JP6197318B2 - 分光特性計測方法、分光特性計測装置、画像評価装置及び画像形成装置 - Google Patents

分光特性計測方法、分光特性計測装置、画像評価装置及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、分光特性計測方法、分光特性計測装置、画像評価装置及び画像形成装置に関する。
例えばプロダクションプリンティング分野等で使用される画像形成装置には、印刷画像の高画質化、色再現安定性の向上が求められている。そこで、画像形成装置に分光光度計等の分光器を搭載し、分光器により取得される印刷画像の測色結果に基づいて印刷条件を制御し、色再現安定性の向上を図る技術が検討されている。従来の分光器では、印刷画像のうち注目する領域の一点で計測を行っていたが、印刷される画像のページ間、あるいはページ内での画像変動に対応するため、画像全域で計測を行うことが望ましい。
この様な画像形成装置において印刷画像全域に渡り色情報を取得する方法として、異なる透過波長帯域を有する複数種類のフィルターを通して撮影を行うマルチバンドカメラを用いる方法がある。マルチバンドカメラを用いて撮影された、被写体の色情報を波長毎に表したマルチバンド画像から、例えばWiener推定法等により各点の分光反射率を推定する方法がある(例えば、非特許文献1参照)。
しかし、マルチバンドカメラの撮影感度は、例えばフィルターの分光透過率の差異や、CCD等の撮像素子の分光感度等に起因して、波長帯毎に異なるのが一般的である。マルチバンドカメラにより高速撮像を行う場合において、撮影感度の低い波長帯では撮像素子や電気回路等に発生するノイズが影響して画質が劣化する場合がある。ノイズの影響により劣化した画像から分光特性の推定を行うと、撮影感度の低い波長帯における推定精度が著しく劣化する可能性がある。
そこで、マルチバンドカメラにより被写体を撮像し、得られたマルチバンド画像に撮影感度に応じたノイズ抑制画像処理を施すことで、ノイズを抑制・除去して画質を向上させる方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1に記載されている様に、例えば液晶チューナブルフィルタを用いて撮影波長領域を分割する場合には、液晶チューナブルフィルタの分光透過率を変えて複数回撮像する必要があり、マルチバンド画像の撮影に時間を要する。そのため、画像形成装置において高速で移動する印刷物を撮影する場合には、マルチバンド画像間で撮像位置にずれが生じ、色情報の高精度な計測が困難になる可能性がある。
本発明は上記に鑑みてなされたものであって、測定対象物の分光特性を高速且つノイズの影響を低減して高精度に計測することが可能な分光特性計測方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、対象物の分光特性を計測する分光特性計測方法であって、前記対象物の分光された光を受光する受光工程と、前記光の波長帯毎の光量に応じて、複数の分光センサから出力される信号を取得する信号取得工程と、前記複数の分光センサのうち第1の分光センサから出力される特定波長帯の信号に含まれるノイズを、前記第1の分光センサに隣接する他の分光センサから出力される前記特定波長帯の信号を用いて低減するノイズ低減工程と、を有し、前記波長帯毎に分光積を計算し、前記分光積が所定の値以下であると、前記ノイズ低減工程では、前記所定の値以下と判断される前記特定波長帯に対して、所定の値以下と判断される前記特定波長帯とは異なる波長帯で用いられる隣接分光センサ数より拡大された領域の隣接分光センサを用いる
本発明の実施形態によれば、測定対象物の分光特性を高速且つノイズの影響を低減して高精度に計測することが可能な分光特性計測方法を提供できる。
第1の実施形態に係る分光特性計測装置の構成を例示する図である。 第1の実施形態に係る分光特性計測装置の一部を例示する部分拡大図である。 第1の実施形態に係る分光特性計測装置の機能構成を例示するブロック図である。 第1の実施形態における変換行列算出処理のフローチャートを例示する図である。 色票の分光反射率を例示する図である。 第1の実施形態に係る分光特性計測装置で色票を測定した際のセンサ出力値を例示する図である。 第1の実施形態における分光反射率算出処理のフローチャートを例示する図である。 第1の実施形態におけるノイズ低減処理のフローチャートを例示する図である。 ノイズ低減処理について説明する図(1)である。 ノイズ低減処理について説明する図(2)である。 ノイズ低減処理結果を例示する図である。 分光特性計測結果における色差を例示する図である。 第2の実施形態に係る画像評価装置の構成を例示する図である。 第3の実施形態に係る画像形成装置の構成を例示する図である。 分光器の分光積を例示する図である。 波長と等色関数との関係を例示する図である。 等色関数と分光積との比を例示する図である。
本発明の実施の形態について説明する前に、まず分光器の測定結果から分光特性を推定する方法について説明する。なお、本願において、分光特性とは拡散反射光の光量を波長の関数として表したものを指し、分光特性には分光反射率を含むものとする。
