JP5604875B2 - カーボネート化合物の製造方法 - Google Patents
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Description
(1)触媒の存在下に、炭酸ガスとアルケンオキサイドとを反応させて環状カーボネートを製造する方法(たとえば、特許文献1参照)。
(2)ホスゲン(COCl2)とアルコールとを反応させてジアルキルカーボネートまたは環状カーボネートを製造する方法(たとえば、特許文献2参照)。
(3)エステル交換反応触媒の存在下、環状カーボネートまたはジメチルカーボネートとアルコールとのエステル交換反応によって製造する方法(たとえば、非特許文献1参照)。
(4)クロロ蟻酸メチルとアルコールとの反応によって製造する方法(たとえば、特許文献2参照)。
(2)の方法では、副生する塩化水素により製造設備が腐食する;ホスゲンは毒性を有する等の問題がある。
(3)の方法は、平衡反応であるため、目的物の収率を向上するためには大過剰のアルコールを用いなければならない;副生する非対称のカーボネート化合物の分離除去が困難である等の問題がある。
(4)の方法では、副生する塩化水素により製造設備が腐食する等の問題がある。
(5)ヘキサクロロアセトンとメタノールとの反応でトリクロロアセテートを合成した例(非特許文献2)。
(6)ヘキサクロロアセトンと2−メチル−2−プロペン−1−オールとの室温以下の反応でジ(2−メチル−2−プロペン−1−イル)カーボネートの生成が確認された例(非特許文献3)。
(7)塩基触媒(強塩基と弱酸との塩)存在下にビシナルジオール化合物(プロピレングリコール等。)とヘキサクロロアセトンとの反応で環状のアルキレンカーボネートおよびクロロホルムが生成した例(特許文献3)。
(8)2族または3族の金属ハイドロシリケート触媒を用いてビシナルジオール化合物(プロピレングリコール等。)とヘキサクロロアセトンとの反応で環状のアルキレンカーボネートおよびクロロホルムが生成した例(特許文献4)。
前記触媒は、ハロゲン塩が好ましい。本明細書において、ハロゲン塩とは金属または有機のカチオンとハロゲンイオンとの塩を言う。
前記ハロゲン塩は、アルカリ金属のハロゲン塩、アルカリ土類金属のハロゲン塩、アンモニウムのハロゲン塩、第4級アンモニウムのハロゲン塩、およびハロゲン塩構造を有するイオン交換樹脂からなる群から選ばれる1種以上であることが好ましい。
前記ハロゲン塩は、アルカリ金属のフッ化物であることが好ましい。
前記固体酸触媒は、酸点を有する金属酸化物、ヘテロポリ酸、および陽イオン交換樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
前記酸点を有する金属酸化物は、酸化セリウム(CeO2/Ce2O3)、シリカアルミナ(SiO2・Al2O3)、γ−アルミナ(Al2O3)、シリカマグネシア(SiO2・MgO)、ジルコニア(ZrO2)、シリカジルコニア(SiO2・ZrO2)、ZnO・ZrO2、およびAl2O3・B2O3からなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
前記カーボネート結合を有する含フッ素化合物が、下式(3a)で表わされる環状カーボネート化合物または下式(3b)で表わされる線状カーボネート化合物であることが好ましい。
HO−CH2CF2−(CF2CF2O)m−CF2CH2−OH ・・・(X)
式中、mは2〜30の整数である。mは、4〜10が好ましい。
また、本明細書においては、含フッ素化合物とは、フッ素原子を有する化合物を意味する。
本発明の製造方法で得られるカーボネート化合物は、カーボネート結合(−O−C(=O)−O−)を有する含フッ素化合物である。
該カーボネート化合物としては、化合物(31)、化合物(32)、化合物(3a)、化合物(3b)、及び末端OH基を2個超有する分岐状カーボネート化合物(以下、分岐状カーボネート化合物と記す。)が挙げられる。
R1は、1価の含フッ素脂肪族炭化水素基または1価の含フッ素芳香族炭化水素基を表す。左右のR1は、同一の基である。
1価の含フッ素脂肪族炭化水素基は、エーテル性の酸素原子を含んでいてもよい。
1価の含フッ素脂肪族炭化水素基は、直鎖状であってもよく、分岐状であってもよく、環状であってもよい。
R1は、置換基を有していてもよい。該置換基としては、化合物(31)の有用性の点から、ハロゲン原子(ただし、フッ素原子を除く。)が好ましい。
1価の含フッ素脂肪族炭化水素基としては、化合物(31)の有用性の点から、α位にフッ素原子を有しない、エーテル性の酸素原子を有してもよい、炭素数2〜10のポリフルオロアルキル基が好ましい。炭素数2〜10のポリフルオロアルキル基におけるアルキル基としては、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、またはn−ペンチル基が好ましく、エーテル性の酸素原子を有するポリフルオロアルキル基におけるアルキル基としては、(エトキシ(エトキシ))エチル基、(エトキシ(エトキシ(エトキシ)))エチル基、(プロポキシ)プロピル基、(プロポキシ(プロポキシ))プロピル基が好ましい。
1価の含フッ素芳香族炭化水素基は、芳香核に脂肪族炭化水素基や芳香族炭化水素基の置換基を有してもよい。
1価の含フッ素芳香族炭化水素基としては、含フッ素フェニル基、含フッ素メチルフェニル基、含フッ素エチルフェニル基、含フッ素ナフチル基等が挙げられ、化合物(31)の有用性の点から、含フッ素フェニル基が好ましい。
R1およびR2は、それぞれ1価の含フッ素脂肪族炭化水素基または1価の含フッ素芳香族炭化水素基を表す。但しR1およびR2は同一の基ではない。
1価の含フッ素脂肪族炭化水素基は、エーテル性の酸素原子を含んでいてもよい。
1価の含フッ素脂肪族炭化水素基は、直鎖状であってもよく、分岐状であってもよく、環状であってもよい。
R1およびR2は、置換基を有していてもよい。該置換基としては、化合物(32)の有用性の点から、ハロゲン原子(ただし、フッ素原子を除く。)が好ましい。
