点+1〜10℃を意味する。このように、成分(A-2)と成分(B-2)とを成分(B-2)の融点に近似した温度で混合することにより、成分(B-2)が良好に軟化して成分(A-2)が成分(B-2)中に良好に分散し、その後添加する成分(C)にこれら成分(A-2)と成分(B-2)とが均一に担持された状態となり、成分(A-2)と成分(B-2)とが非常に良好に分散した歯磨剤を得ることができる。成分(C)と、成分(A-2)と成分(B-2)とを混合する際、せん断しながら混合するのが好ましい。このような方法を採用することで、成分(A-2)と成分(B-2)とが非常に良好に分散した歯磨剤を容易に得ることが可能である。
本発明の歯磨剤は、液状歯磨剤、練歯磨剤とすることができ、チューブ容器、ポンプ容器、ボトル容器等の容器に充填して使用に供される。本発明の歯磨剤であれば、香料の容器への吸着、浸透性が防止されているので、容器の材料としては、最内層を例えばポリオレフィン系樹脂で構成してもよい。容器の最内層を形成するポリオレフィン系樹脂としては、例えば低密度ポリエチレン(直鎖状低密度ポリエチレンを含む)、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、ポリプロピレン等を用いることができる。内容物を収容する胴部が、複数の樹脂層を有する積層体によって形成されたチューブ容器では、胴部の最内層、肩口部に、例えばポリオレフィン系樹脂を用いて形成することができる。この場合の胴部の積層体の最内層は、積層体を用いてチューブ容器の胴部を形成する際のシール層(シーラント層)として機能する。このため、積層体の最内層を形成するポリオレフィン系樹脂としては、好ましくは低密度ポリエチレン(直鎖状低密度ポリエチレンを含む)が用いられる。ポリエチレン層は、チューブの胴部、肩口部に使用されてもよい。チューブ容器は、肩部とこれに連続する吐出口とが一体に形成された肩口部と、胴部とを備えるものを用いる場合には、肩口部は高密度ポリエチレンであるものが好ましい。
以下、本発明について、実施例に基づき具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[ハイドロゲル粒子の製造]
表1の成分(A-1)と成分(B-1)とを混合し、その他の香料、ステアロイルメチルタウリンナトリウム及び寒天とともに80℃で加熱混合した。エタノール、キサンタンガム及びパラオキシ安息香酸を常温で混合して90℃で30分間加熱混合し80℃に冷却し、前記混合成分を加えてさらに混合した。次いで得られた混合物をホモミキサーにて攪拌処理し、処理された混合液を80℃を維持しながら孔から冷却空気中に噴霧させ、固化させてハイドロゲル粒子1〜6を得た。
Figure 0005611794
[実施例1〜10、比較例1〜3]
表2に示す処方に従い、歯磨剤を調製した。なお、比較例2〜3及び実施例1〜6、10においては、まず、成分(A-2)と成分(B-2)とを84℃(セレシンの融点+10℃)で、実施例7では75℃(ミツロウの融点+10℃)で、実施例8では95℃(カルナウバロウの融点+10℃)で、実施例9では85℃(パラフィンワックスの融点+10℃)で混合した。そこに、成分(C)を添加して(A-2)と(B-2)の混合物を成分(C)に担持させ、予め粉体を形成した。この粉体と、その他の成分と、更に各々粒子1〜粒子6とを配合して、歯磨剤を得た。
Figure 0005611794
得られた歯磨剤を下記チューブ容器に充填して密封し、50℃で2週間保存し、加速試験を行った。
チューブ容器:肩口部は肩部とこれに連続する吐出口とが一体に形成された部分で、肩口部に連続する胴部を備えている。チューブ容器の胴部は、最内層が低密度ポリエチレンで構成されている。肩口部を低密度ポリエチレン(LDPE)で形成。チューブ容器の胴部は中間層に無機蒸着層を備える。
次いで、歯磨剤を歯ブラシにつけ、専門パネラー(N=7)が歯磨きを行う直接法によって、下記評価基準に従い、香りおよび使用感の各評価項目につき、評価を行った。ここで、香り、使用感は比較例1を基準とした相対評価で行った。香りは主に、歯磨きを行ったときの口腔内での香り立ちや、高融点油剤に起因する油臭さに着目し、使用感は口中における分散性や、泡立ちに着目した。評価結果は7人の評価のうち最も人数の多い評価を採用した。各評価項目結果を表3に示す。