印刷画像等、比較的分光反射率の分布が緩やかに変化する測定対象の分光反射率を測定する場合について考える。この場合には、測定領域の反射光の可視光領域をマルチバンドと呼ばれる3〜16程度の波長帯に分割し、CCD(Charge Coupled Device)等の受光センサでそれぞれの波長帯の光量を検出し、検出結果から分光反射率を推定できる。バンド数を増やすほど、詳細に分光特性を測定することが可能となるが、反射光を波長帯ごとに分割するため、各バンドで得られる光量が低下してS/Nが悪化するので、十分な露光時間を確保する必要がある。例えば3〜16程度と比較的少ない波長帯に分割するマルチバンド分光による分光特性の推定方法によれば、検出する波長帯の数が少なく、測定時間を短縮できるため、印刷画像のインライン測定等の高速な測定が要求される分野に適している。
マルチバンド分光における分光反射率の推定は、予め分光反射率が得られている複数の色サンプルの測定結果を用いて、光強度信号から分光反射率への変換行列を求めることで実現される。変換行列の算出方法としては、低次元線形近似法やWiener推定法、ニューラルネットワーク等を用いた非線形演算による推定法、重回帰分析による方法等が知られている。
上記方法のうち、重回帰分析による方法について以下で説明する。
1つの分光センサを構成するm個の画素から出力される信号を有する行ベクトルvと、変換行列Gとを用いて、測定対象物の分光反射率を表す行ベクトルrは、以下の式(1)により求められる。
変換行列Gを求めることが出来れば、上式(1)から測定対象物の分光反射率を求めることが可能になる。
分光反射率が既知なn(n>m)個のサンプルの分光反射率をR,これらのサンプルを分光センサで測定した時のセンサ応答をVとする。
Vを説明変数、Rを目的変数とした場合に、VからRへの回帰式の回帰係数行列Gは、行列Vの最小二乗ノルム解を与えるMoor-Penroseの一般化逆行列を用いて次式の様に求められる。
上式において、上付きtは行列の転置を、上付き−1は逆行列を表す。逆行列の算出には、一般的に知られている特異値分解法等を用いることができる。式(4)で求められる変換行列Gを記憶させておくことで、実際の測定時には変換行列Gと信号出力vの積を取ることで任意の測定対象物の分光反射率rを推定できる。
ここで、測定対象物の分光反射率をr(λ)、測定対象に光を照射する光源のスペクトルをE(λ)、光源と受光手段との光路中に配置された光学部品(結像光学系等)の透過率をL(λ)、回折素子の分光機能と受光手段の分光感度分布による各画素の分光透過率分布をSi(λ)とすると、マルチバンド分光センサからの出力応答viは以下の式(5)で表すことができる。
ここで光源のSi(λ)、E(λ)、L(λ)を波長毎に掛け合わせたものは分光積といい、入力系システムの分光特性を表している。
白色LEDを光源とするマルチバンド分光センサについて考える。一般的な白色LED光源のスペクトル、光学系の分光透過率、分光センサとして用いるCCDの分光感度特性及びこれらの積で求められるシステムの分光特性である分光積を、図15に例示する。
図15に示す例では、450nm以下の短波長領域及び650nm以上の長波長領域において分光積が小さくなっている。すなわち、この領域の光束を取得する波長帯のSN比が特に悪くなることを示している。
また、図16に、波長と等色関数x_bar(λ),y_bar(λ),z_bar(λ)との関係を例示する。図16において、x_bar(λ)、y_bar(λ)、z_bar(λ)は、人間の目に対してどのような刺激を与えているかを仮想的に示したものであり、人間の目の分光感度に相当する。
図16に示す様に、約400〜430nmの短波長領域及び約650〜700nmの長波長領域では、x_bar(λ),y_bar(λ),z_bar(λ)の値が小さい。すなわち、人間の目に見える色において、上記短波長領域及び上記長波長領域においてx_bar(λ),y_bar(λ),z_bar(λ)が寄与する割合は、それ以外の波長領域(中波長領域)に比べて小さい。
一方、図17に等色関数と分光センサの分光感度に相当する分光積との比を例示する。図17に示す様に、波長400〜450nmで等色関数と分光積との比が大きく、特に等色関数zの重みが大きい。このことから、短波長領域の分光反射率が低い色では、SN比が悪化し、測色精度が低下することが分かる。
そこで、測色精度を向上させるために、分光積の改善か分光センサから出力される信号に含まれるノイズを低減することが考えられる。以下で説明する実施形態では、ノイズを低減することで測色精度を向上させることが可能な分光特性計測方法について説明する。
〈第1の実施形態〉
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
[分光特性計測装置の構成]
図1は、第1の実施形態に係る分光特性計測装置の構成を例示する図である。図1に示す様に、分光特性計測装置1は、分光器10、演算手段20を有する。分光器10は、ライン照明光源11、第1結像光学系12、開口アレイ13、第2結像光学系14、回折素子15、ラインセンサ16を有する。
