JP5605952B2 - 電気機械トランスデューサデバイスおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、マイクロまたはナノ電気機械トランスデューサデバイスと、電気機械トランスデューサデバイスの製造方法とに関する。
電気機械システムは、マイクロ電気機械システム(MEMS)構造とナノ電気機械システム(NEMS)を含み、MEMSおよびNEMS構造は、多様な用途に、たとえば自動車のエアバッグ展開用のMEMS加速度計、またはゲームコントローラ等の娯楽電子機器、自動車のヨーイングを検知するために使用されるMEMSジャイロスコープ、光学スイッチ、バイオMEMS用途、MEMSスピーカ、インクジェットプリンタ、アンテナ移相器等のRF MEMSコンポーネントに使用されている。MEMS構造を使用する利点は、これらは機械的特性を有するが、寸法が非常に小さく、既存の半導体処理技術を用いて製造できることを含む。
アクチュエータまたはセンサに使用されてよいMEMSトランスデューサデバイスは、半導体基板上に製造され、ケイ素または窒化ケイ素等の材料からなる1以上の機械層を有する少なくとも1個の機械積層体と、デバイスを作動すると機械積層体の運動を促進する機能を持った少なくとも1個の機能/作動積層体とを備えた可動構造を含むことができる。作動積層体は、1以上の層を有し、その機械積層体に対する構成および機能は、MEMSトランスデューサデバイスのタイプに応じて互いに異なる。たとえば静電気作動デバイスにおいて作動積層体は、機械層の上に形成された可動電極と協働して機械層と可動電極の運動を促進する静電極を有する。磁気作動デバイスにおいて、機能積層体は、外部磁石と協働して可動な機械積層体に外力を加えるように構成された磁気層を有する。それゆえ作動積層体は、機械的ビームまたはカンチレバー等の機械積層体の上に形成された圧電材料または磁気材料等の材料からなる少なくとも1層の作動層を含む多層積層体であってよい。一般にPZTとして知られるチタン酸ジルコニウム酸鉛(Pb[ZrxTi1−x]O、0<x<1)は、その電気機械的変換特性のために、MEMSデバイスで最も普通に使用されている圧電材料である。
図1に示すような圧電的に作動されるMEMSスイッチデバイスの場合、多層可動構造は、カンチレバーまたはビーム4(窒化ケイ素または酸化ケイ素カンチレバーであってよい)の上に形成されたPZT膜2と、PZT膜に電圧を印加するためにPZT膜2の何れかの側に形成された電極6および8(プラチナ電極であってよい)を含む。接点10および12は、デバイスのスイッチ接点を提供する。周知のようにPZT膜に電圧を印加することで、PZT膜は、圧電によって印加された電圧に応じて膨張または収縮し、これがカンチレバーに応力を与え、その結果カンチレバーが垂直に(積層体に対して垂直方向に)歪むことでMEMSスイッチデバイスを開閉する。
非特許文献1に記載された論文は、カンチレバー上に形成されたPZTキャパシタを有する圧電作動されるRF MEMSスイッチを開示している。
特許文献1は、カンチレバー上の多数の圧電層と、これらの圧電層と交互する金属層とを有する調節可能な電子コンポーネントのための多層圧電スイッチを開示している。したがってこのデバイスは、圧電作動されるスイッチを形成するために、積層された圧電キャパシタを使用する。
少なくとも1個の(たとえば単一アンカーで固定された)自由端を備えた可動構造を有し、一緒に積層された多層材料から構成されたMEMSトランスデューサデバイスでは、可動構造の歪みは、可動構造をバイメタル板のように形成する互いに異なる材料に対する熱膨張率(CTE)の値が互いに異なるために、温度変化に応じて変動できる。たとえば図1の圧電作動されるトランスデューサデバイスでは、図1のプラチナ(Pt)電極6、PZT膜2およびプラチナ(Pt)電極8を含む層は、窒化ケイ素カンチレバー4の熱膨張率2〜3ppm/°Cに対しておよそ9.5ppm/°Cの熱膨張率を有する。したがって動作温度が変化すれば、Pt/PZT/Pt層は、窒化ケイ素カンチレバーとは別様に膨張(または収縮)し、その結果トランスデューサデバイスの垂直歪み、ひいてはその性能が変化する。たとえば動作温度が120°Cレンジ以上変化すると、図1の圧電MEMSスイッチデバイスは、7μmの全歪み運動を経験する。トランスデューサの歪みが大きく変化すると、デバイスは、動作不能になることがある。たとえば図1のMEMSスイッチデバイスでは、温度変化による歪みのためにスイッチが閉じるべきときに開くことがある。
同じ効果は、少なくとも1個の自由端を有し、可動な機械積層体と、可動な機械積層体の上に機能積層体の一部として形成された可動な電極層とを備えた可動構造を有する静電スイッチデバイスにも見られる。これらの2層の材料の熱膨張率の差は、熱的に誘起された作動を生み出すことがある。
少なくとも1個の自由端を有する可動構造に対して説明された歪みは、多層積層体に基づく機械的モーメントまたは力の曲げ効果に起因する。この曲げモーメントは、他の可動構造、たとえば多層積層体に基づく曲げモーメントが構造全体にわたって存在しない固定構造にも同じ効果を及ぼす。このような固定構造は、可動構造の端部で支持または固定された可動構造(たとえば機械層または機械膜)と、可動構造の端部または中心部に配置された作動構造(たとえば圧電作動積層体、静電作動積層体または磁歪作動積層体)を有するトランスデューサデバイスを含んでいる。作動構造は、曲げ効果を有するか、または可動構造に対する曲げモーメントを含んで可動構造を運動させる。上述した自由端の可動構造と同様に、そのような固定構造内に誘起された曲げモーメントも温度変化に応じて変動し得る。
