JP5604286B2 - 昇降収納装置 - Google Patents

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本発明は、昇降する収納棚を備えた昇降収納装置に関する。
従来よりキッチンスペース等の高所に取り付けられる外箱と、この外箱内に収納された位置と該外箱の下面側の開口から下方に突出した位置との間を昇降自在とされた収納棚とを備えた昇降収納装置が知られている。
このような昇降収納装置には、収納棚を手動で上昇させる際には上方に付勢する一方、下降させる際には抵抗となる機構が設けられている。
例えば、下記特許文献1では、外側ケーシング内に配されたラックが垂直方向に昇降するように構成された昇降収納装置におけるラック吊り下げ機構が提案されている。このラック吊り下げ機構は、ラックを吊り下げるための紐状部材、この紐状部材を巻き回すためのドラム部材、及びこのドラム部材の回転に応じてラックの昇降動作に対して付勢力を与えるための弾性部材を備えた構成とされている。
特開2007−130198号公報
ところで、このような昇降収納装置の収納棚には様々な収納物が積載されるため、その重量が変動する場合があり、その重量によっては昇降の際における身体的負荷が増大するという問題があった。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、収納棚の積載重量の変動による身体的負荷を軽減し得る昇降収納装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係る昇降収納装置は、下面側に開口部を有した外箱と、前記外箱内に収納された位置と該外箱の開口部から下方に向けて突出した位置との間を昇降自在とされた収納棚と、前記収納棚を前記外箱に対して吊り下げる紐状部材を巻装した巻取ドラムと、前記巻取ドラムを巻取方向に付勢する付勢手段とを備え、前記付勢手段は、前記巻取ドラムを巻取方向に常時付勢する第1ばねと、ばね切替手段によって前記巻取ドラムに連結されて該巻取ドラムを巻取方向に付勢する状態と前記巻取ドラムとの連結が解除された状態とに切り替えられる第2ばねとを備えていることを特徴とする。
本発明においては、前記第1ばねを、前記巻取ドラム内において、この巻取ドラムの回転軸廻りに配設された渦巻きばねとしてもよい。
また、本発明においては、前記第2ばねを、前記巻取ドラムの回転軸に対して平行に回転軸を配したドラム体内において、このドラム体の回転軸廻りに配設された渦巻きばねとしてもよい。
また、本発明においては、前記ばね切替手段を、前記巻取ドラムの回転に連動して回転する第1歯車と、この第1歯車に噛み合い、前記ドラム体の回転軸廻りに回転する第2歯車とを備えるとともに、前記第2ばねを前記第2歯車に連結させた状態と該第2歯車との連結を解除させた状態とに切り替える構造とされたものとしてもよい。
また、本発明においては、前記第1歯車を、前記巻取ドラムの回転方向と同方向に回転するように該巻取ドラムに固定的に設け、前記第2ばねを、前記第1ばねとは逆巻きの渦巻きばねとするとともに、その中心側端部が前記第2歯車を回転自在に支持する固定軸に固定されているものとしてもよい。
また、本発明においては、前記ばね切替手段を、前記ドラム体の外周に沿うように設けられるとともに、このドラム体に対して該ドラム体の回転軸方向に沿ってスライド自在に係合し、このドラム体とともに回転自在とされた円環状切替部材と、この円環状切替部材を前記第2歯車に連結させて該第2歯車の回転に連動させて回転させる位置と該第2歯車との連結を解除させた位置とにスライドさせる切替レバーとを備えたものとしてもよい。
本発明に係る昇降収納装置は、上述のような構成としたことで、収納棚の積載重量の変動による身体的負荷を軽減することができる。
本発明の一実施形態に係る昇降収納装置の一例を模式的に示し、図3(a)におけるX1−X1線矢視に対応させた一部省略概略縦断面図である。 同昇降収納装置を模式的に示し、図3(b)におけるX2−X2線矢視に対応させた一部省略概略縦断面図である。 (a)、(b)は、いずれも同昇降収納装置を模式的に示す一部省略概略正面図である。 (a)、(b)は、いずれも同昇降収納装置を模式的に示す概略斜視図である。 (a)、(b)は、いずれも同昇降収納装置が備える吊下昇降機構部の一例を模式的に示す概略斜視図である。 (a)、(b)は、いずれも同吊下昇降機構部を模式的に示す一部省略概略斜視図である。 (a)は、図1におけるY−Y線矢視に対応させた概略横断面図、(b)は、図1におけるZ1−Z1線矢視に対応させた概略縦断面図である。 (a)、(b)は、いずれも同昇降収納装置が備えるサブ付勢機構部の一例を模式的に示し、(a)は、概略分解斜視図、(b)は、概略斜視図である。 (a)、(c)は、いずれも同サブ付勢機構部を模式的に示す概略平面図、(b)、(d)は、いずれも図1におけるZ2−Z2線矢視に対応させた概略縦断面図である。
以下に本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
なお、一部の図では、他図に付している詳細な符号の一部を省略している。
また、図1、図2及び図6では、吊下昇降機構部の一部の図示を省略し、図3では、開閉扉(前板)の図示を省略している。
本実施形態に係る昇降収納装置1は、図3及び図4に示すように、例えばキッチンスペース等の天井際等の高所に取り付けられる外箱10と、食器や調理器具等の収納物が収納される収納棚20とを備えている。
外箱10は、図1〜図4に示すように、天板11と左右の側板12,12と背板13と前板14とによって箱形状とされ、下面側に下向きに開口した開口部15を有している。また、本実施形態では、外箱10は、前板14が左右の側板12,12の手前下端部間に架け渡されるように設けられた幕板14とされ、前面側にも前方に向けて開口した開口部16を有し、この開口部16を開閉自在に覆う開閉扉17を有している。この開閉扉17は、例えば、一方の側板12または天板11に蝶番等の連結部材によって回動自在に連結されている。なお、このような開閉扉17を設けずに、幕板14に代えて、例えば表面が化粧面とされた化粧前板によって前面側を覆うようにしてもよい。または、回動自在とされた開閉扉に代えて、引き違いの引戸等を開閉扉として設けるようにしてもよい。