以下では、分光特性計測装置1が、対象物90の分光反射率を計測する例について説明する。対象物90は、例えばシート状の印刷物等であり、対象物90上の所定の領域には画像が形成されている。
なお、図1に示す破線は、対象物90に照射された光が拡散反射した後の代表的な光路を模式的に示している。また、以降の説明において、正反射光とは、ライン照明光源11から対象物90に照射される照射光の入射角と同じ角度で、入射方向とは反対側に反射する反射光(つまり入射角をθとすると、反射角がπ−θとなる反射光)を指す。拡散反射光とは、正反射光以外の反射光を指す。また、分光反射率とは、基準板(白色板等)からの拡散反射光の光量に対する、測定対象物からの拡散反射光の光量の割合を波長の関数として表したものである。
ライン照明光源11は、光照射手段の一例であり、対象物90の奥行き方向(X方向)のライン状に広がった領域に光を照射する。第1の実施形態に係るライン照明光源11は、例えば可視光のほぼ全域において強度を有する白色LED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)アレイである。ライン照明光源11としては、白色LEDに限らず、冷陰極管等の蛍光灯やランプ光源等を用いても良い。
ライン照明光源11から対象物90までの光路上には、ライン照明光源11から出射された光を対象物90にコリメートして(略平行光として)若しくは集光してライン状に照射する機能を有するコリメートレンズを配置しても良い。
第1結像光学系12は、結像手段の一例であり、対象物90に照射された光の法線方向(Z方向)の拡散反射光を、開口アレイ13の開口部13xに結像する。第1結像光学系12としては、例えば、X方向に複数のレンズが配列された集光レンズアレイ等を用いることができる。
但し、必ずしも正確に開口アレイ13の開口部13x上に拡散反射光が結像している必要はなく、デフォーカスした状態や無限系であってもよい。第1結像光学系12として、セルフォック(登録商標)レンズアレイのような屈折率分布型レンズアレイやマイクロレンズアレイ又はミラーからなる結像光学系を用いても良い。
開口アレイ13は、領域分割手段の一例であり、例えば一列に形成された複数の開口部13xを有し、対象物90に近接して配置されている。開口アレイ13において、開口部13x以外の部分は光を遮る遮光部であり、対象物90からの反射光を開口部13xにより領域分割する。
開口アレイ13は、例えばピンホールアレイやスリットアレイであり、金属や黒色樹脂材料に開口部13xを形成したものを用いることができる。又、ガラスや透明樹脂等に金属膜や黒色樹脂等をパターニングして遮光部を形成し、遮光部以外の部分を開口部13xとしたもの等を用いてもよい。開口部13xは、円形、矩形、楕円形、その他の任意の形状とすることができる。
開口アレイ13を用いることにより、対象物90からの拡散反射光を開口列としての複数の開口部13xにより領域分割し、不要な部分の光を遮蔽できる。これにより、各開口部13xを通過した焦点面の光のみを検出し、隣接する領域からの反射光の混入を抑制できる。
第2結像光学系14は、結像手段の一例であり、例えば複数枚のレンズで構成され、開口アレイ13を通過した反射光を、回折素子15を介してラインセンサ16の受光面に結像する。第2結像光学系14としては、例えば一般的なスキャナ光学系に用いられるレンズや、工業的に用いられているラインセンサ用レンズを使用できる。
回折素子15は、分光手段の一例であり、対象物に照射された光の反射光を分光する。より詳しくは、回折素子15は、開口アレイ13の各開口部13xにより領域分割された後に第2結像光学系14により集光された拡散反射光を分光して波長に応じて異なる方向に伝播し、各開口部13xに対応する回折像を形成する。回折素子15としては、例えば、プリズムや透過型回折格子或いはそれらを組み合わせたもの等を用いることができる。
ラインセンサ16は、受光手段の一例であり、N個の画素で構成されるマルチバンド分光センサが複数並列して設けられたマルチバンド分光センサアレイである。ラインセンサ16は、回折素子15を介して入射する反射光から所定の波長帯毎の光量を取得し、取得した光量を電気信号に変換する。ラインセンサ16により変換された電気信号は、演算手段20に送られる。
ラインセンサ16としては、例えばMOS(Metal Oxide Semiconductor Device)、CMOS(Complimentary Metal Oxide Semiconductor Device)、CCD(Charge Coupled Device)、CIS(Contact Image Sensor)、PDA(Photo Diode Array)等を用いることができる。
演算手段20は、分光器10のラインセンサ16から出力された電気信号に基づいて、対象物90の複数位置での分光反射率を演算する。演算手段20は、例えばCPU、ROM、メインメモリ等を含み、演算手段20の各種機能は、ROM等に記録されたプログラムがメインメモリに読み出されてCPUにより実行されることによって実現できる。但し、演算手段20の一部又は全部は、ハードウェアのみにより実現されてもよい。又、演算手段20は、物理的に複数の装置により構成されてもよい。
