JP5599673B2 - 港湾構造物の劣化診断方法および姿勢制御機能付き撮像装置 - Google Patents

港湾構造物の劣化診断方法および姿勢制御機能付き撮像装置 Download PDF

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Description

本発明は、港湾構造物の劣化診断方法およびこれに利用される姿勢制御機能付き撮像装置に関する。
コンクリート構造物は、様々な要因によって劣化する。特に、鉄筋コンクリート製の港湾構造物は、コンクリートに塩化物イオン(水に溶けた塩)が浸透すると中の鉄筋が腐食し、膨張するためコンクリートにひび割れや剥離を生じて劣化が進むので、一般に港湾構造物は定期的に点検(劣化診断)が実施されている。しかし、港湾構造物は、海際または水上に建設されているものであるから、作業員の足場がないという不便さがある。
港湾構造物の例としては、火力発電所や原子力発電所の桟橋(バース)、護岸等が挙げられる。火力発電所や原子力発電所のバース、護岸等の上面に関しては作業員が移動しながら劣化診断を行うことができるが、バースの床版の裏面(下面)や護岸(側面)等を点検する際には足場がない。そのため、従来、このような場合には海上に足場を架設して劣化診断を実施していた。しかし、足場を架設するには、高額な費用およびある程度の工期が必要となる。また、そもそも物理的に足場を架設できない場所も存在する。
これより、小型船舶の船上から港湾構造物の対象部分を目視観察して、劣化診断を行う方法もとられている。しかし、波や風により揺動する小型船舶からの目視観察では観察位置の特定や船を停止させてスケッチすることが困難であり、たとえスケッチができたとしても作業員がひび割れ等の変状とその位置の記録をスケッチまたは撮像することになるので、いずれも作業員の技能および観察力に依るところが大きく、持ち帰った資料による客観的な判断が難しい問題がある。
そこで、特許文献1には、撮像部と、コリメートラインプロジェクタと、アンテナとを検出船に搭載して、作業員が離れた場所から港湾構造物の対象部分を撮像するように撮像部を制御することにより、損傷箇所を検出する技術が開示されている。これにより、個人差のない一定した精度の検査データを得ることができるとされている。
非特許文献1には、複数台の3CCDビデオカメラを用いてトンネル内の構造物を撮像し、コンクリート表面の状態を画像化する(展開画像(パノラマ画像)を得る)ことにより、ひび割れ、漏水等の変状を検出する技術が開示されている。かかる技術では、展開画像としてカラー画像を得ることができ、変状の詳細を精度良く把握することが可能となり、より正確な劣化診断を行うことができる。
特開2002−162361号公報
"ビデオ撮影によるトンネル覆工変状調査"、[online]、株式会社東設土木コンサルタント、[平成22年7月13日検索]、インターネット<URL:http://www.gtec-ni.com/tousetu/doc/tonnel.html>
特許文献1の技術にて、港湾構造物の床版の裏面や護岸等を劣化診断する場合には、港湾構造物の下方や近傍を検出船で航行しながら撮像を行うことになる。港湾構造物の下方には柱状の構造物(鋼管杭等)が多数並び立っているため、検出船は必然的に小型船舶に限られる。しかしながら、小型船舶では、波や風の影響を受けやすいので、船体が大きく揺動してしまう。すると、画像がぶれて不鮮明になってしまうばかりか、思い通りの位置(港湾構造物の対象部分)を撮像部のフレーム内に収めるのが困難になってしまう。
非特許文献1の技術のように、港湾構造物の対象部分を撮像した複数枚のビデオ画像を連結して展開画像を得ることで、変状の大きさや位置を含め正確な劣化診断を行うことができる。しかし、上記のように船体が大きく揺動して思い通りの位置を撮像できなかった(様々な位置が撮像された)場合には、撮像したビデオ画像を連結することが極めて困難となり、かかる方法が成立しない問題がある。