1価の含フッ素脂肪族炭化水素基としては、化合物(32)の有用性の点から、α位にフッ素原子を有しない、エーテル性の酸素原子を有してもよい、炭素数2〜10のポリフルオロアルキル基が好ましい。炭素数2〜10のポリフルオロアルキル基におけるアルキル基としては、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、またはn−ペンチル基が好ましく、エーテル性の酸素原子を有するポリフルオロアルキル基におけるアルキル基としては、(エトキシ(エトキシ))エチル基、(エトキシ(エトキシ(エトキシ)))エチル基、(プロポキシ)プロピル基、(プロポキシ(プロポキシ))プロピル基が好ましい。
1価の含フッ素芳香族炭化水素基は、芳香核に脂肪族炭化水素基や芳香族炭化水素基の置換基を有してもよい。
1価の含フッ素芳香族炭化水素基としては、炭素数6〜16の芳香族炭化水素基が好ましい。
1価の含フッ素芳香族炭化水素基としては、含フッ素フェニル基、含フッ素メチルフェニル基、含フッ素エチルフェニル基、含フッ素ナフチル基等が挙げられ、化合物(32)の有用性の点から、含フッ素フェニル基が好ましい。
非対称型の化合物(32)は、対称型の化合物(31)に比べ、融点が低くなることが知られており、溶媒等に用いる場合に優位になることが予測される。
化合物(3a)は、環状カーボネート化合物である。
R3は、2価の含フッ素脂肪族炭化水素基または2価の含フッ素芳香族炭化水素基を表す。
2価の含フッ素脂肪族炭化水素基は、エーテル性の酸素原子を含んでいてもよい。
2価の含フッ素脂肪族炭化水素基は、直鎖状であってもよく、分岐状であってもよく、環状であってもよい。
R3は、置換基を有していてもよい。該置換基としては、化合物(3a)の有用性の点から、ハロゲン原子(ただし、フッ素原子を除く。)が好ましい。
R3としては、化合物(3a)の有用性の点から、α位にフッ素原子を有しない、エーテル性の酸素原子を有してもよい、炭素数3〜10のポリフルオロアルキレン基が好ましい。炭素数3〜10のポリフルオロアルキレン基におけるアルキレン基としては、−CH2CH(CH3)−、−CH2CH(C2H5)−または−CH2CH2CH2−が好ましい。
1,2−プロピレンカーボネート、1,3−プロピレンカーボネート、または1,2−ブチレンカーボネート。
化合物(3b)は、末端に反応性基であるOH基を有するオリゴマーまたはポリマーである。
R3は、2価の含フッ素脂肪族炭化水素基または2価の含フッ素芳香族炭化水素基を表す。化合物(3b)中に複数のR3が存在する場合、R3は、1種のみであってもよく、2種以上であってもよい。
2価の含フッ素脂肪族炭化水素基は、エーテル性の酸素原子を含んでいてもよい。
2価の含フッ素脂肪族炭化水素基は、直鎖状であってもよく、分岐状であってもよく、環状であってもよい。
R3は、置換基を有していてもよい。該置換基としては、化合物(3b)の有用性の点から、ハロゲン原子(ただし、フッ素原子を除く。)が好ましい。
R3としては、化合物(3b)の有用性の点から、α位にフッ素原子を有しない、エーテル性の酸素原子を有してもよい、炭素数3〜64のポリフルオロアルキレン基が好ましく、炭素数3〜14のポリフルオロアルキレン基がより好ましく、炭素数3〜10のポリフルオロアルキレン基が最も好ましい。炭素数3〜10のポリフルオロアルキレン基におけるアルキレン基としては、−CH2CH2CH(CH3)CH2CH2−、−CH2CH2CH2CH2CH2CH2−、−CH2CH2CH2CH2−、−CH2CH2CH2−が好ましい。エーテル性の酸素原子を有するポリフルオロアルキレン基におけるアルキレン基としては、下式(XI)で表される基が好ましい。
−CH2CH2O−(CH2CH2O)m−CH2CH2− ・・・(XI)。
式中、mは2〜30の整数である。mは、4〜10が好ましい。
また、R3としては、下式(4)で表される基の水素原子の一部または全部をフッ素原子に置換した基が好ましい。
化合物(3b)としては、下記化合物の水素原子の一部または全部をフッ素原子に置換した化合物が好ましい。
ポリ(1,3−プロピレンカーボネート)、ポリ(1,4−ブチレンカーボネート)、ポリ(3−メチル−1,5−ペンチレンカーボネート)、ポリ(1,6−ヘキシレンカーボネート)、ポリ(ポリエチレンオキシド−α,ω−カーボネート)、これらの繰り返し単位を有する共重合体。
分岐状カーボネート化合物としては、2個超の末端OH基を有する、分岐状オリゴマー、分岐状ポリマー等が挙げられる。ここで、2個超の末端OH基を有する分岐状カーボネート化合物としては、末端OH基を3個以上有するもの、および、上記の末端OH基を2個有するものと3個以上の有するものとの混合物が挙げられる。混合物の場合には、OH基の数は平均値で判断し、「2個超」とは、たとえば、2.05個、2.1個等を示す。
本発明のカーボネート化合物の製造方法は、必要に応じて触媒の存在下に、化合物(1)とOH基を1個有する含フッ素化合物またはOH基を2個以上有する含フッ素化合物とを反応させて、カーボネート化合物を得る方法である。
X1〜X3は、それぞれ水素原子またはハロゲン原子を表し、X1〜X3のうち少なくとも1つはハロゲン原子である。
X4〜X6は、それぞれ水素原子またはハロゲン原子を表し、X4〜X6のうち少なくとも1つはハロゲン原子である。
X1〜X6は、すべてハロゲン原子であることが好ましく、フッ素原子または塩素原子がより好ましく、副生物としてクロロホルムが得られる点から、すべて塩素原子であることが最も好ましい。
本発明のカーボネート化合物の製造方法においては、触媒の存在下に、前記カーボネート結合を有する含フッ素化合物を得ることが好ましい。触媒を用いることにより、反応をより効率的に行うことができ、収率を向上できる。
アルカリ土類金属としては、Be、Ca、Sr等が挙げられる。
アルカリ土類金属水素化物としては、BeH2、CaH2、SrH2等が挙げられる。
アルカリ土類金属水酸化物としては、Be(OH)2、Ca(OH)2、Sr(OH)2等が挙げられる。
