JP5608421B2 - イオウ含有ケイ素系化合物、その製造方法、その縮合物、表面処理剤及びコーティング物 - Google Patents

イオウ含有ケイ素系化合物、その製造方法、その縮合物、表面処理剤及びコーティング物 Download PDF

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Description

本発明は、新規イオウ含有ケイ素系化合物、その縮合物及びその製造方法に関する。さらに詳しくは表面処理剤として好適な新規イオウ含有ケイ素系化合物、その縮合物及びこの製造方法に関する。
従来、本発明者らは親水性基としてスルホン酸基を有するケイ素化合物を発明し、既に特許出願を行っている。
特開2009−203185号公報
しかし、従来の、スルホン酸基を持つビニル化合物とチオール基を持つ化合物のエン−チオール反応により得られる化合物から調整される表面親水化剤はガラス基板に塗布成膜後の耐水性が不十分であるという問題がある(すなわち、水に対する接触角が成膜直後と、水に1週間浸漬後では大きく変化する)。本発明の目的は、成膜後も接触角の変化が小さい、すなわち化学的な安定性を有し、親水性能を長期に発揮することのできる新規イオウ含有ケイ素系化合物を提供することである。
本発明は、下記式(1)で表されるイオウ含有ケイ素系化合物である。
MOS(=O)-R-X-R-Si(CH(-Y)3−n (1)
{式中Mは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、アルカリ金属原子又はアンモニウム(NH)、Rはエチレン又はフェニレンエチレン基(−C−CHCH−)であり、Xは−S(=O)−又は−S(=O)−を表し、Rは炭素数1〜10のアルキレン基、Yは同一或いは異なってもよい炭素数1〜4のアルコキシ基又は水酸基、nは0又は1を表す。}
また本発明の化合物である式(1)で表される化合物同士が脱水縮合した化合物を含有するものも本発明の一つである。
また本発明の化合物である前記式(1)で表される化合物および前記式(1)で表される化合物同士が脱水縮合した化合物を少なくとも1種類含有する表面処理剤も本発明の一つである。
さらに本発明の化合物である前記式(1)で表される化合物およびそのイオウ含有ケイ素系化合物の縮合物のいずれか一つ以上が金属アルコキサイド、金属アルコキサイド重縮合物、金属酸化物ゾル及び金属酸化物微粒子のいずれかの一つ以上を含有および/またはこれらのいずれか一つ以上と脱水縮合した化合物を含有することを特徴とする表面処理剤も本発明の一つである。
また本発明の化合物である前記式(1)で表される化合物からなる表面処理剤から構成されるコーティング物も本発明の一つである。
また本発明の化合物である前記式(1)で表される化合物が脱水縮合した化合物も含有するものからなる表面処理剤から構成されるコーティング物も本発明の一つである。
さらに本発明の化合物である前記式(1)で表される化合物および前記イオウ含有ケイ素系化合物の縮合物のいずれか一つ以上が金属アルコキサイド、金属アルコキサイド重縮合物、金属酸化物ゾル及び金属酸化物微粒子のいずれかの一つ以上を含有および/またはこれらのいずれか一つ以上と脱水縮合した化合物を含有することを特徴とする表面処理剤から構成されるコーティング物も本発明の一つである。
また本発明は、
下記式(2)で表される化合物
MOS(=O)-R-S-R-Si(CH(-Y)3−n (2)
{式中Mは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、アルカリ金属原子又はアンモニウム(NH)、Rはエチレン又はフェニレンエチレン基(−C−CHCH−)であり、Rは炭素数1〜10のアルキレン基、Yは同一或いは異なってもよい炭素数1〜4のアルコキシ基又は水酸基、nは0又は1を表す。}に過酸化物を作用させて、
