JP5609611B2 - 分光特性取得装置、画像評価装置、及び画像形成装置 - Google Patents

分光特性取得装置、画像評価装置、及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、対象物の分光データをライン上に取得することを可能とする分光センサアレ
イを有し、主に画像形成装置によって画像担持媒体に形成された画像を評価するために画
像全幅にわたって分光反射率を取得し測色を行う分光特性取得装置と、その分光特性取得
装置を有し画像形成装置による出力結果を評価するための画像評価装置と、その画像評価
装置を搭載した画像形成装置に関する。
近年、プリンター、複写機や、それらに通信機能等を付加したファクシミリ、デジタル複合機、印刷機などの多くの画像形成装置が市場に出回っており、これらに採用される画像形成方法も、電子写真方式、インクジェット方式、感熱方式等、様々な方式が知られている。また、プロダクションプリンティング分野においても、枚葉機、連帳機ともにデジタル化が進み、電子写真方式、インクジェット方式などの製品が多く市場投入されている。ユーザーニーズもモノクロ印刷からカラー印刷への移行における画像の多元化、高精細高密度化が進み、写真高画質プリント、カタログ印刷、請求書等への個人嗜好に対応した広告掲載など、消費者の手元に届くサービス形態の多様化が進み、高画質、個人情報の保証、色再現への要求も高まっている。
高画質化に対応した技術として、電子写真方式の画像形成装置では中間転写体や感光体
上の定着前のトナー濃度を検知する濃度センサを搭載しトナー供給量を安定化するもの、
個人情報の保証では画像形成方式によらず出力画像をカメラ等で撮像し文字認識や画像間
差分による差異検出で検査するもの、色再現ではカラーパッチを出力し分光計で一点また
は複数点の色計測を実行しキャリブレーションを行うものなどが上市されてきた。
これらの技術は、ページ間、ページ内での画像変動に対応するため、画像全域で実行されることが望ましい。
ここで、画像の全幅計測における評価技術としては、例えば以下の特許文献1乃至特許
文献5に示した技術が提案されている。
特許文献1(特表2008−518218号公報)に開示された「画素に基づいて測定
対象を光電的に測定するための測定装置および走査装置」では、ライン状の受光素子を複
数並べて、測定対象を検出系に対し相対的に移動する機構を設定し、全幅の分光特性を計
測する。その際、受光素子間で検出対象領域からの反射光のクロストークが生じないよう
に遮光壁を設定する。
特許文献2(特開2005−315883号公報)に開示された「全幅アレイ分光光度
計、カラー検査対象の全幅走査カラー解析の方法、および、カラー印刷シートの完全横方
向走査カラー解析の方法」では、画像の全幅で異なる波長帯を有する光源で連続的に照射
し、反射光を取得して全幅の分光特性を取得する。
特許文献3(特開2002−310799号公報)に開示された「印刷物のカラーイン
キ濃度検出方法およびカラーインキ濃度検出装置」では、印刷面全幅に光を照射し、ライ
ンセンサカメラで特定領域の濃度を検出し、平均化することで基準濃度と比較する。
特許文献4(特許第3566334号公報)に開示された「画像処理装置およびその方
法」では、原稿と特定原稿を複数回走査して、共通する色味情報を画像間論理和等の処理
から類似度を判定する。
特許文献5(特開2003−139702号公報)に開示された「印刷シート上の多色
刷り画像濃度検出装置」では、印刷面全幅に光を照射し、2次元の画素構造を持つCCD
と回折素子または屈折素子の組み合わせにより全幅の分光特性を取得する。
画像の色を全幅で計測しようとした場合、異なる波長帯に限定した複数の光を照射して
エリアセンサで撮像するか、ラインセンサで撮像しながら計測系と被検対象を相対的に移
動する構成、または、撮像系を複数設定し、撮像系に入射する被検対象からの反射光の波
長帯を限定する構成が一般的に考えられる。その際、取得される複数の波長帯に対応した
画像において、画像間で被検対象とする位置にずれが生じた場合、被検対象の各位置での
色情報を正確に計測することが不可能となる。
ここで波長帯の異なる複数の画像から色情報を正確に計測する方法として、各画像の被
検対象の位置で取得される反射光量の強度をリファレンスとなる現画像や原稿データと比
較する方法や、各画像の被検対象の位置で取得される反射光量の強度からウィナー推定な
どを適用して連続分光特性を推測する方法などがある。そのため、各画像で異なる位置を
被検対象とした場合、リファレンスとの比較や、連続分光特性の推定に誤差が生じること
となり、測定精度が低下する原因となる。
従来技術において、上記に挙げた特許文献1に関しては、ライン状の計測系であり、被
検対象の画像の色を全幅で計測できる一般的な構成を成すが、各波長帯で得られる画像の
位置ずれを低減する方策は備えていない。
特許文献2に関しては、異なる波長帯を有する光源からの連続的な照射光による被検対
象からの反射光を取得する構成では、時間軸におけるずれが生じ、被検対象の同一箇所を
計測することは不可能である。仮に、当該構成で光源と受光系の組合せを複数備えたとし
ても、波長帯の異なる各画像の被検対象位置がずれる恐れが多分にある。また、異なる色
でフィルター処理された複数列の検出器を用いた構成も延べられているが、前述下も音同
様に複数色間での画像位置ずれによる問題が生じる。
特許文献3に関しては、全幅で色情報を取得する構成は同様であるが、検知した領域の
濃度を平均化する工程により代表値としていると考えられるが、被検対象の色分布に関し
ては保証できない。
特許文献4に関しては、各波長帯に原稿と被検対象を画像間演算により比較して判定し
ているが、被検対象の色変動は特定できない。また、個別に得られる画像の色情報から、
画像を再構成しても、実際の被検対象に色変動が生じているかは判定不可能である。
特許文献5に関しては、2次元画素構造を有するCCDを用い、1方向に画像データを
、もう1方向には分光データを取得することで全幅の色情報を測定する構成が示されてい
る。しかしながら、2次元画素構造を有するCCDにおいては、データ読み出し特性上の
制約からラインセンサに対して読み出し速度が格段に遅くなるため、対象物の色情報を取
得する速度に大きな制約が存在する。
以上のように、対象物の分光情報を全幅で計測する分光センサの従来技術においては、
高速に読み出しを行うことと、分光精度を保つことを両立することは困難であった。
前述の従来技術の課題を解決するために、本発明者らは先に、読み取り対象物へ光を照
射する光照射手段と、前記光照射手段から前記読み取り対象物に照射された前記光の拡散
反射光の少なくとも一部を分光する分光手段と、前記分光手段により分光された前記拡散
反射光を取得する受光手段と、を含んで構成され、前記受光手段は、分光センサが一方向
に複数個配列された分光センサアレイを構成し、前記分光センサは、一方向に配列された
互いに分光特性の異なる光を受光する所定数の画素を有することを要件とする分光特性取
得装置を提案している(特願2009−260259)。