本発明は、このような課題に鑑み、漏れ無くかつ明瞭に港湾構造物の対象部分を撮像可能にして、その部分の劣化診断を適切に行えるようにした技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明者らは鋭意検討し、電動雲台やアクチュエータ等による姿勢制御に着目した。すなわち、これらを用いて、撮像部の姿勢を略一定に保てれば、小型船舶の船体が揺動しても思い通りの位置を撮像することができるのではないかと考えた。従来からも、定点観測や自動追尾監視システムなどで、撮像部の姿勢制御を行うことは提案および実施されている。しかし、従来の定点観測や自動追尾監視システムでは、原則として遠方の物体を観測ないし監視することを目的としている。これに対し港湾構造物の撮像では、わずか数m先を撮像することから、従来の姿勢制御技術を適用しても、まだ実用に耐える画像は得られない。これより、わずか数m先の撮像対象であっても適切に撮像できるように研究を重ねた結果、ローリング、ピッチングおよびヨーイングに加えてさらに上下動を検知して撮像部の姿勢および高さを調整すること、および揺動の多い小型船舶では重心近傍にこれらを配置しなければならないことを見出し、本発明を完成するに到った。
すなわち、本発明にかかる港湾構造物の劣化診断方法の代表的な構成は、小型船舶において重心近傍に姿勢制御機能付き撮像装置を取り付け、小型船舶を航行させつつ、この小型船舶のローリング、ピッチング、ヨーイングおよび上下動を検知して撮像装置の撮像部の姿勢および対象部分に対する高さを略一定に保ちながら港湾構造物の対象部分を連続で撮像し、撮像した画像を連結して展開画像を作成する処理をして、対象部分の劣化を診断することを特徴とする。
かかる構成によれば、港湾構造物の対象部分を確実に撮像して、その部分の劣化診断を適切に行うことができる。すなわち、港湾構造物の対象部分を連続で撮像することにより、各画像を連結してその部分全体を含んだ展開画像を得ることができる。これより、相対的にひび割れ等の変状の大きさを診断することができ、またどの位置に変状が生じているか一目瞭然な画像(展開画像)を記録として残すことができる。
上記の港湾構造物の下方を小型船舶に航行させて、撮像部にこの港湾構造物の床版の裏面を撮像させるとよい。すなわち、本発明は小型船舶に適用されるため、鋼管杭等が林立する港湾構造物の下方を航行させることができ、撮像部にこの港湾構造物の床版の裏面を撮像させることが可能である。
上記の小型船舶の上下動は、港湾構造物の床板の裏面からの距離を計測することによって検知するとよい。これにより、簡単かつ高精度に港湾構造物との距離を略一定に保つことが可能となる。
本発明にかかる姿勢制御機能付き撮像装置の代表的な構成は、ローリングを検知可能なローリングセンサと、ピッチングを検知可能なピッチングセンサと、ヨーイングを検知可能なヨーイングセンサと、上下動を検知可能な上下動センサと、ローリングセンサが検知したローリングを相殺する方向に回転可能な第1駆動軸と、ピッチングセンサが検知したピッチングを相殺する方向に回転可能な第2駆動軸と、ヨーイングセンサが検知したヨーイングを相殺する方向に回転可能な第3駆動軸と、上下動センサが検知した上下動を相殺するように上下動可能な上下動手段と、港湾構造物の対象部分を連続で撮像しつつ、第1駆動軸、第2駆動軸、第3駆動軸および上下動手段により、港湾構造物に対する姿勢と対象部分に対する高さの揺動が吸収される撮像部と、撮像した画像を連結して展開画像を作成する処理をして、対象部分の劣化を診断する制御部と、を有し、小型船舶の重心近傍に取り付けられることを特徴とする。
かかる構成によれば、小型船舶が揺動しても、港湾構造物の対象部分を確実に撮像することが可能となる。よって、その対象部分の劣化診断を適切に行うことができる。なお、上述した港湾構造物の劣化診断方法における技術的思想に対応する構成要素やその説明は、当該姿勢制御機能付き撮像装置にも適用可能である。
本発明によれば、港湾構造物の対象部分を確実に撮像可能であり、その部分の劣化診断を正確に行うことができる港湾構造物の劣化診断方法、およびこれに利用される姿勢制御機能付き撮像装置を提供可能である。
