JP5600105B2 - グリセロールからのエピクロロヒドリンの製造方法 - Google Patents

グリセロールからのエピクロロヒドリンの製造方法 Download PDF

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Description

請求項1の特徴部の前の節によれば、本発明は、反応器内での塩化水素を用いたグリセロールの塩素化と、この下流の少なくとも一つの蒸留ユニット内での所望の生成物の留去と、それに続く生成したジクロロプロパノールの水酸化ナトリウムを用いた加水分解によるエピクロロヒドリンの新規な工業的製造方法に関する。
トリグリセリドの開裂及びエステル交換において、用いたトリグリセリドの約10%の量のグリセロールが生成し、グリセロールは、その三つのOH基の高い反応性のため、最も多様な種類の化学合成に非常に適している。
ドイツ特許DE 197308 Bは、方法の進行中にグリセロールを気体状の塩化水素と増圧下に−酢酸又はプロピオン酸による触媒作用の下に−反応させてジクロロプロパノールをもたらし、その際、約75%の変換率で平衡が生じる方法を記述している。
ドイツ特許DE 1 075 103 Bは、随意に一段蒸留で亜硫酸の存在下に、水とジクロロプロパノールの共沸混合物を留去し、次いで、乳状石灰を用いて加水分解を行い、しかる後、水平蒸留管内でエピクロロヒドリンと水の共沸混合物を取り除く方法を記述している。この方法では、ジクロロプロパノールは、用いたグリセロールの約10%の収率でしか得ることができず、加水分解において、大量の塩化カルシウムが、環境によくない残留物として汚染された形で生成する。
国際公開WO 2005/021476 A1は、酢酸による触媒作用を受け、反応水と生成したジクロロプロパノールの一部を含む共沸混合物の分離下での、反応器カスケード内でのグリセロール及びモノクロロプロパンジオールの塩素化を記述している。大部分のジクロロプロパノールは、更なる蒸留の後、再び反応器に送り戻され、残留物を含む底存物(bottom product)のみが、洗い流される。
この方法は、蒸留の上存物(top product)が、なお比較的大量の塩化水素を含んでおり、塩化水素を含む留去された水を、かなりの減圧下に低温で冷蔵ユニットにおいてしか凝縮させることができないか、又は反応器内で生成したジクロロプロパノールは、水の精留カラムの上部へのかなりの逆流を伴う態様でのみ、たった約23%のジクロロプロパノール含有量の共沸混合物として得られ、精留において莫大なエネルギー消費をもたらすかであるという不都合がある。
触媒として用いられる酢酸は、精留におけるその蒸気圧が高いので、反応混合物から放出され、それに続く加水分解におけるアルカリの消費を増加させ、塩溶液を汚染する。
国際公開WO 2005/054167 A1は、グリセロールの製造過程からの汚染物を含む種々の品質のグリセロールの塩素化方法を記述している。酢酸又は他のカルボン酸、例えばアジピン酸或いはその誘導体が、触媒として提案されている。汚染されたグリセロールの使用は、通常、得られる物の劣化及び多量の蒸留残留物の生成につながり、蒸留残留物は、塩素化された成分とともに、費用がかさむ態様でしか処分することができず、したがって、塩素化の前に分離するのが好ましい。
したがって、本発明の目的は、先行技術から公知の方法の不都合を大きく回避し、エネルギー入力及び処分する残留物の量を最小限に減らすことである。
本発明による目的は、したがって、エピクロロヒドリンが、塩化水素によるグリセロールの塩素化及びそれに続く加水分解によって製造される方法を提供することである。
上記の不都合を回避するため、請求項1の前記の特徴部の前の節による新規な方法は、グリセロールが、気泡塔において並流で気体状の塩化水素によって塩素化され、ここで、塩化水素、グリセロール並びに下流の蒸留ユニットから送り戻されるクロロプロパンジオール、残りのグリセロール、ジクロロプロパノール及び残留物質の混合物が、気泡塔の底部に供給され、気泡塔の上部において、モノクロロプロパンジオール、ジクロロプロパノール、水、残りのグリセロール及び残留物質を実質的に含む混合物が取り出され、蒸留ユニットに供給され、その後、留去されたジクロロプロパノール及び水は、加水分解され、一方、気泡塔の上部から取り出されたまだ未反応の残留塩化水素は、洗浄機において新たに供給されたグリセロールにより吸収されることを特徴としている。