前記式(1)で表される化合物
の製造方法である。
本発明によれば、安定性の優れた親水化剤を提供することが出来る。
上記式(1)において、炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、iso-プロピル基、n-ブチル基、iso-ブチル基、sec-ブチル基及びtert-ブチル基が挙げられる。これらのうち好ましいのは、メチル基及びエチル基である。
アルカリ金属原子としては、リチウム、ナトリウム、カリウム及びセシウム金属原子などが挙げられる。
これらのうち好ましいのは原料入手のし易さの点から、リチウム及びナトリウム金属原子である。
Xは−S(=O)−又は−S(=O)−であり、合成の容易さ及び安定性等を考慮すると−S(=O)−あるいは−S(=O)−と−S(=O)−の混合物が好ましい。
は炭素数1から10のアルキレン基であり、コストの面から好ましくは炭素数1から3のアルキレン基である。
Yは水酸基、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、iso-プロポキシ基、n-ブトキシ基、iso-ブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ基が挙げられ、これらのうち原料入手の点から、好ましくは水酸基、メトキシ基及びエトキシ基である。
本発明の製造方法の特徴は上記安定性の優れた親水性の化合物を製造する方法であって、スルホン酸基を持つビニル化合物とチオール基を持つ化合物のエン−チオール反応により得られる前記式(2)の化合物に過酸化物を反応させることを特徴とする。
本発明のイオウ含有ケイ素系化合物の例としては、以下のものが挙げられる。
LiOSO−C−CHCHSOCHCHCHSi(OCH
NaOSO−C−CHCHSOCHCHCHSi(OCH
KOSO−C−CHCHSOCHCHCHSi(OCH
HOSO−C−CHCHSOCHCHCHSi(OCH
NHOSO−C−CHCHSOCHCHCHSi(OCH
CHOSO−C−CHCHSOCHCHCHSi(OCH
OSO−C−CHCHSOCHCHCHSi(OCH
LiOSO−C−CHCHSOCHCHCHSi(OC
NaOSO−C−CHCHSOCHCHCHSi(OC
KOSO−C−CHCHSOCHCHCHSi(OC
LiOSO−C−CHCHSOCHCHCHSi(OCH
NaOSO−C−CHCHSOCHCHCHSi(OCH
KOSO−C−CHCHSOCHCHCHSi(OCH
LiOSO−C−CHCHSOCHCHCHSi(OC
NaOSO−C−CHCHSOCHCHCHSi(OC
KOSO−C−CHCHSOCHCHCHSi(OC
LiOSO−C−CHCHSOCHCHCHSi(OH)
NaOSO−C−CHCHSOCHCHCHSi(OH)
KOSO−C−CHCHSOCHCHCHSi(OH)
LiOSO−C−CHCHSOCHCHCHSi(OH)
NaOSO−C−CHCHSOCHCHCHSi(OH)
KOSO−C−CHCHSOCHCHCHSi(OH)
LiOSO−C−CHCHSOCHCHCHSiCH(OCH
LiOSO−C−CHCHSOCHCHCHSiCH(OH)
LiOSO−C−CHCHSOCHCHCHSiCH(OCH
LiOSO−C−CHCHSOCHCHCHSiCH(OH)
LiOSO−CHCHSOCHCHCHSi(OCH
NaOSO−CHCHSOCHCHCHSi(OCH
KOSO−CHCHSOCHCHCHSi(OCH
LiOSO−CHCHSOCHCHCHSi(OC
NaOSO−CHCHSOCHCHCHSi(OC
KOSO−CHCHSOCHCHCHSi(OC
LiOSO−CHCHSOCHCHCHSi(OCH
NaOSO−CHCHSOCHCHCHSi(OCH
KOSO−CHCHSOCHCHCHSi(OCH
LiOSO−CHCHSOCHCHCHSi(OC
NaOSO−CHCHSOCHCHCHSi(OC