静電スイッチデバイスにおいて、可動構造の熱挙動を補償するために、可動電極と同一の対称的な追加の層を有することによって熱補償を提供することが知られている。
たとえば特許文献2は、静電気の変化によって作動される3層ビームMEMSスイッチデバイスを開示している。基板上に位置する静電極と可動ビーム上に位置する反対側の可動電極に電圧が印加されると、静電極と可動電極とに等しい反対の電荷が生成される。互いに反対側の電極に電荷が分布すると、今は変形しているビーム上で弾性力によって平衡した静電力が生み出される。電圧が増すと、電荷は、ビーム表面にわたって不均一、かつ非直線的に上昇して、最後に安定点に達する。この安定点は、弾性力が静電力との平衡を維持できなくなることによって定義され、ビームは、飛び移り(snapsthrough)2個のスイッチ接点パッドを接触させる。この特許は、ビーム上で電極の相互接続がどのように形成されるか、膜応力および温度に誘起されたビーム変形に対する堅牢性を提供するためにどの電極相互接続が可動電極と構造的に整合しているか、または構造的に類似しているかを開示する。この特許は、一実施形態において、機械的平衡を提供するために、電極相互接続は、同じ材料から製造され、等しい寸法で設計されることを教示する。
静電作動デバイスに対しては、デバイスが機能するために、静電極層と組み合わせた1層の(可動)電極層のみ必要とされる。それゆえ、熱応力平衡を実現するために対称的な3層構造を使用するのは、過度に複雑ではない。圧電作動デバイスのように多数の層を有するより複雑なデバイスでは、少なくとも3層(電極/PZT/電極)が機能/作動積層体を形成し、機械的ビーム層が機械積層体を形成する。これは熱平衡を達成するのをより困難にする。理論的には、静電作動デバイスで用いられるのと同じ対称的処理法を、熱平衡を達成する試みにおいて使用できよう。
米国特許出願公開第2005/127,792号明細書 米国特許第6,746,891号明細書
「圧電的に作動されるオームMEMSスイッチの2種類のタイプの設計、製造、およびRF性能」。Hee−ChulLee、Jae−HyoungPark、Jae−YeongPark、Hyo−JinNam、およびJong−UkBu。マイクロ工学およびマイクロエンジニアリング誌15(2005年)21098〜2104頁。 「弾性多層システムにおける熱応力」。C.H.Hsueh。ThinSolidFilm418(2002年)182〜188ページ。
しかしながら現実には、これは製造プロセスの変動のために複雑である。層が多ければプロセス段階が増えて変動も大きくなり、その結果コストが増えて再現性が低下する。また、機械的ビームを堆積する前にPZT層が存在することは、深刻な汚染懸念のゆえに許されない。
プロセスの制約の点では、機械積層体の両側に同じ材料を置くことは、深刻な汚染問題のゆえ、またはプロセス条件のために必ずしも可能ではない。たとえば機械層の上で金属電極の補償として使用され、機械層の前に作成される金属層は、機械層の材料の温度堆積と両立しない可能性がある。したがって静電作動デバイスに対しても、対称的な可動構造を用いることなく熱安定性を改善するための解決を提案する必要がある。
本発明は、添付の特許請求の範囲に記載された電気機械トランスデューサデバイスおよび電気機械トランスデューサデバイスを形成する方法を提供する。
発明の具体的な実施形態は、従属請求項に記載されている。
発明のこれらの側面およびその他の側面は、以下に記載する実施形態から明白であり、これらの実施形態について明らかにされる。
以下に図面に基づいて発明のその他の詳細、側面および実施形態を例示的にのみ説明する。
典型的な圧電MEMSスイッチデバイスの図式的な断面図。 開示の実施形態に従うマイクロ電気機械トランスデューサデバイスの例の一部の図式的な断面図。 可動構造の歪みを計算するために使用される種々のパラメータを示す図2の可動構造の図式的な断面図。 図2に示すPZT作動ビームの種々の動作温度における歪みの変動を示すグラフ。 図2のマイクロ電気機械トランスデューサデバイスの種々の製造段階における図式的な断面図。 図2のマイクロ電気機械トランスデューサデバイスの種々の製造段階における図式的な断面図。 図2のマイクロ電気機械トランスデューサデバイスの種々の製造段階における図式的な断面図。 図2のマイクロ電気機械トランスデューサデバイスの種々の製造段階における図式的な断面図。 図2のマイクロ電気機械トランスデューサデバイスの種々の製造段階における図式的な断面図。 可動構造の歪みを計算するために使用されるパラメータを示す図2の可動構造の図式的な断面図。 開示の他の実施形態に従うマイクロ電気機械トランスデューサデバイスの例の一部の図式的な断面図。 開示の他の実施形態に従うマイクロ電気機械トランスデューサデバイスの例の一部の図式的な断面図。
図面内の各要素は、単純簡明に示され、必ずしも縮尺通りに描かれていない。
以下の説明および幾つかの図面において、何らかの領域が特定の材料および/またはタイプからなるものとして特定される。しかしながらこれは、単に説明の便のために過ぎず、制限を意図したものではない。当業者は、本明細書で与えられた説明に基づき、様々な材料を使用できること、そして開示は、説明において与えられた特定の例に限定されないことを理解するであろう。
