JP5599630B2 - 加飾シート、その製造方法、及び、樹脂成形物 - Google Patents

加飾シート、その製造方法、及び、樹脂成形物 Download PDF

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Description

本発明は、自動車内外装、家具、建築材料、鞄、家電製品、オーディオ、パソコン、携帯電話、カメラ、ビデオカメラ、看板、ディスプレイ、ネームプレート、額縁、パチンコ−パチスロ等アミューズメント製品等の樹脂製品の表面に新規な質感を付加する加飾シート、その製造方法、及び、かかる加飾シートを用いて成形された樹脂成形物に関する。
樹脂成形品の成形にあたって、加飾シートを金型に挿入して成形品表面に金属調などの外見を付与する方法や、加飾シートを基材樹脂シートに押出ラミネートにより積層したのちに、真空成形等により成形して成形品表面に金属調などの外見を付与する方法は、高級感を減ずることなく、従来の金属材料と置き換えが可能で、かつ、同時に省工程、低コスト、軽量化などを達成することができるために、様々な加飾シートの技術が提案されている。
このようなもののなかで、有色のものは、例えば、グラビア印刷法、原料着色フィルム法、あるいは、特許第3718696号公報(特許文献1)記載の染色法などによって得られるものが知られており、これらは、染色アルマイト法、電解着色法などの金属への直接処理では得られない、新規な色感、艶、光沢、てりなどが得られるとして、高い評価を受けている。
しかし、これら従来技術による製造方法では、以下の問題があった。
<グラビア印刷(裏ベタ印刷)法>
・ピンホールや色むらが不可避的に発生してしまう。
・グラビアの版目が目立ちやすい。特に成形品に成形した際、深く絞った部分に顕著に現れる。
・発色性を向上させるために印刷厚さを厚くしようとする(版のセルを大きくする)と上記の現象がさらに顕著となり成形前の状態でも版目が現れる。
・印刷層の厚さは数μm以下となり、このために鮮鋭性、発色性のある意匠が得られにくい。深絞りをした部分ではその色が極端に薄くなり、商品価値を失う。
・印刷後、印刷面を他のフィルムと積層した場合、印刷層と被印刷フィルム間で層間剥離を起こしやすい。層間剥離は成形時に深絞りをした部分で特に起こりやすい。
・製造中、溶剤の揮発によってインキの濃度が上昇するため、インキの濃度を常に監視しながら溶媒を追加する必要がある。
<原料着色フィルムを使用した場合>
原料着色フィルムは、原料の樹脂組成物に着色剤を添加し、押出し法、あるいは、カレンダー法により製造されるため、さまざまな色調、濃淡に対応できる多種多様な原着フィルムの少量生産は事実上不可能であり、また、大量に生産した場合には大きな在庫負担となる。
<染色法>
本発明者等は、新規な質感を有し、斬新なイメージを付与することができる加飾シートを可能とする加飾シート用フィルムを提供すべく、特許第3718696号公報で、染色による方法を提案しているが、染色法には以下の問題がある。
・フィルムを染色する工程が別に必要となるため高コストとなる。
・染色はフィルムを大容量の染色液槽に長時間浸漬して行うが、通常一回の染色では着色が不充分であり、そのため染色工程を3〜6回繰返し行う必要があり、コストが高く、不良率も高くなる。
・染色条件(温度、時間、濃度等)の調整に高度な熟練が必要で品質管理が難しい。ロット間、ロット内で色ぶれを起こしやすい。
・使用できるフィルムが染色適性のあるポリエステルフィルムやアクリルフィルム等に限定される。
・廃液が大量に発生するために環境負荷が高く、廃液処理コストがかかる。
・溶剤タイプの染色液を使用する場合は、その溶剤に対して耐性のある材料に限定される。
・水性タイプの染色液を使用する場合は、染色液を80℃〜90℃の高温にして処理するため、耐熱性のある材料に限定される。例えば、アクリルフィルムは高透明性と染色適性を有しているが耐溶剤性、耐熱性、引裂性に劣るため加工が難しく、フレアやシワを起こしやすい。
・染色フィルムの在庫を持つ必要があり保管コストが掛かる。在庫リスクを抱える。
・染色後の巻き取りでブロッキングを起こしやすい。
・顔料に比べ染料は耐候性に劣るため、最外層に近い部分に染色されたフィルムを配した場合は退色しやすく、そのために用途が限定される。
・摩擦堅牢度試験で色落ちが発生するために表面に保護フィルムが必要となる。
このように、従来のグラビア印刷法、原料着色フィルム法、及び、染色法ともに、いずれも問題点を有していた。
そこで、本発明者等は特開2009−220318公報で、これら問題を解決する技術を提案した。
