JP5610874B2 - 炭化水素油の水素化脱硫触媒及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、炭化水素油の水素化処理反応に使用され、高い脱硫活性を有する水素化脱硫触媒及びその製造方法に関する。
現在、環境保護の観点から燃料油の硫黄分の品質規制が強化されている。特に、ガソリンや軽油中の硫黄分は厳しい規制となっている。このため、この規制に対応できるよう高い脱硫性能を示す触媒の開発が進んでいる。
脱硫触媒の活性点は、担体に担持された活性金属の硫化物に起因し、主に積層構造をとる二硫化モリブデンの結晶層(以下、「二硫化モリブデン層」ともいう。)のエッジ部に存在すると考えられている。例えば、特許文献1には、二硫化モリブデン層の積層数の平均値が2.5〜5であり、結晶層の面方向の長さの平均値(平均値長さ)が1〜3.5nmである水素化処理触媒が高い軽油の脱硫性能を示すと記載されている。
また、チタニア担体は、アルミナ担体と比べ高脱硫性能を示すことが知られており、チタニア担体を使用した水素化処理触媒もその要求に応えられる触媒として期待が高まっている。しかし、チタニアは一般的に比表面積が小さく、また高温での熱安定性が低いといった問題がある。この問題を解決するために、含水酸化チタンのヒドロゾル又はヒドロゲル若しくはそれらの乾燥物に、焼成時の粒子成長を抑制する粒子成長抑制剤等を添加した後、乾燥、焼成して得られる多孔質チタニアが開発されている(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、この多孔質チタニアのみを担体として用いた場合には、触媒が高価となるという問題がある。そこで、水溶性チタニア化合物をアルミナ担体に担持させて調製したアルミナ−チタニア担体を用いた水素化処理触媒も開発されている(例えば、特許文献3参照)。しかしながら、この水素化処理触媒は、価格を安くできるが、担体の吸水率分しかチタニアを担持できないため、触媒の性能が低いという欠点がある。また、アルミナ調製時にチタニアを混合することによりアルミナ中にチタニアを高分散させて調製したアルミナ−チタニア担体を用いた水素化処理触媒も開発されている(例えば、特許文献4参照)。しかしながら、この担体は、チタニアをアルミナ中に高分散させることができるが、チタニアの含有量が増えるにつれ比表面積が低下し、チタニアが凝集するため細孔分布のシャープネスが悪くなり、触媒の性能が低下するという欠点があった。
特開2003−299960号公報 特開2005−336053号公報 特開2005−262173号公報 特開平10−118495号公報
本発明は、チタニアを高分散させたシリカ−アルミナ−チタニア担体を使用した安価で高脱硫性能を示す炭化水素油の水素化脱硫触媒及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意研究した結果、特定構造のシリカ、アルミナおよびチタニアを含有する担体(以下、「シリカ−アルミナ−チタニア担体」という。)に、少なくともモリブデンを含む金属成分を担持して調製された水素化脱硫触媒を、二硫化モリブデンの結晶層の平均値長さが3.5nmを超え、7nm以下、かつ、平均積層数が1.0を超え、1.9以下となるように予備硫化処理して得られる水素化脱硫触媒(本明細書において、予備硫化処理前の水素化脱硫触媒と区別するため、予備硫化処理して得られる水素化脱硫触媒を「予備硫化済み水素化脱硫触媒」ということがある。)を用いることで炭化水素油の脱硫性能が大きく向上し、前記課題を達成し得ることを見出し、本発明を完成したものである。
即ち、本発明は、[1]シリカ、アルミナおよびチタニアを含有する担体と該担体に担持された周期表第VIA族及び第VIII族から選ばれる少なくとも1種の金属成分とを有する水素化脱硫触媒aを予備硫化処理して得られる炭化水素油の水素化脱硫触媒であって、
前記担体は、X線回折分析により測定されるアナターゼ型チタニア(101)面の結晶構造を示す回折ピーク面積及びルチル型チタニア(110)面の結晶構造を示す回折ピーク面積の合計の面積(チタニア回折ピーク面積)が、γ−アルミナ(400)面に帰属されるアルミニウム結晶構造を示す回折ピーク面積(アルミナ回折ピーク面積)に対して1/4以下であり、シリカの含有量がSiO として1〜10質量%、チタニアの含有量がTiO として10〜35質量%、アルミナの含有量がAl として55〜89質量%であり、
前記金属成分は、少なくともモリブデンを含み、
該モリブデンは、前記予備硫化処理により二硫化モリブデンの結晶となって担体上に層状に配設され、しかも、該二硫化モリブデンの結晶層は、該結晶層の面方向の平均値長さが3.5nmを超え、7nm以下であり、かつ、平均積層数が1.0を超え、1.9以下であることを特徴とする水素化脱硫触媒、に関する。
また、本発明は、[2]前記金属成分の含有量は、触媒基準で、酸化物として1〜35質量%の範囲にあり、しかも、前記モリブデンの含有量は、触媒基準で、MoOとして1〜25質量%の範囲にあることを特徴とする前記[1]に記載の水素化脱硫触媒、に関する。
また、本発明は、[3]前記予備硫化処理は、前記水素化脱硫触媒aと、炭化水素油及び硫化剤の混合油、或いは、硫化水素とを、温度が200〜400℃で接触させて行うことを特徴とする前記[1]又は[2]に記載の水素化脱硫触媒、に関する。
また、本発明は、[4](1)珪酸イオンの存在下で塩基性アルミニウム塩水溶液と、チタニウム鉱酸塩及び酸性アルミニウム塩の混合水溶液とを、pHが6.5〜9.5になるように混合して水和物を得る第1工程と、(2)前記水和物を順次洗浄、成型、乾燥及び焼成して担体を得る第2工程と、(3)前記担体に、周期表第VIA族及び第VIII族から選ばれる少なくとも1種の金属成分(ただし、モリブデンを必須として含有する)、及びキレート剤を含む含浸液を接触させる第3工程と、(4)前記含浸液と接触させて得られる金属を担持した担体を乾燥して水素化脱硫触媒aを得る第4工程と、(5)前記水素化脱硫触媒aを予備硫化処理する第5工程とを有する炭化水素油の水素化脱硫触媒の製造方法であって、
前記担体は、X線回折分析により測定されるアナターゼ型チタニア(101)面の結晶構造を示す回折ピーク面積及びルチル型チタニア(110)面の結晶構造を示す回折ピーク面積の合計の面積(チタニア回折ピーク面積)が、γ−アルミナ(400)面に帰属されるアルミニウム結晶構造を示す回折ピーク面積(アルミナ回折ピーク面積)に対して1/4以下であり、シリカの含有量がSiO として1〜10質量%、チタニアの含有量がTiO として10〜35質量%、アルミナの含有量がAl として55〜89質量%であり、
前記モリブデンは、前記予備硫化処理により二硫化モリブデンの結晶となって担体上に層状に配設され、しかも、該二硫化モリブデンの結晶層は、該結晶層の面方向の平均値長さが3.5nmを超え、7nm以下であり、かつ、平均積層数が1.0を超え、1.9以下であり、
前記含浸液は、ラマンスペクトルにおいて、940〜950cm−1の範囲にあるピーク強度が、890〜910cm−1の範囲にあるピーク強度の2.5倍以上であることを特徴とする水素化脱硫触媒の製造方法、に関する。
また、本発明は、[5]前記第5工程における予備硫化処理は、前記水素化脱硫触媒aと、炭化水素油及び硫化剤の混合油、或いは、硫化水素とを、温度が200〜400℃で接触させて行うことを特徴とする前記[4]に記載の水素化脱硫触媒の製造方法、に関する。
また、本発明は、[6]前記含浸液には、更に、リン化合物が含まれていることを特徴とする前記[4]又は[5]に記載の水素化脱硫触媒の製造方法、に関する。
また、本発明は、[7]前記キレート剤は、クエン酸又はリンゴ酸であることを特徴とする前記[4]〜[6]のいずれかに記載の水素化脱硫触媒の製造方法、に関する。
本発明の水素化脱硫触媒(予備硫化済み水素化脱硫触媒)は、脱硫の活性点となる二硫化モリブデンの結晶層の面方向の平均値長さが3.5nmを超え、7nm以下、かつ平均積層数が1.0を超え、1.9以下であるので、活性点を増やすことができる。