この先願発明における具体的な構成例を図21に示す。図21における分光特性取得装
置では、図示されていないライン照明光源と、ラインセンサ0-101と、回折素子0-102と、
第一の結像手段である結像光学系0-103と、複数のピンホールが形成されたピンホールア
レイ0-104と、第二の結像手段であるセルフォックレンズ0-105とを有する。ライン照明光源から照射され、画像担持媒体(紙等)0-106で拡散反射した光は、セルフォックレンズアレイ0-105によってピンホールアレイ0-104に導かれる。ピンホールアレイ0-104の複数のピンホールから出射される光は結像光学系0-103によって取り込まれ回折素子0-102によって分光された後にラインセンサ0-101上に結像する。ラインセンサ上は、複数の分光ユニットが並列した構成をとっており、一つのピンホールからの像が一つの分光ユニットへ0入射するように配置されている。
上記の先願における発明の中でも、図21に示したように第二の結像光学系としてセル
フォックレンズアレイ0-105のような等倍結像素子を用いることには次の(1)、(2)
のようなメリットが挙げられる。
(1)ピンホールアレイ0-104の周期と等倍結像素子の周期とが異なっていても対象物の
像をピンホールアレイ上に結像することが可能である。
(2)等倍結像素子とピンホールとの位置関係が厳密でなくても良い。
しかしながら、図21における光学系においては分光ユニット間で取得可能な光量むらが発生する問題がある。これは、セルフォックレンズアレイ0-105の周期とピンホールアレイ0-104の周期が異なるために出射される光の角度成分にむらが生じ、結像光学系にカップリング可能な光量が位置によって変動するために生じる。図22(a)および(b)を用いてより詳細を説明する。
なお、この明細書中において使用される「セルフォック」は「日本板硝子株式会社の登録商標」である。
図22(a)に、セルフォックレンズアレイの一つのレンズ中心とピンホール中心が合
致しているときの、光路模式図(図22(a)の上図)と、ピンホールから出射する光の
角度分布(図22(a)の下図)を示した。図中の斜線部は光路を模式的に示している。
ピンホールへは、複数のレンズからの光が取り込まれるため、出射角度分布としては複数
の山が形成される。第一の結像手段である結像光学系は有限の入射瞳を持っているため、
この中のある中心(出射角0度)近辺の範囲を取り込むことが可能となっている。
次に、セルフォックレンズアレイのレンズ中心とピンホール中心が合致していないとき
を、図22(b)に示す。出射角度分布は、中心部において強度が弱く、その周辺に強度
を有する分布となる。この結果、結像光学系によって取り込み可能な光量は、レンズ中心
とピンホール中心が合致しているときに対して光量が低下することとなる。よって、ピン
ホールアレイの周期とセルフォックレンズアレイの周期が異なっている際には、取り込み
光量のむらが発生することとなる。
また、別の問題に関して説明する。図21に示したライン分光センサにおいては、セン
シング領域の中心から端部になるにつれ、すなわち結像レンズに対する像高が大きくなる
につれて、図21を見てもわかるようにピンホールを出射する光のうち結像光学系で取り
込み可能な光はピンホールからの出射角がより傾いた光となる。例えば、図23に示すよ
うに、センシング領域端部では取り込み可能な出射角度範囲がより大きい出射角度を中心
とする領域となるため、センシング領域中心部に比べて取り込み可能な光量が低下してし
まう。また、その途中の領域においても、出射角度分布のむらに応じて取り込み光量のむ
らが発生することとなる。この問題は、前述の問題を回避するためセルフォックレンズア
レイのレンズピッチとピンホールのピッチを一致させたとしても発生する問題である。
以上の問題によって、最終的には図24に示すように像高に対する取り込み可能な最大
光量として、周期的な変動および高像高における光量の低下が発生することとなる。ここ
で、像高とは結像光学系に対する像高のことを意味しており、最大像高とは有効なセンシ
ング領域における最大の像高のことを意味している。先願発明においては、これらの問題
を解決する具体的な構成に関しては述べられていなかった。
さらに別の問題点に関しても述べる。図21において、センシング領域中心部において
は画像担持媒体から垂直に拡散反射された光が最終的に結像光学系に取り込まれることに
なるが、センシング領域端部においては、画像担持媒体から斜めに拡散反射した光が取り
込まれることになる。一般的に、プリント画像は偏角分光特性、すなわち分光特性の拡散
反射方向に対する依存性、を有していることが知られている。このため、図21に示した
構成では、センシング領域中心部における分光特性取得結果と、センシング領域端部にお
ける分光特性取得結果とに、偏角分光特性に起因する誤差が生じる可能性がある。
本発明は上記事情に鑑み、前記「高像高における光量の低下」の問題を有効に軽減できる分光特性取得装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、偏角分光特性による影響を受けない分光特性取得装置を提供すること
を目的とする。
より詳しく述べると、本発明では、読み取り対象物の分光特性を全幅で計測する際に、
前述の課題を解決しセンシング領域全域に対して光量のむらが少なく、受光量の多い高精
度な分光特性取得装置を提供することを目的とする。
また本発明は、より空間分解能の高い分光特性取得装置を提供することを目的とする
さらに本発明は、センシング領域全域にわたって、偏角分光特性の影響が少ない分光特
性取得装置を提供することを目的とする。
さらに本発明は、読み取り対象物とレンズアレイとの距離に位置ずれが生じても、測定
精度に対する影響が少ない分光特性取得装置を提供することを目的とする。
さらに本発明は、部品点数を減らし、振動などによる部品間の位置ずれや、熱膨張によ
る位置ずれによる性能の劣化を受けにくい分光特性取得装置を提供することを目的とする

さらに本発明は、迷光による影響が少なくより高精度な分光特性取得装置を提供するこ
とを目的とする。
さらに本発明は、レンズアレイの製造がより容易となる分光特性取得装置を目的とする

さらに本発明は、上記の目的を達成しえる分光特性取得装置を有する画像評価装置、及
びその画像評価装置を搭載した画像形成装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明では以下の[1]乃至[11]に示す解決手段を採っている。
[1]:本発明の分光特性取得装置は、光照射手段により照射された対象物による反射光
が通過する複数のレンズが配列されたレンズアレイと、該レンズアレイを通過した光を分
光する分光手段と、該分光手段により分光された、互いに異なる分光特性の光を複数の画
素で受光する受光手段と、前記対象物と前記レンズアレイとの間に、前記レンズアレイを構成する個々のレンズと1対1に対応して透過部が形成されたマスクと、を有し、前記分光手段は、前記レンズアレイを通過した光を結像する結像手段を含み、前記レンズアレイの各レンズの、レンズ配列方向における開口数NAが、前記結像手段の最大有効画角θmaxに対して、