この技術では図5に示すように、厚さが50μm以上でかつ平行光線透過率が90%以上の熱可塑性樹脂フィルム1、厚さが10μm以上でかつ着色剤が配合された接着剤からなる第1接着剤層2’、金属保持用フィルム層5、金属層6、第2接着剤層7’、及び、熱可塑性樹脂からなる基材シート8がこの順に積層されて構成されている加飾シートが提案されている。この加飾シートは、上記した従来のグラビア印刷法、原料着色フィルム法、及び、染色法が持っていた多くの問題点を有せず、かつ、これら従来技術では得られなかった高級感のある艶、深み、てり、発色性、及び、金属光沢を備えた加飾シートであるが、実際に量産を行うと、色むら、色抜けが発生しやすく、極めて歩留まりが悪いと云う問題を生じることが判った
特許第3718696号公報 特開2009−220318号公報
本発明は、上記した従来のグラビア印刷法、原料着色フィルム法、及び、染色法が持っていた多くの問題点を有せず、かつ、これら従来技術では得られなかった高級感のある艶、深み、てり、発色性、及び、金属光沢を備えながら、実際の生産時に色むら、色抜けなどの問題を生じない加飾シートを提供することを目的とする。
本発明者等は上記色むら、色抜けの原因について検討を行った。その結果、熱可塑性樹脂フィルム1’として、高透明性であり、成形性に優れ、かつ、最終製品である成形品に耐擦傷性、耐薬品性、及び、耐候性を付与することができるためにアクリル系樹脂フィルムを用いることが望ましいが、このとき、アクリル系樹脂フィルムはフィッシュアイが多く、フレアーがあるために、着色剤が配合された接着剤の均一な塗布が極めて困難であり、このために、上記の色むら、色抜けが生じることが判った。
一方、金属保持用フィルム側への着色剤が配合された接着剤の塗布は、金属層が設けられた金属保持用フィルム単独の取り扱いは金属層の傷、剥がれなどが生じるために困難であるために、金属層が設けられた金属保持用フィルムと熱可塑性樹脂からなる基材シートとが接着剤によって貼り付けられてなる複合シートの状態で行うこととなる。しかし、熱可塑性樹脂からなる基材シートは加飾シート全体の取り扱い性、剛性を担うものであり、通常、100μm以上1000μm以下と厚く、このために、製造上の厚さむら誤差が1〜2%と低い場合であっても、厚さむらの実際の値は1μm〜20μmと大きくなり、このような基材シートを含めた複合シートへの接着剤の精度良い塗布は実際の製造時には事実上不可能であり、従って、この場合も色むら、色抜けの防止は困難であることが判った。
本発明者等はこのような検討の結果、本発明に至った。
すなわち、本発明の加飾シートは前記課題を解決するために、請求項1に記載の通り、50μm以上の厚さでかつ平行光線透過率が90%以上のアクリル系樹脂フィルム層、第1接着剤層、中間フィルム層、着色剤が配合された接着剤からなる、10μm以上の厚さを有する第2接着剤層、金属保持用フィルム層、金属層、第3接着剤層、及び、熱可塑性樹脂からなる基材シートがこの順に積層されて構成されていることを特徴とする加飾シートである。
本発明の加飾シートの製造方法は請求項2に記載の通り、請求項1に記載の加飾シート
の製造方法において、前記基材シートの一方の面に接着剤を塗布して前記第3接着剤層を形成する工程、前記第3接着剤層に、一方の面に前記金属層が保持された金属保持用フィルムの前記金属層側の面を積層して第1の複合シートを形成する工程、中間フィルムの一方の面に着色剤が配合された接着剤を塗布して10μm以上の厚さの前記第2接着剤層を形成する工程、前記第2接着剤層が形成された前記中間フィルムの前記第2接着剤層側の面を、前記第1の複合シートの前記金属保持用フィルム側の面に積層して第2の複合シートを形成する工程、50μm以上の厚さでかつ平行光線透過率が90%以上のアクリル系樹脂フィルムの一方の面に接着剤を塗布して前記第1接着剤層を形成する工程、そして、前記第1接着剤層が形成された前記アクリル系樹脂フィルムの前記第1接着剤層側の面を前記第2の複合シートの前記中間フィルム側の面に積層する工程を有することを特徴とする加飾シートの製造方法である
また、本発明の樹脂成形物は、請求項3に記載の通り、請求項1に記載の加飾シートを用いて成形されたことを特徴とする樹脂成形物である。
本発明の加飾シートによれば、グラビア印刷法、原料着色フィルム法、及び、染色法が持っていた多くの問題点を有せず、かつ、これら従来技術では得られなかった高級感のある艶、深み、てり、発色性、及び、金属光沢を備えながら、実際の生産時に色むら、色抜けなどの問題を生じない加飾シートとなる。
また、請求項3に記載の樹脂成形物によれば、高級感のある艶、深み、てり、発色性、及び、金属光沢を備え、色むらのない成形物を得ることができる。