収納棚20は、図3及び図4(b)に示すように、天板21と左右の側板22,22と背板23と底板24とによって前面側に開口する箱形状とされている。この収納棚20は、図1、図3(a)及び図4(a)に示すように、外箱10内に収納された位置(収納位置)と、図2、図3(b)及び図4(b)に示すように、外箱10の開口部15から下方に向けて突出した位置(下降位置)との間を昇降自在とされている。また、この収納棚20には、当該収納棚20を昇降させる際に操作される操作バー25が両側板22,22から垂れ下がり、架け渡されるように設けられている。なお、収納棚20としては、更に棚板を内部に設けたものとしてもよく、図例のような板状部材によって箱形状とされたものに限られず、網状乃至は線状部材からなるラック状のものとしてもよい。
この収納棚20は、図3(a)に示すように、外箱10内に収納された状態において、操作バー25を除く略全体が外箱10内に収納される(図1も参照)。また、収納棚20は、図3(b)に示すように、外箱10の開口部15から下方に向けて突出した状態において、上端部を除く略全体が外箱10外に位置する(図2も参照)。
この収納棚20の高さ寸法は、図1及び図3(a)に示すように、外箱10内に収容された状態において、外箱10の内側空間の高さ方向の略全体に亘って納まるよう該内側空間の高さ寸法よりも僅かに小さい寸法とされている。また、この収納棚20の奥行寸法(前後方向の寸法)は、外箱10の背板13及び幕板14によって区画された開口部15の前後方向の寸法よりも僅かに小さい寸法とされている。また、この収納棚20の幅寸法(左右方向の寸法)は、図3(a)に示すように、外箱10の左右の側板12,12の内側のそれぞれに設置された吊下昇降機構ユニット30,30間に納まるような寸法とされている。
吊下昇降機構ユニット30,30は、収納棚20を外箱10に対して上下方向に昇降自在に案内するとともに吊り下げる吊下昇降機構部として機能する。これら吊下昇降機構ユニット30,30は、図3に示すように、収納棚20が収納された状態における収納棚20の両外側部となる左右の側板22,22と外箱10の両内側部となる左右の側板12,12との間の空間にそれぞれ配設されている。これら吊下昇降機構ユニット30,30は、左右一対とされ、略同様の構成とされている。
これら吊下昇降機構ユニット30,30は、収納棚20の昇降を案内する昇降案内部60と、収納棚20を吊り下げる吊下機構部としてのメイン付勢ユニット(メイン付勢機構部)40と、後記するサブ付勢ユニット(サブ付勢機構部)50とをそれぞれに備えている。
昇降案内部60は、図1及び図2に示すように、外箱10の左右の内側部のそれぞれに上下方向に沿って設けられている。これら昇降案内部60,60は、外箱10の各内側部において、前後及び上下で同位置となるように設けられている。
この昇降案内部60は、図5及び図6に示すように、複数のスライド部材からなるガイドレール61,62,63とこのガイドレール61,62,63を外箱10に対して取付固定するレール取付ベース64とを備えている。
ガイドレール61,62,63は、図例では、外箱10側に固定される外箱側レール61と収納棚20側に固定される収納棚側レール63とこれら各レールにスライド自在に係合した中間レール62とからなる。図例では、外箱側レール61をアウターメンバー、収納棚側レール63をインナーメンバーとした例を示している。外箱側レール61と中間レール62とは互いにスライド自在に係合し、リテーナ(保持器)やこれに回転自在に保持されるボール等がこれらの間に設けられている。また、中間レール62と収納棚側レール63とは互いにスライド自在に係合し、上記同様、リテーナ(保持器)やこれに回転自在に保持されるボール等がこれらの間に設けられている。
レール取付ベース64は、図1及び図2に示すように、外箱10の側板12の内側面に固定される吊下昇降機構ユニット30の取付プレート31にボルトやねじ等の止具によって固定される(図5も参照)。このレール取付ベース64に対して外箱側レール61がボルトやねじ等の止具によって固定され、収納棚側レール63が収納棚20の側板22の外側面にボルトやねじ等の止具によって固定される。
このガイドレール61,62,63は、上記したように収納棚20が収納位置と下降位置との間を昇降し得るように形成されている。
なお、このガイドレール61,62,63には、収納位置から上方への収納棚20の移動及び下降位置から下方への収納棚20の移動を抑制乃至は防止するクッション部材やストッパー部材を設けるようにしてもよい。また、これに代えて、または加えて、収納棚20の収納位置及び下降位置を保持するストッパー部材を収納棚20及び外箱10に設けるようにしてもよい。また、ガイドレール61,62,63としては、図例のものに限られず、外箱10の左右の内側部に上下方向に沿ってそれぞれ設けられ、収納棚20の昇降を案内する一対のガイドレールであればどのようなものでもよい。
メイン付勢ユニット40は、外箱10の左右の内側部のそれぞれに配設されており、収納棚20を外箱10に対して吊り下げる紐状部材としての吊下ベルト(帯状部材)47を巻装した巻取ドラム41をそれぞれに備えている。また、メイン付勢ユニット40は、巻取ドラム41を巻取方向(図1及び図2における時計廻り)に付勢する(反巻取方向に回転される巻取ドラム41の抵抗となる)付勢手段(付勢ばね)46をそれぞれに備えている。
これら一対の巻取ドラム41及び一対の付勢ばね46は、収納棚20が収納された状態における収納棚20の左右の側板22,22と外箱10の左右の側板12,12との間の空間にそれぞれ配設されている。このような構成とすることで、収納棚20の収納スペースを効率的に大きくすることができる。つまり、外箱10の上方空間にこれらを配設するためのスペースが不要となり、収納棚20の高さ方向の収納スペースを大きくすることができる。また、外箱10の左右の内側部のそれぞれに設けられた一対のガイドレール61,62,63を設けるためのスペースを一対の巻取ドラム41及び一対の付勢ばね46を配設するためのスペースとして利用できるため、収納棚20の両側方向の収納スペースを然程小さくすることなく、効率的に大きくすることができる。