NA>sin(θmax)
なる条件を満足することを特徴とする(請求項1)。
[2]:[1]に記載の分光特性取得装置において、分光手段は、レンズアレイからの光
を受ける複数の開口部が配列されたピンホールアレイと、該ピンホールアレイの前記開口
部を通過した光を結像する結像手段と、該結像手段により結像される光を回折する回折手
段と、を含むことを特徴とする(請求項2)。
[3]:[1]または[2]記載の分光特性取得装置において、レンズアレイの個々のレンズ
と、ピンホールアレイの個々の開口部が1:1に対応し、レンズアレイを構成するレンズ
は、対象物の表面とピンホールアレイの開口部とを結像関係とする位置に配置されており
、その結像倍率Mは前記ピンホールアレイのピッチpおよび該ピンホールアレイの配列方
向に対する開口距離dに対して次の条件式、
M<d/p (式2)
を満たすことを特徴とする(請求項3)。
[4]:[3]の分光特性取得装置において、ピンホールアレイの開口部のうち少なくと
も一部は対応するレンズの中心光軸に対して偏心しており、偏心量が場所によって異なる
ことを特徴とする(請求項4)。
[5]:[2]〜[4]の何れか1に記載の分光特性取得装置において、ピンホールアレイの複数の開口部は対応するレンズの焦点位置近傍に配置されていることを特徴とする(請求項5)。
[6]:[2]〜[5]の何れか1に記載の分光特性取得装置において、ピンホールアレイはレンズアレイと同一基板に形成されていることを特徴とする(請求項6)。
[7]:[1]〜[6]の何れか1に記載の分光特性取得装置において、透過部のうち少なくとも一部の透過部は対応するレンズの中心光軸に対して偏心しており、結像レンズの光軸中心から遠ざかるに従って偏心量が大きくなっていることを特徴とする(請求項7)。
[8]:[7]に記載の分光特性取得装置において、マスクはレンズアレイ上に一体的に形成されていることを特徴とする(請求項8)
[9]:[7]または[8]に記載の分光特性取得装置において、レンズアレイを構成するレンズは、マスクの透過部を通過する光束に対応した領域のみレンズとして機能する面が形成されていることを特徴とする(請求項9)
[10]:画像担持媒体上に複数色で形成された画像の色を評価する画像評価装置であっ
て、[1]乃至[9]の何れか1に記載の分光特性取得装置と、前記画像担持媒体を搬送する搬送手段と、前記分光特性取得装置が取得した分光特性に基づいて、前記画像の色を評価する画像評価手段と、を有することを特徴とする(請求項10)
[11]:画像担持媒体上に画像を形成する画像形成装置であって、[10]に記載の画像評価装置を搭載し、該画像評価装置の評価結果のフィードバックを行うことを特徴とする(請求項11)
解決手段の[1]に記載の分光特性取得装置では、レンズアレイの各レンズのNAは式1を満たしている。これによって、センシング領域全域にわたって結像光学系にカップリング可能となる。以上により、センシング領域全域に対して光量の取り込みが可能な分光特性取得装置、画像評価装置、及び画像形成装置が達成される。
[3]に記載の分光特性取得装置では、レンズアレイの各レンズによって、対象物である画像担持媒体表面とピンホールアレイの開口部とが結像関係にある。また、その結像倍率は式2を満たしている。これによって各分光ユニットは画像担持媒体上で互いに重ならない領域をセンシングすることが可能となり、空間分解能の高い分光特性取得装置が達成される。
[4]に記載の分光特性取得装置では、ピンホールアレイの複数の開口部は対応するレンズの中心光軸に対して偏心しており、偏心量が場所によって異なっている。これによって、有限系の光学配置であっても画像担持媒体より垂直に出射される光を主に取り込むことが可能となり、偏角分光特性の影響を受けることが無い分光特性取得装置とすることが可能である。
[5]に記載の分光特性取得装置では、前記ピンホールアレイの複数の開口部は対応するレンズの焦点位置近傍に配置されている。これによって、ピンホールアレイ、レンズアレイ、画像担持媒体の関係は無限系の光学配置となり、画像担持媒体とマイクロレンズアレイとの距離に変動があった場合にも測定結果におよぼす影響が少なく、ロバスト性の高い装置とすることが可能である。
[6]に記載の分光特性取得装置では、ピンホールアレイとレンズアレイが同一基板の表裏に形成されている。これによって、部品点数の少ない分光特性取得装置であり、機械的な振動や熱膨張などによる影響を受けにくい装置が達成される。
[1]ないし[6]に記載の分光特性取得装置は何れも、読み取り対象物とレンズアレイとの間に、各レンズに対応した複数の透過部を有するマスクが形成されている。これによって、ピンホールアレイやレンズアレイの面において複数の反射や散乱をした後に結像レンズによって取り込まれるような迷光を減らすことが可能となり、より高精度な分光特性取得装置とすることが可能である。
[7]に記載の分光特性取得装置では、マスクの透過部が対応するレンズの中心光軸に対して偏心しており、偏心量が場所によって異なっている。これによって、マスク面においてより多数の不要な光を遮断することが可能となり、[1]ないし[6]の任意の1に記載の分光特性取得装置よりもさらに迷光の影響を減らした分光特性取得装置とすることが出来る。
[8]に記載の分光特性取得装置では、マスクがレンズアレイ上に一体的に形成されて
いる。これによって、部品点数の少ない分光特性取得装置であり、機械的な振動や熱膨張
などによる影響を受けにくい装置が達成される。
[9]に記載の分光特性取得装置では、レンズアレイを構成するレンズは、マスクの透過部を通過する光束に対応した領域のみレンズとして機能する面が形成されている。これによって、形成するレンズの最大サグ高さを低くすることが可能となり、より製造容易な分光特性取得装置とすることができる。
[10]に記載の画像評価装置では、[1]〜[9]の何れか1に記載の分光特性取得装置と、前記画像担持媒体を搬送する搬送手段と、前記分光特性取得装置が取得した分
光特性に基づいて、前記画像の色を評価する画像評価手段と、を有する。
これにより、高速でかつ位置ずれによる影響の無い画像評価装置を実現することができる。
[11]に記載の画像形成装置では、[10]に記載の画像評価装置を搭載し、その画
像評価装置の評価結果のフィードバックを行うことにより、画像形成過程に補正を加える
ことができる。従って、画像全域に渡って色変動のない高品質な画像を提供することが可
能となり、色の自動キャリブレーションを可能とすることから、安定的に画像形成装置を
稼動させることが可能となる。
