JP6601081B2 - 転がり軸受 - Google Patents

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Description

本発明は、保持器が一対の分割体を有して構成されている転がり軸受に関する。
転がり軸受の内輪及び外輪の間に設けられている転動体を保持する保持器として、いわゆる片抱きタイプの保持器(冠形の保持器)が知られている。このタイプの保持器は、転動体の軸方向一方側に位置する円環部と、この円環部から軸方向他方側に延びている複数の柱部とを有しており、周方向で隣り合う柱部の間が転動体を収容するポケットとなる。
このような片抱きタイプの保持器を備えた転がり軸受が高速で回転すると、遠心力によって柱部(特に先端部側)が弾性変形し、柱部の径方向内側部と転動体とが干渉して転がり軸受の回転トルクが増大したり、転がり軸受が焼き付いたりするおそれがある。
一方、高速回転の条件下であっても柱部の変形を抑えることが可能となる両抱きタイプの保持器も知られている(例えば、特許文献1参照)。図7に示すように、両抱きタイプの保持器90は、一対の円環部96a,96bと、これら円環部96a,96bを繋ぐ複数の柱部99を有しており、これら円環部96a,96bの間であって周方向で隣り合う一対の柱部99,99の間が転動体を保持するポケットとなる。
そして、この保持器90は、円環状である一対の分割体91a,91bを連結することによって構成されている。分割体91a(91b)は、円環部96a(96b)と、この円環部96a(96b)から軸方向に延びている連結部98a(98b)とを有しており、両側の連結部98a,98bが軸方向に突き合わされた状態で連結されることにより柱部99が構成される。そして、連結部98a,98b同士が突き合わされた状態で分割体91a,91b同士を分離不能とするために、図8に示すように、一方の分割体91aの連結部98aは、この連結部98aから突出している突出部95aを有している。そして、他方の分割体91bの連結部98bは、前記突出部95aが嵌る凹部94bを有している。突出部95aは爪形状を有しており、この突出部95aが凹部94bに嵌ることで一対の分割体91a,91bが軸方向に関して分離不能となって連結され、一つの両抱きタイプの保持器90が構成される。
特開2009−168110号公報
図8に示すように、突出部95aは、連結部98aの突き合わせ面97aから突出している片持ち梁形状であって細長いことから、この突出部95aが強度面で弱点となりやすい。特に、転がり軸受が回転して転動体に進み遅れが発生すると保持器90に周方向の引張力が繰り返し作用し、突出部95aが起点となって破損する可能性がある。突出部95aが破損してしまうと、分割体91a,91bが分離し、転動体を保持することができなくなってしまう。
そこで、本発明は、保持器が軸方向に二分割されている一対の分割体を有している場合において、その耐久性を高めることを目的とする。
本発明の転がり軸受は、内輪と、外輪と、前記内輪と前記外輪との間に介在する複数の転動体と、一対の円環部及び当該一対の円環部を繋ぐ複数の柱部を有し当該円環部の間であって周方向で隣り合う当該柱部の間が前記転動体を収容するポケットとなる保持器と、を備え、前記保持器は、軸方向に二分割されている一対の分割体を有し、前記分割体それぞれは、突き合わされた状態で連結されることにより前記柱部を構成する連結部を有し、一方の前記分割体の前記連結部は前記分割体同士を分離不能とするために当該連結部から突出している突出部を有し、他方の前記分割体の前記連結部は前記突出部が嵌る凹部を有し、前記一方の前記分割体は、更に、前記突出部の基部における肉厚を拡大させる凸部を有している。
この転がり軸受によれば、保持器は軸方向に二分割されている一対の分割体を有し、これら分割体が突出部によって連結されて分離不能となる構成である。そして、突出部の基部における肉厚を拡大させる凸部によってこの突出部の強度を高めることができ、保持器の耐久性を高めることが可能となる。
また、前記突出部は、前記連結部同士が突き合せられる突き合わせ面から突出しており、前記凸部は、前記分割体の径方向内側面に形成されていると共に、当該径方向内側面と前記突き合わせ面を延長した仮想面とが交差する交線を跨いで形成されているのが好ましい。
この構成により、応力が高くなる部分に凸部が設けられた構成となり、突出部の強度を効果的に高めることができる。