本開示は、圧電作動MEMSスイッチデバイスについて説明される。しかしながら開示は、圧電作動MEMSスイッチデバイスに制限されず、他のMEMSトランスデューサデバイス、たとえばセンサ、アクチュエータ、加速度計、光学スイッチ、バラクター、可変誘導子、移相器、磁気、または静電作動トランスデューサデバイスおよび/または類似のデバイスに等しく適用されることが認識されよう。さらに、この開示は、ナノ電気機械システム(NEMS)にも用いることができ、したがってMEMSデバイスに限定されない。
開示の目的のために、トランスデューサデバイスは、測定、作動、または情報伝送を含む様々な目的のために、あるタイプのエネルギーまたは物理的属性を他のタイプに変換するデバイスである。
加えて、以下の説明では、MEMSトランスデューサデバイスの種々の層は、構造内で特定の位置を有するものとして記載されている。しかしながら、種々の層の相対的位置は、記載されたものに限定されることはなく、MEMSデバイスのタイプおよび層を形成する材料の熱膨張率の相対的値に応じて互いに異なることが認識されよう。
図2について見ると、開示の実施形態に従うマイクロ電気機械スイッチ(MEMS)デバイス200の例は、圧電層212を含む複数の層202と、作動構造の作動に応答して運動可能であるように構成された可動構造203とからなる作動構造を有する。たとえば可動構造203は、作動構造の層202および可動構造203の主要な面に対して実質的に垂直な一方向に(たとえば図2に示す線Aに沿って)運動可能に構成されてよい。図2に示した例では可動構造203は、作動構造の複数の作動層202と、機械構造204と、熱補償構造206とを含む。他のMEMSデバイス、作動構造は、可動構造の一部として少なくとも1層と、可動構造の一部ではない少なくとも1層とを含んでよいことが認識されよう。たとえば静電作動デバイスは、可動構造の一部として形成された可動電極と、基板上に形成された静電極も有する作動構造を含んでよい。プロセスの必要上、可動構造は、さらに追加の薄層、たとえばシード層または緩衝層を含んでよい。図2に示す例において、機械構造204は、機械層すなわちビーム204を含み、基板210上に形成されたアンカー208によって支持されたカンチレバーである。アンカー208は、図面に示すように構造の一端もあることも、互いに異なる場所に位置することもできる。機械構造204は、代替として1層以上含んでよい。可動構造203は、少なくとも1個の自由端を有する。ビーム204は、作動構造によって、たとえば圧電層212に適切な電圧を印加することによって、作動構造の圧電作動に応答して運動するように構成されている。作動構造の作動層202は、ビーム204とは異なる熱応答特性を有する。
或る層の熱応答特性は、当該層を構成している材料の熱膨張率に依存する。構造に或る層が付加されると、当該層は、熱効果を生み出し、このような層の熱効果は、当該層を構成している材料の熱膨張率およびヤング率等のパラメータと、層の厚さに依存する。機械層204の上に形成され、機械層204とは異なる熱応答特性を有する作動構造の少なくとも1層202によって生み出される熱効果は、温度の変化に応じて可動構造203を運動または歪ませる。
熱補償構造206は、作動構造の作動層202とは異なり、その熱効果が可動構造203に加えられると、機械層と、作動構造の少なくとも1層とによって生み出される熱効果を平衡させ、または補償することで、ビーム204の運動が実質的に温度の変化に依存しないようにする。熱補償構造206は、作動層202とは異なってよく、たとえば構造/構成において作動層とは異なってよく、作動層202と対称的ではない。図2に示す実施形態において、熱補償構造206は、1層または2層のみ有する。一例において、熱補償層206は、作動構造の作動層202の材料とは異なる材料で形成された補償層を含んでよい。各層の熱効果は、当該層を構成する材料の熱膨張率やヤング率等のパラメータ、他の層に対する位置、および層の厚さに依存するので、たとえば熱補償層206の材料を材料の熱膨張率やヤング率等の「固有の」パラメータに従って選択することによって、また、熱補償層206が所望の補償を提供するために適切な厚さを有するように構成することによって、熱補償構造206は、機械層204および作動構造の少なくとも1層202によって生み出される熱効果を補償し、または平衡させるように構成されている。
MEMSスイッチデバイス200は、スイッチ接点パッド(図1参照)等を含んでよいが、これら他の要素は、単純化するために示されていないことが認識されよう。
磁気作動MEMSデバイスにおいて、作動構造は、可動構造203の一部として形成された圧電層の代わりに磁気層を有する。
図2に示す例において、熱補償層206と作動層202は、互いにビーム204の反対側に形成されている。この例では熱補償層206の熱膨張率は、実質的に作動層202の熱膨張率と等しくなるように設計されている。代替として、熱補償層206は、作動層202と同じビーム204の側に形成されてよい。
図2は、ビーム204の上側に形成された作動層202も示している。代替として作動層202がビーム204の下側に形成されて、熱補償層206がビーム204の反対側、または上述した作動層202と同じビーム204の側に形成されてよいことが理解されよう。
