JP5604889B2 - 摺動式トリポード型等速ジョイント - Google Patents
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Description
筒状に形成され、内周面に外輪回転軸方向に延びる3本の軌道溝が形成された外輪と、
シャフトに連結されるボス部、および、前記ボス部の外周面からそれぞれ前記ボス部の径方向外方に延びるように立設されそれぞれの前記軌道溝に挿入される3本のトリポード軸部を備えるトリポードと、
前記トリポード軸部の外周に前記トリポード軸部に対して揺動可能に設けられ、前記トリポード軸部に追従して前記外輪の径方向に移動可能に設けられ、前記軌道溝に対する姿勢を規制され、前記トリポード軸部に接触して動力を伝達する内側動力伝達面と前記軌道溝の側面と対向する外側動力伝達面とを有する中間部材と、
前記軌道溝の側面と前記外側動力伝達面との間に、前記軌道溝の側面に沿って転動可能に設けられる複数の転動体と、
前記転動体が前記中間部材の外周を循環可能となるように前記転動体を支持する保持器と、
を備える摺動式トリポード型等速ジョイントであって、
前記トリポード軸部の外周面は、球面凸状に形成され、
前記トリポード軸部の外周面のうち前記外輪の前記軌道溝の溝側面側に最も膨出した位置を基準位置と定義した場合に、
前記内側動力伝達面は、前記トリポード軸部の外周面のうち前記基準位置との間に隙間を形成し、且つ、前記トリポード軸部に対して動力を伝達する際に、前記基準位置から離れた複数の位置において前記トリポード軸部の外周面と接触して前記トリポード軸部に対して動力を伝達することを特徴とする。
さらに、前記内側動力伝達面における前記トリポード軸部の外周面と接触する前記二部位が、それぞれ異なる位置を中心とし、それぞれ設定された曲率半径を有する球面凹状にそれぞれ形成されている。
請求項2に係る発明は、前記内側動力伝達面における前記球面凹状の曲率半径が、前記トリポード軸部の外周面の曲率半径より大きく設定されていることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、前記トリポード軸部のうち前記内側動力伝達面に対して前記アンギュラコンタクトとなるように接触する前記二部位が、ジョイント角0°における前記トリポード軸部の軸方向に直交する同一平面上に位置するように設けられたことを特徴とする。
請求項2に係る発明によれば、トリポード軸部の外周面と内側動力伝達面とが接触する二部位において、接触楕円の欠け発生しないようにできる。従って、応力が集中しないようにでき、耐久性の向上を図ることができる。なお、トリポード軸部の外周面の曲率半径より内側動力伝達面の曲率半径が大きい場合に両者が接触すると、両部材が弾性変形することによって両者の接触部位は楕円形状になる。そこで、一般に、両者の接触部位の形状を接触楕円と称する。
請求項3および請求項4に係る発明によれば、確実に上記効果を奏することができる。
以下、本発明の摺動式トリポード型等速ジョイント(以下、単に「等速ジョイント」と称する)を具体化した実施形態について図1〜図10を参照しつつ説明する。ここで、本実施形態の等速ジョイントは、車両の動力伝達シャフトの連結に用いる場合を例に挙げて説明する。例えば、ディファレンシャルギヤに連結された軸部とドライブシャフトの中間シャフトとの連結部位に用いる場合である。
図1に示すように、外輪10は、筒状部11と、連結軸部12とから構成される。筒状部11は、有底筒状に形成されている。連結軸部12は、筒状部11の底部から軸方向外方に延びるように、筒状部11と同軸的に且つ一体に形成されている。この連結軸部12は、ディファレンシャルギヤ(図示せず)に連結されている。
第二実施形態の等速ジョイントは、第一実施形態の等速ジョイントに対して、中間部材のみ相違する。以下に、中間部材について説明する。中間部材は、一対の分割部材141から構成される。一方の分割部材141の詳細な形状について、図11〜図13を参照して、一方の分割部材141の詳細な形状について説明する。なお、他方の分割部材は、一方の分割部材141と対称形状のものであるため、詳細な説明は省略する。また、第一実施形態における分割部材41と同一構成の部分については、同一符号を付して説明を省略する。
上記実施形態においては、中間部材40は、独立した一対の分割部材41,42により構成されているものであるが、一体の中間部材40とすることも可能である。ただし、この場合には、上述した、分割部材41,42とすることによる効果を奏しない。