また、本実施形態では、これら一対の巻取ドラム41及び一対の付勢ばね46は、外箱10の左右の内側部のそれぞれに配設された一対のガイドレール61,62,63よりも奥側(後方側)に配設されている。つまり、一対のガイドレール61,62,63が一対の巻取ドラム41よりも前面側に配設されている。このような構成とすることで、開閉扉17を開いた際に、収納棚20の左右両側の前面側にガイドレール61,62,63が配設されることとなるため、巻取ドラム41が目立ち難くなり、また、巻取ドラム41の巻取部位等に物品や指等を挟むようなことを防止することができる。
メイン付勢ユニット40の巻取ドラム41は、図1に示すように、メイン付勢ユニット固定軸38に回転自在に支持されている。このメイン付勢ユニット固定軸38は、取付プレート31とこの取付プレート31の内方側(外箱10の幅方向中心側)に対向配置されたメインカバープレート34とに架け渡されるように支持されている(図5及び図7も参照)。つまり、このメイン付勢ユニット固定軸38は、外箱10の側板12の内側面に対して軸方向が垂直となるように配設されている。このような構成とすることで、外箱10の両内側面と平行な垂直面域でこれら一対の巻取ドラム41が回転するように配設されることとなる。従って、例えば、水平面域や外箱10の両内側面と直交する垂直面域で回転するようなものと比べて、巻取ドラム41の配設スペースを効率的に小さくすることができる。この結果、収納棚20の両側方向の収納スペースをより効率的に大きくすることができる。
また、本実施形態では、外箱10の各内側部にそれぞれ設けられたメイン付勢ユニット固定軸38,38同士が同軸状となるように、これらを外箱10の各内側部において、前後及び上下で同位置となるように設けている。つまり、左右の巻取ドラム41,41同士を互いに対向させるように外箱10の各内側部に設けている。このような構成とすることで、左右の吊下ベルト47をそれぞれの巻取ドラム41,41によって安定して巻き取り、また、繰り出すことができ、収納棚20の昇降動作をスムーズに行うことができる。
なお、この巻取ドラム41の付勢ばね46の収容部は、図6に示すように、蓋部材42によって閉塞される。
メイン付勢ユニット40の付勢ばね46は、本実施形態では、この巻取ドラム41内において、この巻取ドラム41の回転軸としてのメイン付勢ユニット固定軸38廻りに配設された渦巻きばねとされている。このような構成とすることで、巻取ドラム41を巻取方向に付勢する付勢ばね46を巻取ドラム41とは別に配設するスペースが不要となり、省スペース化を図ることができる。また、吊下ベルト47を巻装した巻取ドラム41内に渦巻きばねからなる付勢ばね46を設けることで、ユニット化が図れ、組み付け作業を容易に行うことができる。
この付勢ばね46の中心側端部46aは、メイン付勢ユニット固定軸38に形成された割溝に挿入されて固定され、付勢ばね46の外周側端部46bは、巻取ドラム41のばね収容部内周側部に形成されたピン状の係止部44に係止固定されている。また、この付勢ばね46は、巻取ドラム41を巻取方向に常時付勢するように設けられている。
巻取ドラム41の外周部には、ベルトガイド溝43が設けられており、このベルトガイド溝43に沿って吊下ベルト47が巻装されている(図6及び図7も参照)。
巻取ドラム41から繰り出された吊下ベルト47は、取付プレート31とメインカバープレート34との間に回転自在に支持された複数(図例では2個)のガイドローラー(プーリー)32,32に架け渡され、その一端(先端)47bが収納棚20に連結されている。図例では、巻取ドラム41の上方側に一方のガイドローラー32を設け、このガイドローラー32の前方側で吊下ベルト47と昇降案内部60とが干渉しない位置に他方のガイドローラー32を設けた例を示している。また、吊下ベルト47の先端47bが収納棚取付ブラケット33に連結固定され、この収納棚取付ブラケット33が収納棚20の側板22の外側面にボルトやねじ等の止具によって固定された例を示している(図3(b)、図4(b)及び図5も参照)。
吊下ベルト47の他端(基端)47aは、巻取ドラム41内の付勢ばね46の外周側に設けられたピン状の係止部45に係止固定されている。
巻取ドラム41のベルトガイド溝43は、本実施形態では、吊下ベルト47の巻き付け面となるその溝底周面が当該巻取ドラム41の回転中心から一定の距離となるように形成されておらず、異径状に形成されている。本実施形態では、巻取ドラム41は、このベルトガイド溝43の吊下ベルト47の巻き付け始端43a部位から巻き付け終端43b側に向けて巻き付け半径(巻取ドラム41の回転中心から巻き付け面までの距離)が連続的に小さくなるように形成されている。つまり、収納棚20が収納位置とされて吊下ベルト47が最大限巻き取られた状態におけるベルトガイド溝43の巻き付け終端43bにおける巻き付け半径(終端半径)d1(図1参照)が、収納棚20が下降位置とされて吊下ベルト47が最大限繰り出された状態におけるベルトガイド溝43の巻き付け始端43aにおける巻き付け半径(始端半径)d2(図2参照)よりも小さい。そしてこのように終端半径d1が始端半径d2よりも小さくなるように、ベルトガイド溝43の溝底周面と当該巻取ドラム41の回転中心との距離が連続的に小さくなるように当該巻取ドラム41を形成している。