なお、図1に例示する光学系は、例えば、ライン照明光源11から出射される照明光が対象物90に対して略斜め45度より入射し、ラインセンサ16が対象物90から垂直方向に拡散反射する光を受光する所謂45/0光学系とすることができる。また、ライン照明光源11から出射される照明光が対象物90に対して垂直に入射し、ラインセンサ16が対象物90から45度方向に拡散反射する光を受光する所謂0/45光学系等としても良い。
この様に構成された図1に示す分光特性計測装置1は、ラインセンサによる高速動作が可能であるので、対象領域の分光反射率を高速且つ一度に取得可能であり、例えば印刷画像のインライン測定等の高速な測定が要求される分野に適している。
[ラインセンサの構成]
図2は、図1に例示する分光特性計測装置1の部分拡大図であり、回折素子15及びラインセンサ16の構成を例示する図である。
回折素子15は、ラインセンサ16に近接して配置されており、図2中の破線で光路を模式的に示す様に、入射光を回折させることで、ラインセンサ16の各分光センサが有する各画素に異なる分光特性を有する光を入射させる。回折素子15は、例えば透明基板上に鋸歯形状の構造が周期的に形成されている。
ラインセンサ16は、第1の分光センサ16a、第2の分光センサ16b、第3の分光センサ16c等が複数個並列して設けられた分光センサアレイである。
第1の分光センサ16a、第2の分光センサ16b、第3の分光センサ16c等は、互いに分光特性の異なる光を受光するN個の画素がY方向に並んで設けられている。各分光センサ16a〜16cは、開口を通過した光束の所定の波長領域(例えば可視光領域:400nm〜700nm)をN個の波長帯(以下、「バンド」という)で分割して取得し、それぞれのバンドで受光した光量に応じた信号を出力する。
マルチバンド分光ではバンド数が多いほど分光反射率の詳細な測定結果を得ることが可能となり好ましいが、高速で画像全幅の分光計測を行う様な場合は、バンド数を最小に抑えてWiener推定等の方法によって分光反射率の推定処理を行うことが好ましい。図2に示す例は、N=6の場合であり、6バンド(bi1〜bi6:添え字iは分光センサの番号を示す)で1つの分光センサを構成している。
ラインセンサ16は、各分光センサの各画素で取得した光量を電気信号に変換して出力する。ラインセンサ16から出力された電気信号は演算手段20に送られ、演算手段20において対象物90の分光反射率の推定処理が行われる。
(分光特性計測装置の機能構成)
図3は、第1の実施形態に係る分光特性計測装置1の機能構成を例示するブロック図である。
図3に示す様に、分光特性計測装置1は、分光器10、演算手段20を有する。演算手段20は、センサ応答入力部21、データ記憶部22、ノイズ低減処理部23、分光特性算出部24、分光反射率記憶部25、変換行列算出部26、変換行列記憶部27を有する。
センサ応答入力部21は、分光器10のラインセンサ16を構成する各分光センサの各画素から、バンド毎の光量に応じて出力される信号が入力される。
データ記憶部22は、センサ応答入力部21に入力された信号を、入力された信号と信号を出力した分光センサの画素とを対応付けて、対象物90の全測定領域についてのデータを記憶する。
ノイズ低減処理部23は、ノイズ低減手段の一例であり、後述する方法によりデータ記憶部22に記憶されているデータからノイズを低減する処理を行う。
分光特性算出部24は、データ記憶部22に記憶されるデータで構成される行列vと、変換行列記憶部27に記憶されている変換行列Gとから、上式(1)に基づいて、対象物90の分光反射率rを算出して出力する。分光特性算出部24は、ノイズ低減処理部23によりノイズが低減されたデータを用いて分光反射率を算出するため、対象物の分光反射率を精度良く算出することができる。
分光反射率記憶部25は、色票等の標準サンプルの分光反射率の測定結果を、分光反射率の行列Rとして記憶している。
変換行列算出部26は、色票等の標準サンプルを分光器10で計測し、ラインセンサ16からセンサ応答入力部21に入力される信号を、標準サンプルのセンサ応答を表す行列Vとして取得する。変換行列算出部26は、取得したセンサ応答の行列Vと、分光反射率記憶部25に記憶されている分光反射率の行列Rとに基づいて、上式(4)により変換行列Gを算出する。
変換行列記憶部27は、変換行列算出部26により算出された変換行列Gを記憶する。
[変換行列算出処理]
次に、変換行列算出部26が変換行列を算出する方法について説明する。
図4は、変換行列算出部26による変換行列算出処理のフローチャートの一例である。図4に例示するフローチャートに対応するプログラムは、例えば演算手段20のROMやコンピュータが読み取り可能な記録媒体等に格納することができ、演算手段20のCPUにより実行することができる。
まず、ステップS101では、標準サンプルとして分光反射率が既知の複数の色票(色票1から色票n、nは2以上の自然数)を準備し、色票1〜色票nの各々の分光反射率から行列Rを算出する。次に、ステップS102では、ステップS101で算出した行列Rを分光反射率記憶部25に記憶する。