また、本発明の予備硫化済み水素化脱硫触媒の製造方法においては、担体中にチタンを高分散させることができるため、アルミナやシリカと比較して高価なチタンを比較的少ない量で高性能を示すことが可能となり、安価で高性能な触媒を得ることができる。また、モリブデンをキレート化させることにより、二硫化モリブデン層と担体との相互作用を弱めることができ、一層目の二硫化モリブデンであっても高い脱硫性能を示すことが可能となる。
実施例1における触媒Aの透過型電子顕微鏡写真である。 二硫化モリブデンの結晶層の面方向の積層数と長さを示すイメージ図である。 実施例1における担体aのX線回折分析の結果を示すチャート図である。 実施例1における含浸液aのラマン分光分析の結果を示すチャート図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
本発明の炭化水素油の水素化脱硫触媒は、特定構造を有するシリカ−アルミナ−チタニア担体に、周期表第VIA族及び第VIII族から選ばれる少なくとも1種以上の金属成分(少なくともモリブデンを含む)を担持した水素化脱硫触媒を、さらに予備硫化処理することにより特定構造の二硫化モリブデン結晶層を形成してなる水素化脱硫触媒である。
本発明に係る水素化脱硫触媒に使用されるシリカ−アルミナ−チタニア担体は、X線回折分析により測定されるアナターゼ型チタニア(101)面の結晶構造を示す回折ピーク面積及びルチル型チタニア(110)面の結晶構造を示す回折ピーク面積の合計の面積(以下、「チタニア回折ピーク面積」ともいう。)が、γ−アルミナ(400)面に帰属されるアルミニウム結晶構造を示す回折ピーク面積(以下、「アルミナ回折ピーク面積」ともいう。)に対して1/4以下であることを特徴とするものであり、好ましくは1/5以下であり、より好ましくは1/6以下である。
ここで、アルミナ回折ピーク面積に対するチタニア回折ピーク面積(チタニア回折ピーク面積/アルミナ回折ピーク面積)が1/4より大きい場合は、チタニアの結晶化が進んでいることを示し、脱硫反応に有効な細孔が減少する。従って、この場合には、担体に含まれるチタニア量を増やしても、得られる水素化脱硫触媒はその経済性に見合う分の脱硫性能が発揮されず、安価で高性能な触媒とならない。
なお、アナターゼ型チタニア(101)面の結晶構造を示す回折ピークは2θ=25.5°で測定したものであり、ルチル型チタニア(110)面の結晶構造を示す回折ピークは、2θ=27.5°で測定したものである。また、γ−アルミナ(400)面に帰属されるアルミニウム結晶構造を示す回折ピークは2θ=45.9°で測定したものである。
それぞれの回折ピーク面積の算出方法は、X線回折分析によって得られたグラフを最小二乗法によりフィッティングしベースライン補正を行い、最大ピーク値からベースラインまでの高さを求め(ピーク強度W)得られたピーク強度の半分の値(W/2)のときのピーク幅(半値幅)を求め、この半値幅とピーク強度との積を回折ピーク面積とした。求めた各回折ピーク面積から、「チタニア回折ピーク面積/アルミナ回折ピーク面積」を算出した(図3参照)。
前記担体は、シリカを担体基準でSiOとして1〜10質量%含有することが好ましく、2〜7質量%含有することがより好ましく、2〜5質量%含有することが更に好ましい。シリカ含有量が1質量%未満では、比表面積が低くなる上、担体の製造時(以下に後述する「第2工程」である。以下同様。)に焼成する際にチタニア粒子が凝集しやすくなり、X線回折分析により測定されるアナターゼ型チタニア及びルチル型チタニアの結晶構造を示す回折ピーク面積の合計の面積が大きくなる。また、シリカの含有量が10質量%を超える場合には、得られる担体の細孔分布のシャープネスが悪くなり所望の脱硫活性が得られないことがある。
また、前記担体は、チタニアを担体基準でTiOとして3〜40質量%含有することが好ましく、より好ましくは15〜35質量%、更に好ましくは15〜25質量%含有するのが望ましい。チタニアの含有量が3質量%より少ない場合には、チタニア成分の添加効果が少なく、得られる触媒は所望の触媒活性が得られないことがある。また、チタニアの含有量が40質量%より多い場合には、触媒の機械的強度が低くなる虞がある上、担体の製造時に焼成する際にチタニア粒子の結晶化が進み易くなるため比表面積が低くなり、チタニア量を増やした分の経済性に見合うだけの触媒性能が発揮されず、安価で高性能な触媒とならず好ましくない。
更に、前記担体は、アルミナを担体基準でAlとして50〜96質量%含有することが好ましく、より好ましくは58〜83質量%、更に好ましくは70〜83質量%含有するのが望ましい。ここで、アルミナの含有量が50質量%未満の場合には、触媒劣化が大きくなる傾向にあるので好ましくない。また、アルミナの含有量が96質量%より多い場合には、触媒性能が低下する傾向にあるため好ましくない。
シリカ−アルミナ−チタニア担体に担持される金属成分は、周期表第VIA族(IUPAC第6族)及び第VIII族(IUPAC第8族〜第10族)から選ばれる。ただし、少なくともモリブデンを含むことが必須である。
周期表第VIA族の金属成分としては、モリブデン以外にはタングステンを好適に使用することができ、周期表第VIII族の金属成分としては、コバルト、ニッケルが好適に使用される。
周期表第VIA族及び第VIII族から選ばれる金属成分の総含有量は、触媒基準で、酸化物として、1〜35質量%の範囲が好ましく、15〜30質量%の範囲が更に好ましい。このうち、周期表第VIA族の金属成分(モリブデン含む)の含有量は、酸化物として、好ましくは1〜30質量%の範囲、より好ましくは13〜24質量%の範囲にあることが望ましく、周期表第VIII族の金属成分の含有量は、酸化物として、好ましくは1〜10質量%の範囲、より好ましくは2〜6質量%の範囲にあることが望ましい。また、必須成分として含まれるモリブデンの含有量は、酸化物として、好ましくは1〜25質量%の範囲、より好ましくは10〜22質量%の範囲であることが望ましい。
次に、上記の水素化脱硫触媒を予備硫化処理することにより特定構造の二硫化モリブデン結晶層を形成した本発明の予備硫化済み水素化脱硫触媒を得る。
本発明に係る予備硫化処理とは、上記水素化脱硫触媒と、炭化水素油及び硫化剤の混合油、或いは硫化水素とを、温度200〜400℃で接触させ、水素化脱硫触媒に含有される金属成分を硫化物の状態にする処理のことをいう。
より具体的には、水素化脱硫触媒と、硫黄化合物を含む石油蒸留物(炭化水素油)及び硫化剤を混合した混合油、或いは、硫化水素とを、200〜400℃、好ましくは240〜340℃、常圧あるいはそれ以上の水素分圧の水素雰囲気下で接触させて、予備硫化処理を行う。
ここで、予備硫化処理の温度が200℃未満の場合には、担持金属の硫化度が低いため、脱硫活性が低下する傾向にあるので好ましくなく、また、400℃を超える場合には、二硫化モリブテンの結晶層の積層数が著しく増加し、脱硫活性が低下する傾向にあるので好ましくない。ここで、混合油を水素化脱硫触媒と接触させる場合には、初期の温度を常温から120℃の範囲にすることが好ましい。ここで、混合油を120℃を超えてから接触させるとキレート剤の効果が減少し、結果として脱硫活性が低下する傾向にある。
予備硫化処理に用いる硫化剤としては、特に限定されないが、二硫化炭素、硫化水素等に加えて、チオフェン、ジメチルサルファイド、ジメチルジスルフィド、ジオクチルポリスルフィド、ジアルキルペンタスルフィド、ジブチルポリスルフィド等の有機硫黄化合物及びそれらの混合物を挙げることができ、ジメチルサルファイド、ジメチルジスルフィド、二硫化炭素、硫化水素等が一般的に用いられる。
本発明の予備硫化済み水素化脱硫触媒は、前記予備硫化処理によりモリブデンが二硫化モリブデン結晶となって担体上に層状に配設され、しかも、該二硫化モリブデンの結晶層は、該結晶層の面方向の平均値長さが3.5nmを超え、7nm以下、好ましくは3.6nm以上、6.5nm以下、より好ましくは3.7nm以上、5.5nm以下であり、かつ、平均積層数が1.0を超え、1.9以下、好ましくは1.1nm以上、1.7nm以下、より好ましくは1.2nm以上、1.5nm以下のものである。