R11〜R14の合計の炭素数は、R11R12R13R14N+の1分子あたり、4〜100が好ましい。
R11〜R14は、それぞれ同じ基であってもよく、異なる基であってもよい。
R11〜R14は、反応条件下に不活性な官能基で置換されていてもよい。該不活性な官能基としては、反応条件に応じて異なるが、ハロゲン原子、エステル基、ニトリル基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシル基等が挙げられる。
R11〜R14は、互いに連結して、複素環(含窒素複素環等。)を形成してもよい。
R11〜R14は、高分子化合物の一部であってもよい。
R11R12R13R14N+:テトラメチルアンモニウムイオン、テトラエチルアンモニウムイオン、テトラ−n−プロピルアンモニウムイオン、テトラ−n−ブチルアンモニウムイオンまたはトリ−n−オクチルメチルアンモニウムイオン。
Y−:フッ素イオン、塩素イオンまたは臭素イオン。
R21〜R24の合計の炭素数は、R21R22R23R24P+の1分子あたり、4〜100が好ましい。
R21〜R24は、それぞれ同じ基であってもよく、異なる基であってもよい。
R21〜R24は、反応条件下に不活性な官能基で置換されていてもよい。該不活性な官能基としては、反応条件に応じて異なるが、ハロゲン原子、エステル基、ニトリル基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシル基等が挙げられる。
R31〜R34の合計の炭素数は、R31R32R33R34As+の1分子あたり、4〜100が好ましい。
R31〜R34は、それぞれ同じ基であってもよく、異なる基であってもよい。
R31〜R34は、反応条件下に不活性な官能基で置換されていてもよい。該不活性な官能基としては、反応条件に応じて異なるが、ハロゲン原子、エステル基、ニトリル基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシル基等が挙げられる。
R41〜R43の合計の炭素数は、R41R42R43S+の1分子あたり、4〜100が好ましい。
R41〜R43は、それぞれ同じ基であってもよく、異なる基であってもよい。
R41〜R43は、反応条件下に不活性な官能基で置換されていてもよい。該不活性な官能基としては、反応条件に応じて異なるが、ハロゲン原子、エステル基、ニトリル基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシル基等が挙げられる。
R41〜R43は、互いに連結して、複素環(含窒素複素環等。)を形成してもよい。
R41〜R43は、高分子化合物の一部であってもよい。
アルカリ土類金属のハロゲン塩としては、BeF2、BeCl2、BeBr2、CaF2、CaCl2、CaBr2、SrF2、SrCl2、SrBr2等が挙げられる。
アンモニウムのハロゲン塩としては、NH4F、NH4Cl、NH4Br等が挙げられる。
イオン交換樹脂としては、反応速度の点から、ハロゲンイオンを陰イオンとする陰イオン型イオン交換樹脂(ハロゲン塩構造を有するイオン交換樹脂)が好ましい。
ハロゲン塩としては、アルカリ金属のハロゲン塩、アルカリ土類金属のハロゲン塩、アンモニウムのハロゲン塩、第4級アンモニウムのハロゲン塩、およびハロゲン塩構造を有するイオン交換樹脂からなる群から選ばれる1種以上が好ましい。
該ハロゲン塩は、金属酸化物または複合酸化物に担持させてもよい。該化合物としては、ソーダライム等が挙げられる。
本発明のカーボネート化合物の製造方法においては、触媒および助触媒の存在下に、前記カーボネート結合を有する含フッ素化合物を得ることが好ましい。助触媒を用いることにより、触媒活性を向上できる。
助触媒としては、固体酸触媒を用いる。
固体酸触媒としては、酸点を有する金属酸化物、ヘテロポリ酸、および陽イオン交換樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
酸点を有する金属酸化物としては、SiO2・Al2O3、SiO2・MgO、SiO2・ZrO2、Al2O3・B2O3、Al2O3、ZrO2、ZnO・ZrO2、CeO2、Ce2O3、各種ゼオライト等が挙げられ、酸強度および反応選択性の点から、酸化セリウム(CeO2/Ce2O3)、シリカアルミナ(SiO2・Al2O3)、γ−アルミナ(Al2O3)、シリカマグネシア(SiO2・MgO)、ジルコニア(ZrO2)、シリカジルコニア(SiO2・ZrO2)、ZnO・ZrO2、およびAl2O3・B2O3からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
化合物(31)は、必要に応じて触媒の存在下に、化合物(1)と化合物(21)とを反応させることによって製造される。
炭素数2〜10のポリフルオロアルカンモノオールとしては、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパノール、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール、1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロ−1−エタノール(ヘキサフルオロイソプロパノール)、3,3,3−トリフルオロプロパノール、3−フルオロプロパノール、2−フルオロプロパノール、2−メチル−2−フルオロエタノール、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブタノール、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンタノール、3,3,4,4,4−ペンタフルオロブタノール、4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンタノール、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキサノール、2,2−ジフルオロ−2−(1,1,2,2−テトラフルオロ−2−(ペンタフルオロエトキシ)エトキシ)エタノール(CF3CF2OCF2CF2OCF2CH2OH)、2,2−ジフルオロ−2−(テトラフルオロ−2−(テトラフルオロ−2−(ペンタフルオロエトキシ)エトキシ)エトキシ)エタノール(CF3CF2OCF2CF2OCF2CF2OCF2CH2OH)、2,3,3,3−テトラフルオロ−2−(1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−(1,1,2,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロポキシ)プロポキシ)−1−プロパノール(CF3CF2CF2OCF(CF3)CF2OCF(CF3)CH2OH)、2,2,3,3−テトラフルオロ−2−(1,1,2,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロポキシ)−1−プロパノール(CF3CF2CF2OCF(CF3)CH2OH)等が挙げられる。
反応に助触媒を用いる場合の助触媒の量は、助触媒によって種々選択されるが、基質に対して0.01〜30質量%が好ましく、反応活性および反応後の助触媒除去工程を考慮すると、0.1〜10質量%がより好ましい。
該反応温度が40℃未満では、カーボネート化合物の収率が極めて低くなる。該反応温度が200℃を超えると、原料として用いる化合物(1)の分解による収率低下が著しくなる。反応温度が前記範囲にあると、工業的に実施可能な反応速度でカーボネート化合物を高い収率で製造できる。
該反応温度は、40〜160℃がより好ましく、50〜150℃がさらに好ましく、60〜140℃が特に好ましい。
ハロゲン化メタンを留去する方法としては、容易に実施できる点から、ハロゲン化メタンが化合物(21)、化合物(31)に比べ沸点が低いことを利用した反応蒸留形式が好ましい。
化合物(32)は、必要に応じて触媒の存在下に、化合物(1)と化合物(21)とを反応させて化合物(11a)および/または化合物(11b)(以下、化合物(11a)および化合物(11b)をまとめて化合物(11)と記す。)を得た後、化合物(11)と化合物(22)とを反応させることによって製造することが好ましい。
該場合には、化合物(32)と化合物(31)と化合物(33)とが混合物として得られる。
炭素数2〜6のフルオロアルカンモノオールとしては、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパノール、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール、1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロ−1−エタノール(ヘキサフルオロイソプロパノール)、3,3,3−トリフルオロプロパノール、3−フルオロプロパノール、2−フルオロプロパノール、2−メチル−2−フルオロエタノール、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブタノール、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンタノール、2,2−ジフルオロ−2−(1,1,2,2−テトラフルオロ−2−(ペンタフルオロエトキシ)エトキシ)エタノール(CF3CF2OCF2CF2OCF2CH2OH)、2,2,3,3−テトラフルオロ−2−(1,1,2,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロポキシ)−1−プロパノール(CF3CF2CF2OCF(CF3)CH2OH)が好ましい。
炭素数2〜4のフルオロアルカンモノオールとしては、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパノール、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール、1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロ−1−エタノール(ヘキサフルオロイソプロパノール)、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブタノールが好ましい。
また、化合物(32)の収率を向上させる点から、まず、化合物(1)に対して化合物(21)を1倍モル以下で反応させることによって化合物(11)を選択的に生成させた後に、化合物(11)に対して化合物(22)を1〜2倍モルで反応させることが好ましい。化合物(22)が1倍モル未満では、目的物である化合物(32)の収率が低下してしまい、2倍モル超では生成した化合物(32)と化合物(22)とのエステル交換反応により、化合物(33)が生成してしまうために目的物である化合物(32)の収率が低下してしまう。
反応に助触媒を用いる場合の助触媒の量は、助触媒によって種々選択されるが、基質に対して0.01〜30質量%が好ましく、反応活性および反応後の助触媒除去工程を考慮すると、0.1〜10質量%がより好ましい。
該反応温度が40℃未満では、カーボネート化合物の収率が極めて低くなる。該反応温度が200℃を超えると、原料として用いる化合物(1)の分解による収率低下が著しくなる。反応温度が前記範囲にあると、工業的に実施可能な反応速度でカーボネート化合物を高い収率で製造できる。
該反応温度は、40〜160℃がより好ましく、50〜150℃がさらに好ましく、60〜140℃が特に好ましい。
化合物(11)と化合物(22)との反応は、40〜200℃の反応温度で実施することが好ましく、50〜200℃の反応温度で実施することがより好ましい。
このように、1段目の反応速度と2段目の反応速度との差が大きいため、中間物として化合物(11)を容易に合成、単離でき、該反応速度の差を利用して、従来選択的な合成が困難であった非対称型の化合物(22)を選択的に合成できるという利点を有している。