なお、色票とは、色の表示を目的とする標準試料のことであり、カラーチャートとも称される。色票としては、例えば、JIS−Z−8721準拠の標準色票等を用いることができる。各色票は、例えば図5に示す様に、予め高精度な分光計等により分光反射率の測定が行われている。つまり、行列Rは、予め分光反射率が既知であるn個の色票(色票1〜色票n)の分光反射率を格納した行列である。
次に、ステップS103〜S106では、変換行列算出部26が、1つの分光センサを構成するN個の画素から出力される電気信号vi(i= 1〜N)を格納した行ベクトルvを算出する。具体的には、ステップS101で用いた色票1にライン照明光源11により光を照射し(ステップS103)、色票1からの反射光を回折素子15により分光し(ステップS104)、ラインセンサ16で受光する(ステップS105)。さらに、N個の画素から出力される各信号を演算手段20が取得し、行ベクトルvを算出する(ステップS106)。
そして、ステップS103〜S106を色票2〜色票nについても実行し、ステップS107でn個の色票(色票1〜色票n)を分光特性計測装置1で測定したときの行ベクトルvを格納した行列Vを算出する。
図6は、第1の実施の形態に係る分光特性計測装置1で色票を測定した際のセンサ出力値を例示している。図6は、分光特性計測装置1のラインセンサ16が、可視光領域の光を9画素で取得する分光センサで構成され、バンドNoが小さい画素で可視光の短波長帯の光を、バンドNoの大きい画素で長波長帯の光を検出する場合の例である。
図6は、電子写真方式の画像形成装置によって出力した125色のトナー画像(図5と同一のもの)についてのセンサ出力例である。変換行列算出部26は、図6に例示するデータに基づいて、行列Vを算出する。
ステップS108では、変換行列算出部26が、ステップS101で算出した行列R及びステップS107で算出した行列Vを用いて、上式(4)に基づいて変換行列Gを算出する。ステップS109にて、変換行列記憶部27が変換行列Gを記憶した後に、処理を終了する。
[分光反射率算出処理]
次に、第1の実施形態に係る分光特性計測装置1における分光反射率算出処理について、図7に例示する分光反射率算出処理のフローチャートに基づいて説明する。
対象物90の分光反射率を算出する場合には、まずステップS201にて、ライン照明光源11が対象物90に光を照射する。続いてステップS202にて、回折素子15が対象物に照射された光の反射光を分光し、ステップS203にて、ラインセンサ16が分光された光を受光する。
次にステップS204にて、センサ応答入力部21がラインセンサ16の各分光センサの各画素からバンド毎の信号を取得する。ステップS205では、データ記憶部22が、センサ応答入力部21により取得された信号をデータとして記憶する。
ステップS206では、ノイズ低減処理部23が、データ記憶部22に記憶されているデータに対してノイズ低減処理を行う。続いてステップS207では、分光特性算出部24が、ノイズが低減されたデータで構成されるセンサ応答の行列Vと、変換行列記憶部27に記憶されている変換行列Gとから、上式(1)に基づいて分光反射率Rを算出する。なお、分光特性算出部24は、分光反射率RからXYZやL*a*b*等の表色値を算出して出力しても良い。
(ノイズ低減処理)
次に、分光反射率算出処理において、ノイズ低減処理部23により実行されるノイズ低減処理について、図8に例示するフローチャートに基づいて説明する。
ノイズ低減処理部23は、まずステップS301にて、データ記憶部22に記憶されているデータをバンド毎に抽出し、ステップS302にて、バンド毎に位置情報を保持したままデータを再配列する。この様なデータ配列は、被写体の特定波長帯域の色情報データを離散的に配列した、バンド画像と言い換えることができる。隣接する分光センサのバンド毎のデータ配列であるバンド画像に対して、一般に空間フィルタリングと呼ばれるノイズ低減手法を適応できる。空間フィルタリングとは、着目画素値を周囲の画素値を参考にして変換する方法である。
図9は、ノイズ低減処理部23によるバンド画像の生成例を示している。
データ記憶部22には、図9の上段に例示する様に、各分光センサの各画素bi1〜bi6と、対象物90の計測位置を表すラインL〜Lとに対応して、各分光センサの各画素bi1〜bi6から出力されるデータが記憶されている。なお、図9では、ラインセンサ16を構成する各分光センサが6個の画素で構成されている場合を例示している。ここで対象物の測定位置(x,y)に対応する6バンドのデータを、bxy1〜bxy6(添え字x:測定位置xに対応する分光センサの番号、添え字y:y番目の測定ラインLy、1〜6はバンド番号を示す)とする。
ノイズ低減処理部23は、図9の下段に示す様に、データ記憶部22からバンド毎に、分光センサの位置及びラインLの位置に対応させてデータを再配列し、バンド画像B1〜B6を構築する。
次にノイズ低減処理部23は、上記した様に構築したバンド画像B1〜B6に対して、例えば3×3画素の領域で、画素毎の細かな変動をなくす平滑化処理を実行する。平滑化を可能にする空間フィルタリングには、例えばメディアンフィルタ法、移動平均法、ガウシアンフィルタ法、選択的局所平均化法等が知られており(非特許文献2)、何れの方法を用いても良い。例えばメディアンフィルタ法は、バンド画像における注目画素のデータを、例えば注目画素に隣接する周辺画素を含む3×3画素のデータの中央値で置き換える処理である。メディアンフィルタ法は、スパイク状の突出したノイズを除去するのに有効であることが知られている。
