JP5923979B2 - 分光特性取得装置、画像評価装置及び画像形成装置 - Google Patents

分光特性取得装置、画像評価装置及び画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5923979B2
JP5923979B2 JP2011287560A JP2011287560A JP5923979B2 JP 5923979 B2 JP5923979 B2 JP 5923979B2 JP 2011287560 A JP2011287560 A JP 2011287560A JP 2011287560 A JP2011287560 A JP 2011287560A JP 5923979 B2 JP5923979 B2 JP 5923979B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
medium
light
image
spectral characteristic
characteristic acquisition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2011287560A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013137208A (ja
Inventor
上条 直裕
直裕 上条
新保 晃平
晃平 新保
学 瀬尾
学 瀬尾
陽一 窪田
陽一 窪田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2011287560A priority Critical patent/JP5923979B2/ja
Publication of JP2013137208A publication Critical patent/JP2013137208A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5923979B2 publication Critical patent/JP5923979B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Spectrometry And Color Measurement (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)

Description

本発明は、分光特性取得装置、画像評価装置及び画像形成装置に関する。
プリンタ、複写機等の画像形成装置に採用されている画像形成方法として、電子写真方式、インクジェット方式、感熱方式等、様々な方法が知られている。近年では、プロダクションプリンティング分野において枚葉機、連帳機の双方ともにデジタル化が進んでおり、様々な製品が数多く市場に投入されている。
この様な画像形成装置では、モノクロ印刷からカラー印刷への移行における画像の多次元化、高精細化及び高密度化が進んでおり、写真高画質プリント、カタログ印刷、領収書等への個人嗜好に対応した広告掲載等、消費者に向けたサービス形態が多様化している。そこで、多様化するサービス形態に応じて、画像形成装置に対してさらなる高画質化、色再現性向上への要求が高まっている。
高画質化に対応する技術として、例えば電子写真方式では、中間転写体や感光体上の定着前のトナー濃度を検知する濃度センサを搭載してトナー供給量を安定化するもの等が実用化されている。また、色再現性を向上する技術として、例えばカラーパッチを出力して分光計で一点又は複数点の色計測を実行してキャリブレーションを行うもの等が実用化されている。この様な技術では、紙等の媒体のページ間あるいはページ内での画像変動に対応できることが好ましく、媒体の全幅に対して分光特性の測定が行われることが望ましい。
また、高画質化の要望に伴い、例えば一般的に画像形成に用いられるシアン、イエロー、マゼンタ、ブラックに加えて、異なる色材や固有の色を表現する特色色材等を用いた多色化への対応も重要になっている。多色化に向けて色材の評価を行う場合においても、媒体の表面状態や画像形成プロセスのばらつき等による影響と色材固有の特性変動とを分離するため、媒体の全幅で分光特性を測定して色材等の評価を行うことが望ましい。
そこで、媒体上の画像を全幅で測色して評価する技術として、例えば特許文献1には、測定対象の画素ラインを走査するために測定テーブルの上方で移動可能な測定装置と、ラインセンサを備える測定装置と、測定装置による測定信号を処理及び評価するための処理装置とを有する測定装置が提案されている。
また、例えば特許文献2には、移動する印刷媒体シートの全幅に複数の異なる色を発光するLED照明源を含む長形照射アレイと、複数色光検出器を含む長形アレイを含む全幅アレイ光画像化バーとを有し、印刷媒体シートの全幅走査カラー解析を行う全幅アレイ分光光度計が提案されている。
しかしながら、紙等の媒体上に定着された画像から色材等の評価を行う場合には、紙の色が最明色となり、ここから例えば減法混色により色が決定するため、評価結果は紙自体が有する色の影響を受けることとなる。また、紙の表面状態によって光の反射状態が変動し、色情報の中でも主に明るさに大きく影響するため、紙等の媒体上に定着された画像等の反射光から色材が有する色を高精度に個別測定することは困難な場合がある。
本発明は上記に鑑みてなされたものであって、例えば紙等の媒体上に形成された色材等が有する色を高精度に評価できる分光特性取得装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様における分光特性取得装置は、媒体に光を照射する光照射手段と、前記光照射手段から照射されて前記媒体を透過した前記光を領域分割する領域分割手段と、前記領域分割手段により領域分割された前記光を導く導光手段と、前記導光手段により導かれた前記光を分光する分光手段と、前記分光手段により分光された前記光を受光する受光手段と、前記媒体を固定して保持する透明な材料からなる板状の媒体固定手段と、前記媒体固定手段と一体に形成され、前記媒体を透過した前記光を前記領域分割手段に結像する結像手段と、を有する