熱補償層206の熱膨張率の選択は、熱補償層の厚さ220に依存し、また熱補償層206を形成するために使用される材料に依存する。言い換えれば、熱補償層206の与えられた材料について、その厚さと可動構造203に対する位置(たとえば作動層202と同じビームの側または反対側)は、材料の熱膨張率とヤング率に依存する。
熱補償層206の厚さと位置は、有限要素シミュレーションまたは解析的分析から導き出すことができる。
多層からなる自由/固定カンチレバービームの歪みの完全な数学的記述は、非特許文献2から導くことができる。図3は、図2に示された多層可動構造もしくはカンチレバーを数学的記述で使用されたパラメータで示したものであり、固定端205と自由端207を有する。
これらのパラメータに従い、非特許文献2から出発して、熱効果によるカンチレバーの自由端207の歪みδは、次式によって得られる。
ここでEiは、層iのヤング率であり、
tiは、層iの厚さであり、
Lは、アクチュエータの長さ(図2に示す長さ218)であり、
αiは、層iの熱膨張率であり、
hiは、層iの頂部と、始点(h0=0)として用いられる積層体の底部との間の距離であり、
ΔTは、デバイスが経験する動作温度と基準温度との差である(典型的には250°C)。
熱効果を(少なくとも部分的に)補償し、歪みゼロ度を提供するために、目標は、ΔTにかかわりなくδ=0であるような熱補償層206の材料と厚さを選択することである。式1およびcの値に従い、ビームの歪みに対して最初に次式が導かれる。
ここでδは、温度による歪み変化を表し、上方歪みは、正の値であり、
ΔT0は、デバイスの全動作温度範囲であり、
dijは、それぞれ層の中心で測定された層iと層jとの間の距離であり、
zijは、層jが層iの上に位置するときには「1」に等しく、層jが層iの下に位置するときには「−1」に等しい。
そこで熱効果を取り除くための条件は、次のように記述できる。
式2によって記述される歪みは、式3aによって与えられたmの値に比例してビームに作用する曲げモーメントに起因する。m=0ならば、曲げモーメントはなく、したがって歪みもない。このように式3aをm=0について解くことによって、熱補償層206の適切な厚さを決定できる。
開示は、(図2に示すように)自由端を有するビーム構造に対する熱効果を減らすことについて記載しているが、開示は、曲げモーメントに対して敏感な他の構造、たとえば図11および図12に示された固定構造にも適用可能であることが理解されよう。この場合も曲げモーメントは、式3aによって与えられたmに比例してよい。図11と図12に開示された実施形態では、デバイスは、アンカー1208、2208によって端部で支持または固定された可動構造1203、2203を有し、可動構造1203、2203の一部上に形成された作動構造の少なくとも1層1202、2202を備えている。少なくとも1層は、可動構造の上面または可動構造1203,2203の底面に形成されてよい。図12は、作動構造の少なくとも1層が実質的に可動構造の中心部と可動構造の上面に形成されていることを示し、図11は、作動構造の少なくとも1層が可動構造の端部と可動構造の上面に形成されていることを示している。熱補償構造1206、2206は、作動構造の少なくとも1層と一緒に配置されている。作動構造は、圧電構造、静電構造、または磁歪構造であってよい。
これらの種類のトランスデューサデバイスに対して、デバイスの作動は、作動層内の応力(作動応力と呼ぶ)σの変化と等価であることが知られている。たとえば圧電作動層に対しては、次が知られている。
σ/E=d31V/T
ここでd31は、圧電係数、Vは、圧電作動層に印加される電圧、Eは、層のヤング率、Tは、作動層の厚さである。
各層の等価作動応力(最終的には0に等しい)によって定義される多層構造に対して、作動曲げモーメントmは、次式に比例する。
一例において、熱補償構造によって提供される熱補償は、正規の作動(たとえば圧電作動層に電圧を印加することによる)と比較して、mとmの比が熱作動を回避する程に十分小さくなるように設計されている。たとえば層の材料と厚さは、m/mが50%未満となるように選択されてよい。言い換えれば、一実施形態において熱補償層206の厚さの範囲は、式3aを解き、次にmとmの比に関する上記の条件、または式3aの解が存在するパーセンテージ(たとえば10%)を用いることによって得られる。
図11は、開示の他の実施形態に従い、作動構造の作動に応答して運動可能に構成された可動構造1203を有するMEMSデバイス1000を示す。可動構造1203は、アンカー1208によって機械層1204の端部で支持された機械膜もしくは機械層1204を含む機械構造1204を有する。作動構造は、機械層1204の端部に形成された、圧電層1212を含む複数の層1202を有する。作動構造の複数の層1202とは異なる少なくとも1層の熱補償層を有する熱補償構造1206は、機械層1204の端部に熱安定を促進するための作動構造の層を備えている。図2と同様の構成部材は、同じ参照符号に1000を加えて示されている。
図12は、開示の他の実施形態に従い、作動構造の作動に応答して運動可能に構成された可動構造2203を有するMEMSデバイス2000を示す。可動構造2203は、アンカー2208によって機械層2204の端部で支持された機械膜もしくは機械層2204を含む機械構造2204を有する。作動構造は、機械層2204の実質的に中心部に形成された、圧電層2212を含む複数の層2202を有する。作動構造の複数の層とは異なる少なくとも1層の熱補償層を有する熱補償構造2206は、機械層2204の実質的に中心部に熱安定を促進するための作動構造の層を備えている。図2と同様の構成部材は、同じ参照符号に2000を加えて示されている。