なお、ノイズ低減処理部23は、注目画素のデータを、例えば注目画素に隣接する周辺画素を含む例えば3×3画素のデータの平均値で置き換える移動平均法による平滑化処理を行っても良い。また、メディアンフィルタ処理又は移動平均処理を行う領域は3×3画素に限らず、5×5画素、9×9画素等に適宜設定できる。
隣接する分光センサの間隔が大きく、例えば測定領域が離散的である場合は、対象画素に近い画素に大きな重みを、対象画素から遠い画素には小さい重みを付与する加重平均が可能なガウシアンフィルタ処理を行うのが好ましい。
また、ノイズ低減処理部23は、各バンドの受光感度に応じて、バンド毎にノイズ低減強度を調節しても良い。例えば、各バンドの受光感度を示す分光センサの分光積を参照して、分光積が最大ピークの10%以下波長帯を含むバンドで構成されるバンド画像に対して、平滑化処理を行う領域を例えば2倍に拡大するなどして、ノイズ低減処理を強くかけても良い。また、例えば平滑化処理が行われていないバンド画像と平滑化処理が行われたバンド画像とが存在しても良い。具体的には、図15に示す分光積で、波長400−440nmの領域を含む短波長バンド、および660−700nmを含む長波長バンドの信号値で構成されるバンド画像、例えば図9下段に示すB1およびB6では、6×6画素領域でメディアンフィルタ処理を行い、分光積が最大となる波長450−470nmの領域を含むバンド画像、例えば図9下段に示すB2ではノイズ低減処理を行わず、それ以外の領域のバンド画像では3×3画素領域でメディアンフィルタ処理を行っても良い。
同様に、対象物90の計測領域に含まれる色を予め把握できる場合には、分光センサによる測定精度が低い色が含まれている領域には、同様に平滑化処理を行う領域を拡大し、ノイズ低減処理が強くかかる様に設定しても良い。
さらに、例えば対象物90において色が変化するエッジ領域等の様に分光反射率が大きく変化する領域を検出し、この様な領域以外に対して平滑化処理を行っても良い。あるいは、エッジを保存したまま効果的にノイズを除去する方法として、選択的局所平均化法を適応してもよい。また、平坦部のノイズ除去性能およびエッジ部の保存性能とともに従来技術より優れる、Non-Local means フィルター法(以下、NL-means法)と呼ばれるノイズ除去技術を用いても良い。NL−means法は、対象画素を中心としたブロックと画像内から大量に収集したブロックとの間の類似度を重みとして、各ブロックの中心画素を置き換える技術である(非特許文献3)。
本発明におけるノイズ抑制方法は、上述した平滑化処理方法に限定されず、ノイズ成分が各バンド間で無相関であることを利用して、各バンド画像においてノイズ領域のノイズ成分のみを選択的に抑制、除去する方法や、モルフォロジーを利用したノイズ抑制処理方法であってもよい。
図8に示すフローチャートに戻り、次にステップS304では、全てのバンド画像Bに対してノイズ低減処理が行われたか否かを判断し、全てのバンド画像Bに対してステップS301からステップS303までの処理を実行する。
次にステップS305では、ノイズ低減処理部23が、図10に示す様に、ノイズが低減された各バンド画像B1〜B6のデータから、第xの分光センサのラインyに対応する行列Vxyを生成する。ステップS306では、行列Vxyをデータ記憶部22に保存する。
ステップS305及びステップS306を繰り返し行い、ステップS307にて、行列Vxyを全分光センサ及び全ラインLについて生成した後に処理を終了する。
ノイズ低減処理部23は、以上で説明した処理により、データ記憶部22に記憶されているデータのノイズを低減する。分光特性算出部24は、ノイズ低減処理部23によりノイズが低減されたデータに基づいて分光反射率Rを算出するため、分光反射率を高精度に求めることが可能になる。
図11は、ノイズ低減処理結果を例示する図である。
図11は、10ライン毎に色が異なる対象物90を計測した場合における分光センサからの出力データ(未処理)と、出力データにノイズ低減処理を行った結果を示している。なお、図11は、ラインセンサ16を構成する分光センサが9個の画素を有し、b1〜b9のバンドのデータを取得した例である。
図11に示す様に、未処理データにはスパイクノイズが散見されるが、ノイズ低減処理が行われたデータでは、ノイズが低減されている(凹凸が減少している)ことが分かる。
また、図12は、ノイズ低減処理を行わなかった場合(図12(a))と、ノイズ低減処理を行った場合(図12(b))における分光反射率の計測結果から、色差ΔEを求めた結果を例示している。図12は、予め表色値が既知である色票をサンプルとして分光特性計測装置1で分光反射率を計測し、計測結果に基づいて色差ΔEを算出した結果である。
図12に示す様に、ノイズ低減処理を行わなかった場合(図12(a))に対して、ノイズ低減処理を行った場合(図12(b))には、色差ΔEが大きく低減されていることが分かる。