また、転がり軸受の組み立てが、内輪と外輪との間に転動体を介在させた状態で、この転動体に対して軸方向両側から分割体を接近させ、これら分割体を連結させることで行われる場合、前記凸部は前記分割体の径方向内側面に形成されており、当該凸部は前記内輪の外周面よりも径方向外側に位置しているのが好ましい。
この構成により、転動体に対して分割体を接近させる際に、凸部が内輪に干渉するのを防ぐことが可能となる。
また、前記凸部は前記分割体の径方向内側面であって前記内輪の軌道面の幅方向の範囲内に形成されており、前記凸部と前記軌道面との径方向間隔は、前記転動体に対する前記保持器の径方向についての移動許容寸法よりも大きいのが好ましい。
この構成により、凸部が内輪、特に軌道面に接触するのを防ぐことができる。
または、前記突出部は、前記連結部同士が突き合せられる突き合わせ面から突出しており、前記凸部は、前記分割体の径方向外側面に形成されていると共に、当該径方向外側面と前記突き合わせ面を延長した仮想面とが交差する交線を跨いで形成されているのが好ましい。
この構成により、応力が高くなる部分に凸部が設けられた構成となり、突出部の強度を効果的に高めることができる。
また、転がり軸受の組み立てが、内輪と外輪との間に転動体を介在させた状態で、この転動体に対して軸方向両側から分割体を接近させ、これら分割体を連結させることで行われる場合、前記凸部は前記分割体の径方向外側面に形成されており、当該凸部は前記外輪の内周面よりも径方向内側に位置しているのが好ましい。この構成により、転動体に対して分割体を接近させる際に、凸部が外輪に干渉するのを防ぐことが可能となる。
また、前記凸部は前記分割体の径方向外側面であって前記外輪の軌道面の幅方向の範囲内に形成されており、前記凸部と前記軌道面との径方向間隔は、前記転動体に対する前記保持器の径方向についての移動許容寸法よりも大きいのが好ましい。この構成により、凸部が外輪、特に軌道面に接触するのを防ぐことができる。
本発明の転がり軸受によれば、保持器が軸方向に二分割されている一対の分割体を有しており、分割体が突出部によって連結されて分離不能となる構成であるが、突出部の強度を高めることができ、保持器の耐久性を高めることが可能となる。
本発明の転がり軸受の実施の一形態を示す断面図である。 保持器の斜視図である。 保持器の一部であって分割体を分離させた状態を示す斜視図である。 分割体を分離させた状態を示す保持器の断面図である。 分割体を連結させた状態を示す保持器の断面図である。 他の形態の転がり軸受の断面図である。 従来の保持器の斜視図である。 従来の保持器の一部であって分割体を分離させた状態を示す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の転がり軸受の実施の一形態を示す断面図である。転がり軸受10は、内輪11と、外輪12と、これら内輪11と外輪12との間に介在する複数の転動体と、これら転動体を保持する保持器14とを備えている。本実施形態の転動体は玉13であり、図1に示す転がり軸受10は深溝玉軸受である。
内輪11の外周側には、玉13が転動する軌道面が形成されており、この軌道面は断面凹円弧形状である軌道溝21からなる。軌道溝21の軸方向両側には肩部22,23が形成されており、本実施形態では、一方の肩部22の外径と他方の肩部23の外径とは同じである。
外輪12の内周側には、玉13が転動する軌道面が形成されており、この軌道面は断面凹円弧形状である軌道溝31からなる。軌道溝31の軸方向両側には肩部32,33が形成されており、本実施形態では、一方の肩部32の内径と他方の肩部33の内径とは同じである。
図2は、保持器14の斜視図である。図1及び図2に示すように、保持器14は、玉13の軸方向両側に位置する一対の円環部15a,15bと、これら一対の円環部15a,15bを繋ぐ複数の柱部16とを有している。そして、一対の円環部15a,15bの間であって周方向で隣り合う柱部16,16の間が玉13を収容するポケット17となる。保持器14は玉13を軸方向両側から保持する両抱きタイプのものである。
そして、保持器14は、軸方向に二分割されている一対の分割体40a,40bを有しており、これら分割体40a,40bが連結されることによって一つの保持器14となる。分割体40a,40bそれぞれは、樹脂製であり、射出成形によって成形される。