分光特性取得装置の概略構成を模式的に表した正面図である。 図1に示す分光特性取得装置の側面図である。 ラインセンサの画素構造を模式的に例示する図である。 ラインセンサ及びラインセンサへ入射する光を、入射面側から見た状態を模式的に示した図である。 マイクロレンズアレイ及びピンホールアレイの構成例を示す要部断面図である。 マイクロレンズアレイ及びピンホールアレイの別の構成例を示す要部断面図である。 ピンホールアレイのピンホールから出射する光の拡がり範囲を模式的に表した図であり、(a)はNAの小さいレンズを使用したとき、(b)はNAが大きいレンズを使用したときを示す図である。 一つのピンホールに一つのレンズからの光のみが取り込まれる状態を示す図と、出射光の出射角度分布を示す図である。 センシング領域周辺部における取り込み光量分布を示す図である。 有限系の光学系とした場合のピンホールアレイとマイクロレンズアレイと画像担持媒体の配置例を示す図である。 本発明の別の実施例を示す図であって、有限系の光学系の場合に、ピンホールアレイの複数の開口部を、対応するレンズの中心光軸に対して偏心して配置した例を模式的に示す図である。 本発明の別の実施例を示す図であって、無限系の光学系の場合に、ピンホールアレイの複数の開口部を、対応するレンズの中心光軸に対して偏心して配置した例を模式的に示す図である。 ピンホールアレイとマイクロレンズアレイの間で発生する散乱光の説明図である。 本発明の実施例を示す図であって、マイクロレンズアレイを構成するレンズに対応して複数の透過部を有するマスクを配置した構成例を示す図である。 図14に示すマスク形状のより良い実施例に関する説明図である。 マイクロレンズアレイのレンズ部上に直接マスクが形成されている構成例を示す図である。 マイクロレンズアレイのマスクの透過部及びその近辺のみにレンズ形状の一部が形成されている構成例を示す図である。 マイクロレンズアレイの一部または全部をフレネルレンズとした構成例を示す図である。 本発明の画像評価装置の構成例を示す概略構成図である。 図19に示した構成の画像評価装置を搭載する画像形成装置の構成例を示す概略構成図である。 本発明者らによる先願発明の分光特性取得装置の概略構成を模式的に表した正面図である。 先願発明の分光特性取得装置の課題の説明図である。 先願発明の分光特性取得装置の課題の説明図である。 先願発明の分光特性取得装置の課題の説明図である。 本発明の他の実施例を説明するための図である。 本発明の更に他の実施例を説明するための図である。
以下、本発明を実施するための形態を、図示の実施例に基づいて詳細に説明する。
先ず、図1以下を参照して、分光特性取得の基本的事項を説明する。
図1は、分光特性取得装置1-100の概略構成を模式的に表した正面図、図2は図1に示す分光特性取得装置1-100の側面図である。また、以後の記載においてはx方向、y方向、z方向といった表現をするが、これらは図中に描かれている軸方向を表したものである。
図1、図2において、画像担持媒体(紙等)1-101上の画像は、LED(Light Emittin
g Diode:発光ダイオード)アレイから成るライン照明光源1-102およびレンズ1-103によって構成される光照射手段によって、センシング領域全面に広がりのあるライン状に照明される。ライン照明光源1-102は、例えば可視光のほぼ全域において強度を有する白色のLEDアレイを用いることができる。また、ライン照明光源1-102として、冷陰極管等の蛍光灯やランプ光源等を用いても構わない。ただし、ライン照明光源1-102は、分光に必要な波長領域の光を発するものであって、かつセンシング領域全体にわたって均質に照明可能なものであることが好ましい。
コリメートレンズ1-103は、ライン照明光源1-102から出射された光を画像担持媒体1-101にコリメートして(略平行光として)、もしくは集光して照射する機能を有する。ライン照明光源1-102及びコリメートレンズ1-103は、本発明に係る光照射手段の代表的な一例を構成している。ただし、コリメートレンズ1-103は、省略することも可能である。
画像担持媒体1-101上の画像はマイクロレンズアレイ1-104によって、ピンホールアレイ1-105上に結像される。ただし、かならずしも正確にピンホールアレイ1-105上に結像している必要は無く、デフォーカスした状態や無限系であっても良い。なお、マイクロレンズアレイの形状や光路に関しては詳細を後述する。
ピンホールアレイ1-105を通過した光は結像手段である結像光学系1-106及び、回折素子1-107によって分光された後にラインセンサ1-108の画素上にピンホールアレイ1-105上の像として結像される。
図1および図2中の点線は、画像担持媒体1-101から拡散反射しピンホールアレイ1-105を通過した光の代表的な光路を模式的に示している。
結像手段とは、一つの光軸を有する結像光学系を意味しており、例えばレンズアレイやセルフォックレンズアレイのようなアレイ光学系は含まないものとする。ピンホールアレイ1-104とセンサとの間にアレイ光学系を使用する構成も考えられ、例えば特許文献6(特開2008−256594号公報)においては類似の構成が示されている。
この特許文献6では、第一のレンズアレイと、レンズごとに設けられた絞り開口と、絞り開口ごとに設けられた第二のレンズアレイと、回折光学素子と、受光素子とから成る分光装置が示されている。
プリンターやコピー機などから出力される画像の測色を行うためには、画像領域全幅を
センシング領域とする必要があり、アレイ光学系を使用するためには一般的にセンシング
領域と同一幅のセンサが必要となる。このようなセンサは作製することが困難であり、ま
た作製されたとしても複数のセンサをつなぎ合わせて作製するため、つなぎ部における画
素の欠けが存在することが懸念される。これに対して、アレイ光学系では無い結像光学系
を使用する構成においては、結像光学系を縮小光学系とすることで小型なセンサを利用し
て広い範囲をセンシングすることが可能となる。
ラインセンサ1-108は、複数の画素から構成され回折素子1-107を介して入射する所定の波長帯の拡散反射光量を取得する受光手段としての機能を有する。ラインセンサ1-108としては、例えばMOS(Metal Oxide Semiconductor Device)、CMOS(Complimentar
y Metal Oxide Semiconductor Device)、CCD(Charge Coupled Device)、PDA(Photo Diode Array)等を用いることができる。
図3は、ラインセンサ1-108の画素構造を模式的に例示する図である。図3において、
ラインセンサ1-108は、複数の画素がx方向に一列に配列した画素構造を有する。ライン
センサ1-108は、x方向に並設されたN個の画素を一群とする第一の分光センサ、第二の
分光センサ、第三の分光センサ等がさらに複数個配列された分光センサアレイとなってい
る。第一の分光センサ、第二の分光センサ、第三の分光センサ等は、互いに分光特性の異
なる光を受光するN個の画素を有する。以上の構成によって分光特性取得装置1-100が構
成されている。
回折素子1-107は、ラインセンサ1-108に近接して配置されており、図3中の点線で光路を模式的に示すように、入射光をx方向に回折させることでラインセンサ1-108のN個の画素に異なる分光特性を有する光を入射させている。回折素子1-107は、例えば透明基板上に図3中に示されるような断面形状が鋸歯形状をした構造が周期的に形成されたものである。回折素子1-107の鋸歯形状部の周期をdとすると、回折素子1-107へ角度θinで入射する波長λの光は、下記の条件式:式3で表される角度θmに回折する。