Ei、αi、ti、hiは、多層可動構造に関与するすべての材料について知られているので、多層可動構造を形成するために使用される製造プロセスと技術的に両立可能な多くの種々の材料を、可動構造を熱的に補償するために選択できる。実際、補償に或る材料を選択した場合、この材料についてEとαは、知られており、最後に知られていないのは、この層の適切な厚さであり、それは式3aを解くことによって決定できる。しかしながら幾つかのケースでは、式3aを解くと負の厚さが導かれることがあり、これは解が存在しないことを意味する。
式3aは、基板210に対する可動構造の歪みの目標が温度に依存しないことである場合に、熱補償層206に対して目標とする仕様を定義する。MEMSデバイスのそれぞれの用途について、製品仕様から出発して、温度範囲にわたり最大許容変更の変動δmを定義することが可能である。すなわち温度変動に起因する歪み量は、非ゼロであってよい。たとえば、RF MEMSスイッチに対してδmは、OFF状態に対するスイッチの絶縁特性を維持するように、したがってON状態に対して理論的歪みが常にギャップよりも大きくなるように定義される。一般に、室温でON状態とOFF状態との間の最大歪み変動δaによって定義されるアクチュエータについて、δmは、δaの分数、たとえば50%として定義できる。
このケースで式2は、全温度範囲にわたりδの値をδmよりも低く設定することで、熱補償層206の仕様に対する可能な値の範囲を定義するために用いることができる。
式2を単純化する第1方法は、「熱補償層206」と呼ばれる層の厚さが、少なくとも他の幾つかの層と比べて小さいと仮定することである。より正確に言うと、熱補償206層の番号をnと選択すれば、式2は、次式によって近似できると仮定される。
ここでdij*は、層Nの厚さを考慮しない場合の層iと層jとの間の距離である。
このとき熱補償層206の厚さは、次式によって与えられる。
式5によって与えられる厚さが正であることを保証するために、積層体上の層Nの位置を下方または上方に動かして正の値を有する解を提供することができる。なぜなら層Nが、積層体の頂部(ziNは常に正)から積層体の底部(ziNは常に負)に運動すると、式5の分母の符号は、2個の反対の値を取るからである。
式5によって与えられた熱補償層206の厚さの値が許容できる解であるようにするには、非常に厚い熱補償層206を有するのを避けるために値が高過ぎてはならない。したがって、tに対して小さい値を提供するために、より厚い層の熱特性とはできるだけ異なる熱特性を有する熱補償層206を選択する方がよい。
この式2を単純化する別の方法は、すべての層の厚さが1層に比べて小さいと仮定することである。実用的な例において、この1層は、機械層204と呼ばれる。この仮定によって式2および式3は、次式によって近似できる。
ここでi=0は、厚さtを有する最も厚い機械層である。
は、代数的厚さであり、図10に例示するように機械層の上では正、機械層の下では負であり、
および
である。
この場合、すべての層1〜n−1(上記nを除く)に対して与えられた材料から出発すると、n番目の層に対して常に与えられた代数的厚さ(すなわち厚さと位置(頂部または底部))があり、次式によって表される。
熱膨張率の値に依存して、熱補償層206の位置は、作動層202の側か、またはその反対側であることができる。熱補償層206の代数的厚さは、熱膨張率に依存するだけでなく、熱補償層206に使用される材料のヤング率の値にも依存する。2次熱効果を呈する補償層のみ有することを避けるために、機械層204の熱膨張率とは異なる熱膨張率を有する熱補償層206が使用されてよく、これは式5から推定されたことを確認する。
式5または式7は、近似された解に対する第1組のパラメータを見いだすために使用できる。次にこの第1組は、式4または有限要素シミュレーションを用いて調節できる。
再び式5および式7は、熱補償層206に対して目標とする厚さを与え、式6aは、δをδmと比較して許容値の範囲を定義するために用いられる。
熱補償に対する解が見出されたら、式4aおよび式6aは、一般に次式によって表すことができる。
δ=a・t−δ
ここでδとaは、tの値に依存せず、同じ符号を有する(なぜならaに対するδの比は、熱効果解消に対する厚さだからである)。
式4は、たとえばδとaの値を次の通り与える。
この場合、δmの与えられた値よりも低い最大熱歪みについて、熱補償層206に対する可能な厚さの範囲は、
SiN機械層またはビーム204(熱膨張率=2.1ppm/°C)を有する熱補償層206に適した材料の例は、TiN、Pt、WSi(いずれも熱膨張率は約9ppm/°C)を含む。
図2に示す例において、作動層202は、ビーム204上で長さ218にわたって延び、熱補償層206は、ビーム204上で実質的に同じ長さ218にわたって延び、作動層202と熱補償層206は、ビーム204に対して実質的に平行な平面内で実質的に等しい被覆区域を有する。ビーム204上で等しい面積を有することによって、ビーム204の全長に沿って熱効果によって引き起こされるモーメントは、解消するか、少なくとも減少する。