この様に、第1の実施形態に係る分光特性計測装置1によれば、ノイズ低減処理部23が分光センサから出力されるデータのノイズを低減し、対象物90の分光反射率等を高精度且つ高速に求めることが可能である。
〈第2の実施形態〉
第2の実施の形態では、分光特性計測装置1を用いて画像評価装置2を構成する例を示す。なお、第2の実施の形態において、既に説明した実施の形態と同一構成部分についての説明は省略する。
図13は、第2の実施の形態に係る画像評価装置2を例示する図である。図13に示す様に、画像評価装置2は、第1の実施形態に係る分光特性計測装置1(分光器10及び演算手段20)、画像評価手段30、対象物90を搬送する不図示の搬送手段を有する。
分光器10は、ライン照明光源11、第1結像光学系12、開口アレイ13、第2結像光学系14、回折素子15、ラインセンサ16を有している。
画像評価装置2は、例えば電子写真方式の画像形成装置等によって対象物90上に形成された画像を全幅に渡って評価する。なお、図13では、画像評価装置2が分光特性計測装置1を1つ有する例を示しているが、例えば、複数の分光特性計測装置1を対象物90の幅方向に並列に配置してもよい。
画像評価手段30は、例えばCPU、ROM、メインメモリ等を含み、画像評価手段30の各種機能は、ROM等に記録されたプログラムがメインメモリに読み出されてCPUにより実行されることによって実現される。但し、画像評価手段30の一部又は全部は、ハードウェアのみにより実現されてもよい。又、画像評価手段30は、物理的に複数の装置により構成されてもよい。
搬送手段は、図13において矢印方向に対象物90を搬送する。なお、画像評価装置2では、対象物90を移動させるように構成しているが、画像評価装置2を対象物90に対して相対的に移動するように構成してもよい。搬送手段としては、例えば、搬送ローラや搬送ベルト等を用いることができる。画像評価手段30は、既知の、若しくは搬送手段に装着されるエンコーダセンサからの速度情報を元に、対象物90の画像形成部全面に渡る分光画像データを算出できる。
また、画像評価装置2は、画像評価手段30において、ラインセンサ16によって得られた測色結果とマスタ画像とを比較し、マスタ画像との差を抽出して表示することが好ましい。これによって、作業者が簡単にマスタ画像との比較を実行できる。更に、マスタ画像としてはデジタルマスタ画像を外部から入力できるように構成してもよく、画像評価装置2によって測定した任意の対象物90の測定結果をマスタ画像として設定してもよい。
なお、画像評価装置2に、分光特性計測装置1に代えて演算装置2(分光器10と演算手段20A)を搭載してもよい。これにより、分光反射率からCIE表色系の三刺激値XYZやCIELab等の表色値を算出し、対象物90上に複数色で形成された画像の色を評価することができる。
以上で説明した様に、第2の実施形態によれば、分光特性計測装置(又は、演算装置)を用いて画像評価装置を構成することで、搬送される測定対象物上に形成された画像等の色の評価を高速に行うことが可能な画像評価装置を実現できる。
〈第3の実施の形態〉
第3の実施の形態では、第2の実施の形態に係る画像評価装置2を有する画像形成装置3の例を示す。なお、第3の実施の形態において、既に説明した実施の形態と同一構成部分についての説明は省略する。
図14は、第3の実施の形態に係る画像形成装置3を例示する図である。図14に示す様に、画像形成装置3は、第2の実施の形態に係る画像評価装置2、給紙カセット81a、給紙カセット81b、給紙ローラ82、コントローラ83、走査光学系84、感光体85、中間転写体86、定着ローラ87、排紙ローラ88を有する。対象物90は、紙等の記録媒体である。
画像形成装置3において、給紙カセット81a及び81bから図示しないガイド、給紙ローラ82により搬送された対象物90が、走査光学系84により感光体85に露光され、色材が付与されて現像される。現像された画像は中間転写体86上に転写された後、中間転写体86から対象物90上に二次転写される。対象物90上に転写された画像は定着ローラ87により定着され、画像形成された対象物90は排紙ローラ88により排紙される。画像評価装置2は、定着ローラ87の後段に設置されている。
以上で説明した様に、第3の実施の形態によれば、第2の実施の形態に係る画像評価装置2を画像形成装置3の所定の位置に装備することにより、記録媒体の搬送に同期して、記録媒体の面内の色情報を2次元で取得できる。そして、画像形成装置3が例えば電子写真方式による画像製品である場合には、取得された画像色の評価結果に基づいて、調整手段が、書込み走査光学系の光源出力の一走査内制御や印刷前のガンマ補正等の画像形成条件を調整することで、記録媒体の面内の色むらを低減可能となる。
また、画像形成装置3が例えばインクジェット方式による画像製品である場合には、ヘッド位置によりインクの吐出量を直接制御することにより、記録媒体の面内の色むらを低減可能となる。
また、第2の実施の形態に係る画像評価装置2により、空間分解能の異なる分光特性を画像全面において2次元で取得できるため、色票がある場合は色票に適した分光特性の評価が可能となる。また、色票がない場合には、ユーザの任意の画像の任意の位置に適した分光特性の評価が可能となる。そして、それぞれの評価に基づいて画像形成条件の調整を行うことで、より色安定性、色再現性の高い画像形成装置3を実現できる。