軸方向一方側(図2では右側)に位置する第1分割体40aは、軸方向一方側の前記円環部15aと、この円環部15aから軸方向他方側に延びている複数の第1連結部41aとを有している。軸方向他方側(図2では左側)に位置する第2分割体40bは、軸方向他方側の前記円環部15bと、この円環部15bから軸方向一方側に延びている複数の第2連結部41bとを有している。そして、これら第1連結部41aと第2連結部41bとが軸方向に突き合わされた状態で連結されることにより、これら第1連結部41aと第2連結部41bとによって、保持器14の前記柱部16が構成されている。
図3は、保持器14の一部であって分割体40a,40bを分離させた状態を示す斜視図である。図4は、分割体40a,40bを分離させた状態を示す保持器14の断面図である。図5は、分割体40a,40bを連結させた状態を示す保持器14の断面図である。第1分割体40aの第1連結部41aは、この第1連結部41aの突き合わせ面42aから突出している第1突出部43aを有している。そして、第2分割体40bの第2連結部41bは、第1突出部43aが嵌る第2凹部44b(図4、図5参照)を有している。
第1突出部43aは、図5に示すように連結部41a,41b同士が突き合わされた状態で、分割体40a,40b同士を分離不能とするためのものであり、この第1突出部43aは爪形状を有しており、第2凹部44bに係合することで分割体40a,40bは分離不能となる。本実施形態の第2凹部44bは、第2連結部41bの突き合わせ面42b及び径方向内側面45bにおいて開口している溝からなる。
また、本実施形態では、第1分割体40aと第2分割体40bとは同じ形状を有している(同じものである)。したがって、図3に示すように、第2分割体40bも第2連結部41bの突き合わせ面42bから突出している第2突出部43bを有しており、第1分割体40aの第1連結部41aは、第2突出部43bが嵌る第1凹部44aを有している。
以上より、第1分割体40aと第2分割体40bとを軸方向に接近させることで、突出部43a(43b)が弾性変形して凹部44b(44a)を通過し、突き合わせ面42a,42b同士が面接触した状態で、突出部43a(43b)の係合爪46a(46b)が、凹部44b(44a)の段付き面49b(49a)に掛かり、分割体40a,40bが分離不能となって、単一の保持器14となる。なお、前記突出部43a(43b)及び前記凹部44b(44a)による連結構造は、複数の柱部16それぞれに設けられている。
突出部43a(43b)及びその周囲の構造について更に説明する。なお、前記のとおり第1分割体40aと第2分割体40bとは同じ形状を有していることから第1突出部43aと第2突出部43bとについても同じ形状である。ここでは、第1分割体40aの第1突出部43a側を代表として説明する。
図3及び図4に示すように、突出部43aは、連結部41a,41b同士が突き合せられる突き合わせ面42aから軸方向に突出しており、片持梁形状を有している。突出部43aは、突き合わせ面42aから軸方向に延びている直線状の本体部47aと、この本体部47aの先端部側から径方向に突出している前記係合爪46aとを有している。
そして、本実施形態の分割体40aは、前記のような突出部43aを有していると共に、この突出部43aの基部53aにおける肉厚t(図4参照)を拡大させる凸部50aを有している。突出部43aは径方向内側寄りに形成されており、凸部50aは、分割体40aの径方向内側面45aに形成されている。凸部50aは、この径方向内側面45aと、突き合わせ面42aを延長した仮想面K1とが交差する交線L1を、軸方向に跨いで形成されている。凸部50aは、軸方向に所定長さを有しており、例えば、突出部43aの軸方向長さとほぼ同じ長さを有している。そして、この所定長さを有する凸部50aの軸方向中央部と前記交線L1とが同じ位置となるようにして、凸部50aが設けられている。また、本実施形態では、凸部50bは突出部43aと同じ幅に形成されている。つまり、凸部50bと突出部43aとは周方向寸法が同じである。
以上のように、第1分割体40aにおいて、凸部50aにより第1突出部43aは補強されている。また、第2分割体40bにおいても同様に、図2に示すように、凸部50bにより第2突出部43bは補強されている。なお、分割体40a(40b)は樹脂製であり、凸部50a(50b)は突出部43a(43b)と一体成形されている部分である。