ここで、二硫化モリブデン層の面方向の平均値長さが、3.5nm以下である場合では、二硫化モリブデンの結晶性が低下して担体との相互作用を受けやすくなり、7nmより大きい場合では、活性点の数が逆に少なくなるため、予備硫化処理により得られる水素化脱硫触媒が高脱硫活性を示さない。また、二硫化モリブデン層の平均積層数が、1.9を超える場合には、二硫化モリブデンが高分散されていないため、充分な脱硫性能を示さない。
次に、本発明の予備硫化処理された水素化脱硫触媒の製造方法について説明する。
まず、本発明に係る水素化脱硫触媒の製造方法について説明する。
本発明に係る水素化脱硫触媒の製造方法は、珪酸イオンの存在下で、チタニウム鉱酸塩及び酸性アルミニウム塩の混合水溶液(以下、単に「混合水溶液」ともいう。)と、塩基性アルミニウム塩水溶液とを、pHが6.5〜9.5になるように混合して水和物を得る第1工程と、前記水和物を順次洗浄、成型、乾燥、及び焼成して担体を得る第2工程と、前記担体に、周期表第VIA族及び第VIII族から選ばれる少なくとも1種の金属成分(ただし、モリブデンを必須として含む)とキレート剤を含む含浸液を接触させる第3工程と、第3工程で含浸液と接触させた担体を乾燥して水素化脱硫触媒を得る第4工程とを有する。以下、それぞれの工程について説明する。
(第1工程)
まず、珪酸イオンの存在下で、チタニウム鉱酸塩及び酸性アルミニウム塩の混合水溶液(これは酸性の水溶液である。)と、塩基性アルミニウム塩水溶液(これはアルカリ性の水溶液である。)とを、pHが6.5〜9.5、好ましくは6.5〜8.5、より好ましくは6.5〜7.5になるように混合して、シリカ、アルミナ及びチタニアを含む水和物を得る。
この工程では、(1)珪酸イオンを含む塩基性アルミニウム塩水溶液に、混合水溶液を添加する場合と、(2)珪酸イオンを含む混合水溶液に、塩基性アルミニウム塩水溶液を添加する場合とがある。
ここで、(1)の場合、塩基性アルミニウム塩水溶液に含有される珪酸イオンは、塩基性又は中性のものが使用できる。塩基性の珪酸イオン源としては、珪酸ナトリウム等の水中で珪酸イオンを生じる珪酸化合物が使用可能である。また、(2)の場合、チタニウム鉱酸塩及び酸性アルミニウム塩水溶液の混合液に含有される珪酸イオンは、酸性又は中性のものが使用できる。酸性の珪酸イオン源としては、珪酸等の水中で珪酸イオンを生じる珪酸化合物が使用可能である。
塩基性アルミニウム塩としては、アルミン酸ナトリウム、アルミン酸カリウム等が好適に使用される。また、酸性アルミニウム塩としては、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム等が好適に使用され、チタニウム鉱酸塩としては、四塩化チタン、三塩化チタン、硫酸チタン、硝酸チタン等が例示され、特に硫酸チタンは安価であるので好適に使用される。
例えば、所定量の塩基性の珪酸イオンを含有する塩基性アルミニウム塩水溶液を攪拌機付きタンクに張り込み、通常40〜90℃、好ましくは50〜70℃に加温して保持し、この溶液の温度±5℃、好ましくは±2℃、より好ましくは±1℃に加温した所定量のチタニウム鉱酸塩及び酸性アルミニウム塩水溶液の混合水溶液をpHが6.5〜9.5、好ましくは6.5〜8.5、より好ましくは6.5〜7.5になるように、通常5〜20分、好ましくは7〜15分で連続添加し沈殿を生成させ、水和物のスラリーを得る。ここで、塩基性アルミニウム塩水溶液への混合水溶液の添加は、時間が長くなると擬ベーマイトの他にバイヤライトやギブサイト等の好ましくない結晶物が生成することがあるので、15分以下が望ましく、13分以下が更に望ましい。バイヤライトやギブサイトは、焼成した時に比表面積が低下するので、好ましくない。
(第2工程)
第1工程で得られた水和物のスラリーを、所望により熟成した後、洗浄して副生塩を除き、シリカ、チタニア及びアルミナを含む水和物のスラリーを得る。得られた水和物のスラリーを、所望により更に加熱熟成した後、慣用の手段により、例えば、加熱捏和して成型可能な捏和物とした後、押出成型等により所望の形状に成型し、通常70〜150℃、好ましくは90〜130℃で乾燥した後、更に400〜800℃、好ましくは450〜600℃で、0.5〜10時間、好ましくは2〜5時間焼成して、シリカ、アルミナ及びチタニアを含むシリカ−アルミナ−チタニア担体を得る。
(第3工程)
得られたシリカ−アルミナ−チタニア担体に、周期表第VIA族及び第VIII族から選ばれた少なくとも1種の金属成分(ただし、モリブデンを必須として含有する)、及びキレート剤を含む含浸液を接触させる。
金属成分の原料としては、例えば、三酸化モリブデン、モリブデン酸アンモニウム、メタタングステン酸アンモニウム、パラタングステン酸アンモニウム、三酸化タングステン、硝酸ニッケル、炭酸ニッケル、硝酸コバルト、炭酸コバルト等が好適に使用される。
また、キレート剤としては、例えば、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、ポリエチレングリコール(PEG)、テトラエチレングリコール(TEG)が使用でき、特に、クエン酸、リンゴ酸が好適に用いられる。
水素化脱硫触媒において、キレート剤は、酸化モリブデンに対して、35〜75質量%含有されることが好ましく、55〜65質量%の範囲で含有されることがより好ましい。ここで、キレート剤が、モリブデンに対し75質量%を超えると該金属成分を含有した含浸液の粘度が上がり、製造での含浸工程が困難になるため好ましくなく、35質量%未満だと含浸液の安定性が悪くなる上、触媒性能が低下する傾向にあるので好ましくない。
なお、含浸液は、ラマンスペクトルにおいて、940〜950cm−1の範囲にあるピーク強度が、890〜910cm−1の範囲にあるピーク強度の2.5倍以上である(以下、890〜910cm−1の範囲にあるピーク強度に対する940〜950cm−1の範囲にあるピーク強度の比を「ピーク強度比」ともいう。)。ここで、ラマンスペクトルにおいて、940〜950cm−1の範囲にあるピークはモリブデンの7量体:Mo24 6−に由来し、890〜910cm−1の範囲にあるピークはモリブデンの単量体:MoO4−に由来する。また、含浸液のラマンスペクトルのピーク強度比が、2.5倍未満の場合には、含浸液中のモリブデン単量体の割合が多くなる。この場合、モリブデン単量体は担体との相互作用が強くなり、得られる予備硫化済み水素化脱硫触媒のモリブデンの硫化度が下がり、高脱硫活性を示さなくなる。
含浸液は、酸を用いてpHを5以下にして、金属成分を溶解させることが好ましい。これにより、含浸液中の多量体モリブデンの割合を多くすることができ、ピーク強度比を2.5倍以上とすることができる。なお、ピーク強度比が2.5倍未満の場合には、モリブデン単量体の割合が多くなる。モリブデン単量体は担体との相互作用が強いため、水素化脱硫触媒を予備硫化処理すると、多量体モリブデンよりも硫化度が低くなり、予備硫化済み水素化脱硫触媒は高脱硫活性を示さない虞がある。
各ピーク強度の算出方法は、ラマン分光分析によって得られたグラフ(ラマンスペクトル)を最小二乗法によりフィッティングしベースライン補正を行い、最大ピーク値からベースラインまでの高さによって算出する(図4参照)。
一般的に水溶液中のモリブデンは、pHが7〜9の領域ではMoO4−で存在し、ラマンスペクトルにおいてMoO4−のTd対称性イオンに起因するピークが898cm−1、842cm−1及び320cm−1に見られる。そして、pHが1〜5の領域ではMoO4−の単量体イオンからMo24 6−,HMo24 (6−n)−への変化、Mo27 4−の生成更にMo19 2−の出現等が見出されている。そして、そのスペクトル帯はモリブデンの多量体に起因する960cm−1(Mo−Oの伸縮振動に起因)及び980cm−1である。Mo24 6−に特徴のあるスペクトル帯は218〜222cm−1、360cm−1及び944cm−1である。
