JP5611702B2 - ゲート弁装置ならびにそれを備えた蒸気取り扱い装置 - Google Patents

ゲート弁装置ならびにそれを備えた蒸気取り扱い装置 Download PDF

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Description

本発明は、例えば発電所用ボイラ装置などの蒸気取り扱い装置に用いられるゲート弁装置に係り、特に異音発生の少ないゲート弁装置に関するものである。
ボイラ装置から発生した蒸気流路上にはその流路を開閉するゲート弁装置、グローブ弁装置、流れ方向を制限するチェック弁装置などが設置されているが、ボイラ装置の運転中にゲート弁装置内で渦流による異音が発生することがある。
従来より消音器、弁装置、ダクトあるいはキャビティ内での異音発生を防止するため、例えば、日本産業技術教育学会九州支部論文集 第13巻(2005)21〜30ページ「ホールトーンの低減に効果的なタブ数とタブ高さについて」(非特許文献1)、特開昭63−101585号公報「低騒音弁」(特許文献1)、特開2002−243255号公報「ダクトの構造」(特許文献2)ならびに特開平7−301386号公報「キャビティの共鳴音発生防止装置」(特許文献3)などの提案がある。
図20は、前記非特許文献1に記載されている消音器でのホールトーンの低減技術を概略的に示す図である。
同図に示すように、消音器の下流側に設置されているエンドプレート100の中央部には空気のジェット気流が噴出する円形の噴出穴101が形成され、その噴出穴101の内周面に複数個(図示では4個)の三角形タブ102が設置されている。
この非特許文献1には、噴出穴101の内周面に複数個の三角形タブ102を設置することにより、ホールトーンの低減に効果があることが示されている。
特開昭63−101585号公報 特開2002−243255号公報 特開平7−301386号公報
日本産業技術教育学会九州支部論文集 第13巻(2005)21〜30ページ「ホールトーンの低減に効果的なタブ数とタブ高さについて」
本発明は、発電所用ボイラ装置などの蒸気流路上に設置するゲート弁装置内での蒸気流によるホールトーンの発生を有効に防止(抑止)することを課題としてなされたものである。
よって本発明の目的は、ホールトーンの発生が有効に防止(抑止)でき、騒音の少ないゲート弁装置ならびにそれを備えた蒸気取り扱い装置を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明の第1の手段は、
入口側流路と、その入口側流路と対向するように所定の空間部をおいて形成された出口側流路を直線上に有する弁本体と、
前記入口側流路と出口側流路の間の前記空間部に挿脱可能に配置されて、前記流路を開閉する弁体と、
前記入口側流路の弁体と対向する開口部に設置された入口側シートリングと、
前記出口側流路の弁体と対向する開口部に設置された出口側シートリングを備えて、
前記弁体を開いて、前記入口側流路から出口側流路にかけて例えば高温・高圧の蒸気などの流体が流通するゲート弁装置を対象とするものである。
そして、渦流発生リング体が前記入口側流路に臨むように前記弁本体に取り付けられており、
前記渦流発生リング体は、
当該渦流発生リング体の内周面に渦流発生リング体の一方の側面から他方の側面にかけて複数個の突起部を有し、各突起部の長手方向が前記入口側流路を流通する流体の流れ方向と直角の方向に対して斜めに配置され、かつ、複数個の突起部は前記渦流発生リング体の内周面の同一円周上に設けられていることを特徴とするものである。
本発明の第2の手段は前記第1の手段において、
前記入口側シートリングが前記渦流発生リング体を兼ねていることを特徴とするものである。
本発明の第の手段は前記第1または2の手段において、
前記流体の流れ方向と直角の方向に対する前記突起部の傾斜角度が75°以下に規制されていることを特徴とするものである。
本発明の第の手段は前記第1ないし第のいずれかの手段において、
前記突起部がリング本体に一体に設けられていることを特徴とするものである。