KOSO−CHCHSOCHCHCHSi(OC
LiOSO−CHCHSOCHCHCHSi(OH)
NaOSO−CHCHSOCHCHCHSi(OH)
KOSO−CHCHSOCHCHCHSi(OH)
LiOSO−CHCHSOCHCHCHSi(OH)
NaOSO−CHCHSOCHCHCHSi(OH)
KOSO−CHCHSOCHCHCHSi(OH)
LiOSO−CHCHSOCHCHCHSiCH(OCH
LiOSO−CHCHSOCHCHCHSiCH(OH)
LiOSO−CHCHSOCHCHCHSiCH(OCH
LiOSO−CHCHSOCHCHCHSiCH(OH)
本発明のイオウ含有ケイ素系化合物は以下の製造方法により得ることが出来、本製造方法も本発明の一つである。
すなわち前記式(2)で表される化合物に過酸化物を作用させることにより、本発明の化合物である前記式(1)で表される化合物を得ることが出来る。
また、前記式(2)の化合物の製造方法については、本発明者らの特許出願である特許文献1に示されている方法で製造することができる。
過酸化物としては、有機過酸化物(過酢酸、m−クロロ過安息香酸、過酸化ベンゾイル等)、無機過酸化物(過酸化水素、過酸化カルシウム、オゾン等)が挙げられる。
これらのうち、好ましいのは過酸化水素、過酢酸及びオゾンであり、特に好ましいのは過酸化水素である。
用いる過酸化物の量は、前記式(2)で表される化合物に対して、10モル%〜1000モル%、好ましくは200モル%〜800モル%、さらに好ましくは200モル%〜600モル%である。
本酸化反応に用いる溶媒としては、これらの試薬を溶解させる不活性な溶媒であれば特に限定されず、アルコール系溶媒(メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロパノール等)、エーテル系溶媒(ジエチルエーテル、テトラハイドロフラン、ジオキサン等)、非プロトン溶媒(ジメチルスルホキサイド、N,N−ジメチルホルムアミド等)、炭化水素系溶媒(トルエン、ヘキサン等)、水及びこれらの混合溶媒等が挙げられる。
これらの中で、水/アルコール系混合溶媒等を用いることが好ましい。
混合系溶媒で水を用いる場合は、酸化と同時に加水分解及び重縮合も同時に行うことが出来、製造工程の短縮化が可能になるので特に好ましい。
反応温度は0℃〜200℃で行うことが可能で、20℃〜100℃が好ましく、特に用いる溶媒が還流する温度が好ましい。
反応時間は1時間から48時間であり、生産性の面から2時間から24時間が好ましい。
本発明の前記式(1)の化合物の製造時の濃度は0.01%〜30%であり、好ましくは、1%〜30%である。濃度が低すぎると生産性が悪く、高すぎるとゲル化を起こして不溶物を生じやすい。
本発明の表面処理剤は、上記化合物を含有すればよいが、上記化合物以外に、金属アルコキサイド、金属アルコキサイドオリゴマー、金属酸化物微粒子及び金属酸化物ゾルのいずれか一つ以上を含むことが好ましい。
これらの金属アルコキサイド、金属アルコキサイドオリゴマー、金属酸化物微粒子及び/又は金属酸化物ゾルは、本発明の化合物を調整後及び/又は本発明の化合物の調整前、或いは調整中に加えても良い。
金属アルコキサイドとしては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、テトラエトキシチタン、テトラブトキシシラン、テトラブトキシジルコニウム等が挙げられる。
金属アルコキサイドオリゴマーとしては、コルコート株式会社製、メチルシリケートやエチルシリケート等が挙げられる。
金属酸化物微粒子としては、日本アエロジル社製アエロジル300やアエロジルR974等が挙げられる。
金属酸化物ゾルとしては、コルコート株式会社のアルコール性シリカゾル(コルコートP及びコルコートN−103X等)や日産化学株式会社製のシリカゾル(オルガノシリカゾル)等が挙げられる。