ハロゲン化メタンを留去する方法としては、容易に実施できる点から、ハロゲン化メタンが化合物(21)、化合物(11)、化合物(22)、化合物(32)に比べ沸点が低いことを利用した反応蒸留形式が好ましい。
化合物(3a)、化合物(3b)は、必要に応じて触媒の存在下に、化合物(1)と化合物(23)とを反応させることによって製造される。
HO−CH2CF2−(CF2CF2O)m−CF2CH2−OH ・・・(X)
式中、mは2〜30の整数である。
目的物が化合物(3b)の場合、基質の割合は、化合物(3b)の分子量によって異なるが、化合物(1)に対して化合物(23)は0.5〜2倍モルが好ましく、0.75〜1.5倍モルがより好ましい。
反応に助触媒を用いる場合の助触媒の量は、助触媒によって種々選択されるが、基質に対して0.01〜30質量%が好ましく、反応活性および反応後の助触媒除去工程を考慮すると、0.1〜10質量%がより好ましい。
反応を、反応初期と反応後期とで異なる反応温度で実施することにより、反応の効率を改善できる。これは、化合物(1)の2つの官能基の置換反応が段階的に進行し、1段目の置換反応の反応速度が速く、これに比べ2段目の置換反応の反応速度が遅いためである。1段目の置換反応は、0〜100℃程度の比較的低い温度で容易に進行し、しばし激しい発熱を伴う反応となるため、反応初期は比較的低温で反応を進行させることが好ましい。2段目の置換反応は、50〜200℃程度の比較的高い温度で実施することが反応速度の点からは好ましい。
なお、目的物がアルキル置換エチレンカーボネートのような安定な5員環構造を有する場合、環化による安定化効果が大きいため、化合物(1)と化合物(23)との2段目の反応も非常に反応速度が速く、0〜80℃の比較的低い温度でも短時間で反応が完結する。
ハロゲン化メタンを留去する方法としては、容易に実施できる点から、ハロゲン化メタンが化合物(23)、化合物(3a)、化合物(3b)に比べ沸点が低いことを利用した反応蒸留形式が好ましい。
分岐状カーボネート化合物は、化合物(1)とOH基を2個超有する含フッ素化合物とを反応させることによって製造される。
グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、トリメチロールプロパン、1,2,6−ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、テトラメチロールシクロヘキサン、メチルグルコシド、ソルビトール、マンニトール、ズルシトール、シュークロース等。
フェノール類の縮合物としては、フェノール類をアルカリ触媒の存在下で過剰のホルムアルデヒド類と縮合結合させたレゾール型初期縮合物;該レゾール型初期縮合物を合成する際に非水系で反応させたベンジリック型初期縮合物;過剰のフェノール類を酸触媒の存在下でホルムアルデヒド類と反応させたノボラック型初期縮合物等が挙げられる。該初期縮合物の分子量は、200〜10000程度が好ましい。
反応に助触媒を用いる場合の助触媒の量は、助触媒によって種々選択されるが、基質に対して0.01〜30質量%が好ましく、反応活性および反応後の助触媒除去工程を考慮すると、0.1〜10質量%がより好ましい。
反応を、反応初期と反応後期とで異なる反応温度で実施することにより、反応の効率を改善できる。これは、化合物(1)の2つの官能基の置換反応が段階的に進行し、1段目の置換反応の反応速度が速く、これに比べ2段目の置換反応の反応速度が遅いためである。1段目の置換反応は、0〜100℃程度の比較的低い温度で容易に進行し、しばし激しい発熱を伴う反応となるため、反応初期は比較的低温で反応を進行させることが好ましい。2段目の置換反応は、50〜200℃程度の比較的高い温度で実施することが反応速度の点からは好ましい。
ハロゲン化メタンを留去する方法としては、容易に実施できる点から、ハロゲン化メタンがOH基を2個超有する含フッ素化合物、分岐状カーボネート化合物に比べ沸点が低いことを利用した反応蒸留形式が好ましい。
また、化合物(1)をヘキサクロロアセトンとすることにより、工業的に有用なクロロホルムを併産できる。
さらに、化合物(1)として、部分的にフッ素化された化合物を用いることにより、工業的に有用なジクロロフルオロメタン(R21)、クロロジフルオロメタン(R22)等併産できる。
例1〜13は実施例である。
ガスクロマトグラフ(以下、GCと記す。)による分析は、Agilent社製の6890シリーズを用いて行った。
撹拌機、20℃の還流冷却器および留出ラインを備えた500mLのガラス製の反応器に、ヘキサクロロアセトンの262g(0.99mol)、2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノールの392g(2.97mol)、KF(フッ化カリウム)の4gを仕込んだ後、撹拌を行いながら、徐々に温度を上昇し、内温100℃で反応を行った。
反応により生成するクロロホルムを留出ラインから留去させながら、10時間反応を行った。反応終了後に、留出ラインから留去した留分および反応器内に存在する反応粗液を回収し、645gの回収粗液を得た(回収率:98%)。回収粗液を真空下に単蒸留することで回収した有機成分をGCにより分析した結果、表1に示す化合物が、表1に示す収量で生成していることを確認した。
表1の結果から、ヘキサクロロアセトンの転化率は100%、ヘキサクロロアセトンベースの(CHF2CF2CH2O)2C(=O)の収率は93%、クロロホルム収率は96%であった。
例1と同様の反応器に、ヘキサクロロアセトンの262g(0.99mol)、2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノールの392g(2.97mol)、テトラブチルアンモニウムブロマイド(以下、TBABと記す。)の4gを仕込んだ後、撹拌を行いながら、徐々に温度を上昇し、内温100℃で反応を行った。反応により生成するクロロホルムを留出ラインから留去させながら、20時間反応を行った。反応終了後に、留出ラインから留去した留分および反応器内に存在する反応粗液を回収し、625gの回収粗液を得た(回収率:95%)。回収粗液を真空下に単蒸留することで回収した有機成分をGCにより分析した結果、表2に示す化合物が、表2に示す収量で生成していることを確認した。