本発明にかかる加飾シートの一例を示すモデル断面図である。 基材シートに第3接着剤層を介して金属層を保持した金属保持用フィルム層を貼り合わせてなる中間材(複合シートL)と、透明樹脂フィルムとを第2接着剤層により貼り合わせる工程を示すモデル図である。 比較例の印刷技術を用いてなる加飾シートGのモデル断面図である。 比較例の染色技術を用いてなる加飾シートHのモデル断面図である。 特開2009−220318公報記載の加飾シートのモデル断面図である。
本発明の加飾シートは上記のように、アクリル系樹脂フィルム層、第1接着剤層、中間フィルム層、着色剤が配合された接着剤からなる第2接着剤層、金属保持用フィルム層、金属層、第3接着剤層、及び、熱可塑性樹脂からなる基材シートがこの順に積層されて構成されていることを特徴とする加飾シートである。
ここで、このような加飾シートの一例の断面を図1にモデル的に示す。
図中符号1はアクリル系樹脂フィルム層(この例では平行光線透過率が90%以上でかつ厚さが50μm以上)であり、順次、第1透明接着剤層2、中間フィルム層3、厚さが10μm以上でかつ着色剤が配合された接着剤からなる第2接着剤層4、金属保持用フィルム層5、金属層6、第3接着剤層7、及び、熱可塑性樹脂からなる基材シート8が、積層されてなる。
最外層には、高透明性であり、成形性に優れ、かつ、最終製品である成形品に耐擦傷性、耐薬品性、及び、耐候性を付与することができるので、上記のようにアクリル系樹脂からなることが必要である。ここで、アクリル系樹脂は、メタクリル酸エステルを主体とする重合体であり、単独重合体としては、ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリエチルヘキシルメタクリレート等が挙げられる。また、メタクリル酸エステルと他の単量体との共重合体であっても良く、そのようなものとしてポリメチルメタクリレート・スチレン共重合体等が挙げられる。さらに、メタクリル樹脂と一種またはそれ以上の他の樹脂とからなるポリマーアロイであっても良く、そのようなものとして、例えばポリメチルメタクリレート・ポリフッ化ビニリデンアロイ等が挙げられる。
ここで、これらアクリル系樹脂のうち、透明性、成形性、耐擦傷性が良好であるために、ポリメチルメタクリルレートを用いることが好ましい。
なお、これらアクリル系樹脂は、柔軟性を付与する目的でゴム粒子が添加されたものであっても良い。
ここで、アクリル系樹脂層の厚さは50μm以上とすることが好ましい。50μm以下であると、加飾シートとしての深みや艶が得られなくなることがある。ただし、あまり厚すぎると成形性が低くなるとともに貼り合わせ作業性が低下し、コストが高くなるために、通常は500μm以下とし、好ましくは250μm以下である。さらに、平行光線透過率が90%以上であると、加飾シートとしての充分な色の深みや艶を得ることができるので好ましい。
なお、通常、アクリル系樹脂フィルムは無色透明なものを用いるが、後述する第2接着剤層4と同系の色であれば、着色されていても良いが、このとき、濃い色であると加飾シートとしての深みや艶が得られなくなるためにアクリル系樹脂フィルムの平行光線透過率が90%以上であるようにすることが好ましい。
第1透明接着剤層としては、透明な接着剤によって構成されることが必要である。また、少なくとも本発明に係る加飾シートを用いた成形時の熱に耐えられる耐熱性を有していることが必要である。このようなものとしてはウレタン系の接着剤が挙げられる。この第1透明接着剤層は、上記アクリル系樹脂フィルムに接着剤を塗布して形成しても、あるいは、後述する中間フィルム層に接着剤を塗布して形成しても良い。第1透明接着剤層の厚さとしては通常、2μm以上20μm以下とする。
中間フィルム層は樹脂からなる中間フィルムにより構成される。樹脂の種類としては、フィッシュアイが多く、フレアーがあると云う欠点を現状有するアクリル樹脂以外の樹脂、例えば、ポリエステル系、ポリカーボネート系、ポリオレフィン系などが挙げられるが、加飾シートとして高い形成性を得られるので、延伸性を向上させた各種変性ポリエチレンテレフタレートフィルムを用いることが好ましい。上記中間フィルムは通常は透明なものを用いるが、着色剤が配合された接着剤からなる第2接着剤層の色と金属層による金属調外観とが充分に視認できる範囲であれば、半透明なものであっても良い。
中間フィルム層の厚さとしては、加飾シートとして高い成形性と貼り合わせ作業性、経済性を考慮すると例えば3μm以上100μm以下、好ましくは5μm以上50μm以下である。