請求項2によれば、ジクロロプロパノールの加水分解が、水酸化ナトリウム水溶液を用いて都合よく二段階で行われ、ここで、第一段階において、水酸化ナトリウム溶液が、化学量論比で添加され、それにより生成したエピクロロヒドリンの大半が精留塔で留去され、第二段階において、水酸化ナトリウム溶液を注ぎ足しながら、残りのジクロロプロパノールが、実質的に完全に反応してエピクロロヒドリンをもたらし、このエピクロロヒドリンは、ストリッピング塔、好ましくは精留塔において留去され、生成した塩化ナトリウム水溶液が、随意に必要な後精製段階を通過した後、水酸化ナトリウム溶液の回収のため、塩素アルカリ電解の原料として用いられる。
驚くべきことに、請求項3で開示されているように、気泡塔における触媒としての蓚酸の使用は、クロロプロパンジオールのジクロロプロパノールへの変換の最も高い反応速度を生じさせ、その結果、単位時間あたりの収量が比較上相当増加し、同時に、生成した残留物及び副生物の量が、今までに開示されたエピクロロヒドリンの製造方法におけるよりもかなり少ないことが分かった。
請求項5において、本方法にとって最も好ましい気泡塔における蓚酸の濃度が、0.5〜10重量%の範囲であると述べられている。
塩素化のための反応器としての気泡塔の使用は、例えば高さが5〜15mの気泡塔の底部における静圧が、塩化水素の分圧を上昇させ、このようにして達成された塩化水素の反応器内の液体へのより高い溶解性が、反応速度を大いに高めるので、特に好都合である。
気泡塔の上部における1絶対バール(bar absolute)の圧力下で、5mを越える液体の高さ、100〜130℃の間の反応温度では、塩化水素は、気泡塔の上部において、もはやほとんど実質的に漏出しないことも分かった。
本発明の範囲において、気泡塔上部における塩化水素含有量と、有機(塩素)化合物などの含有量を、できるだけ低く維持するため、気泡塔の上部からのこの少ない残量の塩化水素を、気泡塔の上部に連結された洗浄塔において、新たに供給され十分に取り込み可能な(fully loadable)グリセロールを用いて取り除く−これに関しては、請求項5を参照されたい−のが有益であることが、さらに立証されたのである。
同時に、迅速な反応のためには、反応の平衡がジクロロプロパノールに向かってできるだけ右にシフトする量と速度で、気泡塔の上部において液体を取り出し、この液体を下流の蒸留ユニットに供給することが重要である。モノクロロプロパンジオールへの塩素化は、ジクロロプロパノールをもたらす反応の20倍早く進行するので、気泡塔内の水分濃度をできるだけ低く保つことがさらに重要であり、生成した反応生成物を、100〜200絶対ミリバールの下で減圧精留塔を介して、反応器から分離することが最も好ましい。
底にあるポリマー及び副生物を取り去るため、この精留塔の底存物の小部分を更なる減圧精留にかけることが好ましい又は必要なことがある。
この種の反応手法により、次の加水分解で副生物を生成しない高い純度を有するジクロロプロパノールが得られる。その結果、加水分解を完了するまで行うことができ、エピクロロヒドリンと水を含む共沸混合物を、−本発明による好ましい態様で設けられた二つ下流の−ストリッピング塔(stripping column)において完全に分離することができ、残りの塩化ナトリウム溶液は、高い純度と、加水分解に用いた水酸化ナトリウム溶液の濃度により30重量%を越える濃度を有している。
請求項6によれば、出発物質であるグリセロール及び塩酸、並びに精留塔から取り出したグリセロール、ジ−及びモノクロロプロパノールが、気泡塔に底から供給され、それにより、反応物質の並流が得られる。
請求項7によれば、気泡塔の下流の精留塔からの底存物の部分流が、ジクロロプロパノールの分離のため、さらに別の(減圧)精留塔に通され、この精留塔では、クロロプロパンジオールが、高沸点成分、例えば、特にポリマー、ジグリセリドなどから分離されて上部から留去され、そこでは、高沸点成分が蒸留残留物としての底存物として得られる。
実施例
99.5重量%の濃度を有し、0.4重量%の水及び0.1重量%の脂肪酸残基を含むグリセロールを、2000kg/時間の質量流量で、気泡塔K10にその底から、1560kg/時間の塩化水素及び蒸留塔及び精留塔K14及びK18からの戻り流出物とともに導入する。気泡塔K10は、例えば、約15mの高さを有し、この気泡塔における液体の充填面位は、約10mである。気泡塔における稼働圧力は、1絶対バールであり、そこの温度は120〜130℃の間に維持される。導入された塩化水素は、ほとんど100%反応し、グリセロールは、99%モノクロロプロパンジオールに変換され、底存物におけるジクロロプロパノールの濃度は、約12重量%である。