表2の結果から、ヘキサクロロアセトンの転化率は100%、ヘキサクロロアセトンベースの(CHF2CF2CH2O)2C(=O)の収率は89%、クロロホルム収率は90%であった。
例1と同様の反応器に、ヘキサクロロアセトンの262g(0.99mol)、エタノールの45.5g(0.99mol)、KFの4gを仕込んだ後、撹拌を行いながら内温30℃で1時間撹拌を行った。ついで、2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノールの130.7g(0.99mol)を加え、徐々に温度を上昇し、内温100℃で反応を行った。反応により生成するクロロホルムを留出ラインから留去させながら、10時間反応を行った。反応終了後に、留出ラインから留去した留分および反応器内に存在する反応粗液を回収し、431.1gの回収粗液を得た(回収率:97.5%)。回収粗液を真空下に単蒸留することで回収した有機成分をGCにより分析した結果、表3に示す化合物が、表3に示す収量で生成していることを確認した。
表3の結果から、ヘキサクロロアセトンの転化率は100%、ヘキサクロロアセトンベースのCHF2CF2CH2OC(=O)CH2CH3の収率は74%、クロロホルム収率は93%であった。
例1と同様の反応器に、ヘキサクロロアセトンの262g(0.99mol)、2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノールの392g(2.97mol)、CsFの4gを仕込んだ後、撹拌を行いながら、徐々に温度を上昇し、内温100℃で反応を行った。反応により生成するクロロホルムを留出ラインから留去させながら、20時間反応を行った。反応終了後に、留出ラインから留去した留分および反応器内に存在する反応粗液を回収し、634gの回収粗液を得た(回収率:96%)。回収粗液を真空下に単蒸留することで回収した有機成分をGCにより分析した結果、表4に示す化合物が、表4に示す収量で生成していることを確認した。
表4の結果から、ヘキサクロロアセトンの転化率は100%、ヘキサクロロアセトンベースの(CHF2CF2CH2O)2C(=O)の収率は93%、クロロホルム収率は92%であった。
例1と同様の反応器に、ヘキサクロロアセトンの262g(0.99mol)、2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノールの262g(1.98mol)、KFの2g、酸化セリウム(第一稀元素化学工業社製、CeO/Ce2O3)の2gを仕込んだ後、撹拌を行いながら、徐々に温度を上昇し、内温100℃で反応を行った。反応により生成するクロロホルムを留出ラインから留去させながら、20時間反応を行った。反応終了後に、留出ラインから留去した留分および反応器内に存在する反応粗液を回収し、517gの回収粗液を得た(回収率:98%)。回収粗液を真空下に単蒸留することで回収した有機成分をGCにより分析した結果、表5に示す化合物が、表5に示す収量で生成していることを確認した。
表5の結果から、ヘキサクロロアセトンの転化率は100%、ヘキサクロロアセトンベースの(CHF2CF2CH2O)2C(=O)の収率は93%、クロロホルム収率は94%であった。
例1と同様の反応器に、ヘキサクロロアセトンの262g(0.99mol)、2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノールの262g(1.98mol)、KFの2g、シリカアルミナ(日揮化学社製、SiO2・Al2O3)の2gを仕込んだ後、撹拌を行いながら、徐々に温度を上昇し、内温100℃で反応を行った。反応により生成するクロロホルムを留出ラインから留去させながら、20時間反応を行った。反応終了後に、留出ラインから留去した留分および反応器内に存在する反応粗液を回収し、518gの回収粗液を得た(回収率:98%)。回収粗液を真空下に単蒸留することで回収した有機成分をGCにより分析した結果、表6に示す化合物が、表6に示す収量で生成していることを確認した。
表6の結果から、ヘキサクロロアセトンの転化率は100%、ヘキサクロロアセトンベースの(CHF2CF2CH2O)2C(=O)の収率は94%、クロロホルム収率は96%であった。
例1と同様の反応器に、ヘキサクロロアセトンの262g(0.99mol)、2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノールの262g(1.98mol)、KFの2g、ZnO・ZrO2(第一稀元素化学工業社製)の2gを仕込んだ後、撹拌を行いながら、徐々に温度を上昇し、内温100℃で反応を行った。反応により生成するクロロホルムを留出ラインから留去させながら、20時間反応を行った。反応終了後に、留出ラインから留去した留分および反応器内に存在する反応粗液を回収し、518gの回収粗液を得た(回収率:98%)。回収粗液を真空下に単蒸留することで回収した有機成分をGCにより分析した結果、表7に示す化合物が、表7に示す収量で生成していることを確認した。
表7の結果から、ヘキサクロロアセトンの転化率は100%、ヘキサクロロアセトンベースの(CHF2CF2CH2O)2C(=O)の収率は95%、クロロホルム収率は96%であった。
500mLのハステロイ製耐圧反応器に、ヘキサクロロアセトンの262g(0.99mol)、2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノールの262g(1.98mol)、KFの2g、ジルコニア(第一稀元素化学工業社製、ZrO2)の2gを仕込んだ後、撹拌を行いながら、徐々に温度を上昇し、内温140℃で10時間反応を行った。