本発明の実施形態によれば、例えば紙等の媒体上に形成された色材等が有する色を高精度に評価できる分光特性取得装置を提供できる。
第1の実施形態に係る分光特性取得装置の構成例を示す概略図である。 第1の実施形態に係るラインセンサの画素構造を模式的に例示する図である。 ラインセンサへ入射する光を入射面側から見た状態を示す写真である。 第1の実施形態に係るラインセンサの画素に対する回折素子の構成例について説明する図である。 第1の実施形態に係るラインセンサへ入射する光を入射面側から見た状態を例示する写真である。 シミュレーションに用いたトナー画像の分光分布を例示する図である。 シミュレーション結果を例示する図である。 異なる媒体上の画像の分光分布の計測結果を例示する図である。 第1の実施形態に係る分光特性取得装置の他の構成例を示す概略図である。 第2の実施形態に係る分光特性取得装置の構成例を示す概略図である。 第2の実施形態に係る分光特性取得装置の光路を例示する部分拡大図である。 図11に示す場合の媒体の幅方向における光量の計測結果の例を示す図である。 第2の実施形態に係るレンズアレイと開口アレイの構成例を示す図である。 図13(b)の構成における分光特性取得装置の光路を例示する部分拡大図である。 図13に示す場合の媒体の幅方向における光量の計測結果の例を示す図である。 第3の実施形態に係る分光特性取得装置の構成例を示す概略図である。 第3の実施形態に係る媒体固定手段とレンズアレイの構成例を示す図である。 第3の実施形態に係る媒体固定手段とレンズアレイの他の構成例を示す図である。 第3の実施形態に係る分光特性取得装置の他の構成例を示す概略図である。 第4の実施形態に係る画像評価装置の構成例を示す側面図である。 第5の実施形態に係る画像形成装置の構成例を示す概略図である。
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。なお、本願において、分光特性とは拡散反射光の光量を波長の関数として表したものを指し、分光特性には分光反射率を含むものとする。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る分光特性取得装置1の構成例を示す概略図である。以下の記載においてX方向は受光手段105の画素配列方向、Y方向は受光手段105の受光面において画素配列方向に直交する方向、Z方向は受光手段105の画素配列方向に直交し、測定対象物の表面に対して垂直な方向を示す。
分光特性取得装置1は、光照射手段としてのライン照明光源101、領域分割手段としての開口アレイ102、導光手段としての光学系103、分光手段としての回折素子104、受光手段としてのラインセンサ105を有する。
光照射手段としてのライン照明光源101は、例えばOHPフィルム等の透明な媒体10に、幅方向(X方向)に広がりのあるライン状の光を照射する。媒体10には、分光特性の測定を行う対象物である例えばトナーやインク等による画像が表面に形成されている。
ライン照明光源101は、例えば可視光のほぼ全域において強度を有する白色のLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)アレイを使用できる。また、例えば冷陰極管等の蛍光灯やランプ光源等を用いることもできる。但し、ライン照明光源101は、分光に必要な波長領域の光を発するものであって、かつ測定領域全体に渡って均質に照明可能なものであることが好ましい。また、ライン照明光源101と媒体10との間にシリンドリカルレンズを設ける構成により、ライン上に光量を収束させることでS/N比を向上できる。
開口アレイ102は、例えばピンホールアレイやスリットアレイであり、一列に形成された複数の開口部を備え、媒体10に近接して配置されている。開口アレイ102は、開口部以外の部分は光を遮断する遮光部であり、ライン照明光源101によって照射され、媒体10を透過した光を開口部により領域分割する。開口アレイ102としては、例えば金属や黒色樹脂材料に開口部を形成したもの、ガラスや透明樹脂等に金属膜や黒色樹脂等をパターニングして塗布したもの等を用いることができる。開口部の形状は、円形、矩形に限るものではなく、楕円等その他の形状であっても良い。また、複数の開口部を二列以上に配列した構成にすることもできる。
光学系103は、複数枚のレンズで構成され、開口アレイ102を通過した光束を、回折素子104を介してラインセンサ105の受光面に結像する結像手段としての機能を有する。光学系103としては、例えば一般的なスキャナ光学系に用いられるレンズや、工業的に用いられているラインセンサ用レンズを使用できる。図1に示す破線は、OHPフィルム10に照射された光が拡散反射した後の代表的な光路を模式的に示している。