金属アルコキサイドを含む場合、金属アルコキサイドの含有量(重量%)は、上記式(1)の発明化合物およびその縮合物の重量に基づいて5〜1000%であり、好ましくは5〜800%、さらに好ましくは10〜800%である。
金属アルコキサイドオリゴマーを含む場合、金属アルコキサイドオリゴマーの含有量(重量%)は、上記式(1)の発明の化合物およびその縮合物の重量に基づいて5〜1000%であり、好ましくは5〜800%、さらに好ましくは10〜800%である。
金属酸化物微粒子を含む場合、金属酸化物微粒子の含有量(重量%)は、上記式(1)の発明化合物およびその縮合物の重量に基づいて5〜1000%であり、好ましくは5〜1000%、さらに好ましくは10〜800%である。
金属酸化物ゾルを含む場合、金属酸化物ゾルの含有量(重量%)は、上記式(1)の発明化合物およびその縮合物の重量に基づいて5〜1000%であり、好ましくは5〜800%であり、さらに好ましくは10〜800%である。
さらに、上記式(1)の発明化合物およびその縮合物及び上記発明表面処理剤には、作業性(取扱性及びコーティング性等)を向上させる為に希釈溶剤を含有させて、コーティング液としても良い。希釈溶媒としては、本発明のイオウ含有ケイ素系化合物、金属アルコキサイド、金属アルコキサイドオリゴマー、金属酸化物微粒子及び金属酸化物ゾルと反応せず、これらを溶解及び/又は分散させるものであれば制限がなく、例えば、エーテル系溶剤(テトラハイドロフラン、ジオキサン等)、アルコール系溶剤(メチルアルコール、エチルアルコール、n-プロピルアルコール、iso-プロピルアルコール及びn-ブチルアルコール等)、ケトン系溶剤(アセトン、メチルエチルケトン及びメチルイソブチルケトン等)及び非プロトン性溶媒(N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン及びジメチルスルホキシド等)等が挙げられる。
希釈溶媒を含有する場合、上記発明化合物およびその縮合物及び上記発明表面処理剤の作業性が向上すれば希釈溶媒の含有量に制限は無く、希釈溶媒の含有量は、例えば、本発明のイオウ含有ケイ素系化合物、金属アルコキサイド、金属アルコキサイドオリゴマー、金属酸化物微粒子及び金属酸化物ゾル及び希釈溶媒の合計重量に基づいて、0.01〜10重量%(好ましくは0.05〜7.5重量%、特に好ましくは0.075〜5重量%)となる量である。
本発明の表面処理剤は、ガラス、プラスチック(ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート及びポリスチレン等)金属(鉄、アルミニウム、ステンレス、銅等)基板等の表面親水化等に適用出来る。
本発明の表面処理剤のコーティング液としてのの塗布方法としては、ディプコーティング、スピンコーティング、フローコーティング及びスプレーコーティング等が挙げられる。
本発明の表面処理剤のコーティング液を上記塗布方法等で塗布し乾燥させた後、生成したコーティング膜を硬化させる為の脱水縮合を促進させる物質(触媒、例えば、塩基性物質:アンモニアガス等)等による処理及び/又は熱処理により脱水縮合を進行させて硬化させ、コーティング膜の機械物性及び化学物性を向上させることが好ましい。
触媒としては、塩基及び酸が挙げられる。
塩基としては、無機塩基(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア等)、有機塩基(トリエタノールアミン、トリエチルアミン等)等が挙げられる。
酸としては、無機酸(塩酸、硫酸等)、有機酸(酢酸、トリフルオロ酢酸等)等が挙げられる。
また、光或いは熱により塩基或いは酸を発生する化合物も使用可能である。
これらの触媒は本発明の表面処理剤のコーティング液に添加後コーティングしてもよく又成膜後、触媒を溶解させた溶液をスプレー或いは触媒雰囲気下に晒しても良い。
熱処理のみで硬化させる場合、熱処理温度は通常60℃〜200℃、好ましくは100℃〜180℃、特に好ましくは100℃〜160℃である。