一例において、作動層202は、第1電極214と第2電極216との間に形成された圧電層212を含む、少なくとも1個の圧電キャパシタを有してよい。作動層202は、代替として、参照によってこれに組み込まれる特許文献1に開示された配置構成におけるように複数の圧電キャパシタを有してよい。一例において、圧電層212は、PZT材料によって形成されてよく、したがってPZT層212を含み、第1電極214と第2電極216は、プラチナ電極である。作動層202がPt/PZT/Pt層を含むので、熱補償層206の熱膨張率が作動層202を熱的に補償するために、熱補償層206は、プラチナ層、窒化チタン層、ケイ化タングステン層、チタンタングステン層、窒化チタンタングステン層、窒化タングステン層、または類似の材料のその他の層、またはこれらの材料を組み合わせた1層もしくは2層を含んでよい。窒化チタン熱補償層206を有する例では、窒化チタン熱補償層206の熱膨張率は、約8〜9ppm/°Cであり、Pt/PZT/Pt作動層の熱膨張率は、9.5ppm/°Cであり、窒化ケイ素によって形成されたビーム204の熱膨張率は、2〜3ppm/°Cであり、したがって熱平衡を達成できる。
図4のグラフは、図2に示すPZT作動ビームの歪みの変動を、25°C〜90°Cの温度範囲における種々の動作温度において、窒化チタン熱補償層206と窒化ケイ素ビーム204を有するビームの全長にわたって示している。グラフから見られるように、25°Cから90°Cに及ぶ動作温度で歪みの変動は、ほとんどない(<0.5μm)。図4では、X=0は、ビーム204の固定端205に対応している。
図11または図12に示すような固定された構造では、応力の平均値は、構造の弾性の変化を誘発する。これは、多層構造の異なる層と熱効果に起因する応力勾配と比較すると、歪みに対する2次効果である。機械構造の熱膨張率が基板に近い場合は、特にそうである(これは基板がケイ素基板であり、ビームが窒化ケイ素であるケースである)。
図2、図5〜図9は、本開示の実施形態に従う電気機械トランスデューサデバイスを形成する方法の例を説明する。単純化するために図には、トランスデューサデバイスの一部しか示されていない。
図5に示すように、半導体基板400が設けられ、この半導体基板400の上に犠牲層402が形成されている。ここに記載する半導体基板は、任意の半導体材料または材料の組合せ、たとえば窒化ガリウム、炭化ケイ素、シリコンオンインシュレータ(SOI)、シリコン、単結晶シリコン等、および上記材料の組合せからなることができる。たとえば犠牲層402は、厚さ1μmのアモルファスシリコン層であり、プラズマ加速化学的気相成長法(PECVD)を用いて堆積されてよい。犠牲層402の厚さが熱補償層206(図2)と基板400(図2の200)との間の空隙の高さを決定する。犠牲層402は、他の材料、シリコン、ポリシリコン、二酸化ケイ素によって形成されてよい。
図6に示すように、次に犠牲層402の上に層405が堆積される。それから層405は、パターン形成およびエッチングされて、熱補償層206(図2)を形成する。図示された実施形態において、層405は、物理蒸着法(PVD)で堆積された単層の窒化チタンであり、厚さ10nm〜300nmの単層の熱補償層206を形成する。熱補償層206に使用されてよい他の材料は、プラチナ、窒化チタン、ケイ化タングステン層、チタンタングステン、窒化チタンタングステン、窒化タングステン、または類似の材料もしくはこれらの材料の組み合わせを含む。2層以上を含む熱補償層206の場合は、他の層は、この段階で堆積、パターン形成およびエッチングされてよい。層の数、1以上の層に使用される材料のタイプ、および各層の厚さは、ビーム204と作動層202の熱効果を補償し、または平衡させる所望の熱効果に従って選択され、したがってビーム204と作動層202のそれぞれの厚さと熱応答特性に応じて選択されてよい。
図8に示すように、犠牲層402の上に、層408と熱補償層206が堆積される。それから層408は、パターン形成およびエッチングされて、最終的に許可される構造に支持と機械的強度を与えるビーム204を形成する。一実施形態において層408は、低圧化学蒸着法(LPCVD)を用いて堆積される窒化ケイ素層である。しかしながら層408には、他の材料、たとえば二酸化ケイ素、酸窒化ケイ素、シリコン、ポリシリコン、窒化アルミニウム、または類似の誘電材料が使用されてよい。層408は、図9の圧電層212に用いられるエッチング法に応じてこの段階または後の段階でパターン形成できる。たとえば図9の圧電層212がドライエッチングプロセスでエッチングされる場合、層408は、この段階でパターン形成できる。図9の圧電層212がウェットエッチングプロセスを用いてエッチングされる場合、層408は、後の段階でパターン形成されて、基底に位置する犠牲層402をエッチング剤から保護する働きをする。
図9に示すように、次に第1電極214が層408の上に形成される。第1電極214は、たとえばスパッタリング法と当業界で公知のリフトオフプロセスを用いて形成できる。一実施形態において、第1電極214は、厚さ50nm〜500nmのプラチナ電極である。他の実施形態において、第1電極214は、酸化ルテニウム、イリジウム、酸化イリジウム、ルテニウム、二酸化ルテニウム、金、銅、または他の適切な金属によって形成されてよい。
次に第1電極214の上に圧電層212が形成される。圧電層212は、たとえば厚さ50nm〜3μmのPZT層からなり、たとえばゾルゲル法を用いて堆積され、それからパターン形成され、多様なドライエッチング技術またはウェットエッチング技術でエッチングされる。圧電層212のための代替材料は、酸化亜鉛、窒化アルミニウム、PLZT、PMNT、または類似の材料を含む。
