JP5605892B2 - 樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、新規にて有用なる樹脂組成物に関し、詳しくは、それを塗膜とした際に優れた密着性、耐食性、耐候性、可撓性を有する塗料用の樹脂組成物に関する。特に耐候性と、優れた密着性及び耐食性を有するため、従来の多工程塗装、例えば下塗り+中塗り+上塗りの3工程の塗装系、若しくは下塗り+上塗りの2工程の塗装系により得られる塗膜と同等の性能を有する塗膜を、単独の塗料で得ることが出来る塗料用の樹脂組成物に関する。
従来、耐食性を有する樹脂としてエポキシ樹脂を不飽和脂肪酸で変性したエポキシエステル樹脂が溶剤系塗料の分野において知られており、例えば、錆止め下塗り塗料用の樹脂組成物として使用されている。
しかしながら、エポキシエステル樹脂塗料は耐候性に問題があり、上塗り塗料として使用されることはなく、一般的には更に中塗り、上塗り塗料を塗布することにより耐候性を付与する必要がある。
耐候性を有する樹脂としてケイ素含有化合物を含有してなるシリコーン樹脂が溶剤系塗料の分野において知られており、例えば、耐候性上塗り塗料用の樹脂組成物として使用されている。
しかしながら、シリコーン樹脂塗料はエポキシエステル樹脂塗料と比較して可撓性に劣ることが知られており、また、乾燥過程においてクラックが生じるなどの課題点を有することが知られている。さらに、シリコーン樹脂塗料はエポキシエステル樹脂塗料と比較して耐食性、密着性に劣るという課題があり、一般的には下塗り塗料を塗布することにより耐食性、密着性を付与する必要がある(例えば、特許文献1)。
また、耐食性を有するエポキシエステル樹脂と、耐候性を有するシリコーン樹脂とを混合した場合、混合物において濁りあるいは分離の発生、あるいは混合物が高粘度になることが知られている。
特開平9−227835号公報
本発明の目的は、その塗膜が優れた密着性、耐食性、耐候性、可撓性を有する塗料用の樹脂組成物を提供することにある。
本発明に従って、
(A)エポキシ基を有する化合物と
(B)エポキシ基と開環付加反応することができるカルボキシル基を有する化合物と
を開環付加反応させて得られた反応物と、
(C)イソシアネート基を有する化合物と
を反応させることによって得られる樹脂組成物において、
該(A)エポキシ基を有する化合物、該(B)エポキシ基と開環付加反応することができるカルボキシル基を有する化合物、及び該(C)イソシアネート基を有する化合物の群の中から選ばれる少なくとも一種はケイ素含有化合物であることを特徴とする樹脂組成物が提供される。
また、本発明に従って、
(A)エポキシ基を有する化合物と
(B)エポキシ基と開環付加反応することができるカルボキシル基を有する化合物と
を開環付加反応させて得られた反応物と、
(C)イソシアネート基を有する化合物と
(D)イソシアネート基と反応することができる官能基を有する化合物(但し、前記反応物を除く)
を反応させることによって得られる樹脂組成物において、
該(A)エポキシ基を有する化合物、該(B)エポキシ基と開環付加反応することができるカルボキシル基を有する化合物、該(C)イソシアネート基を有する化合物、及び該(D)イソシアネート基と反応することができる官能基を有する化合物の群の中から選ばれる少なくとも一種はケイ素含有化合物であることを特徴とする樹脂組成物が提供される。
上述のように、本発明によって、優れた密着性、耐食性、耐候性、可撓性を有する新規な塗料用の樹脂組成物を提供することが可能となった。特に耐候性と、優れた密着性及び耐食性を有するため、従来の多工程塗装、例えば下塗り+中塗り+上塗りの3工程の塗装系、若しくは下塗り+上塗りの2工程の塗装系により得られる塗膜と同等の性能を有する塗膜を、単独の塗料で得ることが出来る塗料用の樹脂組成物を提供することにある。
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明者等は、上記の目的を達成するために種々の研究を重ねた結果、本発明の樹脂組成物において(A)エポキシ基を有する化合物、(B)エポキシ基と開環付加することができる官能基を有する化合物、(C)イソシアネート基を有する化合物、(D)イソシアネート基と反応することができる官能基を有する化合物の群の中から選ばれる少なくとも一種はケイ素含有化合物であることを特徴とする樹脂組成物を塗料等に用いると長期にわたり密着性、耐食性、耐候性、可撓性に優れた塗膜を形成することができることを見出した。前記樹脂組成物に、更に(E)ケイ素含有化合物を含有すると密着性、耐食性、耐候性、可撓性が向上することを見出した。
以下、本発明に使用される化合物について、詳細に述べる。
本発明に使用される(a)エポキシ基を有する化合物としては、
ブチルグリシジルエーテル、オクチルグリシジルエーテル、ラウリン酸グリシジル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ブタンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ジグリセリンテトラグリシジルエーテル等の脂肪族エポキシ化合物;