また、本実施形態では、巻取ドラム41は、収納棚20の昇降時における最大回転角が360度未満とされ、当該巻取ドラム41の回転軸となるメイン付勢ユニット固定軸38の軸方向に沿って同位置に吊下ベルト47を巻装している。つまり、収納棚20の昇降に伴ってメイン付勢ユニット固定軸38を回転中心として回転する巻取ドラム41の最大回転角が360度未満とされている。この巻取ドラム41の最大回転角は、当該巻取ドラム41を効率的に小径化する観点や上記のように異径状とされた巻き付け面に吊下ベルト47を軸方向同位置に効率的に巻装する観点等から300度〜330度程度としてもよい。図例では、図1に示す収納棚20が収納位置とされた状態から吊下ベルト47が繰り出されて図2に示す収納棚20が下降位置とされるまでに巻取ドラム41が315度程度回転する構成とされている。
巻取ドラム41のベルトガイド溝43は、上記のように吊下ベルト47を軸方向に沿って同位置に巻装し得るようにその溝幅寸法が吊下ベルト47の幅寸法と略同寸法若しくは僅かに大きく形成されている。
このベルトガイド溝43の巻き付け方向に沿う寸法(溝底外周寸法)は、収納棚20の昇降ストローク(収納位置と下降位置との間の変位量)に応じて巻取ドラム41の最大回転角が360度未満となるように形成するようにすればよい。
上記のような構成とすることで、巻取ドラム41の構造を複雑化させることなく収納棚20の昇降をスムーズに行うことができるとともに収納棚20の昇降時における身体的負荷を軽減することができる。つまり、収納棚20を収納位置から下降位置に下降させるに従って吊下ベルト47を繰り出す巻取ドラム41のトルクが徐々に大きくなるため、徐々に大きくなる傾向のある付勢ばね46の付勢力(弾性復元力)の変動を緩和させることができる。従って、収納棚20を下降させる際の終期における身体的負荷を軽減することができる。一方、下降位置から収納位置に向けて上昇させるに従って吊下ベルト47を巻き取る巻取ドラム41のトルクが徐々に小さくなるため、徐々に小さくなる傾向のある付勢ばね46の付勢力の変動を緩和させることができる。従って、収納棚20を上昇させる際の終期における身体的負荷を軽減することができる。
また、巻取ドラム41は、収納棚20の昇降時における最大回転角を360度未満とし、当該巻取ドラム41の回転軸方向に沿って同位置に吊下ベルト47を巻装する構成としているので、吊下ベルト47が巻き付けられる外周郭形状を簡易な構造とできる。つまり、上記のように巻き付け半径が連続的に小さくなるように吊下ベルト47を巻き回すために、巻取ドラムに渦巻き状の段差等を形成することも考えられるが、このような段差を形成する必要がなく、簡易な構造とできる。また、巻取ドラム41を回転軸方向に沿って比較的に薄く形成することも可能となる。
さらに、巻取ドラム41の回転軸方向に沿って同位置から吊下ベルト47が繰り出され、また、同位置で巻き取られるため、これに吊り下げられた収納棚20の昇降をスムーズに行うことができる。
また、収納棚20の昇降に伴って変動する付勢ばね46の付勢力を考慮して、巻取ドラム41の始端半径d2と終端半径d1との径差を調整することで、巻取ドラム41のトルクを調整することができ、巻取ドラム41の巻取力の変動を緩和させ、略一定に近づけることもできる。
さらに、本実施形態では、巻取ドラム41に巻装される紐状部材として帯状の吊下ベルト47を採用しているので、収納棚20をより安定してスムーズに昇降させることができる。また、上記のように付勢ばね46の付勢力の変動を緩和させ、身体的負荷を軽減し、かつ、巻取ドラム41の回転軸方向に沿う薄型化を図りながらも収納棚20を吊り下げる手段としての吊下ベルト47の強度を効率的に向上させることができる。つまり、ワイヤー状の紐状部材等よりも比較的に幅広の吊下ベルト47を採用することも可能となる。
また、本実施形態では、吊下昇降機構ユニット30は、メイン付勢ユニット40の付勢ばね46の付勢力を調整する付勢力調整手段36,37を備えている。この付勢力調整手段36,37は、図5に示すように、メインカバープレート34の内方側(外箱10の幅方向中心側)に配設されている。本実施形態では、付勢力調整手段として、メイン付勢ユニット固定軸38に対して固定された円盤状の調整プレート36と、この調整プレート36の回転を規制するストッパープレート37とを備えたものを例示している。
調整プレート36には、メイン付勢ユニット固定軸38の一端部を受け入れる軸孔が設けられており、カラーや係止ピン、ねじ等によってこの調整プレート36がメイン付勢ユニット固定軸38に対して固定されている。この調整プレート36の外周には、複数の刃形状(爪形状)の係止部が設けられている。図例では、調整プレート36の外周に沿って等間隔に6つの係止部を設けた例を示している。
ストッパープレート37は、調整プレート36の外周上方部位を受け入れるようなブーメラン形状とされ、その中心部(屈曲部)を回動支点として揺動自在にメインカバープレート34に支持されている。このストッパープレート37の一端部には、調整プレート36の係止部に係止する係止片が設けられており、この係止片を調整プレート36の係止部に係止させることによって調整プレート36の一方向(巻取ドラム41の巻取方向と逆方向(図示反時計廻り))への回転が規制される。つまり、巻取ドラム41を巻取方向に付勢する付勢ばね46によって巻取ドラム41の巻取方向とは逆方向に回転しようとするメイン付勢ユニット固定軸38の回転を規制している。
また、このストッパープレート37は、係止片が調整プレート36の係止部に係止する方向に向けて、トーションばね等の付勢手段によって上記回動支点廻りに常時付勢されている。また、このストッパープレート37には、上記付勢方向逆側に当該ストッパープレート37を揺動させる際にマイナスドライバー等の操作治具の先端が挿入される凹溝が形成されている。
この付勢力調整手段36,37を用いて付勢ばね46(図1及び図2参照)の付勢力を強める場合には、メイン付勢ユニット固定軸38を巻取ドラム41の巻取方向と同方向(図示時計廻り)に向けて回転させる。つまり、メイン付勢ユニット固定軸38廻りの付勢ばね46の巻き付け量を増加させる方向にメイン付勢ユニット固定軸38を回転させることで、付勢ばね46による巻取ドラム41の巻取方向への付勢力を強めることができる。そして、調整プレート36の係止部にストッパープレート37の係止片を係止させることで、メイン付勢ユニット固定軸38の回転が規制される。なお、メイン付勢ユニット固定軸38を回転させる際には、このメイン付勢ユニット固定軸38の一端部に設けられた割溝にマイナスドライバー等の操作治具の先端を挿入して回転させるようにしてもよい。また、メイン付勢ユニット固定軸38を回転させて付勢力を調整した後、メイン付勢ユニット固定軸38の回転を確実に防止するように調整プレート36をメインカバープレート34等に対してねじ等の固定止具によって固定するようにしてもよい。