sinθm=m(λ/d)+sinθin (式3)
式3において、mは回折素子の回折次数であり、正負の整数の値を採ることができる。
上記の式3で示される回折角θmの波長依存性によって、分光センサを構成するN個の画素に異なる分光特性を有する光を入射させることが可能となっている。
さらには、回折素子1-107とラインセンサ1-108との間には回折しない光である0次光や、2次回折光、−1次回折光などがセンサへ入射し精度劣化の原因となることを防ぐために、遮光部が設けられていることが好ましい。より好ましい構成として、回折方向がセンサの画素配列方向に対して所定角度傾くように回折格子を形成した構成を取ることができる。これに関して、図4を用いて説明する。
図4は、ラインセンサ1-108およびラインセンサ1-108へ入射する光を、入射面側から見た状態を模式的に示している。図4では、図3に示した回折素子1-107を透過する光として、所望の回折光である1次光の他に、1次光より弱い強度ではあるが、0次光や−1次光、±2次光などが発生している。回折素子の回折方向は図4中に示されるようにx方向に対して角度αだけ傾いており、具体的な回折素子の配置としては、図3で示した回折素子1-107の回折ベクトル方向がxy平面内でx方向に対して角度αだけ傾いて配置されている。これによって、1次光はラインセンサ1-108の画素へ入射するが、0次光、−1次光、±2次光などはほとんど入射しない配置とすることが可能である。また、これらラインセンサ1-108へ入射しない光を遮断する遮光部をさらに設けていることも効果的である。
図2に例示する光学系は、照明光源1-102から出射される照明光が画像担持媒体1-101に対して略斜め45度より入射し、ラインセンサ1-108が画像担持媒体1-101から垂直方向に拡散反射する光を受光する所謂45/0光学系である。しかしながら、光学系の構成は図2に例示するものに限定されず、例えば、照明光源1-102から出射される照明光が画像担持媒体1-101に対して垂直に入射し、ラインセンサ1-108が画像担持媒体1-101から45度方向に拡散する光を受光する所謂0/45光学系等としても構わない。
ピンホールアレイ1-105は、遮光部に光が透過する複数個の開口部である矩形のスリッ
トが一列に並んだ構造を有する。1つのスリットからの光線が図3中に示した点線の光路
を取り、ラインセンサ1-108のN個の画素へ入射する。1つのスリットが1つの分光セン
サに対応しており、ピンホール面とラインセンサ1-108の受光面が結像関係にある。更に、スリット及びN個の画素がそれぞれ並列して形成されていることによって、分光センサアレイに対応することができる。
以上の形態によって、広いライン状範囲にわたって分光特性を取得することが可能な分
光特性取得装置1-100を達成することが可能となる。
マイクロレンズアレイ1-104およびピンホールアレイ1-105の具体的な構成に関して説明する。
図5に示すように、ピンホールアレイ1-105は複数の開口2-101がx方向に多数配列した構成を有しており、レンズアレイ1-104は開口2-101に1対1で対応するようにレンズ2-102が多数配列している。
ピンホールアレイ1-105の開口2-101の形状としては、円型の他に楕円形や長方形、正方形などの形状をしていても良い。特に、x方向に対してy方向に長い形状を持つ楕円形や長方形とすることは、マイクロレンズアレイ1-104とピンホールアレイと1-105のy方向に関する組み付け誤差の影響を低減できることからより好ましい。ピンホールアレイ1-105としては、黒化処理をした金属板に穴が開いたものや、ガラス基板上に所定の形状でクロムやカーボン含有樹脂等の黒色部材が形成されたもの等を用いることができる。
マイクロレンズアレイ1-104は、微小な凹凸から成るレンズが基板上に多数配列したも
のであり、アクリル系樹脂やオレフィン系樹脂などの透明樹脂を成型したもの、あるいは
透明ガラスを成型やエッチングなどの手法によって成型したもの、もしくはガラス基板上
に透明樹脂を成型したものなどを用いることが可能である。特に、熱膨張による影響を受
けにくいことからガラスを基板としたものであることが好ましい。また、センシング領域
を広く取るためにはx方向に長いマイクロレンズアレイを作製する必要があるため、複数
の部品をx方向に接着などの手法によって配列したものを用いることも有用である。
さらには、図6に示すように、マイクロレンズアレイ1-104とピンホールアレイ1-105が同一基板上の表裏に形成された構成を取ることも可能である。本発明の構成では、マイクロレンズアレイ1-104を構成するレンズとピンホールアレイ1-105を構成する開口部とが前述のように1対1で対応しているため、セルフォックレンズアレイを用いた構成と異なり、位置ずれによる影響を受けやすい。よって、図6に示すようにピンホールアレイ1-105とマイクロレンズアレイ1-104が同一基板上に形成されていることは、部品点数を減らす効果があるのみならず、機械的な振動や熱膨張などによって位置ずれが生じることを防ぐことも可能であり、有効である。
マイクロレンズアレイ1-104を構成するレンズ2-102としては、開口数NAが下記の条件式:式1を満たしていることが必要である。
NA>sin(θmax) (式1)
ここでθmaxは結像レンズの最大画角のことであり、より具体的には図7に示すように
、ラインセンサ1-108によって取り込むことが可能なセンシング領域のうち、ピンホール
アレイ1-105のピンホール面において最も端の領域(最大物体高)を結像光学系の入射瞳3-101の中心から見込む角度のことである。図7中において斜線部はピンホールアレイ1-105のピンホールから出射する光の拡がり範囲を模式的に表しており、図7(a)はNAの小さいレンズを使用したとき、同図(b)はNAが大きいレンズを使用したときを示している。ピンホール出射後の光の拡がり角θL はレンズのNAによって規定されており、下記の条件式:式4で近似される。
sin(θL)=NA (式4)
よって、センシング領域短部においても結像レンズによって取り込む光量を十分に確保
するためには、θLがθmaxより大きい必要があり、上記の式1を満たす必要がある。
これらの説明においてレンズの開口数NAとは、後述する透過部を有するマスクがある
ときにおいても、マスクによって制限される開口数では無く、マスクが無いとしたときに
確保できる最大の開口数のことを意味している。また、レンズの曲率がx方向とy方向で
異なるなど開口数も方向によって異なる構成も考えられるが、上記の式1におけるNAと
しては、レンズおよびピンホールの配列方向であるx方向に対する開口数のことを意味し
ている。
上に説明した分光特性取得装置1-100では、ピンホールアレイ1-105の開口部2-101とマイクロレンズアレイ1-104のレンズ2-102は1対1で形成されているため、開口部のピッチとレンズのピッチが一致していないことに起因する周期的な取り込み光量のむらは発生しない。