ジシクロペンタジエンジオキサイド、エポキシシクロヘキセンカルボン酸エチレングリコールジエステル、3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート、1,2:8,9ジエポキシリモネン等の脂環族エポキシ化合物;
ポリフェノール化合物とエピクロルヒドリンとの反応によって得られるエポキシ化合物及びその水添化合物、フタル酸ジグリシジルエステル、トリグリシジルイソシアヌレート等の芳香族又は複素環式エポキシ化合物;
シリコーンオイルの末端にエポキシ基を有する化合物やアルコキシシランとエポキシ基を合わせ有する化合物
等が挙げられる。これらの(A)エポキシ基を有する化合物は、単独又は2種以上混合して使用してもよい。中でも塗膜の耐候性の点で、ケイ素含有化合物を含有することが好ましい。特に好ましくは脂環族エポキシ化合物のケイ素含有化合物が挙げられる。
上記ポリフェノール化合物とエピクロルヒドリンとの反応によって得られるエポキシ化合物の製造に用いうるポリフェノール化合物としては、例えば、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,2’−プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1’−エタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1’−イソブタン、ビス(4−ヒドロキシ−tert−ブチル−フェニル)−2,2’−プロパン、ビス(2−ヒドロキシナフチル)メタン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン、テトラ(4−ヒドロキシフェニル)−1,1’,2,2’−エタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、フェノールノボラック、クレゾールノボラック等が挙げられる。
上記(A)エポキシ基を有する化合物の市販品としては、
jER製のjER827、同828、同604、YED111N、同122、同216、
阪本薬品工業製のBGE−R、PGE、SR−2EG、SR−NPG、SR−16H、SR−GLG、SR−TMP、SR−PA、SR−HHPA、SR−HBA、
ダウ・ケミカル製のDER332、DEN431、
大日本インキ化学工業製のエピクロン840、同830、同726、同725、同720、
東都化成製のエポトートPG−202、同PG−207、同PP−101、ネオトートE、ネオトートS、
ナガセ化成製のデナコールEX−301、同EX−421、同EX−411、同EX−313、同EX−321、同EX−201、同EX−211、同EX−212、同EX−810、同EX−111、同EX−121、同EX−141、
新日本理化製のリカレジンHBE−100、同DME−100、同BPO−20E、
四日市合成製のエポゴーセーBA、同TD、同E、同BP、同DE、同HD、
ダイセル化学工業製のセロキサイド2021P、同3000
等が挙げられる。
また、エポキシ基を有する化合物のケイ素含有化合物としては、エポキシ変性シリコーンオイル、エポキシ基含有シリコーンレジン、エポキシ基含有シリコーンオリゴマー、エポキシ基含有シラン化合物等が挙げられ、これらの市販品としては、
信越シリコーン製のX−22−343、KF−101、KF−1001、X−22−163、KF−105、X−22−163A、X−22−173DX、X−22−9002、X−22−2046、KF−102、X−22−169AS、X−22−169B、KBM−303、KBM−403、KBE−402、KBE−403、
チッソ製のサイラエースS510、S520、S530、サイラプレーンFM−5511、FM−5521、FM−5525、FM−0511、FM−0521、FM−0525、
東レ・ダウコーニング製のBY16−855D、BY16−855、SF8411、SF8413、FZ−3720、BY16−839、SF8421、BY16−752、BY16−799
等が挙げられる。
本発明に使用される(B)エポキシ基と開環付加反応することができる官能基を有する化合物としては、エポキシ基と反応性を有する化学反応性基として水酸基、カルボキシル基、アミノ基(イミノ基を含む)、チオール基、ウレイド基等を有するものであれば特に制限なく使用可能である。主にカルボキシル基を含有する化合物であり、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸等である。
飽和脂肪酸としては、例えば、ヤシ油脂肪酸、水添ヤシ油脂肪酸、パーム油脂肪酸等の不乾性油脂肪酸;カプロン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等を挙げることができる。