一方、付勢ばね46の付勢力を弱める場合には、ストッパープレート37を、上記回動支点を中心として上記付勢方向逆側(図示時計廻り)に揺動させ、このストッパープレート37の係止片と調整プレート36の係止部との係止を解除させる。これにより、調整プレート36及びこれに固定されたメイン付勢ユニット固定軸38が上記一方向(図示反時計廻り)へ回転し、これにより、付勢ばね46の付勢力を弱めることができる。そして、所望の付勢力となれば、調整プレート36の係止部にストッパープレート37の係止片を係止させればよい。なお、ストッパープレート37を上記付勢方向逆側(図示時計廻り)に揺動させる際には、上記凹溝にマイナスドライバー等の操作治具の先端を挿入して揺動させるようにしてもよい。
このような付勢力調整手段36,37を設けた構成とすることで、収納棚20に積載される収納物等によって収納棚20の積載重量が変動した場合に付勢ばね46の付勢力を調整することができ、身体的負荷を軽減することができる。
なお、付勢力調整手段としての調整プレート36及びストッパープレート37の形状は図示したものに限られず、上記機能を有したものであれば、どのような形状としてもよい。
また、上記のように付勢力を調整する際には、例えば、収納棚20を下降位置とし、開閉扉17を開放させて調整するようにしてもよい。
また、本実施形態では、巻取ドラム41を巻取方向に付勢する上記付勢手段として、図1に示すように、巻取ドラム41を巻取方向に常時付勢する付勢ばね(第1ばね)46に加えて、第2ばね53を備えている。
この第2ばね53は、ばね切替手段によって巻取ドラム41に連結されて巻取ドラム41を巻取方向に付勢する状態と巻取ドラム41との連結が解除された状態とに切り替えられる。つまり、この第2ばね53を巻取ドラム41に連結することで、巻取ドラム41を巻取方向に付勢する付勢力を増加させることができる。
このような構成とすることで、収納棚20の積載重量の変動による身体的負荷を軽減することができる。つまり、収納棚20の積載重量が大きい場合には、第2ばね53を巻取ドラム41に連結させることで、第1ばね46の巻取方向への付勢力に加えて第2ばね53の巻取方向への付勢力を付加することができ、収納棚20を上昇させる際における身体的負荷を軽減することができる。一方、収納棚20の積載重量が小さい場合には、第2ばね53と巻取ドラム41との連結を解除させることで、第2ばね53による巻取方向への付勢力(反巻取方向への抵抗力)が除荷され、収納棚20を下降させる際における身体的負荷を軽減することができる。
本実施形態では、第2ばね53は、巻取ドラム41の回転軸となるメイン付勢ユニット固定軸38に対して平行に回転軸を配したドラム体51内において、このドラム体51の回転軸となるサブ付勢ユニット固定軸39廻りに配設された渦巻きばねからなる。このような構成とすることで、メイン付勢ユニット40と同様、省スペース化が図れるとともに、組み付け時における取り扱い性を向上させることができる。
また、巻取ドラム41の回転軸38に対して平行に回転軸39を配したドラム体51内に第2ばね53を配設することで、第2ばね53を巻取ドラム41に連結及びこれらの連結を解除するためのばね切替手段を比較的に簡易な構造とすることができる。
この第2ばね53は、図1、図2、図6及び図7(b)に示すように、上記したメイン付勢ユニット40の下方側に配設されたサブ付勢ユニット50に設けられている。
サブ付勢ユニット50は、図8に示すように、第2ばね53を内包したドラム体51と、このドラム体51の蓋部材52と、このドラム体51の回転軸廻りに回転する第2歯車54とを備えている。
本実施形態では、ばね切替手段は、この第2歯車54と、この第2歯車54に噛み合い、巻取ドラム41の回転に連動して回転する第1歯車48(図7(b)及び図9(b)参照)とを備えている。また、ばね切替手段は、第2ばね53を第2歯車54に連結させた状態と第2歯車54との連結を解除させた状態とに切り替える構造とされている。このような構成とすることで、例えば、第1歯車48と噛み合う位置と、噛み合いを解除させた位置とに第2歯車54を移動させるようなものと比べて、切り替え時における操作をスムーズに行うことができる。
なお、各図においては、第1歯車48及び第2歯車54を、これらの歯形の図示を省略して模式的に図示している。
第1歯車48は、本実施形態では、図7に示すように、巻取ドラム41の回転方向と同方向に回転するように巻取ドラム41に固定的に設けられており、巻取ドラム41と同様、メイン付勢ユニット固定軸38に回転自在に支持されている。また、第1歯車48に噛み合う第2歯車54に連結及びこれとの連結が解除される第2ばね53は、図1に示すように、第1ばね46とは逆巻きの渦巻きばねとされ、その中心側端部53aが第2歯車54を回転自在に支持するサブ付勢ユニット固定軸39に固定されている。このような構成とすることで、巻取ドラム41に対する第2ばね53の付勢力の付加及び除荷を簡易な構造で実現できるとともに、例えば、巻取ドラム41に歯車を設け、これに噛み合う第1歯車としての中間歯車(アイドラギア)等を設けるような場合と比べて更なる省スペース化を図ることができる。
図例では、第2ばね53の中心側端部53aがサブ付勢ユニット固定軸39に形成された割溝に挿入されて固定され、第2ばね53の外周側端部53bがドラム体51のばね収容部内周側部に形成されたピン状の係止部51aに係止固定された例を示している。
ドラム体51の外周部には、図8(a)に示すように、当該ドラム体51の厚さ方向(軸方向)に沿う係合凹溝51bが形成されている。このドラム体51の第2ばね53の収容部は、蓋部材52によって閉塞される。