ラインセンサ105は、複数の画素から構成され、回折素子104を介して入射する所定の波長帯の拡散反射光量を取得する受光手段としての機能を有する。ラインセンサ105としては、例えばMOS(Metal Oxide Semiconductor Device)、CMOS(Complimentary Metal Oxide Semiconductor Device)、CCD(Charge Coupled Device)、PDA(Photo Diode Array)等を用いることができる。
図2は、ラインセンサ105の画素構造を模式的に例示する図である。図2において、ラインセンサ105は、複数の画素がX方向に一列に配列された画素構造を有する。ラインセンサ105は、併設されたN個の画素を一群とする第1の分光センサ105a、第2の分光センサ105b、第3の分光センサ105c等がさらに複数個配列された分光センサアレイとなっている。第1の分光センサ105a、第2の分光センサ105b、第3の分光センサ105c等は、互いに分光特性の異なる光を受光するN個の画素を有する。なお、ラインセンサ105が有する複数の画素は一列に配列された画素構造に限るものではなく、二列以上に配列されていても良い。
開口アレイ102の一つの開口部からの光が、ラインセンサ105の一つの分光センサが有するN個の画素に入射する様に、開口アレイ102の開口部とラインセンサ105の分光センサのN個の画素とが結像関係にある。
回折素子104は、例えば透明基板上に鋸歯形状を所定間隔で形成したものが、+1次の回折光を強めることが可能であるため好ましいが、階段状等の他の形状を用いることもできる。回折素子104の鋸歯形状の間隔をpとすると、回折素子104に角度θinで入射する波長λの光は、式(1)で表される角度θに回折する。式(1)において、mは回折素子104による回折次数であり、正負の整数の値をとることができる。
式(1)で示される回折角θの波長依存性によって、N個の画素に異なる分光特性を有する光を入射させることが可能となっている。
例えば、ラインセンサ105の画素周期を10μm、回折素子104の周期を10μmとし、回折素子104の回折部とラインセンサ105との距離が2mmのときに、可視光をおよそ6画素に分光して入射することができる。
ここで、回折素子104が、ラインセンサ105の画素の配列方向(X方向)に光を回折させると、光束は0次光、2次回折像や隣接する開口を透過してきた回折像等がラインセンサ105上で重なり合う場合がある。この様な場合には、図3に示すクロストークが生じ、正確な分光特性の取得が困難になる。
そこで、図4及び図5に示す様に、例えば回折素子104を図1の光学系の光軸に垂直な面内で回転させるか、回折素子104の歯の角度を適宜設定することで、回折光の回折方向とラインセンサ105の画素の配列方向とが所定の角度βを有する様に構成する。この様に構成することで、回折像のクロストークを排除して分光特性を取得することができる。図4及び図5は、回折素子104を10deg傾けて構成した例である。
第1の実施形態におけるラインセンサ105は、上記した様に、併設されたN個の画素を一群とする第1の分光センサ105a、第2の分光センサ105b、第3の分光センサ105c等がさらに複数個配列されたマルチバンド分光センサである。
マルチバンド分光では、各分光センサが有する画素数Nが多いほど分光分布の詳細な測定結果を得ることが可能になり好ましい。しかしながら、ラインセンサ105の画素数が一定であるとき、Nの数が増えることによってアレイ化することが可能な分光センサの数は減少することになる。よって、分光特性取得装置1は、Nの数を最小に抑えてウィナー推定等の推定手段によって分光分布の推定を行う処理(分光推定処理)を有することが好ましい。分光推定処理に関しては多くの手法が提案されており、例えば非特許文献である『ディジタルカラー画像の解析・評価:東京大学出版会:p154〜157』に詳細が述べられている。
以下に、1つの分光センサからの出力viから分光分布を推定する手法の一例を示す。1つの分光センサを構成しているN個の画素からの信号出力vi(i=1〜N)を格納した行ベクトルvと、変換行列Gから、各波長帯の分光反射率(例えば400〜700nmで10nmピッチの31個)を格納した行ベクトルrは式(2)で表される。
変換行列Gは、式(3)〜(5)に示す様に、予め分光分布が既知な多数(n個)のサンプルの分光分布を格納した行列Rと、同サンプルを分光特性取得装置1で測定したときのvを格納した行列Vから、最小二乗法を用いて誤差の二乗ノルム‖・‖2を最小化することによって求まる。