このように、本実施形態の転がり軸受10によれば、保持器14は軸方向に二分割されている一対の分割体40a,40bを有しており、これら分割体40a,40bが突出部43a(43b)によって連結されて分離不能となる構成である。そして、一方側の分割体40aの突出部43aは片持ち梁形状であることから、その基部53aにおいて応力が高くなる傾向にあるが、突出部43aの基部53aにおける肉厚tを拡大させている凸部50aによって、突出部43aの強度を高めることができる。
特に、凸部50aは、前記のとおり、分割体40aの径方向内側面45aと突き合わせ面42aを延長した仮想面K1とが交差する交線L1を跨いで形成されていることから、応力が高くなる部分(突出部43aの基部53a)に凸部50aが設けられた構成となり、突出部43aの強度を効果的に高めることができる。
以上より、突出部43aの基部53aにおいて発生する応力を緩和することができ、また、他方側の分割体40bの突出部43bにおいても凸部50bによってその強度を高め、発生する応力を緩和することができ、保持器14の耐久性を高めることが可能となる。
また、本実施形態では、凸部50aを突出部43aと共に周方向から見た断面において(図4参照)、凸部50a及び突出部43aの断面形状が急変しない隆起形状を凸部50aは有している。つまり、凸部50aは、分割体40aの径方向内側面45aから徐々に隆起する傾斜面部54aを有している。そして、図4に示す凸部50aは、両側の傾斜面部54a,54aを繋ぎ径方向内側面45aと平行である頂面部55aを有している。
なお、凸部50aの隆起形状は、図示した形状以外であってもよく、凸円弧形状であってもよい。凸円弧形状の場合であっても、凸部50aは、その両側に円弧状の傾斜面部54a,54aを有していると言える。
以上の構成を備えている転がり軸受10(図1参照)の組み立てについて説明する。転がり軸受10の組み立ては、内輪11と外輪12との間に複数の玉13を介在させた状態で、これらの玉13に対して軸方向両側から分割体40a,40bを接近させ、これら分割体40a,40bを連結させることで行われる。
そこで、第1分割体40aの径方向内側面45aに形成されている凸部50aは、内輪11の肩部22の外周面22aよりも径方向外側に位置している。これにより、玉13に対して分割体40aを接近させる際に、凸部50aが内輪11の肩部22に干渉するのを防ぐことが可能となる。
また、第2分割体40b側の凸部50b(図2参照)においても同様であり、この凸部50bは、内輪11の肩部23の外周面23aよりも径方向外側に位置している。
また、このようにして組み立てられた転がり軸受10において、第1分割体40aの径方向内側面45aに形成されている凸部50aは、内輪11の軌道溝21の幅方向(軸方向)の範囲内に形成されている。つまり、凸部50aの軸方向の寸法Sは、軌道溝21の軸方向寸法Gよりも小さく(S<G)、凸部50aの軸方向一方側の端部61は軌道溝21の軸方向一方側の端部21aよりも軸方向中央寄りに位置しており、また、凸部50aの軸方向他方側の端部62は軌道溝21の軸方向他方側の端部21bよりも軸方向中央寄りに位置している。
そして、本実施形態の転がり軸受10では、保持器14が玉13に案内される転動体案内の軸受であり、保持器14のポケット17と玉13との間には僅かな隙間が設けられている。そして、玉13に対してポケット17が接触可能となっている。このため、保持器14は径方向について所定寸法について移動が許容されており、また、保持器14は軸方向について所定寸法について移動が許容されている。保持器14が移動許容寸法について移動(変位)しても、保持器14は内輪11及び外輪12に干渉しない。
更に、凸部50aは次の構成を有している。すなわち、凸部50aと軌道溝21との径方向間隔h1は、玉13に対する保持器14の径方向についての移動許容寸法Cよりも大きくなっている(h1>C)。なお、「移動許容寸法」は保持器14が中立にある状態(中立状態)からの寸法であり、そして、保持器14が中立にある状態とは、複数の玉13のピッチ円が保持器14の複数のポケット17のピッチ円と一致している状態である。この構成により、凸部50aが内輪11、特に軌道溝21に接触するのを防ぐことができる。仮に、凸部50aが軌道溝21に接触すると、凸部50aが軌道溝21の潤滑油を掻き取る場合があるが、本実施形態の前記構成によれば、これを防ぐことができる。