次の圧電層212の上に第2電極216が形成される。第2電極216は、たとえばスパッタリング法と当業界で公知のリフトオフプロセスを用いて形成できる。一実施形態において、第2電極216は、厚さ50nm〜500nmのプラチナ電極である。他の実施形態において、第2電極216は、酸化ルテニウム、イリジウム、酸化イリジウム、ルテニウム、二酸化ルテニウム、金、銅、または他の適切な金属によって形成されてよい。第2電極216は、第1電極214と同じ材料か、または異なる材料によって形成されてよい。
熱補償層206とPt/PZT/Pt層202は、ビーム204の表面上に等しい被覆区域を有するように構成されている。互いに異なる層を整合させるためにフォトリソグラフィーが用いられてよい。
次に、図示されないが、幾つかの積層された圧電キャパシタを有する構造を提供するために追加の圧電層が形成されてよい。
図示および説明されないが、MEMSスイッチデバイス200を構成する間に、可動構造203を基板210上に支持するために少なくとも1個のアンカー208が形成されることが認識されよう。
この後はMEMSトランスデューサデバイスの製造は、標準プロセスに従って続けられてよい。これは、たとえば焼きなまし段階の実行および最後の金属層の形成を含んでよい。さらに、犠牲層402および406が当業界で公知の化学的除去法、たとえばフッ化水素酸によって取り除かれて、図2に示すような構造を提供する。
上述したように、単純化するためにトランスデューサデバイスの一部のみの製造について記載した。デバイスの他の要素、たとえばスイッチ接点パッドをいかに形成するかは、当業者にとって明白であろう。
要約すると、たとえば図2に基づいて説明したトランスデューサデバイスは、少なくとも1層の作動層と機械層を含む可動構造の熱効果を平衡させ、もしくは補償するために熱補償層206を使用して、広い温度範囲にわたって熱的に安定なデバイスを提供する。少なくとも1層の作動層とは異なる熱補償層206、たとえば1層もしくは2層のみ含み、またはプロセスと両立可能な異なる金属で形成された熱補償層206を用いることで、開示に従うトランスデューサデバイスは、作動構造と対称的な補償構造を用いる必要がなく、したがってコストの著しい増加や複雑なプロセスを伴うことなく熱的安定を達成できる。圧電作動デバイスの場合、非常に複雑な対称的補償構造を回避できるが、これは対称的補償構造に比べて著しく少ない製造工程バリエーションに基づき所定数の処理段階とバリエーションで熱平衡を達成できることを意味する。また、機械層を堆積する前に補償構造を形成することで汚染問題も回避できる。
以上、発明は、片持ちビーム構造に関して説明された。しかしながら、上述した熱補償層206は、他のビーム構成(たとえば二重支持ビーム)またはプレート、または少なくとも1個の自由端もしくは少なくとも1個の非支持端もしくは固定構造(支持端または固定端)を有する類似の配置構成にも適用でき、片持ちビーム構造に限定されるものでないことは、認識されよう。より一般的には上述した熱補償構造は、曲げモーメントを誘起するために層内に応力を生成させることによって作動されるように設計されたデバイスに適用できる。
この明細書において発明は、発明の実施形態の特定の例に関して説明された。しかしながら、特許請求の範囲に記された発明のより広い範囲を逸脱することなく、様々な変容および変更が可能であることは、明らかであろう。

Claims (16)

  1. 半導体基板(210)上に形成されたマイクロまたはナノ電気機械トランスデューサデバイス(200)であって、前記マイクロまたはナノ電気機械トランスデューサデバイス(200)は、作動構造(202)の作動に応答して運動するように構成された可動構造(203)を有し、前記作動構造(202)は複数の層を有し、
    前記可動構造(203)は、
    第1熱応答特性を有する少なくとも1層の機械層を備えた機械構造(204)と;
    第1熱応答特性とは異なる第2熱応答特性を有する前記作動構造(202)と;
    前記作動構造(202)と非対称の少なくとも1層の熱補償層を備えた熱補償構造(206)と
    を有し、
    前記熱補償構造(206)は、前記作動構造(202)よりも少ない層を有し、
    前記半導体基板(210)に対する前記可動構造(203)の歪みが温度変化には依存しないように、前記熱補償構造(206)は、前記機械構造(204)と前記作動構造(202)とによって生み出される熱効果を補償するように構成され
    前記熱補償構造(206)は、補償材料の熱膨張率とヤング率とに従って選択された当該補償材料によって形成され、
    前記熱補償構造(206)は、前記熱効果を補償する厚みを有する
    ことを特徴とする、マイクロまたはナノ電気機械トランスデューサデバイス。
  2. 前記作動構造(202)は、圧電層(212)または磁気層を含む複数の層(202)を有し、
    前記作動構造(202)のこれら複数の層は、前記複数の層の圧電作動または磁気作動に応答して運動可能である前記可動構造(203)の一部を形成している、
    請求項1記載のマイクロまたはナノ電気機械トランスデューサデバイス。
  3. 前記作動構造(202)の前記複数の層は、第1電極層(214)と第2電極層(216)との間に、圧電層(212)を有する、
    請求項記載のマイクロまたはナノ電気機械トランスデューサデバイス。
  4. 前記熱補償構造(206)は、1層または2層のみ有する、