Vを説明変数、Rを目的変数としたVからRへの回帰式の回帰係数行列Gは、行列Vの二乗最小ノルム解を与えるMoore-Penroseの一般化逆行列を用いて式(6)の様に計算される。
ここで、上付きTは行列の転置を、上付き−1は逆行列を表す。式(6)で求められたGを記憶させておくことで、実際の測定時には変換行列Gと信号出力vの積を取ることで任意の対象物の分光分布rが推定される。
例えば、電子写真方式の画像形成装置によって出力したトナー画像を、第1の実施形態における分光センサアレイで読み取って分光分布を推定し、推定した分光分布から推定誤差である色差を算出するシミュレーションを行った。シミュレーションでは、Nの値を変えたときの側色結果と、より詳細な分光装置から得られる側色結果との色差(ΔE)を求めている。
図6は、シミュレーションに用いたトナー画像の分光分布を例示する図であり、図7は、シミュレーション結果を例示する図である。図7に示す結果から、Nが多くなるほど計測精度が向上し、Nが6以上では推定値の誤差に大きな違いが無くなることが分かる。この結果は、測定を行う対象物や、センサが受光する信号の分光分布等によって変化するが、画像形成装置のトナー等の出力結果を側色するには、Nの数が6以上のときに分光推定値の誤差が十分に小さく、好適な分光センサアレイを実現できることを示している。
また、図8に、異なる媒体上の画像の分光分布の計測結果の例を示す。図8(a)及び(b)は、同一の画像を異なる媒体上に形成し、それぞれの媒体から分光特性取得装置1にて分光特性を測定した結果である。図8に示す様に、異なる媒体を用いた場合には、媒体自体が有する色や、表面状態の差異によって、同じ画像であっても異なる分光分布が計測される。
そこで、画像を形成する前の媒体の分光分布を測定して記憶しておき、画像形成後の媒体の分光分布から媒体の色成分をキャンセルすることで、より精度良く分光特性を取得することが可能となる。
なお、図9に示す様に、例えばOHPフィルム等の媒体上の画像を評価する際に、例えばガラス等で形成された媒体固定手段106を設置し、媒体10の姿勢変動等を抑制するのが効果的である。
この様に、第1の実施形態に係る分光特性取得装置1では、透明な媒体上に形成された画像等の透過光から分光特性を取得することで、画像等の対象物に含まれる例えば色材等が有する色を高精度に評価できる。
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態について図面に基づいて説明する。図10は、第2の実施形態に係る分光特性取得装置2の構成例を示す概略図である。
図10に示す様に、分光特性取得装置2は、光照射手段としてのライン照明光源101、領域分割手段としての開口アレイ102、導光手段としての光学系103、分光手段としての回折素子104、受光手段としてのラインセンサ105、結像手段としてのレンズアレイ107を有する。
分光特性取得装置2では、ライン照明光源101から照射された光のうち、媒体10を透過した光がレンズアレイ107により集光されて開口アレイ102上に結像され、開口アレイ102を通過した光束が光学系103に集光され、回折素子104により回折されてラインセンサ105の受光面に結像される。
レンズアレイ107は、上記した様に媒体10に形成されている画像等を開口アレイ102上に結像する機能を有する。ただし、必ずしも正確に開口アレイ102上に結像する必要はなく、開口アレイ102上においてデフォーカスした状態であっても良い。なお、本実施の形態では、セルフォック(登録商標)レンズアレイを用いた構成を示すが、セルフォック(登録商標)レンズアレイに代えて、マイクロレンズアレイやその他の等倍結像光学素子、複数のレンズからなる結像レンズを用いることができる。
この様に、レンズアレイ107を媒体10と開口アレイ102との間に設けることで、媒体上の計測対象物の色材の色情報等を含む光を開口アレイ102に一度光学系の中間で結像することとなり、計測対象物と計測装置とのクリアランスを確保できる。
図11は、第2の実施形態に係る分光特性取得装置2の光路を例示する部分拡大図である。
図11に例示する様に、レンズアレイ107にセルフォック(登録商標)レンズアレイを用いた場合には、光学系103の仕様次第では、レンズを通過する光束の直進性により、光学系103が開口アレイ102を通過した拡散光を捕捉しきれない場合がある。また、図中X方向におけるレンズアレイ107のレンズ間隔と開口アレイ102の開口間隔との差異から、光量に明暗の分布が生じる場合がある。
図12に、図11に示す場合の媒体の幅方向における光量の計測結果の例を示す。図12に示す様に、光学系103が開口アレイ102を通過した拡散光を捕捉しきれない場合には、媒体10の周辺部の計測ができず、計測範囲が狭くなってしまう。