第2接着剤層は、着色剤が配合された接着剤からなることが必要である。そして、この第2接着剤層の厚さを10μm以上とすると、充分に深みがあり、鮮やかな発色の加飾シートとすることができる。ここで、ベースとする接着剤としては、黒や褐色などの濃色の着色剤を併用する場合でなければ無色透明のものを用いることが好ましい。また、少なくとも成形時の熱に耐えられる耐熱性を有していることが必要である。このようなものとしてはウレタン系の接着剤が挙げられる。
また、用いる着色剤としては、着色剤としては一般的な有色のものが用い得る。すなわち、顔料、染料などを単独で、あるいは適宜組み合わせて用いる。
第2接着剤層における接着剤に対する着色剤の配合比は、高すぎても低すぎても深みが得られにくくなる。最適な配合範囲は、着色剤の色、用途にもよるが、通常、接着剤100重量部あたり、0.5部以上、100部以下であることが好ましく、より好ましくは1部以上50部以下である。
着色剤の接着剤への配合はディゾルバーなどで容易に、均一分散させることができる。
第2接着剤層は上記のような着色剤が配合された接着剤を、前記中間フィルム層を構成する中間フィルムの片面に塗布することによって形成する。
第2接着剤層の厚さとしては10μm以上とすることが好ましい。厚さが10μm未満とすると、充分に深みがあり、鮮やかな発色を付与することができないことがある。好ましい範囲は15μm以上である。なお、さらに厚く、50μm程度とすることもできるが、このとき、接着剤の希釈溶媒の乾燥不良による品質低下を引き起こしやすく、通常は30μm以下とすることが好ましい。
このような厚い接着剤層は一般的でないが、例えば、ダイコーターによるダイコート法により上記の中間フィルムの片面に、着色剤が配合された接着剤を塗布することで効率よく、かつ、均一な厚さに形成することができる。
ここで、ダイコーターの製造者としては井上金属工業社やヒラノテクシード社などが知られている。
さらに使用する接着剤の種類、着色剤の種類とその配合量、及び、第2接着剤層の厚さを調整して第2接着剤層の厚さ方向の濁度が15以下となるようにすることが良好なてりを得るために必要である。
金属保持用フィルムとしては、後述する金属層形成時の段取り工程1回あたりの、真空容器内に入れることができる1ロールあたりの巻き長さを著しく長くすることができるので、薄く、かつ、金属との密着性の良好なものを用いことが好ましい。
金属保持用フィルムの厚さとしては100μm以下、好ましくは40μm以下、より好ましくは25μm以下である。厚さの下限としては、金属層形成及びその後の取り扱いに充分であれば良く、3μm以上、好ましくは5μm以上である。
金属保持用フィルムはポリエステル系フィルムあるいはポリオレフィン系フィルムであることが、金属層との密着性が優れているために好ましい。加飾シートとして高い成形自由度を得るために、延伸性を向上させた各種変性ポリエチレンテレフタレート系フィルムを用いることもできる。
さらに、金属保持用フィルムは少なくとも1面にヘアライン加工が施されていることが,最終製品としたときに高級感を付与することができるので好ましい。さらに金属層形成側の面にヘアラインを施すことにより金属層との密着性を向上させることができるのでより好ましい。
金属保持用フィルムの金属層は、真空蒸着、CVD、イオンプレーティング、プラズマCVD、スパッタリング等の真空応用技術により形成する。この場合、これら金属膜形成装置の限られた大きさの真空容器部に、より長尺のフィルム(シート)が収納できることが金属層形成ではコスト的に望ましい。
用いる金属としては、たとえば、アルミニウム、クロム、インジウム、錫、ニッケルおよびこれらの合金が挙げられるが、特に、角部でも金属光沢を充分に確保することができ、かつ、耐腐食性が高いので、インジウムであることが望ましい。
金属保持用フィルムに形成する金属層の厚さとしては100Å以上1000Å以下であることが好ましい。100Å未満であると金属層形成の効果が充分に得られず、一方、1000Å超であるとコストアップとなり実用的ではない。
金属保持用フィルムは、金属が形成された面が基材シート側になるように配置される。すなわち、本発明に加飾シートの製造において、積層は、通常、基材シートの片面に対して徐々に上の層を接着して行う。これにより、中間製品の取り扱い性が良好で、歩留まりが向上するが、特に金属保持用フィルムの金属形成面は取り扱い上、傷がつきやすいためである。
第3接着剤層で用いる接着剤としては、充分な接着力及び少なくとも成形時の熱に耐えられる耐熱性を有しているものが使用可能であり、一般にポリウレタン系接着剤などを使用することができる。第2接着剤層の厚さは通常2μm以上20μm以下である。