約25000kg/時間の液体を、気泡塔K10の上部から取り出し、下流のストリッパーK14では、1160kg/時間の水と約2346kg/時間のジクロロプロパノールを上部から取り出し、その底存物を気泡塔K10に90%より多く送り戻し、一方、残り10%の底存物は、減圧精留塔K18に供給され、減圧精留塔の上部では、未反応のモノクロロプロパンジオール及び残りのジクロロプロパノールが取り出され、一方、約25kgのモノクロロプロパンジオールと混合された約45kg/時間の副生物が、底部から取り出される。
このようにして、約98%の理論的収率のジクロロプロパノールが、塩素化段階から取り出され、加水分解に供される。
約2750kg/時間の30重量%の水酸化ナトリウム溶液を用いてジクロロプロパノールの加水分解を行い、精留塔K20において、約26重量%の含水量を有する水性共沸混合物の形態の約1900kg/時間のエピクロロヒドリンを塔上部から取り出し、共沸混合物は、凝縮(condensation)の間に、水相とエピクロロヒドリン相に解離し、水相は、還流として再び導入される。
塔K20の底部では、30重量%を越える塩化ナトリウム溶液が、約50kg/時間のジクロロプロパノール及びエピクロロヒドリンの残基とともに取り出され、加水分解が、さらに43kg/時間の30重量%の水酸化ナトリウム溶液を添加して混合段階B26において完了し、そこで生成した塩溶液が、さらに別のストリッピング塔K30に供給される。
この塔K30の上部において、残りのエピクロロヒドリン及び水の共沸混合物が、同様に取り出され、底部において、5kg/時間未満の塩化炭化水素含有量を有する約4350kg/時間の約28重量%の塩化ナトリウム溶液が取り出され、この溶液は次いで、さらにそれ自体は公知のオゾン又は過酸化水素を用いる処理にかけられ、それから加水分解用に見込まれる水酸化ナトリウム溶液(NaOH)を得るため、最終的に塩素アルカリ電解における原料として用いられる。
本発明による方法を示す概略図である。
本発明による方法を、図面を参照してより詳細に説明する。
塔K10の上部から少量の残留塩素が送り込まれる洗浄器K16を通って、洗浄器K16内の少量の塩化水素を有するグリセロール−初めに管路1を介して新たに供給される−が、管路2を介して気泡塔K10の底部に導かれ、管路3を介して供給される新たな塩化水素とともにこの底部に導入される。気泡塔K10の下流の蒸留塔K14における底存物として得られるジクロロプロパノール、グリセロールなどが、さらに管路5を介して気泡塔に導入され、さらに蒸留塔K14の底存物の部分流が管路17を介して供給される並列の蒸留塔(parallel distillation column)K18のジクロロプロパノールを含む上存物も、得られる残量及び残留物の再処理のため、管路16を介して導入される。
気泡塔K10の上存物が、管路4を介して既に上記した第一の減圧蒸留塔K14に導入され、この蒸留塔の上部から所望の生成物としてのジクロロプロパノールを含む混合物が、管路6を介して、30重量%の水酸化ナトリウム溶液(NaOH)を管路7、7aを介して添加した後、さらに別の減圧精留塔K20に導入される。この減圧精留塔の上部を通って、減圧精留塔で生成したエピクロロヒドリンと水の混合物が、管路9を介して取り出される。
精留塔K20の底部から、塩化ナトリウム溶液及び残留未反応ジクロロプロパノールが放出され、管路8を通過した後、混合ユニットG26において、管路7bを介して供給される(ジクロロプロパノールの目下の含有量(current content)に相当するモル量の)30%のNaOH水溶液で処理されこの水溶液と反応する。
しかる後、そこで生成した混合物は、管路11を介して第一のストリッピング塔K30に供給され、このストリッピング塔から、塩化ナトリウム水溶液が、その底部から管路12を介して取り出され、この水溶液は、塩素アルカリ電解によるブライン後処理NBに供される。
減圧ストリッピング塔K30の上部から、未精製のエピクロロヒドリンが、管路13を介して取り出され、容器B36に捕集される。この容器には、先の塔K20の上部で既に取り出されたエピクロロヒドリンを含む混合物の部分流も、管路9aを介して送り込まれる。そこから、未精製のエピクロロヒドリンが、ここで、管路13を介して減圧蒸留塔K40に入り、この減圧蒸留塔の上部を経て、最終的に所望の純粋なエピクロロヒドリンが、管路14を介して取り出される。
最終的に、今言及した減圧蒸留塔K40の底部から、そこに残っている底存物が、上記の減圧蒸留塔K18に導入され、この減圧蒸留塔の上部から、そこから取り出された混合物が、気泡塔K10の底部に管路16を介して供給され、このようにして循環が閉じている。