そこで、例えば図13に示す様にレンズアレイ107、開口アレイ102等を構成することで、媒体10の表面を広範囲に計測対象とすることができる。図13は、開口アレイ102の開口部から光が出射する側から見た、レンズアレイ107と開口アレイ102の構成例を示す図である。なお、図中には開口アレイ102の開口部のみを示し、遮光部については省略しており、レンズ及び開口部は図中X方向にさらに複数個配列されている。
図13に示す様に、まず、レンズアレイ107のレンズ107a,107b,107c等と開口アレイ102の開口部102a,102b,102c等とを対に組み合わせて構成する。ここで、レンズの中心に対して開口部の位置を計測対象位置に応じてずらす又は一致させる様に構成する(図13(a))、あるいは計測対象物からの透過光がレンズに入射する位置を例えばスリット108等で制限する様に構成する(図13(b))。
図14は、図13(b)の構成における分光特性取得装置2の光路を例示する部分拡大図である。図15は、図13に示す場合の媒体10の幅方向における光量の計測結果の例を示す図である。
図14に示す様に、レンズアレイ107のレンズの中心と開口アレイ102の開口部とを対に構成し、スリット108を設けてレンズに入射する光を制限することで、光学系103で媒体10からの透過光を全て捕捉することが可能になる。また、図15に示す様に、媒体10の幅方向において全範囲を計測対象とすることができる。
この様に、第2の実施形態の分光特性取得装置2では、媒体10と開口アレイ102との間にレンズアレイ107を設けることで、光を一度光学系の中間で結像することとなり、媒体10と光学系とのクリアランスを確保できる。したがって、光学系103等の設計自由度を向上させることができる。また、この様な構成においても、レンズアレイ107のレンズと開口アレイ102の開口部とを対に構成し、例えばレンズの中心と開口部の位置を計測対象の位置に応じてずらす様に配置したり、スリット108を設けることで、媒体10の計測範囲を広げることができる。
[第3の実施形態]
次に、第3の実施形態について図面に基づいて説明する。図16は、第3の実施形態に係る分光特性取得装置3の構成例を示す概略図である。
図16に示す様に、分光特性取得装置3は、光照射手段としてのライン照明光源101、領域分割手段としての開口アレイ102、導光手段としての光学系103、分光手段としての回折素子104、受光手段としてのラインセンサ105、媒体を固定して保持する媒体固定手段106及び結像手段としてのレンズアレイ107を有する。
媒体固定手段106は、例えばガラス等の透明材料で形成され、媒体10を密着させて保持する。媒体固定手段106は、例えば媒体10の端部を固定保持するクリップ等の固定部材を有し、媒体10の姿勢を矯正する。媒体固定手段106を設けることで、媒体10とライン照明光源101との距離を均一に保ち、媒体10の位置によって計測結果にばらつきが生じるのを防止できる。
また、レンズアレイ107は媒体固定手段106とは別に構成することもできるが、レンズアレイ107と媒体固定手段106とを一体に形成することが好ましい。一体に形成することで、媒体10とレンズアレイ107との距離を一定に保ち、光学系の光軸方向への位置ずれを排除し、計測精度を高めることができる。
ここで、媒体固定手段106とレンズアレイ107は、図17に示す様に、媒体10の全体を覆うことができる大きさで、全面に渡ってレンズアレイ107が形成されていることが好ましい。また、図18に示す様に、レンズアレイ107を媒体10の幅方向に1ライン又は複数ラインに限定し、媒体10又は分光特性取得装置3の何れか一方を移動させて媒体10の全面を計測する様に構成することもできる。何れの構成によっても、媒体10を透過する光束の光軸方向の位置ずれを排除することができる。
また、図19に示す様に、媒体固定手段106の媒体10を固定して保持する面に、複数の開口を備える遮光部材110を設けることで、計測対象領域を分割し、媒体10上で隣接する画像から受ける影響を低減し、誤差が生じるのを防止することができる。また、媒体10の計測対象領域を遮光部材110の開口の位置に合わせることで、媒体10上のどの位置を計測しているのかを容易に確認できる。
この様に、第3の実施形態によれば、媒体10を固定して保持する媒体固定手段106を設けることで、媒体10とライン照明光源101との距離を均一に保ち、測定精度を高めることができる。また、結像手段であるレンズアレイ107と媒体固定手段106とを一体に形成することで、媒体10とレンズアレイ107との距離を一定に保ち、光学系の光軸方向への位置ずれを排除し、計測精度をさらに高めることができる。