また、本実施形態では、凸部50aと軌道溝21との径方向間隔h1は、保持器14の円環部15a(15b)と内輪11の肩部22(23)との径方向間隔Bよりも大きく(h1>B)、かつ、この径方向間隔Bは、玉13に対する保持器14の径方向についての前記移動許容寸法Cよりも大きい(B>C)。つまり、h1>B>Cの関係が成立するように構成されている。これにより、保持器14が玉13によって安定して案内される転動体案内型の転がり軸受10が得られ、また、凸部50aが内輪11(軌道溝21)に接触するのを防ぐことができる。
また、転動体案内とするために、軸方向一方側において、凸部50aの端部61と軌道溝21の端部21aとの間の軸方向寸法は、保持器14の軸方向についての移動許容量よりも大きく設定されており、また、軸方向他方側において、凸部50aの端部62と軌道溝21の端部21bとの間の軸方向寸法は、保持器14の軸方向についての移動許容量よりも大きく設定されている。
図6は、他の形態の転がり軸受10の断面図である。図6に示す転がり軸受10は、図1に示す転がり軸受10と比較して、内輪11、外輪12及び転動体(玉13)は同じであるが、保持器14が異なる。具体的には、分割体40a,40bを連結するための突出部43a及び凹部44bの位置が、図1に示す形態と異なる。なお、その他は同じである。
すなわち、図6に示す転がり軸受10について説明すると、この転がり軸受10は、内輪11と、外輪12と、複数の玉13と、保持器14とを備えている。保持器14は、一対の円環部15a,15b及びこれらを繋ぐ複数の柱部16を有し、円環部15a,15bの間であって周方向で隣り合う柱部16,16の間が玉13を収容するポケット17となる。保持器14は、軸方向に二分割されている一対の分割体40a,40bを有している。分割体40a,40bそれぞれは、突き合わされた状態で連結されることにより柱部16を構成する連結部41a,41bを有している。一方の第1分割体40aの連結部41aは分割体40a,40b同士を分離不能とするためにこの連結部41aから突出している突出部43aを有しており、他方の第2分割体40bの連結部41bは突出部43aが嵌る凹部44bを有している。そして、第1分割体40aは、更に、突出部43aの基部53aにおける肉厚を拡大させる凸部50aを有している。なお、この形態においても、第1分割体40aと第2分割体40bとは同じ形状を有している(同じものである)。
以上の点は、図1に示す形態と同じであるが、図6に示す形態では、連結部41a,41b同士が突き合せられる突き合わせ面42aから突出している突出部43aは、この突き合わせ面42aの径方向外側寄りに形成されており、この突出部43aを補強する凸部50aは、分割体40aの径方向外側面48aに形成されており、この点で図1に示す形態と異なる。
そして、図6に示す形態では、凸部50aは、分割体40aの径方向外側面48aと、突き合わせ面42aを延長した仮想面K2とが交差する交線L2を跨いで形成されている。この構成により、応力が高くなる部分(突出部43aの基部53a)に凸部50aが設けられた構成となり、突出部43aの強度を効果的に高めることができる。
また、図6に示す形態においても、転がり軸受10の組み立ては、内輪11と外輪12との間に玉13を介在させた状態で、この玉13に対して軸方向両側から分割体40a,40bを接近させ、これら分割体40a,40bを連結させることで行われる。
そこで、凸部50aは、外輪12の肩部32の内周面32aよりも径方向内側に位置している。この構成により、玉13に対して分割体40aを接近させる際に、凸部50aが外輪12の肩部32に干渉するのを防ぐことが可能となる。
更に、この凸部50aは外輪12の軌道溝31の幅方向の範囲内に形成されている(S<G)。そして、凸部50aと軌道溝31との径方向間隔h2は、玉13に対する保持器14の径方向についての(前記中立状態からの)移動許容寸法Cよりも大きく設定されている(h2>C)。この構成により、凸部50aが外輪12、特に軌道溝31に接触するのを防ぐことができる。
更に、本実施形態では、凸部50aと軌道溝31との径方向間隔h2は、保持器14の円環部15a(15b)と外輪12の肩部32(33)との径方向間隔Aよりも大きく(h2>A)、かつ、この径方向間隔Aは、玉13に対する保持器14の径方向についての(中立状態からの)移動許容寸法Cよりも大きい(A>C)。つまり、h2>A>Cの関係が成立するように構成されている。これにより、保持器14が玉13によって安定して案内される転動体案内型の転がり軸受10が得られ、また、凸部50aが外輪12(軌道溝31)に接触するのを防ぐことができる。