本実施形態にかかる港湾構造物の劣化診断方法が適用されるバースを示す図である。 本実施形態にかかる港湾構造物の劣化診断方法を説明するフローチャートである。 本実施形態にかかる姿勢制御機能付き撮像装置の概略構成を示す図である。 本実施形態にかかる姿勢制御機能付き撮像装置のローリング時の態様を示す図である。 本実施形態にかかる姿勢制御機能付き撮像装置のピッチング時の態様を示す図である。 本実施形態にかかる姿勢制御機能付き撮像装置のヨーイング時の態様を示す図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は、本実施形態にかかる港湾構造物の劣化診断方法が適用されるバース100を示す図である。図1に示すように、バース100は、柱状の構造物(鋼管杭102a〜102f等)の上に、床板104を設置して形成した係船岸である。係船側の側面には、船舶の発着時の衝撃を緩和するゴム製の防船材106a、106bが備えられる。また、バース100の上面には、安全対策として落下防止用の手摺108が備えられている。
図2は、本実施形態にかかる港湾構造物の劣化診断方法を説明するフローチャートである。以下では、図2のフローチャートに則り、港湾構造物の対象部分としてバース100の床版104の裏面(下面)を劣化診断する方法について説明する。
まず、第1のステップ134として、小型船舶110(図4等参照)において重心近傍(へそ)に後述する姿勢制御機能付き撮像装置(以下、撮像装置112と称する)を取り付ける。重心近傍に取り付けるのは、船体の中で最も重心部分が安定しており、揺動の影響を軽減できるためである。なお、本実施形態において小型船舶110と限定しているのは、床板104を支持する鋼管杭102a〜102fの間隔が2.5m程度となっており、この間を通過可能な大きさ(例えば、縦5m、横1.6m程度)である必要があるためである。
図3は、撮像装置112の概略構成を示す図である。図3に示すように、撮像装置112は、ローリングを検知可能なローリングセンサ114、ピッチングを検知可能なピッチングセンサ116、ヨーイングを検知可能なヨーイングセンサ118および上下動を検知可能な上下動センサ120を備えている。具体例としては、ローリングセンサ114およびピッチングセンサ116に2軸傾斜センサ(傾斜計の作動範囲としては+30°〜−30°程度)を採用することができる。ヨーイングセンサ118に方位センサを採用することができる。上下動センサ120には、対象(ここでは、床板104の裏面)までの距離を計測可能なレーザー距離計を採用することができる。
また、撮像装置112は、バース100の床板104の裏面(港湾構造物の対象部分)を撮像する撮像部124を備えている。撮像部124としては連続的にデジタル画像(カラー画像)を撮像可能なものが好ましく、デジタルスチルカメラまたはビデオカメラを用いることができる。撮像部124は、船体のローリング(横回転)を相殺する方向に駆動する第1駆動軸126、ピッチング(縦回転)を相殺する方向に駆動する第2駆動軸128、ヨーイング(水平回転)を相殺する方向に駆動する第3駆動軸130、および上下動手段132によって支持されている。なお、これらの駆動軸および上下動手段132は直列に接続される必要はあるが、その順序は限定されない。
ローリングセンサ114が検知した船体のローリングデータ、ピッチングセンサ116が検知した船体のピッチングデータ、ヨーイングセンサ118が検知した船体のヨーイングデータ、上下動センサ120が検知した船体の上下動データは、それぞれ信号として制御部122に送られる。制御部122は、不図示のCPUや、プログラムを記憶させているROM、プログラムを動作させるためのRAMなどから構成されるコンピュータシステム(いわゆるPC)である。
詳細には、制御部122にはソフトウェア(制御プログラム)として、ローリング制御ソフト122a、ピッチング制御ソフト122b、ヨーイング制御ソフト122cおよび上下動制御ソフト122dが格納されており、ローリングデータ、ピッチングデータ、ヨーイングデータおよび上下動データはそれぞれのソフトで処理される。なお、2軸傾斜センサのようにローリングとピッチング両方を取ることができる場合には、ソフトウェア(ローリング制御ソフト122a、ピッチング制御ソフト122b)に関しても統合すると好適である。