[第4の実施形態]
第4の実施形態では、分光特性取得装置を用いて画像評価装置を構成する例を示す。図20は、第4の実施形態に係る画像評価装置4の構成例を示す側面図である。
画像評価装置4は、例えば電子写真方式の画像形成装置等によって媒体10上に形成された画像を全幅に渡って評価する。画像評価装置4は、第1の実施形態の分光特性取得装置1を1つ又は媒体10の幅方向(X方向)に複数並列して構成される。
画像評価装置4は、画像評価手段112と媒体10を移動させる移動手段である搬送ローラ111とを有する。搬送ローラ111は、図20においてY方向に媒体10を搬送する。なお、画像評価装置5では、媒体10を移動させる様に構成しているが、画像評価装置4を媒体10に対して相対的に移動する様に構成しても良い。また、移動手段としては、搬送ローラ以外にも、搬送ベルト等を用いることもできる。
画像評価手段112は、ラインセンサ105からの出力を合成してXYZやL*a*b*等の側色データを算出し、媒体10上に複数色で形成された画像の色を評価する機能を有する。画像評価手段112では、既知の、若しくは記録媒体搬送機構に装着されるエンコーダセンサからの速度情報を元に、媒体10の画像形成部全面に渡る分光画像データを算出できる。
また、画像評価装置4は、画像評価手段112において、ラインセンサ105によって得られた側色結果とマスタ画像とを比較し、マスタ画像との差を抽出して表示することが好ましい。これによって、作業者が簡単にマスタ画像との比較を実行できる。さらに、マスタ画像としてはデジタルマスタ画像を外部から入力出来る様に構成しても良く、画像評価装置5によって測定したある媒体10の測定結果をマスタ画像として設定しても良い。
なお、画像評価装置5において、第1の実施形態の分光特性取得装置1に代えて、第2又は第3の実施形態の分光特性取得装置を用いることもできる。
この様に、第4の実施形態によれば、分光特性取得装置を用いて画像評価装置を構成することで、搬送される記録媒体上に形成された画像等の対象物の色の評価を高速に行うことができる画像評価装置を実現できる。
[第5の実施形態]
第5の実施形態では、第4の実施形態の画像評価装置4を有する画像形成装置5の例を示す。図21は、第5の実施形態の画像形成装置5の構成例を示す図である。
図21に示す様に、画像形成装置5は、第4の実施形態の画像評価装置4と、給紙カセット501a,501bと、給紙ローラ502と、コントローラ503と、走査光学系504と、感光体505と、中間転写体506と、定着ローラ507と、排紙ローラ508とを有し、媒体10の表面に画像を形成する。
画像形成装置5において、給紙カセット501a,501bから図示しないガイド、給紙ローラ502により搬送された媒体10が、走査光学系504により感光体505に露光され、色材が付与されることで現像される。現像された画像は、中間転写体506上に1次転写され、ついで中間転写体506から媒体10上に2次転写される。
媒体10上に転写された画像は定着ローラ507により定着され、画像形成された媒体10は排紙ローラ508により排紙される。画像評価装置5は、記録媒体10に画像が形成された状態で評価を行うために、定着ローラ507の後段に設置されている。
この様に、第5の実施形態によれば、画像評価装置4を備えることで、媒体10上に形成された画像の評価結果を現像、転写、定着プロセス等における画像形成条件に反映させることで、常に色変動等の無い高品質画像を提供することができる信頼性の高い画像形成装置を実現できる。
なお、実施形態に係る分光特性取得装置及び画像評価装置は紙以外の例えばプラスチック等に印刷した画像等から分光特性を取得して画像を評価することが可能であり、例えば紙幣やクレジットカードの真偽や種類を評価する評価装置に応用することも可能である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態に挙げた構成等に、その他の要素との組み合わせなど、ここで示した構成に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
1〜3 分光特性取得装置
4 画像評価装置
5 画像形成装置
10 媒体
101 ライン照明光源(光照射手段)
102 開口アレイ(領域分割手段)
103 光学系(導光手段)
104 回折素子(分光手段)
105 ラインセンサ(受光手段)
106 媒体固定手段
107 レンズアレイ(結像手段)
110 遮光部材
111 搬送ローラ(移動手段)
112 画像評価手段
特表2008−518218号公報 特開2005−315883号公報