気泡反応器と、これから分離された必須の中心的な装置としての蒸留装置を用いて働く新規な方法の本質的な利点は、特に、気泡反応器におけるグリセロールと塩化水素の新規な並流供給と、特に生成したジクロロプロパノール及びそれに次ぐ留去するエピクロロヒドリンの連続した取り出しによる生成物側に向かってシフトした平衡にある。
また、今までに知られている「最良の」方法の反応速度と比較して、少なくとも20%の水準の反応速度の驚くべきかなりの上昇があり、この上昇は特に、今まで触媒として使用されている酢酸、アジピン酸及びそれらの誘導体などの有機酸の代わりに、二塩基性カルボン酸として蓚酸を使用することの結果である。

Claims (8)

  1. 反応器及び少なくとも一つの蒸留ユニットにおける少なくとも一種類のカルボン酸により触媒作用を受ける塩化水素によるグリセロールの塩素化と、それに続く生成したジクロロプロパノールの水酸化ナトリウム溶液を用いた加水分解によるエピクロロヒドリンの製造方法であって;グリセロールが、気泡塔(K10)において気体状の塩化水素によって塩素化され、ここで、塩化水素、グリセロール並びに気泡塔の下流の蒸留ユニット(K14、K18)から送り戻されるモノクロロプロパンジオール、残りのグリセロール、ジクロロプロパノール及び残留物質の混合物が、気泡塔(K10)の底部に供給され、気泡塔(K10)の上部の近傍において、この気泡塔で生成したモノクロロプロパンジオール、ジクロロプロパノール、水、残りのグリセロール及び残留物質を含む混合物が取り出され、少なくとも一つの蒸留ユニット(K14)に供給され、その後、そこから上部を通って留去されたジクロロプロパノール及び水は、水酸化ナトリウム溶液によって加水分解されることを特徴とし、好ましくは、気泡塔(K10)の上部から取り出されたそこでは反応していない塩化水素が、洗浄機(K16)において新たに供給されたグリセロールにより吸収され、塩化水素を含むグリセロールが、気泡塔(K10)の底部に供給されることを特徴とする方法。
  2. 加水分解が、二段階で行われ、ここで、第一段階において、水酸化ナトリウム溶液(NaOH)が、蒸留ユニット(K14)から来るジクロロプロパノールに化学量論比で添加され、そこで生成したエピクロロヒドリンの大半が精留塔(K20)で留去され、第二段階において、この精留塔(K20)底部から取り出された残留ジクロロプロパノールが、水酸化ナトリウム溶液を注ぎ足して(B26)、実質的に完全にエピクロロヒドリンに変換され、このエピクロロヒドリンはストリッピング塔(K30)において、精留塔において留去され、そこの底部に残る塩化ナトリウム水溶液が、後処理段階(NB)を通過した後、水酸化ナトリウム溶液の回収のため、塩素アルカリ電解の原料として用いられることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 気泡塔(K10)における触媒として、蓚酸が使用されることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
  4. 気泡塔(K10)における蓚酸の目下の濃度が、気泡塔を通過するグリセロール−塩化水素混合物の重量に基づいて0.5〜10重量%に維持されることを特徴とする請求項1〜3の一つに記載の方法。
  5. 気泡塔(K10)における蓚酸の目下の濃度が、気泡塔を通過するグリセロール−塩化水素混合物の重量に基づいて2〜5重量%に維持されることを特徴とする請求項1〜4の一つに記載の方法
  6. 気泡塔(K10)の上部における少ない残量の塩化水素が、気泡塔の下流の洗浄機(K16)において新たに供給されたグリセロールによって吸収され、このようにして予め塩化水素を含むグリセロールが、新たな塩化水素とともに、気泡塔の底部において気泡塔(K10)に供給されることを特徴とする請求項1〜の一つに記載の方法。
  7. 出発物質であるグリセロールと塩化水素、並びに精留塔(K14)から取り出されたグリセロールとジ−及びモノクロロプロパノールが、気泡塔に底から供給されることを特徴とする請求項1〜の一つに記載の方法。
  8. 精留塔(K14)からの底存物の部分流が、それに含まれるモノクロロプロパノールを分離するため、さらに別の精留塔(K18)に導入され、それにより、上部を通ってモノクロロプロパンジオールが、蒸留残留物として精留塔(K18)の底部に残る高沸点成分から分離され、気泡塔(K10)の底部に供給されることを特徴とする請求項1〜の一つに記載の方法。
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