反応終了後に、反応器内に存在する反応粗液の527gを回収した(回収率:99.8%)。回収粗液を真空下に単蒸留することで回収した有機成分をGCにより分析した結果、表8に示す化合物が、表8に示す収量で生成していることを確認した。
表8の結果から、ヘキサクロロアセトンの転化率は100%、ヘキサクロロアセトンベースの(CHF2CF2CH2O)2C(=O)の収率は99%、クロロホルム収率は99%であった。
500mLのハステロイ製耐圧反応器に、ヘキサクロロアセトンの262g(0.99mol)、2,2,2−トリフルオロエタノールの198g(1.98mol)、KFの2g、ジルコニア(第一稀元素化学工業社製:ZrO2)の2gを仕込んだ後、撹拌を行いながら、徐々に温度を上昇し、内温140℃で10時間反応を行った。反応終了後に、反応器内に存在する反応粗液の462gを回収した(回収率:99.6%)。回収粗液を真空下に単蒸留することで回収した有機成分をGCにより分析した結果、表9に示す化合物が、表9に示す収量で生成していることを確認した。
表9の結果から、ヘキサクロロアセトンの転化率は100%、ヘキサクロロアセトンベースの(CF3CH2O)2C(=O)の収率は99%、クロロホルム収率は99%であった。
500mLのハステロイ製耐圧反応器に、ヘキサクロロアセトンの262g(0.99mol)、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロパノールの333g(1.98mol)、KFの4g、シリカアルミナ(日揮化学社製、SiO2・Al2O3)の4gを仕込んだ後、撹拌を行いながら、徐々に温度を上昇し、内温140℃で20時間反応を行った。反応終了後に、反応器内に存在する反応粗液の599gを回収した(回収率:99.4%)。回収粗液を真空下に単蒸留することで回収した有機成分をGCにより分析した結果、表10に示す化合物が、表10に示す収量で生成していることを確認した。
表10の結果から、ヘキサクロロアセトンの転化率は50%、ヘキサクロロアセトンベースの((CF3)2CHO)2C(=O)の収率は15%、クロロホルム収率は32%であった。
撹拌機、20℃の還流冷却器および留出ラインを備えた500mLのガラス製の反応器に、NaHの4gを仕込み、室温で2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノールの262g(1.98mol)を30分間かけてゆっくり滴下した。滴下終了後、ヘキサクロロアセトンの262g(0.99mol)を内温が50℃以上にならないように水浴で冷却しながら滴下した。滴下終了後に撹拌を行いながら、徐々に温度を上昇し、内温100℃で10時間反応を行った。反応終了後に、反応器内に存在する反応粗液の517gを回収した(回収率:98.0%)。回収粗液を真空下に単蒸留することで回収した有機成分をGCにより分析した結果、表11に示す化合物が、表11に示す収量で生成していることを確認した。
表11の結果から、ヘキサクロロアセトンの転化率は100%、ヘキサクロロアセトンベースの(CHF2CF2CH2O)2C(=O)の収率は2%、クロロホルム収率は49%であった。
撹拌機、20℃の還流冷却器および留出ラインを備えた500mLのガラス製の反応器に、Naの4gを仕込み、室温で2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノールの262g(1.98mol)を30分間かけてゆっくり滴下した。滴下終了後、ヘキサクロロアセトンの262g(0.99mol)を内温が50℃以上にならないように水浴で冷却しながら滴下した。滴下終了後に撹拌を行いながら、徐々に温度を上昇し、内温100℃で10時間反応を行った。反応終了後に、反応器内に存在する反応粗液の516gを回収した(回収率:98.0%)。回収粗液を真空下に単蒸留することで回収した有機成分をGCにより分析した結果、表12に示す化合物が、表12に示す収量で生成していることを確認した。
表12の結果から、ヘキサクロロアセトンの転化率は100%、ヘキサクロロアセトンベースの(CHF2CF2CH2O)2C(=O)の収率は2%、クロロホルム収率は50%であった。
例1と同様の反応器に、ヘキサクロロアセトンの262g(0.99mol)、2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノールの262g(1.98mol)、KFの2g、陰イオン型イオン交換樹脂(ローム・アンド・ハース社製、アンバーライトIRA−900、Cl−form)の2gを仕込んだ後、撹拌を行いながら、徐々に温度を上昇し、内温100℃で反応を行った。反応により生成するクロロホルムを留出ラインから留去させながら、20時間反応を行った。反応終了後に、留出ラインから留去した留分および反応器内に存在する反応粗液を回収し、523gの回収粗液を得た(回収率:99%)。
回収粗液を真空下に単蒸留することで回収した有機成分をGCにより分析した結果、表13に示す化合物が、表13に示す収量で生成していることを確認した。
表13の結果から、ヘキサクロロアセトンの転化率は100%、ヘキサクロロアセトンベースの(CHF2CF2CH2O)2C(=O)の収率は97%、クロロホルム収率は98%であった。
本出願は、2007年12月3日出願の日本特許出願2007−312655、2007年12月13日出願の日本特許出願2007−321773、および2008年8月13日出願の日本特許出願2008−208727に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
特に、本発明の製造方法で得られた含フッ素環状カーボネートは、種々の用途に適用可能な溶剤、電解液、レジスト剥離剤、アクリル繊維加工剤、ヒドロオキシエチル化剤、医薬品原料、土壌硬化剤等として、工業的に極めて有用である。
また、本発明の製造方法で得られた含フッ素ポリカーボネートは、末端に反応性のOH基を有するオリゴマーとして、高機能ポリウレタン、ポリエステル、ポリカーボネート、エポキシ樹脂等の種々の高分子材料の原料、反応性希釈剤、反応性可塑剤等として有用である。