Claims (4)

  1. 媒体に光を照射する光照射手段と、
    前記光照射手段から照射されて前記媒体を透過した前記光を領域分割する領域分割手段と、
    前記領域分割手段により領域分割された前記光を導く導光手段と、
    前記導光手段により導かれた前記光を分光する分光手段と、
    前記分光手段により分光された前記光を受光する受光手段と、
    前記媒体を固定して保持する透明な材料からなる板状の媒体固定手段と、
    前記媒体固定手段と一体に形成され、前記媒体を透過した前記光を前記領域分割手段に結像する結像手段と、を有する
    ことを特徴とする分光特性取得装置。
  2. 前記媒体固定手段は、前記媒体を固定して保持する面に、複数の開口を備える遮光部材を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の分光特性取得装置。
  3. 請求項1又は2に記載の分光特性取得装置と、
    前記媒体及び前記分光特性取得装置の何れか一方を移動させる移動手段と、
    前記分光特性取得装置が、前記媒体上の対象物から取得した分光特性に基づいて、前記対象物の色を評価する画像評価手段と、
    を備えることを特徴とする画像評価装置。
  4. 請求項に記載の画像評価装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
JP2011287560A 2011-12-28 2011-12-28 分光特性取得装置、画像評価装置及び画像形成装置 Expired - Fee Related JP5923979B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011287560A JP5923979B2 (ja) 2011-12-28 2011-12-28 分光特性取得装置、画像評価装置及び画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011287560A JP5923979B2 (ja) 2011-12-28 2011-12-28 分光特性取得装置、画像評価装置及び画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013137208A JP2013137208A (ja) 2013-07-11
JP5923979B2 true JP5923979B2 (ja) 2016-05-25