ここで、前記含浸液には、更に、リン化合物を含有することが好ましい。キレート剤、リン化合物は、慣用の手段(含浸法、浸漬法等)で該担体と接触させることができる。
リン化合物としては、好ましくは、オルトリン酸(以下、単に「リン酸」ともいう)、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、トリメタリン酸、ピロリン酸、トリポリリン酸が用いられ、より好ましくは、オルトリン酸を用いることができる。
水素化脱硫触媒において、また、リン化合物は、酸化モリブデンに対して、酸化物換算で3〜25質量%含有されることが好ましく、5〜15質量%の範囲で含有されることがより好ましい。リン化合物の含有量が、酸化モリブデンに対して、25質量%を超えると予備硫化済み水素化脱硫触媒の性能が低下する傾向にあり、3質量%未満であると含浸液の安定性が悪くなり好ましくない。
なお、上記担体に、上記金属成分、キレート剤、あるいは更にリン化合物を含有させる方法は、特に限定されず、含浸法(平衡吸着法、ポアフィリング法、初期湿潤法等)、イオン交換法等の公知の方法を用いることができる。ここで、含浸法とは、担体に活性金属を含む含浸液を含浸させた後、乾燥する方法である。含浸法では、金属成分とを同時に担持することが好ましい。別々に金属を担持すると、脱硫活性又は脱窒素活性が不充分になることがある。
(第4工程)
第3工程で含浸液と接触させて得られる金属成分を担持した担体を、200℃以下、好ましくは110〜150℃で0.5〜3時間、好ましくは1〜2時間乾燥して水素化脱硫触媒を得る。なお、200℃を超える温度で乾燥もしくは焼成を行なった場合には、キレート剤が熱分解を起こし、担持された金属成分が凝集するので好ましくない。
次に、前記第4工程で得られた水素化脱硫触媒を、反応装置中で予備硫化処理することにより本発明の予備硫化済み水素化脱硫触媒を製造することができる(第5工程)。
すなわち、第5工程においては、(1)水素化脱硫触媒と硫黄化合物を含む石油蒸留物(本発明における「炭化水素油」である。)及び硫化剤(例えば、ジメチルサルファイド、ジメチルジスルフィドや二硫化炭素等)を混合した混合油とを、或いは、(2)水素化脱硫触媒と硫化水素とを、200〜400℃、好ましくは240〜340℃、常圧あるいはそれ以上の水素分圧の水素雰囲気下で接触させて予備硫化処理を行い、予備硫化済み水素化脱硫触媒を得る。
ここで、予備硫化処理の温度が200℃未満の場合には、担持金属の硫化度が低いため、脱硫活性が低下する傾向にあるので好ましくなく、また、400℃を超える場合には、二硫化モリブテンの結晶層の積層数が著しく増加し、脱硫活性が低下する傾向にあるので好ましくない。ここで、混合油を水素化脱硫触媒と接触させる場合には、初期の温度を常温から120℃の範囲にすることが好ましい。ここで、混合油を120℃を超えてから接触させるとキレート剤の効果が減少し、結果として脱硫活性が低下する傾向にある。
予備硫化終了後、予備硫化済み水素化脱硫触媒を室温まで冷却し、窒素雰囲気下で保存する。
前記予備硫化処理によりモリブデンが二硫化モリブデン結晶となって担体上に層状に配設され、しかも、該二硫化モリブデンの結晶層は、該結晶層の面方向の平均値長さが3.5nmを超え、7nm以下であり、かつ、平均積層数が1.0を超え、1.9以下のものが得られる。
なお、二硫化モリブデンの結晶層の平均積層数及び平均値長さは以下の方法によって求められる値である。
予備硫化済み水素化脱硫触媒の一部を、例えば、20メッシュ以下に粉砕し、得られた粉末の透過型電子顕微鏡(TEM)写真を撮影する(図1参照)。
予備硫化済み水素化脱硫触媒中の二硫化モリブデンの結晶層の平均積層数は、得られたTEM写真から、例えば、20個、好ましくは50個、より好ましくは100個以上の二硫化モリブデン層について、それぞれの積層数Nを測定(図2参照)し、それらの平均値により算出する。
また、二硫化モリブデン層の長さは、平均積層数と同様にTEM写真から、それぞれの二硫化モリブデン層の長さLを測定し、それらの平均値により算出する。
本発明の予備硫化済み水素化脱硫触媒は、炭化水素油、特に灯油留分及び軽油留分の水素化処理に好適に使用される。該触媒を使用した水素化脱硫処理は、固定床反応装置に触媒を充填して水素雰囲気下、高温高圧条件で行なわれる。
軽油留分としては、原油の常圧蒸留装置から得られる直留灯油、又は直留軽油、常圧蒸留装置から得られる直留重質油や残査油を減圧蒸留装置で処理して得られる減圧軽油、減圧重質軽油あるいは脱硫重油を接触分解して得られる接触分解灯油、又は接触分解軽油、減圧重質軽油あるいは脱硫重油を水素化分解して得られる水素化分解灯油、又は水素化分解軽油等が挙げられる。
本発明の予備硫化済み水素化脱硫触媒を用いた水素化精製反応は、例えば、反応圧力が1〜12MPa、液空間速度が0.1〜4.0h−1、水素/油比が80〜500NL/L、好ましくは150〜350NL/L、反応温度が250〜400℃、好ましくは300〜380℃の条件で行うことができる。
ここで、反応圧力が1MPa未満の場合には、脱硫活性が低下する傾向にあるので好ましくなく、また、12MPaを超えた場合、脱硫活性に変化が無く水素消費量が増加する傾向にあるので、プロセスの経済性上好ましくない。液空間速度が0.1h−1未満の場合には、処理量が低いので生産性が悪く、実用的でなく、また、4.0h−1を超える場合には、反応温度が高くなり触媒劣化が速くなるので好ましくない。水素/油比が、80NL/L未満の場合には、脱硫活性が著しく減少する傾向にあるので好ましくなく、また、500NL/Lを超える場合でも、脱硫活性に大きな変化が無く、運転コストが増加するだけなので好ましくない。反応温度が250℃未満の場合には、脱硫活性が低下する傾向にあるので好ましくなく、また、400℃を超える場合には、予備硫化済み水素化脱硫触媒の劣化が著しくなり、触媒寿命が短くなるので好ましくない。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのものに限定されるものではない。
[実施例1:予備硫化済み水素化脱硫触媒Aの調製]
(第1工程)
容量が100Lのスチームジャケット付のタンクに、Al濃度換算で22質量%のアルミン酸ナトリウム水溶液8.16kgを入れ、イオン交換水41kgで希釈後、SiO濃度換算で5質量%の珪酸ナトリウム溶液1.80kgを攪拌しながら添加し、60℃に加温して、塩基性アルミニウム塩水溶液を作成した。また、Al濃度換算で7質量%の硫酸アルミニウム水溶液7.38kgを13kgのイオン交換水で希釈した酸性アルミニウム塩水溶液と、TiO濃度換算で33質量%の硫酸チタン1.82kgを10kgのイオン交換水に溶解したチタニウム鉱酸塩水溶液とを混合し、60℃に加温して、混合水溶液を作成した。塩基性アルミニウム塩水溶液が入ったタンクに、ローラーポンプを用いて混合水溶液をpHが7.2となるまで一定速度で添加(添加時間:10分)し、シリカ、チタニア、及びアルミナを含有する水和物スラリーaを調製した。
(第2工程)
得られた水和物スラリーaを攪拌しながら60℃で1時間熟成した後、平板フィルターを用いて脱水し、更に、0.3質量%アンモニア水溶液150Lで洗浄した。洗浄後のケーキ状のスラリーをAl濃度換算で10質量%となるようにイオン交換水で希釈した後、15質量%アンモニア水でpHを10.5に調整した。これを還流機付熟成タンクに移し、攪拌しながら95℃で10時間熟成した。熟成終了後のスラリーを脱水し、スチームジャケットを備えた双腕式ニーダーにて練りながら所定の水分量まで濃縮捏和した。得られた捏和物を押出成型機にて直径が1.8mmの円柱形状に成型し、110℃で乾燥した。乾燥した成型品は電気炉で550℃の温度で3時間焼成し、シリカ−アルミナ−チタニア担体a(以下、単に「担体a」ともいう。以下の実施例についても同様である。)を得た。担体aは、担体基準で、シリカがSiO濃度換算で3質量%(以下、「SiO濃度が3質量%」ともいう。以下の実施例についても同様である。)、チタニアがTiO濃度換算で20質量%、アルミニウムがAl濃度換算で77質量%含有されていた。