ローリング制御ソフト122aは、船体の重心近傍(へそ)に備えられる撮像部124の姿勢を略一定に保つために、入力されたローリングデータから船体の変位を読み取り、変位を相殺するのに必要な運動量を逐次算定し、ローリングを相殺する方向に第1駆動軸126を回転させる。同様に、ピッチング制御ソフト122bは、撮像部124の姿勢を略一定に保つために、入力されたピッチングデータから船体の変位を読み取り、変位を相殺するのに必要な運動量を逐次算定し、ピッチングを相殺する方向に第2駆動軸128を回転させる。同様に、ヨーイング制御ソフト122cは、撮像部124の姿勢を略一定に保つために、入力されたヨーイングデータから船体の変位を読み取り、変位を相殺するのに必要な運動量を逐次算定し、ヨーイングを相殺する方向に第3駆動軸130を回転させる。上下動制御ソフト122dは、撮像部124の高さを略一定に保つために、入力された上下動データから船体の変位を読み取り、変位を相殺するのに必要な運動量を逐次算定し、撮像部124の上下動を相殺するように上下動手段132を稼動させる。なお、上述した制御部122は、船体に搭載されていてもよいし、遠隔操作によりこれらを稼動させてもよい。
具体例としては、第1駆動軸126および第2駆動軸128に、2軸方向に回転可能な電動雲台を採用することができる。第3駆動軸130に、ロータリーアクチュエータを採用することができる。上下動手段132には、電動スライダー(電動シリンダー)を採用することができる。かかる構成によれば、ローリングセンサ114、ピッチングセンサ116、ヨーイングセンサ118および上下動センサ120の検知信号から、第1駆動軸126、第2駆動軸128、第3駆動軸130および上下動手段132が姿勢と高さの揺動を吸収することができ、撮像部124が充分実用に耐える画像を撮像可能となる。
再び、図2のフローチャートを参照する。次に、第2のステップ136として、床版104の裏面(港湾構造物の対象部分)を撮像可能な位置(床板104の下方)まで小型船舶110を航行させる。そして、第3のステップ138として、小型船舶110が床版104の下方を通過する間に、この裏面に対する撮像部124の姿勢および高さを一定に保ちながら、この裏面を連続で撮像する。
図4は、撮像装置112のローリング時の態様を示す図である。図4(a)が通常の状態を図示しており、図4(b)、(c)がローリングした状態を図示している。図4(a)〜(c)に示すように、小型船舶110のローリングに際しては、ローリングセンサ114がローリングを検知し、上下動センサ120が付随する上下動を検知する。
そして、ローリング制御ソフト122aがローリングセンサ114から信号を受けると、ローリングを相殺して撮像部124の姿勢を略一定に保つように、第1駆動軸126を回転させる。また、上下動制御ソフト122dが上下動センサ120から信号を受けると、上下動を相殺して撮像部124の高さを略一定(すなわち、裏面までの距離を常に所定の長さL1)に保つように、上下動手段132を稼動させる。
図5は、撮像装置112のピッチング時の態様を示す図である。図5(a)が通常の状態を図示しており、図5(b)、(c)がピッチングした状態を図示している。図5(a)〜(c)に示すように、小型船舶110のピッチングに際しては、ピッチングセンサ116がピッチングを検知し、上下動センサ120が付随する上下動を検知する。
そして、ピッチング制御ソフト122bがピッチングセンサ116から信号を受けると、ピッチングを相殺して撮像部124の姿勢を略一定に保つように、第2駆動軸128を回転させる。また、上下動制御ソフト122dが上下動センサ120から信号を受けると、上下動を相殺して撮像部124の高さを略一定(すなわち、裏面までの距離を常に所定の長さL1)に保つように、上下動手段132を稼動させる。
図6は、撮像装置112のヨーイング時の態様を示す図である。図6(a)が通常の状態を図示しており、図6(b)、(c)がヨーイングした状態を図示している。図6(a)〜(c)に示すように、小型船舶110のヨーイングに際しては、ヨーイングセンサ118がヨーイングを検知する。そして、ヨーイング制御ソフト122cがヨーイングセンサ118から信号を受けると、ヨーイングを相殺して撮像部124の姿勢を略一定に保つように、第3駆動軸130を回転させる。
再び、図2のフローチャートを参照する。次に、第4のステップ140として、連続で撮像した各画像を連結(変形・貼り合わせ)して、その部分全体を含んだ展開画像(パノラマ画像)を作成する。そして、第5のステップ142として、床版104の裏面の劣化を診断する。