不飽和脂肪酸としては、例えば、魚油脂肪酸、脱水ヒマシ油脂肪酸、サフラワー油脂肪酸、アマニ油脂肪酸、ダイズ油脂肪酸、ゴマ油脂肪酸、ケシ油脂肪酸、エノ油脂肪酸、麻実油脂肪酸、ブドウ核油脂肪酸、トウモロコシ油脂肪酸、トール油脂肪酸、ヒマワリ油脂肪酸、綿実油脂肪酸、クルミ油脂肪酸、ゴム種油脂肪酸、ハイジエン酸脂肪酸等が挙げられる。
また上述の脂肪酸以外にも、安息香酸、メチル安息香酸、p−t−ブチル安息香酸、酢酸、乳酸、酪酸、プロピオン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、カプロン酸、カプリン酸、イソノナン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、シクロヘキサンカルボン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、マレイン酸、トリメリット酸等が挙げられる。
エポキシ基と開環付加反応することができる官能基を有する化合物のケイ素含有化合物としては、
信越シリコーン製のKF−864、KF−865、KF−868、KF−859、KF−393、KF−860、KF−880、KF−8002、KF−8004、KF−8005、KF−867、X−22−3820W、KF−869、KF−861、PAM−E、KF−8010、KF−8012、KF−8008、X−22−161A、X−22−161B、X−22−1660B−3、KF−857、KF−8001、KF−862、KF−858、X−22−9002、KBM−602、KBM−603、KBE−603、KBM−903、KBE−903、KBM−802、KBM−803、
チッソ製のサイラプレーンFM−3311、FM−3321、FM−3325、サイラエースS310、S320、S330、S360、XS1003、S810、
東レ・ダウコーニング製のBY16−871、BY16−853U、BY16−849、BY16−872、BY16−890、BY−16−208、BY16−893、BY16−878、BY16−891、FZ−3508、FZ−3705、FZ−3785、FZ−3789、SF8417、Z−6011、Z−6020、Z−6023、Z−6094、Z−6610、Z−6883、Z−6062、Z−6911
等が挙げられる。
これらの(B)エポキシ基と開環付加反応することができる官能基を有する化合物は、単独又は2種以上混合して使用してもよい。塗膜の耐候性の点で特に好ましくは、ケイ素含有化合物が挙げられる。
(A)エポキシ基を有する化合物と、(B)エポキシ基と開環付加反応することができる官能基を有する化合物との反応においては、触媒を使用することができる。使用できる触媒としては、反応触媒として特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、
ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジオクテート、酢酸カリウム、ステアリン酸亜鉛、オクチル酸錫、水酸化リチウム、酢酸亜鉛等の各種の金属塩;
ジメチルベンジルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、トリ−n−オクチルアミン等の3級アミン;
テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムブロマイド等の4級アンモニウム塩;
テトラメチル尿素等のアルキル尿素;
テトラメチルグアニジン等のアルキルグアニジン;
トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン等のホスフィン類;
ジメチルスルフィド、ジフェニルスルフィド等のスルフィド類、及び、これらの塩
等を挙げることができる。これらの触媒は、単独又は2種以上混合して使用してもよい。
本発明に使用される(C)イソシアネート基を有する化合物は、
ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート類;これらのポリイソシアネートのビューレットタイプ付加物、イソシアヌレート環付加物;
イソホロンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチルシクロヘキサン−2,4−(又は−2,6−)ジイソシアネート、1,3−(又は1,4−)ジ(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,2−シクロヘキサンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート類;これらのジイソシアネートのビューレットタイプ付加物、イソシアヌレート環付加物;
キシリレンジイソシアネート、メタキシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、1,4−ナフタレンジイソシアネート、4,4’−トルイジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルイソシアネート、(m−もしくはp−)フェニレンジイソシアネート、4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、ビス(4−イソシアナトフェニル)スルホン、イソプロピリデンビス(4−フェニルイソシアネート)等の芳香族ジイソシアネート化合物;これらのジイソシアネート化合物のビューレットタイプ付加物、イソシアヌレート環付加物;
トリフェニルメタン−4,4’,4’’−トリイソシアネート、1,3,5−トリイソシアナトベンゼン、2,4,6−トリイソシアナトトルエン、4,4’−ジメチルジフェニルメタン−2,2’,5,5’−テトライソシアネート等の1分子中に3個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート類;これらのポリイソシアネートのビューレットタイプ付加物、イソシアヌレート環付加物;
エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、ジメチロールプロピオン酸、ポリアルキレングリコール、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール等のポリオールの水酸基にイソシアネート基が過剰量となる比率でポリイソシアネート化合物を反応させてなるウレタン化付加物;これらのウレタン化付加物のビューレットタイプ付加物、イソシアヌレート環付加物
等を挙げることができる。これらの(C)イソシアネート基を有する化合物は、単独又は2種以上混合して使用してもよい。中でも塗膜の耐候性の点でケイ素含有化合物が好ましい。特に好ましくは、脂肪族ポリイソシアネート化合物のケイ素含有化合物が挙げられる。
上記(C)イソシアネート基を有する化合物の市販品としては、
旭化成製のデュラネート50M、同D−101、同D−201、同24A−100、同TPA−100、同THA−100、
三井化学製のコスモネートT−80、同M−100、同NBDI、同ND、タケネート500、同600、同700、
住化バイエルウレタン製のスミジュールT−80、同44S、同N3200、同N3300、デスモジュールH、同W、同I、
日本ポリウレタン工業製のコロネートT−80、ミリオネートMT、同MR、同HDI、
協和発酵製のLTI
等が挙げられる。
また、(C)イソシアネート基を有する化合物のケイ素含有化合物としては、信越シリコーン製のKBE−9007、GE東芝シリコーン社製のシルクエストA−LINK25、A−LINK35等が挙げられる。
(A)エポキシ基を有する化合物と(B)エポキシ基と開環付加反応することができる官能基を有する化合物との反応物と、(C)イソシアネート基を有する化合物との反応において、触媒を使用することができる。使用できる触媒としては通常のウレタン化反応において使用される、トリエチルアミン、N−エチルモルホリン、トリエチレンジアミン等のアミン系触媒や、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレート等の錫系触媒等を必要に応じて用いてもよい。これらの触媒は、単独又は2種以上混合して使用してもよい。
(A)エポキシ基を有する化合物と(B)エポキシ基と開環付加反応することができる官能基を有する化合物との反応物と、(C)イソシアネート基を有する化合物との反応時に、分子量調節、分岐度調節、油長調節等の目的で、更に(D)イソシアネート基と反応することができる官能基を有する化合物を使用することができる。
本発明に使用される(D)イソシアネート基と反応することができる官能基を有する化合物とは、主に水酸基を含有する化合物であり、アルコール類やポリオール類、グリコール類、シリコーン化合物類等が挙げられる。
アルコール類の具体例としては、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、n−アミルアルコール、イソアミルアルコール、tert−アミルアルコール、ネオペンチルアルコール、n−ヘキシルアルコール、シクロヘキシルアルコール、n−ヘプチルアルコール、n−オクチルアルコール、カプリルアルコール、n−ノニルアルコール、n−デシルアルコール、ラウリルアルコール、ミスチリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、アリルアルコール、フルフリルアルコール、ベンジルアルコール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルカルビトール、エチルカルビトール及びブチルカルビトール等を挙げることができる。
ポリオール類には低分子量グリコール類と高分子量グリコール類とがある。
低分子量グリコール類の具体例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,3−ブチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、デカメチレングリコール、オクタンジオール、トリシクロデカンジメチロール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、キシリレンジメタノール、水添ビスフェノールA、ビスフェノールAポリエチレングリコールエーテル、ビスフェノールAポリプロピレングリコールエーテル、ビスフェノールAのエチレンオキシドやプロピレンオキシド付加物、水添ビスフェノールAのエチレンオキシドやプロピレンオキシド付加物、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ジグリセリン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビトール等を挙げることができる。
高分子量グリコール類の具体例としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリカーボネートグリコール等が挙げられる。
更には、
グリセリン等にエチレンオキシドやプロピレンオキシドを付加重合したポリエーテルポリオール、
ジカルボン酸とジオールやトリオール等との縮合により得られる縮合系ポリエステルポリオール、
ジオールやトリオールをベースとし、ラクトンの開環重合により得られるラクトン系ポリエステルポリオール、
ε−カプロラクトン等の環状エステル化合物の開環反応によって得られるポリエステルジオール、
ポリイソプレンポリオール、ポリブタジエンポリオール、水素添加ポリブタジエンポリオール
等を挙げることができる。
シリコーン化合物の具体例としては、カルビノール変性シリコーンオイル、水酸基含有シリコーンレジン、水酸基含有シリコーンオリゴマー、水酸基含有シラン化合物等を挙げることができる。
これらの化合物の市販品としては、
信越シリコーン製のX−22−4039、X−22−4015、X−22−160AS、KF−6001、KF−6002、KF−6003、X−22−1821、X−21−5841、KF−9701、X−22−170BX、X−22−170DX、X−22−176DX、X−22−176F、
チッソ製のサイラプレーンFM−4411、FM−4421、FM−4425、FM−0411、FM−0421、FM−0425、
東レ・ダウコーニング製のBY16−201、SF8427、SF8428、FZ−2162、SH8400、SH6018、DC6−2230
等を挙げることができる。
これらの(D)イソシアネート基と反応することができる官能基を有する化合物は、単独又は2種以上混合して使用してもよい。塗膜の耐候性の点で特に好ましくは、シリコーン化合物が挙げられる。
本発明の樹脂組成物は、塗膜の耐候性の点で更に(E)ケイ素含有化合物を含有することが好ましい。そして、(E)ケイ素含有化合物が1〜99質量%となるように混合した際、20℃において濁り及び分離の発生がなく、且つ、20℃における粘度が300ポイズ以下であることが好ましい。更に、20℃における粘度は100〜1ポイズがより好ましい。300ポイズを超えると粘度が高過ぎて、一般的な常温での刷毛又はローラー塗装に対応するには塗装時に多量の希釈溶剤が必要となり、膜厚不足を生じ易くなり、1ポイズ未満では粘度が低過ぎて塗装することが困難である。
本発明の樹脂組成物は、前述の様に(A)エポキシ基を有する化合物と(B)エポキシ基と開環付加反応することができる官能基を有する化合物、(C)イソシアネート基を有する化合物と(D)イソシアネート基と反応することができる官能基を有する化合物の群の中から選ばれる少なくとも一種はケイ素含有化合物であるが、もしこれら該ケイ素含有化合物を含まなかった場合、他の成分として(E)ケイ素含有化合物を1〜99質量%となるように混合したとしても、各成分が相溶せず20℃において濁り及び分離が発生し、塗膜の密着性、耐食性、耐候性の点で効果が得られ難くなる。
本発明に使用される(e)ケイ素含有化合物としては、オルガノシラン化合物及び/又はオルガノシランの部分加水分解縮合物であれば特に制限なく使用可能である。
オルガノシラン化合物としては、メチルトリメトキシシランや、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、i−プロピルトリメトキシシラン、i−プロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリエトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、ジメチルジプロポキシシラン等を挙げることができる。
オルガノシランの部分加水分解縮合物の具体例としては、
コルコート社製のエチルシリケート40、
三菱化学社製のMS56、
東レ・ダウコーニング社製のSH6018、SR2402、DC3037、DC3074;
信越シリコーン製のKR−211、KR−212、KR−213、KR−214、KR−216、KR−218、D9220;
東芝シリコーン社製のTSR−145、TSR−160、TSR−165、YR−3187
等を挙げることができる。
本発明の樹脂組成物、更には(E)ケイ素含有化合物を含んでなる樹脂組成物は、それだけでもクリヤー塗料として使用可能ではあるが、塗料として各種機能を付与させるために、各種溶剤、各種樹脂、酸化重合用硬化触媒、ケイ素含有化合物用硬化触媒やダレ防止剤等の一般的に塗料に用いられる添加剤を用いてもよい。更に、体質顔料、着色顔料、防錆顔料等の一般的に塗料に用いられる各種顔料を配合する場合は、顔料分散剤や沈降防止剤等の一般的に塗料に用いられる各種添加剤を配合するのが望ましい。
本発明の樹脂組成物、もしくはそれを用いた塗料は、金属、木材、プラスチック等の各種素材に適用でき、自然乾燥、もしくは加熱強制乾燥させることにより優れた塗膜を形成することが可能である。
本発明の樹脂組成物を用いることで、長期にわたり密着性、耐食性、耐候性、可撓性に優れる塗膜が提供できる。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明する。なお、以下、「部」及び「%」はいずれも質量基準によるものとする。
<製造例1>
攪拌機、温度計、冷却器及び窒素ガス導入管を付けた反応容器に大豆油脂肪酸280部、エチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成製デナコールEX−810)112部及びジメチルエタノールアミン0.5部を仕込み、窒素雰囲気下で160℃において、酸価が1以下に達するまで反応させる。次に系内温度を130℃に冷却した後に、イソホロンジイソシアネート(住化バイエルウレタン製デスモジュールI)89部、溶剤としてキシレン481部及びジブチル錫ジラウレート0.1部を仕込み、赤外吸収スペクトル(IR)測定によりイソシアネート基が確認できなくなるまで反応させ、固形分が50%の目的とする樹脂溶液1を得た。
<製造例2>
攪拌機、温度計、冷却器及び窒素ガス導入管を付けた反応容器に大豆油脂肪酸280部、エチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成製デナコールEX−810)90部、両末端エポキシ変性反応性シリコーンオイル(信越シリコーン製X−22−163A)20部及びジメチルエタノールアミン0.5部を仕込み、窒素雰囲気下で160℃において、酸価が1以下に達するまで反応させる。次に系内温度を130℃に冷却した後に、イソホロンジイソシアネート(住化バイエルウレタン製デスモジュールI)89部、溶剤としてキシレン479部及びジブチル錫ジラウレート0.1部を仕込み、赤外吸収スペクトル(IR)測定によりイソシアネート基が確認できなくなるまで反応させ、固形分が50%の目的とする樹脂溶液2を得た。
<製造例3>
攪拌機、温度計、冷却器及び窒素ガス導入管を付けた反応容器に大豆油脂肪酸276部、片末端カルボキシル変性反応性シリコーンオイル(信越シリコーンX−22−3710)20部、エチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成製デナコールEX−810)112部及びジメチルエタノールアミン0.5部を仕込み、窒素雰囲気下で160℃において、酸価が1以下に達するまで反応させる。次に系内温度を130℃に冷却した後に、イソホロンジイソシアネート(住化バイエルウレタン製デスモジュールI)89部、溶剤としてキシレン497部及びジブチル錫ジラウレート0.1部を仕込み、赤外吸収スペクトル(IR)測定によりイソシアネート基が確認できなくなるまで反応させ、固形分が50%の目的とする樹脂溶液3を得た。
<製造例4>
攪拌機、温度計、冷却器及び窒素ガス導入管を付けた反応容器に大豆油脂肪酸280部、エチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成製デナコールEX−810)112部及びジメチルエタノールアミン0.5部を仕込み、窒素雰囲気下で160℃において、酸価が1以下に達するまで反応させる。次に系内温度を130℃に冷却した後に、イソホロンジイソシアネート(住化バイエルウレタン製デスモジュールI)80部、イソシアネート基含有シラン化合物(信越シリコーン製KBE−9007)20部、溶剤としてキシレン492部及びジブチル錫ジラウレート0.1部を仕込み、赤外吸収スペクトル(IR)測定によりイソシアネート基が確認できなくなるまで反応させ、固形分が50%の目的とする樹脂溶液4を得た。
<製造例5>
攪拌機、温度計、冷却器及び窒素ガス導入管を付けた反応容器に大豆油脂肪酸280部、エチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成製デナコールEX−810)90部、両末端エポキシ変性反応性シリコーンオイル(信越シリコーン製X−22−163A)20部及びジメチルエタノールアミン0.5部を仕込み、窒素雰囲気下で160℃において、酸価が1以下に達するまで反応させる。次に系内温度を130℃に冷却した後に、イソホロンジイソシアネート(住化バイエルウレタン製デスモジュールI)103部、エチレングリコール5部、溶剤としてキシレン498部及びジブチル錫ジラウレート0.1部を仕込み、赤外吸収スペクトル(IR)測定によりイソシアネート基が確認できなくなるまで反応させ、固形分が50%の目的とする樹脂溶液5を得た。
<製造例6>
攪拌機、温度計、冷却器及び窒素ガス導入管を付けた反応容器に大豆油脂肪酸280部、エチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成製デナコールEX−810)112部及びジメチルエタノールアミン0.5部を仕込み、窒素雰囲気下で160℃において、酸価が1以下に達するまで反応させる。次に系内温度を130℃に冷却した後に、イソホロンジイソシアネート(住化バイエルウレタン製デスモジュールI)93部、両末端カルビノール変性反応性シリコーンオイル(信越シリコーン製X−22−160AS)20部、溶剤としてキシレン505部及びジブチル錫ジラウレート0.1部を仕込み、赤外吸収スペクトル(IR)測定によりイソシアネート基が確認できなくなるまで反応させ、固形分が50%の目的とする樹脂溶液6を得た。
<製造例7>
攪拌機、温度計、冷却器及び窒素ガス導入管を付けた反応容器に大豆油脂肪酸280部、エチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成製デナコールEX−810)112部及びジメチルエタノールアミン0.5部を仕込み、窒素雰囲気下で160℃において、酸価が1以下に達するまで反応させる。次に系内温度を130℃に冷却した後に、イソホロンジイソシアネート(住化バイエルウレタン製デスモジュールI)89部、溶剤としてキシレン528部及びジブチル錫ジラウレート0.1部を仕込み、赤外吸収スペクトル(IR)測定によりイソシアネート基が確認できなくなるまで反応させる。次に系内温度を常温まで冷却した後に、シリコーンオリゴマー(信越シリコーン製D9220)47部を仕込み、系内が均一になるまで撹拌、混合し、固形分が50%の目的とする樹脂溶液7を得た。
<製造例8>
攪拌機、温度計、冷却器及び窒素ガス導入管を付けた反応容器に大豆油脂肪酸280部、エチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成製デナコールEX−810)112部及びジメチルエタノールアミン0.5部を仕込み、窒素雰囲気下で160℃において、酸価が1以下に達するまで反応させる。次に系内温度を130℃に冷却した後に、イソホロンジイソシアネート(住化バイエルウレタン製デスモジュールI)103部、エチレングリコール5部、溶剤としてキシレン665部及びジブチル錫ジラウレート0.1部を仕込み、赤外吸収スペクトル(IR)測定によりイソシアネート基が確認できなくなるまで反応させる。次に系内温度を常温まで冷却した後に、シリコーンレジン(信越シリコーン製KR−216)165部を仕込み、系内が均一になるまで撹拌、混合し、固形分が50%の目的とする樹脂溶液8を得た。
<製造例9>
製造例7と同様の方法で、下記表1に示した配合にて反応させ、目的とする樹脂溶液9を得た。
<製造例10>
製造例8と同様の方法で、下記表1に示した配合にて反応させ、目的とする樹脂溶液10を得た。
<比較例1〜3>
上記樹脂溶液1を固形分として30部、溶剤(樹脂溶液1に使用した溶剤と同じもの)を44部(上記樹脂溶液1の溶剤と塗料製造時に使用する溶剤の合計量)、顔料(カーボンブラック1部、ベンガラ3部、二酸化チタン18部及び沈降性硫酸バリウム3部)を25部、アマイド系ダレ防止剤等の添加剤として0.3部、ナフテン酸コバルトとオクチル酸バリウムとからなるドライヤーを0.7部により、比較例1の塗料を得た。比較例2及び3においては、樹脂溶液7及び8において濁りあるいは分離の発生があり、塗料を得ることができなかった。
<実施例1〜4、参考例5及び実施例6〜7>
上記樹脂溶液2〜6、9、10を用いて比較例1と同様の方法により、それぞれ実施例1〜4、参考例5及び実施例6〜7の塗料を得た。
<参考例1>
シリコーンワニス(信越シリコーン製KR271)を用いて比較例1と同様の方法により、参考例1の上塗り塗料を得た。
「塗板の作製」
耐候性、耐食性、密着性の評価に供する試験片については、みがき軟鋼鈑(厚さ0.7mm)を用い、その表面をキシレンにて洗浄し、320番のサンドペーパーにて研磨し、さらにその表面をキシレンにて洗浄し、比較例1並びに実施例1〜4、参考例5及び実施例6〜7で得た塗料をアプリケーター(6mil)にて塗布した。これを室温で2週間乾燥後各試験に用いた。
可撓性の評価に供する試験片については、ブリキ板(厚さ0.3mm)を用い、その表面をキシレンにて洗浄し、比較例1並びに実施例1〜4、参考例5及び実施例6〜7で得た塗料をアプリケーター(6mil)にて塗布した。これを室温で2週間乾燥後各試験に用いた。
参考例1の塗板の作成については、前述の様に前処理を行った試験片に、比較例1で得た塗料をアプリケーター(6mil)にて塗布した。これを室温で2週間乾燥後、比較例1の塗膜の上に、更に、参考例1で得た塗料をアプリケーター(6mil)にて塗布した。これを室温で2週間乾燥後各試験に用いた。
<粘度>
東京計器社製のB型粘度系BM形式を使用し、上記で得た試料を20±0.5℃に保持した状態で、No.4ローターを用い30rpmの回転数で測定した。
○:100ポイズ未満
×:100ポイズ以上
上記で得た塗料を用いて、塗板の作成及び塗膜特性の評価方法を以下のように行った。
<相溶性>
塗料作成に用いた樹脂溶液7〜10の液温20℃における状態を目視で判定した。
○:濁り及び分離の発生なし
×:濁りあるいは分離の発生あり
<耐候性>
サンシャインウェザロメーターによって促進耐候性試験を行い、1000時間後の塗膜の変化を塗膜外観の変化で評価し、また鏡面光沢度(60°光沢)を測定し、初期60°光沢値と比較した光沢保持率により下記のように評価した。
◎:塗膜外観変化が軽微にあり、光沢保持率90%以上
○:塗膜外観変化があり、光沢保持率75%以上90%未満
×:塗膜変化が著しい、光沢保持率75%未満
<耐食性>
JIS−K−5621−7−12 複合サイクル試験の試験方法に準拠し、100サイクル後の塗膜外観を、以下の基準で目視判定した。
○:錆なし
×:錆発生
<密着性>
塗板を、JIS K 5600−5−6で定められた方法にて判定した。
◎:カットの交差点において剥がれがない
○:カットの交差点において剥がれがわずかにあり
×:部分的あるいは全面的に剥がれあり
<可撓性>
塗面を外側に向けて塗板を180°折り曲げ、屈曲部位の塗膜状態を目視で判定した。
○:塗膜に異常なし
×:塗膜に異常あり
Figure 0005605892
デナコールEX−810:ナガセ化成製のエチレングリコールジグリシジルエーテル
X−22−163A:信越シリコーン製の両末端エポキシ変性反応性シリコーンオイル
X−22−3710:信越シリコーン製の片末端カルボキシル変性反応性シリコーンオイル
デスモジュールI:住化バイエルウレタン製のイソホロンジイソシアネート
KBE−9007:信越シリコーン製のイソシアネート基含有シラン化合物
X−22−160AS:信越シリコーン製の両末端カルビノール変性反応性シリコーンオイル
KR−216:信越シリコーン製のシリコーンレジン
D9220:信越シリコーン製のシリコーンオリゴマー
KR271:信越シリコーン製のシリコーンワニス
表1の実施例1〜4及び実施例6〜7より本発明の樹脂組成物は、密着性、耐食性、耐候性、可撓性に優れ、特に実施例6及び7は1工程の塗装系でありながら下塗り+上塗りの2工程の塗装系と同程度の優れた耐候性を示した。

Claims (5)

  1. (A)エポキシ基を有する化合物と
    (B)エポキシ基と開環付加反応することができるカルボキシル基を有する化合物と
    を開環付加反応させて得られた反応物と、
    (C)イソシアネート基を有する化合物と
    溶剤の存在下に反応させることによって得られる樹脂組成物において、
    該(A)エポキシ基を有する化合物、該(B)エポキシ基と開環付加反応することができるカルボキシル基を有する化合物、及び該(C)イソシアネート基を有する化合物の群の中から選ばれる少なくとも一種はケイ素含有化合物であることを特徴とする樹脂組成物。
  2. (A)エポキシ基を有する化合物と
    (B)エポキシ基と開環付加反応することができるカルボキシル基を有する化合物と
    を開環付加反応させて得られた反応物と、
    (C)イソシアネート基を有する化合物と
    (D)イソシアネート基と反応することができる官能基を有する化合物(但し、前記反応物を除く)と
    溶剤の存在下に反応させることによって得られる樹脂組成物において、
    該(A)エポキシ基を有する化合物、該(B)エポキシ基と開環付加反応することができるカルボキシル基を有する化合物、及び該(C)イソシアネート基を有する化合物の群の中から選ばれる少なくとも一種はケイ素含有化合物であり、
    該(D)イソシアネート基と反応することができる官能基を有する化合物が、アルコール及びポリオールよりなる群から選択されることを特徴とする樹脂組成物。
  3. 前記樹脂組成物が、更に(E)ケイ素含有化合物(但し、前記反応物と前記(C)イソシアネート基を有する化合物とを反応させることによって得られるものを除く)を含んでなるものであって、該(E)ケイ素含有化合物が1〜99質量%となるように混合した際、20℃において濁り及び分離の発生がなく、且つ、20℃における粘度が300ポイズ以下である請求項1に記載の樹脂組成物。
  4. 前記樹脂組成物が、更に(E)ケイ素含有化合物(但し、前記反応物と前記(C)イソシアネート基を有する化合物と前記(D)イソシアネート基と反応することができる官能基を有する化合物とを反応させることによって得られるものを除く)を含んでなるものであって、該(E)ケイ素含有化合物が1〜99質量%となるように混合した際、20℃において濁り及び分離の発生がなく、且つ、20℃における粘度が300ポイズ以下である請求項2に記載の樹脂組成物。
  5. 前記(E)ケイ素含有化合物の含有量が5質量%以上である請求項3又は4に記載の樹脂組成物。
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