また、担体aを(株)リガク社製のX線回折装置RINT2100にて、X線回折分析を行った(以下の実施例についても同様である)。その結果を図3に示す。ここで、得られたグラフを最小二乗法によりフィッティングし、ベースライン補正を行い2θ=25.5°に示されるアナターゼ型チタニア(101)面に帰属されるピークの半値幅を求め、この半値幅とベースラインからのピーク強度との積をアナターゼ型チタニア回折ピーク面積とした。同様に2θ=27.5°に示されるルチル型チタニア(110)面に帰属されるピークの半値幅を求め、この半値幅とベースラインからのピーク強度との積をルチル型チタニア回折ピーク面積とした。ここで、アナターゼ型チタニア回折ピーク面積とルチル型チタニア回折ピーク面積との合計の面積を、チタニア回折ピーク面積とした。なお、担体aにおいては、ルチル型チタニアのピークは検出されなかった。更に、2θ=45.9°に示されるγ−アルミナ(400)面に帰属されるピークの半値幅を求め、この半値幅とベースラインからのピーク強度との積をアルミナ回折ピーク面積とした。担体aは、アナターゼ型チタニア及びルチル型チタニアの結晶構造を示す回折ピーク面積が、アルミニウムに帰属される結晶構造を示す回折ピーク面積に対して、1/8であった(チタニア回折ピーク面積/アルミナ回折ピーク面積=1/8。以下同様。)。
(第3工程)
更に、三酸化モリブデン248gと炭酸コバルト98gとを、イオン交換水500mlに懸濁させ、この懸濁液を95℃で5時間液容量が減少しないように適当な還流措置を施して加熱した後、クエン酸147gを加えて溶解させ、含浸液aを作製した。この含浸液aのpHは1.7であった。
含浸液aを(株)堀場製作所社製の顕微レーザラマン分光装置LabRAM ARAMISにてラマン分光分析を行った(以下の実施例についても同様である)。その結果を図4に示す。ここで、得られたグラフを最小二乗法によりフィッティングしベースライン補正を行い、945cm−1付近と900cm−1付近それぞれのピークの最大値とベースラインまでの高さをピーク強度とした。含浸液aは945cm−1付近のピーク強度が900cm−1付近のピーク強度の3.1倍(すなわち、ピーク強度比が3.1倍)であった。
(第4工程)
得られた含浸液aを、担体a1000gに噴霧含浸させた後、110℃で1時間乾燥させて水素化脱硫触媒a(以下、単に「触媒a」ともいう。以下の実施例についても同様である。)を得た。触媒aの金属成分の含有量は、触媒基準で、モリブデンがMoOとして19質量%(以下、「MoO濃度が19質量%」ともいう。以下の実施例についても同様である。)で、触媒基準で、コバルトがCoOとしてが4.5質量%であった。
(第5工程)
得られた触媒aを、流通式固定床反応装置に200ml充填した後、予備硫化処理を行った。予備硫化処理は、硫黄分2.0重量%に調整された直留軽油とジメチルジスルフィドの混合油を常温からフィードし、圧力5.0MPa、液空間速度2.0h−1、水素/油比200NL/Lの下、反応温度250℃で8時間、更に320℃で5時間保持して終了して予備硫化済み水素化脱硫触媒A(以下、単に「触媒A」ともいう。以下の実施例についても同様である。)を得た。触媒Aの性状を表1に示す。
また、日立製作所社製の透過型電子顕微鏡装置H−800により、触媒AのTEM写真を撮影した(以下の実施例についても同様である)。その結果を図1に示す。得られたTEM写真から、50個の二硫化モリブデン層を観察し、各二硫化モリブデン層についてそれぞれ積層数及び長さを測定し、平均積層数及び平均値長さを算出した。触媒Aの二硫化モリブデン層の平均積層数は1.3、平均値長さは4.8nmであった。なお、二硫化モリブデンの積層数Nや長さLの規定については図2に示す。
[実施例2:予備硫化済み水素化脱硫触媒Bの調製]
(1)Al濃度換算で22質量%のアルミン酸ナトリウム水溶液8.67kgを入れ、イオン交換水37kgで希釈後、SiO濃度換算で5質量%の珪酸ナトリウム溶液0.60kgを攪拌しながら添加し、60℃に加温して作製した塩基性アルミニウム塩水溶液と、(2)Al濃度換算で7質量%の硫酸アルミニウム水溶液10.90kgを20kgのイオン交換水で希釈した酸性アルミニウム塩水溶液、及び、TiO濃度換算で33質量%の硫酸チタン0.91kgを5kgのイオン交換水に溶解したチタニウム鉱酸塩水溶液とを混合して作製した混合水溶液を、一定速度でpHが7.2となるまで添加して、水和物スラリーbを調製した点が、実施例1と異なる。
実施例1と同様にして、水和物スラリーbから担体bを調製した。担体bは、担体基準で、SiO濃度が1質量%、TiO濃度が10質量%、Al濃度が89質量%であった。
また、実施例1と同様にX線回折分析を行った結果(図示せず。以下の実施例についても同様である。)、チタニア回折ピーク面積/アルミナ回折ピーク面積は1/7であった。
更に、三酸化モリブデン266gと炭酸コバルト111gとを、イオン交換水500mlに懸濁させ、この懸濁液を95℃で5時間液容量が減少しないように適当な還流措置を施して加熱した後、クエン酸167gを加えて溶解させ、含浸液bを作製した。この含浸液bのpHは1.7であった。また、含浸液bのラマン分光分析を行った結果(図示せず。以下の実施例についても同様である。)、ピーク強度比は3.2倍であった。
この含浸液bを、担体b1000gに噴霧含浸させた後、110℃で1時間乾燥させて触媒bを得た。触媒bの金属成分の含有量は、触媒基準で、MoO濃度が20質量%、CoO濃度が5質量%であった。実施例1と同様に予備硫化処理して触媒bから触媒Bを得た。表1に触媒Bの性状を示す。また、実施例1と同様にして得られた触媒BのTEM写真(図示せず。以下の実施例についても同様である。)によると、二硫化モリブデン層の平均積層数は1.2、平均値長さは5.0nmであった。
[実施例3:予備硫化済み水素化脱硫触媒Cの調製]
(1)Al濃度換算で22質量%のアルミン酸ナトリウム水溶液7.47kgを入れ、イオン交換水46kgで希釈後、SiO濃度換算で5質量%の珪酸ナトリウム溶液3kgを攪拌しながら添加し、60℃に加温して作製した塩基性アルミニウム塩水溶液と、(2)Al濃度換算で7質量%の硫酸アルミニウム水溶液2.23kgを4kgのイオン交換水で希釈した酸性アルミニウム塩水溶液、及び、TiO濃度換算で33質量%の硫酸チタン3.18kgを18kgのイオン交換水に溶解したチタニウム鉱酸塩水溶液とを混合して作製した混合水溶液を、一定速度でpHが7.2となるまで添加して、水和物スラリーcを調製した点が、実施例1と異なる。
実施例1と同様にして、水和物スラリーcから担体cを調製した。担体cは、担体基準で、SiO濃度が5質量%、TiO濃度が35質量%、Al濃度が60質量%含まれていた。
また、実施例1と同様にX線回折分析を行った結果、チタニア回折ピーク面積/アルミナ回折ピーク面積は1/6であった。
更に、三酸化モリブデン200gと炭酸コバルト84gとを、イオン交換水500mlに懸濁させ、この懸濁液を95℃で5時間液容量が減少しないように適当な還流措置を施して加熱した後、クエン酸125gを加えて溶解させ、含浸液cを作製した。この含浸液cのpHは1.9であった。また、含浸液cのピーク強度比は2.8倍であった。
この含浸液cを、担体c1000gに噴霧含浸させた後、110℃で1時間乾燥させて触媒cを得た。触媒cの金属成分の含有量は、触媒基準で、MoO濃度が16質量%、CoO濃度が4質量%であった。実施例1と同様に予備硫化処理して触媒cから触媒Cを得た。表1に触媒Cの性状を示す。また、得られた触媒CのTEM写真によると、二硫化モリブデン層の平均積層数は1.4、平均値長さは4.3nmであった。
[比較例1:予備硫化済み水素化脱硫触媒Dの調製]