基材シートを構成する樹脂としては、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリプロピレン、ポリカーボネート系樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニルなどから、最終の成形品を成形する樹脂に合わせて、リサイクル性を考えて適宜選択する。
また、基材シート層の厚さは、取り扱い性、成形性、剛性、コスト等を勘案して決定するが、通常は100μm以上1000μm以下とする。
本発明の加飾シートは、例えば、まず、金属保持用フィルムの一方の面に金属層を形成する工程を先行して行い、この金属保持用フィルムの金属層側に第3接着剤層を介して基材シートを積層し(このことにより金属層が保護される)、ついでこの積層品の金属保持用フィルム側に、着色剤が配合された接着剤からなる第2接着剤層を介して中間フィルムを積層し、最後に、この中間フィルム面に第1接着剤層を介してアクリル系樹脂フィルムを積層するなどの方法で製造できる。
このようにして形成された加飾シートは、真空成形、圧空成形、真空圧空成形、などにより、あるいは、これらにより成形されたのち、インサートとしてインサート成形されて、成形物となる。
このように成形された本発明の加飾シート及び成形品は、グラビア印刷での欠点である、ピンホールや色むらの発生、グラビアの版目の視認性、鮮鋭性及び発色性の低さ、深絞り部分での色の薄化、層間剥離、インキの濃度問題などが生じず、原料着色フィルムを使用した場合での、多品種少量生産へ対応困難、在庫負担の問題も生じない。さらに、染色法での工程増加問題、繰り返し処理が必要であることまたそれに伴う歩留まり低下問題、品質(着色)管理の困難さ、フィルム種類の限定、廃液処理、在庫負担、ブロッキング、褪色、色落ちなどの問題も生じず、実際の製造において、色むら、色抜けなどが生じず歩留まり良く生産できる。
特に、中間製品の在庫に関して、本発明の加飾シートにおいては、基材シートに第3接着剤層を介して金属層を保持した金属保持用フィルム層を貼り合わせた段階の中間材は汎用性が高いので、在庫負担となることが少ない。すなわち、この段階の中間材を予め生産しておけば、接着剤に需用者の求めに応じた色の着色剤を配合し、やはり需用者の求めに応じた熱可塑性樹脂フィルムと貼り合わせるだけで、多品種少量生産への対応が可能となる。
ここで、上記基材シートに第2接着剤層を介して金属層を保持した金属保持用フィルム層を第2接着剤層で貼り合わせた段階の中間材と中間フィルムとを第2接着剤層により貼り合わせて行う中間工程について、図2を用いて説明する。
図2中破線で囲まれ符号α0を付して示されているのが、ダイコーターであり、サービスタンクα1には、予め調製された第2接着剤β2が容れられており、サービスタンクα1の底部に接続された配管にはポンプα2が接続されており、第2接着剤β2はこのポンプα2によりノズル部α3へ供給される。
一方、中間フィルムはロール状に巻かれており(ロールβ1)、上記ダイコーターα0に供給され、その片面には上記ノズル部α3から供給される第2接着剤β2により、第2接着剤層が形成される。
この第2接着剤層の第2接着剤β2は乾燥炉α4によって溶剤成分が除去され、貼り合わせに適切な温度に保たれた1対のラミロールα5のロール間へと供給される。
また、基材シートに金属層を保持した金属保持用フィルム層を第3接着剤層で貼り合わせた段階の中間材(複合シートL)はロール状に巻かれており(ロールβ3)、やはり、1対のラミロールα5のロール間に供給され、一方の面に第2接着剤層が形成された中間フィルムとその第2接着剤層によって貼り合わされる。
これら各層が貼り合わされた後、冷却ロールα6により、冷却された後ロール状に巻き取られ(β4)、中間フィルム層、第2接着剤層、金属保持用フィルム層、金属層、第3接着剤層、及び、基材シートからなる中間材が得られ、さらにその後、この中間材にさらに第1透明接着剤層とアクリル系樹脂フィルムとを積層することにより本発明に係る加飾シートが得られる。
以下に本発明の加飾シートの実施例について具体的に説明する。
<金属保持用フィルムへの金属層の形成>
厚さが25μmの変性ポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人デュポンフィルム社製テフレックスFT−3)の一方の面に真空蒸着法により厚さが40nmのインジウム層を形成した。
<基材シートへの金属層が形成された金属保持用フィルムの積層>
基材シートとしては厚さが250μmのアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体製シートを用いた。