本発明の第の手段は前記第1ないし第のいずれかの手段において、
前記複数個の突起部が、前記渦流発生リング体の内周面に等ピッチに設けられていることを特徴とするものである。
本発明の第の手段は前記第1ないし第のいずれかの手段において、
前記渦流発生リング体の内周面に、前記複数個の突起部が同じ方向に傾斜して配列されていることを特徴とするものである。
本発明の第の手段は前記第1ないし第のいずれかの手段において、
前記渦流発生リング体の内周面に、前記複数個の突起部が、隣接する2つの突起部が1組になって平面上において略ハの字状に配列されていることを特徴とするものである。
本発明の第の手段は前記第1ないし第のいずれかの手段において、
前記突起部の高さが、当該渦流発生リング体の内径の5〜20%の範囲に規制されていることを特徴とするものである。
本発明の第の手段は前記第1ないし第のいずれかの手段において、
前記突起部が、当該渦流発生リング体の内周面に4〜16個の範囲で設けられていることを特徴とするものである。
本発明の第10の手段は前記第1ないし第のいずれかの手段において、
前記流体が蒸気であって、前記入口側流路を流通する蒸気の流速が75m/s以上であることを特徴とするものである。
本発明の第11の手段は前記第1ないし第10のいずれかの手段において、
前記入口側シートリングの前記弁体と対向する出口開口端に、内側に向けて通常の0.5〜1.5Rの面取り以上の丸み部あるいは傾斜部を付けて、当該出口開口端のエッジ部を無くしたことを特徴とするものである。
前記目的を達成するため、本発明の第12の手段は、
蒸気流通経路上にゲート弁装置が設置されている蒸気取り扱い装置において、前記ゲート弁装置が前記第1ないし第11のいずれかの手段のゲート弁装置であることを特徴とするものである。
本発明の第13の手段は前記第12の手段において、
前記蒸気取り扱い装置がボイラ装置であることを特徴とするものである。
本発明の第14の手段は前記第13の手段において、
前記ゲート弁装置が過熱器出口側および再熱器出口側の少なくともいずれか一方に設置、または、ボイラ装置内、タービン装置内の主系統、あるいは、ボイラ装置とタービン装置を連結する配管の入口部または出口部に設置されていることを特徴とするものである。
本発明は前述のような構成になっており、入口側シートリング以降の流体の流れを乱して、ホールトーンの発生が有効に防止(抑止)でき、騒音の少ないゲート弁装置ならびにそれを備えた蒸気取り扱い装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係るゲート弁装置の蒸気流通時における要部断面図である。 その実施形態に使用する入口側シートリングの平面図である。 その入口側シートリングの側面図である。 図2A−A線上の断面図である。 その入口側シートリングに突起部を設けた場合(a)と、入口側シートリングに突起部を設けない場合(b)の、ゲート弁装置内での流体の流れを示すイメージ図である。 本発明の突起部の第1変形例を示す拡大平面図である。 本発明の突起部の第2変形例を示す拡大平面図である。 本発明の突起部の第3変形例を示す図で、(a)は突起部の拡大平面図、(b)は図(a)の矢印X方向から見た拡大側面図である。 本発明の突起部の第4変形例を示す図で、(a)は突起部の拡大平面図、(b)は図(a)の矢印Y方向から見た拡大側面図である。 本発明の突起部の第5変形例を示す図で、(a)は突起部の拡大平面図、(b)は流体の流れ方向から見た拡大側面図である。 本発明の突起部の第6変形例を示す入口側シートリングの内周面の展開図である。 本発明の第2実施形態に係るゲート弁装置の蒸気流通時における要部断面図である。 本発明の第3実施形態に係るゲート弁装置の蒸気流通時における要部断面図である。 突起部をゲート弁装置に設置しない場合のホールトーンの発生例を示す音圧・周波数特性図である。 奥行きのある二等辺三角形の突起部(三角タブ)を呼び径500mmのゲート弁装置に8個設置した場合の音圧・周波数特性図である。 奥行きのある二等辺三角形の突起部(三角タブ)を呼び径200mmのゲート弁装置に8個設置した場合の音圧・周波数特性図である。 本発明の第1の実施形態に係る突起部である傾斜タブを呼び径200mmのゲート弁装置に8個設置した場合の音圧・周波数特性図である。 本発明が適用される排熱回収ボイラ装置(HRSG)の概略構成図である。 ホールトーンの発生機構を説明するため図である。 従来提案された消音器でのホールトーンの低減技術を概略的に示す図である。