Family

ID=48913052

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011287560A Expired - Fee Related JP5923979B2 (ja) 2011-12-28 2011-12-28 分光特性取得装置、画像評価装置及び画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5923979B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI721069B (zh) 2015-12-15 2021-03-11 日商參天製藥股份有限公司 水晶體架及眼內水晶體注射器

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005326393A (ja) * 2004-04-12 2005-11-24 Nireco Corp 分光透過率測定装置、透過型厚さ計、色彩値測定装置、分光透過率測定方法、厚さ測定方法、及び色彩値測定方法
JP5217093B2 (ja) * 2006-01-31 2013-06-19 大日本印刷株式会社 検査装置及び検査方法
JP5609611B2 (ja) * 2010-03-11 2014-10-22 株式会社リコー 分光特性取得装置、画像評価装置、及び画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013137208A (ja) 2013-07-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5609068B2 (ja) 分光測定装置、画像評価装置及び画像形成装置
US8879057B2 (en) Spectral characteristic acquiring apparatus, spectral characteristic acquiring method and image evaluating apparatus
US8472019B2 (en) Spectroscopic characteristics acquisition unit, image evaluation unit, and image forming apparatus
JP5655437B2 (ja) 分光特性取得装置
JP6232831B2 (ja) 分光特性取得装置、画像評価装置及び画像形成装置
JP6051543B2 (ja) 分光計測装置、画像評価装置及び画像形成装置
EP3527968B1 (en) Spectral characteristic acquiring apparatus, image forming apparatus, image forming system, image forming apparatus management system, and image forming apparatus management method
JP7087735B2 (ja) 分光特性取得装置、画像形成装置、及び画像形成装置の管理システム
JP2015232540A (ja) 分光特性取得装置、画像評価装置及び画像形成装置
JP2010261861A (ja) 分光特性取得装置、画像評価装置、及び画像形成装置
JP5402740B2 (ja) 分光特性取得装置、画像評価装置及び画像形成装置
JP6988512B2 (ja) 分光特性取得装置、画像形成装置、画像形成システム
JP2013061175A (ja) 分光特性取得装置及び分光特性取得方法、画像評価装置、並びに画像形成装置
JP5923979B2 (ja) 分光特性取得装置、画像評価装置及び画像形成装置
JP5499767B2 (ja) 画像特性計測方法、画像特性計測装置、画像評価装置、及び画像形成装置
JP2016102679A (ja) 分光計測装置
JP5644296B2 (ja) 分光特性取得装置、画像評価装置、及び画像形成装置
JP5493364B2 (ja) 画像濃度計測方法及び画像濃度計測装置並びに画像形成装置
JP5652183B2 (ja) 画像特性計測装置および画像形成装置
JP6292052B2 (ja) 画像特性計測装置、画像評価装置、画像形成装置
JP2013142595A (ja) 分光特性取得装置、画像評価装置及び画像形成装置
JP2015036659A (ja) 分光特性取得装置、画像評価装置及び画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150825

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150826

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151021

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160322

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160404

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5923979

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees