JP5605190B2 - 駐車ブレーキ兼用ディスクブレーキ装置 - Google Patents
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図1は、本発明の実施の形態(以下、実施形態という)にかかる駐車ブレーキ兼用ディスクブレーキ装置を備える車両10の全体構成を示す図である。
本実施形態のキャリパ200は、キャリパ自身を車体側に固定するための車体固定マウント(不図示)に取り付けられ、ディスクロータ206に押圧され制動力を発生するブレーキパッド202と、ブレーキパッド202を押圧するために押圧手段として機能するシリンダ部204とで構成されている。車輪と共に回転するディスクロータ206は図2に示すように、一対のブレーキパッド202の間に存在する。ディスクロータ206の側面206a、206bは摩擦摺動面を構成し、一対のブレーキパッド202がディスクロータ206を挟んで対向配置される。このブレーキパッド202は、ディスクロータ206の側面206a、206bと直接接触する摩擦材208と、この摩擦材208の裏側、すなわちディスクロータ206と接触しない側を支持するパッド裏金210によって構成されている。
運転者が電動駐車ブレーキスイッチ18を操作して駐車ブレーキをONした場合、ECU100は電動モータ30を例えば正転方向に回転駆動する。電動モータ30の回転駆動は、各ギアの減速比で定まる速度とトルクでナット部材222を推進してピストン214を矢印Mで示す押圧方向に移動させる。その結果、ピストン214は摩擦材208aのパッド裏金210aをブレーキフルードで押圧されたときと同じように押圧する。また、ナット部材222による押圧を継続させることでシリンダハウジング204aを矢印N方向に移動させ、爪部220(図2参照)がパッド裏金210bを介して摩擦材208bを押圧して、ディスクロータ206に対して制動力を発生する。つまり、ナット部材222及びねじ機構224の協働により駐車制動力が発生できる。ECU100は、ナット部材222の押圧により電動モータ30の駆動電流値が所定の閾値を超えた場合に、十分な駐車制動力が発生できたと見なし、駆動電流の供給を停止する。電動モータ30は駆動電流の供給が停止した後も停止時の状態を維持するので、ナット部材222も停止位置を維持し、駐車制動力の発生を維持する。
運転者が電動駐車ブレーキスイッチ18を操作して駐車ブレーキをOFFした場合、ECU100は、電動モータ30を駐車制動力を発生させた場合と逆転方向に回転駆動する。ナット部材222はピストン214の押圧方向とは逆の離反方向に移動させられる。その結果、ディスクロータ206の拘束は解除され、ディスクロータ206が回転可能な状態である非駐車制動状態となる。なお、図3(b)に示すように、通常制御モードの場合、ナット部材222の矢印N方向への移動は、ピストン214がブレーキパッド202のパッド裏金210aから離間した後、ブレーキパッド202がディスクロータ206に引き摺られることなく回転できる程度の最小限のリリース設定値Aだけ移動するようにしている。このようにリリース設定値Aを最小限の値とすることで、次回電動駐車ブレーキスイッチ18が操作され、駐車ブレーキをONする場合、ナット部材222の少ない移動距離で駐車制動力が発生できるので、迅速な制御ができると共に、電動モータ30による電力消費を最小限にすることができる。
上述したように、ナット部材222はねじ機構224によりピストン214の押圧方向に推進することによりブレーキパッド202のパッド裏金210aを介して摩擦材208aをディスクロータ206に押しつける。ところで、摩擦材208aは、制動回数に応じて摩耗して押圧方向の厚みが薄くなる。従って、通常制御モードにおいて迅速に駐車制動力を発生させるためには、摩耗量に応じてナット部材222の停止位置もディスクロータ206側にシフトするようにECU100はナット部材222の位置を管理する。従って、通常制動モードにおいては、ねじ機構224の棒ねじ部材224aのディスクロータ206側端部がナット部材222のディスクロータ206側端部から突出しないようにねじ機構224が制御される。その結果、図4(a)に示すように、ナット部材222のねじ部と棒ねじ部材224aのねじ部が螺合していない非螺合部分Pが形成されることになる。キャリパ200、液圧ブレーキアクチュエータ28、マスターシリンダ等の液圧経路へブレーキフルードを注入は真空充填で実施されるので、基本的には液圧経路内に空気の混入はない。しかし、液圧経路を構成する部品の交換やメンテナンス時に液圧経路内に空気が混入してしまう可能性はある。液圧経路内に空気(気泡)が存在すると、気泡部分で液圧ロスが生じてブレーキフィーリングが低下してしまう場合がある。キャリパ200内に混入した空気は前述したようにブリーダバルブから排出することができる。しかし、キャリパ200内にナット部材222が存在する場合、図4(a)の部分拡大図で示すように、ナット部材222の内周面側に形成されたねじ山に気泡Qが溜まってしまう場合がある。ねじ山のような狭域部に気泡Q溜まった場合、通常ブリーダバルブからの気泡排出時に行うようなブレーキフルードの流動や加圧衝撃等ではナット部材222から気泡Qを離脱させられない場合があった。