(1)Al濃度換算で22質量%のアルミン酸ナトリウム水溶液8.82kgを入れ、イオン交換水34kgで希釈後、SiO濃度換算で5質量%の珪酸ナトリウム溶液1.80kgを攪拌しながら添加し、60℃に加温して作製した塩基性アルミニウム塩水溶液に、(2)Al濃度換算で7質量%の硫酸アルミニウム水溶液13.86kgを25kgのイオン交換水で希釈した酸性アルミニウム塩水溶液を、一定速度でpHが7.2となるまで添加して、水和物スラリーdを調製した点が、実施例1と異なる。
実施例1と同様にして、水和物スラリーdから担体dを調製した。担体dは、担体基準で、SiO濃度が3質量%、TiO濃度が0質量%、Al濃度が97質量%であった。
また、実施例1と同様にX線回折分析を行った結果、アナターゼ型チタニア及びルチル型チタニアの結晶構造を示す回折ピークが検出されず、チタニア回折ピーク面積/アルミナ回折ピーク面積は0であった。
更に、実施例1と同様にして、担体dと含浸液aから触媒dを製造した。また、実施例1と同様に予備硫化処理して触媒dから触媒Dを得た。表1に触媒Dの性状を示す。得られた触媒DのTEM写真によると、二硫化モリブデン層の平均積層数は1.2、平均値長さは4.7nmであった。
[比較例2:予備硫化済み水素化脱硫触媒Eの調製]
(1)Al濃度換算で22質量%のアルミン酸ナトリウム水溶液7.15kgを入れ、イオン交換水49kgで希釈後、NaOH濃度換算で5質量%の水酸化ナトリウム溶液6.01kgを攪拌しながら添加し、更にSiO濃度換算で5質量%の珪酸ナトリウム溶液1.80kgを攪拌しながら添加し、60℃に加温して作製した塩基性アルミニウム塩水溶液に、(2)TiO濃度換算で33質量%の硫酸チタン4.6kgを25.4kgのイオン交換水に溶解したチタニウム鉱酸塩水溶液を、一定速度でpHが7.2となるまで添加して、水和物スラリーeを調製した点が、実施例1と異なる。
実施例1と同様にして、水和物スラリーeから担体eを調製した。担体eは、担体基準で、SiO濃度が3質量%、TiO濃度が50質量%、Al濃度が47質量%であった。
また、実施例1と同様にX線回折分析を行った結果、チタニア回折ピーク面積/アルミナ回折ピーク面積は1/3であった。
更に、実施例1と同様にして、担体eと含浸液aから触媒eを製造した。また、実施例1と同様に予備硫化処理して触媒eから触媒Eを得た。表1に触媒Eの性状を示す。得られた触媒EのTEM写真によると、二硫化モリブデン層の平均積層数は1.7、平均値長さは7.4nmであった。
[実施例4:予備硫化済み水素化脱硫触媒Fの調製]
(1)Al濃度換算で22質量%のアルミン酸ナトリウム水溶液7.79kgを入れ、イオン交換水40kgで希釈後、SiO濃度換算で5質量%の珪酸ナトリウム溶液4.20kgを攪拌しながら添加し、60℃に加温して作製した塩基性アルミニウム塩水溶液と、(2)Al濃度換算で7質量%の硫酸アルミニウム水溶液6.81kgを12kgのイオン交換水で希釈した酸性アルミニウム塩水溶液、及び、TiO濃度換算で33質量%の硫酸チタン1.82kgを10kgのイオン交換水に溶解したチタニウム鉱酸塩水溶液とを混合して作製した混合水溶液を、一定速度でpHが7.2となるまで添加して、水和物スラリーfを調製した点が、実施例1と異なる。
実施例1と同様にして、水和物スラリーfから担体fを調製した。担体fは、担体基準で、SiO濃度が7質量%、TiO濃度が20質量%、Al濃度が73質量%であった。
また、実施例1と同様にX線回折分析を行った結果、チタニア回折ピーク面積/アルミナ回折ピーク面積は1/8であった。
更に、三酸化モリブデン232gと炭酸コバルト97gとを、イオン交換水500mlに懸濁させ、この懸濁液を95℃で5時間液容量が減少しないように適当な還流措置を施して加熱した後、クエン酸145gを加えて溶解させ、含浸液fを作製した。また、含浸液fのピーク強度比は2.9倍であった。
この含浸液fのpHは1.7であった。この含浸液fを、担体f1000gに噴霧含浸させた後、110℃で1時間乾燥させて触媒fを得た。触媒fの金属成分の含有量は、触媒基準で、MoO濃度が18質量%、CoO濃度が4.5質量%であった。実施例1と同様にして触媒fから触媒Fを得た。表2に触媒Fの性状を示す。得られた触媒FのTEM写真によると、二硫化モリブデン層の平均積層数は1.3、平均値長さは4.4nmであった。
[実施例5:予備硫化済み水素化脱硫触媒Gの調製]
(1)Al濃度換算で22質量%のアルミン酸ナトリウム水溶液7.68kgを入れ、イオン交換水38kgで希釈後、SiO濃度換算で5質量%の珪酸ナトリウム溶液6.00kgを攪拌しながら添加し、60℃に加温して作製した塩基性アルミニウム塩水溶液と、(2)Al濃度換算で7質量%の硫酸アルミニウム水溶液8.0kgを14.4kgのイオン交換水で希釈した酸性アルミニウム塩水溶液、及び、TiO濃度換算で33質量%の硫酸チタン1.36kgを7.64kgのイオン交換水に溶解したチタニウム鉱酸塩水溶液とを混合して作製した混合水溶液を、一定速度でpHが7.2となるまで添加して、水和物スラリーgを調製した点が、実施例1と異なる。
実施例1と同様にして、水和物スラリーgから担体gを調製した。担体gは、担体基準で、SiO濃度が10質量%、TiO濃度が15質量%、Al濃度が75質量%であった。
また、実施例1と同様にX線回折分析を行った結果)、チタニア回折ピーク面積/アルミナ回折ピーク面積は1/8であった。
実施例1と同様にして、担体gと含浸液fから触媒gを製造した。更に、実施例1と同様に予備硫化処理して触媒gから触媒Gを得た。表2に触媒Gの性状を示す。得られた触媒GのTEM写真によると、二硫化モリブデン層の平均積層数は1.5、平均値長さは4.1nmであった。
[比較例3:予備硫化済み水素化脱硫触媒Hの調製]
(1)Al濃度換算で22質量%のアルミン酸ナトリウム水溶液7.60kgを入れ、イオン交換水49kgで希釈後、60℃に加温して作製した塩基性アルミニウム塩水溶液と、(2)TiO濃度換算で33質量%の硫酸チタン4.09kgを23kgのイオン交換水に溶解したチタニウム鉱酸塩水溶液とを混合して作製した混合水溶液を、一定速度でpHが7.2となるまで添加して、水和物スラリーhを調製した点が、実施例1と異なる。
実施例1と同様にして、水和物スラリーhから担体hを調製した。担体hは、SiO濃度が0質量%(担体基準)、TiO濃度が45質量%(担体基準)、アルミニウムがAl濃度換算で55質量%(担体基準)であった。
また、実施例1と同様にX線回折分析を行った結果(図示せず)、チタニア回折ピーク面積/アルミナ回折ピーク面積は1/3であった。
更に、実施例1と同様にして、担体hと含浸液aから触媒hを製造した。また、実施例1と同様にして触媒hから触媒Hを得た。表2に触媒Hの性状を示す。
実施例1と同様に触媒GのTEM画像の分析を行った結果(図示せず)、二硫化モリブデンの平均積層数は2.3、平均値長さは7.2nmであった。
[比較例4:予備硫化済み水素化脱硫触媒Iの調製]
(1)Al濃度換算で22質量%のアルミン酸ナトリウム水溶液5.37kgを入れ、イオン交換水41kgで希釈後、SiO濃度換算で5質量%の珪酸ナトリウム溶液18kgを攪拌しながら添加し、60℃に加温して作製した塩基性アルミニウム塩水溶液と、(2)Al濃度換算で7質量%の硫酸アルミニウム水溶液0.28kgを0.51kgのイオン交換水で希釈した酸性アルミニウム塩水溶液、及び、TiO濃度換算で33質量%の硫酸チタン2.73kgを15kgのイオン交換水に溶解したチタニウム鉱酸塩水溶液とを混合して作製した混合水溶液とを、一定速度でpHが7.2となるまで添加して、水和物スラリーiを調製した点が、実施例1と異なる。
実施例1と同様にして、水和物スラリーiから担体iを調製した。担体iは、担体基準で、SiO濃度が30質量%、TiO濃度が30質量%、Al濃度が40質量%であった。
また、実施例1と同様にX線回折分析を行った結果、チタニア回折ピーク面積/アルミナ回折ピーク面積は1/8であった。