次に本発明の実施形態を図面とともに説明する。先ず、図18を用いて、本発明が適用される排熱回収ボイラ装置(HRSG)の概略構成について説明する。
同図に示すように排熱回収ボイラ装置(HRSG)には、水・蒸気の流れ方向に沿って節炭器1、火炉水壁2、ドラム3、1次過熱器4ならびに2次過熱器5などが配置されている。
前記2次過熱器5で生成した高温・高圧の過熱蒸気は図示しない蒸気タービンに送気されるが、同図に示すように2次過熱器5の出口側には主蒸気止弁6が設置されて、主蒸気流路の開閉操作を行なう構成になっている。
前記主蒸気止弁6などの弁装置内部において、流速が速いとホールトーンが発生する可能性がある。図19は、ホールトーンの発生機構を説明するため図である。
同図に示すように流体(この場合蒸気)の流れ方向に沿って、流体入口側穴7と流体出口側穴8が空間部9を介して対向している場合、流体入口側穴7より流体が噴出し、流体出口側穴8に流体が流れ込む。このとき、流体入口側穴7と流体出口側穴8との間には噴流、その外側の流体は静止した状態になっている。噴流の円柱側面状の境界外側の静止した流体と噴流の摩擦によりリング状の渦10が発生する。
前記流体入口側穴7の穴出口部で発生した渦10のリングが、流れに乗って、前記流体出口側穴8の穴入口エッジ部に衝突したとき圧力波11が発生する。
この流体出口側穴8のエッジ部で発生した圧力波11が、前記流体入口側穴7の穴出口部に伝播し、この圧力波11が新たに渦リングを発生するように作用して、このフィードバック作用により、継続的に騒音を発生する。この自励振動をホールトーンと呼んでいる。
ホールトーンの防止は、流体入口側穴7のエッジ部で発生するリング状の渦の発生を抑える、発生したリング状の渦を崩壊することにより達成できる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るゲート弁装置の蒸気流通時における要部断面図である。
同図に示すようにゲート弁装置は、入口側流路12ならびにその入口側流路12と対向するように所定の空間部13をおいて直線上に形成された出口側流路14を有する弁本体15と、前記入口側流路12と出口側流路14の間に配置されて、前記空間部13を上下動して流路12,14を開閉する弁体16と、前記入口側流路12の弁体16と対向する開口部に設置された入口側シートリング17と、前記出口側流路14の弁体16と対向する開口部に設置された出口側シートリング18とから主に構成されている。
図1は、前記弁体16が空間部13の上位置に移動して流路が開いた状態を示しており、前記入口側流路12から出口側流路14にかけて流体19(本実施形態では高温・高圧蒸気)が流通する状態になっている。
図2は前記入口側シートリング17の平面図、図3はその入口側シートリング17の側面図、図4は図2A−A線上の断面図である。
前記入口側シートリング17は、例えばクロムモリブデン鋼などの金属材料で構成されており、それの平面形状は図2に示すようにリング状をしている。入口側シートリング17の前記弁体16と対向する側の側面20は、弁体16の側面と密着するように若干の傾斜面になっており、入口側シートリング17の反対側の側面21は垂直面となっている。
入口側シートリング17の内周面には、同一円周上(図4参照)で等ピッチ(図2参照)に複数の突起部22が設けられている。この突起部22は、例えばNCによる削り出し加工で入口側シートリング17と一体に形成されている(図4参照)。
図5(b)は、入口側シートリング17に突起部22を設けない場合のゲート弁装置内での流体19の流れを示すイメージ図である。
同図に示すように、流体19が入口側シートリング17を通過すると、シートリング内径エッジ部を起点としてリング状の渦10が発生し、後流側の出口側シートリングの方へ流れて行き、それのエッジ部に衝突すると、前述の如くホールトーンが発生する。