第3接着剤層用の接着剤としては、ウレタン系接着剤(東洋インキ社製TM−K51(15重量部)、同CST−RT85(2.25重量部)、酢酸エチル(15重量部)から調製)。以下「ウレタン系接着剤α」)を用い、井上金属工業社製ダイコーターより、上記基剤シートの片面に溶媒乾燥除去後の厚さが10μmとなるように塗布し、その後加熱により溶媒の酢酸エチルを充分に蒸発除去させて第3接着剤層を形成した。その後、金属層が形成された金属保持用フィルムを、その金属層が基剤シート側になるようにして貼り合わせ、複合シート(中間材)Lを形成した。
<第2接着剤の調製、中間フィルム層への塗布>
第2接着剤層でも第3接着剤層で用いた接着剤と同じウレタン系接着剤αに着色剤を配合して用いた。すなわち、接着剤100重量部に対して着色剤として日弘ビックス社製NSP−VG 105D(RED)(赤色顔料。固形分濃度20%)を46.5重量部となるようにディゾルバーを用いて均一配合した。
次いで、この着色剤が配合された接着剤を、ダイコーターを用いて中間フィルム(帝人デュポンフィルム社製テフレックスFT−3、厚さ:25μm、無色透明)の一方の面に溶媒乾燥除去後の厚さが15μmとなるように塗布し、その後加熱により溶媒の酢酸エチルを充分に蒸発除去させて第2接着剤層を形成したのち、上記複合シートLの金属保持用フィルム面に積層して複合シートMを得た。
<本発明の加飾シートA及び成形品>
厚さが50μmでかつ平行光線透過率(日本電色工業社製ND−Σ80で測定)が92%のポリメチルメタクリレートフィルム(住友化学社製S001)の一方の面に第3接着剤層で用いた接着剤と同じウレタン系接着剤αを乾燥後の厚さが5μmとなるようにダイコーターを用いて塗布し、その後加熱により溶媒の酢酸エチルを充分に蒸発除去させて第1透明接着剤層を形成したのち、上記複合シートMの中間フィルム層に積層して本発明に係る加飾シートA(実施例1)を得た。
ここで、上記着色剤が配合された接着剤について、その溶媒蒸発除去後の厚さが上記第2接着剤層と同じ15μmになるようにアプリケ−ターを用いてガラス板に塗布した後、溶媒を充分に蒸発除去させて接着剤膜を形成した.このように作製した着色剤が配合された接着剤膜について、日本電色工業社製ND−Σ80で濁度を測定したところ10.93であった。
上記加飾シートAを工業デザイナーの10人の合議体により、室内光で艶、発色性、及び、金属光沢について評価を行い、色の深み、及び、てり、すなわち、底部からの反射光の鮮やかさ(すなわち、色の深みとてりとは一見、相反するもののように考えられるが、宝石級のルビー、サファイヤなどにおいては、深みのある色と底部からの鮮やかなてりとは両立する)に関しては、屋外の太陽光での評価を行った(以下の官能評価は同様の合議体によって行われた)。
その結果、深みのある色調(赤色)であって鮮やかな発色であり、てりもはっきりしており、ルビーを思い起こすような透明感のある全く新しい金属調光沢の外観を有しているとの評価を受けた(以下、官能評価は同様の合議体によって行われた)。
また、上記で製造された加飾シートAは幅83cm、長さ250mであった(以下、実施例・比較例において、同様の大きさを製造した。)が、その全体に対して色むら、色抜けの有無に調べたところ、色むらはなく、色抜け欠点は3箇所であり、充分に高い生産性が確保されることが判った。
この加飾シートAの基材シート側の面を厚さ3mmのポリカーボネートシートと押出しラミネーション法により積層した後、真空成形により立体形状に成形してスーツケースのシェルを得たが上記新しい金属調外観は損なわれることがなかった。
<加飾シートB:比較例>
加飾シートAと同様に、ただし、加飾シートAでは厚さが50μmでかつ平行光線透過率が92%のポリメチルメタクリレートフィルム(住友化学社製S001)を用いたが、このフィルムの代わりに厚さが25μmと薄いもの(三菱レイヨン社製ポリメチルメタクリレートフィルム。平行光線透過率:92%)用いて、加飾シートBを得た。
この加飾シートBは加飾シートAに比して明らかに色に深みが不足しており、つやも少なく、受ける印象も弱いものであるとの評価を受けた。
また、生産時の色むら、色抜けの発生は加飾シートAと同レベルであり、充分に少ないものであった。
<加飾シートC:比較例>
加飾シートAと同様に、ただし、加飾シートAでは厚さが50μmでかつ平行光線透過率が92%のポリメチルメタクリレートフィルム(住友化学社製S001)を用いたが、このフィルムの代わりに平行光線透過率が88%と低い変性ポリエステルフィルム(帝人デュポンフィルム社製テフレックスFT−3。厚さ:50μm)を用いて、加飾シートCを得た。