熱処理をする時間は通常30分〜48時間、好ましくは2時間〜48時間、特に好ましくは12時間〜36時間である。
触媒を使用する場合、熱処理温度は室温から上記温度であり、熱処理時間も上記時間と同一である。
以下に実施例を示し、本発明を具体的に説明する。
実施例は、本発明を説明するものであり、制限を加えるものではない。
以下特記しない限り、部は重量部を意味する。
実施例1
(1)減圧乾燥した4−スチレンスルホン酸リチウム(東ソー株式会社)12.12部(63.8モル部)及び3−(トリメトキシシリル)プロパン−1−チオール(チッソ株式会社)12.5部(63.8モル部)を乾燥エタノール175部に溶解した後、アルゴン気流下、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル520×10−13部(3.17モル部)を加え、還流しながら17時間還流することにより〔4−(2−(3−トリメトキシシリル)プロピルチオ)エチル〕ベンゼンスルホン酸リチウム;LiOSO−p−CCHCH−S−CHCHCH−Si(OCHを10%含むエタノール液を得た。
なお、このエタノール溶液の一部を減圧濃縮して、H−NMR分析により化学構造を確認した。{7.76(m、2H、LiOSO−C−)、7.30(m,2H、LiOSO−m−C−}、3.53(s、9H、−OCH)、2.89(m、2H、−CCH−)、2.75(m、2H、−CCHCHS−)、2.52(m、2H、−SCHCH−)、1.68(m、2H、−CHCHSi(OCH)、0.75(m、2H、−CHCHSi(OCH
(2)(1)で得たエタノール溶液10部、エタノール30部、水9部、メタノールシリカゾル(日産化学製)1部及び過酸化水素水1.1部を加えて24時間加熱還流することにより本発明の化合物であるLiOSO−p−CCHCH−SO−CHCHCH−Si(OH)及びその縮合物(シリカゾルとの縮合物も含む)を含むエタノール液を得た。
実施例2
実施例1の(1)で得たエタノール溶液10部、エタノール30部、水7部、メタノールシリカゾル(日産化学製)3部及び過酸化水素水1.1部を加えて24時間加熱還流することにより本発明の化合物であるLiOSO−p−CCHCH−SO−CHCHCH−Si(OH)及びその縮合物(シリカゾルとの縮合物も含む)を含むエタノール液を得た。
実施例3
実施例1の(1)で得たエタノール溶液10部、エタノール30部、水5部、メタノールシリカゾル(日産化学製)5部及び過酸化水素水1.1部を加えて24時間加熱還流することにより本発明の化合物であるLiOSO−p−CCHCH−SO−CHCHCH−Si(OH)及びその縮合物(シリカゾルとの縮合物も含む)を含むエタノール液を得た。
比較例1
実施例1の(1)で得たエタノール溶液10部、エタノール30部、水9部及びメタノールシリカゾル(日産化学製)1部を加えて24時間加熱還流することにより、LiOSO−p−CCHCH−S−CHCHCH−Si(OH)及びその縮合物を含むエタノール液を得た。
比較例2
実施例1の(1)で得たエタノール溶液10部、エタノール30部、水7部及びメタノールシリカゾル(日産化学製)3部を加えて24時間加熱還流することにより、LiOSO−p−CCHCH−S−CHCHCH−Si(OH)及びその縮合物を含むエタノール液を得た。
比較例3
実施例1の(1)で得たエタノール溶液10部、エタノール30部、水5部及びメタノールシリカゾル(日産化学製)5部を加えて24時間加熱還流することにより、LiOSO−p−CCHCH−S−CHCHCH−Si(OH)及びその縮合物を含むエタノール液を得た。
親水性評価結果1
実施例及び比較例で得た重合性化合物をエタノールで25倍希釈して処理液(表面処理剤)とし、以下のようにしてスライドガラスの表面を改質し、接触角を測定した。