図5(a)は、入口側シートリング17に突起部22を設けた場合のゲート弁装置内での流体19の流れを示すイメージ図である。
同図に示すように、突起部22の平面形状は略平行四辺形をしており、それの長手方向23が前記流体19の流れ方向に対して傾斜している。このように略平行四辺形の突起部22を流体19の流れに対して斜めに設置すると、流体19の流れ方向に対して突起部22の端部26,27の後方にはカルマン渦振動による渦流28が発生する。
突起部22の背面に発生する渦28は入口側シートリング17の円周面と平行な回転面の渦で、前記リング状渦10に対しては直交する回転面を持つ渦のため、リング状渦10を壊す効果がある。
また、突起部22を流体19の流れ方向に対して斜めに配置することにより、突起部22の上面を流体19が流れることから、突起部22の下流には突起部22の上面エッジを起点とする突起部22による渦24が発生し、その渦24群の形状は略突起部22の背面縁の斜め形状となる。
この突起部22による渦24群は略突起部22の高さ分、弁中心寄りの渦起点となることから、後流に移動しても出口側シートリング18のエッジ部に衝突することは無いと予測される。
例え、仮に渦24群が出口側シートリング18のエッジ部に衝突した場合でも、渦24群は斜め形状のため、個々の渦24が同時に出口側シートリング18のエッジ部に衝突しないので、圧力波の発生力を抑制できること、及び、突起部22の背面の入口側シートリング17のエッジ部では突起部22により流れが乱される。そのため図5(b)に示すようなリング状の渦10が、突起物22の後流部で壊れ、渦10のリングが分断され、出口側シートリング18でのエッジ部の衝突による圧力波の発生圧力が抑制できることにより、ホールトーン発生の防止に効果がある。
本発明において、流体19の流れ方向と直角の方向に対する突起部22の傾斜角度θ(図4参照)は、例えば30°、45°、60°などのように75°以下に規制されている。また、突起部22の高さは、当該渦流発生リング体の内径の5〜20%の範囲に規制されている。さらに突起部22の設置個数は4〜16個の範囲が好適である。
本実施形態では図4に示すように入口側シートリング17の幅方向の略中間部に突起部22の列を設けたが、入口側シートリング17の側面20寄りあるいは側面21寄りに突起部22の列を設けることも可能である。
図6は、突起部22の第1変形例を示す拡大平面図である。この例の場合、平面形状が長円形あるいは楕円形の突起部22を示している。また、図示していないが、平面形状が翼形の突起部22を設けることもできる。
図7は、突起部22の第2変形例を示す拡大平面図である。この例の場合、平面形状が長方形の突起部22を示している。また、図示していないが、平面形状が三角形の突起部22を設けることもできる。この場合、1つの頂点となる第1の渦流発生端部26と他の頂点となる第2の渦流発生端部27の位置が、流体19の流れ方向においてずれるように、突起部22全体を流体19の流れに対して斜めに設置する必要がある。
図8は突起部22の第3変形例を示す図で、同図(a)は突起部22を平面から見た拡大平面図、同図(b)は同図(a)の矢印X方向から見た拡大側面図である。この例の場合、同図(b)に示すように突起部22の側面形状が三角形をしている。
図9は突起部22の第4変形例を示す図で、同図(a)は突起部22を平面から見た拡大平面図、同図(b)は同図(a)の矢印Y方向から見た拡大側面図である。この例の場合、同図(b)に示すように突起部22の側面形状が台形をしている。
図10は突起部22の第5変形例を示す図で、同図(a)は突起部22の拡大平面図、同図(b)は突起部22の拡大側面図である。この図においても突起部22の側面24に斜線を付している。
前記実施形態では図4に示すように入口側シートリング17の幅方向の略中間部に突起部22の列を設けたが、この第5変形例の場合、同図(a)に示すように入口側シートリング17の一方側面20から他方の側面21にかけて斜めに連続して延びた突起部22が形成されている。このようにすることにより、横幅の長い側面24を有する突起部22を形成することができる。