Claims (15)
- 下式(1)で表される化合物と、下式(21)で表される化合物、もしくは下式(21)で表される化合物および下式(22)で表される化合物、または下式(23)で表される化合物とを反応させて、カーボネート結合を有する含フッ素化合物を得ることを特徴とする、カーボネート化合物の製造方法。
式中、X1〜X3は、それぞれ塩素原子を表し、X 4〜X6は、それぞれ塩素原子を表し、R 1およびR2は、それぞれ1価の含フッ素脂肪族炭化水素基(エーテル性の酸素原子を含んでいてもよい)を表し、R1およびR2は同一の基ではなく、R3は、2価の含フッ素脂肪族炭化水素基(エーテル性の酸素原子を含んでいてもよい)を表し、前記式(21)で表される化合物、前記式(22)で表される化合物および前記式(23)で表される化合物が、α位にフッ素原子を有しない含フッ素脂肪族アルコールである。 - 前記式(21)で表される化合物および式(22)で表される化合物が、α位にフッ素原子を有しない、エーテル性の酸素原子を有してもよい、炭素数2〜10のポリフルオロアルカンモノオールであり、前記式(23)で表される化合物が、α位にフッ素原子を有しない、エーテル性の酸素原子を有してもよい、炭素数3〜10のポリフルオロアルカンジオールである、請求項1に記載のカーボネート化合物の製造方法。
- 前記反応を触媒の存在下に行う、請求項1または2に記載のカーボネート化合物の製造方法。
- 前記触媒が、ハロゲン塩である、請求項3に記載のカーボネート化合物の製造方法。
- 前記ハロゲン塩が、アルカリ金属のハロゲン塩、アルカリ土類金属のハロゲン塩、アンモニウムのハロゲン塩、第4級アンモニウムのハロゲン塩、およびハロゲン塩構造を有するイオン交換樹脂からなる群から選ばれる1種以上である、請求項4に記載のカーボネート化合物の製造方法。
- 前記ハロゲン塩が、アルカリ金属のフッ化物である、請求項4または5に記載のカーボネート化合物の製造方法。
- 前記反応を前記触媒および助触媒の存在下に行い、前記助触媒が固体酸触媒である、請求項3〜6のいずれかに記載のカーボネート化合物の製造方法。
- 前記固体酸触媒が、酸点を有する金属酸化物、ヘテロポリ酸、および陽イオン交換樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項7に記載のカーボネート化合物の製造方法。
- 前記酸点を有する金属酸化物が、酸化セリウム(CeO2/Ce2O3)、シリカアルミナ(SiO2・Al2O3)、γ−アルミナ(Al2O3)、シリカマグネシア(SiO2・MgO)、ジルコニア(ZrO2)、シリカジルコニア(SiO2・ZrO2)、ZnO・ZrO2、およびAl2O3・B2O3からなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項8に記載のカーボネート化合物の製造方法。
- 前記式(21)で表される化合物および式(22)で表される化合物が、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパノール、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール、1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロ−1−エタノール(ヘキサフルオロイソプロパノール)、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブタノール、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンタノール、2,2−ジフルオロ−2−(1,1,2,2−テトラフルオロ−2−(ペンタフルオロエトキシ)エトキシ)エタノール(CF3CF2OCF2CF2OCF2CH2OH)、2,2−ジフルオロ−2−(テトラフルオロ−2−(テトラフルオロ−2−(ペンタフルオロエトキシ)エトキシ)エトキシ)エタノール(CF3CF2OCF2CF2OCF2CF2OCF2CH2OH)、2,3,3,3−テトラフルオロ−2−(1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−(1,1,2,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロポキシ)プロポキシ)−1−プロパノール(CF3CF2CF2OCF(CF3)CF2OCF(CF3)CH2OH)および2,2,3,3−テトラフルオロ−2−(1,1,2,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロポキシ)−1−プロパノール(CF3CF2CF2OCF(CF3)CH2OH)からなる群から選ばれる、請求項1〜10のいずれかに記載のカーボネート化合物の製造方法。
- 前記式(23)で表される化合物が、3,3,3−トリフルオロ−1,2−プロパンジオール、4,4,4,3,3−ペンタフルオロ−1,2−ブタンジオール、1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロ−2,3-ブタンジオール、3,3,4,4−テトラフルオロ−1,6−ヘキサンジオール、3,3,4,4,5,5,6,6−オクタフルオロ−1,8−オクタンジオールおよび下式(X)で表される化合物からなる群から選ばれる、請求項1〜9、11、12のいずれかに記載のカーボネート化合物の製造方法。
HO−CH2CF2−(CF2CF2O)m−CF2CH2−OH ・・・(X)
式中、mは2〜30の整数である。 - 前記反応を、生成するCHX1X2X3および/またはCHX4X5X6を反応系中より留去しながら実施する、請求項1〜14のいずれかに記載のカーボネート化合物の製造方法。
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