このドラム体51及び第2歯車54を回転自在に支持するサブ付勢ユニット固定軸39は、取付プレート31とこの取付プレート31の内方側(外箱10の幅方向中心側)に対向配置されたサブカバープレート35とに架け渡されるように固定的に支持されている(図5、図7及び図9(b)参照)。本実施形態では、メイン付勢ユニット固定軸38と同様、外箱10の各内側部にそれぞれ設けられたサブ付勢ユニット固定軸39,39同士が同軸状となるように、これらを外箱10の各内側部において、前後及び上下で同位置となるように設けている。つまり、左右のドラム体51,51同士を互いに対向させるように外箱10の各内側部に設けている。
第2歯車54のドラム体51側の面には、図8(a)及び図9(b)に示すように、ドラム体51側に向けて開口する係合凹部54aが設けられている。この係合凹部54aに、後記する円環状切替部材55の歯車係合凸部55aが係合する。なお、第2歯車54は、収納棚20が収納位置において円環状切替部材55の歯車係合凸部55aと当該第2歯車54の係合凹部54aとが係合し得るように、この係合凹部54aが下側配置となるように構成されている。
また、本実施形態では、ばね切替手段は、図8及び図9に示すように、ドラム体51の外周に沿うように設けられるとともに、このドラム体51に対してドラム体51の回転軸方向に沿ってスライド自在に係合し、このドラム体51とともに回転自在とされた円環状切替部材55を備えている。また、この円環状切替部材55を第2歯車54に連結させて第2歯車54の回転に連動させて回転させる位置と第2歯車54との連結を解除させた位置とにスライドさせる切替レバー57を備えている。このような構成とすることで、切替レバー57を操作して円環状切替部材55をドラム体51の回転軸方向に沿ってスライドさせることで、第2ばね53を第2歯車54に連結させた状態と第2歯車54との連結を解除させた状態とに切り替えることができる。
また、ドラム体51の外周に沿うように円環状切替部材55を設けた構造としているので、例えば、切替部材を別形状としたり、別位置に設けたりするようなものと比べて、スムーズな切り替えが可能でありながらも、省スペース化を図ることができる。
円環状切替部材55は、ドラム体51を受け入れる内周空間を有し、この内周面には、円心に向けて突出する係合凸条55bが軸方向(サブ付勢ユニット固定軸39の軸方向)に沿って形成されている。この係合凸条55bとドラム体51の係合凹溝51bとは、常時係合しており、これにより、当該円環状切替部材55がドラム体51に対して軸方向にスライド自在に係合し、ドラム体51とともに供回り状に回転自在とされる。
また、この円環状切替部材55の下端部における第2歯車54側の部位には、図8(a)及び図9(b)に示すように、第2歯車54側に向けて突出し、第2歯車54の係合凹部54aに係合する歯車係合凸部55aが設けられている。また、円環状切替部材55の下端部における逆側(反第2歯車54側)の部位には、保持ベース58に設けられた係合凹部58bに係合するベース係合凸部55dが径方向に突出するように設けられている。
保持ベース58は、図8及び図9に示すように、下部側に取付プレート31及びサブカバープレート35に固定される固定部を有し、上部側にドラム体51及びドラム体51の外周に沿って配設された円環状切替部材55を受け入れる円環状の開口58aを有する。また、この保持ベース58の開口58aの内周面下部には、円環状切替部材55のベース係合凸部55dに係合する係合凹部58bが設けられている。また、この保持ベース58の下部側の固定部には、図9(b)、(d)に示すように、サブ付勢ユニット固定軸39の軸方向(外箱10の幅方向)に長径のガイド孔58cが設けられている。このガイド孔58cには、切替レバー57のブロック連結軸57bがスライド自在に挿通される。なお、この保持ベース58は、図例のような形状に限られず、係合凹部58b及びガイド孔58cを有したものであればどのようなものでもよく、例えば、サブカバープレート35に一体的にこれらを形成するような態様としてもよい。
円環状切替部材55の外周面には、径方向に突出する係合凸条55cが当該円環状切替部材55の周方向に沿って設けられている。この係合凸条55cは、切替レバー57のブロック連結軸57bに連結固定された切替部材案内ブロック56に設けられたガイド溝56aに係合する。
切替部材案内ブロック56のガイド溝56aは、円環状切替部材55の係合凸条55cに係合し、円環状切替部材55を回転方向に沿って案内するように円環状切替部材55の周方向に沿うように形成されている。この切替部材案内ブロック56の下面側に切替レバー57のブロック連結軸57bが連結固定されている。このブロック連結軸57bの保持ベース58のガイド孔58cに沿う移動に伴って、当該切替部材案内ブロック56に係合し、案内される円環状切替部材55がサブ付勢ユニット固定軸39の軸方向に沿って移動する。
切替レバー57は、外箱10の前後方向に長尺に形成されており、その長手方向一端部が連結回動軸57aによって保持ベース58に回動自在に連結され、長手方向他端側が手前側に延びるように形成されている(図1及び図2も参照)。この切替レバー57は、長手方向一端部の連結回動軸57aを回動支点として水平面域で揺動する構成とされている。
また、この切替レバー57の長手方向途中部位に、切替部材案内ブロック56に連結固定されたブロック連結軸57bが設けられている。
この切替レバー57の長手方向他端側が操作部とされ、この他端には摘みが設けられており、図1、図2及び図7(a)に示すように、外箱10の下面側の開口部15から手指等を挿入して操作が可能とされている。なお、切替レバー57の連結側への操作及び連結解除側への操作時に節度感(クリック感)を付与するための係合凸部及び係合凹部が切替部材案内ブロック56及び保持ベース58のそれぞれに設けられている(図9(b)、(d)参照)。
なお、当該サブ付勢ユニット50における上記した各部材に形成された互いに係合する凹部等と凸部等とからなる各係合部は、各機能を阻害しない限りにおいて凹部等と凸部等とを逆側に設けるようにしてもよい。