図6(a)は、気泡排除モードにおいて、ナット部材222が自動的に当接部228との当接位置まで移動する例である。ECU100は、気泡排除モードを示すモード切替信号300を受け取り、続いて気泡排出駆動スタートのトリガ302を受け取った場合、まず、ナット部材222を連続駆動により長距離移動させる。この場合の長距離移動の距離は、予め試験等により確認しておいたナット部材222と当接部228とが接触しない範囲内で定める。続いて、ECU100は、長距離移動より短い短距離を個々の移動量とする間欠駆動を実行する。この間欠駆動によりナット部材222を当接部228に当接するまで移動させる。間欠駆動の場合、移動速度が小さくナット部材222が当接部228に当接するときの衝撃力が軽減可能でナット部材222の当接部228への噛み込みを効果的に防止できる。なお、この場合もECU100は、電動モータ30の駆動電流値の変化によってナット部材222と当接部228の当接を検出する。ただし、図6(a)の例の場合、最初の連続移動のスタート時に大きな駆動電流が流れ、当接時の駆動電流値より大きくなってしまう場合がある。従って、ECU100は、駆動電流値の変化が所定態様となった場合に、ナット部材222が当接部228と当接したと見なすようにしている。例えば、電動モータ30の駆動の最初からではなく、間欠駆動が開始された後に所定の閾値を超えた場合に当接した見なすようにしている。その後は、図5で説明したように、ナット部材222が当接部228と当接しない範囲で進退駆動するようにねじ機構224を制御する。このような長距離移動の連続駆動と、短距離移動の間欠駆動を組み合わせることで、気泡排除モードにおけるナット部材222の移動を迅速に行い、気泡排出の作業時間を短縮すると共に、ナット部材222の当接部228への噛み込み等の不都合を防止できる。
イグニッションスイッチ34のONと共に制御状態に移行するECU100は、電動駐車ブレーキスイッチ18の操作に基づく操作信号を受け付けると(S100)、いずれのモードで電動モータ30を作動させるか決定する。例えば、電動駐車ブレーキスイッチ18の操作により提供される信号が気泡排除モードに移行する旨を示す信号でなく(S102のN)、パッド交換モードに移行する旨を示す信号でない場合(S104のN)、電動駐車ブレーキ(EPB)通常モードに移行する(S106)。この場合、ECU100は運転者の指示に従いナット部材222をロック/リリース駆動するように制御信号を出力する(S108)。つまり、ナット部材222は図3(a)、(b)に示すように作動する。その後、S100に戻り、次の操作信号の受付を待つ。
Claims (5)
- ホイールシリンダ内に配置されたピストンを作動液の供給により推進させて摩擦部材を車輪と共に回転するディスクロータに押圧することにより常用制動力を発生させる常用制動部と、前記ピストンをねじ機構によりナット部材を推進させて前記摩擦部材を前記ディスクロータに押圧することにより駐車制動力を発生させる駐車制動部とを含むディスクブレーキ機構と、
前記駐車制動部の駆動を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記駐車制動部により前記駐車制動力を発生させる通常制動モードと、前記駐車制動部に残留する気泡を排除する気泡排除モードと、を切替制御可能であり、
前記通常制動モードにおいては、前記ねじ機構の前記ディスクロータ側端部が前記ナット部材のディスクロータ側端部から突出しないように前記ねじ機構を制御し、前記気泡排除モードにおいては、前記ねじ機構の前記ディスクロータ側端部が前記ナット部材の前記ディスクロータ側端部から突出するように前記ねじ機構を制御することを特徴とする駐車ブレーキ兼用ディスクブレーキ装置。 - 前記制御部は、前記気泡排除モードにおいて前記ナット部材が所定回数進退するように前記ねじ機構を制御することを特徴とする請求項1記載の駐車ブレーキ兼用ディスクブレーキ装置。
- 前記ナット部材がディスクロータ側から離間する方向に移動するときに当接する当接部を有し、
前記制御部は、前記気泡排除モードにおいて前記ナット部材が前記当接部に最初に当接した以降は前記ナット部材が前記当接部と当接しない範囲で所定回数進退するように前記ねじ機構を制御することを特徴とする請求項2記載の駐車ブレーキ兼用ディスクブレーキ装置。 - 前記制御部は、前記気泡排除モードにおいて前記ナット部材を前記ディスクロータから離間する方向に移動させるときの前記ねじ機構を駆動する駆動電流値の変化が所定態様となった場合、前記ナット部材が前記当接部と当接しない範囲で進退駆動するように前記ねじ機構を制御することを特徴とする請求項3に記載の駐車ブレーキ兼用ディスクブレーキ装置。
- 前記制御部は、前記気泡排除モードにおいて前記ナット部材を前記ディスクロータから離間する方向に移動させる場合、前記ナット部材を間欠駆動により移動させるように前記ねじ機構を制御することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の駐車ブレーキ兼用ディスクブレーキ装置。
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