この加飾シートCは加飾シートAに比して明らかに色に深みがなく、つやも少なく、受ける印象も弱いものであるとの評価を受けた。ただし、生産時の色むら、色抜けの発生は加飾シートAと同レベルであり、充分に少ないものであった。
<加飾シートD:比較例>
加飾シートAと同様に、ただし、加飾シートAでは15μmの厚さの第2接着剤層を形成したが、これを5μmと薄く、ただし、配合した顔料は加飾シートAの場合よりも多く添加して最終的に加飾シートAと同等の色の濃さとなるよう色目を合わせて、形成し、加飾シートDを得た。
この加飾シートDも加飾シートAに比して明らかに色に深みがなく、つやも少なく、受ける印象も弱いものであるとの評価を受けた。ただし、生産時の色むら、色抜けの発生は加飾シートAと同レベルであり、充分に少ないものであった。
<<印刷品(加飾シートE)>>
図3にその断面をモデル的に示した、印刷による赤色の着色を行った加飾シートEを作成した。
厚さが50μmでかつ平行光線透過率が92%のポリメチルメタクリレートフィルム(住友化学社製S001)の1面(貼り合わせ面)にグラビア印刷法(ヘリオ100線)で赤色のインクにより印刷層9を形成した着色フィルムを、印刷層側を中間材側になるようにして、加飾シートAで用いたものと同じウレタン系接着剤αによる透明接着剤層2’(厚さ15μm。ダイコーターにより形成)を介して、上記複合シート(中間材)Lと貼り合わせて、貼り合わせて加飾シートEを得た(図3中、符号7’は第2接着剤層、符号1、5、6、8は図1と共通)。
この加飾シートEの色彩及び色調は加飾シートAと同様のレベルとなるように印刷条件により調整されている。
この加飾シートEについて加飾シートAと比較して評価したところ、艶、深み、てりにおいて加飾シートAに劣り、また、光沢に関しては角部で”いやみがある”との評価結果であった。光沢に対するこのような評価に関しては、グラビアの版目による色のにじみが特に顕著となったものと考えられる。ただし、生産時の色むらは発生しなかったが、印刷抜けが多数発生した。
<<染色品(加飾シートF)>>
ポリフッ化ビニリデンとポリメチルメタクリレートとを共押出しして形成された積層フィルム(クレハ社製KFCフィルム、ポリフッ化ビニリデン層:厚さ5μm、ポリメチルメタクリレート層:厚さ45μm)のポリメチルメタクリレート層のみが染色されるように染色した(染色条件:90℃の染色浴に30分浸漬、その後水洗し、次いで75℃で90秒間乾燥、この染色・水洗・乾燥を計3回繰り返し、染色された透明フィルムの一方の面から他方の面に向かう深さ方向の色の濃度が徐々に高くなるように染色された)複合フィルム10を得た。ここで上記染色条件は最終的得られる加飾シートの色彩及び色調が加飾シートAと同様のレベルとなるように設定された。
次いで、この染色された複合フィルムを、その染色面を中間材側になるようにして、加飾シートAで用いたものと同じウレタン系接着剤αによる接着剤層6’(厚さ:15μm。ダイコーターにより形成)を介して、複合シート(中間材)Lと貼り合わせて、特許第3718696号公報に記載の技術にかかる加飾シートF(図4参照。図4中、符号7’は第2接着剤層、符号5、6、8は図1と共通)を得た。
この加飾シートFについて加飾シートAと比較して評価したところ、深みにおいて加飾シートAに若干劣り、てりにおいては加飾シートAに劣るとの評価結果を受けた。ただし、生産時の色むら、色抜けの発生はなかった。
この加飾シートFと加飾シートAとの評価結果から考察すると、深みとてりは、表面層近くには透明な層を配置し、そして、着色剤を加飾シート内の金属層にできるだけ近くに配置することにより、より高く発現されるものであろうと考えられた。
<加飾シートG:実施例>
加飾シートAと同様に、ただし、第1接着剤層で用いた着色剤を配合して用いたウレタン系接着剤における、着色剤としての日弘ビックス社製NSP−VG 105D(RED)(赤色顔料)の配合量を46.5重量部ではなく120重量部として加飾シートGを得た。また、このより多く着色剤が添加された接着剤の乾燥後の厚さ15μmの濁度を別途調べたところ、20となっていた。
この加飾シートGについて加飾シートAと比較して評価したところ、深みにおいて加飾シートAと同等であったが、てりにおいては加飾シートAに若干劣るとの評価結果を受けた。この加飾シートGの生産時の色むら、色抜けの発生は加飾シートAと同レベルであり、充分に少ないものであった。
<加飾シートH:実施例>