分光特性計測装置1は、上記実施形態に限らず、画像評価装置、画像形成装置以外にも様々な装置に搭載可能である。例えば分光特性計測装置を、紙幣やクレジットカードなどの信憑性を検査する検査装置に設けても良い。
以上、実施形態に係る分光特性計測方法、分光特性計測装置、画像評価装置及び画像形成装置について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形及び改良が可能である。
1 分光特性計測装置
2 画像評価装置
3 画像形成装置
10 分光器
16 ラインセンサ(受光手段)
16a 第1の分光センサ
16b 第2の分光センサ
16c 第3の分光センサ
21 センサ応答入力部(信号取得手段)
24 ノイズ低減処理部(ノイズ低減手段)
30 画像評価手段
特開2001−84360号公報
津村徳道,羽石秀昭、三宅洋一「重回帰分析によるマルチバンド画像からの分光反射率の推定」、光学、Vol.27、No.7、P.384−391(1998) 村上伸一「画像処理工学」東京電機大学出版、P59−64(2004) Buades,A.,et al. A Non−Local Algorithm for Image Denoising. CVPR2005, IEEE Computer Society Conference. 2, P.60−65(2005)

Claims (8)

  1. 対象物の分光特性を計測する分光特性計測方法であって、
    前記対象物の分光された光を受光する受光工程と、
    前記光の波長帯毎の光量に応じて、複数の分光センサから出力される信号を取得する信号取得工程と、
    前記複数の分光センサのうち第1の分光センサから出力される特定波長帯の信号に含まれるノイズを、前記第1の分光センサに隣接する他の分光センサから出力される前記特定波長帯の信号を用いて低減するノイズ低減工程と、
    有し、
    前記波長帯毎に分光積を計算し、前記分光積が所定の値以下であると、前記ノイズ低減工程では、前記所定の値以下と判断される前記特定波長帯に対して、所定の値以下と判断される前記特定波長帯とは異なる波長帯で用いられる隣接分光センサ数より拡大された領域の隣接分光センサを用いる
    ことを特徴とする分光特性計測方法。
  2. 前記ノイズ低減工程は、
    前記第1の分光センサから出力される前記特定波長帯の信号を、前記第1の分光センサから出力される前記特定波長帯の信号及び前記他の分光センサから出力される前記特定波長帯の信号で構成される離散的な信号値に対して空間的な平滑化処理を施して求める
    ことを特徴とする請求項1に記載の分光特性計測方法。
  3. 前記ノイズ低減工程は、
    前記波長帯に応じて、前記ノイズの低減強度を調節する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の分光特性計測方法。
  4. 前記ノイズ低減工程は、
    前記対象物の前記分光特性を計測する位置に応じて、前記ノイズの低減強度を調節する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の分光特性計測方法。
  5. 前記対象物に光を照射する光照射工程と、
    前記対象物からの反射光を開口列により領域分割する領域分割工程と、
    前記反射光を集光して前記分光センサに結像する結像工程と、
    集光された前記反射光を分光する分光工程と、
    を有することを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の分光特性計測方法。
  6. 対象物の分光特性を計測する分光特性計測装置であって、
    前記対象物の分光された光を受光する受光手段と、
    前記光の波長帯毎の光量に応じて、複数の分光センサから出力される信号を取得する信号取得手段と、
    前記複数の分光センサのうち第1の分光センサから出力される特定波長帯の信号に含まれるノイズを、前記第1の分光センサに隣接する他の分光センサから出力される前記特定波長帯の信号を用いて低減するノイズ低減手段と、
    有し、
    前記波長帯毎に分光積を計算し、前記分光積が所定の値以下であると、前記ノイズ低減手段は、前記所定の値以下と判断される前記特定波長帯に対して、所定の値以下と判断される前記特定波長帯とは異なる波長帯で用いられる隣接分光センサ数より拡大された領域の隣接分光センサを用いることを特徴とする分光特性計測装置。
  7. 請求項6に記載の分光特性計測装置と、
    前記分光特性の計測結果に基づいて画像の色を評価する評価手段と、
    を有することを特徴とする画像評価装置。
  8. 請求項7に記載の画像評価装置と、
    前記画像の評価結果に基づいて、画像形成条件を調整する調整手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
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