《評価基準》
3:比較例1と同程度
2:比較例1よりやや悪い
1:比較例1より悪い
Figure 0005611794
次いで、同様に歯磨剤を歯ブラシにつけ、専門パネラー(N=7)が歯磨きを行う直接法によって香味変化の評価を行った。この評価においては、歯磨剤をチューブに充填後密封して5℃で2週間保存した歯磨剤を5℃保存品とした。一方、50℃で2週間保存することで歯磨剤の加速試験を行い、前記5℃保存品と、加速試験を行った歯磨剤との間で香味の変化を評価した。比較例1の5℃保存品と加速試験品との香味変化の程度を基準とし、他の歯磨剤においては下記の評価基準に従って相対評価を行った。また、評価結果は7人の評価のうち最も人数の多い評価を採用した。各評価項目結果を表4に示す。
《評価基準》
5:比較例1の香味変化の程度より特に良い
4:比較例1の香味変化の程度より良い
3:比較例1の香味変化の程度よりやや良い
2:比較例1の香味変化の程度と同程度に良くない
1:比較例1の香味変化の程度より悪い
Figure 0005611794
表3〜4の結果によれば、ハイドロゲル粒子の外側に高融点油剤を配合しない比較例1、成分(B-1)に対する成分(B-2)の質量比((B-2)/(B-1))が1.5〜45.0の範囲以外である比較例2〜3に比べ、実施例1〜10は、口中で優れた分散性を発揮しながら良好な使用感を付与するだけでなく、良好な泡立ちを保持しながら、長期間に亘って香り立ちの高い香味をもたらすことがわかる。

Claims (10)

  1. (A-1)リモネン、1,8−シネオール及びリナロールから選択されるモノテルペン類、及び(B-1)高融点油剤から形成されてなるハイドロゲル粒子、
    (A-2)リモネン、1,8−シネオール及びリナロールから選択されるモノテルペン類、及び、
    (B-2)高融点油剤
    を含有し、
    成分(B-1)及び成分(B-2)が、融点が50℃以上、室温(25℃)で固体であり、有機性値が560〜1500、無機性値が0〜470であって、前記有機性値及び無機性値が下記式(1):
    (有機性値)×0.5−550≦(無機性値)≦(有機性値)×0.5−280・・・(1)
    を満たす油剤であり、かつ
    成分(B-1)に対する成分(B-2)の質量比((B-2)/(B-1))が、7.535.0である容器入り歯磨剤。
  2. 歯磨剤全量中における成分(B-2)の含有量に対する歯磨剤全量中におけるモノテルペン類香料の合計含有量(成分(A-1)と成分(A-2)との合計含有量)の質量比[(B-2)/{(A-1)+(A-2)}])が、0.3〜9.0である請求項1記載の容器入り歯磨剤。
  3. 成分(B-1)と成分(B-2)との合計含有量が、0.83.0質量%である請求項1又は2に記載の容器入り歯磨剤。
  4. 成分(A-1)と成分(A-2)との合計含有量が、0.01〜3.0質量%である請求項1〜3のいずれかに記載の容器入り歯磨剤。
  5. 更に、(C)BET法による比表面積が100〜500m2/gの水不溶性粉体を含有する請求項1〜4のいずれかに記載の容器入り歯磨剤。
  6. 成分(C)の平均粒径が、1〜20μmである請求項5に記載の容器入り歯磨剤。
  7. 成分(B-1)及び成分(B-2)の合計含有量に対する成分(C)の質量比((C)/[(B-1)+(B-2)])が、1.510.0である請求項5又は6に記載の容器入り歯磨剤。
  8. 予め、成分(A-2)と成分(B-2)とを成分(B-2)の融点以上で混合した後、成分(C)を添加して粉体を形成し、次いで前記粉体をハイドロゲル粒子に配合することにより得られる請求項5〜7のいずれかに記載の容器入り歯磨剤。
  9. ハイドロゲル粒子の平均粒径が、5〜300μmである請求項1〜8のいずれかに記載の容器入り歯磨剤。
  10. ハイドロゲル粒子が、ゲル化剤を溶解させた水性成分水溶液中に、成分(A-1)及び成分(B-1)を乳化又は分散させて形成されるものである請求項1〜9のいずれかに記載の容器入り歯磨剤。
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