また、図22で示したセルフォックレンズアレイのように複数のレンズからの光をピンホールへ集めることで実質的に開口数の高いレンズとしているわけでは無く、本発明の構成では、図8の上図に示すように、一つのピンホール2-101へは一つのレンズ2-102からの光のみが取り込まれるため、図8の下図に示すように、ピンホールからの出射光はなだらかな出射角度分布を有する。よって、前述したようなセンシング領域周辺部における光量のむらも発生しない。
このため、最終的な取り込み光量の分布としては図9に示すように、センシング領域全
域にわたって大きな変動が無いものを達成することが可能となる。
次に、より空間分解能の高い分光特性取得装置とするために、マイクロレンズアレイ1-104を構成する各レンズによって、センシング対象である画像担持媒体の表面とピンホールアレイ1-105の各開口部とが結像関係になっている構成を取ることが考えられる。以降の説明ではこのような光学系を有限系と呼ぶことにする。
有限系においては、図10に示すように、ピンホールアレイ1-105とマイクロレンズア
レイ1-104間の距離a、およびマイクロレンズアレイ1-104と画像担持媒体1-101間の距離bはそれぞれ所定距離に維持されており、結像関係を保っている。画像担持媒体上でピンホールアレイ1-105の開口部2-101と結像関係にある領域4-101は図10中太線の範囲であり、空間分解能の高い分光特性取得装置を達成するためには隣接するピンホールアレイ1-105の開口部と結像関係にある領域4-102と重ならないことが好ましい。
よって、結像倍率Mはピンホールアレイ1-105のピッチpおよびピンホールアレイ1-105の配列方向に対する開口距離dに対して下記の条件式:式2を満たすことが望ましい。
M<d/p (式2)
さらに、本発明の分光特性取得装置としては偏角分光特性の影響を受けない分光特性取
得装置となっていることが好ましい。このためには、センシング領域の全範囲において画
像担持媒体より垂直に出射される光を主に取り込むことが可能な構成となっている必要が
ある。
この問題を解決する例を、図11に示す。
図11では、ピンホールアレイ1-105の複数の開口部は対応するレンズの中心光軸に対して偏心して形成されている。
また、偏心量は場所によって異なっており、図11(a)に示すようにセンシング領域中心部では偏心量はゼロに、同図(b)に示すようにセンシング領域端部では偏心量が大きくなっている。
図11(a)において、センシング領域中心部において開口4-201を通過して、結像光
学系に取り込まれる光の主光線4-202はz方向に平行であるが、センシング領域端部にお
いては開口4-203を通過して結像光学系に取り込まれる光の主光線4-204はz方向に対して傾いた光線となる。センシング領域端部においても、画像担持媒体1-101より垂直に出射される光を取り込むためには、主光線4-204がレンズの後ろ側焦点位置を通過するように構成されていることが最も望ましい。
有限系においてはレンズの後ろ側焦点距離fは、ピンホールアレイ1-105とマイクロレ
ンズアレイ1-104の主平面との光学的距離aよりも小さいため、これを達成するにはピン
ホールアレイ1-105の開口部は対応するレンズの中心光軸に対して偏心していることが必
要となる。また、開口部を通過して結像光学系へ入射する光の主光線の角度は、センシン
グ領域端部になるほど大きくなり場所によって異なるため、偏心量もセンシング領域端部
へ向かうにつれて大きくなっている構成が最も良い。
有限系とは異なる構成としてマイクロレンズアレイ1-104を構成する各レンズの後ろ側
焦点位置付近にピンホールアレイ1-105の開口部が配置される構成を取ることも可能であ
る。以降の説明ではこのような光学系を無限系と呼ぶこととする。
無限系における実施例を図12に示す。図12では、マイクロレンズアレイ1-104の各
焦点位置近辺においてピンホールアレイ1-105の開口が形成されている。
無限系の構成においては、画像担持媒体1-101とマイクロレンズアレイ1-104との距離に変動があった場合にも測定結果におよぼす影響が少なく、ロバスト性の高い装置とすることが可能である。また、有限系のときとは異なり、ピンホールアレイ1-105の開口部とマイクロレンズアレイ1-104のレンズ光軸とを偏心させなくても偏角分光特性の影響を受けない分光特性取得装置とすることが可能であるため、製造時の複雑さが軽減させることができる。一方で、無限系の構成では有限系に比べ空間分解能を上げることが容易では無く、また光量も有限系のものより低くなりやすい。
よって、用途に応じて無限系と有限系どちらの構成を使用するか使いわける必要がある
。さらには、ピンホールアレイ1-105とマイクロレンズアレイ1-104との距離が可変となっており、切り替え可能な構成となっていることも考えられる。
以下、この発明の実施の形態を説明する。
前述の通り、ピンホールアレイ1-105の開口部とマイクロレンズアレイ1-104のレンズは1対1で対応して形成されているが、レンズが形成されていない部分から入射した光、もしくは異なるレンズから入射した光が散乱や、複数回の反射を経てピンホールアレイ1-105から出射することがある。このような光の存在はノイズ成分となり分光特性取得装置の精度を劣化させる原因となる。
例えば、図13中の矢印で示すようにレンズ形成部以外から入射し、ピンホールアレイ
1-105の開口部以外の場所およびレンズ表面での反射を経て、開口部に入射する光が存在
する。このような光を低減させ分光特性取得装置の精度を向上させるためには、図14に
示すようにマイクロレンズアレイ1-104と画像担持媒体1-101との間に、マイクロレンズアレイ1-104を構成するレンズに対応して複数の透過部を有するマスク5-201を配置した構成を取ることが有用である。これによって、図13において矢印で示したような迷光を遮ることができる。
マスク形状のより良い実施例に関して、図15を用いて説明する。図11で説明したと
おり、センシング領域中心部において開口4-201を通過して結像光学系に取り込まれる光
の主光線4-202はz方向に平行であるが、センシング領域端部においては開口4-203を通過して結像光学系に取り込まれる光の主光線4-204はz方向に対して傾いている。マスク5-201は、結像光学系に取り込まれる光以外の光を最大限遮光する構成となっていることが好ましく、このためにはマスク5-201の透過部位置を、図15(a)に示すようにセンシング領域中心部ではレンズ光軸に対して偏心量ゼロに、同図(b)に示すようにセンシング領域端部では偏心量が大きくなっていることが好ましい。このとき、図15(b)より明らかなように、マスク5-201の透過部中心の偏心方向はピンホール開口部偏心方向と逆方向になっている。
開口部を通過して結像光学系へ入射する光の主光線の角度は、センシング領域端部にな
るほど大きくなり場所によって異なるため、偏心量もセンシング領域端部へ向かうにつれ
て大きくなっている構成が最も良い。また、無限系の構成においてはピンホールの偏心が
不要であることを前述したが、マスク5-201の透過部中心が偏心している構成は無限系の
構成においても有効である。
マスク5-201の遮光部としては、金属や黒色樹脂材料に穴が開いたもの、ガラスや透明
プラスチックなどにパターニングされた金属膜や黒色樹脂を塗布したもの、などを用いる