10:外輪、 11:筒状部、 12:連結軸部
16:軌道溝
17,18:外輪軌道凹部、 17a,18a:底面、 17b,18b:側面
20:トリポード、 21:ボス部、 21a:内歯スプライン
22:トリポード軸部、 22a:膨出部
30:ニードルユニット
40:中間部材、 41,42:分割部材
41a:内側面、 41b:外側面(外側動力伝達面)
41c,41d:側端面、 41e,41f:分割面
43:凹部(内側動力伝達面)、 43a:凹部第一面、 43b:凹部第二面
50:軸状転動体、 51:転動面部、 51a:転動面、 51b:端面
52:突起部
60:保持器、 61,62:循環路形成部材、 61a,61b:直線部
61c,61d:湾曲部、 63,64:連結部
141:分割部材、 141a:内側面
143:凹部、 143a:凹部第一面、 143b:凹部第二面
161:溝底面、 162,163:溝側面
E:基準位置
P1:第一位置、 P2:第二位置、 P3:第三位置
P4:第四位置、 P5:第五位置
T1,T2,T3,T4:接触部位
Claims (5)
- 筒状に形成され、内周面に外輪回転軸方向に延びる3本の軌道溝が形成された外輪と、
シャフトに連結されるボス部、および、前記ボス部の外周面からそれぞれ前記ボス部の径方向外方に延びるように立設されそれぞれの前記軌道溝に挿入される3本のトリポード軸部を備えるトリポードと、
前記トリポード軸部の外周に前記トリポード軸部に対して揺動可能に設けられ、前記トリポード軸部に追従して前記外輪の径方向に移動可能に設けられ、前記軌道溝に対する姿勢を規制され、前記トリポード軸部に接触して動力を伝達する内側動力伝達面と前記軌道溝の側面と対向する外側動力伝達面とを有する中間部材と、
前記軌道溝の側面と前記外側動力伝達面との間に、前記軌道溝の側面に沿って転動可能に設けられる複数の転動体と、
前記転動体が前記中間部材の外周を循環可能となるように前記転動体を支持する保持器と、
を備える摺動式トリポード型等速ジョイントであって、
前記トリポード軸部の外周面は、球面凸状に形成され、
前記トリポード軸部の外周面のうち前記外輪の前記軌道溝の溝側面側に最も膨出した位置を基準位置と定義した場合に、
前記内側動力伝達面は、
前記トリポード軸部の外周面のうち前記基準位置との間に隙間を形成し、
且つ、前記トリポード軸部に対して動力を伝達する際に、前記基準位置から離れた複数の位置において前記トリポード軸部の外周面と接触して前記トリポード軸部に対して動力を伝達し、
前記トリポード軸部の外周面と前記内側動力伝達面との接触部位は、前記トリポード軸部の外周面の前記基準位置に対して相互に遠ざかる方向の二部位においてアンギュラコンタクトとなるように設定され、
前記内側動力伝達面における前記トリポード軸部の外周面と接触する前記二部位は、それぞれ異なる位置を中心とし、それぞれ設定された曲率半径を有する球面凹状にそれぞれ形成されていることを特徴とする摺動式トリポード型等速ジョイント。 - 請求項1において、
前記内側動力伝達面における前記球面凹状の曲率半径は、前記トリポード軸部の外周面の曲率半径より大きく設定されていることを特徴とする摺動式トリポード型等速ジョイント。 - 請求項1または2において、
前記トリポード軸部のうち前記内側動力伝達面に対して前記アンギュラコンタクトとなるように接触する前記二部位は、ジョイント角0°における前記トリポード軸部の軸心を通る同一平面上に位置するように設けられたことを特徴とする摺動式トリポード型等速ジョイント。 - 請求項1または2において、
前記トリポード軸部のうち前記内側動力伝達面に対して前記アンギュラコンタクトとなるように接触する前記二部位は、ジョイント角0°における前記トリポード軸部の軸方向に直交する同一平面上に位置するように設けられたことを特徴とする摺動式トリポード型等速ジョイント。 - 請求項1〜4の何れか一項において、
前記中間部材は、前記軌道溝の側面の両側から前記トリポード軸部を挟むように分離状態で配置された一対の部材から構成され、
前記一対の部材は、前記トリポード軸部に対して揺動可能に設けられ、且つ、前記トリポード軸部の外周面にそれぞれ嵌合して設けられることを特徴とする摺動式トリポード型等速ジョイント。
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