上記構成とされたばね切替手段によって連結解除状態とされた第2ばね53を巻取ドラム41に連結する際には、図9(a)、(b)に示すように、切替レバー57を第2歯車54側(図例では外箱10の側板12側)に向けて移動させる。つまり、当該切替レバー57の連結回動軸57aを回動支点として揺動させ、摘み側の部位を第2歯車54側に向けて移動させる。これにより、この切替レバー57のブロック連結軸57bに連結固定された切替部材案内ブロック56及びこの切替部材案内ブロック56に係合する円環状切替部材55が軸方向に沿って第2歯車54側に移動する。この状態では、円環状切替部材55の歯車係合凸部55aが第2歯車54の係合凹部54aに係合し、円環状切替部材55のベース係合凸部55dと保持ベース58の係合凹部58bとの係合が解除される。つまり、この状態では、第2歯車54とドラム体51とが円環状切替部材55を介して連結された状態となる。この状態では、巻取ドラム41とともに第1歯車48が回転すれば、この第1歯車48に噛み合う第2歯車54が回転する。そして、この第2歯車54の回転に伴って円環状切替部材55及びドラム体51が第2歯車54の回転方向と同方向に回転し、これにより、第2ばね53の付勢力が巻取ドラム41に付加される。
一方、連結状態とされた第2ばね53と巻取ドラム41との連結を解除する際には、図9(c)、(d)に示すように、切替レバー57を保持ベース58の開口58a側(図例では外箱10の幅方向内方側)に向けて移動させる。つまり、当該切替レバー57の連結回動軸57aを回動支点として揺動させ、摘み側の部位を保持ベース58の開口58a側に向けて移動させる。これにより、この切替レバー57のブロック連結軸57bに連結固定された切替部材案内ブロック56及びこの切替部材案内ブロック56に係合する円環状切替部材55が軸方向に沿って保持ベース58の開口58a側に移動する。この状態では、円環状切替部材55のベース係合凸部55dが保持ベース58の係合凹部58bに係合し、円環状切替部材55の歯車係合凸部55aと第2歯車54の係合凹部54aとの係合が解除される。つまり、この状態では、保持ベース58とドラム体51とが円環状切替部材55を介して連結され、これらと第2歯車54との連結が解除された状態となり、ドラム体51の回転が規制され、第2ばね53の付勢力が除荷された状態となる。
上記のように本実施形態では、メイン付勢ユニット40の巻取ドラム41を巻取方向に付勢する付勢力を切り替え可能に付加する第2ばね53及びばね切替手段としての各部をユニット化してサブ付勢ユニット50としている。従って、省スペース化が図れるとともに、組み付け時における取り扱い性を向上させることができる。
また、本実施形態では、これらメイン付勢ユニット40及びサブ付勢ユニット50に加えて、収納棚20の昇降を案内する昇降案内部60を組み込み、これらをユニット化して吊下昇降機構ユニット30としている。従って、組み付け時における取り扱い性を飛躍的に向上させることができる。
さらに、本実施形態では、収納棚20の昇降を案内する昇降案内部60を、メイン付勢ユニット40及びサブ付勢ユニット50よりも前面側に設けているので、これら付勢ユニット40,50が開閉扉を開いた際に目立ち難くなる。また、収納棚20の前後方向中間部位に配設することが好ましい昇降案内部60をこれら付勢ユニット40,50よりも前面側に設けた位置関係とすることで、吊下昇降機構ユニット30を外箱10内の奥側に配置することができ、これら各機構部を目立ち難くすることができる。
なお、上記した例では、メイン付勢ユニット40、サブ付勢ユニット50及び昇降案内部60をユニット化して吊下昇降機構ユニット30とした例を示しているが、それぞれを別部材として組み付けるものとしてもよい。
また、上記した例では、第2ばね53及びばね切替手段としての各部をユニット化してサブ付勢ユニット50とした例を示しているが、それぞれを別部材として組み付けるものとしてもよい。
さらに、上記した例では、円環状切替部材55と、この円環状切替部材55をスライドさせる切替レバー57とを備えたばね切替手段を例示しているが、第2ばね53を第2歯車54に連結させた状態と連結を解除させた状態とに切り替えるものであればどのようなものでもよい。例えば、ドラム体51自体に第2歯車54の係合部に係合する係合部を設け、サブ付勢ユニット固定軸39に沿ってドラム体51自体を移動させるような態様としてもよい。
さらにまた、上記した例では、第1歯車48を巻取ドラム41に固定的に設け、第2ばね53を、第1ばね46とは逆巻きの渦巻きばねとし、その中心側端部53aをサブ付勢ユニット固定軸39に固定した例を示しているが、このような態様に限られない。例えば、第2ばね53の巻き方向を第1ばね46と同巻きとし、第2歯車54に固定的に設けられ、各プレート31,35等に対して回転自在に保持された回転軸に対して、第2ばね53の中心側端部53aを連結及び該回転軸との連結を解除させるような態様としてもよい。
また、上記した例では、第1歯車48に噛み合う第2歯車54に対して第2ばね53を内包したドラム体51を連結及び連結解除させる構成としているが、このような態様に限られない。例えば、第2歯車54にドラム体51を固定的に設け、第2歯車54を第1歯車48に噛み合う位置と噛み合いを解除させた位置とに移動させるような態様としてもよい。
さらに、ばね切替手段としては、上記したようなものに限られず、第2ばね53を巻取ドラム41に連結させて巻取ドラム41を巻取方向に付勢する状態と巻取ドラム41との連結を解除させた状態とに切り替える構造とされたものであればどのようなものでもよい。
さらにまた、上記した例では、第1ばね46を巻取ドラム41内に設けた渦巻きばねとし、第2ばね53をドラム体51内に設けた渦巻きばねとした例を示しているが、これら渦巻きばねを巻取ドラム41及びドラム体51外に設けるようにしてもよい。また、第1ばね46及び第2ばね53としては、巻取ドラム41を巻取方向に付勢するものであればどのようなものでもよい。例えば、コイルスプリングやトーションばね、竹の子ばね等を採用するようにしてもよい。