図11は、突起部22の第6変形例を示す入口側シートリング17の内周面の展開図である。前記実施形態では図5に示すように入口側シートリング17の内周面において各突起部22の傾斜方向が同じであるが、この第6変形例では、入口側シートリング17の内周面において突起部22の傾斜方向が異なっており、図11に示すように隣接する2つの突起部22が1組になって、平面上において略ハの字状に配置されている。
図12は、本発明の第2の実施形態に係るゲート弁装置の蒸気流通時における要部断面図である。本実施形態で図1に示す第1の実施形態と相違する点は、入口側シートリング17の弁体16と対向する入口開口端に、出口側シートリング18の内側に向けて丸み部あるいは傾斜部30を付けて、前記入口開口端のエッジ部を無くした点である。
図13は、本発明の第3の実施形態に係るゲート弁装置の蒸気流通時における要部断面図である。本実施形態で図1に示す第1の実施形態と相違する点は、入口側シートリング17には突起部22を設けないで、入口側シートリング17の流体流れ方向上流側(本実施形態では入口側シートリング17と隣接する位置)に、内周面に突起部22を設けたリング体31を設置した点である。
図14は、ホールトーンの発生例を示す音圧・周波数特性図である。呼び径500mmに相当するモデルをコールドモデル試験装置に設置し、弁ポート部の流速が実機と同じマッハ数となるように調整し、配管内の音圧・周波数を測定した結果を示したものである。
この図から、ホールトーンの発生に何も対策をしない場合、弁ポート部の空気流速が61m/sでは4300Hzのピーク成分を持つ騒音、つまり、ホールトーンが発生していることが分かり、また、弁ポート部の空気流速が61m/s以上、すなわち61m/s、65m/s、69m/s、72m/s、75m/sならびに78m/sの何れの場合もホールトーンが発生している。
なお、実機の蒸気条件では空気の流速を約2倍した値が等価の蒸気流速(周波数は約2/3倍の値が蒸気等価周波数)となる。
図15は、本発明に因らない奥行きのある二等辺三角形の突起部(三角タブ)を呼び径500mmのゲート弁装置に8個設置した場合の音圧・周波数特性図である。この場合は、特にピーク成分を持つ騒音(ホールトーン)は発生していない。
しかし、前記二等辺三角形の突起部を呼び径200mmのゲート弁装置に設置した場合は、図16に示すように、空気流速が58m/s以上、すなわち58m/s、61m/s、66m/s、67m/s、70m/sならびに71m/sの何れの場合もホールトーンの発生が確認されている。これは、実機の蒸気流速116m/s(空気の場合の約2倍の流速)以上では、奥行きのある二等辺三角形の突起部では、弁装置の口径によってはホールトーンが発生する可能性があることを示唆している。
図17は、本発明の第1の実施形態に係る突起部(傾斜タブ 図1〜図5(a)参照)を呼び径200mmのゲート弁装置に8個設置した場合の音圧・周波数特性図である。
この図から明らかなように、空気での流速53m/s(蒸気流速では106m/sに相当)、65m/s、69m/s、74m/s、77m/s、80m/sならびに流速83m/s(蒸気流速では166m/sに相当)までの広い範囲において、ホールトーンの発生が抑止でき、かなり高速の領域まで運転範囲を広げられることが分かった。また、仕切り弁部のホールトーン発生が抑止できるため、配管及びゲート弁装置の小サイズ化が可能となり、配管設備費の低減が図れることになる。
なお、図面としては示していないが、呼び径500mmのゲート弁装置においても同様に広範囲の流速条件でホールトーン発生が抑止できることが実験で確認されている。
前述した図18では過熱器の出口側に設置した主蒸気止弁に本発明を適用した例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば再熱器の出口側に設置するゲート弁装置、あるいはタービン系統など他の高速で流れる蒸気扱い装置に設置するゲート弁装置などにも本発明を適用することが可能である。