更に、実施例1と同様にして、担体iと含浸液aから触媒iを製造した。また、実施例1と同様に予備硫化処理して触媒iから触媒Iを得た。表2に触媒Iの性状を示す。得られた触媒IのTEM写真によると、二硫化モリブデン層の平均積層数は3.0、平均値長さは7.2nmであった。
[実施例6:予備硫化済み水素化脱硫触媒Jの調製]
(1)Al濃度換算で22質量%のアルミン酸ナトリウム水溶液8.08kgを入れ、イオン交換水42kgで希釈後、SiO濃度換算で5質量%の珪酸ナトリウム溶液1,20kgを攪拌しながら添加し、60℃に加温して作製した塩基性アルミニウム塩水溶液と、(2)Al濃度換算で7質量%の硫酸アルミニウム水溶液5.90kgを11kgのイオン交換水で希釈した酸性アルミニウム塩水溶液、及び、TiO濃度換算で33質量%の硫酸チタン2.27kgを13kgのイオン交換水に溶解したチタニウム鉱酸塩水溶液とを混合して作製した混合水溶液とを、一定速度でpHが7.2となるまで添加して、水和物スラリーjを調製した点が、実施例1と異なる。
実施例1と同様にして、水和物スラリーjから担体jを調製した。担体jは、担体基準で、SiO濃度が2質量%、TiO濃度が25質量%、Al濃度が73質量%であった。
また、実施例1と同様にX線回折分析を行った結果、チタニア回折ピーク面積/アルミナ回折ピーク面積は1/8であった。
含浸液jの調製は、含浸液fのクエン酸をリンゴ酸に変更したこと以外は同様であり、そのpHは1.5であった。また、含浸液jのピーク強度比は3.2倍であった。
実施例1と同様にして担体jと含浸液jより触媒jを製造した。また、実施例1と同様に予備硫化処理して触媒jから触媒Jを得た。表3に触媒Jの性状を示す。得られた触媒JのTEM写真によると、二硫化モリブデン層の平均積層数は1.3、平均値長さは4.4nmであった。
[実施例7:予備硫化済み水素化脱硫触媒Kの調製]
(1)実施例6と同様の担体jを用いた。(2)三酸化モリブデン235gと炭酸コバルト98gとを、イオン交換水500mlに懸濁させ、この懸濁液を95℃で5時間液容量が減少しないように適当な還流措置を施して加熱した後、リン酸21gとクエン酸147gを加えて溶解させ、含浸液kを作製した。この含浸液kのpHは1.1であった。また、含浸液kのピーク強度比は3.4倍であった。
この含浸液kを、担体j1000gに噴霧含浸させた後、110℃で1時間乾燥させて触媒kを得た。触媒kの金属成分の含有量は、触媒基準で、MoO濃度が18質量%、CoO濃度が4.5質量%、P濃度が1.0質量%であった。
また、実施例1と同様に予備硫化処理して触媒kから触媒Kを得た。表3に触媒Kの性状を示す。得られた触媒KのTEM写真によると、二硫化モリブデン層の平均積層数は1.3、平均値長さは4.3nmであった。
[実施例8:予備硫化済み水素化脱硫触媒Lの調製]
(1)実施例6と同様の担体jを用いた。(2)三酸化モリブデン235gと炭酸ニッケル107gとを、イオン交換水500mlに懸濁させ、この懸濁液を95℃で5時間液容量が減少しないように適当な還流措置を施して加熱した後、リン酸21gとクエン酸147gを加えて溶解させ、含浸液lを作製した。この含浸液lのpHは1.1であった。また、含浸液kのピーク強度比は3.2倍であった。
この含浸液lを、担体j1000gに噴霧含浸させた後、110℃で1時間乾燥させて触媒lを得た。触媒lの金属成分の含有量は、触媒基準で、MoO濃度が18質量%、NiO濃度が4.5質量%、P濃度が1.0質量%であった。
また、実施例1と同様に予備硫化処理して触媒lから触媒Lを得た。表3に触媒Lの性状を示す。得られた触媒LのTEM写真によると、二硫化モリブデン層の平均積層数は1.3、平均値長さは3.7nmであった。
[比較例5:予備硫化済み水素化脱硫触媒Mの調製]
(1)実施例5と同様の担体gを用いた。(2)三酸化モリブデン492gと炭酸コバルト159gとを、イオン交換水500mlに懸濁させ、この懸濁液を95℃で5時間液容量が減少しないように適当な還流措置を施して加熱した後、クエン酸238gを加えて溶解させ、含浸液mを作製した。この含浸液mのpHは1.7であった。また、含浸液mのピーク強度比は3.6倍であった。
この含浸液mを、担体g1000gに噴霧含浸させた後、110℃で1時間乾燥させて触媒mを得た。触媒mの金属成分の含有量は、MoO濃度が31質量%、CoO濃度が6質量%であった。
また、実施例1と同様に予備硫化処理して触媒mから触媒Mを得た。表3に触媒Mの性状を示す。得られた触媒MのTEM写真によると、二硫化モリブデン層の平均積層数は2.8、平均値長さは2.8nmであった。
[比較例6:予備硫化済み水素化脱硫触媒Nの調製]
(1)実施例5と同様の担体gを用いた。(2)モリブデン酸アンモニウム390gとクエン酸17gをイオン交換水500mlに懸濁させ、75℃で1時間液容量が減少しないように適当な還流装置を施して加熱溶解させた後、炭酸コバルト11gを加えて溶解させ、含浸液nを作製した。この含浸液nのpHは5.3であった。また、含浸液nのピーク強度比は2.2倍であった。
この含浸液nを、担体g1000gに噴霧含浸させた後、110℃で1時間乾燥させて触媒nを得た。触媒nの金属成分の含有量は、MoO濃度が24質量%、CoO濃度が0.5質量%であった。
また、実施例1と同様に予備硫化処理して触媒nから触媒Nを得た。表3に触媒Nの性状を示す。得られた触媒NのTEM写真によると、二硫化モリブデン層の平均積層数は2.5、平均値長さは2.6nmであった。
[比較例7:予備硫化済み水素化脱硫触媒Oの調製]
(1)実施例5と同様の担体gを用いた。(2)三酸化モリブデン391gと炭酸コバルト131gとを、イオン交換水500mlに懸濁させ、この懸濁液を95℃で5時間液容量が減少しないように適当な還流措置を施して加熱した後、リン酸152gを加えて溶解させ、含浸液oを作製した。この含浸液oのpHは0.9であった。また、含浸液oのピーク強度比は3.8倍であった。
この含浸液oを、担体g1000gに噴霧含浸させた後、110℃で1時間乾燥させて触媒oを得た。触媒oの金属成分の含有量は、MoO濃度が25質量%、CoO濃度が5質量%、P濃度が6質量%であった。また、実施例1と同様に予備硫化処理して触媒oから触媒Oを得た。表3に触媒Oの性状を示す。得られた触媒OのTEM写真によると、二硫化モリブデン層の平均積層数は3.3、平均値長さは3.0nmであった。
[比較例8:予備硫化済み水素化脱硫触媒Pの調製]
(1)実施例3と同様の担体cを用いた。(2)炭酸コバルト88gを、イオン交換水500mlに懸濁させ、この懸濁液を95℃で5時間液容量が減少しないように適当な還流措置を施して加熱した後、クエン酸132gを加えて溶解させ、含浸液pを作製した。この含浸液kのpHは1.8であった。
この含浸液pを、担体c1000gに噴霧含浸させた後、110℃で1時間乾燥させて触媒pを得た。触媒pの金属成分の含有量は、CoO濃度が5質量%であった。また、実施例1と同様に予備硫化処理して触媒pから触媒Pを得た。表3に触媒Pの性状を示す。
[実施例9:予備硫化済み水素化脱硫触媒Qの調製]
(1)容量が100Lのスチームジャケット付のタンクに、Al濃度換算で7質量%の硫酸アルミニウム水溶液7.38kgをイオン交換水27kgで希釈後、TiO濃度換算で33質量%の硫酸チタン1.82kgを10kgのイオン交換水に溶解したチタニウム鉱酸塩水溶液を混合し、SiO濃度換算で5質量%の珪酸ナトリウム溶液1.80kgを攪拌しながら添加し、60℃に加温し、混合水溶液を作成した。(2)また、Al濃度換算で22質量%のアルミン酸ナトリウム水溶液8.16kgを28kgのイオン交換水で希釈した塩基性アルミニウム塩水溶液を、60℃に加温して、塩基性アルミニウム塩水溶液を作成した。混合水溶液が入ったタンクに、ローラーポンプを用いて塩基性アルミニウム塩水溶液をpHが7.2となるまで一定速度で添加(添加時間:10分)し、シリカ、アルミナ、及びチタニアを含有する水和物スラリーqを調製した点が、実施例1と異なる。