また、上記した例では、メイン付勢ユニット40の第1ばね46の付勢力を調整する付勢力調整手段を設けた例を示しているが、サブ付勢ユニット50の第2ばね53の付勢力を調整する上記同様の付勢力調整手段を設けるようにしてもよい。または、このような付勢力調整手段を設けないようにしてもよい。この場合は、メイン付勢ユニット固定軸38を各プレート31,34間に架け渡すように固定的に設けるようにしてもよい。
また、上記した例では、収納棚20を外箱10に対して吊り下げる紐状部材として帯状の吊下ベルト47を例示しているが、このような帯状部材に代えて、ワイヤー等の紐状の部材としてもよい。
また、上記した例では、巻取ドラム41の巻き付け半径を巻き付け始端側から巻き付け終端側に向けて連続的に小さくなるように形成した例を示しているが、巻き付け半径が巻き付け始端側から巻き付け終端側に至るまで同径とされたものとしてもよい。
さらに、上記した例では、収納棚20の昇降時における巻取ドラム41の最大回転角を360度未満とし、当該巻取ドラムの軸方向に沿って同位置に吊下ベルト47を巻装した巻取ドラム41を例示したが、360度以上の最大回転角とされたものとしてもよく、軸方向に沿って異なる位置に吊下ベルト47を巻装したものとしてもよい。
さらにまた、上記した例では、収納棚20の昇降を案内する昇降案内部60を、巻取ドラム41よりも前面側に設けた例を示しているが、巻取ドラム41を昇降案内部60よりも前面側に設けるようにしてもよい。この場合は、サブ付勢ユニット50の位置を適宜、変更するようにすればよい。
また、上記した例では、巻取ドラム41の回転軸を外箱10の側板12の内側面に対して軸方向が垂直となるように配設した例を示しているが、例えば、水平面域や外箱10の両内側面と直交する垂直面域で回転するように回転軸を配設するようにしてもよい。この場合は、サブ付勢ユニット50のドラム体51の回転軸もこれに平行となるように配設するようにしてもよい。
さらに、上記した例では、収納棚20の昇降を案内する昇降案内部60を収納棚20の左右両側に設けた例を示しているが、これらを外箱10の背板13と収納棚20の背板23との間に配設するようにしてもよい。さらには、このようなガイドレールからなる昇降案内部60を設けないようにしてもよい。この場合は、収納棚及び外箱に互いに上下方向に沿ってスライド自在に係合する係合部等を設けて収納棚の昇降を案内する態様としてもよい。
さらにまた、上記した例では、一対の巻取ドラム41及び一対の付勢ばね(第1ばね)46を外箱10の左右両内側部に設けた例を示しているが、これらを外箱10の天板11と収納棚20の天板21との間や、外箱10の背板13と収納棚20の背板23との間に配設するようにしてもよい。この場合は、単一の巻取ドラム及びこの巻取ドラムを巻取方向に付勢する単一の付勢手段(第1ばね)によって吊下機構部を構成するようにしてもよい。また、この場合は、サブ付勢ユニット50の位置を適宜、変更するようにすればよい。
1 昇降収納装置
10 外箱
15 開口部
20 収納棚
38 メイン付勢ユニット固定軸(巻取ドラムの回転軸)
39 サブ付勢ユニット固定軸(ドラム体の回転軸)
41 巻取ドラム
46 第1ばね(渦巻きばね、付勢手段)
47 吊下ベルト(紐状部材)
48 第1歯車(ばね切替手段)
51 ドラム体
53 第2ばね(渦巻きばね、付勢手段)
53a 第2ばねの中心側端部
54 第2歯車(ばね切替手段)
55 円環状切替部材(ばね切替手段)
56 切替部材案内ブロック(ばね切替手段)
57 切替レバー(ばね切替手段)
58 保持ベース(ばね切替手段)

Claims (6)

  1. 下面側に開口部を有した外箱と、
    前記外箱内に収納された位置と該外箱の開口部から下方に向けて突出した位置との間を昇降自在とされた収納棚と、
    前記収納棚を前記外箱に対して吊り下げる紐状部材を巻装した巻取ドラムと、
    前記巻取ドラムを巻取方向に付勢する付勢手段とを備え、
    前記付勢手段は、前記巻取ドラムを巻取方向に常時付勢する第1ばねと、ばね切替手段によって前記巻取ドラムに連結されて該巻取ドラムを巻取方向に付勢する状態と前記巻取ドラムとの連結が解除された状態とに切り替えられる第2ばねとを備えていることを特徴とする昇降収納装置。
  2. 請求項1において、
    前記第1ばねは、前記巻取ドラム内において、この巻取ドラムの回転軸廻りに配設された渦巻きばねであることを特徴とする昇降収納装置。
  3. 請求項1または2において、
    前記第2ばねは、前記巻取ドラムの回転軸に対して平行に回転軸を配したドラム体内において、このドラム体の回転軸廻りに配設された渦巻きばねであることを特徴とする昇降収納装置。
  4. 請求項3において、
    前記ばね切替手段は、前記巻取ドラムの回転に連動して回転する第1歯車と、この第1歯車に噛み合い、前記ドラム体の回転軸廻りに回転する第2歯車とを備え、前記第2ばねを前記第2歯車に連結させた状態と該第2歯車との連結を解除させた状態とに切り替える構造とされていることを特徴とする昇降収納装置。
  5. 請求項4において、
    前記第1歯車は、前記巻取ドラムの回転方向と同方向に回転するように該巻取ドラムに固定的に設けられており、
    前記第2ばねは、前記第1ばねとは逆巻きの渦巻きばねとされ、その中心側端部が前記第2歯車を回転自在に支持する固定軸に固定されていることを特徴とする昇降収納装置。
  6. 請求項4または5において、
    前記ばね切替手段は、前記ドラム体の外周に沿うように設けられるとともに、このドラム体に対して該ドラム体の回転軸方向に沿ってスライド自在に係合し、このドラム体とともに回転自在とされた円環状切替部材と、この円環状切替部材を前記第2歯車に連結させて該第2歯車の回転に連動させて回転させる位置と該第2歯車との連結を解除させた位置とにスライドさせる切替レバーとを備えていることを特徴とする昇降収納装置。
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