以上のとおり開示した実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。つまり、本発明の転がり軸受は、図示する形態に限らず本発明の範囲内において他の形態のものであってもよい。
前記実施形態では、転動体が玉である場合について説明したが、転動体はころであってもよく、つまり、転がり軸受はころ軸受であってもよい。また、保持器が二つの分割体を有する構成である他の形式の転がり軸受であってもよい。
また、保持器14の分割体40a,40bを連結するための突出部43aは、図示した形態以外のものであってもよく、また、この突出部43aに対応する形状を有する凹部44bも他の形態であってもよい。
10:転がり軸受 11:内輪 12:外輪
13:玉(転動体) 14:保持器 15a,15b:円環部
16:柱部 17:ポケット 21:軌道溝(軌道面)
22a,23a:外周面 31:軌道溝(軌道面) 32a,33a:内周面
40a:第1分割体 40b:第2分割体 41a:第1連結部
41b:第2連結部 42a:突き合わせ面 43a:突出部
43b:突出部 44a:凹部 44b:凹部
45a:径方向内側面 45b:径方向内側面 48a:径方向外側面
48b:径方向外側面 50a,50b:凸部 53a:基部
t:肉厚 K1:仮想面 K2:仮想面
L1:交線 L2:交線 h1:径方向寸法
h2:径方向寸法 C:移動許容寸法

Claims (6)

  1. 内輪と、外輪と、前記内輪と前記外輪との間に介在する複数の転動体と、一対の円環部及び当該一対の円環部を繋ぐ複数の柱部を有し当該円環部の間であって周方向で隣り合う当該柱部の間が前記転動体を収容するポケットとなる保持器と、を備え、
    前記保持器は、軸方向に二分割されている一対の分割体を有し、
    前記分割体それぞれは、突き合わされた状態で連結されることにより前記柱部を構成する連結部を有し、
    一方の前記分割体の前記連結部は前記分割体同士を分離不能とするために当該連結部から突出している突出部を有し、他方の前記分割体の前記連結部は前記突出部が嵌る凹部を有し、
    前記一方の前記分割体は、更に、前記突出部の基部における肉厚を拡大させる凸部を有していて、
    前記突出部は、前記連結部同士が突き合せられる突き合わせ面から突出しており、
    前記凸部は、前記分割体の径方向内側面に形成されていると共に、当該径方向内側面と前記突き合わせ面を延長した仮想面とが交差する交線を跨いで形成されている、転がり軸受。
  2. 記凸部は前記内輪の外周面よりも径方向外側に位置している、請求項1に記載の転がり軸受。
  3. 前記凸部は前記内輪の軌道面の幅方向の範囲内に形成されており、
    前記凸部と前記軌道面との径方向間隔は、前記転動体に対する前記保持器の径方向についての移動許容寸法よりも大きい、請求項1又は2に記載の転がり軸受。
  4. 内輪と、外輪と、前記内輪と前記外輪との間に介在する複数の転動体と、一対の円環部及び当該一対の円環部を繋ぐ複数の柱部を有し当該円環部の間であって周方向で隣り合う当該柱部の間が前記転動体を収容するポケットとなる保持器と、を備え、
    前記保持器は、軸方向に二分割されている一対の分割体を有し、
    前記分割体それぞれは、突き合わされた状態で連結されることにより前記柱部を構成する連結部を有し、
    一方の前記分割体の前記連結部は前記分割体同士を分離不能とするために当該連結部から突出している突出部を有し、他方の前記分割体の前記連結部は前記突出部が嵌る凹部を有し、
    前記一方の前記分割体は、更に、前記突出部の基部における肉厚を拡大させる凸部を有していて、
    前記突出部は、前記連結部同士が突き合せられる突き合わせ面から突出しており、
    前記凸部は、前記分割体の径方向外側面に形成されていると共に、当該径方向外側面と前記突き合わせ面を延長した仮想面とが交差する交線を跨いで形成されている、転がり軸受。
  5. 記凸部は前記外輪の内周面よりも径方向内側に位置している、請求項4に記載の転がり軸受。
  6. 前記凸部は前記外輪の軌道面の幅方向の範囲内に形成されており、
    前記凸部と前記軌道面との径方向間隔は、前記転動体に対する前記保持器の径方向についての移動許容寸法よりも大きい、請求項4又は5に記載の転がり軸受。
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