加飾シートAと同様に、ただし、第1接着剤層で用いた着色剤を配合して用いたウレタン系接着剤における、着色剤としての日弘ビックス社製NSP−VG 105D(RED)の代わりに青色顔料であるNSP−VP 663(D)(BLUE)(青色顔料 固形分濃度20重量%を用い、46.5重量部となるように配合として加飾シートHを得た。また、このより多く着色剤が添加された接着剤の乾燥後の厚さ15μmの濁度を別途調べたところ、5.58となっていた。
この加飾シートHについて加飾シートAと比較して評価したところ、色こそ違うものの、高級感のある艶、深み、てり、発色性、金属光沢、及び、印象の点で、加飾シートAと同等の評価を受けた。この加飾シートGの生産時の色むら、色抜けの発生は加飾シートAと同レベルであり、充分に少ないものであった。
<加飾シートI:比較例(特開2009−220318公報に係る技術)>
厚さが50μmでかつ平行光線透過率が92%のアクリル系樹脂フィルム(住友化学社製S001)の1面(貼り合わせ面)に加飾シートA製造時に用いたものとおなじ、ウレタン系接着剤α100重量部に対して着色剤として日弘ビックス社製NSP−VG 105D(RED)46.5重量部を添加した接着剤を溶媒乾燥除去後の厚さが15μmとなるように塗布し、その後加熱により溶媒の酢酸エチルを充分に蒸発除去させて第1接着剤層2’(図5参照)を形成し、この接着剤層2’に上記複合シート(中間材)Lと貼り合わせて、貼り合わせて加飾シートIを得た。
この加飾シートIについて加飾シートAと比較して評価したところ、艶、深み、てりにおいて加飾シートAと同等であったが、生産時に製品として用いることができないレベルの色むらが20mに亘って発生し、また、色抜けの発生は25箇所で、製品化には耐えられない良品率であった。
<加飾シートJ:比較例(特開2009−220318公報に係る技術)>
複合シート(中間材)Lの金属保持フィルム層に加飾シートA製造時に用いたものとおなじ、ウレタン系接着剤α100重量部に対して着色剤として日弘ビックス社製NSP−VG 105D(RED)を46.5重量部添加した接着剤を溶媒乾燥除去後の厚さが15μmとなるように塗布し、その後加熱により溶媒の酢酸エチルを充分に蒸発除去させて第1接着剤層2’(図5参照)を形成し、この接着剤層2’に厚さが50μmでかつ平行光線透過率が92%のポリメチルメタクリレートフィルム(住友化学社製S001)の1面(貼り合わせ面)に上記複合シート(中間材)Lと貼り合わせて、貼り合わせて加飾シートJを得た。
この加飾シートJについて加飾シートAと比較して評価したところ、艶、深み、てりにおいて加飾シートAと同等であったが、生産時に製品として用いることができないレベルの色むらが15mに亘って発生し、また、色抜けの発生は28箇所で、製品化には耐えられない良品率であった。
1 厚さが50μm以上でかつ平行光線透過率が90%以上のアクリル系樹脂フィルム層
2 第1透明接着剤層
3 中間フィルム層
4 厚さが10μm以上でかつ着色剤が配合された接着剤からなる第2接着剤層
5 金属保持用フィルム層
6 金属層
7 第3接着剤層
8 熱可塑性樹脂からなる基材シート
α0 ダイコーター

Claims (3)

  1. 50μm以上の厚さでかつ平行光線透過率が90%以上のアクリル系樹脂フィルム層、第1接着剤層、中間フィルム層、着色剤が配合された接着剤からなる、10μm以上の厚さを有する第2接着剤層、金属保持用フィルム層、金属層、第3接着剤層、及び、熱可塑性樹脂からなる基材シートがこの順に積層されて構成されていることを特徴とする加飾シート。
  2. 請求項1に記載の加飾シートの製造方法において、
    前記基材シートの一方の面に接着剤を塗布して前記第3接着剤層を形成する工程、
    前記第3接着剤層に、一方の面に前記金属層が保持された金属保持用フィルムの前記金属層側の面を積層して第1の複合シートを形成する工程、
    中間フィルムの一方の面に着色剤が配合された接着剤を塗布して10μm以上の厚さの前記第2接着剤層を形成する工程、
    前記第2接着剤層が形成された前記中間フィルムの前記第2接着剤層側の面を、前記第1の複合シートの前記金属保持用フィルム側の面に積層して第2の複合シートを形成する工程、
    50μm以上の厚さでかつ平行光線透過率が90%以上のアクリル系樹脂フィルムの一方の面に接着剤を塗布して前記第1接着剤層を形成する工程、そして、
    前記第1接着剤層が形成された前記アクリル系樹脂フィルムの前記第1接着剤層側の面を前記第2の複合シートの前記中間フィルム側の面に積層する工程を有することを特徴とする加飾シートの製造方法。
  3. 請求項1に記載の加飾シートを用いて成形されたことを特徴とする樹脂成形物。
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