実施例1と同様にして、水和物スラリーqから担体qを調製した。担体qは、担体基準で、SiO濃度が3質量%、TiO濃度が20質量%、Al濃度が77質量%であった。
また、実施例1と同様にX線回折分析を行った結果(図示せず)、チタニア回折ピーク面積/アルミナ回折ピーク面積は1/7であった。
更に、実施例1と同様にして、担体qと含浸液fから触媒qを製造した。また、実施例1と同様にして触媒qから触媒Qを得た。表3に触媒Qの性状を示す。得られた触媒QのTEM写真によると、二硫化モリブデン層の平均積層数は1.3、平均値長さは4.4nmであった。
[試験例1]
触媒A〜Qを使用して、次の性状を有する原料油をザイテル社製の水素化脱硫装置により水素化処理した。なお、原料油の沸点範囲はJIS K2254「石油製品−蒸留試験方法」、密度@15℃はJIS K2249「原油及び石油製品−密度試験方法及び密度・質量・容量換算表」、硫黄分はJIS K2541「原油及び石油製品−硫黄分試験方法」、窒素分はJIS K2609「原油及び石油製品−窒素分試験方法」に基づき測定した。
ここで、生成油の硫黄分が7質量ppmとなる温度(以下、「反応温度」という。)を求め、各触媒の脱硫性能を比較した。なお、水素化処理反応は以下の条件で行った。この結果を表1〜3に示す。
《原料油の性状》
原料油 :直留軽油(沸点範囲208〜390℃)
密度@15℃:0.8493g/cm
硫黄分 :1.32質量%
窒素分 :105質量ppm
《反応条件》
液空間速度 :1.0h−1
水素圧力 :4.5MPa
水素/油比 :250NL/L
表1は、担体中のチタニア量の影響を確認した結果である。担体中のチタニア量が増えると脱硫性能が向上するが、40質量%を超えると細孔分布のシャープネスが悪くなるため性能が低下した。また、チタニアが0質量%の場合はチタニアの効果がなく脱硫性能が低下した。
表2は、担体中のシリカ量の影響を確認した結果である。担体中のシリカ量も10質量%を超えると細孔分布のシャープネスが悪くなるため性能が低下した。また、シリカが0質量%の場合は、チタニアの分散性が低下するために性能が低下した。
表3は担持する金属成分の影響を確認した結果である。コバルト−モリブデン、ニッケル−モリブデンいずれも高い脱硫性能を有している。また、金属成分と同時にキレート剤及び/又はリン酸を含有しても高い脱硫性能を有している結果となった。更に、担体調製の際に酸溶液を塩基性溶液に添加する製法と塩基性溶液に酸溶液に添加する製法といずれも高い脱硫性能を示した。しかし、金属成分量が増え二硫化モリブデン層が短く、更に高積層化した触媒では脱硫性能が低下した。更に含浸液のラマンスペクトルにおいて、単量体に依存する900cm−1のピーク強度を大きくした触媒、つまり規定したピーク比が低い触媒でも、単量体が多いことによる二硫化モリブデンと担体との相互作用の増加によって性能が低下した。また、キレート剤を用いない含浸液で調製した触媒でも、二硫化モリブデン層の高積層化が起こり脱硫性能が低下した。更に、モリブデンを金属成分に含まない場合では、装置測定上限の温度になっても生成油中の硫黄濃度が7質量ppmにならないため測定を中断した。
以上の結果により、本発明の触媒は、生成油の硫黄分が7質量ppmとなる温度が低く、脱硫活性に優れていることが分かった。また、本発明の触媒に係る担体は、安価なアルミナが主成分であり従来のアルミナ及びシリカアルミナ系触媒と比較して大幅に生産コストが向上せず、安価で高性能な触媒であると言える。
本発明の予備硫化済み水素化脱硫触媒は、特に軽油留分の水素化処理において高い脱硫活性を有し、産業上きわめて有用である。

Claims (7)

  1. シリカ、アルミナおよびチタニアを含有する担体と該担体に担持された周期表第VIA族及び第VIII族から選ばれる少なくとも1種の金属成分とを有する水素化脱硫触媒aを予備硫化処理して得られる炭化水素油の水素化脱硫触媒であって、
    前記担体は、X線回折分析により測定されるアナターゼ型チタニア(101)面の結晶構造を示す回折ピーク面積及びルチル型チタニア(110)面の結晶構造を示す回折ピーク面積の合計の面積(チタニア回折ピーク面積)が、γ−アルミナ(400)面に帰属されるアルミニウム結晶構造を示す回折ピーク面積(アルミナ回折ピーク面積)に対して1/4以下であり、シリカの含有量がSiO として1〜10質量%、チタニアの含有量がTiO として10〜35質量%、アルミナの含有量がAl として55〜89質量%であり、
    前記金属成分は、少なくともモリブデンを含み、
    該モリブデンは、前記予備硫化処理により二硫化モリブデンの結晶となって担体上に層状に配設され、しかも、該二硫化モリブデンの結晶層は、該結晶層の面方向の平均値長さが3.5nmを超え、7nm以下であり、かつ、平均積層数が1.0を超え、1.9以下であることを特徴とする水素化脱硫触媒。
  2. 前記金属成分の含有量は、触媒基準で、酸化物として1〜35質量%の範囲にあり、しかも、前記モリブデンの含有量は、触媒基準で、MoOとして1〜25質量%の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の水素化脱硫触媒。
  3. 前記予備硫化処理は、前記水素化脱硫触媒aと、炭化水素油及び硫化剤の混合油、或いは、硫化水素とを、温度が200〜400℃で接触させて行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の水素化脱硫触媒。
  4. (1)珪酸イオンの存在下で塩基性アルミニウム塩水溶液と、チタニウム鉱酸塩及び酸性アルミニウム塩の混合水溶液とを、pHが6.5〜9.5になるように混合して水和物を得る第1工程と、(2)前記水和物を順次洗浄、成型、乾燥及び焼成して担体を得る第2工程と、(3)前記担体に、周期表第VIA族及び第VIII族から選ばれる少なくとも1種の金属成分(ただし、モリブデンを必須として含有する)、及びキレート剤を含む含浸液を接触させる第3工程と、(4)前記含浸液と接触させて得られる金属を担持した担体を乾燥して水素化脱硫触媒aを得る第4工程と、(5)前記水素化脱硫触媒aを予備硫化処理する第5工程とを有する炭化水素油の水素化脱硫触媒の製造方法であって、
    前記担体は、X線回折分析により測定されるアナターゼ型チタニア(101)面の結晶構造を示す回折ピーク面積及びルチル型チタニア(110)面の結晶構造を示す回折ピーク面積の合計の面積(チタニア回折ピーク面積)が、γ−アルミナ(400)面に帰属されるアルミニウム結晶構造を示す回折ピーク面積(アルミナ回折ピーク面積)に対して1/4以下であり、シリカの含有量がSiO として1〜10質量%、チタニアの含有量がTiO として10〜35質量%、アルミナの含有量がAl として55〜89質量%であり、
    前記モリブデンは、前記予備硫化処理により二硫化モリブデンの結晶となって担体上に層状に配設され、しかも、該二硫化モリブデンの結晶層は、該結晶層の面方向の平均値長さが3.5nmを超え、7nm以下であり、かつ、平均積層数が1.0を超え、1.9以下であり、
    前記含浸液は、ラマンスペクトルにおいて、940〜950cm−1の範囲にあるピーク強度が、890〜910cm−1の範囲にあるピーク強度の2.5倍以上であることを特徴とする水素化脱硫触媒の製造方法。
  5. 前記第5工程における予備硫化処理は、前記水素化脱硫触媒aと、炭化水素油及び硫化剤の混合油、或いは、硫化水素とを、温度が200〜400℃で接触させて行うことを特徴とする請求項に記載の水素化脱硫触媒の製造方法。
  6. 前記含浸液には、更に、リン化合物が含まれていることを特徴とする請求項4又は5に記載の水素化脱硫触媒の製造方法。
  7. 前記キレート剤は、クエン酸又はリンゴ酸であることを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の水素化脱硫触媒の製造方法。
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