ことが可能である。さらには、図16に示すように、マイクロレンズアレイのレンズ部上
に直接マスクが形成されていることがより好ましい。
図16では、ピンホールアレイ1-105およびマイクロレンズアレイ1-104として、1体の長尺基板上に形成された例を示した。ピンホールアレイ1-105およびマイクロレンズアレイ1-104の配列方向に必要な長さは測定したい範囲よりも広くなっている必要があり、例えばA3の短手方向幅(297mm)の領域をセンシングする分光特性取得装置を構成するためには、300mm以上の長さが必要である。
このような長尺の基板上に多数のマイクロレンズアレイ1-104を作製することは容易では無く、製造装置が大きくなる、歩留まりが低下するといった問題が発生する。よって、製造コストを下げるために、より短い複数の基板を配列してマイクロレンズアレイを構成することが考えられる。
この場合の実施例を図25に示す。図25では、マイクロレンズアレイおよびピンホールアレイが形成された第一のチップA-101、第二のチップA-102、第三のチップA-103が互いに接着固定されている。接着されたつなぎ部A-104では、基板の端面から迷光が入り測定結果に悪影響を与える、つなぎ部を抜けてきた光がラインセンサまで到達しフレアとなる、といった問題が発生する。この問題を回避するために、つなぎ部A-104は黒色樹脂で埋められていることが望ましい。
しかしながら、上記の構成においてもつなぎ部の黒色樹脂を透過してフレアの原因となる光がわずかに残り、測定誤差につながる。つなぎ部の影響をより低減させることが可能な構成を図26に示す。図26では、ピンホールアレイ1-105はつなぎ部が無く1体の長尺基板A-201上に形成されており、それにマイクロレンズアレイが形成された第一のチップA-202、第二のチップA-203、第三のチップA-204が形成されている。このような構成にすることで、つなぎ部から漏れた光もピンホールアレイ1-105の遮光部で完全に遮断することが可能となる。
本発明の分光特性取得装置において、ピンホールアレイ面からセンサ面までの距離を短
くし装置の小型化を目指すためには、結像光学系の画角を大きく取ることが必要となる。
前述の式1から明らかなように、結像光学系の画角を大きくするためにはマイクロレンズ
アレイ1-104を構成するレンズの開口数を大きくする必要がある。これには、サグ高さの
高いマイクロレンズアレイを作製する必要があり、エッチングなどの手法で作製するには
困難となる。
この問題を解決しより製造が容易な構成とするためには、マイクロレンズアレイ1-104
を構成するレンズにおいて一部が欠けた形状とすることが考えられる。
図15で説明した通り、本発明においてはマイクロレンズアレイ1-104と画像担持媒体1-101との間に複数の透過部を有するマスク5-201が形成されている。マイクロレンズアレイ1-104のレンズとしては一部のみが使用され、他の部分はマスク5-201によって遮光されているため機能上必要無いものである。よって、図17に示すように、マスク5-201の透過部およびその近辺のみにレンズ形状の一部が形成されており、その他の部分はレンズが形成されていない構成であっても機能上問題無い。このような構成にすることで、形成するレンズのサグ高さを減少させることができ、より製造が容易となる。
さらには、図18に示すようにマイクロレンズアレイ1-104の一部または全部をフレネ
ルレンズとすることも有効である。
本発明の分光特性取得装置においては、前述したラインセンサ1-108の1つの分光センサを構成する画素の数Nが多いほど分光分布の詳細な測定結果を得ることが可能となり、好ましい。しかしながら、ラインセンサ1-108の画素数が一定であるとき、Nの数が増えることによってアレイ化することが可能な分光センサの数は減少することになる。よって、本発明の分光特性取得装置においては、特に測色を目的とする分光特性取得装置においては、Nの数を最小に抑えてウィナー推定などの推定手段によって分光分布の推定を行う処理を有していることが好ましい。
この分光推定処理に関しては多くの手法が提案されており、例えば非特許文献1(「デ
ィジタルカラー画像の解析・評価」 東京大学出版会 p.154-p.157)に詳細が述べられ
ている。
ここで、一つの分光センサからの出力viから、分光分布を推定する手法の1例を示す
。一つの分光センサを構成しているN個の画素からの信号出力vi(i=1〜N)を格納
した行ベクトルvと、変換行列Gから、各波長帯の分光反射率(例えば400〜700[
nm]で10[nm]ピッチの31個)を格納した行ベクトルrは以下の式で表される。
r=Gv
変換行列Gは,予め分光分布が既知な多数(n個)のサンプルに対して分光分布を格納
した行列Rと、同様のサンプルを本測定装置で測定したときのvを格納した行列Vから、
最小二乗法を用いて誤差の2乗ノルム‖・‖2を最小化することによって求まる。
R=[r1,r2,・・・,rn]
V=[v1,v2,・・・,vn]
e=‖R−GV‖2→min
Vを説明変数,Rを目的変数としたVからRへの回帰式の回帰係数行列Gは、行列Vの
二乗最小ノルム解を与えるMoore-Penroseの一般化逆行列を用いて次式のように計算され
る。
G=RVT(VVT)-1
ここで、上付きTは行列の転置を、上付き−1は逆行列を表す。これで求まったGを記
憶させておくことで、実際の測定時には変換行列Gと信号出力vの積を取ることで任意の
被測定物の分光分布rが推定される。
本発明の分光特性取得装置を用いて画像評価装置を構成することが可能である。本発明
の画像評価装置の構成例を図19に示す。図19は画像形成装置によって紙等の画像担持
媒体1-101上に作成された画像を全幅に渡って測定する画像評価装置である。図19に示
す画像評価装置では、図1、図2で説明した構成の分光特性取得装置1-100を複数並列に
配置した構成であり、より広い範囲の分光データを取得する装置とすることが可能となっ
ている。この画像評価装置は、図示されていない紙搬送機構を有しており、紙面奥行き方
向に紙を搬送することが可能となっている。また、複数の分光特性取得装置1-100からの
出力を処理する画像処理装置7-101を有しており、これによって、既知の、もしくは紙搬
送機構に装着されるエンコーダーセンサからの速度情報を元に、画像形成部全面にわたる
分光画像データを算出することを可能としている。
本発明の画像評価装置は、画像形成装置の内部に搭載することができる。図20に図1
9に示した構成の画像評価装置を搭載する画像形成装置の構成例を示す。
図20に示す画像形成装置20は、多段の給紙トレイ21a、21bと、搬送手段を構
成する給紙ローラ22a、搬送ローラ22b、レジストローラ22cと、コントローラ2
3と、走査光学系24と、4つの並設された感光体ユニット25と、中間転写体26と、
2次転写ローラ27と、定着ユニット28と、排紙ローラ29などからなり、図19で示
した画像評価装置は、図20中、定着ユニット27の後段のAで示す領域に設置される。
図20に示す画像形成装置80において、4つの並設された感光体ユニット25は、現
像に用いる色材の色が異なるが構成は同じであり、像担持体である光導電性の感光体と、