展開画像の作成により、相対的に変状の大きさ(例えばひび割れの幅、長さ、起点終点の座標や剥離、鉄筋露出等の面積)を診断することができ、またこれらの証明として画像を残すことができる。よって、正確な劣化図を作成することができ、複数回の調査結果を比較することが可能となる。これより、変状の経年変化を明瞭化することができるので、設備の長寿命化のための適切な補修設計・施工が可能となる。また、目視調査の際に問題となる、作業員の技能および観察力の違いによる調査結果のばらつきに関しても、画像を用いてチェックが可能なため回避することができる。
なお、本実施形態のように撮像部124の姿勢制御を行わず、航行速度を極めて遅くして船体の揺動を抑制し、床板104の裏面を撮像することも考えられる。しかし、その場合でも、船体が揺動して対象部分がフレームから外れてしまい、どこを撮像した画像であるか判別するのが困難となる。すると、各画像を連結して展開画像を得ることが実質的に不可能となる。
これに対し、上述した構成によれば、港湾構造物の対象部分を確実に撮像可能であり、その部分の劣化診断を適切に行うことができる。なお、かかる港湾構造物の劣化診断方法および撮像装置112は上記バース100に限られず、例えば護岸の劣化診断に適用することができる。海上(小型船舶)において護岸を横から撮像して劣化診断する場合には、上下動センサ120としては加速度センサを採用することができる。
なお、上記港湾構造物とは、海上に存在するものに限られず、河川や湖沼上の構造物も当然含むものとする。また、悪路を走る車両や、災害時のリモートコントロール車両から安定した画像を得ることを目的として、本実施形態の撮像装置112を利用することも可能である。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、港湾構造物の劣化診断方法およびこれに利用される姿勢制御機能付き撮像装置として利用することができる。
100…バース、102a〜102f…鋼管杭、104…床板、106a、106b…防船材、108…手摺、110…小型船舶、112…姿勢制御機能付き撮像装置、114…ローリングセンサ、116…ピッチングセンサ、118…ヨーイングセンサ、120…上下動センサ、122…制御部、122a…ローリング制御ソフト、122b…ピッチング制御ソフト、122c…ヨーイング制御ソフト、122d…上下動制御ソフト、124…撮像部、126…第1駆動軸、128…第2駆動軸、130…第3駆動軸、132…上下動手段

Claims (4)

  1. 小型船舶において重心近傍に姿勢制御機能付き撮像装置を取り付け、
    前記小型船舶を航行させつつ、該小型船舶のローリング、ピッチング、ヨーイングおよび上下動を検知して前記撮像装置の撮像部の姿勢および対象部分に対する高さを略一定に保ちながら港湾構造物の対象部分を連続で撮像し、
    前記撮像した画像を連結して展開画像を作成する処理をして、前記対象部分の劣化を診断することを特徴とする港湾構造物の劣化診断方法。
  2. 前記港湾構造物の下方を前記小型船舶に航行させて、前記撮像部に該港湾構造物の床版の裏面を撮像させることを特徴とする請求項1に記載の港湾構造物の劣化診断方法。
  3. 前記小型船舶の上下動は、前記港湾構造物の床板の裏面からの距離を計測することによって検知することを特徴とする請求項2に記載の港湾構造物の劣化診断方法。
  4. ローリングを検知可能なローリングセンサと、
    ピッチングを検知可能なピッチングセンサと、
    ヨーイングを検知可能なヨーイングセンサと、
    上下動を検知可能な上下動センサと、
    前記ローリングセンサが検知したローリングを相殺する方向に回転可能な第1駆動軸と、
    前記ピッチングセンサが検知したピッチングを相殺する方向に回転可能な第2駆動軸と、
    前記ヨーイングセンサが検知したヨーイングを相殺する方向に回転可能な第3駆動軸と、
    前記上下動センサが検知した上下動を相殺するように上下動可能な上下動手段と、
    港湾構造物の対象部分を連続で撮像しつつ、前記第1駆動軸、前記第2駆動軸、前記第3駆動軸および前記上下動手段により、港湾構造物に対する姿勢と対象部分に対する高さの揺動が吸収される撮像部と、
    前記撮像した画像を連結して展開画像を作成する処理をして、前記対象部分の劣化を診断する制御部と、
    を有し、
    小型船舶の重心近傍に取り付けられることを特徴とする姿勢制御機能付き撮像装置。
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