また、ゲート弁装置と類似の構造を持っているパラレルスライド弁装置にも本発明は適用することが可能である。
前記実施形態では流体として蒸気を用いた場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば高圧空気、高圧窒素、高圧酸素あるいは高圧不活性ガス等の他の流体を扱うゲート弁装置にも本発明を適用することが可能である。
次に本発明の各手段の個別の作用効果を説明すれば、下記の通りである。
本発明の第1の手段は、周方向に沿って所定の間隔をおいて複数個の突起部を有し、各突起部が流路を流通する流体の流れ方向と直角の方向に対して斜めに配置された渦流発生リング体が、弁本体の入口側流路に臨むように設置されているから、入口側シートリング以降の流体の流れを乱して、ホールトーンの発生が有効に防止(抑止)でき、ホールトーンの発生を抑止するゲート弁装置を提供することができる。
また、突起部が所定の高さを有し、その突起部上を流体が流れるようになっているから、突起部上(管中心側)を流通する流体は渦の起点が突起部の高さ分管中心側に移動し、しかもその突起部が流体の流れ方向と直角の方向に対して斜めに配置されていることから、渦の発生が流れの直角方向でずれることにより、リング状の渦の発生が有効に抑止できる。
さらに、複数個の突起部が、渦流発生リング体の内周面の同一円周上に設けられているから、渦流発生地点の直ぐ上流で、発生渦流のリングを壊す渦流を発生することから、ホールトーンの発生防止(抑止)に効果的である。
本発明の第2の手段は、入口側シートリングが前記渦流発生リング体を兼ねているから、新たに渦流発生リング体を設ける必要がなく、部品点数ならびにコストの増加が抑制できる。
本発明の第の手段は、突起部の傾斜角度を75°以下に規制することにより、ホールトーンの発生防止(抑止)効果が安定して得られる。
本発明の第の手段は、突起部がリング本体に一体に設けられている。この突起部は片持ち支持であるが、突起部をリング本体に一体に設けることにより突起部の支持が安定して、流体通過による突起部の振動発生、ならびにクラックの発生、飛散がない。
本発明の第の手段は、突起部が渦流発生リング体の内周面に等ピッチに設けられているから、突起部による渦流の発生状態がリング体の全周にわたって略均等であり、ホールトーンの発生防止(抑止)に効果的である。
本発明の第の手段は、渦流発生リング体の内周面に、複数個の突起部が、隣接する2つの突起部が1組になって略ハの字状に配列されているから、弁後流に計測点がある場合など、流体の旋回を抑えながら、ホールトーンの発生防止(抑止)に効果的である。
本発明の第の手段は、突起部の高さが、当該渦流発生リング体の内径の5〜20%の範囲に規制されているから、突起部の設置に伴う流体の圧力損失を低く抑えることができる。
本発明の第の手段は、突起部の数が4〜16個の範囲で設けられているから、種々の径を有する広範囲のゲート弁装置において、ホールトーンの発生防止(抑止)に効果的である。
本発明の第10の手段は、流体が蒸気であって、入口側流路を流通する蒸気の流速が75m/s以上である場合に、ホールトーンの発生の予防対策を講じることが可能となる。
本発明の第11の手段は、出口側シートリングの弁体と対向する入口開口端に、内側に向けて丸み部あるいは傾斜部を付けて、当該入口開口端のエッジ部を無くしたから、ホールトーンの発生防止(抑止)に効果的である。
1・・・節炭器、2・・・火炉水壁、3・・・ドラム、4・・・1次過熱器、5・・・2次過熱器、6・・・主蒸気止弁、12・・・入口側流路、13・・・空間部、14・・・出口側流路、15・・・弁本体、16・・・弁体、17・・・入口側シートリング、18・・・出口側シートリング、19・・・流体、20・・・側面、21・・・側面、22・・・突起部、23・・・長手方向、24・・・側面、26・・・第1の渦流発生端部、27・・・第2の渦流発生端部、28・・・渦流、30・・・丸み部あるいは傾斜部、θ・・・突起部の傾斜角度。

Claims (14)

  1. 入口側流路と、その入口側流路と対向するように所定の空間部をおいて形成された出口側流路を直線上に有する弁本体と、