その周囲に配設された図示省略の帯電装置、現像装置、1次転写装置と、クリーニング装
置を備えている。
画像形成が開始されると、4つの感光体ユニット25の感光体がそれぞれ時計回りに回
転し、帯電装置により帯電された後、走査光学系24により4つの感光体ユニット25の
感光体に画像情報に応じて変調されたレーザ光が露光され、静電潜像が形成される。各感
光体に形成された静電潜像には、各現像装置の色材(例えば、イエロー、シアン、マゼン
タ、ブラックのトナー)がそれぞれ付与されて現像される。各感光体上で現像された各色
の画像は、反時計周りに回動される中間転写体26上に1次転写装置により順次重ね合わ
せて1次転写され、中間転写体26上にカラー画像が形成される。
一方、上記の画像形成動作にタイミングを合わせて多段の給紙トレイ21a、21bの
いずれか一つから給紙ローラ22aにより紙等の画像担持媒体30が給紙され、図示しな
いガイドと搬送ローラ22bによりレジストローラ22cまで搬送され、レジストローラ
22cにより2次転写部に送り込まれる。2次転写部では、2次転写ローラ27により、
中間転写体26から画像担持媒体30上にカラー画像が転写される。画像担持媒体90上
に転写されたカラー画像は定着ユニット28の定着ローラと加圧ローラにより定着され、
画像が定着された画像担持媒体30は排紙ローラ29により排紙トレイに排紙される。
図20に示す構成の画像形成装置20では、図19に示した構成の画像評価装置が定着
ユニット28の後段に設置されているので、紙等の画像担持媒体30上に定着されたカラ
ー画像の色の評価を行うことができる。従って、その画像評価装置の評価結果のフィード
バックを、画像形成装置の制御部であるコントローラ23に行うことにより、コントロー
ラ23で画像形成過程に補正を加えることができるので、画像全域に渡って色変動のない
高品質な画像を提供することが可能となる。また、画像評価装置を用いて色の自動キャリ
ブレーションを可能とすることから、安定的に画像形成装置を稼動させることが可能とな
る。また、画像全域での画像情報を取得可能とすることから、検品や印刷データの保存な
どを可能とし、信頼性の高い画像形成装置を提供することができる。
1-100:分光特性取得装置
1-101:画像担持媒体
1-102:ライン照明光源
1-103:レンズ
1-104:マイクロレンズアレイ
1-105:ピンホールアレイ
1-106:結像光学系
1-107:回折素子
1-108:ラインセンサ
2-101:開口
2-102:レンズ
3-101:入射瞳
5-201:マスク
7-101:画像処理装置
20:画像形成装置
21a,21b:給紙トレイ
22a:給紙ローラ
22b:搬送ローラ
23:コントローラ(制御部)
24:走査光学系
25:感光体ユニット
26:中間転写体
27:2次転写ローラ
28:定着ユニット
29:排紙ローラ
30:画像担持媒体
特表2008−518218号公報 特開2005−315883号公報 特開2002−310799号公報 特許第3566334号公報 特開2003−139702号公報 特開2008−256594号公報
「ディジタルカラー画像の解析・評価」 東京大学出版会 p.154-p.157

Claims (11)

  1. 光照射手段により照射された対象物による反射光が通過する複数のレンズが配列されたレンズアレイと、
    該レンズアレイを通過した光を分光する分光手段と、
    該分光手段により分光された、互いに異なる分光特性の光を複数の画素で受光する受光
    手段と、
    前記対象物と前記レンズアレイとの間に、前記レンズアレイを構成する個々のレンズと1対1に対応して透過部が形成されたマスクと、を有し、
    前記分光手段は、前記レンズアレイを通過した光を結像する結像手段を含み、
    前記レンズアレイの各レンズの、レンズ配列方向における開口数NAが、
    前記結像手段の最大有効画角θmaxに対して、
    NA>sin(θmax)
    なる条件を満足することを特徴とする分光特性取得装置。
  2. 請求項1記載の分光特性取得装置において、
    分光手段は、レンズアレイからの光を受ける複数の開口部が配列されたピンホールアレイと、該ピンホールアレイの前記開口部を通過した光を結像する結像手段と、
    該結像手段により結像される光を回折する回折手段と、を含むことを特徴とする分光特
    性取得装置。
  3. 請求項1または2記載の分光特性取得装置において、
    レンズアレイの個々のレンズと、ピンホールアレイの個々の開口部が1:1に対応し、
    レンズアレイを構成するレンズは、対象物の表面とピンホールアレイの開口部とを結像
    関係とする位置に配置されており、その結像倍率Mは前記ピンホールアレイのピッチpお
    よび該ピンホールアレイの配列方向に対する開口距離dに対して次の条件式、
    M<d/p (式2)
    を満たすことを特徴とする分光特性取得装置。
  4. 請求項3記載の分光特性取得装置において、
    ピンホールアレイの開口部のうち少なくとも一部は対応するレンズの中心光軸に対して偏心しており、偏心量が場所によって異なることを特徴とする分光特性取得装置。
  5. 請求項2〜4の任意の1に記載の分光特性取得装置において、
    ピンホールアレイの複数の開口部は対応するレンズの焦点位置近傍に配置されていることを特徴とする分光特性取得装置。
  6. 請求項2〜5の任意の1に記載の分光特性取得装置において、
    ピンホールアレイはレンズアレイと同一基板に形成されていることを特徴とする分光特性取得装置。
  7. 請求項1ないし6の任意の1に記載の分光特性取得装置において、
    透過部のうち少なくとも一部の透過部は対応するレンズの中心光軸に対して偏心しており、結像レンズの光軸中心から遠ざかるに従って偏心量が大きくなっていることを特徴とする分光特性取得装置。
  8. 請求項7記載の分光特性取得装置において、
    マスクは、レンズアレイ上に一体的に形成されていることを特徴とする分光特性取得装
    置。
  9. 請求項7または8記載の分光特性取得装置において、
    レンズアレイを構成するレンズは、マスクの透過部を通過する光束に対応した領域のみ
    レンズとして機能する面が形成されていることを特徴とする分光特性取得装置。
  10. 画像担持媒体上に複数色で形成された画像の色を評価する画像評価装置であって、
    請求項1〜9の任意の1に記載の分光特性取得装置と、
    前記画像担持媒体を搬送する搬送手段と、
    前記分光特性取得装置が取得した分光特性に基づいて、前記画像の色を評価する画像評
    価手段と、
    を有することを特徴とする画像評価装置。
  11. 画像担持媒体上に画像を形成する画像形成装置であって、
    請求項10記載の画像評価装置を搭載し、該画像評価装置の評価結果のフィードバック
    を行うことを特徴とする画像形成装置。
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