スライドガラス{76mm、26mm、1.2mm;水酸化ナトリウムの2−プロパノール飽和溶液に24時間浸漬した後、水洗し、乾燥(60℃、2時間)したもの}を処理液(表面処理剤)に浸漬し、スライドガラスを取り出した後、液切りをし、140℃、24間加熱処理したもの、室温で10分間アンモニアガス処理(触媒としてアンモニアガスを用いて硬化処理)したもの及びそれらの表面処理を施したものを更に純水に1週間浸漬した表面改質スライドガラスを得た。
接触角測定装置{協和界面化学株式会社、DROP MASTER 500、液適量2μL、測定間隔1000ms、測定回数30回}で、表面改質スライドガラスの表面の任意の5箇所について、接触角(度)を測定し、平均値を算出した。これらの結果を表1に示した。
Figure 0005608421
表1から明らかなように、実施例1〜3の140℃熱処理品の初期と純水浸漬1週間後の接触角の変化(No1〜3とNo9〜11参照)は、比較例1〜3の140℃熱処理品の初期と純水浸漬1週間後の接触角の変化(No5〜7とNo13〜15参照)と比較して小さい。また、実施例3のアンモニアガス処理品の初期と純水浸漬1週間後の接触角の変化(No4とNo12参照)は比較例3のアンモニアガス処理品の初期と純水浸漬1週間後の接触角の変化(No8とNo16参照)と比較して小さい。
この理由として、炭素と2価のイオウとの結合より、炭素と4価或いは6価のイオウとの結合の方が強い為、2価のイオウを含有する親水化剤より4価あるいは6価のイオウを含有する親水化剤の方が安定と考えられる。
本発明によるイオウ含有ケイ素化合物は、安定性の優れた表面親水化剤、帯電防止剤、プロトン伝導体、イオン伝導体及び防汚剤などに利用できる。

Claims (6)

  1. 下記式(1)で表されるイオウ含有ケイ素系化合物。

    MOS(=O)-R-X-R-Si(CH(-Y)3−n (1)

    {式中Mは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、アルカリ金属原子又はアンモニウム(NH)、Rはエチレン又はフェニレンエチレン基(−C−CHCH−)であり、Xは−S(=O)−又は−S(=O)−を表し、Rは炭素数1〜10のアルキレン基、Y同一或いは異なってもよいは炭素数1〜4のアルコキシ基又は水酸基、nは0又は1を表す。}
  2. 請求項1に記載の式(1)で表される化合物同士が脱水縮合した化合物を含有することを特徴とするイオウ含有ケイ素系化合物の縮合物。
  3. 請求項1に記載のイオウ含有ケイ素系化合物および請求項2に記載のイオウ含有ケイ素系化合物の縮合物のいずれか一つ以上を含有することを特徴とする表面処理剤。
  4. 請求項1に記載の式(1)で表される化合物および請求項2に記載のイオウ含有ケイ素系化合物の縮合混合物のいずれか一つ以上が金属アルコキサイド、金属アルコキサイド重縮合物、金属酸化物ゾル及び金属酸化物微粒子のいずれかの一つ以上を含有および/またはこれらのいずれか一つ以上と脱水縮合した化合物を含有することを特徴とする表面処理剤。
  5. 請求項3または請求項4記載の表面処理剤でコーティングされたコーティング物。
  6. 下記式(2)で表される化合物に過酸化物を反応させることを特徴とする、請求項1に記載のイオウ含有ケイ素系化合物の製造方法。

    MOS(=O)-R-S-R-Si(CH(-Y)3−n (2)

    {式中Mは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、アルカリ金属原子又はアンモニウム(NH)、Rはエチレン又はフェニレンエチレン基(−C−CHCH−)であり、Rは炭素数1〜10のアルキレン基、Yは同一或いは異なってもよい炭素数1〜4のアルコキシ基又は水酸基、nは0又は1を表す。}
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