    前記入口側流路と出口側流路の間の前記空間部に挿脱可能に配置されて、前記流路を開閉する弁体と、
    前記入口側流路の弁体と対向する開口部に設置された入口側シートリングと、
    前記出口側流路の弁体と対向する開口部に設置された出口側シートリングを備えて、
    前記弁体を開いて、前記入口側流路から出口側流路にかけて流体が流通するゲート弁装置において、
    渦流発生リング体が前記入口側流路に臨むように前記弁本体に取り付けられており、
    前記渦流発生リング体は、
    当該渦流発生リング体の内周面に渦流発生リング体の一方の側面から他方の側面にかけて複数個の突起部を有し、各突起部の長手方向が前記入口側流路を流通する流体の流れ方向と直角の方向に対して斜めに配置され、かつ、複数個の突起部は前記渦流発生リング体の内周面の同一円周上に設けられていることを特徴とするゲート弁装置。
  2. 請求項1に記載のゲート弁装置において、
    前記入口側シートリングが前記渦流発生リング体を兼ねていることを特徴とするゲート弁装置。
  3. 請求項1または2に記載のゲート弁装置において、
    前記流体の流れ方向と直角の方向に対する前記突起部の傾斜角度が75°以下に規制されていることを特徴とするゲート弁装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載のゲート弁装置において、
    前記突起部がリング本体に一体に設けられていることを特徴とするゲート弁装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載のゲート弁装置において、
    前記複数個の突起部が、前記渦流発生リング体の内周面に等ピッチに設けられていることを特徴とするゲート弁装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載のゲート弁装置において、
    前記渦流発生リング体の内周面に、前記複数個の突起部が同じ方向に斜めに配列されていることを特徴とするゲート弁装置。
  7. 請求項1ないしのいずれか1項に記載のゲート弁装置において、
    前記渦流発生リング体の内周面に、前記複数個の突起部が、隣接する2つの突起部が1組になって、平面上において略ハの字状に配列されていることを特徴とするゲート弁装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載のゲート弁装置において、
    前記突起部の高さが、当該渦流発生リング体の内径の5〜20%の範囲に規制されていることを特徴とするゲート弁装置。
  9. 請求項1ないしのいずれか1項に記載のゲート弁装置において、
    前記突起部が、当該渦流発生リング体の内周面に4〜16個の範囲で設けられていることを特徴とするゲート弁装置。
  10. 請求項1ないし9のいずれか1項に記載のゲート弁装置において、
    前記流体が蒸気であって、前記入口側流路を流通する蒸気の流速が75m/s以上であることを特徴とするゲート弁装置。
  11. 請求項1ないし10のいずれか1項に記載のゲート弁装置において、
    前記出口側シートリングの前記弁体と対向する入口開口端に、内側に向けて丸み部あるいは傾斜部を付けて、当該入口開口端のエッジ部を無くしたことを特徴とするゲート弁装置。
  12. 蒸気流通経路上にゲート弁装置が設置されている蒸気取り扱い装置において、前記ゲート弁装置が請求項1ないし11のいずれか1項に記載のゲート弁装置であることを特徴とする蒸気取り扱い装置
  13. 請求項12に記載の蒸気取り扱い装置において、
    前記蒸気取り扱い装置がボイラ装置であることを特徴とする蒸気取り扱い装置
  14. 請求項13に記載の蒸気取り扱い装置において、
    前記ゲート弁装置が過熱器出口側および再熱器出口側の少なくともいずれか一方に設置されていることを特徴とする蒸気取り扱い装置。
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