    請求項1〜何れか一項記載のマイクロまたはナノ電気機械トランスデューサデバイス。
  5. 記熱補償構造(206)は、前記作動構造(202)の材料とは異なる補償材料によって形成された層(206)を有する、
    請求項1〜何れか一項記載のマイクロまたはナノ電気機械トランスデューサデバイス。
  6. 前記作動構造(202)は、さらに前記半導体基板(210)上に形成された層を有している、
    請求項1または記載のマイクロまたはナノ電気機械トランスデューサデバイス。
  7. 前記熱補償構造(206)は、前記機械層(204)に隣接している、
    請求項1〜何れか一項記載のマイクロまたはナノ電気機械トランスデューサデバイス。
  8. 前記熱補償構造(206)は、第3熱応答特性を有する少なくとも1種類の補償材料によって形成され、
    前記第3熱応答特性は、補償材料の熱膨張率に依存している、
    請求項1〜何れか一項記載のマイクロまたはナノ電気機械トランスデューサデバイス。
  9. 前記熱補償構造(206)は、前記作動構造(202)と同じ熱膨張率を有する、
    請求項1〜何れか一項記載のマイクロまたはナノ電気機械トランスデューサデバイス。
  10. 前記熱補償構造(206)と、前記可動構造(203)の一部を形成する前記作動構造(202)とは、互いに前記機械構造(204)の反対側に形成されている、
    請求項1〜何れか一項記載のマイクロまたはナノ電気機械トランスデューサデバイス。
  11. 前記可動構造(203)の一部を形成する前記作動構造(202)は、前記機械構造(204)に対して平行な面内で第1区域を占め、
    前記熱補償構造(206)は、前記機械構造(204)に対して平行な面内で第2区域を占め、
    前記第2区域は、前記第1区域に等しい、
    請求項1〜10何れか一項記載のマイクロまたはナノ電気機械トランスデューサデバイス。
  12. 前記マイクロまたはナノ電気機械トランスデューサデバイス(200)はさらに
    記可動構造(203)を支持するために前記半導体基板(210)上に形成されたアンカー(208)を有し、
    前記可動構造(203)は、少なくとも1個の非支持端部を有する、
    請求項1〜11何れか一項記載のマイクロまたはナノ電気機械トランスデューサデバイス。
  13. 前記マイクロまたはナノ電気機械トランスデューサデバイス(200)はさらに
    記可動構造(203)の端部で前記可動構造(203)を支持するために前記半導体基板(210)上に形成されたアンカー(208)を有し、
    前記作動構造(202)と、少なくとも1層の前記熱補償層(206)とは、前記可動構造(203)の一部の上に位置する、
    請求項1〜10何れか一項記載のマイクロまたはナノ電気機械トランスデューサデバイス。
  14. 前記補償構造(206)の厚さは、次式を解くことによって得られ、
    ここでEiは、層iのヤング率であり、
    tiは、層iの厚さであり、
    αiは、層iの熱膨張率であり、
    dijは、それぞれの層の中心で測定された層iと層jとの間の距離であり、
    zijは、層jが層iの上に位置するときには「1」に等しく、層jが層iの下に位置するときには「−1」に等しい、
    請求項1〜13何れか一項記載のマイクロまたはナノ電気機械トランスデューサデバイス。
  15. 作動構造(202)の作動に応答して運動するように構成された可動構造(203)を有するマイクロまたはナノ電気機械トランスデューサデバイス(200)を、半導体基板(210)上に製造する製造方法であって、前記製造方法は、
    第1熱応答特性を有する少なくとも1層の機械層を備えた機械構造(204)を提供することと;
    複数の層の前記作動構造(202)を提供することであって、前記作動構造(202)の前記複数の層は、前記第1熱応答特性とは異なる第2熱応答特性を有することと;
    前記作動構造(202)とは非対称の少なくとも1層の熱補償層を有する熱補償構造(206)を提供することであって、前記熱補償構造(206)は前記作動構造(202)よりも少ない層を有し、前記半導体基板(210)に対する前記可動構造(203)の歪みが温度変動には依存しないように、前記熱補償構造(206)は前記機械構造(204)と前記作動構造(202)とによって生み出される熱効果を補償するように構成されることと
    を有し、
    前記熱補償構造(206)を提供することは、
    前記熱補償構造(206)のための材料を、材料の熱膨張率とヤング率とに従って選択することと;
    熱効果を補償するための厚さを有するように、前記熱補償構造(206)を構成することと
    を有することを特徴とする、マイクロまたはナノ電気機械トランスデューサデバイスの製造方法。
  16. 前記補償構造(206)の厚さは、次式を解くことによって得られ、
    ここでEiは、層iのヤング率であり、
    tiは、層iの厚さであり、
    ciは、層iの熱膨張率であり、
    dijは、それぞれの層の中心で測定された層iと層jとの間の距離であり、
    zijは、層jが層iの上に位置するときには「1」に等しく、層jが層iの下に位置するときには「−1」に等しい、
    請求項15記載の製造方法。
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